JP2001279114A - 再生樹脂組成物とその製造方法及び再生樹脂成形物 - Google Patents

再生樹脂組成物とその製造方法及び再生樹脂成形物

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JP2001279114A
JP2001279114A JP2000096372A JP2000096372A JP2001279114A JP 2001279114 A JP2001279114 A JP 2001279114A JP 2000096372 A JP2000096372 A JP 2000096372A JP 2000096372 A JP2000096372 A JP 2000096372A JP 2001279114 A JP2001279114 A JP 2001279114A
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recycled resin
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Osamu Murakami
治 村上
Takeshi Onodera
毅 小野寺
Toshiyuki Sugano
俊行 菅野
Muneharu Sano
宗治 佐能
Sho Yamada
祥 山田
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Mitsubishi Electric Corp
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃プラスティックなどからなる樹脂の混合物
を射出成形すると、衝撃強度が低いため、製品に適用す
るためには衝撃強度の向上が必要である。 【解決手段】 樹脂の混合物を所定の大きさに粉砕し、
スチレン系エラストマーとポリエステル系エラストマー
の2種類のエラストマーで構成された補助剤を添加し
て、所定の温度と圧力で成形する。補助剤の割合は全重
量の0.1〜30重量%の範囲が望ましい。またこの再
生された樹脂を、バージンの樹脂で被覆形成しても良
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、再生樹脂組成物
とその製造方法に関わり、特に使用済みのプラスチック
などからなる樹脂混合物の再生に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック類は軽くて成形性に優れて
いるため、重宝な材料であるが、役目を終えて捨てられ
る段になると、処分がやっかいな廃棄物として扱われ
る。そこで廃プラスチック類を有効に再生利用する方法
が広く検討されているが、適切な再生方法はまだ確立さ
れていないのが現状である。
【0003】再生方法の一つに、バージン樹脂に廃プラ
スティックを混ぜる方法がある。ここでバージン樹脂と
は廃プラスティックなどの一度使用された樹脂ではな
く、一度も使用されたことのない未使用の樹脂のことを
指す。両者の混合割合は様々だが、例えば、廃プラスチ
ック類を1〜50重量部混合することがよく行われてい
る。しかしこの方法では、廃プラスチックに材質、充填
剤、色などの面でバージン材料と同一グレードであるこ
とを要求されることが多いので、適用範囲は限定されて
おり、再生できる量にも限界がある。また廃プラスチッ
クには汚れやゴミが含まれているため、意匠性が要求さ
れる部品へ適用することは困難である。
【0004】廃プラスティックを分別して、単体樹脂と
して再生することも考えられている。この方法では分別
回収に手間がかかるので、再生樹脂のコストが上がるこ
とになり、廃プラスティック類の再資源化が抑制される
などの問題点がある。
【0005】また2種類以上の廃プラスチックを混合し
て再生利用する方法も検討されている。この方法では材
料を適切に混合することが重要であるが、世の中で使わ
れているプラスチックの種類の多さに対して、混合可能
な組み合わせは限られている。適切な混合が行われない
と、再生成形品の物性は極端に劣化する。例えばABS
(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)
樹脂単体の面衝撃強度は10J程度、PS(ポリスチレ
ン)樹脂単体の面衝撃強度は4〜5J程度であるが、あ
とで比較例1で示すように、PS樹脂が重量比で10%
混合されたABS樹脂は1J程度にまで低下する。AB
S樹脂とPS樹脂はどちらも電気製品の筐体や部品に一
般的に用いられている樹脂で、使用量が多い。例えばA
BS樹脂は衝撃強度が強いため、ノートパソコン、冷蔵
庫などによく使用されているし、PS樹脂は衝撃強度の
さほど要求されない、エアコン、テレビなどの筐体に使
用されている。
【0006】このように樹脂の混合物を成形すると強度
が低下するのは、ABS樹脂とPS樹脂のように、樹脂
を構成するポリマーの相溶性が非常に悪いためである。
そこで、相溶性の乏しいポリマーを混合する場合には、
相溶化剤のような補助剤を添加する方法が提案されてい
る。例えば、特開平7−62136号公報には、ポリエ
チレン、ポリアミド、ポリエステルを含む混合ポリマー
に不飽和カルボン酸またはその誘導体とオレフィンとの
共重合体からなる補助剤を添加する方法が開示されてい
る。
【0007】補助剤は、混合ポリマーに界面活性剤のよ
うな働きをするもので、これにより、ポリマー間の界面
張力が低下し、熱力学的に安定した相が形成される。こ
のため相溶性が向上するが、補助剤の効果には限界があ
るし、また適切な補助剤が常に得られるとは限らない。
特に相溶性が非常に劣る系で、適切な補助材を得ること
は困難を伴った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように回収した
廃プラスチックなどの樹脂を利用可能な状態に再生する
ことは容易でない。特に使用量が多いABS樹脂とPS
樹脂は、廃棄される量も多いため、適切な再生方法が開
発されれば、廃プラスティックの有効資源化率は一気に
高まる。いずれにせよ廃プラスチック類の利用拡大をは
かるために、樹脂の混合物を衝撃強度などを大幅に低下
させることなく再生できる方法の開発が望まれていた。
かかる観点に立ち、本発明者は、ポリマー同士の相溶性
を向上する補助剤の効果に着目して、鋭意研究を重ね
た。その結果、2種類のエラストマーを用いて樹脂の混
合物を広く再利用可能な状態に至らしむ本発明に到達し
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる再生樹脂
組成物は、廃プラスティックなどからなる樹脂の混合物
にスチレン系エラストマーとポリエステル系エラストマ
ーからなる補助剤が添加されている。また本発明にかか
る再生樹脂組成物は、補助剤に10〜30重量%のスチ
レン系エラストマーを含んでいる。また本発明にかかる
再生樹脂組成物は、0.1〜30重量%の補助剤を含ん
でいる。また本発明にかかる再生樹脂組成物は、樹脂混
合物にABS樹脂またはPS樹脂を含んでいる。また本
発明にかかる再生樹脂成形物は、本発明にかかる再生樹
脂組成物からなるコア部と、このコア部を囲繞する表面
樹脂層(バージン樹脂層)を備えている。
【0010】また本発明にかかる再生樹脂組成物の製造
方法は、廃プラスティックなどからなる樹脂の混合物に
スチレン系エラストマーとポリエステル系エラストマー
からなる補助剤を添加混合し、加熱成形する方法であ
る。また本発明にかかる再生樹脂組成物の製造方法は、
10〜30重量%のスチレン系エラストマーを含む補助
剤を添加混合し、加熱成形する方法である。また本発明
にかかる再生樹脂組成物の製造方法は、0.1〜30重
量%の補助剤を含む樹脂の混合物を、加熱成形する方法
である。また本発明にかかる再生樹脂組成物の製造方法
は、ABS樹脂またはPS樹脂を含む樹脂の混合物を、
加熱成形する方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、汎用の射出成形機を
用いて樹脂の再生を行うことができる。再生する廃プラ
スティックなどの樹脂は成形機に投入できるように粉砕
する必要があるが、このときの形状はとくに限定される
ものではない。成形する際には粉砕された樹脂に補助剤
を添加する。粉砕された樹脂と補助剤は、射出成形前に
押出機で混合してもよいし、射出成形機のホッパ内で混
合してもよい。
【0012】本発明では使用する補助剤に特徴がある。
ここで用いる補助剤は、スチレン系エラストマー(TP
E・S:Thermo Plastic Elastomer・Styrene)とポリ
エステル系エラストマー(TPE・E:Thermo Plastic
Elastomer・Ester)で、この2種類のエラストマーを
適切な割合で混合する。なお、スチレン系エラストマー
は分子中の主成分であるハードセグメントとしてポリス
チレンを、副成分であるソフトセグメントとしてポリブ
タジエンまたはポリイソプレンなどのポリジエンを含む
もので、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素
添加誘導体などを含むことができる。またポリエステル
系エラストマーはハードセグメントとしてポリエステル
を、ソフトセグメントとしてポリエーテルあるいはポリ
エステルを含むものである。
【0013】両者は、TPE・Sが10〜30重量%
(TPE・Eは90〜70重量%)になるように混合す
ることが望ましい。これよりスチレン系エラストマーが
少ないと、樹脂の流動性が低下し、成形性が悪くなるの
に対し、これより多くすると引っ張り強度や曲げ強度が
低下する。この範囲に混合されたエラストマーを使う
と、成形性や引っ張り強度が優れているだけでなく面衝
撃強度が高い。なお最適な混合割合は再生する廃プラス
ティックの種類や混合比によって異なるので、適宜選定
することが必要である。2種類の補助剤は、秤量後、1
80℃〜250℃の範囲で加熱溶融しながら押出機のな
かで混練し、ペレット状あるいは粉末状に生成するが、
これらの形状に限定されるものではない。補助剤は、再
生樹脂に対して重量比で0.1〜30%含まれているの
が望ましい。これより少ないと強度の向上効果などが目
立たないし、これ以上多いと、再生樹脂のコストが高く
なる上に、強度も低下する。なお本発明ではこの2種類
のエラストマーを混合して用いることが重要であるが、
混合される樹脂の種類によっては、他のエラストマーを
加えてもいいことは言うまでもない。
【0014】この補助剤を用いて再生できる樹脂には、
ABS樹脂、PS樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、
ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレ
ンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂、ポリアミド樹脂、液晶性樹脂、ポリエーテルサルフ
ォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、フッ素系
樹脂などがあり、公知または市販の熱可塑性硬質樹脂を
広く用いることができる。なかでも使用量の多いABS
樹脂とPS樹脂からなる混合樹脂に本発明を適用する
と、添加剤を加えない方法にくらべ数倍面衝撃強度の高
い再生樹脂が得られる。また本発明は熱可塑性硬質樹脂
だけではなく、オレフィン系、スチレン系、ポリエステ
ル系、塩化ビニル系、ポリアミド系、ウレタン系樹脂な
どの熱可塑性軟質樹脂にも同様の効果を奏する。また、
ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、タルク、マイカ、炭
化珪素、窒化珪素等からなる繊維状、板状、粒状等のフ
ィラーを補強や機能付加のために含んでいる廃プラステ
ィックなどにも適用可能である。これらの再生に供する
樹脂は分別して単種類にしてもよいし、複数種からなる
混合物でもよい。混合物であっても再生樹脂の強度は十
分高いから、実用に適している。また混合物であれば分
別に要する手間を省くことが出来るので、再生樹脂のコ
ストを抑えることができる。
【0015】また本発明では樹脂混合物にバージン樹脂
を加えることも可能である。特に図1に示されているよ
うに、補助剤を添加して再生する樹脂をコア層1にし、
その表面をバージン樹脂からなる表面樹脂層2で被覆し
た再生樹脂成形物であればより優れた特性が得ることが
できる。このコア層とバージン樹脂の表面樹脂層からな
る複合構造では衝撃強度が高まるだけでなく、表面樹脂
層がバージン樹脂であるため、色や材質などの面で、再
生する樹脂の制約を受けないので、意匠性の高い用途に
も適用できるようになる。衝撃強度よりも意匠性を重視
するのであれば、表面樹脂層2はごく表面を覆うだけで
充分である。この複合構造では、表面樹脂層2の量を多
くするとバージン樹脂の特性に近づくことは言うまでも
ないが、再利用される廃プラスティック樹脂の使用量が
減るなどの好ましくない面が生じる。要求されるコスト
や強度等を考慮して、複合構造体に占める表面樹脂層の
重量割合は適宜選択するのがよい。
【0016】
【実施例】以下に示す比較例および実施例では、ABS
樹脂、PS樹脂、PP樹脂の3種類の廃プラスチックを
再生した。これらは廃棄されていた電気製品から分別回
収したもので、それぞれの樹脂は3〜10mm程度の大
きさに粉砕し、水洗したものを評価に供した。射出成形
にはスクリューシリンダA,Bを備えた複合同時射出成
形機(住友重機械工業製V100/75V)を使用し
た。面衝撃強度は東洋精機製グラフィックインパクトテ
ストを使用して測定し、結果は表1にまとめて示した。
【0017】比較例1 粉砕されたABS樹脂とPS樹脂を、重量比で90:1
0の割合で混合し、樹脂混合物とした。これを補助材は
添加せずに複合同時射出成形機のBシリンダホッパに投
入した。射出成形条件を溶融温度200℃、金型温度5
0℃、射出速度15cc/s、射出圧力50MPaに設
定し、縦120mm×横120mm×厚さ2mmの平板
成形品を作製した。この平板試験片の面衝撃強度を測定
すると、表1に示されているように、0.9Jであっ
た。本発明を適用しないで再生された樹脂はこのように
強度が非常に低い。
【0018】比較例2 粉砕されたABS樹脂とPS樹脂を、重量比で90:1
0の割合で混合し、樹脂混合物とした。次いで複合同時
射出成形機のAシリンダホッパにバージンのABS樹脂
(テクノポリマー製テクノABSF5455)を、Bシ
リンダホッパに樹脂混合物を投入した。次に射出成形条
件を比較例1と同じに設定し、図1で示した複合構造か
らなる縦120mm×横120mm×厚さ2mmの平板
成形品を作製した。バージンABS樹脂からなる表面樹
脂層の複合構造体に占める割合は重量比で60%であ
る。この平板試験片の面衝撃強度を測定すると、表1に
示されているように、4.5Jであった。比較例1と比
べると、5倍の強度が得られており、複合構造の効果が
現れている。
【0019】実施例1.粉砕されたABS樹脂とPS樹
脂を重量比で90:10の割合で混合し、樹脂混合物と
した。次にTPE・S(三菱化学製ラバロンSJ840
0N)とTPE・E(東洋紡製ペルプレンP−40)を
重量比で85:15の割合で混合したあと、200℃
で、加熱溶融しながら押出機の中で混練し、3〜5ミリ
のペレット状の補助剤を成形した。次いで、樹脂混合物
にペレット状補助剤を重量比で97:3の割合で添加
し、複合同時射出成形機のAシリンダホッパに投入し
た。射出成形条件を比較例1と同じに設定し、縦120
mm×横120mm×厚さ2mmの平板成形品を作製し
た。この平板試験片の面衝撃強度を測定すると、表1に
示されているように、3.2Jであった。補助材を添加
していない場合は、比較例1で示されているように、
0.9Jであるから強度において3倍以上の向上が得ら
れたことが判る。
【0020】実施例2.粉砕されたABS樹脂とPS樹
脂を重量比で90:10の割合で混合し、樹脂混合物と
した。次にTPE・S(三菱化学製ラバロンSJ840
0N)とTPE・E(東洋紡製ペルプレンP−40)を
重量比で85:15の割合で混合したあと、200℃
で、加熱溶融しながら押出機の中で混練し、ペレット状
の補助剤を成形した。次いで、樹脂混合物にペレット状
補助剤を重量比で90:10の割合で添加し、射出成形
機のホッパに投入した。射出成形条件を比較例1と同じ
に設定し、縦120mm×横120mm×厚さ2mmの
平板成形品を作製した。この平板試験片の面衝撃強度を
測定すると、表1に示されているように、4.5Jであ
った。実施例1と比較すると、補助材の添加量が3%か
ら10%に増えており、より高強度が得られた。
【0021】実施例3.粉砕されたABS樹脂とPS樹
脂を重量比で90:10の割合で混合し、樹脂混合物と
した。次にTPE・S(三菱化学製ラバロンSJ840
0N)とTPE・E(東洋紡製ペルプレンP−40)を
重量比で70:30の割合で混合したあと、200℃
で、加熱溶融しながら押出機の中で混練し、ペレット状
の補助剤を成形した。次いで、樹脂混合物にペレット状
補助剤を重量比で80:20の割合で添加し、射出成形
機のホッパに投入した。射出成形条件を比較例1と同じ
に設定し、縦120mm×横120mm×厚さ2mmの
平板成形品を作製した。この平板試験片の面衝撃強度を
測定すると、表1に示されているように、3.5Jであ
った。補助材の添加量は20%で、添加されていない場
合に比べ4倍近い高強度が得られたことが判る。
【0022】実施例4.粉砕されたABS樹脂とPS樹
脂を重量比で50:50の割合で混合し、樹脂混合物と
した。次にTPE・S(三菱化学製ラバロンSJ840
0N)とTPE・E(東洋紡製ペルプレンP−40)を
重量比で90:10の割合で混合したあと、200℃
で、加熱溶融しながら押出機の中で混練し、ペレット状
の補助剤を成形した。次いで、樹脂混合物にペレット状
補助剤を重量比で95:5の割合で添加し、複合同時射
出成形機のAシリンダホッパに投入した。射出成形条件
を比較例1と同じに設定し、縦120mm×横120m
m×厚さ2mmの平板成形品を作製した。この平板試験
片の面衝撃強度を測定すると、表1に示されているよう
に、3.5Jであった。PS樹脂を50%も含む樹脂混
合物でも、高い衝撃強度が得られていることが判る。
【0023】実施例5.粉砕されたABS樹脂とPS樹
脂とPP樹脂を、重量比で50:30:20の割合で混
合し、樹脂混合物とした。次にTPE・S(三菱化学製
ラバロンSJ8400N)とTPE・E(東洋紡製ペル
プレンP−40)を重量比で85:15の割合で混合し
たあと、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混
練し、ペレット状の補助剤を成形した。次いで、樹脂混
合物にペレット状補助剤を重量比で95:5の割合で添
加し、複合同時射出成形機のAシリンダホッパに投入し
た。射出成形条件を比較例1と同じに設定し、縦120
mm×横120mm×厚さ2mmの平板成形品を作製し
た。この平板試験片の面衝撃強度を測定すると、表1に
示されているように、3.8Jであった。ポリプロピレ
ン樹脂を含む混合樹脂系でも本発明が効果を奏すること
が判る。
【0024】実施例6.粉砕されたABS樹脂とPS樹
脂を、重量比で90:10の割合で混合し、樹脂混合物
とした。次にTPE・SとTPE・E次にTPE・S
(三菱化学製ラバロンSJ8400N)とTPE・E
(東洋紡製ペルプレンP−40)を重量比で85:15
の割合で混合したあと、200℃で、加熱溶融しながら
押出機の中で混練し、ペレット状の補助剤を成形した。
次いで、樹脂混合物にペレット状補助剤を重量比で9
7:3の割合で添加し、複合同時射出成形機のBシリン
ダホッパに投入した。Aシリンダホッパにはバージンの
ABS樹脂(テクノポリマー製テクノABSF545
5)を投入した。射出成形条件を比較例1と同じに設定
し、複合構造からなる縦120mm×横120mm×厚
さ2mmの平板成形品を作製した。バージンABS樹脂
からなる表面樹脂層の複合構造体に占める割合は重量比
で60%である。この平板試験片の面衝撃強度を測定す
ると、表1に示されているように、8.5Jであった。
実施例1に比べると、倍以上の強度が得られており、複
合構造の効果が現れているとともに、同じ複合構造を有
する比較例2に比べてもほぼ倍の強度が得らているか
ら、補助剤の効果も現れている。
【0025】実施例7.粉砕されたABS樹脂とPS樹
脂とPP樹脂を、重量比で50:30:20の割合で混
合し、樹脂混合物とした。次にTPE・S(三菱化学製
ラバロンSJ8400N)とTPE・E(東洋紡製ペル
プレンP−40)を重量比で85:15の割合で混合し
たあと、200℃で、加熱溶融しながら押出機の中で混
練し、ペレット状の補助剤を成形した。次いで、樹脂混
合物にペレット状補助剤を重量比で95:5の割合で添
加し、複合同時射出成形機のBシリンダホッパに投入し
た。AシリンダホッパにはバージンのABS樹脂(テク
ノポリマー製テクノABSF5455)を投入した。射
出成形条件を比較例1と同じに設定し、複合構造からな
る縦120mm×横120mm×厚さ2mmの平板成形
品を作製した。バージンABS樹脂からなる表面樹脂層
の複合構造体に占める割合は重量比で60%である。こ
の平板試験片の面衝撃強度を測定すると、表1に示され
ているように、9.2Jであった。実施例5と比較し
て、倍以上の強度が得られ、複合構造の効果が現れてい
る。
【0026】
【発明の効果】本発明にかかる再生樹脂組成物は、スチ
レン系エラストマーとポリエステル系エラストマーから
なる補助剤を含有しているので、熱可塑性樹脂を樹脂混
合物に含むことが出来る。また本発明にかかる再生樹脂
組成物は、補助剤に10〜30重量%のスチレン系エラ
ストマーを含むので成形性にすぐれている。また本発明
にかかる再生樹脂組成物は、補助剤を0.1〜30重量
%含むので衝撃強度が向上している。また本発明にかか
る再生樹脂組成物は、ABS樹脂またはPS樹脂を樹脂
混合物に含むことが出来る。また本発明にかかる再生樹
脂成形物は、バージン樹脂でコア層を被覆形成している
ので意匠性に優れている。
【0027】本発明にかかる再生樹脂組成物の製造方法
によれば、スチレン系エラストマーとポリエステル系エ
ラストマーからなる補助剤を添加するので、熱可塑性樹
脂を含む樹脂混合物を再生できる。また本発明にかかる
再生樹脂組成物の製造方法によれば、補助剤に10〜3
0重量%のスチレン系エラストマーを含むので、成形性
にすぐれた樹脂を再生できる。また本発明にかかる再生
樹脂組成物の製造方法によれば、補助剤を0.1〜30
重量%含むので、再生樹脂の衝撃強度を向上できる。ま
た本発明にかかる再生樹脂組成物の製造方法によれば、
ABS樹脂またはPS樹脂を含む樹脂混合物を再生でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるコア層と表面樹脂層からなる
再生樹脂成形物の複合構造を示す図である。
【図2】 再生樹脂の面衝撃強度を測定した結果を示す
図である。
【符号の説明】
1 コア層 2 表面樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67:00) C08L 67:00) B29K 25:00 B29K 25:00 55:02 55:02 (72)発明者 菅野 俊行 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 佐能 宗治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山田 祥 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4F301 AA07 AA13 AA14 AA15 AA18 AA25 AA26 AA27 AB01 AD10 BA21 BB04 BC13 BD05 BE18 4J002 AA011 BB031 BB111 BC021 BN151 BP012 CF071 CF172 CG001 CH091 CL001 CN011 CN031

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生する樹脂混合物と、スチレン系エラ
    ストマーとポリエステル系エラストマーからなる補助剤
    を含有してなる再生樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 補助剤の10〜30重量%がスチレン系
    エラストマーであるように構成されてなる請求項1に記
    載の再生樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 再生樹脂組成物に対し、補助剤は0.1
    〜30重量%含有してなる請求項1または2に記載の再
    生樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 再生する樹脂混合物はABS樹脂または
    PS樹脂を含んでなる請求項1から3のいずれかに記載
    の再生樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の再生樹脂組成物からなる
    コア部と、このコア部を囲繞する表面樹脂層を備えてな
    る再生樹脂成形物。
  6. 【請求項6】 再生する樹脂混合物に、スチレン系エラ
    ストマーとポリエステル系エラストマーからなる補助剤
    を添加混合し、加熱成形することからなる再生樹脂組成
    物の製造方法。
  7. 【請求項7】 補助剤の10〜30重量%がスチレン系
    エラストマーであるように構成されてなる請求項6に記
    載の再生樹脂組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 再生樹脂組成物に対し、補助剤は0.1
    〜30重量%含有してなる請求項6または7に記載の再
    生樹脂組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 再生する樹脂混合物は、ABS樹脂また
    はPS樹脂を含んでなる請求項6から8のいずれかに記
    載の再生樹脂組成物の製造方法。
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