JPH10105306A - 信号伝送システム及び半導体装置 - Google Patents

信号伝送システム及び半導体装置

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JPH10105306A
JPH10105306A JP8262126A JP26212696A JPH10105306A JP H10105306 A JPH10105306 A JP H10105306A JP 8262126 A JP8262126 A JP 8262126A JP 26212696 A JP26212696 A JP 26212696A JP H10105306 A JPH10105306 A JP H10105306A
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義憲 岡島
Takeshi Higuchi
剛 樋口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、終端抵抗によるターミネーション
を必要としない、小振幅信号を用いた高速なデータ伝送
システムを提供することを目的とする。 【解決手段】 信号反射防止用抵抗を有さない線路を介
した信号伝送システムは、特性インピーダンスZ0 を有
する線路と、略Z0 /2の出力抵抗を有し、ハイレベル
とローレベルの電位差が略1V以下の信号を線路に出力
する出力回路を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般にバスを用い
たデータ伝送システムに関し、詳しくは小振幅信号でバ
スを駆動するデータ伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】マイクロプロセッサの高速化に伴って、
LSIチップ間のデータ転送に於ても、より高い周波数
を用いたより高速なデータ転送が要求される。しかしな
がら従来のLSIの入出力レベルであるTTLレベルや
CMOSレベルに於ては、信号周波数が50MHzを越
えるあたりから信号の反射の影響やクロストークの影響
が大きくなり、正常なデータ転送が困難になる。
【0003】これを解決するために、GTL(Gunning
Trasnceiver Logic )、SSTL(Stub Series Termin
ated Logic)、RAMBUS等の入出力インターフェー
スが提案されている。これらの入出力インターフェース
に於ては、終端抵抗を用いてバスをターミネーションす
ることによりバス終端に於ける反射を抑さえると共に、
信号レベルを1V以下に抑さえた小振幅信号を用いる。
これは一般に、伝送可能な信号の周波数は信号の振幅電
圧に逆比例するために、小振幅の信号を用いればより高
速なデータ伝送が可能になるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のG
TL、SSTL、RAMBUS等の入出力インターフェ
ースに於ては、終端抵抗を介してバスが終端電圧VTT
接続されているために、バス上の電位が安定しないとい
う問題点がある。
【0005】図16に例えばSSTLの場合のシステム
構成を示す。SSTLに於ては、図16に示されるよう
に、出力回路200がスタブ抵抗RS を介してバス20
1に接続され、バス201が終端抵抗RTTを介して終端
電圧VTTに接続される。ここで終端抵抗RTTは、バス2
01終端に於ける信号反射を抑制するためのものであ
り、スタブ抵抗RS はスタブ(バス201からの分岐部
分)202とバス201間における信号反射を低減する
ためのものである。なおGTLは、スタブ抵抗R S が設
けられていないことを除けば図16の構成と同様のバス
構成である。
【0006】図16のSSTLのシステムに於て例え
ば、出力回路200のPMOSトランジスタ205及び
NMOSトランジスタ206が各々オフ及びオンにな
り、出力回路200がローレベル信号を出力する場合を
考える。この時出力回路の電源電圧VSSは、NMOSト
ランジスタ206のオン抵抗と、スタブ抵抗RS と、終
端抵抗RTTを介して終端電圧VTTに接続される。即ち、
バス201の電位は、直列接続された抵抗列の中間点の
電位として決定されることになる。このためトランジス
タのオン抵抗、スタブ抵抗RS 、及び終端抵抗RTTのバ
ラツキが、バス201の電位を変動させる原因となる。
【0007】このようにバス電位が、トランジスタのオ
ン抵抗や終端抵抗RTT等のバラツキによって変動するこ
とは、GTL或いはRAMBUS等の入出力インターフ
ェースにおいても同様である。バスの電位に変動がある
場合、システムが動作可能な最小の振幅に実際の動作電
圧を設定することが出来ずに、ある程度のマージンを持
たせた大きな振幅でシステムを動作させる必要がある。
従って、従来のように終端抵抗を用いてバスをターミネ
ーションして更に小振幅信号を用いようとしても、所望
の小振幅で信号を伝送することは困難になる。これを防
ぐために、例えばRAMBUSに於てはバスの電位変動
を抑制する補償回路が設けられるが、この補償回路は全
体の回路構成を複雑にすると共に、技術的に高度な製造
プロセスが必要であるという問題点がある。
【0008】またGTL、SSTL、RAMBUS等の
入出力インターフェースに共通の更なる問題点として、
バスを終端抵抗を介して終端電圧に接続するために、バ
スの信号レベルがハイ或いはローいずれかの時にDC電
流が流れてしまうことが挙げられる。このDC電流は無
駄な電力消費を招き、一つの出力ピンあたりの電力消費
量は15mW程度にもなる。携帯用機器への適用等に於て
消費電力削減が重要視される状況では、このような無駄
な電力消費は好ましくない。
【0009】従って本発明の目的は、終端抵抗によるタ
ーミネーションを必要としない、小振幅信号を用いた高
速なデータ伝送システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に於て
は、信号反射防止用抵抗を有さない線路を介した信号伝
送システムは、特性インピーダンスZ0 を有する線路
と、略Z0 /2の出力抵抗を有し、ハイレベルとローレ
ベルの電位差が略1V以下の信号を該線路に出力する出
力回路を含むことを特徴とする。
【0011】上記発明に於ては、小振幅信号を線路を介
して伝送すると共に、出力回路と線路との間でインピー
ダンス整合がとれているので、線路終端で反射した信号
は出力回路と線路との間で更に反射することなく吸収さ
れる。従って、小振幅信号を用いた高速なデータ伝送を
実現することが出来る。
【0012】請求項2の発明に於ては、請求項1記載の
信号伝送システムに於て、前記出力回路は第1の電位と
該第1の電位より低い第2の電位とを電源電圧として供
給され、該第1の電位と該第2の電位との電位差が略1
V以下であることを特徴とする。
【0013】上記発明に於ては、略1V以下の電源電圧
を用いて小振幅信号を出力することが出来る。請求項3
の発明に於ては、請求項2記載の信号伝送システムに於
て、前記ハイレベルは前記第1の電位であり、前記ロー
レベルは前記第2の電位であることを特徴とする。
【0014】上記発明に於ては、略1V以下の電源電圧
を用いて、この電源電圧の電圧差に等しい小振幅信号を
出力することが出来る。請求項4の発明に於ては、請求
項1記載の信号伝送システムに於て、前記線路はトライ
ステートのバスであり、前記出力回路の非出力時の出力
インピーダンスは無限大であることを特徴とする。
【0015】上記発明に於ては、トライステートのバス
を介して、高速なデータ伝送を実現することが出来る。
請求項5の発明に於ては、請求項1記載の信号伝送シス
テムに於て、前記出力回路は、各ゲートを入力とする直
列に接続された2つのドライバトランジスタを含み、該
2つのドライバトランジスタの間の接続点が前記線路に
接続され、該2つのドライバトランジスタの一方をオン
することにより前記信号を出力することを特徴とする。
【0016】上記発明に於ては、直列接続された2つの
ドライバトランジスタを用いて、出力回路を構成するこ
とが出来る。請求項6の発明に於ては、請求項5記載の
信号伝送システムに於て、前記2つのドライバトランジ
スタの各々のオン抵抗が略Z0 /2であることを特徴と
する。
【0017】上記発明に於ては、ドライバトランジスタ
のオン抵抗を線路とインピーダンス整合させることによ
って、信号反射の影響を軽減することが出来る。請求項
7の発明に於ては、請求項5記載の信号伝送システムに
於て、前記出力回路は、前記接続点と前記線路との間に
挿入された挿入抵抗を更に含み、前記2つのドライバト
ランジスタの任意の一方のオン抵抗と該挿入抵抗との和
が略Z0/2であることを特徴とする。
【0018】上記発明に於ては、ドライバトランジスタ
のオン抵抗と挿入抵抗との和が線路とインピーダンス整
合するように構成することによって、ドライバトランジ
スタのオン抵抗を所望の値に製造しなくても、挿入抵抗
の値を調整することによって信号反射の影響を軽減する
ことが出来る。
【0019】請求項8の発明に於ては、請求項1記載の
信号伝送システムに於て、前記出力回路は前記信号を出
力するドライバトランジスタを含み、該ドライバトラン
ジスタのオン抵抗が前記出力抵抗であることを特徴とす
る。上記発明に於ては、ドライバトランジスタのオン抵
抗と線路とをインピーダンス整合させることによって、
信号反射の影響を軽減することが出来る。
【0020】請求項9の発明に於ては、請求項8記載の
信号伝送システムに於て、前記ドライバトランジスタの
ゲートに制御電圧を供給する駆動回路を更に含み、該駆
動回路は該制御電圧を調整することによって前記オン抵
抗を制御することを特徴とする。
【0021】上記発明に於ては、ドライバトランジスタ
のゲート入力電圧を調整することによって、所望のオン
抵抗を実現することが出来る。請求項10の発明に於て
は、請求項1記載の信号伝送システムに於て、前記出力
回路は前記信号を出力する並列に接続された複数のドラ
イバトランジスタを含み、該複数のドライバトランジス
タの並列オン抵抗が前記出力抵抗であることを特徴とす
る。
【0022】上記発明に於ては、並列接続されたドライ
バトランジスタの並列オン抵抗を線路とインピーダンス
整合させることによって、信号反射の影響を軽減するこ
とが出来る。請求項11の発明に於ては、請求項10記
載の信号伝送システムに於て、前記複数のドライバトラ
ンジスタのゲートに電圧を供給する駆動回路を更に含
み、該駆動回路は該複数のドライバトランジスタの駆動
数を調整することによって前記オン抵抗を制御すること
を特徴とする。
【0023】上記発明に於ては、駆動するドライバトラ
ンジスタの数を調整することによって、実効的にゲート
幅を調整することが可能となり、インピーダンス整合を
達成することが出来る。請求項12の発明に於ては、請
求項2記載の信号伝送システムに於て、前記出力回路を
介して前記信号を前記線路に出力する内部回路を更に含
み、該内部回路には前記第1の電位より高い第3の電位
と、前記第2の電位より低い第4の電位とが電源電圧と
して供給されることを特徴とする。
【0024】上記発明に於ては、内部回路は高い電源電
圧で駆動しながら出力回路を小振幅信号出力用の電源電
圧で駆動することによって、従来の内部回路を使用しな
がら高速なデータ伝送を実現することが出来る。請求項
13の発明に於ては、請求項12記載の信号伝送システ
ムに於て、前記第1の電位と前記第2の電位との電位差
は、前記第3の電位と前記第4の電位との電位差の略1
/3以下であることを特徴とする。
【0025】上記発明に於ては、内部回路は高い電源電
圧で駆動しながら出力回路を小振幅信号出力用の電源電
圧で駆動することによって、従来の内部回路を使用しな
がら高速なデータ伝送を実現することが出来る。請求項
14の発明に於ては、請求項1記載の信号伝送システム
に於て、前記出力回路は前記線路の総延長の略中心点に
接続されることを特徴とする。
【0026】上記発明に於ては、出力回路が線路の中心
点付近に位置されるので、線路の両終端から反射された
信号が出力回路に略同時に戻ってくることになり、反射
信号の影響を最小限に抑圧することが出来る。請求項1
5の発明に於ては、請求項14記載の信号伝送システム
に於て、前記線路に接続され前記信号を受信する複数の
受信回路を更に含み、該複数の受信回路は、前記出力回
路の前記線路への接続点を中心として、該線路上の実質
的に対称な位置に配置されることを特徴とする。
【0027】上記発明に於ては、複数の受信回路が出力
回路を中心として対称に配置されるので、線路から受信
回路への分岐点で反射された信号が、対称の位置にある
分岐点から略同時に出力回路に戻ってくる。従って、分
岐点からの反射信号の影響を最小限に抑圧することが出
来る。
【0028】請求項16の発明に於ては、請求項15記
載の信号伝送システムに於て、前記複数の受信回路及び
前記出力回路は前記線路上で実質的に等間隔に配置され
ることを特徴とする。上記発明に於ては、複数の受信回
路及び出力回路が等間隔で配置されるので、線路から受
信回路への分岐点で反射された信号が、対称の位置にあ
る分岐点から略同時に出力回路に戻ってくる。従って、
分岐点からの反射信号の影響を最小限に抑圧することが
出来る。
【0029】請求項17の発明に於ては、請求項15記
載の信号伝送システムに於て、前記線路は2つに折り返
され、前記出力回路は該線路の折り返し点に接続される
ことを特徴とする。上記発明に於ては、出力回路を備え
た装置が物理的に大きなサイズであっても、受信回路と
の距離を短くすることが出来るので、線路の総延長を短
縮することが可能となり、受信端における信号スキュー
を軽減することが出来る。
【0030】請求項18の発明に於ては、請求項1記載
の信号伝送システムに於て、前記線路はループ状である
ことを特徴とする。上記発明に於ては、線路がループ上
に構成されているため線路終端に於ける反射がなく、更
にループを周回して出力回路に信号が戻ってきても、必
ず同一のタイミングで左周回の信号と右周回の信号とが
戻ってくるので、出力回路と線路とのインピーダンス整
合によって周回信号を吸収することが出来る。
【0031】請求項19の発明に於ては、請求項18記
載の信号伝送システムに於て、前記線路に接続され前記
信号を受信する複数の受信回路を更に含み、該複数の受
信回路及び前記出力回路は該線路上で実質的に等間隔に
配置されることを特徴とする。
【0032】上記発明に於ては、複数の受信回路及び出
力回路が等間隔で配置されるので、線路から受信回路へ
の分岐点で反射された信号が、対称の位置にある分岐点
から略同時に出力回路に戻ってくる。従って、分岐点か
らの反射信号の影響を最小限に抑圧することが出来る。
【0033】請求項20の発明に於ては、信号反射防止
用抵抗を有さない特性インピーダンスZ0 の線路に信号
を出力する半導体装置は、略Z0 /2の出力抵抗を有
し、ハイレベルとローレベルの電位差が略1V以下の信
号を該線路に出力する出力回路と、該出力回路に該信号
を出力させる内部回路を含むことを特徴とする。
【0034】上記発明に於ては、小振幅信号を線路を介
して伝送すると共に、出力回路と線路との間でインピー
ダンス整合がとれているので、線路終端で反射した信号
は出力回路と線路との間で更に反射することなく吸収さ
れる。従って、小振幅信号を用いた高速なデータ伝送を
実現することが出来る。
【0035】請求項21の発明に於ては、請求項20記
載の半導体装置に於て、前記出力回路は第1の電位と該
第1の電位より低い第2の電位とを電源電圧として供給
され、該第1の電位と該第2の電位との電位差が略1V
以下であることを特徴とする。
【0036】上記発明に於ては、略1V以下の電源電圧
を用いて小振幅信号を出力することが出来る。請求項2
2の発明に於ては、請求項21記載の半導体装置に於
て、前記ハイレベルは前記第1の電位であり、前記ロー
レベルは前記第2の電位であることを特徴とする。
【0037】上記発明に於ては、略1V以下の電源電圧
を用いて、この電源電圧の電圧差に等しい小振幅信号を
出力することが出来る。請求項23の発明に於ては、請
求項20記載の半導体装置に於て、前記出力回路の非出
力時の出力インピーダンスは無限大であることを特徴と
する。
【0038】上記発明に於ては、トライステートのバス
を介して、高速なデータ伝送を実現することが出来る。
請求項24の発明に於ては、請求項20記載の半導体装
置に於て、前記出力回路は、各ゲートを入力とする直列
に接続された2つのドライバトランジスタを含み、該2
つのドライバトランジスタの間の接続点が前記線路に接
続され、該2つのドライバトランジスタの一方をオンす
ることにより前記信号を出力することを特徴とする。
【0039】上記発明に於ては、直列接続された2つの
ドライバトランジスタを用いて、出力回路を構成するこ
とが出来る。請求項25の発明に於ては、請求項24記
載の半導体装置に於て、前記2つのドライバトランジス
タの各々のオン抵抗が、略Z0 /2であることを特徴と
する。
【0040】上記発明に於ては、ドライバトランジスタ
のオン抵抗を線路とインピーダンス整合させることによ
って、信号反射の影響を軽減することが出来る。請求項
26の発明に於ては、請求項24記載の半導体装置に於
て、前記出力回路は、前記接続点と前記線路との間に挿
入された挿入抵抗を更に含み、前記2つのドライバトラ
ンジスタの任意の一方のオン抵抗と該挿入抵抗との和が
略Z0 /2であることを特徴とする。
【0041】上記発明に於ては、ドライバトランジスタ
のオン抵抗と挿入抵抗との和が線路とインピーダンス整
合するように構成することによって、ドライバトランジ
スタのオン抵抗を所望の値に製造しなくても、挿入抵抗
の値を調整することによって信号反射の影響を軽減する
ことが出来る。
【0042】請求項27の発明に於ては、請求項20記
載の半導体装置に於て、前記出力回路は前記信号を出力
するドライバトランジスタを含み、該ドライバトランジ
スタのオン抵抗が前記出力抵抗であることを特徴とす
る。上記発明に於ては、ドライバトランジスタのオン抵
抗と線路とをインピーダンス整合させることによって、
信号反射の影響を軽減することが出来る。
【0043】請求項28の発明に於ては、請求項27記
載の半導体装置に於て、前記ドライバトランジスタのゲ
ートに制御電圧を供給する駆動回路を更に含み、該駆動
回路は該制御電圧を調整することによって前記オン抵抗
を制御することを特徴とする。
【0044】上記発明に於ては、ドライバトランジスタ
のゲート入力電圧を調整することによって、所望のオン
抵抗を実現することが出来る。請求項29の発明に於て
は、請求項20記載の半導体装置に於て、前記出力回路
は前記信号を出力する並列に接続された複数のドライバ
トランジスタを含み、該複数のドライバトランジスタの
並列オン抵抗が前記出力抵抗であることを特徴とする。
【0045】上記発明に於ては、並列接続されたドライ
バトランジスタの並列オン抵抗を線路とインピーダンス
整合させることによって、信号反射の影響を軽減するこ
とが出来る。請求項30の発明に於ては、請求項29記
載の半導体装置に於て、前記複数のドライバトランジス
タのゲートに電圧を供給する駆動回路を更に含み、該駆
動回路は該複数のドライバトランジスタの駆動数を調整
することによって前記オン抵抗を制御することを特徴と
する。
【0046】上記発明に於ては、駆動するドライバトラ
ンジスタの数を調整することによって、実効的にゲート
幅を調整することが可能となり、インピーダンス整合を
達成することが出来る。請求項31の発明に於ては、請
求項21記載の半導体装置に於て、前記内部回路には前
記第1の電位より高い第3の電位と、前記第2の電位よ
り低い第4の電位とが電源電圧として供給されることを
特徴とする。
【0047】上記発明に於ては、内部回路は高い電源電
圧で駆動しながら出力回路を小振幅信号出力用の電源電
圧で駆動することによって、従来の内部回路を使用しな
がら高速なデータ伝送を実現することが出来る。請求項
32の発明に於ては、請求項31記載の半導体装置に於
て、前記第1の電位と前記第2の電位との電位差は、前
記第3の電位と前記第4の電位との電位差の略1/3以
下であることを特徴とする。
【0048】上記発明に於ては、内部回路は高い電源電
圧で駆動しながら出力回路を小振幅信号出力用の電源電
圧で駆動することによって、従来の内部回路を使用しな
がら高速なデータ伝送を実現することが出来る。請求項
33の発明に於ては、信号反射防止用抵抗を有さない線
路を介した信号伝送システムは、特性インピーダンスZ
0 を有する線路と、略Z0 /2の出力抵抗を有し、第1
の電位と該第1の電位より低い第2の電位のいずれかで
ある信号を該線路に出力する出力回路と、該第1の電位
より高い第3の電位と該第2の電位より低い第4の電位
とを電源電圧とし、該出力回路を介して該信号を該線路
に出力する内部回路を含むことを特徴とする。
【0049】上記発明に於ては、小振幅信号を線路を介
して伝送すると共に、出力回路と線路との間でインピー
ダンス整合がとれているので、線路終端で反射した信号
は出力回路と線路との間で更に反射することなく吸収さ
れる。従って、小振幅信号を用いた高速なデータ伝送を
実現することが出来る。
【0050】請求項34の発明に於ては、信号反射防止
用抵抗を有さない特性インピーダンスZ0 の線路に信号
を出力する半導体装置は、略Z0 /2の出力抵抗を有
し、第1の電位と該第1の電位より低い第2の電位のい
ずれかである信号を該線路に出力する出力回路と、該第
1の電位より高い第3の電位と該第2の電位より低い第
4の電位とを電源電圧とし、該出力回路を介して該信号
を該線路に出力する内部回路を含むことを特徴とする。
【0051】上記発明に於ては、小振幅信号を線路を介
して伝送すると共に、出力回路と線路との間でインピー
ダンス整合がとれているので、線路終端で反射した信号
は出力回路と線路との間で更に反射することなく吸収さ
れる。従って、小振幅信号を用いた高速なデータ伝送を
実現することが出来る。
【0052】
【発明の実施の形態】以下に本発明の原理と実施例を添
付の図面を用いて説明する。図1は本発明の原理による
データ伝送システムの一例を示す図である。図1のデー
タ伝送システムは、特性インピーダンスZ0 のバス1
0、ドライバデバイス11、及びバス10に接続される
複数(図では4個)のレシーバデバイス20−1乃至2
0−4を含む。ドライバデバイス11は例えばメモリコ
ントローラ等を想定すればよく、レシーバデバイス20
−1乃至20−4は例えばメモリ等を想定すればよい。
【0053】ドライバデバイス11は、出力回路12、
出力駆動回路13、入力回路14、及びコア回路(内部
回路)15を含む。コア回路15は、例えばメモリコン
トローラであればメモリ制御用の回路である。出力回路
12は、ドライバトランジスタ16及び17を含む。出
力回路12のドライバトランジスタは、図1に示される
ようにNMOSとNMOSの対でもよいが、PMOSと
NMOSの対、或いはPMOSとPMOSの対であって
もよい。但し、出力回路12のドライバトランジスタ1
6及び17は、各々RONのオン抵抗(出力抵抗)を有す
る。また出力回路12を駆動する電源電圧VDDQ 及びV
SSQ は約1V以下の電位差を有する。従って出力回路1
2が送出する信号は振幅が約1V以下の小振幅信号であ
り、バス10を介しての高速なデータ伝送が可能にな
る。
【0054】ここでドライバトランジスタ16及び17
のオン抵抗RONは、RON≒Z0 /2であるように設定さ
れる。このようにオン抵抗RONを設定すれば、ドライバ
デバイス11からバス10に送出される信号のノードN
0に於ける反射を防ぐことが出来る。何故ならば、バス
10の特性インピーダンスはZ0 であるので、ドライバ
デバイス11から見た場合にノードN0の両方向に延在
するバス10の特性インピーダンスはZ0 /2となり、
ドライバデバイス11とバス10との間でインピーダン
ス整合がとられるからである。
【0055】なおオン抵抗RONは略Z0 /2であればよ
いが、その取りうる範囲は比較的広く、略Z0 /4から
0 の範囲内であれば、所望の反射防止効果を得ること
が出来る。図1のデータ伝送システムに於ては、ドライ
バデバイス11は、バス10の総延長の中間点付近に配
置されることが好ましい。この場合、ドライバデバイス
11がバス10に信号を送出すると、バス10の終端T
1及びT2で反射された信号が略同時にノードN0に返
ってくる。従って実効的に、特性インピーダンスZ 0
2の線路から抵抗RONの線路に信号が伝播することにな
り、インピーダンス整合によってノードN0に於ける反
射が抑さえられる。この場合、終端T1及びT2で反射
された信号は、ノードN0の点で吸収されて消滅するこ
とになる。
【0056】ドライバデバイス11の位置が、バス10
の総延長の中間点から遠ざかるに従って、バス10の終
端T1及びT2で反射された信号がノードN0に到達す
る時間に差が生じることになる。ここで全く異なるタイ
ミングで、両反射信号がノードN0に到達するとする。
この場合、例えば終端T1で反射した信号にとっては、
ノードN0は、ドライバデバイス11への線路と図面右
側に延在するバス10との分岐点となる。即ち、抵抗R
ONの線路と特性インピーダンスZ0 の線路が先に延びる
分岐点に到達することになり、この反射信号に対しては
インピーダンス整合がとれていないことになる。従っ
て、ドライバデバイス11の位置がバス10の総延長の
中間点から遠ざかるに従って、終端T1及びT2で反射
された信号が更にノードN0で反射される割合が大きく
なる。
【0057】また図1のデータ伝送システムに於ては、
ドライバデバイス10への分岐点であるノードN0を中
心として、各レシーバデバイス20−1乃至20−4へ
の分岐点であるノードN1乃至N4が、対称的に配置さ
れていることが望ましい。これは、ノードN1乃至N4
に於ても信号の反射が起こるからである。ノードN1乃
至N4がノードN0を中心として対称的に配置されてい
れば、ノードN2及びN3での反射信号は同時にノード
N0に到達し、またノードN1及びN4での反射信号は
同時にノードN0に到達することになる。従って、ノー
ドN1乃至N4に於て信号が反射されても、インピーダ
ンス整合によりノードN0に於ける更なる反射が抑さえ
られる。結果として、ノードN1乃至N4からの反射信
号はノードN0に於て吸収される。
【0058】出力駆動回路13は、コア回路15からの
信号に基づいて、出力回路12のドライバトランジスタ
16及び17のゲート入力に制御電圧を供給し、出力回
路12に信号を出力させる。図1に示されるようにドラ
イバトランジスタ16及び17が共にNMOSトランジ
スタである場合、NMOSトランジスタ16と17のゲ
ート入力は、信号出力時に一方がハイレベルなら他方が
ローレベルである相補信号である。出力駆動回路13
は、例えばインバータを用いてコア回路15からの信号
の反転信号をつくり、コア回路15からの信号とその反
転信号とを出力回路12に供給すればよい。この出力駆
動回路13の構成については、容易であり公知の技術の
範囲内であるので説明を省略する。なおトライステート
の信号伝送に於て出力インピーダンスを無限大にする際
には、NMOSトランジスタ16と17のゲート入力は
両方ローに設定される。
【0059】ドライバデバイス11の入力回路14は、
参照基準電圧VREF と入力信号とを比較して増幅する入
力回路14によって入力信号を検出し、それをコア回路
15に供給する。入力回路14は、一般の差動型増幅回
路を用いればよく、公知の技術の範囲内であるので説明
を省略する。
【0060】図1の出力駆動回路13及びコア回路15
は、信号出力用の電源電圧VDDQ 及びVSSQ とは別個の
内部電源電圧VDD及びVSSを用いて駆動されてよい。即
ち、本発明に於ては出力信号のみを小振幅信号とする
が、内部回路に於ては従来と同様の電源電圧レベルで駆
動することが出来る。また出力電源電圧VDDQ 及びVSS
Q よりも電圧差の大きい内部電源電圧VDD及びVSSを用
いれば、ドライバトランジスタ16及び17のオン抵抗
ONを調整しやすいという利点がある。
【0061】一般にバス10の特性インピーダンスは25
Ω程度であるので、オン抵抗RONは12.5Ω程度に設定さ
れる必要がある。オン抵抗RONを調整するためには、ゲ
ート入力に印加される電圧を調整するか、或いはドライ
バトランジスタ16及び17のゲート幅を調整すること
が考えられる。仮にゲート入力電圧を出力電源電圧V
DDQ 及びVSSQ であるとすると、要求されるオン抵抗R
ONを実現するためにはドライバトランジスタ16及び1
7のゲート幅をかなり大きく製造する必要があり、チッ
プ内の面積等を考えると好ましくない。しかしゲート入
力電圧としてより電位差の大きい内部電源電圧VDD及び
SSを用いれば、ドライバトランジスタ16及び17の
オン抵抗RONを小さくすることが出来る。
【0062】例えば、内部電源電圧(VDD、VSS)が
(3V、0V)であるとし、出力電源電圧(VDDQ 、V
SSQ )が(1V、0V)であるとする。この時、出力信
号をローレベルにするためにはNMOSトランジスタ1
6のゲート入力に0Vが印加され、NMOSトランジス
タ17のゲート入力には3Vが印加される。従ってNM
OSトランジスタ17のゲート・ソース間電圧は3Vと
なり、充分に低いオン抵抗RONを提供することが出来
る。仮にNMOSトランジスタ17のゲート入力を1V
とすると、上述のように、ゲート幅の広いNMOSトラ
ンジスタ17を用いる必要性が生じるので好ましくな
い。なお出力信号をハイレベルにする際も同様である。
【0063】図2(A)及び(B)は各々、ドライバト
ランジスタ16及び17としてPMOS及びNMOSを
用いた場合、及びPMOS及びPMOSを用いた場合を
示す図である。図2(A)のようにドライバトランジス
タ16及び17としてPMOS及びNMOSを用いた場
合には、出力駆動回路13Aは相補信号ではなく同一の
信号を、ドライバトランジスタ16及び17のゲート入
力として信号出力時に供給することになる。また図2
(B)のようにドライバトランジスタ16及び17とし
てPMOS及びPMOSを用いた場合には、出力駆動回
路13Bは図1の場合と逆相の相補信号を、ドライバト
ランジスタ16及び17のゲート入力として信号出力時
に供給することになる。
【0064】図3は、ドライバトランジスタ16及び1
7としてNMOS及びNMOSを用いた場合、PMOS
及びNMOSを用いた場合、及びPMOS及びPMOS
を用いた場合の出力電源電圧VDDQ 及びVSSQ と内部電
源電圧VDD及びVSSとの関係を示す図である。
【0065】NMOS及びNMOSを用いた場合には、
前述の説明から分かるように、オン抵抗RONを小さく設
定するために、出力電源電圧VDDQ 及びVSSQ よりもな
るべく高い電圧をドライバトランジスタ16及び17を
導通するためのゲート入力として印加する必要がある。
従って図3に示されるように、出力電源電圧(VDDQ
SSQ )の範囲は、内部電源電圧(VDD、VSS)の範囲
の中でなるべく低い電位の方に設定されることが望まし
い。例えば、内部電源電圧(VDD、VSS)が(3V、0
V)の場合、出力電源電圧(VDDQ 、VSSQ )はなるべ
く0Vに近い電位であり例えば(1V、0V)程度に設
定されることが望ましい。
【0066】PMOS及びNMOSを用いた場合には、
オン抵抗RONを小さく設定するために、出力電源電圧V
DDQ 及びVSSQ よりもなるべく高い電圧をNMOSを導
通するためのゲート入力として印加し、また出力電源電
圧VDDQ 及びVSSQ よりもなるべく低い電圧をPMOS
を導通させるためのゲート入力として印加必要がある。
従って図3に示されるように、出力電源電圧(VDDQ
SSQ )の範囲は、内部電源電圧(VDD、VSS)の範囲
の中で中間点付近の電位に設定されることが望ましい。
例えば、内部電源電圧(VDD、VSS)が(3V、0V)
の場合、出力電源電圧(VDDQ 、VSSQ )は例えば(2
V、1V)程度に設定されることが望ましい。
【0067】PMOS及びPMOSを用いた場合には、
オン抵抗RONを小さく設定するために、出力電源電圧V
DDQ 及びVSSQ よりもなるべく低い電圧をドライバトラ
ンジスタ16及び17を導通するためのゲート入力とし
て印加する必要がある。従って図3に示されるように、
出力電源電圧(VDDQ 、VSSQ )の範囲は、内部電源電
圧(VDD、VSS)の範囲の中でなるべく高い電位の方に
設定されることが望ましい。例えば、内部電源電圧(V
DD、VSS)が(3V、0V)の場合、出力電源電圧(V
DDQ 、VSSQ )はなるべく3Vに近い電位であり例えば
(3V、2V)程度に設定されることが望ましい。
【0068】充分に低いオン抵抗RONを実現するために
は、ドライバトランジスタ16及び17のいずれの組合
せにおいても、出力電源電圧(VDDQ 、VSSQ )の範囲
は、内部電源電圧(VDD、VSS)の範囲の約1/3以下
であることが望ましい。また適切な値にオン抵抗RON
調整するために、出力駆動回路13、13A、或いは1
3Bは、内部電源電圧VDD及びVSSを基にしてドライバ
トランジスタ16及び17にゲート電圧を供給する際
に、このゲート電圧を調整可能であることが望ましい。
【0069】図1に於ては、前述のようにドライバデバ
イス11は、バス10の総延長の中間点付近に配置され
ることが好ましい。しかしバス10に接続されたレシー
バデバイス20−1乃至20−4も状況によっては信号
を出力するドライバデバイスとして動作するので、この
ような制限は好ましくない。そこでこの制限を無くすた
めの構成として、バス10をループ状にすることが考え
られる。
【0070】図4は、バスをループ状にした場合の本発
明の原理によるデータ伝送システムの一例を示す図であ
る。図4に於ては、特性インピーダンスZ0 を有するバ
ス10Aがループ状に構成され、このバス10Aにドラ
イバデバイス11及びレシーバデバイス20−1乃至2
0−9が接続されている。またバス10Aからドライバ
デバイス11及びレシーバデバイス20−1乃至20−
9への分岐点であるノードNは、各ノード間の距離lが
等しいように配置される。
【0071】このようにバス10Aがループ状に構成さ
れているので、バス終端に於ける信号の反射は存在しな
い。しかしながらドライバデバイス11から送出された
信号は、バス10Aに入った時点で2方向に分れて伝播
し、バス10Aを右回りに一周してドライバデバイス1
1に戻ってくると共に、バスを左回りに一周してドライ
バデバイス11に戻ってくる。この右回りに戻る信号と
左回りに戻る信号は、ドライバデバイス11のノードN
に同時に到達するので、図1の場合と同様にインピーダ
ンス整合により反射が抑さえられ吸収される。
【0072】バス10Aがループ状に構成されているの
で、ドライバデバイス11がバス10A上のどの位置に
配置されても、戻ってきた信号はインピーダンス整合に
より無反射吸収される。またノードNが等間隔で配置さ
れているので、ドライバデバイス11がバス10A上の
どの位置に配置されても、任意のノードNで反射された
信号は、バス10A上の逆方向にある対応する位置のノ
ードNからの反射信号と、ドライバデバイス11のノー
ドNに同時に到達する。従って各ノードNで反射された
信号はインピーダンス整合により無反射吸収される。
【0073】図5乃至図8は、一定周期でハイレベルと
ローレベルを繰り返す信号を出力したシミュレーション
に於けるシミュレーション条件及びシミュレーション結
果を示す。図5(A)は、バス総延長の中心に位置され
たドライバから、レシーバが等間隔で配置されたバスに
信号を出力した場合のシミュレーション条件を示す。出
力信号は5ns周期でハイレベルとローレベルを繰り返
す200MHzの信号であり、8つのレシーバが10m
m間隔で配置された5mm長のスタブに接続される。信
号波形観測点はスタブ終端であるS1乃至S5である。
この場合の各観測点におけるシミュレーション波形を図
6に示す。
【0074】図5(B)は、バス総延長の中心に位置さ
れたドライバから、レシーバがランダムな間隔で配置さ
れたバスに信号を出力した場合のシミュレーション条件
を示す。出力信号は5ns周期でハイレベルとローレベ
ルを繰り返す200MHzの信号であり、8つのレシー
バがランダムな間隔で配置された5mm長のスタブに接
続される。信号波形観測点はスタブ終端であるS1乃至
S9である。この場合の各観測点におけるシミュレーシ
ョン波形を図7に示す。
【0075】図5(C)は、バス終端に位置されたドラ
イバから、レシーバが等間隔で配置されたバスに信号を
出力した場合のシミュレーション条件を示す。出力信号
は5ns周期でハイレベルとローレベルを繰り返す20
0MHzの信号であり、8つのレシーバが10mm間隔
で配置された5mm長のスタブに接続される。信号波形
観測点はスタブ終端であるS1乃至S4である。この場
合の各観測点におけるシミュレーション波形を図8に示
す。
【0076】図6及び図7を比較すれば分かるように、
レシーバのスタブ間隔が一定である場合のほうが、ラン
ダムな間隔の場合よりも波形の歪みが小さいことが分か
る。特に図7に示されるように、ランダム間隔の場合に
は、波形の最大電圧及び最小電圧に大きな変動が見られ
る。
【0077】また図6及び図8を比較すれば分かるよう
に、ドライバ位置がバス総延長の中心点にある場合のほ
うが、バス終端に位置される場合よりも波形の歪みが小
さいことが分かる。以上のシミュレーション結果から
も、本発明に於ては、バス10の総延長の中心点付近に
ドライバデバイス11を位置させること、及びバス10
上のノードN1乃至N4をドライバデバイス11に対し
て対称に配置(等間隔は対称配置の特別な場合である)
することが、バス10の終端及びノードN1乃至N4に
於ける信号反射の影響を抑圧するうえで効果的なことが
分かる。なおバスを図4のバス10Aのようにループ状
の構成とすれば、信号波形に歪みの少ない図6と同一の
結果が得られる。
【0078】以下に本発明の実施例を添付の図面を用い
て説明する。図9は、本発明によるデータ伝送システム
の第1の実施例を示す。図9のデータ伝送システムは、
メモリコントローラ30、複数のメモリ31−1乃至3
1−8、バス33を含む。メモリコントローラ30は、
入出力回路61及びコア回路62を含む。またメモリ3
1−1乃至31−8の各々は、入出力回路63及びコア
回路64を含む。メモリコントローラ30の入出力回路
61及びメモリ31−1乃至31−8の入出力回路63
は、図1或いは図2(A)或いは(B)に示されるよう
な出力回路を含み、出力回路のドライバトランジスタの
オン抵抗はバス33とインピーダンス整合がとられてい
る。
【0079】バス33上に於て、メモリ31−1乃至3
1−4は1cm間隔で配置され、またメモリ31−5乃
至メモリ31−8も1cm間隔で配置される。メモリコ
ントローラ30及びメモリ31−4のバス33上の間隔
は4cmであり、またメモリコントローラ30及びメモ
リ31−5のバス33上の間隔も4cmである。これ
は、メモリコントローラ30の物理的サイズがメモリ3
1−1乃至31−8と比較すると大きいために、メモリ
コントローラ30とメモリ31−4或いは31−5の間
隔をメモリ間の間隔1cmと同程度にはとれないためで
ある。
【0080】図9に於ては、メモリコントローラ30は
バス33の総延長の中心点に配置され、各メモリ31−
1乃至31−8が等間隔でバス33に接続されている。
従って、メモリコントローラ30から信号を出力した場
合に、バス33の終端に於ける信号反射及び各メモリへ
の分岐点に於ける信号反射の影響が最小限に抑さえられ
る。
【0081】図10は、本発明によるデータ伝送システ
ムの第2の実施例を示す。図10に於て図9と同一の構
成要素は同一の符号で参照され、その説明は省略され
る。図10のデータ伝送システムは、メモリコントロー
ラ40、複数のメモリ31−1乃至31−8、ループ状
のバス34及び35を含む。メモリコントローラ40
は、入出力回路61及びコア回路62のペアを含む。
【0082】バス34上に於て、メモリ31−1乃至3
1−4は1cm間隔で配置され、またバス35上に於て
は、メモリ31−5乃至メモリ31−8が1cm間隔で
配置される。バス34の折り返し点付近をメモリコント
ローラ40に接続するよう配置すれば、メモリコントロ
ーラ40の物理的なサイズが大きくても、図10に示さ
れるようにバス34上のメモリ31−1乃至31−4は
1cmの等間隔で配置することが出来る。同様に、バス
35の折り返し点付近をメモリコントローラ40に接続
するよう配置すれば、バス35上のメモリ31−5乃至
31−8は1cmの等間隔で配置することが出来る。
【0083】また図10のようにバスをバス34及び3
5の2つのループに分割してデータ伝送システムを構成
すると、メモリ31−1乃至31−8に於て受信される
信号のスキュー(受信タイミングのずれ)を小さくする
ことが出来る。仮に分割せずに長いバスループを構成す
ると、メモリコントローラ40から出力された信号がバ
スを左回りに回ってあるメモリに到達する時間と、バス
を右回りに回ってそのメモリに到達する時間とに大きな
差が生じて、受信波形の歪みが大きくなる。図10のよ
うにバス34及び35の各ループに分割すれば、この受
信信号の時間差が小さくなり、スキューを小さくするこ
とが出来る。
【0084】以上のように図10に於ては、バス34及
びバス35はループ状に構成され、各メモリ31−1乃
至31−8が等間隔でバス34及び35上に接続されて
いる。従って、メモリコントローラ40から信号を出力
した場合に、信号反射の影響が最小限に抑さえられる。
【0085】図11は、本発明によるデータ伝送システ
ムの第3の実施例を示す。図11に於て図10と同一の
構成要素は同一の符号で参照され、その説明は省略され
る。図11のデータ伝送システムは、図10のデータ伝
送システムに於てメモリ31−1乃至31−8が、メモ
リモジュール41−1乃至41−8で置き換えられてい
ること以外は同一である。
【0086】メモリモジュール41−1乃至41−8
は、n個のメモリ42−1乃至42−nと、データ転送
バッファ43と、データ転送用コア回路44と、データ
転送バッファ45と、内部バス46を含む。バス34或
いは35とメモリ42−1乃至42−nとの間のデータ
転送は、データ転送バッファ43、データ転送用コア回
路44、データ転送バッファ45、及び内部バス46を
介して行われる。メモリモジュール41−1乃至41−
8は、データ転送バッファ45が図1或いは図2に示さ
れる様な出力回路を含む以外は商業的に入手可能なもの
と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
【0087】図11に示されるように、本発明によるデ
ータ伝送システムは、メモリモジュール41−1乃至4
1−8等を用いたモジュール構成にも適用可能なもので
あり、階層的なメモリシステムの一部として使用するこ
とが出来る。図12は、本発明によるデータ伝送システ
ムの第4の実施例を示す。図12に於て図11と同一の
構成要素は同一の符号で参照され、その説明は省略され
る。図12のデータ伝送システムは、図11のデータ伝
送システムに於てメモリモジュール41−1乃至41−
8が、メモリモジュール51−1乃至51−8で置き換
えられていること以外は同一である。
【0088】メモリモジュール51−1乃至51−8
は、n個のメモリ52−1乃至52−nと、データ転送
バッファ53と、データ転送用コア回路54と、データ
転送バッファ55と、ループ状の内部バス56を含む。
バス34或いは35とメモリ52−1乃至52−nとの
間のデータ転送は、データ転送バッファ53、データ転
送用コア回路54、データ転送バッファ55、及び内部
バス56を介して行われる。メモリモジュール51−1
乃至51−8は、内部バス構造をループ状にして、デー
タ転送バッファ53及び55に本発明の出力回路を用い
た以外は、商業的に入手可能なものと同一である。従っ
て、その詳細な説明は省略する。
【0089】図12に示されるように、本発明によるル
ープ状のバス構造を備えたデータ伝送システムは、メモ
リモジュール51−1乃至51−8の内部バス56にも
適用可能である。これにより、本発明によるデータ伝送
システムを全面的に用いた階層的なメモリシステムを構
築することが出来る。
【0090】図13(A)及び(B)は、図9に示され
た第1の実施例の変形例を示す。前述のように図9の第
1の実施例に於ては、メモリコントローラ30の物理的
サイズが大きいために、メモリコントローラ30に最も
近いメモリ31−4及び31−5とメモリコントローラ
30とのバス33上の距離を比較的大きく(4cm)し
なければならなかった。
【0091】図13(A)に於ては、バス33を2つに
折り返して、折り返し点にメモリコントローラ30を接
続するように構成する。このような構成とすれば、メモ
リコントローラ30の物理的サイズに影響されずに、各
メモリ31−1乃至31−8の間隔を例えば1cmとす
ることができる。
【0092】また図13(B)に於ては、バス33を2
つのバス33A及び33Bに分割し、更にバス33A及
び33Bの各々を2つに折り返して、折り返し点に2つ
の入出力端子を有するメモリコントローラ30Aを接続
するように構成する。このような構成とすれば、メモリ
コントローラ30の物理的サイズに影響されずに、各メ
モリ31−1乃至31−8の間隔を例えば1cmとする
ことができる。更に、バス33をバス33A及び33B
に分割して各バスの長さを短くしているので、バス終端
からの反射信号の影響による受信端のスキューを小さく
することが出来る。これは図10の第2の実施例でルー
プ状のバスを分割することによってスキューを小さくし
たのと同一の効果である。即ち、バスの形状が線状であ
っても或いはループ状であっても、バスを分割して長さ
を短くすれば受信端に於けるスキューを軽減することが
出来るので好ましい。
【0093】図14は、図1に示された出力回路12及
び出力駆動回路13の変形例を示す。図1の出力駆動回
路13は、ドライバトランジスタ16及び17のゲート
入力に適当な電圧の信号を供給することによって、所定
のオン抵抗RONを実現するものであるが、図14の構成
に於ては、並列接続されたドライバトランジスタの駆動
数を制御することによって、所望のオン抵抗RONを実現
する。
【0094】図14に示されるように、出力回路12A
は、NMOSトランジスタであるドライバトランジスタ
16−1及び17−1、16−2及び17−2、・・
・、16−n及び17−nを含む。ドライバトランジス
タ16−1及び17−1のペア、16−2及び17−2
のペア、・・・、16−n及び17−nのペアは、出力
が並列接続される。各ドライバトランジスタのゲート入
力には、出力駆動回路13Cからの信号が供給される。
【0095】出力駆動回路13Cは、コア回路からの信
号を受け取り、これに応じて出力回路12Aに出力信号
を出力させる。また出力駆動回路13Cは、制御信号を
受け取り、これに応じて駆動するドライバトランジスタ
の数を調整する。即ち、出力回路12Aのオン抵抗を小
さくしたいのであれば、駆動するドライバトランジスタ
の数を増やし、出力回路12Aのオン抵抗を大きくした
いのであれば、駆動するドライバトランジスタの数を減
らす。このように並列接続されたドライバトランジスタ
の駆動数を調整することによって、実効的にドライバト
ランジスタのゲート幅を調整することが可能となり、望
ましいオン抵抗値を実現することが出来る。
【0096】出力駆動回路13Cは、アンド回路、オア
回路、及びインバータ等を用いて、コア回路からの信号
と制御信号との論理演算を行い、駆動するドライバトラ
ンジスタにゲート入力を供給すればよい。これは公知の
技術の範囲内であって単純な論理回路で実現できるの
で、出力駆動回路13Cの詳細な回路構成については省
略する。
【0097】図15は、図1の出力回路12の変形例を
示す。図1の出力回路12に於ては、ドライバトランジ
スタ16及び17が、Z0 /2に略等しいオン抵抗RON
を有するとしたが、出力部分に抵抗を挿入してインピー
ダンス整合を実現してもよい。
【0098】図15の出力回路12Bは、ドライバトラ
ンジスタ16A及び17Aと、出力部分に挿入された抵
抗RINSERTを含む。ドライバトランジスタ16A及び1
7Aはオン抵抗RON- を有する。ここで(RINSERT+R
ON- )が略Z0 /2になるように、抵抗RINSERTの抵抗
値が選択される。このような構成としても、図1の構成
と同様に、出力回路12Bとバス10との間でインピー
ダンス整合がとられるので、出力回路12Bとバス10
との間での信号反射を抑圧することが出来る。
【0099】このようなインピーダンス整合用の抵抗を
挿入することは、図1の構成だけでなく、前述の全ての
構成例に対して適用出来ることは言うまでもない。本発
明は特定の例に基づいて説明されたが、それらの例に限
定されることなく、特許請求の範囲内で様々な変更及び
修正を行うことが可能である。
【0100】
【発明の効果】請求項1の発明に於ては、小振幅信号を
線路を介して伝送すると共に、出力回路と線路との間で
インピーダンス整合がとれているので、線路終端で反射
した信号は出力回路と線路との間で更に反射することな
く吸収される。従って、小振幅信号を用いた高速なデー
タ伝送を実現することが出来る。
【0101】請求項2の発明に於ては、略1V以下の電
源電圧を用いて小振幅信号を出力することが出来る。請
求項3の発明に於ては、略1V以下の電源電圧を用い
て、この電源電圧の電圧差に等しい小振幅信号を出力す
ることが出来る。
【0102】請求項4の発明に於ては、トライステート
のバスを介して、高速なデータ伝送を実現することが出
来る。請求項5の発明に於ては、直列接続された2つの
ドライバトランジスタを用いて、出力回路を構成するこ
とが出来る。
【0103】請求項6の発明に於ては、ドライバトラン
ジスタのオン抵抗を線路とインピーダンス整合させるこ
とによって、信号反射の影響を軽減することが出来る。
請求項7の発明に於ては、ドライバトランジスタのオン
抵抗と挿入抵抗との和が線路とインピーダンス整合する
ように構成することによって、ドライバトランジスタの
オン抵抗を所望の値に製造しなくても、挿入抵抗の値を
調整することによって信号反射の影響を軽減することが
出来る。
【0104】請求項8の発明に於ては、ドライバトラン
ジスタのオン抵抗と線路とをインピーダンス整合させる
ことによって、信号反射の影響を軽減することが出来
る。請求項9の発明に於ては、ドライバトランジスタの
ゲート入力電圧を調整することによって、所望のオン抵
抗を実現することが出来る。
【0105】請求項10の発明に於ては、並列接続され
たドライバトランジスタの並列オン抵抗を線路とインピ
ーダンス整合させることによって、信号反射の影響を軽
減することが出来る。請求項11の発明に於ては、駆動
するドライバトランジスタの数を調整することによっ
て、実効的にゲート幅を調整することが可能となり、イ
ンピーダンス整合を達成することが出来る。
【0106】請求項12の発明に於ては、内部回路は高
い電源電圧で駆動しながら出力回路を小振幅信号出力用
の電源電圧で駆動することによって、従来の内部回路を
使用しながら高速なデータ伝送を実現することが出来
る。請求項13の発明に於ては、内部回路は高い電源電
圧で駆動しながら出力回路を小振幅信号出力用の電源電
圧で駆動することによって、従来の内部回路を使用しな
がら高速なデータ伝送を実現することが出来る。
【0107】請求項14の発明に於ては、出力回路が線
路の中心点付近に位置されるので、線路の両終端から反
射された信号が出力回路に略同時に戻ってくることにな
り、反射信号の影響を最小限に抑圧することが出来る。
請求項15の発明に於ては、複数の受信回路が出力回路
を中心として対称に配置されるので、線路から受信回路
への分岐点で反射された信号が、対称の位置にある分岐
点から略同時に出力回路に戻ってくる。従って、分岐点
からの反射信号の影響を最小限に抑圧することが出来
る。
【0108】請求項16の発明に於ては、複数の受信回
路及び出力回路が等間隔で配置されるので、線路から受
信回路への分岐点で反射された信号が、対称の位置にあ
る分岐点から略同時に出力回路に戻ってくる。従って、
分岐点からの反射信号の影響を最小限に抑圧することが
出来る。
【0109】請求項17の発明に於ては、出力回路を備
えた装置が物理的に大きなサイズであっても、受信回路
との距離を短くすることが出来るので、線路の総延長を
短縮することが可能となり、受信端における信号スキュ
ーを軽減することが出来る。請求項18の発明に於て
は、線路がループ上に構成されているため線路終端に於
ける反射がなく、更にループを周回して出力回路に信号
が戻ってきても、必ず同一のタイミングで左周回の信号
と右周回の信号とが戻ってくるので、出力回路と線路と
のインピーダンス整合によって周回信号を吸収すること
が出来る。
【0110】請求項19の発明に於ては、複数の受信回
路及び出力回路が等間隔で配置されるので、線路から受
信回路への分岐点で反射された信号が、対称の位置にあ
る分岐点から略同時に出力回路に戻ってくる。従って、
分岐点からの反射信号の影響を最小限に抑圧することが
出来る。
【0111】請求項20の発明に於ては、小振幅信号を
線路を介して伝送すると共に、出力回路と線路との間で
インピーダンス整合がとれているので、線路終端で反射
した信号は出力回路と線路との間で更に反射することな
く吸収される。従って、小振幅信号を用いた高速なデー
タ伝送を実現することが出来る。
【0112】請求項21の発明に於ては、略1V以下の
電源電圧を用いて小振幅信号を出力することが出来る。
請求項22の発明に於ては、略1V以下の電源電圧を用
いて、この電源電圧の電圧差に等しい小振幅信号を出力
することが出来る。
【0113】請求項23の発明に於ては、トライステー
トのバスを介して、高速なデータ伝送を実現することが
出来る。請求項24の発明に於ては、直列接続された2
つのドライバトランジスタを用いて、出力回路を構成す
ることが出来る。
【0114】請求項25の発明に於ては、ドライバトラ
ンジスタのオン抵抗を線路とインピーダンス整合させる
ことによって、信号反射の影響を軽減することが出来
る。請求項26の発明に於ては、ドライバトランジスタ
のオン抵抗と挿入抵抗との和が線路とインピーダンス整
合するように構成することによって、ドライバトランジ
スタのオン抵抗を所望の値に製造しなくても、挿入抵抗
の値を調整することによって信号反射の影響を軽減する
ことが出来る。
【0115】請求項27の発明に於ては、ドライバトラ
ンジスタのオン抵抗と線路とをインピーダンス整合させ
ることによって、信号反射の影響を軽減することが出来
る。請求項28の発明に於ては、ドライバトランジスタ
のゲート入力電圧を調整することによって、所望のオン
抵抗を実現することが出来る。
【0116】請求項29の発明に於ては、並列接続され
たドライバトランジスタの並列オン抵抗を線路とインピ
ーダンス整合させることによって、信号反射の影響を軽
減することが出来る。請求項30の発明に於ては、駆動
するドライバトランジスタの数を調整することによっ
て、実効的にゲート幅を調整することが可能となり、イ
ンピーダンス整合を達成することが出来る。
【0117】請求項31の発明に於ては、内部回路は高
い電源電圧で駆動しながら出力回路を小振幅信号出力用
の電源電圧で駆動することによって、従来の内部回路を
使用しながら高速なデータ伝送を実現することが出来
る。請求項32の発明に於ては、内部回路は高い電源電
圧で駆動しながら出力回路を小振幅信号出力用の電源電
圧で駆動することによって、従来の内部回路を使用しな
がら高速なデータ伝送を実現することが出来る。
【0118】請求項33及び請求項34の発明に於て
は、小振幅信号を線路を介して伝送すると共に、出力回
路と線路との間でインピーダンス整合がとれているの
で、線路終端で反射した信号は出力回路と線路との間で
更に反射することなく吸収される。従って、小振幅信号
を用いた高速なデータ伝送を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理によるデータ伝送システムの構成
を示す図である。
【図2】図1の出力回路の他の構成例を示す図である。
【図3】出力回路の電源電圧と駆動回路の電源電圧との
関係を示す図である。
【図4】本発明の原理によるデータ伝送システムに於て
バスがループ状に構成された例を示す図である。
【図5】本発明のデータ伝送システムに於ける信号伝播
シミュレーションのシミュレーション条件を示す図であ
る。
【図6】本発明のデータ伝送システムに於ける信号伝播
シミュレーションの結果を示す図である。
【図7】本発明のデータ伝送システムに於ける信号伝播
シミュレーションの結果を示す図である。
【図8】本発明のデータ伝送システムに於ける信号伝播
シミュレーションの結果を示す図である。
【図9】本発明のデータ伝送システムの第1の実施例を
示す図である。
【図10】本発明のデータ伝送システムの第2の実施例
を示す図である。
【図11】本発明のデータ伝送システムの第3の実施例
を示す図である。
【図12】本発明のデータ伝送システムの第4の実施例
を示す図である。
【図13】本発明のデータ伝送システムの第1の実施例
の変形例を示す図である。
【図14】図1の出力回路及び出力駆動回路の変形例を
示す図である。
【図15】図1の出力回路の変形例を示す図である。
【図16】従来のデータ伝送システムの一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
10、10A バス 11 ドライバデバイス 12、12A、12B 出力回路 13、13A、13B、13C 出力駆動回路 14 入力回路 15 コア回路 16、16A ドライバトランジスタ 17、17A ドライバトランジスタ 20−1、20−2、20−3、20−4、20−5、
20−6、20−7、20−8、20−9 レシーバデ
バイス 30、30A メモリコントローラ 31−1、31−2、31−3、31−4、31−5、
31−6、31−7、31−8 メモリ 33、33A、33B、34、35 バス 40 メモリコントローラ 41−1、41−2、41−3、41−4、41−5、
41−6、41−7、41−8 メモリモジュール 43 データ転送バッファ 44 データ転送用コア回路 45 データ転送バッファ 51−1、51−2、51−3、51−4、51−5、
51−6、51−7、51−8 メモリモジュール 53 データ転送バッファ 54 データ転送用コア回路 55 データ転送バッファ 61、63 出力回路 62、64 コア回路 200 出力回路 201 バス 202 スタブ

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号反射防止用抵抗を有さない線路を介
    した信号伝送システムであって、 特性インピーダンスZ0 を有する線路と、 略Z0 /2の出力抵抗を有し、ハイレベルとローレベル
    の電位差が略1V以下の信号を該線路に出力する出力回
    路を含むことを特徴とする信号伝送システム。
  2. 【請求項2】 前記出力回路は第1の電位と該第1の電
    位より低い第2の電位とを電源電圧として供給され、該
    第1の電位と該第2の電位との電位差が略1V以下であ
    ることを特徴とする請求項1記載の信号伝送システム。
  3. 【請求項3】 前記ハイレベルは前記第1の電位であ
    り、前記ローレベルは前記第2の電位であることを特徴
    とする請求項2記載の信号伝送システム。
  4. 【請求項4】 前記線路はトライステートのバスであ
    り、前記出力回路の非出力時の出力インピーダンスは無
    限大であることを特徴とする請求項1記載の信号伝送シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 前記出力回路は、各ゲートを入力とする
    直列に接続された2つのドライバトランジスタを含み、
    該2つのドライバトランジスタの間の接続点が前記線路
    に接続され、該2つのドライバトランジスタの一方をオ
    ンすることにより前記信号を出力することを特徴とする
    請求項1記載の信号伝送システム。
  6. 【請求項6】 前記2つのドライバトランジスタの各々
    のオン抵抗が略Z0/2であることを特徴とする請求項
    5記載の信号伝送システム。
  7. 【請求項7】 前記出力回路は、前記接続点と前記線路
    との間に挿入された挿入抵抗を更に含み、前記2つのド
    ライバトランジスタの任意の一方のオン抵抗と該挿入抵
    抗との和が略Z0 /2であることを特徴とする請求項5
    記載の信号伝送システム。
  8. 【請求項8】 前記出力回路は前記信号を出力するドラ
    イバトランジスタを含み、該ドライバトランジスタのオ
    ン抵抗が前記出力抵抗であることを特徴とする請求項1
    記載の信号伝送システム。
  9. 【請求項9】 前記ドライバトランジスタのゲートに制
    御電圧を供給する駆動回路を更に含み、該駆動回路は該
    制御電圧を調整することによって前記オン抵抗を制御す
    ることを特徴とする請求項8記載の信号伝送システム。
  10. 【請求項10】 前記出力回路は前記信号を出力する並
    列に接続された複数のドライバトランジスタを含み、該
    複数のドライバトランジスタの並列オン抵抗が前記出力
    抵抗であることを特徴とする請求項1記載の信号伝送シ
    ステム。
  11. 【請求項11】 前記複数のドライバトランジスタのゲ
    ートに電圧を供給する駆動回路を更に含み、該駆動回路
    は該複数のドライバトランジスタの駆動数を調整するこ
    とによって前記オン抵抗を制御することを特徴とする請
    求項10記載の信号伝送システム。
  12. 【請求項12】 前記出力回路を介して前記信号を前記
    線路に出力する内部回路を更に含み、該内部回路には前
    記第1の電位より高い第3の電位と、前記第2の電位よ
    り低い第4の電位とが電源電圧として供給されることを
    特徴とする請求項2記載の信号伝送システム。
  13. 【請求項13】 前記第1の電位と前記第2の電位との
    電位差は、前記第3の電位と前記第4の電位との電位差
    の略1/3以下であることを特徴とする請求項12記載
    の信号伝送システム。
  14. 【請求項14】 前記出力回路は前記線路の総延長の略
    中心点に接続されることを特徴とする請求項1記載の信
    号伝送システム。
  15. 【請求項15】 前記線路に接続され前記信号を受信す
    る複数の受信回路を更に含み、該複数の受信回路は、前
    記出力回路の前記線路への接続点を中心として、該線路
    上の実質的に対称な位置に配置されることを特徴とする
    請求項14記載の信号伝送システム。
  16. 【請求項16】 前記複数の受信回路及び前記出力回路
    は前記線路上で実質的に等間隔に配置されることを特徴
    とする請求項15記載の信号伝送システム。
  17. 【請求項17】 前記線路は2つに折り返され、前記出
    力回路は該線路の折り返し点に接続されることを特徴と
    する請求項15記載の信号伝送システム。
  18. 【請求項18】 前記線路はループ状であることを特徴
    とする請求項1記載の信号伝送システム。
  19. 【請求項19】 前記線路に接続され前記信号を受信す
    る複数の受信回路を更に含み、該複数の受信回路及び前
    記出力回路は該線路上で実質的に等間隔に配置されるこ
    とを特徴とする請求項18記載の信号伝送システム。
  20. 【請求項20】 信号反射防止用抵抗を有さない特性イ
    ンピーダンスZ0 の線路に信号を出力する半導体装置で
    あって、 略Z0 /2の出力抵抗を有し、ハイレベルとローレベル
    の電位差が略1V以下の信号を該線路に出力する出力回
    路と該出力回路に該信号を出力させる内部回路を含むこ
    とを特徴とする半導体装置。
  21. 【請求項21】 前記出力回路は第1の電位と該第1の
    電位より低い第2の電位とを電源電圧として供給され、
    該第1の電位と該第2の電位との電位差が略1V以下で
    あることを特徴とする請求項20記載の半導体装置。
  22. 【請求項22】 前記ハイレベルは前記第1の電位であ
    り、前記ローレベルは前記第2の電位であることを特徴
    とする請求項21記載の半導体装置。
  23. 【請求項23】 前記出力回路の非出力時の出力インピ
    ーダンスは無限大であることを特徴とする請求項20記
    載の半導体装置。
  24. 【請求項24】 前記出力回路は、各ゲートを入力とす
    る直列に接続された2つのドライバトランジスタを含
    み、該2つのドライバトランジスタの間の接続点が前記
    線路に接続され、該2つのドライバトランジスタの一方
    をオンすることにより前記信号を出力することを特徴と
    する請求項20記載の半導体装置。
  25. 【請求項25】 前記2つのドライバトランジスタの各
    々のオン抵抗が略Z 0 /2であることを特徴とする請求
    項24記載の半導体装置。
  26. 【請求項26】 前記出力回路は、前記接続点と前記線
    路との間に挿入された挿入抵抗を更に含み、前記2つの
    ドライバトランジスタの任意の一方のオン抵抗と該挿入
    抵抗との和が略Z0 /2であることを特徴とする請求項
    24記載の半導体装置。
  27. 【請求項27】 前記出力回路は前記信号を出力するド
    ライバトランジスタを含み、該ドライバトランジスタの
    オン抵抗が前記出力抵抗であることを特徴とする請求項
    20記載の半導体装置。
  28. 【請求項28】 前記ドライバトランジスタのゲートに
    制御電圧を供給する駆動回路を更に含み、該駆動回路は
    該制御電圧を調整することによって前記オン抵抗を制御
    することを特徴とする請求項27記載の半導体装置。
  29. 【請求項29】 前記出力回路は前記信号を出力する並
    列に接続された複数のドライバトランジスタを含み、該
    複数のドライバトランジスタの並列オン抵抗が前記出力
    抵抗であることを特徴とする請求項20記載の半導体装
    置。
  30. 【請求項30】 前記複数のドライバトランジスタのゲ
    ートに電圧を供給する駆動回路を更に含み、該駆動回路
    は該複数のドライバトランジスタの駆動数を調整するこ
    とによって前記オン抵抗を制御することを特徴とする請
    求項29記載の半導体装置。
  31. 【請求項31】 前記内部回路には前記第1の電位より
    高い第3の電位と、前記第2の電位より低い第4の電位
    とが電源電圧として供給されることを特徴とする請求項
    21記載の半導体装置。
  32. 【請求項32】 前記第1の電位と前記第2の電位との
    電位差は、前記第3の電位と前記第4の電位との電位差
    の略1/3以下であることを特徴とする請求項31記載
    の半導体装置。
  33. 【請求項33】 信号反射防止用抵抗を有さない線路を
    介した信号伝送システムであって、 特性インピーダンスZ0 を有する線路と、 略Z0 /2の出力抵抗を有し、第1の電位と該第1の電
    位より低い第2の電位のいずれかである信号を該線路に
    出力する出力回路と、 該第1の電位より高い第3の電位と該第2の電位より低
    い第4の電位とを電源電圧とし、該出力回路を介して該
    信号を該線路に出力する内部回路を含むことを特徴とす
    る信号伝送システム。
  34. 【請求項34】 信号反射防止用抵抗を有さない特性イ
    ンピーダンスZ0 の線路に信号を出力する半導体装置で
    あって、 略Z0 /2の出力抵抗を有し、第1の電位と該第1の電
    位より低い第2の電位のいずれかである信号を該線路に
    出力する出力回路と、 該第1の電位より高い第3の電位と該第2の電位より低
    い第4の電位とを電源電圧とし、該出力回路を介して該
    信号を該線路に出力する内部回路を含むことを特徴とす
    る半導体装置。
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