JP4999036B2 - 再生樹脂用マスターバッチとその製造方法、および再生樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

再生樹脂用マスターバッチとその製造方法、および再生樹脂成形体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子機器、家電製品、およびインテリアなどに用いる再生樹脂成形体を製造するための再生樹脂用マスターバッチとその製造方法、および再生樹脂成形体の製造方法に関する。
近年、資源有効利用法の成立など、資源対策に関する法整備が進み、製品の再資源化、資源の再利用、および廃棄物の減量に対する取り組みが活発となっている。特に、家電製品や電子機器のメーカーにとって、販売した製品の回収およびリサイクルは重要となってきた。
例えば、ノートパソコンや携帯電話などのモバイル型電子機器においては、その筐体を構成する材料として、軽量性および成形性の観点より樹脂材料が採用される場合が多く、モバイル型電子機器の分野では、樹脂筐体のリサイクル技術の確立が強く望まれている。
モバイル型電子機器の樹脂筐体は、一般に金型成形により製造されており、熱可塑性の樹脂組成物よりなる。従って、樹脂筐体を回収すれば、再溶融して再び金型成形に供することが可能である。従来の樹脂筐体のリサイクル方法としては、回収した樹脂成形体のみを樹脂材料として再溶融して再び金型成形する方法(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)や、回収した樹脂成形体と新規樹脂との混練物を樹脂材料として溶融して金型成形に供する方法(例えば、特許文献3、特許文献4参照。)が提案されている。
特開平7−60819号公報 特開2001−277279号公報 特開平9−235405号公報 特開2001−38729号公報
しかし、回収した樹脂成形体のみを樹脂材料として再溶融して再び金型成形する方法では、新規樹脂に比べて著しく成形体の特性が劣化してしまう。また、回収した樹脂成形体と新規樹脂との混練物を樹脂材料として溶融して金型成形に供する方法では、新規樹脂と回収樹脂とを溶融混練する工程により再生樹脂の物性が低下するという問題がある。
以下、この問題について図面に基づき説明する。図2は、従来のリサイクル方法の一例を示すフロー図である。図2においては、新規樹脂と、回収樹脂、添加剤などとを溶融混練する方法により、再生樹脂が製造されるフローが示されている。
この従来のリサイクル方法では、溶融混練工程が必ず必要になり、この工程により新規樹脂材料の高分子組織が破壊されて低分子化して劣化してしまう。また、この樹脂組成の変化により成形性の悪化も発生する。
本発明は、新規樹脂と回収樹脂とを用いたリサイクル方法において、新規樹脂の劣化を防止することができる再生樹脂用マスターバッチとその製造方法、および再生樹脂成形体の製造方法を提供する。
本発明は、回収樹脂と無機添加物とを含み、前記回収樹脂と前記無機添加物とが溶融混練されていることを特徴とする再生樹脂用マスターバッチを提供する。
また、本発明は、回収樹脂と無機添加物とを含む材料を溶融混練することを特徴とする再生樹脂用マスターバッチの製造方法を提供する。
また、本発明は、回収樹脂と無機添加物とを含む材料を溶融混練して再生樹脂用マスターバッチを製造する工程と、新規樹脂と前記再生樹脂用マスターバッチとを含む材料をドライブレンドして再生樹脂組成物を製造する工程と、前記再生樹脂組成物を用いて成形体を製造する工程とを含むことを特徴とする再生樹脂成形体の製造方法を提供する。
本発明は、回収樹脂を再利用することができるとともに、新規樹脂と回収樹脂とを溶融混練しなくても再生樹脂成形体を製造できるため、新規樹脂に無駄な熱履歴が加わらず、新規樹脂の熱劣化を防止することができる。
本発明の再生樹脂成形体の製造方法の一例は、回収樹脂と無機添加物とを溶融混練して再生樹脂用マスターバッチを製造する工程と、新規樹脂と上記再生樹脂用マスターバッチとをドライブレンドして再生樹脂組成物を製造する工程と、上記再生樹脂組成物を用いて成形体を製造する工程とを含むことを特徴とする。
回収樹脂と無機添加物とを予め溶融混練して再生樹脂用マスターバッチを製造した後に、新規樹脂と上記再生樹脂用マスターバッチとをドライブレンドすることにより、新規樹脂に無駄な熱履歴が加わることがなく、新規樹脂の特性が低下することを防止できる。また、新規樹脂に無駄な熱履歴が加わらないため、回収樹脂の配合量を多くしても新規樹脂と同等の物性を有した再生樹脂組成物を得ることが可能であり、廃棄物の減少と資源の有効利用の両立を達成できる。さらに、再生樹脂用マスターバッチの配合比率を変えることで容易に回収樹脂の使用率を変化させることが可能である。
ここで、新規樹脂とは、金型成形に未使用の樹脂材料である。回収樹脂とは、本実施形態においては、新規樹脂と同種の樹脂よりなり、市場に流通などした後に回収された樹脂成形体から得られる樹脂材料である。また、ドライブレンドとは、熱や溶媒を加えることなく、単に物理的に混合することをいう。
本実施形態で用いられる新規樹脂、回収樹脂としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−スチレン(AS)樹脂、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、液晶ポリマー(LCP)などが挙げられる。
上記新規樹脂の割合は、全体の重量割合で10重量%以上80重量%以下であることが好ましい。この範囲内であれば、新規樹脂の特性を維持しつつ回収樹脂の再利用を図ることができ、回収樹脂の廃棄を回避して資源を有効利用することが可能となり、且つ、新規樹脂に要する原料費が低減されるからである。
上記無機添加物としては、グラスファイバー短繊維(繊維長約5〜10mm)、グラスファイバー長繊維(繊維長約10〜30mm)、カーボンファイバー、タルク、ガラスフレーク、マイカなどを使用できる。上記無機添加物の割合は、全体の重量割合で1重量%以上30重量%以下とすることができる。
上記再生樹脂用マスターバッチを製造する工程において、さらに難燃剤を溶融混練することが好ましい。難燃剤としては、例えば、ジフェニルホスフェート、エチルアシッドホスフェート、ジキシレニルホスフェートなどのリン酸エステル系難燃剤、赤リンを無機物コートした赤リン系難燃剤、シランカップリング剤、オルガノシルセスキロキサン、変性シリコーン、シリコーンポリマーなどのシリコン系難燃剤、その他の無機系難燃剤などが挙げられる。上記難燃剤の割合は、全体の重量割合で1重量%以上20重量%以下とすることができる。
上記再生樹脂用マスターバッチは、新規樹脂に加えられる補填材料に相当する。本実施形態の再生樹脂用マスターバッチは、回収樹脂と無機添加物とを含み、上記回収樹脂と上記無機添加物とが溶融混練されていることを特徴とする。上記回収樹脂と上記無機添加物とを溶融混練することにより、両者の結びつきを強固にすることができる。
上記回収樹脂の割合は、再生樹脂用マスターバッチ全体の重量割合で50重量%以上であることが好ましい。この範囲内であれば、十分な量の回収樹脂を再利用できるからである。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明の再生樹脂成形体の製造方法の一例を示すフロー図である。先ず、廃棄されたノートパソコンから回収されたグラスファイバー強化ポリカーボネート(GF強化PC)製の筐体を3〜8mm程度の大きさに粉砕して、回収樹脂として準備する。また、ポリカーボネート用強化グラスファイバー・チョップドストランド(PC用強化GF・CS)を無機添加物として準備する。さらに、難燃剤として、リン酸エステル系難燃剤を準備する。
次に、上記回収樹脂、無機添加物、難燃剤を二軸押出混練機に投入して溶融混練した後、二軸押出混練機の先端にあるダイスより押し出して直径2〜3mmのストランド状の樹脂を得る。このストランド状の樹脂をペレット状にカットして再生樹脂用マスターバッチとする。
次に、GF強化PCからなる新規樹脂と上記再生樹脂用マスターバッチとをドライブレンドした後、成形機に投入して本実施形態の再生樹脂成形体(樹脂筐体)を得る。
従来のGF強化PCによって製造された成形品を粉砕した回収樹脂のみを使用して再生樹脂成形体を製造すると、成形体の物性の低下が激しく、電子機器筐体に適用するのは困難である。物性低下の原因としては、(i)樹脂の熱履歴による分子量の低下、(ii)成形、粉砕、混練の繰り返しによる含有されているグラスファイバー(GF)の微細化、(iii)熱履歴による含有されている難燃剤の劣化などが考えられる。
これに対して図1に示す本実施形態の再生樹脂成形体の製造方法では、成形体の物性低下が低減できる。これは、(i)新規樹脂の熱劣化がなく、(ii)回収樹脂の分子量低下を配合した新規樹脂成分が補い、(iii)GFの微細化を新規に混入したPC用強化GF・CSが補い、さらに(iv)回収樹脂とGFとをマスターバッチ化することで回収樹脂とGFとの界面の結びつきが強固になり、強度向上に効果を発揮するからである。
(実施例1)
<再生樹脂用マスターバッジの作製>
20重量%のGFを含有するGF強化PC(商品名:タフロンGZK3200、出光石油化学製)製の無塗装ノートパソコン筐体を粉砕することにより、PC回収樹脂を得た。また、無機添加物として、平均繊維長さ6mmのGF(商品名:CS03MAFT737、旭ファイバーグラス製)を準備した。
次に、二軸押出混練機(商品名:KZW−15−30MG、テクノベル製)を使用して、上記PC回収樹脂を約260℃で溶融混練し、スクリュ回転数を250rpmに設定してシリンダ温度260℃にて溶融混練押出を行った。その際、二軸押出混練機の途中サイドに設けたベント口に、KZW15用2軸サイドフィーダ(商品名:SFD152、テクノベル製)を取り付け、上記GFを供給して溶融状態の樹脂に添加した。その後、シリンダ先端に取り付けたダイスより吐出されるストランド状の樹脂組成物を冷却し、ストランドカットペレタイザー(商品名:SCP−102、テクノベル製)を用いてペレット状の再生樹脂用マスターバッチを得た。
<再生樹脂組成物の作製>
GF強化PC(商品名:タフロンGZK3200、出光石油化学製)製のペレット状のPC新規樹脂を準備した。
次に、PC新規樹脂と上記再生樹脂用マスターバッチとを乾燥状態でミキサーを用いてドライブレンドして、再生樹脂組成物を得た。本実施例の再生樹脂組成物の配合組成(重量%)は表1に示すように、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF=15:80:5とした。
<再生樹脂成形体の作製>
上述のようにして得た再生樹脂組成物から、射出成形機(商品名:SG50、住友機械製)を使用して、シリンダ温度280℃、金型温度80℃にて、曲げ試験用成形体サンプル(長さ126mm、幅12.8mm、厚さ3.2mm)、アイゾット衝撃試験用成形体サンプル(長さ126mm×幅12.8mm×厚さ3.2mm、厚さ方向に深さを有するノッチの深さ2.54mm)、および燃焼試験用成形体サンプル(長さ126mm、幅12.8mm、厚さ0.8mm)を金型成形した。
<アイゾット衝撃試験>
上述のようにして作製したアイゾット衝撃試験用成形体サンプルについて、耐衝撃性を調べた。具体的には、アイゾット衝撃試験機(商品名:インパクトテスタ、東洋精機製)を使用して、JIS K 7110に準拠してアイゾット衝撃試験を行った。その結果、表2に示すようにアイゾット衝撃強度は、6kgf・cm/cmであった。
<曲げ試験>
上述のようにして作製した曲げ試験用成形体サンプルについて、曲げ強度と曲げ弾性率とを測定した。具体的には、万能試験機(商品名:インストロン5581、インストロンジャパン製)を使用して、JIS K 7055に準拠して、成形体サンプルについて3点曲げ試験を行った。即ち、支持2点間距離(スパン)を51.2mmとし、この支持2点間の略中央に対して押圧力を加えることによって、成形体サンプルの曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。その結果、表2に示すように曲げ強度は911kgf/cm2、曲げ弾性率は49356kgf/cm2であった。
<燃焼試験>
上述のようにして作製した燃焼試験用成形体サンプルについて燃焼性を調べた。具体的には、UL94に準拠して、燃焼試験を行った。その結果、表2に示すように燃焼性は、V−2であった。
(実施例2)
表1に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF=45:50:5とした以外は、実施例1と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(実施例3)
表1に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF=75:20:5とした以外は、実施例1と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(実施例4)
<再生樹脂用マスターバッジの作製>
20重量%のGFを含有するGF強化PC(商品名:タフロンGZK3200、出光石油化学製)製の無塗装ノートパソコン筐体を粉砕することにより、PC回収樹脂を得た。また、無機添加物として、平均繊維長さ6mmのGF(商品名:CS03MAFT737、旭ファイバーグラス製)を準備した。さらに、難燃剤として、リン系難燃剤(商品名:レオフォスTPP、味の素ファインテクノ製)を準備した。
次に、二軸押出混練機(商品名:KZW−15−30MG、テクノベル製)を使用して、上記PC回収樹脂と難燃剤とを約260℃で溶融混練し、スクリュ回転数を250rpmに設定してシリンダ温度260℃にて溶融混練押出を行った。その際、二軸押出混練機の途中サイドに設けたベント口に、KZW15用2軸サイドフィーダ(商品名:SFD152、テクノベル製)を取り付け、上記GFを供給して溶融状態の樹脂に添加した。その後、シリンダ先端に取り付けたダイスより吐出されるストランド状の樹脂組成物を冷却し、ストランドカットペレタイザー(商品名:SCP−102、テクノベル製)を用いてペレット状の再生樹脂用マスターバッチを得た。
<再生樹脂組成物の作製>
GF強化PC(商品名:タフロンGZK3200、出光石油化学製)製のペレット状のPC新規樹脂を準備した。
次に、上記PC新規樹脂と上記再生樹脂用マスターバッチとを乾燥状態でミキサーを用いてドライブレンドして、再生樹脂組成物を得た。本実施例の再生樹脂組成物の配合組成(重量%)は表1に示すように、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF:難燃剤=15:75:5:5とした。
上述した以外は、実施例1と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(実施例5)
表1に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF:難燃剤=45:45:5:5とした以外は、実施例4と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(実施例6)
表1に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF:難燃剤=70:20:5:5とした以外は、実施例4と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(比較例1)
20重量%のGFを含有するGF強化PC(商品名:タフロンGZK3200、出光石油化学製)製の無塗装ノートパソコン筐体を粉砕することにより、PC回収樹脂を得た。また、無機添加物として、平均繊維長さ6mmのGF(商品名:CS03MAFT737、旭ファイバーグラス製)を準備した。さらに、GF強化PC(商品名:タフロンGZK3200、出光石油化学製)製のペレット状のPC新規樹脂を準備した。
次に、二軸押出混練機(商品名:KZW−15−30MG、テクノベル製)を使用して、上記PC回収樹脂とPC新規樹脂とを約260℃で溶融混練し、スクリュ回転数を250rpmに設定してシリンダ温度260℃にて溶融混練押出を行った。その際、二軸押出混練機の途中サイドに設けたベント口に、KZW15用2軸サイドフィーダ(商品名:SFD152、テクノベル製)を取り付け、上記GFを供給して溶融状態の樹脂に添加した。その後、シリンダ先端に取り付けたダイスより吐出されるストランド状の樹脂組成物を冷却し、ストランドカットペレタイザー(商品名:SCP−102、テクノベル製)を用いてペレット状の再生樹脂組成物を得た。本比較例の再生樹脂組成物の配合組成(重量%)は表1に示すように実施例1と同様に、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF=15:80:5とした。
上述した以外は、実施例1と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(比較例2)
表1に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF=45:50:5とした以外は、比較例1と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(比較例3)
表1に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF=75:20:5とした以外は、比較例1と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(比較例4)
さらに、難燃剤として、リン系難燃剤(商品名:レオフォスTPP、味の素ファインテクノ製)を溶融混練して、表1に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF:難燃剤=15:75:5:5とした以外は、比較例1と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(比較例5)
表1に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF:難燃剤=45:45:5:5とした以外は、比較例4と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
(比較例6)
表1に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、PC新規樹脂:PC回収樹脂:GF:難燃剤=70:20:5:5とした以外は、比較例4と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0004999036
Figure 0004999036
表2から明らかなように、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3と比較例3、実施例4と比較例4、実施例5と比較例5、および実施例6と比較例6は、それぞれ同一組成の組み合わせであるにもかかわらず、各組み合わせにおいて、実施例1〜6は、比較例1〜6に比べてアイゾット衝撃強度、曲げ強度、および曲げ弾性率は高い値を示した。これは、実施例1〜6では、新規樹脂に無駄な熱履歴を加えていないためと考えられる。また、燃焼性については、実施例6でV−0を達成したが、比較例6ではV−2であった。
(実施例7)
20重量%のGFを含有するGF強化ABS樹脂(商品名:スタイラックVGB20、旭化成製)製の無塗装ノートパソコン筐体を粉砕することにより、ABS回収樹脂を得た。また、上記GF強化ABS樹脂(商品名:スタイラックVGB20、旭化成製)製のペレット状のABS新規樹脂を準備した。
PC新規樹脂とPC回収樹脂に代えて上記ABS新規樹脂およびABS回収樹脂を用い、表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF=15:80:5とした以外は、実施例1と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(実施例8)
表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF=45:50:5とした以外は、実施例7と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(実施例9)
表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF=75:20:5とした以外は、実施例7と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(実施例10)
20重量%のGFを含有するGF強化ABS樹脂(商品名:スタイラックVGB20、旭化成製)製の無塗装ノートパソコン筐体を粉砕することにより、ABS回収樹脂を得た。また、上記GF強化ABS樹脂(商品名:スタイラックVGB20、旭化成製)製のペレット状のABS新規樹脂を準備した。
PC新規樹脂とPC回収樹脂に代えて上記ABS新規樹脂およびABS回収樹脂を用い、表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF:難燃剤=15:75:5:5とした以外は、実施例4と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(実施例11)
表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF:難燃剤=45:45:5:5とした以外は、実施例10と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(実施例12)
表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF:難燃剤=70:20:5:5とした以外は、実施例10と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(比較例7)
20重量%のGFを含有するGF強化ABS樹脂(商品名:スタイラックVGB20、旭化成製)製の無塗装ノートパソコン筐体を粉砕することにより、ABS回収樹脂を得た。また、上記GF強化ABS樹脂(商品名:スタイラックVGB20、旭化成製)製のペレット状のABS新規樹脂を準備した。
PC新規樹脂とPC回収樹脂に代えて上記ABS新規樹脂およびABS回収樹脂を用い、表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF=15:80:5とした以外は、比較例1と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(比較例8)
表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF=45:50:5とした以外は、比較例7と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(比較例9)
表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF=75:20:5とした以外は、比較例7と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(比較例10)
20重量%のGFを含有するGF強化ABS樹脂(商品名:スタイラックVGB20、旭化成製)製の無塗装ノートパソコン筐体を粉砕することにより、ABS回収樹脂を得た。また、上記GF強化ABS樹脂(商品名:スタイラックVGB20、旭化成製)製のペレット状のABS新規樹脂を準備した。
PC新規樹脂とPC回収樹脂に代えて上記ABS新規樹脂およびABS回収樹脂を用い、表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF:難燃剤=15:75:5:5とした以外は、比較例4と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(比較例11)
表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF:難燃剤=45:45:5:5とした以外は、比較例10と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
(比較例12)
表3に示すように再生樹脂組成物の配合組成(重量%)を、ABS新規樹脂:ABS回収樹脂:GF:難燃剤=70:20:5:5とした以外は、比較例10と同様にして成形体サンプルを作製して、アイゾット衝撃試験、曲げ試験、燃焼試験を行った。その結果を表4に示す。
Figure 0004999036
Figure 0004999036
表4から明らかなように、PCに代えてABS樹脂を用いた場合でも、前述と同様の結果となった。
以上のまとめとして、本発明の構成およびそのバリエーションを以下に付記として列挙する。
(付記1) 回収樹脂と無機添加物とを含み、前記回収樹脂と前記無機添加物とが溶融混練されていることを特徴とする再生樹脂用マスターバッチ。
(付記2) 前記回収樹脂の割合が、全体の重量割合で50重量%以上である付記1に記載の再生樹脂用マスターバッチ。
(付記3) さらに難燃剤を含む付記1または2に記載の再生樹脂用マスターバッチ。
(付記4) 回収樹脂と無機添加物とを含む材料を溶融混練することを特徴とする再生樹脂用マスターバッチの製造方法。
(付記5) 回収樹脂と無機添加物とを含む材料を溶融混練して再生樹脂用マスターバッチを製造する工程と、
新規樹脂と前記再生樹脂用マスターバッチとを含む材料をドライブレンドして再生樹脂組成物を製造する工程と、
前記再生樹脂組成物を用いて成形体を製造する工程と、
を含むことを特徴とする再生樹脂成形体の製造方法。
(付記6) 前記新規樹脂の割合が、全体の重量割合で10重量%以上80重量%以下である付記5に記載の再生樹脂成形体の製造方法。
(付記7) 前記再生樹脂用マスターバッチを製造する工程において、さらに難燃剤を溶融混練する付記5または6に記載の再生樹脂成形体の製造方法。
以上のように本発明は、再生樹脂成形体において、良好かつ安定な物性を得ることができる。また、本発明によると、リサイクル制度によって回収される樹脂筐体を用いて製品化することができるので、資源の有効利用を達成しつつ、廃棄物の焼却により排出される二酸化炭素の量を低減することが可能となる。
本発明の再生樹脂成形体の製造方法の一例を示すフロー図である。 従来のリサイクル方法の一例を示すフロー図である。

Claims (3)

  1. 回収樹脂と、グラスファイバー、タルク、ガラスフレーク及びマイカからなる群から選ばれる少なくとも1種の無機添加物とを含む材料を溶融混練して再生樹脂用マスターバッチを製造する工程と、
    新規樹脂と前記再生樹脂用マスターバッチとを含む材料をドライブレンドして再生樹脂組成物を製造する工程と、
    前記再生樹脂組成物を用いて成形体を製造する工程と、
    を含むことを特徴とする再生樹脂成形体の製造方法。
  2. 前記新規樹脂の割合が、全体の重量割合で10重量%以上80重量%以下である請求項に記載の再生樹脂成形体の製造方法。
  3. 前記再生樹脂用マスターバッチを製造する工程において、さらに難燃剤を溶融混練する請求項またはに記載の再生樹脂成形体の製造方法。
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