JP2019098691A - 樹脂成形品 - Google Patents

樹脂成形品 Download PDF

Info

Publication number
JP2019098691A
JP2019098691A JP2017234881A JP2017234881A JP2019098691A JP 2019098691 A JP2019098691 A JP 2019098691A JP 2017234881 A JP2017234881 A JP 2017234881A JP 2017234881 A JP2017234881 A JP 2017234881A JP 2019098691 A JP2019098691 A JP 2019098691A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
molded body
layer side
side molded
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017234881A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019098691A5 (ja
Inventor
宮本 和明
Kazuaki Miyamoto
和明 宮本
裕一郎 福田
Yuichiro Fukuda
裕一郎 福田
岡本 昭男
Akio Okamoto
昭男 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Machinery Corp Ltd
Original Assignee
Ube Machinery Corp Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Machinery Corp Ltd filed Critical Ube Machinery Corp Ltd
Priority to JP2017234881A priority Critical patent/JP2019098691A/ja
Priority to PCT/JP2018/044545 priority patent/WO2019111887A1/ja
Publication of JP2019098691A publication Critical patent/JP2019098691A/ja
Publication of JP2019098691A5 publication Critical patent/JP2019098691A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/56Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using mould parts movable during or after injection, e.g. injection-compression moulding

Abstract

【課題】 意匠面に擬似的なステッチ模様が精度良く形成された樹脂成形品を提供する。【解決手段】 表面に意匠面を有する表層側成形体と、表層側成形体の裏面側に積層され、表層側成形体を介して意匠面側に露出するステッチ部を有する基材層側成形体とを備え、基材層側成形体のステッチ部により、意匠面側に擬似的なステッチ模様が形成された樹脂成形品であって、表層側成形体を形成する表層用樹脂は、その融点が基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の融点以下、及び/又は、その線膨張係数が基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の線膨張係数以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、意匠面に擬似的なステッチ(縫い目)模様が形成された樹脂成形品に関するものである。
従来、自動車、航空機、列車及び船舶等の移動手段の内装や、家具等には、高級感を演出するために、皮革が用いられることがある。また、皮革表面には、撚り糸や皮革糸(紐)等による縫い目(ステッチ)が配されることがある。この縫い目(ステッチ)は、手作業感を醸し出すことができ、この手作業感は、皮革自体の外観や感触等の素材感と相俟って、より一層の高級感を演出することができる。
このような皮革を用いた製品は、一般的な工業製品と異なり、熟練者の手作業により製造されるため、大量生産が難しく、高コストである。このため、皮革は、高級品や、移動手段の特別な内装及びシート等の一部にのみ採用されるのが現状である。
一方、近年の消費者嗜好の多様化によって、家具や移動手段の内装等においても様々な差別化が求められている。このような状況に応じて、近年では、安価であるにも関わらず高級感を演出することができる擬似皮革部材として、表面(意匠面)に擬似的なステッチ模様(縫い目)が形成された樹脂成形品の開発が行われている。
このような樹脂成形品を成形する方法が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された樹脂成形品の成形方法は、図8(a)に示すように、まず、共通型部100と第1金型102との間において、第1のキャビティ104を形成する。次に、図8(b)に示すように、第1のキャビティ104に基材層用樹脂を注入し、該第1のキャビティ104において、表側に並べて突出形成された複数のステッチ部(糸目部)112を有する基材層側成形体110を成形する。次に、図8(c)〜図8(e)に示すように、共通型部100に基材層側成形体110を残したまま第1金型102を第2金型106に入れ替えることで、ステッチ部112の突出端部をシールした第2金型106と、共通型部100との間において、第2のキャビティ108を形成する。最後に、図8(f)に示すように、基材層用樹脂と異なる色の表層用樹脂を第2のキャビティ108に注入し、該第2のキャビティ108において、基材層側成形体110の表側に表層側成形体120を成形する。以上の方法により製造された樹脂成形品には、図8(g)に示すように、表層側成形体120の表面から突出して露出する複数のステッチ部112によって、意匠面に疑似的なステッチ模様(縫い目)が形成される。
しかしながら、特許文献1の樹脂成形品の成形方法では、第2金型106の成形面(キャビティ面)でステッチ部112の突出端部をシールする際に、ステッチ部112の突出端部に形成された繊細な模様(撚り目を模した凹凸)が潰れてしまうおそれがある。
そこで、このような問題を解決するために、近年、基材層用樹脂として、融解ピーク温度が110〜150℃であるプロピレン−エチレンブロック共重合体にガラス繊維が充填された樹脂材料を用いる方法が提案されている(特許文献2)。特許文献2の記載によれば、融解ピーク温度が比較的低いプロピレン−エチレンブロック共重合体を基材層用樹脂として用いることにより、基材層側成形体の成形時の成形収縮を遅らせ、さらにガラス繊維を充填させることによって収縮率自体を小さくすることが可能となるため、第2金型の成形面でステッチ部の突出端部をシールする際における成形面と突出端部とのずれを少なくすることができ、これにより、突出端部に二色射出成形時のキズを生じにくくできるとされている。
特開2014−008707号公報 特開2014−133357号公報
しかしながら、特許文献2の方法では、基材層側成形体の成形時の成形収縮を遅らせ、また、収縮率を小さくすることが可能であっても、融解ピーク温度が比較的低いプロピレン−エチレンブロック共重合体を基材層用樹脂として用いているため、基材層用樹脂の射出充填よりも後に射出充填される表層用樹脂の樹脂流動の樹脂熱により、ステッチ部が再溶融(溶損)されるおそれがある。特に、ステッチ部112は、ステッチ(糸目)を模すものであるため、その突出方向に直交する断面積に制約があり、大きな断面積を確保することができない。また、特許文献1及び2の製造方法では、細くて小さいステッチ部112を第2のキャビティ108内に配置した状態で、ステッチ部112の体積に対して遥かに大量の表層用樹脂を第2のキャビティ108に充填する。このため、成形条件にもよるが、表層側成形体120の成形時に、射出充填される溶融樹脂の樹脂流動力及び樹脂熱(樹脂温度)による再溶融(溶損)に抗することができず、ステッチ部112の突出端部が、シールされた第2金型106の成形面(キャビティ面)に対して位置ズレするおそれがある。そして、その結果、シール面に溶融樹脂が侵入し、ステッチ部112の突出端部に形成された繊細な模様(撚り目を模した凹凸)が潰れてしまうおそれがある。
また、特許文献2の方法では、基材層用樹脂にガラス繊維を充填させることで、ステッチ部の収縮率を意図的に小さくさせている。このため、表層用樹脂の収縮率が基材層用樹脂の収縮率よりも大きい場合(表層用樹脂の方が基材層用樹脂よりも収縮する場合)には、冷却固化時に、細くて小さいステッチ部が表層側成形体の収縮に引っ張られて変形したり、ステッチ部と表層側成形体の孔部との間に隙間が生じたりするおそれがある。また、このようなステッチ部の変形や、ステッチ部と表層側成形体の孔部との間の隙間は、このような樹脂成形品が部品として、工業製品に取り付けられた場合においても、使用時の温度環境の変化により表層側成形体や基材層側成形体に膨張や収縮が生じた際に生じるおそれがある。例えば、自動車内装部品の場合、130℃近い温度差環境(最高温度100℃以上、最低温度0℃以下)での耐久性が求められる場合がある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、意匠面に擬似的なステッチ模様が精度良く形成された樹脂成形品を提供することである。
本発明に係る樹脂成形品は、表面に意匠面を有する表層側成形体と、該表層側成形体の裏面側に積層され、該表層側成形体を介して前記意匠面側に露出するステッチ部を有する基材層側成形体とを備え、該基材層側成形体の前記ステッチ部により、前記意匠面側に擬似的なステッチ模様が形成された樹脂成形品であって、前記表層側成形体を形成する表層用樹脂は、その融点が前記基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の融点以下、及び/又は、その線膨張係数が前記基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の線膨張係数以下であることを特徴とする。
本発明に係る樹脂成形品において、前記表層側成形体を形成する表層用樹脂は、その融点が前記基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の融点以下であり、かつ、その線膨張係数が前記基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の線膨張係数以下であることが好ましい。
また、本発明に係る樹脂成形品は、前記表層用樹脂と前記基材層用樹脂とに相溶性があることが好ましい。
さらに、本発明に係る樹脂成形品において、前記表層用樹脂は、前記基材層用樹脂よりも熱変形温度が低い樹脂からなることが好ましい。
本発明によれば、意匠面に擬似的なステッチ模様が精度良く形成された樹脂成形品を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る樹脂成形品を概略的に示す斜視図である。 図1のA−A´線に沿った断面を概略的に示す断面図である。 ステッチ状意匠及びその近傍の意匠面の形状の一例を示す概略平面図である。 図3のB−B´線に沿った概略断面図である。 図3のC−C´線に沿った概略断面図である。 本実施形態に係る樹脂成形品の成形方法の一例を示す工程図である。図6(a)は、共通金型及び第1金型の型開き状態を示し、図6(b)は、一次射出充填工程を示し、図6(c)は、微小型開き工程を示し、図6(d)は、共通金型と対向する金型を第1金型から第2金型に切り替えた状態を示し、図6(e)は、二次成形工程を示している。 本実施形態に係る樹脂成形品の成形方法の他の例を示す工程図である。図7(a)は、射出成形用金型の型開き状態を示し、図7(b)は、一次成形工程を示し、図7(c)は、二次成形工程を示している。 特許文献1の樹脂成形品の成形方法を示す工程図である。図8(a)は、共通金型及び第1金型の型締め状態を示し、図8(b)は、一次成形工程を示し、図8(c)は、型開き工程を示し、図8(d)は、共通金型と対向する金型を第1金型から第2金型に切り替えた状態を示し、図8(e)は、共通金型及び第2金型の型締め状態を示し、図8(f)は、二次成形工程を示し、図8(d)は、成形された樹脂成形品を示している。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本実施形態に係る樹脂成形品1は、図1及び図2に示すように、表面に意匠面を有する表層側成形体10と、表層側成形体10の裏面側に積層された基材層側成形体20とを備える積層成形品である。基材層側成形体20は、表層側成形体10の裏面側に積層される非意匠面部22と、非意匠面部22から表層側成形体10を介して(貫通して)意匠面側に露出するステッチ部24とを有している。本実施形態に係る樹脂成形品1は、ステッチ部24の先端部(ステッチ状意匠26)が表層側成形体10を介して意匠面側に露出されるよう(すなわち、意匠面側から視認可能となるように)、基材層側成形体20が表層側成形体10の非意匠面側に積層成形されることにより、縫い目(糸目)を模した擬似的なステッチ模様(ステッチ状意匠26)が樹脂成形品1の意匠面側に形成されるよう構成されている。
ここで、樹脂成形品1の意匠面に形成されるステッチ状意匠26とは、皮革面を模した意匠面とは別に、意匠面から視認可能な撚り糸や皮革糸(紐)を模した立体的(凸状)な意匠をいうものとする。このステッチ状意匠26には、立体的な意匠の表面に、撚り糸一本一本の凹凸や、皮革糸(紐)の断面形状等が表現された表面意匠が含まれても良い。
また、図1及び図2では、理解を容易にするために、ステッチ状意匠26を単純な凹凸形状として図示しているが、ステッチ状意匠26及びその近傍の意匠面の形状は、例えば図3〜図5に示すような形状とすることができる。具体的には、ステッチ状意匠26の近傍の意匠面の形状は、意匠面から突出している撚り糸や皮革糸(紐)のステッチ状意匠26に対して、これら糸が貫通する部位が、糸の縫込みを表現するために、谷形状30となっている。また、これら隣り合う谷形状30の間、すなわち、意匠面から突出している撚り糸や皮革糸(紐)の長手方向中央部は、山形状32となっている。そして、これら谷形状30と山形状32とが滑らかに連続して形成されている。これら谷形状30及び山形状32は、金型の金型キャビティ面に形成されたステッチ部24形成用の凹部の周辺に、縫い目近傍の凹凸を表現する凹部及び凸部を形成することにより、形成することができる。このように、ステッチ状意匠26の近傍に谷形状30及び山形状32が形成されることにより、ステッチ状意匠26をより本物らしく表現することができる。
なお、図4及び図5では、山形状32の頂点が意匠面と略一致し、ステッチ状意匠26が意匠面より若干(高さHだけ)突出している例を示しているが、これに限定されるものではない。例えば、山形状32が意匠面より突出しても良いし、ステッチ状意匠26が意匠面と面一となる高さや、意匠面から没入(後退)するような高さに形成されても良い。また、山形状32が、ステッチ部24(ステッチ状意匠26)の突出高さと略同じ高さに突出するよう形成されても良い(図4においてH=0)。この場合には、見かけ上ではあるが、ステッチ模様を、ステッチ状意匠26が意匠面と略面一になる平面型ステッチとすることができる。また、山形状32が、ステッチ部24(ステッチ状意匠26)の突出高さより高く突出するよう形成されても良い(図4においてH=マイナス値。但し、ステッチ状意匠が意匠面から突出する高さをプラス値とする。)。この場合には、見かけ上ではあるが、ステッチ模様を、ステッチ状意匠26が意匠面から後退する凹型ステッチとすることができる。
また、図1に例示した樹脂成形品1では、表層側成形体10の裏面(非意匠面側の面)の全体に基材層側成形体20の非意匠面部22が積層されているが、これに限定されず、非意匠面部22が表層側成形体10の裏面(非意匠面側の面)に部分的に積層されるよう構成されても良い。
表層側成形体10及び基材層側成形体20は、互いに色が異なる樹脂から形成されている。表層側成形体10を形成する表層用樹脂は、その融点が基材層側成形体20を形成する基材層用樹脂の融点以下、及び/又は、その線膨張係数が基材層側成形体20を形成する基材層用樹脂の線膨張係数以下である。
ここで、樹脂材料の融点とは、樹脂材料の融解の起こり始める温度である。また、線膨張係数(線膨張率)とは、温度の上昇によって物体の長さが変化する割合を温度当たりで示したものであり、温度の上昇によって物体の体積が変化する割合を温度当たりで示した熱膨張係数(熱膨張率)と関連する物性である。すなわち、樹脂成形時においては、溶融樹脂の冷却固化時の収縮の程度(冷却固化時における、基準長さに対する収縮量)を意味し、樹脂成形後においては、使用時の温度環境の変化により生じる膨張や収縮の程度を意味している。また、線膨張係数は、フィラーと呼称される無機充填剤等、各種線膨張係数調整剤を樹脂材料に混入させることにより、調整(基本的には小さく)することが可能である。なお、フィラーの一種であるガラス繊維等を、製品強度向上のために所定量、樹脂材料に混入させる場合があるが、この場合、結果的に、線膨張係数が樹脂材料単体の数値から変化している場合もある。
本実施形態に係る樹脂成形品1において、表層用樹脂及び基材層用樹脂は、表層用樹脂の融点が基材層用樹脂の融点以下、及び/又は、表層用樹脂の線膨張係数が基材層用樹脂の線膨張係数以下の関係を有するものであれば、目的に応じて種々の樹脂を用いることが可能である。
[基材層側成形体の溶損防止を主目的とする場合の例]
例えば、基材層側成形体20の成形後に表層用樹脂を射出充填させる樹脂成形方法を採用する場合において、表層用樹脂の流動に起因する基材層側成形体20(特にステッチ部24)の溶損防止を主な目的とする場合には、例えば、表層用樹脂としてスチレン系エラストマー(TPS)を採用し、基材層用樹脂としてポリプロピレン(PP)を採用することが好ましい。なお、ポリプロピレンには、添加材としてタルクを所定の割合で混入させても良い。
当該樹脂の組み合わせにおいて、例えば、それぞれの樹脂材料のグレード選択等により、前者TPS(表層用樹脂)については融点が145〜165℃のものを使用し、後者PP(基材層用樹脂)については融点が168℃のものを使用することが更に好ましい。すなわち、表層用樹脂の融点が基材層用樹脂の融点よりも高いと、表層用樹脂の樹脂流動の樹脂熱により、ステッチ部24が再溶融されるおそれがある。この点、上述の樹脂の組み合わせによれば、表層用樹脂の融点が基材層用樹脂の融点よりも低いため、表層用樹脂の射出充填時における、基材層用樹脂のステッチ部24の再溶融(溶損)を抑制することができる。なお、融点は、融解ピーク温度とも称呼され、示差走査熱量計(DSC)により測定することが可能である。また、上記表層用樹脂及び基材層用樹脂の組み合わせは、ステッチ部24の溶損抑制効果に加え、基材層側成形体20による製品剛性の確保、ステッチ部24の本物感の演出及び表層側成形体10へのソフト触感の演出等の効果も期待できる。
[基材層側成形体の変形抑制効果や剥離抑制効果を主目的とする場合の例]
また、成形時における基材層側成形体20(特にステッチ部24)の位置ずれ防止や、温度変化が激しい環境下(例えば自動車用部品として用いる場合等)における基材層側成形体20(特にステッチ部24)と表層側成形体10との剥離防止を主な目的とする場合には、例えば、表層用樹脂としてオレフィン系エラストマー(TPO)を採用し、基材層用樹脂としてポリプロピレン(PP)を採用することが好ましい。
当該樹脂の組み合わせにおいて、例えば、市販されている、それぞれの樹脂材料のグレード選択や、線膨張係数調整剤の添加等により、前者TPO(表層用樹脂)については線膨張係数が5〜7×10−5/℃のものを使用し、後者PP(基材層用樹脂)については線膨張係数が8.1〜10×10−5/℃のものを使用することが更に好ましい。すなわち、本発明者の知見によれば、表層用樹脂の線膨張係数が基材層用樹脂の線膨張係数を超えると、既述のとおり、冷却固化時や使用時の温度環境の変化時において、基材層側成形体20のステッチ部24が表層側成形体10の収縮に引っ張られて変形したり、ステッチ部24と表層側成形体10との接触面(貫通孔部12)に隙間が生じたりするおそれがある。この点、上述の樹脂の組み合わせによれば、表層用樹脂の線膨張係数(5〜7×10−5/℃)が、基材層用樹脂の線膨張係数(8.1〜10×10−5/℃)よりも小さいことにより、冷却固化時や使用時の温度環境の変化時において、表層側成形体10の収縮や膨張の程度が、基材層側成形体20の収縮や膨張の程度に比べて小さい。このため、基材層側成形体20のステッチ部24が表層側成形体10の収縮に引っ張られて変形したり、ステッチ部24と表層側成形体10との接触面に隙間が生じたりする現象を抑制することが可能となる。また、上記表層用樹脂及び基材層用樹脂の組み合わせは、基材層側成形体20の変形抑制効果や剥離抑制効果に加え、基材層側成形体20による製品剛性の確保、低比重材による製品軽量化及び表層側成形体10へのソフト触感の演出等の効果も期待できる。
ここで、表層側成形体10を形成する表層用樹脂は、その熱変形温度が基材層側成形体20を形成する基材層用樹脂の熱変形温度より低くても良い。樹脂材料の熱変形温度とは、加重たわみ温度とも呼称され、樹脂材料の耐熱性を示す指標の1つである。具体的には、両端を支持した試験片に決められた荷重を与えた状態で、該試験片の温度を上げていき、試験片のたわみが一定の値になる試験片の温度である。
本実施形態に係る樹脂成形品1において、上述した基材層側成形体20の変形抑制効果や剥離抑制効果を主な目的とする場合には、例えば、表層用樹脂としてポリアミド(PA6)を採用し、基材層用樹脂としてポリアミド(PA6)に所定の割合でグラスファイバー(GF)を混入させたものを採用することも可能である。
当該樹脂の組み合わせにおいて、例えば、市販されている樹脂材料のグレード選択等により、前者PA6(表層用樹脂)については熱変形温度が68〜85℃のものを使用し、後者PA6+GF(基材層用樹脂)については熱変形温度が146〜149℃のものを使用することが好ましい。すなわち、本発明者の知見によれば、表層用樹脂の熱変形温度が基材層用樹脂の熱変形温度を超えると、既述のとおり、冷却固化時や使用時の温度環境の変化時において、基材層側成形体20のステッチ部24が表層側成形体10の収縮に引っ張られて変形したり、ステッチ部24と表層側成形体10との接触面(貫通孔部12)に隙間が生じたりするおそれがある。この点、上述の樹脂の組み合わせによれば、表層用樹脂の熱変形温度(68〜85℃)が基材層用樹脂の熱変形温度(146〜149℃)よりも低いことにより、冷却固化時や使用時の温度環境の変化時において、表層側成形体10の収縮や膨張の程度が、基材層側成形体20の収縮や膨張の程度に比べて小さい。このため、基材層側成形体20のステッチ部24が表層側成形体10の収縮に引っ張られて変形したり、ステッチ部24と表層側成形体10との接触面に隙間が生じたりする現象を抑制することが可能となる。また、上記表層用樹脂及び基材層用樹脂の組み合わせは、樹脂種類が同じため融着性に優れ、また、高温部に取り付けられる基材層の耐熱性確保等の効果も期待できる。
[両樹脂の相溶性確保を主目的とする場合の例]
ここで、表層側成形体10及び基材層側成形体20は、互いに優れた相溶性(結合性/一体化)がある樹脂から形成されていることが更に好ましい。なお、本実施形態において、相溶性とは、2以上の樹脂が互いに溶解し合う性質のことをいう。これら樹脂材料それぞれを組み合わせる場合の相溶性は、溶解パラメータ(SP値)を目安として判断することができ、それぞれの樹脂材料の溶解パラメータ(SP値)の差が小さい程、優れた相溶性を有しているといえる。一般的には、それぞれの樹脂材料のSP値の差が例えば±10%以内程度であれば、優れた相溶性を有しているといえる。ただし、優れた相溶性を有していると判断できるそれぞれの樹脂材料のSP値の差の基準値は、基材層側成形体から意匠面側(第2金型側)に突出するように形成されるステッチ部のサイズや形状、さらには、表層側成形体の厚み等の関係により異なると考えられるため、成形試験や成形試験により得られた成形品の品質・強度・耐久性検査により求めることが好適である。
そして、本実施形態に係る樹脂成形品1において、優れた相溶性(結合性/一体化)を目的とする場合には、例えば、表層用樹脂としてポリエチレンテレフタレート(PET)を採用し、基材層用樹脂としてポリカーボネイト(PC/透過性有り)を採用することが好ましい。このような表層用樹脂及び基材層用樹脂の組み合わせは、基材層側成形体20の背面等からの光源利用による発色加飾の演出や、表層側成形体10への対候性付与の効果も期待できる。
当該樹脂の組み合わせにおいて、例えば、それぞれの樹脂材料のグレード選択等により、前者PET(表層用樹脂)についてはSP値が21.8のものを使用し、後者PC(基材層用樹脂)についてはSP値が20.2のものを使用することが更に好ましい。このような樹脂の組み合わせによれば、表層用樹脂及び基材層用樹脂それぞれのSP値の差が7〜8%程度と低いため、優れた相溶性を確保することができる。なお、相溶性が良いとされる異種の樹脂材料の組み合わせについては、公知であるため、他の組み合わせについてはその例示を省略する。
以上のように、条件を満たす表層用樹脂及び基材層用樹脂の様々な組み合わせが可能であるがこれに限定されるものではない。すなわち、既述のとおり、表層側成形体を形成する表層用樹脂は、その線膨張係数が基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の線膨張係数以下、及び/又は、その融点が基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の融点以下であれば良い。
本実施形態に係る樹脂成形品1は、図8に示した特許文献1の樹脂成形品の成形方法と同様に、まず、共通型部と第1金型との間において、第1のキャビティを形成し(図8(a)参照)、次に、第1のキャビティに基材層用樹脂を注入することで、第1のキャビティにおいて、表側に並べて突出形成された複数のステッチ部(糸目部)24を有する基材層側成形体20を成形する(図8(b)参照)。次に、共通型部に基材層側成形体20を残したまま第1金型を第2金型入れ替えることで(図8(c)及び図8(d)参照)、ステッチ部24の突出端部をシールした第2金型と共通型部との間において第2のキャビティを形成し(図8(e)参照)、基材層用樹脂と異なる色の表層用樹脂を第2のキャビティに注入することで、第2のキャビティにおいて、基材層側成形体20の表側に表層側成形体10を成形する(図8(f)参照)。これにより、表層側成形体10の表面から突出して露出する複数のステッチ部24によって、意匠面に疑似的なステッチ模様(縫い目)が形成された樹脂成形品1を成形することができる(図8(g)参照)。
なお、本実施形態に係る樹脂成形品1は、上述した成形方法に限定されず、種々の成形方法により成形することが可能である。例えば、特開2012−139967号公報に記載されているような、固定金型と可動金型との間で基材層側成形体20を成形してから、可動金型の可動部を後退させることで金型キャビティを拡張させ、基材層側成形体20の表面側(意匠面側)に表層側成形体10を積層成形させる方法により成形することも可能である。また、基材層側成形体20を成形してから表層側成形体10を積層成形させる方法に限定されず、例えば図6及び図7に示すような、表層側成形体10を成形してから基材層側成形体20を積層成形させる方法を採用することも可能である。
図6に示す成形方法は、概略的には、共通金型40と第1金型42との間で表層側成形体10を成形してから、共通金型40と組み合わせる金型を第1金型42から第2金型50に切り替えることで金型キャビティを拡張させ、表層側成形体10の裏面側(非意匠面側)に基材層側成形体20を積層成形させる方法である。
具体的には、まず、図6(a)の型開き状態から、図6(b)に示すように、図示しない型締機構によって可動盤を固定盤側に移動させることにより、共通金型40と第1金型42とを型閉じさせ、その後、所定の型締力を付与させることにより、共通金型40と第1金型42との間に第1金型キャビティ44を形成する。次に、図6(b)に示すように、第1射出ユニット46から、第1樹脂流路48及び第1ゲートバルブ49を介して表層用樹脂を第1金型キャビティ44に射出充填させる(一次射出充填工程)。また、表層用樹脂が化学発泡剤を含む発泡性の樹脂である場合には、図6(c)に示すように、図示しない型締機構により第1金型42を共通金型40に対して微小距離Lだけ型開きさせ、表層用樹脂を発泡させる(微小型開き工程)。
そして、微小型開き工程によって発泡した表層用樹脂が冷却固化することにより、第1金型キャビティ44内に、表層(スキン層)内に発泡層が内包された発泡成形体である表層側成形体10が成形される(一次成形工程)。なお、表層用樹脂が化学発泡剤を含む発泡性の樹脂ではない場合には、微小型開き工程を経ることなく、表層用樹脂が冷却固化され、表層側成形体10が成形される。この表層側成形体10は、共通金型40の内面により、表面に意匠面が形成されている。また、表層側成形体10には、第1金型42の凸部42aにより、表面(意匠面)から裏面(非意匠面側の面)に亘って貫通する複数の貫通孔部12が形成されている。
表層側成形体10の成形後、図6(c)の状態から、図6(d)に示すように、図示しない型締機構と金型交換手段とにより、共通金型40と対向する金型が、第1金型42から第2金型50に切り替えられる。なお、この金型切り替え工程は、共通金型40に表層側成形体10が保持された状態で行われる。その後、図6(d)の型開き状態から、図6(e)に示すように、図示しない型締機構によって可動盤を固定盤側に移動させることにより、共通金型40と第2金型50とを型締めさせ、共通金型40の複数の凹部40aにより形成された空間と、表層側成形体10の複数の貫通孔部12により形成された空間と、表層側成形体10の裏面(非意匠面側の面)と第2金型50の内面との間に形成された非意匠面側空間52とから構成される金型キャビティ拡張部55を形成させる(二次成形準備工程)。
そして、この状態において、図6(e)に示すように、第2射出ユニット54から第2樹脂流路56及び第2ゲートバルブ57を介して、基材層用樹脂を金型キャビティ拡張部55に射出充填させる(二次射出充填工程)。これにより表層側成形体10の非意匠面側に積層された基材層側成形体20が成形される(二次成形工程)。基材層側成形体20のステッチ部24の先端部には、共通金型40の凹部40aに施されたステッチ状意匠が転写されている。
基材層側成形体20の冷却固化が完了した後、図示しない型締機構によって可動盤を固定盤から離間する方向に移動させることにより、共通金型40と第2金型50とを型開きさせる。その後、図示しない製品取出手段により、表層側成形体10及び基材層側成形体20からなる樹脂成形品1を射出成形機外へ搬出させ、成形サイクルが終了する。そして、以上の工程を繰り返すことにより、表面(意匠面)に擬似的なステッチ模様(縫い目)が形成された樹脂成形品1を連続して製造することができる。
次に、図7に示す成形方法は、概略的には、固定金型60と可動金型62との間で表層側成形体10を成形してから、可動金型62の可動部64を後退させることで金型キャビティを拡張させ、表層側成形体10の裏面側(非意匠面側)に基材層側成形体20を積層成形させる方法である。
具体的には、まず、図7(a)の型開き状態から、図7(b)に示すように、図示しない型締機構によって可動盤を固定盤側に移動させることにより、固定金型60と可動金型62とを型閉じさせ、その後、所定の型締力を付与させることにより、固定金型60と可動金型62との間に第1金型キャビティ66を形成する。この際、可動金型62の可動部64は、固定金型60に対して最接近した状態で維持されている。次に、図6(b)に示すように、第1射出ユニット46から、第1樹脂流路48及び第1ゲートバルブ49を介して表層用樹脂を第1金型キャビティ66に射出充填させ、冷却固化させることで、第1金型キャビティ66に表層側成形体10が成形される(一次成形工程)。この表層側成形体10は、固定金型60の内面により、表面に意匠面が形成されている。また、表層側成形体10には、可動金型62の可動部64の凸部68により、表面(意匠面)から裏面(非意匠面側の面)に亘って貫通する複数の貫通孔部12が形成されている。
表層側成形体10の成形後、図7(b)の状態から、図7(c)に示すように、図示しない駆動手段により可動部64を後退させることで、固定金型60の複数の凹部60aにより形成された空間と、表層側成形体10の複数の貫通孔部12により形成された空間と、表層側成形体10の裏面と可動金型62の可動部64の内面との間に形成された非意匠面側空間70とから構成される金型キャビティ拡張部72を形成させる(二次成形準備工程)。そして、この状態において、第2射出ユニット54から第2樹脂流路56及び第2ゲートバルブ57を介して、基材層用樹脂を金型キャビティ拡張部72に射出充填させる(二次射出充填工程)。これにより表層側成形体10の非意匠面側に積層された基材層側成形体20が成形される(二次成形工程)。基材層側成形体20のステッチ部24の先端部には、固定金型60の凹部60aに施されたステッチ状意匠が転写されている。
基材層側成形体20の冷却固化が完了した後、図示しない型締機構によって可動盤を固定盤から離間する方向に移動させることにより、固定金型60と可動金型62とを型開きさせる。その後、図示しない製品取出手段により、表層側成形体10及び基材層側成形体20からなる樹脂成形品1を射出成形機外へ搬出させ、成形サイクルが終了する。そして、以上の工程を繰り返すことにより、表面(意匠面)に擬似的なステッチ模様(縫い目)が形成された樹脂成形品1を連続して製造することができる。
図6及び図7に示したような、表層側成形体10を成形してから基材層側成形体20を積層成形させる方法では、図8に示したような、基材層側成形体20を成形してから表層側成形体10を積層成形させる方法のように、基材層側成形体20のステッチ部24の突出端部(ステッチ状意匠26)と第2金型50の成形面とを噛み合わせて、その間に樹脂材料を浸入させないようなシールを構成する必要はない。また、ステッチ部24が細く小さい場合であっても、先に形成された表層側成形体10の貫通孔部12を介して、凹部40a,60aに基材層用樹脂が充填されるため、特許文献1の成形方法ように、ステッチ部24が樹脂熱による再溶融(溶損)で消失したり、樹脂流動力による形状変形や位置ズレが生じたりするおそれがない。さらに、金型キャビティより熱伝導率が低い樹脂(表層用樹脂)で形成される貫通孔部12の樹脂流路としての断熱性や保温性は、ステッチ部全体を金型キャビティで形成させる特許文献1に対して高い。そのため、二次成形工程での射出充填において、ステッチ状意匠26が成形される凹部40a,60aへの基材層用樹脂の樹脂充填性に優れると共に、凹部40a,60a内の基材層用樹脂への射出充填圧力及び保圧力の伝播性にも優れるため、詳細なステッチ状意匠26の成形に好適である。
以上説明したとおり、本実施形態に係る樹脂成形品1は、表層側成形体10及び基材層側成形体20が、互いに異なる樹脂から形成されており、表層側成形体10を形成する表層用樹脂が、その線膨張係数が基材層側成形体20を形成する基材層用樹脂の線膨張係数以下、及び/又は、その融点が基材層側成形体20を形成する基材層用樹脂の融点以下である。
そして、本実施形態に係る樹脂成形品1では、表層用樹脂の線膨張係数が基材層用樹脂の線膨張係数以下であることにより、冷却固化時や使用時の温度環境の変化時において、表層側成形体10の収縮や膨張の程度が、基材層側成形体20の収縮や膨張の程度に比べて小さいため、基材層側成形体20のステッチ部24が表層側成形体10の収縮に引っ張られて変形したり、ステッチ部24と表層側成形体10の貫通孔部12との間に隙間が生じたりする現象を抑制することが可能となる。また、本実施形態に係る樹脂成形品1では、表層用樹脂の融点が基材層用樹脂の融点以下であることにより、基材層用樹脂のステッチ部24の再溶融(溶損)を抑制することができる。このため、本実施形態に係る樹脂成形品1によれば、意匠面に擬似的なステッチ模様が形成された樹脂成形品を精度良く製造することが可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、本発明に係る樹脂成形品は、図1及び図2において例示した樹脂成形品1の構成及び形状に限定されず、表面に意匠面を有すると共に、表面から裏面に亘って貫通する貫通孔部が形成された表層側成形体と、表層側成形体の裏面側に積層される非意匠面部及び非意匠面部から表層側成形体の貫通孔部を介して意匠面側に露出するステッチ部を有する基材層側成形体とを備え、基材層側成形体のステッチ部により、意匠面側に擬似的なステッチ模様が形成された樹脂成形品であれば、種々の構成及び形状を採用することが可能である。
さらに、本発明に係る樹脂成形品は、上述した金型構成や工程による成形方法に限定されずに、種々の金型構成や工程により成形することが可能である。
上記のような変形例が本発明の範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 樹脂成形品、10 表層側成形体、12 貫通孔部、20 基材層側成形体、22 非意匠面部、24 ステッチ部

Claims (4)

  1. 表面に意匠面を有する表層側成形体と、該表層側成形体の裏面側に積層され、該表層側成形体を介して前記意匠面側に露出するステッチ部を有する基材層側成形体とを備え、該基材層側成形体の前記ステッチ部により、前記意匠面側に擬似的なステッチ模様が形成された樹脂成形品であって、
    前記表層側成形体を形成する表層用樹脂は、その融点が前記基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の融点以下、及び/又は、その線膨張係数が前記基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の線膨張係数以下である
    ことを特徴とする樹脂成形品。
  2. 前記表層側成形体を形成する表層用樹脂は、その融点が前記基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の融点以下であり、かつ、その線膨張係数が前記基材層側成形体を形成する基材層用樹脂の線膨張係数以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形品。
  3. 前記表層用樹脂と前記基材層用樹脂とに相溶性があることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形品。
  4. 前記表層用樹脂は、前記基材層用樹脂よりも熱変形温度が低い樹脂からなる
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の樹脂成形品。
JP2017234881A 2017-12-07 2017-12-07 樹脂成形品 Pending JP2019098691A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017234881A JP2019098691A (ja) 2017-12-07 2017-12-07 樹脂成形品
PCT/JP2018/044545 WO2019111887A1 (ja) 2017-12-07 2018-12-04 樹脂成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017234881A JP2019098691A (ja) 2017-12-07 2017-12-07 樹脂成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019098691A true JP2019098691A (ja) 2019-06-24
JP2019098691A5 JP2019098691A5 (ja) 2020-10-01

Family

ID=66751601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017234881A Pending JP2019098691A (ja) 2017-12-07 2017-12-07 樹脂成形品

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2019098691A (ja)
WO (1) WO2019111887A1 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0999522A (ja) * 1995-10-04 1997-04-15 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 複層成形品
JP2001150480A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Hitachi Ltd 透かし模様成形体
JP2003305747A (ja) * 2002-04-18 2003-10-28 Idemitsu Petrochem Co Ltd 浴室カウンタおよびその製造方法
JP2012139967A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Inoac Corp 複層部材の製造方法
JP2012250509A (ja) * 2011-06-06 2012-12-20 Seiko Epson Corp 射出成形方法、射出成形品及び射出成形金型
JP2014008707A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Inoac Corp 樹脂成形品の製造方法
JP2014133357A (ja) * 2013-01-10 2014-07-24 Inoac Corp 車両内装部材

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6464818A (en) * 1987-09-07 1989-03-10 Nishikawa Kasei Kk Synthetic resin molded item and its production
KR101883447B1 (ko) * 2014-05-30 2018-07-27 우베 고산 기카이 가부시키가이샤 수지 성형품의 제조 방법, 사출 성형용 금형, 사출 성형기 및 수지 성형품

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0999522A (ja) * 1995-10-04 1997-04-15 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 複層成形品
JP2001150480A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Hitachi Ltd 透かし模様成形体
JP2003305747A (ja) * 2002-04-18 2003-10-28 Idemitsu Petrochem Co Ltd 浴室カウンタおよびその製造方法
JP2012139967A (ja) * 2011-01-05 2012-07-26 Inoac Corp 複層部材の製造方法
JP2012250509A (ja) * 2011-06-06 2012-12-20 Seiko Epson Corp 射出成形方法、射出成形品及び射出成形金型
JP2014008707A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Inoac Corp 樹脂成形品の製造方法
JP2014133357A (ja) * 2013-01-10 2014-07-24 Inoac Corp 車両内装部材

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019111887A1 (ja) 2019-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6617527B2 (ja) 樹脂成形品
CN103101151B (zh) 树脂模制物品及其生产方法
JP2009184316A (ja) 表皮付き樹脂成形品
CN104884226A (zh) 注射成型方法及注射成型品
JP2013086369A (ja) 樹脂成形品およびその製造方法
WO2014103655A1 (ja) サンドイッチ成形品の製造方法、射出成形機及びサンドイッチ成形品
WO2019111887A1 (ja) 樹脂成形品
JP6048827B2 (ja) 射出成形方法及び射出成形機
JP5190778B2 (ja) 多層成形装置及び多層成形方法
KR200449370Y1 (ko) 두께가 두꺼운 제품을 수축 및 기포없이 사출하는 금형
JP5634040B2 (ja) 複合品、射出成形用金型及び複合品の製造方法
JP2017094671A (ja) 樹脂成形品の成形方法及び成形装置
JP2001334549A (ja) 複合成形品の製造方法および複合成形品
JP2011126121A (ja) 射出成形方法及びパネル
JP5083652B2 (ja) 積層成形品の成形方法及び成形用金型
JP6048815B2 (ja) 射出成形方法
CN207955425U (zh) 汽车地毯
JP2014124771A (ja) 射出成形方法
JP2013107328A (ja) 多色成形品の製造方法、成形型、及び多色成形品
JP2014004698A (ja) 樹脂成形品
JP2012232508A (ja) 多色成形品の製造方法、及び成形型
JP2012116038A (ja) 合成樹脂成形品とその射出成形方法
JP2006068913A (ja) 車両用内装材の成形装置
KR20080062179A (ko) 합성수지의 다층사출성형방법
JP2011025452A (ja) 発泡成形用金型及び発泡成形品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200818

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210615

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220308

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220405