JP2014004698A - 樹脂成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂成形品のステッチ模様をより本物らしくする。
【解決手段】樹脂成形品は、意匠面側に突出する複数の第1糸目部34が形成された第1部材32と、第1糸目部34の突出端部を露出させた状態で第1部材32を覆うように形成されると共に、表皮材同士の継ぎ目を模した継ぎ目部46が形成された第2部材42とを備えている。樹脂成形品には、第2部材42から意匠面側に露出する複数の第1糸目部34によって、前記継ぎ目に沿って延在する擬似的なアウトステッチが構成される。
【選択図】図2

Description

この発明は、ステッチ模様が設けられた樹脂成形品に関するものである。
自動車等の乗員室内に配設される車両内装部材(インストルメントパネルやフロアコンソールなど)は、本革または該本革に似せて成形された樹脂シートからなる複数の表皮材を糸で縫合したものを基材の表面に配設することで、意匠面の質感向上を図ったものがある。表皮材を縫合する方法は様々あるが、例えば2枚の表皮材10,10を重ね合わせた状態で端縁部を糸12で縫い合わせ(図7(a)参照)、この縫い合わせ部分を基点として片方の表皮材10を折り返し、3重に折り重なった表皮材10を更に糸12で縫い合わせるシングルステッチ(図7(b)参照)と呼ばれる方法がある。図7(b)に示すように、シングルステッチで縫合した表皮材10の意匠面14には、2枚の表皮材10,10の継ぎ目16に沿って上段側の表皮材10に縫い目(アウトステッチ)18が現れると共に、段状の継ぎ目16から縫い目(インステッチ)20が僅かに現れるステッチ模様ができる。またダブルステッチと呼ばれる方法は、2枚の表皮材10,10を重ね合わせた状態で端縁部を糸12で縫い合わせ(図7(a)参照)、この縫い合わせ部分を基点として、両方の表皮材10,10を互いに離れるように折り返し、2重に重なった表皮材10を夫々糸12で縫い合わせる(図8参照)。図8に示すように、ダブルステッチで縫合した表皮材10の意匠面14には、2枚の表皮材10,10の継ぎ目16を挟んで該継ぎ目16に沿う一対の縫い目(アウトステッチ)18,18が現れると共に、凹状の継ぎ目16から縫い目(インステッチ)20が僅かに現れるステッチ模様ができる。
しかし、表皮材10を縫合することは手間およびコストがかかることから、縫い目を成形により再現したステッチ模様を有する車両内装部材が提案されている(例えば特許文献1参照)。成形によるステッチ模様は、成形面にステッチ模様を反転させた形状の凹凸部を設けた成形型でインジェクション成形などを行うことで、得られた表皮材の表面にステッチ模様を一体形成している。
特開2010−184487号公報
特許文献1では、縫い目が表側に突出する突起で表され、複数の突起を所定ラインに沿わせた状態で並べて配置することで、ステッチ模様を形成している。この際、隣り合う突起の間は、成形型に設けられた凸状部で形作られ、凸状部の強度や型を製造するうえでの制約等によって、隣り合う突起間を狭めることは難しい。そして、隣り合う突起間が間延びしていると、ステッチ模様が本物らしく見えない。
すなわち本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、より本物に近いステッチ模様が設けられた樹脂成形品を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の樹脂成形品は、
表皮材で覆われた状態を模して意匠面が形成された樹脂成形品であって、
前記意匠面側に突出する複数の糸目部が形成された第1部材と、
前記糸目部の突出端部を露出させた状態で前記第1部材を覆うように形成されると共に、表皮材同士の継ぎ目を模した継ぎ目部が形成された第2部材とを備え、
前記複数の糸目部は、前記継ぎ目部に沿うラインで配列されると共に、該ラインに対して斜めに揃えて形成され、
前記第2部材から意匠面側に露出する複数の糸目部によって、前記継ぎ目に沿って延在する擬似的なアウトステッチが構成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、各糸目部を継ぎ目部に沿うラインに対して斜めに形成することで、隣り合う糸目部をラインに沿う方向に間隔を狭めても、隣り合う糸目部間の相対的な隙間を確保することができる。これにより、第1部材および糸目部を成形する成形型の制約を小さくすることができると共に、両糸目部間に第2部材をなす樹脂が流動する隙間を確保できる。しかも、隣り合う糸目部をラインに沿う方向に間隔を狭めることができるから、複数の糸目部によって縫い目を表すステッチ模様をより本物らしく見せることができる。
請求項2に係る発明では、前記第1部材および前記第2部材は、互いに異なる成形色で成形されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、第1部材にステッチ模様の縫い目をなす糸目部を形成して、意匠面をなす第2部材から該糸目部を露出させる構成であるので、第1部材および第2部材の間で成形色を変えることで、後から着色する手間をかけることなく、糸目部が表す縫い目および第2部材の表面で表す表皮材の夫々に合わせて簡単に色を設定することができる。すなわち、糸目部と該糸目部の周辺部をなす第2部材の表面とが相まって擬似的なステッチ模様を構成する意匠面について、夫々の色や形状などの自由度を向上し得る。従って、ステッチ模様をより本物らしくすることができる。
請求項3に係る発明では、前記継ぎ目に露出するインステッチを模した別の糸目部が、前記継ぎ目部に対応して形成されたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、実際に表皮材を縫い合わせた際にできる継ぎ目および縫い目に合わせて、継ぎ目部、糸目部および別の糸目部を形成することで、ステッチ模様をより本物らしくすることができる。
請求項4に係る発明では、前記別の糸目部は、前記第2部材に形成されたことを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、第2部材であれば、別の糸目部を簡単に形成することができる。
請求項5に係る発明では、前記別の糸目部は、前記第1部材に前記意匠面側に突出するよう形成され、該別の糸目部の突出端部を意匠面側に露出させた状態で前記第2部材が形成されたことを要旨とする。
請求項5に係る発明によれば、別の糸目部を第1部材に形成することで、別の糸目部を第2部材とは別に色等を設定し得るから、別の糸目部についての設定の自由度を向上させることができる。
本発明に係る樹脂成形品によれば、ステッチ模様をより本物らしくすることができる。
本発明の好適な実施例に係るインストルメントパネルを示す概略斜視図である。 実施例のインストルメントパネルの要部を示す概略平面図である。 (a)は図2のA−A線断面図であり、(b)は図2のB−B線断面図である。 二色成形によるインストルメントパネルの製造過程を示す説明図であって、(a)は第1部材の成形工程を示し、(b)は第2部材の成形工程を図2のA−A線に対応する位置で破断して示し、(c)は第2部材の成形工程を図2のB−B線に対応する位置で破断して示す。 ステッチ模様の変更例を示す概略平面図である。 図5のC−C線断面図である。 (a)はインステッチとなる糸で2枚の表皮材を縫合した状態を示す説明断面図であり、(b)は所謂シングルステッチによる表皮材の接続状態を示す説明断面図である。 所謂ダブルステッチによる表皮材の接続状態を示す説明断面図である。
次に、本発明に係る樹脂成形品につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、実施例では、樹脂成形品として車両内装部材の一つである図1に示すようなインストルメントパネル30を例に挙げて説明する。ここで、インストルメントパネル(樹脂成形品)30において、意匠面31となる面が向く側を表側といい、他の部材への取り付け面が向く側を裏側と指称する。例えば、インストルメントパネル30のような車両内装部材であれば、意匠面31が向く乗員室側が表側となり、該車両内装部材が取り付けられる車体側が裏側となる。
図2または図3に示すように、インストルメントパネル30は、第1部材32と、この第1部材32の表側に設けられる第2部材42とを備え、革等の表皮材で覆われた状態を模して意匠面31が形成されている。また、インストルメントパネル30の意匠面31には、表皮材同士を繋いだ部分を模した継ぎ目が設けられると共に、この継ぎ目に沿って延在する擬似的なアウトステッチが設けられている。ここで、継ぎ目は、第2部材42の表面に形成された継ぎ目部46によって形成される。更に、インストルメントパネル30の意匠面31には、継ぎ目に露出する擬似的なインステッチが設けられ、実施例ではアウトステッチおよびインステッチによってシングルステッチを模したステッチ模様が構成されている。
前記インストルメントパネル30では、第2部材42の表面によって意匠面31の大部分が構成され、第1部材32に形成されて第2部材42から表側に露出する第1糸目部(糸目部)34によって、アウトステッチをなす縫い目が構成される(図2および図3参照)。なお、実施例では、継ぎ目に臨むインステッチの縫い目をなす第2糸目部(別の糸目部)44が、第2部材42の表面に一体形成される。そして、インストルメントパネル30では、第2部材42から表側に露出する第1糸目部34の突出端部と第2部材42の表面とが互いに異なる色で形成されている。すなわち、インストルメントパネル30は、表皮材10を縫合する糸12を模した第1糸目部34が該糸12に合わせて色が設定される一方、表皮材10を模した第2部材42の表面が該表皮材10に合わせて色が設定される。
前記第1部材32および第2部材42をなす素材としては、種々のものを採用し得る。例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、TPO(オレフィン系エラストマー)等のエラストマー、ポリウレタン等の発泡体など、第1部材32と第2部材42とで同じ素材にしたり、異なる素材を組み合わせたりすることができる。なお、実施例では、第1部材32がポリプロピレンからなり、第2部材42がTPOから形成される。また、インストルメントパネル30は、第2部材42をなす素材が硬化する際に第1部材32と接合されて、第1部材32と第2部材42とが成形時に一体化される。そして、インストルメントパネル30は、第1部材32および第2部材42が素材自体の成形色のままで用いられ、成形後に着色する手間を省いている。
前記第1部材32は、ステッチ模様の形成部位に少なくとも対応して設けられ、実施例ではインストルメントパネル30の裏側全体を構成している。第1部材32は、表側が第2部材42によって被覆される平板状のベース部32aと、このベース部32aの表側に一体形成された複数の第1糸目部34とを備えている(図2〜図3参照)。各第1糸目部34は、ベース部32aの表面から表側に向けて突出し、インストルメントパネル30の表側に臨む突出端部が、平面視において縫い目の1つを模した短尺棒状に形成される。第1糸目部34の長手方向の一端を結んだ仮想ライン(糸目ラインL)が、第2部材42に設ける継ぎ目(継ぎ目部46)に沿って延在するように、複数の第1糸目部34は配列されている。また、各第1糸目部34は、前記糸目ラインLから該第1糸目部34の長手方向他端が外れるように延在しており、各第1糸目部34の長手辺が糸目ラインLに対して斜めになっている。ここで、第1糸目部34の長手方向他端が糸目ラインLから外れる側は同じであり、複数の第1糸目部34は糸目ラインLに対して斜めになる方向が揃えてある。
更に、隣り合う2つの第1糸目部34において、一方の第1糸目部34の長手方向一端と他方の第1糸目部34の長手方向他端とを最短距離で結んだ隣接間隔W1が、一方の第1糸目部34の長手方向一端と他方の第1糸目部34の長手方向他端との糸目ラインLに沿った投影間隔W2よりも大きくなっている。なお、実施例では、第1糸目部34が基本的に同じ長さで形成されると共に、隣り合う第1糸目部34,34同士の間隔が基本的に一定になっている。また、複数の第1糸目部34は、糸目ラインLに対する傾斜角度が同じになるように設定され、例えば各第1糸目部34は、糸目ラインLに対する交角が5°程度になるように傾斜している。そして、第1糸目部34の突出端部には、糸12の撚り目を模した細かい筋状の凹凸が形成されている。
前記第2部材42は、インストルメントパネル30の意匠形状に合わせて適宜形状で形成されている。第2部材42の表面には、第1糸目部34が配置される側が高くなる段状に形成された継ぎ目部46が設けられ(図3参照)、継ぎ目部46が所要長さに亘って連続的に延在している。また、第2部材42には、継ぎ目部46に位置させて、複数の第2糸目部44が一体形成されている(図2参照)。複数の第2糸目部44は、継ぎ目部46の延在ライン上に並べて配置される。各第2糸目部44は、継ぎ目部46の下側の角部から表側へ向けて突出する突起であって、各第2糸目部44は、第1糸目部34よりも該継ぎ目部46の延在ラインに沿う長さ寸法が小さく形成されている。また、第2部材42には、1つの第1糸目部34の隣りに1つの第2糸目部44が配置され、実施例では、対応する第1糸目部34の長手方向略中央に相当する位置に配置されている。また、第2部材42の表面には、該第2部材42の表側に露出する第1糸目部34の周辺部位に、該第1糸目部34に向かうにつれて凹む陥凹部48が形成されている。インストルメントパネル30において、陥凹部48により第1糸目部34がなす縫い目によって第2部材42が圧縮された形状が表現される。更に、第2部材42の表面には、必要に応じてシボ加工などの模様が形成される。
前記インストルメントパネル30では、意匠面31に露出する複数の第1糸目部34の長手方向一端を結んだ前記糸目ラインLが、継ぎ目部46の延在ラインと平行になるよう構成される。すなわち、インストルメントパネル30では、意匠面31に露出する複数の第1糸目部34が継ぎ目部46に沿うラインで並び、このラインに対して複数の第1糸目部34の長手辺が斜めに揃えて延在している。
次に、実施例に係るインストルメントパネル30の製造方法について説明する。実施例では、第1部材32および第2部材42を有するインストルメントパネル30が二色成形によって製造される。例えば実施例で用いられる成形装置は、第1位置と第2位置との間で移動可能に設けられた共通型部50と、第1位置にある共通型部50に相対するように配置され、該共通型部50に対して進退移動する一次型部52と、第2位置にある共通型部50に相対するように配置され、該共通型部50に対して進退移動する二次型部54とを備えている(図4参照)。共通型部50と一次型部52とを型閉めすることで、共通型部50と一次型部52との間に前記第1部材32に合わせた第1キャビティ56が画成される(図4(a)参照)。この際、第1部材32の裏側が共通型部50の成形面で規定される一方、第1部材32の表側が一次型部52で規定される。第1キャビティ56に第1部材32の素になる第1樹脂原料を注入する。そして、第1樹脂原料を第1キャビティ56内で硬化させることで、前述した形状の第1部材32が成形される。具体的には、インストルメントパネル30の意匠面31となる側に突出する複数の第1糸目部34が表側に形成された第1部材32が得られる。ここで、第1樹脂原料に所定の色材を混合することで、得られた第1部材32は第1糸目部34を含めた全体がアウトステッチの縫い目に合わせた色になっている。また、一次型部52における第1糸目部34に対応する成形面には、細かい筋状の凹凸(図示せず)が設けられて、第1部材32の成形と同時に第1糸目部34に撚り目を模した凹凸が付される。
前記共通型部50に第1部材32が残った状態になるように一次型部52を外す。共通型部50を移動して、二次型部54に対向配置し、共通型部50と二次型部54とを型閉めすることで、共通型部50と二次型部54との間に前記第2部材42に合わせた第2キャビティ58が画成される。この際、第1部材32の裏側が共通型部50の成形面に保持されたままであって、第2部材42の表側が二次型部54で規定されると共に、第1糸目部34の突出端部が二次型部54の成形面でシールされる(図4(b)または(c)参照)。第2キャビティ58に第2部材42の素になる第2樹脂原料を注入する。このとき、隣り合う第1糸目部34,34の間を介して該第1糸目部34を挟んだ第2キャビティ58間で第2樹脂原料を流動させることができ(図4(c)参照)、第2樹脂原料を第2キャビティ58内に迅速かつ隙間なく充填させることができる。そして、第2樹脂原料を第2キャビティ58内で硬化させることで、第2糸目部44、継ぎ目部46および陥凹部48を備えた第2部材42が成形される。具体的には、二次型部54の成形面で第1糸目部34の突出端部がシールされることで、第1糸目部34の突出端部が第2部材42の表側に露出すると共に、第1部材32の表側が第2部材42で覆われる。ここで、第2樹脂原料に所定の色材を混合することで、得られた第2部材42はインストルメントパネル30の意匠面31に合わせた色になっている。実施例では、射出成形法によって第1部材32および第2部材42が成形される。
(実施例の作用)
次に、実施例に係るインストルメントパネル30の作用について説明する。実施例のインストルメントパネル30は、ステッチ模様の縫い目をなす第1糸目部34が形成された第1部材32を、該インストルメントパネル30の意匠面31をなす第2部材42と別部材としている。そして、第1糸目部34の突出端部を表側に露出させた状態で第1部材32の表側を第2部材42で覆って、意匠面31側に露出する第1糸目部34の突出端部とこの第1糸目部34の周辺部をなす第2部材42の表面形状(陥凹部48、継ぎ目部46や第2糸目部44)とが相まって擬似的なステッチ模様を構成している。例えばインストルメントパネル30の意匠面31をなす部材に縫い目を一体成形すると、意匠面31と縫い目との色を変えることができず、また意匠面31を柔らかくする一方、縫い目を硬くするなど、縫い目と意匠面31とで風合いを変えることはできない。実施例のインストルメントパネル30によれば、第1部材32と第2部材42とが別部材であるので、夫々の部材32,44(第1糸目部34と第2部材42の表面)の色の設定や、糸目部34あるいは継ぎ目部46等の糸目部34の周辺部形状などのステッチ模様に関係する形状や、素材の材質の選択などについての自由度が高い。すなわち、実施例のように、第1部材32と第2部材42とを異なる色の樹脂素材で形成すれば、両部材32,44の異なる成形色によって、糸目部34,36と第2部材42の表面とを異なる色に簡単にすることができる。同様に、第1部材32と第2部材42とを例えば硬さが異なる樹脂素材で形成すれば、第1糸目部34と第2部材42とが異なる風合いになるように簡単に設定できる。従って、実施例のインストルメントパネル30によれば、ステッチ模様をより本物らしくすることができる。しかも、インストルメントパネル30には、実際に革等を縫い合わせた際に形成される継ぎ目および縫い目に合わせて、意匠面31に段差形状の継ぎ目をなす継ぎ目部46、アウトステッチをなす複数の第1糸目部34およびインステッチをなす複数の第2糸目部36が形成されているので、ステッチ模様をより本物らしくすることができる。
前記インストルメントパネル30は、アウトステッチの縫い目をなす第1糸目部34を有する第1部材32を成形し、第1糸目部34を意匠面31側に露出させるように第2部材を成形することで製造される。すなわち、第1部材32と第2部材42とを別の成形工程で成形するので、第1糸目部34および第2部材42の表面について、夫々の色の設定や形状の規定など自由度が高い。例えば、実施例の製造方法によれば、第1糸目部34(第1部材32)の成形に際して、第2部材42によって色の選択、成形条件や樹脂原料などの制約を受けず、同様に第2部材42の成形に際して、第1部材32によって色の選択、成形条件や樹脂原料などの制約を受けない。従って、簡単な製造方法で本物に近いステッチ模様を有するインストルメントパネル30を得られる。また、二色成形を採用することで、第1部材32および第2部材42の接着や組み付け工程をなくすことができるので、製造コストを低減し得る。
前記インストルメントパネル30は、第1糸目部34を糸目ラインLに対して斜めに形成することで、隣り合う第1糸目部34,34を糸目ラインLに沿う方向に間隔W2を狭めても、隣り合う第1糸目部34,34間の相対的な隣接間隔W1を大きく確保することができる。第1部材32の成形に際して、隣り合う第1糸目部34,34の間は一次型部52の凸状部で規定されることになるが、前述の如く隣り合う第1糸目部34,34の間を比較的広く確保できるので、凸状部が小さくなることを回避できる。これにより、一次型部52の製造コストを低廉にできると共に、凸状部の破損等を防止することができる。このように、第1部材32および第1糸目部34を成形する成形型の制約を小さくすることができると共に、両第1糸目部34,34間に第2部材42をなす樹脂が流動する隙間を確保できる。しかも、隣り合う第1糸目部34,34を糸目ラインLに沿う方向に間隔W2を狭めることができるから、複数の第1糸目部34によって縫い目を表すステッチ模様をより本物らしく見せることができる。
(変更例)
前述した実施例の構成に限定されず、例えば以下のようにも変更可能である。
(1)実施例では、シングルステッチを模したステッチ模様を例示したが、図5および図6に示すダブルステッチを模したステッチ模様やその他のステッチ模様であってもよい。また、ステッチ模様は、アウトステッチだけであってもよく、継ぎ目を設けてもインステッチを設けなくてもよい。
(2)図5および図6に示す変更例では、第2部材42の表面に溝状に形成された継ぎ目部46を挟む両側に第1部材32の表側に突出形成された2列の第1糸目部34,34が該第2部材42の表側に露出している。なお、継ぎ目部46は、深さ方向に先細り形状に形成される。また、継ぎ目部46に第1部材32の表側に突出形成された1列の第2糸目部36が露出するようなっている。そして、継ぎ目部46が継ぎ目をなし、継ぎ目部46を挟む2列の第1糸目部34,34がアウトステッチをなし、継ぎ目部46に露出する第2糸目部36が継ぎ目に現れるインステッチをなし、意匠面31にダブルステッチを模したステッチ模様が構成される。すなわち、第2糸目部36を、第1部材32に意匠面31側に突出するよう形成し、該第2糸目部36の突出端部を意匠面31側に露出させた状態で第2部材42を形成する構成であってもよい。このように、第2糸目部36を第1部材32に形成することで、第2糸目部36を第2部材42とは別に色等を設定し得るから、第1糸目部34と同様に、第2糸目部36についての設定の自由度を向上させることができる。
(3)実施例では、樹脂成形品としてインストルメントパネルを例示したが、ドアトリム、ピラー、グローブボックスのリッドなどの車両内装部材や、家具その他のステッチ模様が形成されるものに適用可能である。
(4)樹脂成形品は、第1部材がステッチ模様に対応する部位周辺だけにある構成でもよく、また第1部材が第2部材の裏側全体に亘ってあってもよい。例えば、第1部材を樹脂成形品の剛性を担保する基材とし、第1部材を覆う第2部材を柔軟な表皮材としてもよい。
(5)1つの第1部材に第1糸目部の全部または第2糸目部を形成するのではなく、第1糸目部の一部が形成された第1部材と第1糸目部の残りが形成された第1部材とに、縫い目などに応じて分けてもよい。このように、第1部材は、縫い目の並び方向全体を1つで構成しても、分割してもよい。
(6)樹脂成形品の製造方法は、二色成形に限定されず、別に成形した第1部材を第2部材を成形する型にセットして、第2部材を成形する所謂インサート成形であってもよい。
32 第1部材,34 第1糸目部(糸目部),36,44 第2糸目部(別の糸目部),
42 第2部材,46 継ぎ目部,L 糸目ライン(ライン)

Claims (5)

  1. 表皮材で覆われた状態を模して意匠面が形成された樹脂成形品であって、
    前記意匠面側に突出する複数の糸目部が形成された第1部材と、
    前記糸目部の突出端部を露出させた状態で前記第1部材を覆うように形成されると共に、表皮材同士の継ぎ目を模した継ぎ目部が形成された第2部材とを備え、
    前記複数の糸目部は、前記継ぎ目部に沿うラインで配列されると共に、該ラインに対して斜めに揃えて形成され、
    前記第2部材から意匠面側に露出する複数の糸目部によって、前記継ぎ目に沿って延在する擬似的なアウトステッチが構成された
    ことを特徴とする樹脂成形品。
  2. 前記第1部材および前記第2部材は、互いに異なる成形色で成形された請求項1記載の樹脂成形品。
  3. 前記継ぎ目に露出するインステッチを模した別の糸目部が、前記継ぎ目部に対応して形成された請求項1または2記載の樹脂成形品。
  4. 前記別の糸目部は、前記第2部材に形成された請求項3記載の樹脂成形品。
  5. 前記別の糸目部は、前記第1部材に前記意匠面側に突出するよう形成され、該別の糸目部の突出端部を意匠面側に露出させた状態で前記第2部材が形成された請求項3記載の樹脂成形品。
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