JPH0999522A - 複層成形品 - Google Patents

複層成形品

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JPH0999522A
JPH0999522A JP27984195A JP27984195A JPH0999522A JP H0999522 A JPH0999522 A JP H0999522A JP 27984195 A JP27984195 A JP 27984195A JP 27984195 A JP27984195 A JP 27984195A JP H0999522 A JPH0999522 A JP H0999522A
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block copolymer
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Noriyuki Takezaki
敬之 竹崎
Junji Kamishina
順二 神品
Yoichi Kamoshita
洋一 鴨志田
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Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟質層に特定のミクロ構造を有する水添ジエ
ン系重合体を使用することで、耐スクラッチ性、柔軟
性、緩衝性、耐候性、成形加工性に優れ、硬質層に使用
する熱可塑性樹脂によって、剛性、耐衝撃性が優れてお
り、かつ両層が強固に接着されている複層成形品を提供
すること。 【解決手段】 (イ)層;共役ジエン部分に1,2−お
よび3,4−構造を50%を超えて有する共役ジエン系
重合体を水素添加した水添ジエン系重合体を軟質層に使
用し、(ロ)層;ポリオレフィン系樹脂およびスチレン
系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂
を硬質層に使用した複層成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟質層が耐表面傷
つき性(耐スクラッチ性)、柔軟性、成形加工性に優れ
た熱可塑性エラストマーからなり、硬質層が剛性、耐衝
撃性に富む熱可塑性樹脂層からなり、プッシュボタン、
各種キートップ、つまみ、マッドガード、グリップなど
に有用な複層成形品、特に二色射出成形法に優れた複層
成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、プッシュボタン、各種キート
ップ、つまみ、自動車のウインカーランプカバーなどに
は、同種のプラスチック、例えばABS樹脂の異なった
色のペレットを二色射出成形法により成形した二色成形
品が用いられている。しかしながら、これらの二色成形
品は、ソフト感に乏しい欠点がある。また、異なった樹
脂を使用して上記問題点を解決しようとする試みも行わ
れているが、双方の樹脂の相溶性が良くないと、接着力
が不足し、剥離の問題が生じたり、スクラップ処理が困
難であったり、廃棄された製品のリサイクルができない
という問題がある。最近では、これらを改善し、接着
性、相溶性、ソフト感を改良した水添ブロック共重合体
を外層に使用した二色成形品も提案されているが、これ
らは耐スクラッチ性が充分ではなく、改良が求められて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、柔軟性、接着性、相
溶性を有し、特に耐スクラッチ性に優れた特定のミクロ
構造を有する水添ジエン系重合体を軟質層に使用した複
層成形品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(イ)共役ジ
エン部分が1,2−および3,4−結合を50%を超え
て有し、ブロック成分を有する共役ジエン系重合体を水
素添加した水添ジエン系重合体を主成分とする層と、
(ロ)ポリオレフィン系樹脂およびスチレン系樹脂の群
から選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を主成分と
する層からなる、複層成形品を提供するものである。
【0005】ここで、(イ)層を構成する水添ジエン系
重合体としては、下記に示す(イ−1)、(イ−2)お
よび(イ−3)の群から選ばれた少なくとも1種の水添
ジエン系重合体が好ましい。
【0006】(イ−1);芳香族ビニル化合物重合体ブ
ロックを主体とする重合体ブロック(A)と、共役ジエ
ン部分に1,2−および3,4−結合を50%を超えて
有する共役ジエン重合体を主体とする共役ジエン系重合
体もしくは芳香族ビニル化合物と共役ジエンとのランダ
ム共重合体ブロック(B)とからなる、(A)−(B)
もしくは(A)−(B)−(A)ブロック共重合体、ま
たは芳香族ビニル化合物と共役ジエンとからなり、芳香
族ビニル化合物が漸増するテーパーブロック(C)から
なる(A)−(B)−(C)ブロック共重合体、または
該ブロック共重合体単位がカップリング剤残基を介して
重合体分子鎖が延長または分岐されたブロック共重合体
を水素添加した水添ジエン系重合体。
【0007】(イ−2);芳香族ビニル化合物を主体と
する重合体ブロック(D)と、共役ジエン部分に1,2
−および3,4−結合を50%を超えて有する共役ジエ
ンを主体とする重合体ブロック(E)、および1,2−
結合が25%以下であるポリブタジエン重合体ブロック
(F)とからなる(D)−(E)−(F)ブロック共重
合体、または該ブロック共重合体単位がカップリング剤
残基を介して重合体分子鎖が延長または分岐されたブロ
ック共重合体を水素添加した水添ジエン系重合体。
【0008】(イ−3);1,2−結合が25%以下で
あるポリブタジエン重合体ブロック(G)と、共役ジエ
ン部分に1,2−および3,4−結合を50%を超えて
有する共役ジエンを主体とする重合体ブロック(H)と
からなる、(G)−(H)もしくは(G)−(H)−
(G)ブロック共重合体、または該ブロック共重合体単
位がカップリング剤残基を介して重合体分子鎖が延長ま
たは分岐されたブロック共重合体を水素添加した水添ジ
エン系重合体。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、上記のように、特定の
ミクロ構造を有する水添ジエン系重合体を軟質層に使用
し、ポリオレフィン系樹脂およびスチレン系樹脂の群か
ら選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂を硬質層に使
用することで、耐スクラッチ性、柔軟性、成形加工性、
意匠性に優れた軟質層と、強度、耐衝撃性に優れた硬質
層とを有し、リサイクル性に優れ、軟質層と硬質層とが
強固に接着し、ソフト感を有する複層成形品である。
【0010】本発明の(イ)層は、共役ジエン部分に
1,2−および3,4−結合を50%を超えて有し、ブ
ロック成分を有する共役ジエン系重合体を水素添加した
水添ジエン系重合体である。共役ジエン部分の1,2−
および3,4−結合が50%以下であると、柔軟性、耐
スクラッチ性が劣る。
【0011】なお、(イ)層は、共役ジエン部分の二重
結合の水素添加率が80%以上、好ましくは90%以
上、かつ数平均分子量が5万〜70万、好ましくは10
万〜60万である、水添ジエン系重合体から構成され
る。水素添加率が、80%未満では耐スクラッチ性、透
明性、機械的強度、耐熱性、耐候性が劣る。また、数平
均分子量が、5万未満では得られる水添ジエン系重合体
をペレット化した場合、ブロッキングし易くなるほか、
他の樹脂とブレンドした場合、機械的強度、成形外観が
劣り、一方70万を超えると成形加工性が劣る。
【0012】(イ)層としては、例えば共役ジエンの単
独重合体、共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのランダ
ム共重合体、芳香族ビニル化合物の重合体ブロックと共
役ジエンの重合体ブロックからなるブロック共重合体、
芳香族ビニル化合物の重合体ブロックと芳香族ビニル化
合物/共役ジエンの共重合体ブロックからなるブロック
共重合体などの共役ジエン系重合体の水素添加物を主成
分とする軟質層が挙げられる。(イ)層としては、好ま
しくは下記(イ−1)、(イ−2)および(イ−3)の
群から選ばれた少なくとも1種の水添ジエン系重合体を
主成分とする軟質層であり、これを用いると、複層成形
品の軟質層の耐スクラッチ性、柔軟性、成形加工性が一
段と優れたものとなる。以下の本発明の(イ)層の説明
は、この水添ジエン系重合体(イ−1)、(イ−2)、
(イ−3)を例にして説明する。
【0013】(イ−1);水添ジエン系重合体(イ−
1)を構成する好ましい芳香族ビニル化合物としては、
スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメ
チル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−
p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げ
られ、より好ましくはスチレン、α−メチルスチレンで
あり、これらは1種単独であるいは2種以上併用して使
用することができる。(イ−1)成分を構成する好まし
い共役ジエンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−
ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、
1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オ
クタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロ
ロプレンなどが挙げられ、より好ましくは1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンであり、最
も好ましくは1,3−ブタジエンである。
【0014】(イ−1)成分におけるブロック(A)
は、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックで
あり、他に共重合可能な他のビニル化合物を好ましくは
10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下共重合
してもよい。
【0015】なお、(イ−1)成分中の全モノマーにお
ける芳香族ビニル化合物/共役ジエンの好ましい重量比
は、5/95〜60/40、さらに好ましくは7/93
〜50/50である。芳香族ビニル化合物が、5重量%
未満(共役ジエンが95重量%を超える)では、機械的
強度、加工性、耐熱性が劣り、また得られる水添ジエン
系重合体をペレット化した場合、ブロッキングし易くな
る。一方、芳香族ビニル化合物が、60重量%を超える
(共役ジエンが40重量%未満)と、樹脂状となり、耐
衝撃性、柔軟性、低温特性が劣る。
【0016】また、ブロック(A)またはブロック
(C)中の芳香族ビニル化合物の好ましい結合量は、
(イ−1)成分を構成する全モノマーの3〜50重量
%、さらに好ましくは5〜40重量%、特に好ましくは
5〜30重量%である。なお、(A)−(B)−(A)
ブロック共重合体のように、ブロック(A)が複数存在
する場合には、合計の量を示す。芳香族ビニル化合物の
結合量に限らず、ブロック(A)の量についても同様で
ある(以下同じ)。この芳香族ビニル化合物の結合量
が、全モノマーの3重量%未満では、耐熱性、機械的強
度が劣り、また得られる水添ジエン系重合体をペレット
化した場合、ブロッキングし易くなるほか、他の成分と
ブレンドした場合、加工性に劣り、一方50重量%を超
えると、柔軟性、加工性、低温特性が劣る。また、ブロ
ック(A)中の芳香族ビニル化合物の好ましい結合量
は、(イ−1)成分を構成する全モノマーの3重量%以
上、さらに好ましくは5〜30重量%であり、3重量%
未満では、他の成分とブレンドした場合、機械的強度、
加工性、耐熱性が劣る。
【0017】(イ−1)成分を構成するブロック(B)
は、共役ジエン系重合体ブロックもしくは芳香族ビニル
化合物と共役ジエンとのランダム共重合体ブロックであ
る。ブロック(B)に含まれる水素添加前の共役ジエン
部分の1,2−および3,4−結合は、50%を超え
て、好ましくは60%以上である。50%以下では、柔
軟性、耐スクラッチ性が劣る。
【0018】なお、(イ−1)成分を構成する水添ジエ
ン系重合体中のブロック(A)、(B)、(C)の好ま
しい含量は、ブロック(A)3〜50重量%、さらに好
ましくは4〜40重量%、ブロック(B)30〜97重
量%、さらに好ましくは35〜94重量%、ブロック
(C)0〜50重量%、さらに好ましくは2〜40重量
%〔ただし、(A)+(B)+(C)=100重量%〕
である。また、ブロック(A)、(B)、(C)の好ま
しい数平均分子量は、ブロック(A)1,500〜35
0,000、さらに好ましくは4,000〜240,0
00、ブロック(B)15,000〜679,000、
さらに好ましくは35,000〜564,000、ブロ
ック(C)500〜350,000、さらに好ましくは
2,000〜240,000の範囲である。
【0019】(イ−1)成分の水添ジエン系重合体の数
平均分子量は、好ましくは5万〜70万、さらに好まし
くは10万〜60万である。また、水素添加率は、80
%以上、さらに好ましくは90%以上である。本発明に
使用される水添ジエン系重合体(イ−1)は、例えば特
開平3−72512号公報第4頁右上欄第13行〜第6
頁左下欄第1行に開示されている方法によって得ること
ができる。
【0020】本発明に使用される水添ジエン系重合体
(イ−1)は、(A)−(B)もしくは(A)−(B)
−(A)、または(A)−(B)−(C)ブロック構造
を有するが、(A)−(B)−(A)ブロック構造を有
する場合には、それぞれの(A)ブロックの割合は、等
しくなくてもよい。また、カップリング剤を添加するこ
とにより、下記一般式で表されるような、重合体分子鎖
が延長または分岐されたブロック共重合体であってもよ
い。 〔(A)−(B)〕l−X、 〔(A)−(B)−(A)〕l−X、または 〔(A)−(B)−(C)〕l−X 〔式中、(A)、(B)、(C)は上記に同じ。lは2
〜4の整数、Xはカップリング剤残基を示す。〕
【0021】この際のカップリング剤としては、例えば
アジピン酸ジエチル、ジビニルベンゼン、テトラクロロ
シラン、ブチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラ
ン、テトラクロロスズ、ブチルトリクロロスズ、ジメチ
ルクロロシラン、テトラクロロゲルマニウム、1,2−
ジブロムエタン、1,4−ジクロルメチルベンゼン、ビ
ス(トリクロルシリル)エタン、エポキシ化アマニ油、
トリレンジイソシアネート、1,2,4−ベンゼントリ
イソシアネートなどが挙げられる。
【0022】(イ−2);(イ−2)成分に使用される
芳香族ビニル化合物、共役ジエンは、上記(イ−1)成
分に使用されるものと同様である。ここで、(イ−2)
成分の水添ジエン系重合体を構成するブロック(D)
は、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックで
あり、ほかに共重合可能なビニル化合物を好ましくは1
0重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下共重合し
てもよい。
【0023】水添ジエン系重合体(イ−2)を構成する
ブロック(E)は、共役ジエン重合体ブロック、あるい
は芳香族ビニル化合物−共役ジエン共重合体ブロックで
ある。ブロック(E)に含まれる水素添加前の共役ジエ
ン部分の1,2−および3,4−結合は、50%を超え
て、好ましくは60%以上である。50%以下では、柔
軟性、耐スクラッチ性が劣る。また、ブロック(E)に
含有されることのある芳香族ビニル化合物の好ましい使
用量は、ブロック(E)を構成するモノマーの30重量
%以下、さらに好ましくは25重量%以下である。
【0024】さらに、水添ジエン系重合体(イ−2)を
構成するブロック(F)中の水素添加前のポリブタジエ
ンの1,2−結合は、25%以下、好ましくは20%以
下である。1,2−結合が25%を超えると、水素添加
された後に樹脂的性質が失われ、またブロック共重合体
としての熱可塑性エラストマーの性質が失われる。
【0025】なお、水添ジエン系重合体(イ−2)中の
ブロック(D)、(E)、(F)の好ましい含量は、ブ
ロック(D)5〜60重量%、さらに好ましくは5〜5
5重量%、ブロック(E)30〜90重量%、さらに好
ましくは35〜90重量%、ブロック(F)5〜60重
量%、さらに好ましくは5〜50重量%〔ただし、
(D)+(E)+(F)=100重量%〕である。ま
た、ブロック(D)、(E)、(F)の好ましい数平均
分子量は、ブロック(D)2,000〜420,00
0、ブロック(E)15,000〜630,000、ブ
ロック(F)2,500〜420,000である。さら
に、水添ジエン系重合体(イ−2)の好ましい数平均分
子量は、5万〜70万であり、さらに好ましくは10万
〜60万である。また、(イ−2)成分の水素添加率
は、80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
本発明に使用される水添ジエン系重合体(イ−2)は、
例えば特開平2−133406号公報第4頁左下欄第1
3行〜第5頁左下欄第10行に開示されている方法によ
って得ることができる。
【0026】本発明の水添ジエン系重合体(イ−2)
は、(D)−(E)−(F)ブロック構造を有するが、
カップリング剤を添加することにより、下記一般式で表
されるような、重合体分子鎖が延長または分岐されたブ
ロック共重合体であってもよい。 〔(D)−(E)−(F)〕m−Y、または 〔(D)−(E)−(F)〕Y〔(D)−(E)〕 〔式中、(D)、(E)、(F)は上記に同じ。mは2
〜4の整数、Yはカップリング剤残基を示す。〕 この際のカップリング剤としては、上記(イ−1)成分
で使用されるものと同様である。
【0027】(イ−3);(イ−3)成分に使用される
芳香族ビニル化合物、共役ジエンは、上記(イ−1)成
分に使用されるものと同様である。(イ−3)成分を構
成するブロック(G)は、水素添加前のポリブタジエン
の1,2−結合が25%以下、好ましくは20%以下の
ポリブタジエン重合体である。
【0028】また、(イ−3)成分を構成するブロック
(H)は、共役ジエン単独重合体あるいは芳香族ビニル
化合物−共役ジエン共重合体ブロックである。ブロック
(H)に含まれる水素添加前の共役ジエン部分の1,2
−および3,4−結合は、50%を超え、好ましくは6
0%以上である。50%以下では、柔軟性、耐スクラッ
チ性が劣る。なお、ブロック(H)に使用される芳香族
ビニル化合物の使用量は、ブロック(H)を構成するモ
ノマーの30重量%以下、好ましくは25重量%以下で
ある。30重量%を超えると、ブロック(H)のガラス
転移温度が上昇し、低温特性、柔軟性が劣る。
【0029】なお、(イ−3)成分中のブロック(G)
は、水素添加により、通常の低密度ポリエチレン類似の
構造を示す結晶性の重合体ブロックとなる。ブロック
(G)中の水素添加前のポリブタジエンの1,2−結合
は25%以下であるが、25%を超えると、水素添加後
の結晶融点の降下が著しく、機械的強度が劣る。また、
ブロック(H)は、共役ジエンを主体とし、詳細には共
役ジエン単独重合体ブロック、あるいは芳香族ビニル化
合物−共役ジエン共重合体ブロックであり、水素添加に
より、例えば共役ジエンがブタジエンの場合、ゴム状の
エチレン−ブテン−1共重合体ブロック、あるいは芳香
族ビニル化合物−エチレン−ブテン−1共重合体と類似
の構造を示す重合体ブロックとなる。
【0030】なお、(イ−3)成分のブロック(G)、
(H)の好ましい含量は、ブロック(G)5〜90重量
%、さらに好ましくは10〜80重量%、ブロック
(H)95〜10重量%、さらに好ましくは90〜20
重量%〔ただし、(G)+(H)=100重量%〕であ
り、(G)−(H)−(G)ブロック構造を有する場合
には、それぞれの(G)ブロックの割合は、等しくなく
てもよい。また、ブロック(G)、(H)の好ましい数
平均分子量は、ブロック(G)2,500〜630,0
00、さらに好ましくは10,000〜480,00
0、ブロック(H)5,000〜665,000、さら
に好ましくは20,000〜540,000である。さ
らに、(イ−3)成分の好ましい数平均分子量は、5万
〜70万、さらに好ましくは10〜60万である。ま
た、(イ−3)成分の水素添加率は、80%以上、好ま
しくは90%以上である。本発明に使用される水添ジエ
ン系重合体(イ−3)は、例えば特開平3−12895
7号公報第4頁右下欄第8行〜第6頁左下欄第7行に開
示されている方法によって得ることができる。
【0031】本発明で使用される水添ジエン系重合体
(イ−3)は、(G)−(H)もしくは(G)−(H)
−(G)ブロック構造を有するが、カップリング剤を添
加することにより、下記一般式で表されるような、重合
体分子鎖が延長または分岐されたブロック共重合体であ
ってもよい。 〔(G)−(H)〕n−Z、または 〔(G)−(H)−(G)〕nZ 〔式中、(G)、(H)は上記に同じ、nは2〜4の整
数、Zはカップリング剤残基を示す。〕 この際のカップリング剤としては、上記(イ−1)成分
で使用されるものと同様である。
【0032】本発明に使用される(イ)層で使用される
水添ジエン系重合体は、官能基で変性してもよく、酸無
水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、
イソシアネート基およびエポキシ基の群から選ばれた少
なくとも1種の官能基を有する不飽和化合物を用いて、
ニーダー、ミキサー、押出機などで変性することができ
る。
【0033】次に、(ロ)層で使用されるポリオレフィ
ン系樹脂は、1種または2種以上のモノオレフィンを高
圧法または低圧法のいずれかによる重合から得られる樹
脂であり、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン−1である。このポリオレフィン系樹脂は、
単独重合体であってもよく、次に示すような共重合可能
な他のモノマーを共重合してある共重合体であってもよ
い。
【0034】このポリオレフィン系樹脂において、好ま
しい共重合可能な他のモノマーとしては、例えばエチレ
ン(主たる重合体がポリエチレンの場合を除く)、ブテ
ン−1(主たる重合体がポリブテン−1である場合を除
く)、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オ
クテン−1などの直鎖状α−オレフィン、4−メチルペ
ンテン−1、2−メチルプロペン−1、3−メチルペン
テン−1、5−メチルヘキセン−1、4−メチルヘキセ
ン−1、4,4−ジメチルペンテン−1などの分岐状α
−オレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル
酸、クロトン酸などのモノカルボン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、シトラコン酸などのジカルボン酸
やそのモノエステル、メチルメタクリレート、メチルア
クリレート、エチルアクリレートなどのアクリル酸また
はメタクリル酸エステル、酢酸ビニルやプロピオン酸ビ
ニルなどの飽和カルボン酸のビニルエステル、スチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳
香族ビニル化合物、無水マレイン酸、無水イタコン酸、
無水シトラコン酸、無水アコニット酸なの酸無水物、ア
クリロニトリルやメタクリロニトリルなどのα,β−不
飽和ニトリル、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタ
ジエン、エチリデンノルボルネンなどのジエンモノマ
ー、さらにアクリルアミド、メタクリルアミド、マレイ
ミドなどが用いられる。これらの共重合可能な他のモノ
マーは、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いて
もよい。これら共重合成分の量は、好ましくは20重量
%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。これ
らを共重合した場合の共重合体の様式については特に制
限はなく、例えばランダム型、ブロック型、グラフト
型、これらの混合型など、いずれであってもよい。
【0035】(ロ)層に用いられるポリオレフィン系樹
脂における好ましい共重合体としては、プロピレン−エ
チレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、ブ
テン−1−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−
ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン共
重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体、エチレン−エチルメタクリレ
ート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合
体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレ
ン−n−ブチルアクリレート共重合体などが挙げられ
る。これら(ロ)ポリオレフィン系樹脂は、単独である
いは2種以上を併用して用いることができる。
【0036】なお、本発明に使用されるポリオレフィン
系樹脂のメルトフローレート(MFR)(ASTM D
1238、230℃、2.16kg荷重)は、好ましく
は0.01〜100g/10分、さらに好ましくは0.
1〜80g/10分である。
【0037】また、(ロ)層で使用されるスチレン系樹
脂には、ゴム成分を2〜15重量%含有する耐衝撃性ポ
リスチレン樹脂(HIPS樹脂)、ポリブタジエン強化
アクリロニトリル−スチレン樹脂(ABS樹脂)、エチ
レン−α−オレフィン共重合ゴム強化アクリロニトリル
−スチレン樹脂(AES樹脂)などが含まれる。HIP
S樹脂中のゴム成分は特に限定しないが、例えばポリブ
タジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重
合体などのジエン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、
エチレン−ブテンゴムなどの非ジエン系ゴムが挙げられ
る。
【0038】ここで、ABS樹脂は、乳化重合法、塊状
−懸濁重合法、または塊状重合法で製造した、アクリロ
ニトリル10〜30重量%、ブタジエン5〜45重量
%、スチレン50〜85重量%の組成を有し、スチレン
の代わりにα−メチルスチレンを使用したものも含まれ
る。
【0039】また、AES樹脂は、乳化重合法、塊状−
懸濁重合法、塊状重合法、または溶液重合法で製造し
た、アクリロニトリル10〜30重量%、エチレン−α
−オレフィン共重合ゴム5〜45重量%、スチレン50
〜85重量%の組成を有し、スチレンの代わりにα−メ
チルスチレンを使用したものも含まれる。
【0040】(ロ)層として使用される熱可塑性樹脂
は、上述のポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂のい
ずれを使用しても、また併用してもよいが、リサイクル
性、コストの点から、ポリオレフィン系樹脂を使用する
ことが望ましい。
【0041】本発明の複層成形品は、従来公知の方法、
例えば二色射出成形、多層押し出し成形、多層中空成
形、多層異形押し出し成形、多層圧縮成形、多層真空成
形、多層スラッシュ成形、多層カレンダー成形などによ
り、実用上、有用な成形品に加工することができる。ま
た、必要に応じて、延伸、接着、印刷、塗装、メッキな
どの加工を施すこともできる。
【0042】(イ)層に使用される水添ジエン系重合体
には、硬度や感触の調整、耐熱性、強度の向上、成形性
の改良、また高価な水添ジエン系重合体の使用量を低減
し、経済的に有利なものとするために、必要に応じてポ
リオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂などの熱可塑性樹
脂を配合することができる。使用する樹脂は特に制限さ
れないが、(ロ)層に使用する熱可塑性樹脂と同種のも
のを使用することが、(イ)層と(ロ)層の接着性、相
溶性、リサイクル性の点で望ましい。
【0043】また、(イ)層に使用される水添ジエン系
重合体は、発泡させて使用することもできる。発泡させ
る方法は特に制限されないが、例えば水添ジエン系重合
体に熱分解型発泡剤を配合する方法、加圧下で水を配合
し発泡剤として利用する方法、射出成形時に高圧ガスを
注入する方法など、従来公知の方法が利用可能である。
【0044】さらに、(イ)層で使用される水添ジエン
系重合体、(ロ)層で使用される熱可塑性樹脂には、必
要に応じて、酸化防止剤、耐候剤、金属不活性化剤、紫
外線吸収剤、光安定剤、ブリード・ブルーム剤、シール
性改良剤、結晶核剤、難燃化剤、架橋剤、共架橋剤、加
硫剤、加硫助剤、防菌・防かび剤、分散剤、軟化剤、可
塑剤、粘度調整剤、着色防止剤、発泡剤、発泡助剤、酸
化チタン、カーボンブラックなどの着色剤、フィライト
などの金属粉末、ガラス繊維、金属繊維などの無機繊
維、炭素繊維、アラミド繊維などの有機繊維、複合繊
維、チタン酸カリウムウィスカーなどの無機ウィスカ
ー、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、
アスベスト、マイカ、炭酸カルシウム、タルク、シリ
カ、ケイ酸カルシウム、ハイドロタルサイト、カオリ
ン、ケイソウ土、グラファイト、軽石、エボ粉、コット
ンフロック、コルク粉、硫酸バリウム、フッ素樹脂、ポ
リマービーズなどの充填材、またはこれらの混合物、あ
るいは他のゴム質重合体、例えばSBR、NBR、B
R、NR、IR、1,2−ポリブタジエン、AR、C
R、IIR、また、そのほか必要に応じて上記成分以外
の熱可塑性樹脂、例えばジエン系樹脂、ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエー
テル系樹脂、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイ
ド、POMなどを、適宜、配合することができる。
【0045】本発明の複層成形品の好ましい実施態様
は、次のとおりである。 (イ)層を構成する水添ジエン系重合体中の、共役ジ
エンが1,3−ブタジエンであり、芳香族ビニル化合物
がスチレンである複層成形品。 (ロ)層を構成する熱可塑性樹脂がポリオレフィン系
樹脂である複層成形品。 (イ)層が、水添ジエン系重合体とポリオレフィン系
樹脂の混合物からなる複層成形品。 .(イ)層および(ロ)層が、二色射出成形法によっ
て得られてなる複層成形品。 (イ)層および(ロ)層が、多層押し出し機によって
得られてなる複層成形品。
【0046】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明は、か
かる実施例により限定されるものではない。なお、実施
例中において、部および%は、特に断らない限り重量基
準である。また、実施例中の各種の測定は、以下の方法
に拠った。
【0047】水添ジエン系重合体の芳香族ビニル化合
物結合量 679cm-1のフェニル基の吸収を基に、赤外分析法に
より分析した。 水添ジエン系重合体の共役ジエン部分の1,2−およ
び/または3,4−結合量 赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出した。 水添ジエン系重合体の数平均分子量 トリクロルベンゼンを溶媒にして、135℃におけるゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用
い、ポリスチレン換算で求めた。 水添ジエン系重合体の水素添加率 四塩化エチレンを溶媒に用い、100MHz、 1H−N
MRスペクトルから算出した。
【0048】耐スクラッチ性 (イ)層に使用する水添ジエン系重合体の耐スクラッチ
性を評価するため、(株)東洋精機製作所製のテーパー
スクラッチテスター試験機を用い、荷重を変えながら引
っ掻き試験を実施した。試料の表面が艶消し状態に傷つ
いたときの荷重を傷つき荷重とし、以下の基準で判定し
た。評価には、2mm厚の射出成形シートを用いた。 ○;耐スクラッチ性に優れる;傷つき荷重が50g以上 ×;耐スクラッチ性に劣る ;傷つき荷重が50g未満 柔軟性 (イ)層に使用する水添ジエン系重合体の柔軟性を評価
するため、JIS K6310に準拠し、JIS A硬
度を測定した。
【0049】接着性 (イ)層に使用する材料と、(ロ)層に使用する材料と
を、1mmの厚さにプレス成形したのち、一部分を重ね
て熱融着させ、試験片を作製した。得られた試験片を剥
離させたときの剥離面の状態から、接着強度を評価し
た。 成形加工性 50mm幅のマルチマニホールドダイを使用し、50m
m押し出し機にて、多層押し出し成形を行い、成形加工
性を評価した。シートの成形状態から、下記の基準で成
形加工性を評価した。 ◎;幅広い条件で自由な厚み構成で、シート成形が可能
であり、サージング、偏肉は無い。 ○;加工条件は狭いが、得られるシートにサージング、
偏肉は無い。 ×;シート成形時に、厚み構成の調整が困難、偏肉、サ
ージングなどが見られ、成形条件による改良が困難であ
る。
【0050】参考例 実施例および比較例の配合処方に用いられる各種の成分
は、以下のとおりである。水添ジエン系重合体P−1〜9 水添ジエン系重合体(P−1〜9)は、日本合成ゴム
(株)製の試作ポリマーであり、これらP−1〜9のミ
クロ構造、数平均分子量、水素添加率は、表1に示すと
おりである。
【0051】熱可塑性樹脂Q−1〜6 Q−1(ポリプロピレン);三菱化学(株)製、MG0
3B Q−2(ABS樹脂);日本合成ゴム(株)製、JSR
ABS12NP Q−3(AES樹脂);日本合成ゴム(株)製、JSR
AES145NP Q−4(耐衝撃性ポリスチレン);三井東圧(株)製、
トーポレックス 860 Q−5(低密度ポリエチレン);東ソー(株)製、ペト
ロセン 349 Q−6(ポリプロピレン);昭和電工(株)製、ショウ
アロマー MD772H
【0052】実施例1〜10、比較例1〜2 多層押し出し成形機を用い、表2〜3に示す組み合わせ
の複層成形品を作製し、その性能を評価した。すなわ
ち、この多層押し出し成形の成形条件は、シリンダー温
度200〜260℃、スクリュー回転数10〜150r
pmであった。結果を表2〜3に示す。接着性は、いず
れの組み合わせにおいても、強固に接着されていた。表
2〜3に示す実施例1〜10の結果から、本発明の特定
のミクロ構造を有する水添ジエン系重合体を使用した場
合には、表3に示す比較例に較べ、柔軟性、耐スクラッ
チ性、成形加工性に優れることが分かる。
【0053】これに対し、比較例1は、本発明の特定の
ミクロ構造以外のエラストマー(P−5)を(イ)層に
使用しており、柔軟性、耐スクラッチ性、成形加工性に
劣る。また、比較例2は、ポリプロピレン(Q−1)、
プロセスオイル〔パラフィン系オイル;出光興産(株)
製、ダイアナプロセスオイルPW380〕、フィラー
〔重質炭酸カルシウム;丸尾カルシウム(株)製、スー
パー4S〕をエラストマー(P−5)に添加したもの
を、(イ)層に使用した例である。柔軟性、成形加工性
は改良されるものの、耐スクラッチ性は改良されておら
ず、またプロセスオイルを添加したため、外装部分に、
オイルによるべたつきがあり、ほこりが付着し易いとい
う、問題を新たに生じており好ましくない。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明の複層成形品は、軟質層に特定の
ミクロ構造を有する水添ジエン系重合体を使用すること
で、耐スクラッチ性、柔軟性、緩衝性、耐候性、成形加
工性に優れ、硬質層に使用している熱可塑性樹脂によっ
て、剛性、耐衝撃性が優れており、かつ両層が強固に接
着されている。これによって、プッシュボタン、OA機
器などの各種キートップ、つまみ、自動車ウインカーラ
ンプカバー、グリップ、マッドガードなどに利用した場
合、極めて優れた性能を示し、工業的に価値の高い成形
品である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)共役ジエン部分が1,2−および
    3,4−結合を50%を超えて有し、ブロック成分を有
    する共役ジエン系重合体を水素添加した水添ジエン系重
    合体を主成分とする層と、(ロ)ポリオレフィン系樹脂
    およびスチレン系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種
    の熱可塑性樹脂を主成分とする層からなる、複層成形
    品。
  2. 【請求項2】 (イ)層が、下記に示す(イ−1)、
    (イ−2)および(イ−3)の群から選ばれた少なくと
    も1種の水添ジエン系重合体を主成分とする請求項1記
    載の複層成形品。 (イ−1);芳香族ビニル化合物重合体ブロックを主体
    とする重合体ブロック(A)と、共役ジエン部分に1,
    2−および3,4−結合を50%を超えて有する共役ジ
    エン重合体を主体とする共役ジエン系重合体もしくは芳
    香族ビニル化合物と共役ジエンとのランダム共重合体ブ
    ロック(B)とからなる、(A)−(B)もしくは
    (A)−(B)−(A)ブロック共重合体、または芳香
    族ビニル化合物と共役ジエンとからなり、芳香族ビニル
    化合物が漸増するテーパーブロック(C)からなる
    (A)−(B)−(C)ブロック共重合体、または該ブ
    ロック共重合体単位がカップリング剤残基を介して重合
    体分子鎖が延長または分岐されたブロック共重合体を水
    素添加した水添ジエン系重合体。 (イ−2);芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブ
    ロック(D)と、共役ジエン部分に1,2−および3,
    4−結合を50%を超えて有する共役ジエンを主体とす
    る重合体ブロック(E)、および1,2−結合が25%
    以下であるポリブタジエン重合体ブロック(F)とから
    なる(D)−(E)−(F)ブロック共重合体、または
    該ブロック共重合体単位がカップリング剤残基を介して
    重合体分子鎖が延長または分岐されたブロック共重合体
    を水素添加した水添ジエン系重合体。 (イ−3);1,2−結合が25%以下であるポリブタ
    ジエン重合体ブロック(G)と、共役ジエン部分に1,
    2−および3,4−結合を50%を超えて有する共役ジ
    エンを主体とする重合体ブロック(H)とからなる、
    (G)−(H)もしくは(G)−(H)−(G)ブロッ
    ク共重合体、または該ブロック共重合体単位がカップリ
    ング剤残基を介して重合体分子鎖が延長または分岐され
    たブロック共重合体を水素添加した水添ジエン系重合
    体。
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