JP2002355853A - 二色成形体及びその製造方法 - Google Patents

二色成形体及びその製造方法

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JP2002355853A
JP2002355853A JP2001163027A JP2001163027A JP2002355853A JP 2002355853 A JP2002355853 A JP 2002355853A JP 2001163027 A JP2001163027 A JP 2001163027A JP 2001163027 A JP2001163027 A JP 2001163027A JP 2002355853 A JP2002355853 A JP 2002355853A
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styrene
resin
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color molded
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JP2001163027A
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Yuta Suzuki
雄太 鈴木
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Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二色成形する両者に添加剤を有効に添加する
ことにより、幅広い成形条件で相互に接合することがで
きる二色成形体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ベース樹脂に第1の粘接着性改質剤を配
合した樹脂組成物と、スチレン系熱可塑性エラストマー
に第2の粘接着性改質剤を配合したスチレン系エラスト
マー組成物とを順次射出成形して二色成形体とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、幅広い二色成形条
件によっても相互に接合できる二色成形体及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性エラストマーと樹脂
とを二色成形した場合に、双方の材料を選択することに
より、相互に良好な粘接着性を得ることができ、場合に
よっては熱融着することが知られている。
【0003】例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー
の中には、汎用樹脂であるポリプロピレンと良好な粘接
着性を示す種類があるが、そのものが、ポリエステルな
どのエンジニアリングプラスチックとは良好な粘接着性
を示さない。
【0004】このように、従来、熱可塑性エラストマー
と樹脂とを良好に粘接着する場合、組み合わせはかなり
限定されることが知られており、二色成形した際に界面
で溶融が生じて相互に混じりあうという熱融着による場
合にはさらに限定される。
【0005】そこで、熱可塑性エラストマーに対して添
加することにより粘接着性を改善する粘着性改質剤又は
接着性改質剤と呼ばれる添加剤が種々開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、粘着性
改質剤又は接着性改質剤を熱可塑性エラストマーに添加
した場合に接着性が改善される被着体は限定されてお
り、また、このような添加剤を単に添加しただけでは十
分な粘接着性の改善は見られない。
【0007】一方、界面で熱融着を生じさせて強固に接
合するには、材料が限定されるばかりか、成形条件を高
度に制御する必要があるという問題がある。例えば、要
求物性に応じた材料が選択できなかったり、比較的高温
での成形が必要なので、薄い形成部に割れが生じるなど
の問題がある。
【0008】さらに、従来の粘着性改質剤又は接着性改
質剤を添加した場合には、添加量によっては、熱可塑性
エラストマーの諸物性が低下してしまうという問題があ
る。
【0009】本発明はこのような事情に鑑み、二色成形
する両者に添加剤を有効に添加することにより、熱可塑
性エラストマーの諸物性を低下させることなく、幅広い
成形条件で相互に接合することができる二色成形体及び
その製造方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の態様は、ベース樹脂に第1の粘接着性改質剤
を配合した樹脂組成物と、スチレン系熱可塑性エラスト
マーに第2の粘接着性改質剤を配合したスチレン系エラ
ストマー組成物とを順次射出成形してなることを特徴と
する二色成形体にある。
【0011】本発明の第2の態様は、第1の態様におい
て、前記樹脂組成物による成形体と前記スチレン系エラ
ストマー組成物による成形体とは、前記第1の粘接着性
改質剤と前記第2の粘接着性改質剤との間の分子間凝集
力により接合されていることを特徴とする二色成形体に
ある。
【0012】本発明の第3の態様は、第1又は2の態様
において、前記第1の粘接着性改質剤が、変性ポリエチ
レン、変性ポリプロピレン、エポキシ化スチレン・ブタ
ジエン・ブロックコポリマー、及びテルペン系樹脂から
なる群から選択された少なくとも一種であることを特徴
とする二色成形体にある。
【0013】本発明の第4の態様は、第1〜3の何れか
の態様において、前記第2の粘接着性改質剤が、変性ス
チレン系エラストマー、低分子量のポリスチレン、エポ
キシ化スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマー、及
びテルペン系樹脂からなる群から選択された少なくとも
一種であることを特徴とする二色成形体にある。
【0014】本発明の第5の態様は、第1〜4の何れか
の態様において、前記第1の粘接着性改質剤が、前記成
形体の表面に偏在していることを特徴とする二色成形体
にある。
【0015】本発明の第6の態様は、第1〜5の何れか
の態様において、前記第1の粘接着性改質剤が、前記ベ
ース樹脂100重量部に対して、5〜20重量部配合さ
れていることを特徴とする二色成形体にある。
【0016】本発明の第7の態様は、第1〜6の何れか
の態様において、前記ベース樹脂が、オレフィン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリロニ
トリル−スチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂か
ら選択されたことを特徴とする二色成形体にある。
【0017】本発明の第8の態様は、第1〜7の何れか
の態様において、前記第2の粘接着性改質剤が、前記ス
チレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して、
1〜30重量部配合されていることを特徴とする二色成
形体にある。
【0018】本発明の第9の態様は、第1〜8の何れか
の態様において、前記スチレン系熱可塑性エラストマー
が、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロ
ック共重合体(SBS)、スチレン−ポリイソプレン−
ポリスチレンブロック共重合体(SIS)、SBSを水
添して得られるSEBS、SISを水添して得られるS
EPS、及びこれらを変性した変性スチレン系エラスト
マーから選択される少なくとも一種をベースとするもの
であることを特徴とする二色成形体にある。
【0019】本発明の第10の態様は、ベース樹脂に第
1の粘接着性改質剤を配合した樹脂組成物を用いて樹脂
成形体を射出成形する工程と、この樹脂成形体を保持し
た金型内にスチレン系熱可塑性エラストマーに第2の粘
接着性改質剤を配合したスチレン系エラストマー組成物
を順次射出成形して二色成形体を成形する工程とを具備
することを特徴とする二色成形体の製造方法にある。
【0020】本発明の第11の態様は、第10の態様に
おいて、前記樹脂成形体と前記スチレン系エラストマー
組成物による成形体とは、前記第1の粘接着性改質剤と
前記第2の粘接着性改質剤との間の分子間凝集力により
接合されていることを特徴とする二色成形体の製造方法
にある。
【0021】本発明の第12の態様は、第10又は11
の態様において、前記第1の粘接着性改質剤が、変性ポ
リエチレン、変性ポリプロピレン、エポキシ化スチレン
・ブタジエン・ブロックコポリマー、及びテルペン系樹
脂からなる群から選択された少なくとも一種であること
を特徴とする二色成形体の製造方法にある。
【0022】本発明の第13の態様は、第10〜12の
何れかの態様において、前記第2の粘接着性改質剤が、
変性スチレン系エラストマー、低分子量のポリスチレ
ン、エポキシ化スチレン・ブタジエン・ブロックコポリ
マー、及びテルペン系樹脂からなる群から選択された少
なくとも一種であることを特徴とする二色成形体の製造
方法にある。
【0023】かかる本発明の二色成形体は、ベース樹脂
に第1の粘接着性改質剤を配合した樹脂組成物と、スチ
レン系熱可塑性エラストマーに第2の粘接着性改質剤を
配合したスチレン系エラストマー組成物とを順次射出成
形してなる。
【0024】ここで、ベース樹脂は、汎用樹脂からエン
ジニアリングプラスチックまで、換言すると、極性の低
い結晶性樹脂であるポリプロピレン、ポリエチレンなど
のポリオレフィン系樹脂から、極性樹脂であるポリエチ
レンテレフタレート(PET)などのポリエステル系樹
脂、さらには、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエ
ーテル(PPE)系樹脂、アクリロニトリル−スチレン
(AS)系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン(ABS)系樹脂などを挙げることができる。
【0025】また、ベース樹脂に配合される第1の粘接
着性改質剤としては、変性ポリエチレン、変性ポリプロ
ピレン、エポキシ化スチレン・ブタジエン・ブロックコ
ポリマー、及びテルペン系樹脂などを挙げることがで
き、単独又は複数組み合わせて使用することができる。
【0026】ここで、変性ポリエチレンは、特に、メチ
ルアクリレート基修飾ポリエチレン、すなわち、ポリエ
チレンの水素を部分的に、例えば、20%〜30%程
度、メチルアクリレート基で置換したものが好ましい
が、これに限定されるものではない。また、変性ポリエ
チレンの代わりに、同様に変性した変性ポリプロピレン
を用いることもできる。
【0027】また、エポキシ化SBSとしては、例え
ば、ダイセル化学工業社製のエポフレンド(商品名)を
挙げることができる。
【0028】さらに、テルペン系樹脂としては、例え
ば、テルペンフェノール樹脂等を挙げることができる。
【0029】ここで、第1の粘接着性改質剤として変性
ポリエチレン、変性ポリプロピレン、エポキシ化スチレ
ン・ブタジエン・ブロックコポリマーを用いた場合には
ベース樹脂組成物の成形体の表面に第1の粘接着性改質
剤が偏在する。特に、ベース樹脂よりも粘性が高い第1
の粘接着性改質剤を用いた場合には、偏在し易くなる。
このようにベース樹脂組成物の成形体の表面に第1の粘
接着性改質剤が偏在すると、二色成形体としたときの接
合状態がさらに良好になる。
【0030】なお、第1の粘接着性改質剤は、例えば、
前記ベース樹脂100重量部に対して、5〜20重量部
程度配合する。
【0031】一方、熱可塑性エラストマー組成物は、ス
チレン系熱可塑性エラストマー(スチレン系TPE)
に、第2の粘接着性改質剤を添加したものである。
【0032】ここで、スチレン系熱可塑性エラストマー
としては、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ポリイソプ
レン−ポリスチレンブロック共重合体(SIS)、SB
Sを水添して得られるSEBS、SISを水添して得ら
れるSEPS、及びこれらを変性した変性スチレン系エ
ラストマーなどをベースとしたものを挙げることができ
る。
【0033】なお、変性スチレン系エラストマーは、例
えば、部分的にエポキシ化したスチレン系エラストマー
であるが、これに限定されるものではない。
【0034】また、第2の粘接着性改質剤としては、変
性スチレン系エラストマー、低分子量のポリスチレン、
エポキシ化スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマ
ー、及びテルペン系樹脂からなる群から選択された少な
くとも一種を挙げることができる。
【0035】ここで、変性スチレン系エラストマーとし
ては、特に、ベースとなるスチレン系熱可塑性エラスト
マーより相対的に平均分子量が低い変性スチレン系エラ
ストマーを用いるのが好ましいが、分子量は特に限定さ
れるものではない。
【0036】低分子量ポリスチレンとは、例えば、平均
分子量約800程度のポリスチレンをいう。
【0037】また、エポキシ化SBSとしては、例え
ば、ダイセル化学工業社製のエポフレンド(商品名)を
挙げることができる。
【0038】さらに、テルペンペン系樹脂としては、例
えば、テルペンフェノール樹脂等を挙げることができ
る。
【0039】また、第2の粘接着性改質剤は、平均分子
量の異なるものを配合することにより、幅広い樹脂に対
しての粘接着性を向上させることができる。例えば、平
均分子量の異なるものを二種類以上のエポキシ化スチレ
ン・ブタジエン・ブロックコポリマー(エポキシ化SB
S)を配合することにより、幅広い樹脂に対しての接着
性が向上するという効果を奏する。
【0040】また、この場合、ベースとなるスチレン系
TPEとして、平均分子量の異なる二種類以上をブレン
ドすることにより、さらに幅広い樹脂に対する接着性の
向上が見られる。すなわち、ベースとなるスチレン系T
PEに、これとは平均分子量が異なるスチレン系TPE
を添加することにより、接着性を向上させることができ
る。これは全体の相溶性及び被接着体に対する濡れ性を
改善することができるためと考えられる。
【0041】スチレン系可塑性エラストマー組成物にお
いて、第2の粘接着性改質剤の配合割合は、例えば、ス
チレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して、
1〜30重量部である。
【0042】本発明の二色成形体は、ベース樹脂組成物
中の第1及粘接着性改質剤が成形時に容易に溶融してス
チレン系熱可塑性エラストマー及びその中の第2の粘接
着性改質剤と良好に粘接着する。この場合、先に樹脂組
成物を成形し、次いで、スチレン系熱可塑性エラストマ
ー組成物を成形する際に、樹脂組成物の成形体の表面に
偏在する第1の粘接着性改質剤が溶融する条件とするの
が好ましいが、必ずしも溶融する必要はなく、スチレン
系熱可塑性エラストマーがベース樹脂成形体表面に十分
に密着する条件であれば、良好な接合強度が得られる。
この条件は、成形方法、成形材料により異なるが、例え
ば、成形型を30℃程度、溶融熱可塑性エラストマーの
射出成形温度を160〜250℃程度にする。一方、こ
の成形条件は、ベース樹脂成形体自体が溶融するような
条件とする必要はなく、逆に好ましくない。先に成形し
た樹脂成形体の形状が崩れ、また、クラック発生等の原
因になるからである。なお、両者を同時に成形してもよ
いことは言うまでもない。
【0043】すなわち、本発明によれば、熱溶融させる
ような条件で射出成形せず、より緩やかな条件で射出成
形しても、前記第1の粘接着性改質剤と前記第2の粘接
着性改質剤との間の分子間凝集力により接合されること
により、十分な剥離強度を有する二色成形体が製造でき
る。
【0044】このような二色成形体の例として、車載用
のCDプレーヤーに用いるCDダンパ、CDクランパー
の他、プリンター等に用いられる重送防止パッド、給紙
搬送ロール、スキージーロール、さらには、携帯電話な
どの各種プッシュボタン、医療機器用部材等を挙げるこ
とができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0046】(実施例1)汎用ポリプロピレン(融点:
160℃)100重量部に、粘接着性改質剤として、変
性ポリエチレン(部分的に水素をメチルアクリレート基
で、置換したもの;エクソン化学社製;融点:80℃)
2重量部、エポキシ化SBS(ダイセル化学工業社製エ
ポフレンドA1020(商品名;硬度JIS Aで62
°))2重量部、及びテルペンフェノール樹脂5重量部
をそれぞれブレンドし、樹脂組成物とした。
【0047】一方、スチレン系エラストマー組成物は、
SEPSブレンド品A(硬度JISA 20°)100
重量部に、エポキシ化SBS(ダイセル化学工業社製エ
ポフレンドA1020(商品名;硬度JIS Aで62
°)3重量部、及びエポキシ化SBS(ダイセル化学工
業社製エポフレンドCT134(商品名;硬度JIS
Aで15°)2重量部と、テルペンフェノール樹脂5重
量部とを添加したものとした。
【0048】これら樹脂組成物及びスチレン系エラスト
マー組成物を用いて二色成形体を製造した。このとき、
熱可塑性エラストマー成形時の型温度を30℃、熱可塑
性エラストマーの射出温度を230℃とした。
【0049】二色成形体は図1のようなものであり、長
さ50mm、幅10mm、厚さ1.5mmの板状の樹脂
成形体1の長手方向一端から中央部までの長さ25mm
の部分を接着部としてスチレン系エラストマー成形体2
を接合したものであり、スチレン系エラストマー成形体
2の接合部の厚さは1.5mmであり、接合部以外の厚
さは1mmとした。
【0050】これを用い、樹脂成形体1の長手方向片端
を固定し、エラストマー成形体2の一端部を直交する方
向に引っ張って剥離強度(kgf/10mm)を測定す
る90℃剥離試験を行った結果を表1に示す。
【0051】(実施例2)スチレン系エラストマーとし
て、SEPSの代わりにSEBS(JIS A20°)
を用いた以外は、実施例1と同様にして二色成形体を製
造した。
【0052】また、製造した二色成形体について、同様
に90℃剥離試験を行った結果を表1に示す。
【0053】(実施例3)ベース樹脂として、ポリプロ
ピレンの代わりにポリフェニレンエーテルを用いた以外
は、実施例2と同様にして二色成形体を製造した。
【0054】また、製造した二色成形体について、同様
に90℃剥離試験を行った結果を表1に示す。
【0055】(比較例1〜3)比較のため、粘接着性改
質剤を添加しないポリプロピレン及びSEPSのみを用
いたもの(比較例1)、ポリプロピレン及びSEBSの
みを用いたもの(比較例2)、PPE及びSEBSを用
いたもの(比較例3)についても同様に試験し、結果を
表1に併せて示す。
【0056】
【表1】
【0057】以上の結果より、本発明の二色成形体は、
大きな剥離強度で相互に接合されていることが確認さ
れ、例えば、通常では測定不能な剥離強度となるポリエ
チレンやポリフェニレンエーテルに対しても良好に接合
することがわかった。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高温で射出成形しなくても大きな剥離強度により接合さ
れる二色成形体を得ることができるので、薄い成形体で
も、変形、クラックなどの欠陥の発生を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で製造した二色成形体の側面図
である。
【符号の説明】
1 樹脂成形体 2 エラストマー成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 21:00 B29K 23:00 23:00 67:00 67:00 71:00 71:00 B29L 9:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 4F206 AA03 AA13 AA24 AA32 JA07 JB22 JM04 JN12 JQ81 4J002 AA002 BA002 BB202 BC021 BC022 BC032 BK002 BP011 BP012 CC292 CE002 FD342 GB01 GM00 GQ00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース樹脂に第1の粘接着性改質剤を配
    合した樹脂組成物と、スチレン系熱可塑性エラストマー
    に第2の粘接着性改質剤を配合したスチレン系エラスト
    マー組成物とを順次射出成形してなることを特徴とする
    二色成形体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記樹脂組成物によ
    る成形体と前記スチレン系エラストマー組成物による成
    形体とは、前記第1の粘接着性改質剤と前記第2の粘接
    着性改質剤との間の分子間凝集力により接合されている
    ことを特徴とする二色成形体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記第1の粘
    接着性改質剤が、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレ
    ン、エポキシ化スチレン・ブタジエン・ブロックコポリ
    マー、及びテルペン系樹脂からなる群から選択された少
    なくとも一種であることを特徴とする二色成形体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記第
    2の粘接着性改質剤が、変性スチレン系エラストマー、
    低分子量のポリスチレン、エポキシ化スチレン・ブタジ
    エン・ブロックコポリマー、及びテルペン系樹脂からな
    る群から選択された少なくとも一種であることを特徴と
    する二色成形体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記第
    1の粘接着性改質剤が、前記成形体の表面に偏在してい
    ることを特徴とする二色成形体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記第
    1の粘接着性改質剤が、前記ベース樹脂100重量部に
    対して、5〜20重量部配合されていることを特徴とす
    る二色成形体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、前記ベ
    ース樹脂が、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
    スチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン系樹脂、
    アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリ
    フェニレンエーテル系樹脂から選択されたことを特徴と
    する二色成形体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかにおいて、前記第
    2の粘接着性改質剤が、前記スチレン系熱可塑性エラス
    トマー100重量部に対して、1〜30重量部配合され
    ていることを特徴とする二色成形体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れかにおいて、前記ス
    チレン系熱可塑性エラストマーが、ポリスチレン−ポリ
    ブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体(SB
    S)、スチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロッ
    ク共重合体(SIS)、SBSを水添して得られるSE
    BS、SISを水添して得られるSEPS、及びこれら
    を変性した変性スチレン系エラストマーから選択される
    少なくとも一種をベースとするものであることを特徴と
    する二色成形体。
  10. 【請求項10】 ベース樹脂に第1の粘接着性改質剤を
    配合した樹脂組成物を用いて樹脂成形体を射出成形する
    工程と、この樹脂成形体を保持した金型内にスチレン系
    熱可塑性エラストマーに第2の粘接着性改質剤を配合し
    たスチレン系エラストマー組成物を順次射出成形して二
    色成形体を成形する工程とを具備することを特徴とする
    二色成形体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記樹脂成形体
    と前記スチレン系エラストマー組成物による成形体と
    は、前記第1の粘接着性改質剤と前記第2の粘接着性改
    質剤との間の分子間凝集力により接合されていることを
    特徴とする二色成形体の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11において、前記第
    1の粘接着性改質剤が、変性ポリエチレン、変性ポリプ
    ロピレン、エポキシ化スチレン・ブタジエン・ブロック
    コポリマー、及びテルペン系樹脂からなる群から選択さ
    れた少なくとも一種であることを特徴とする二色成形体
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項10〜12の何れかにおいて、
    前記第2の粘接着性改質剤が、変性スチレン系エラスト
    マー、低分子量のポリスチレン、エポキシ化スチレン・
    ブタジエン・ブロックコポリマー、及びテルペン系樹脂
    からなる群から選択された少なくとも一種であることを
    特徴とする二色成形体の製造方法。
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