JP2002080689A - 高接着性熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

高接着性熱可塑性エラストマー組成物

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JP2002080689A
JP2002080689A JP2000272262A JP2000272262A JP2002080689A JP 2002080689 A JP2002080689 A JP 2002080689A JP 2000272262 A JP2000272262 A JP 2000272262A JP 2000272262 A JP2000272262 A JP 2000272262A JP 2002080689 A JP2002080689 A JP 2002080689A
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thermoplastic elastomer
elastomer composition
styrene
weight
highly adhesive
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Yoko Sasaki
陽子 佐々木
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Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokushin Industries Corp
Hokushin Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 添加剤を有効に添加することにより、幅広い
樹脂に対する接着性を向上した高接着性熱可塑性エラス
トマー組成物を提供する。 【解決手段】 スチレン系熱可塑性エラストマー組成物
100重量部に対して、エポキシ化スチレン・ブタジエ
ン・ブロックコポリマー5〜200重量部と、パラフィ
ン系オイル30重量部以下とを配合してなり、前記エポ
キシ化スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマーとし
て、平均分子量の異なるものを二種類以上含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、幅広い樹脂に対し
て良好な接着性を示す高接着性熱可塑性エラストマー組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性エラストマーと樹脂
とを二色成形した場合に、双方の材料を選択することに
より、相互に良好な接着性を得ることができることが知
られている。
【0003】例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー
の中には、汎用樹脂であるポリプロピレンと良好な接着
性を示す種類があるが、そのものが、ポリエステルなど
のエンジニアリングプラスチックとは良好な接着性を示
さない。
【0004】このように、従来、熱可塑性エラストマー
と樹脂とを良好に接着する場合、組み合わせはかなり限
定されることが知られている。
【0005】そこで、熱可塑性エラストマーに対して添
加することにより接着性を改善する粘着性付与剤又は接
着性付与剤と呼ばれる添加剤が種々開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、粘着性
付与剤又は接着性付与剤を熱可塑性エラストマーに添加
した場合に接着性が改善される被着体は限定されてお
り、また、このような添加剤を単に添加しただけでは十
分な接着性の改善は見られない。
【0007】本発明はこのような事情に鑑み、添加剤を
有効に添加することにより、幅広い樹脂に対する接着性
を向上した高接着性熱可塑性エラストマー組成物を提供
することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の態様は、スチレン系熱可塑性エラストマー組
成物100重量部に対して、エポキシ化スチレン・ブタ
ジエン・ブロックコポリマー5〜200重量部と、パラ
フィン系オイル30重量部以下とを配合してなり、前記
エポキシ化スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマー
として、平均分子量の異なるものを二種類以上含むこと
を特徴とする高接着性熱可塑性エラストマー組成物にあ
る。
【0009】本発明の第2の態様は、第1の態様におい
て、前記スチレン系熱可塑性エラストマーとして、平均
分子量の異なるものを二種類以上含むことを特徴とする
高接着性熱可塑性エラストマー組成物にある。
【0010】本発明の第3の態様は、第1又は2の態様
において、オキシラン酸素の割合が、0.01重量%〜
2重量%であることを特徴とする高接着性熱可塑性エラ
ストマー組成物にある。
【0011】かかる本発明の高接着性熱可塑性エラスト
マー組成物は、汎用樹脂からエンジニアリングプラスチ
ックまで、換言すると、極性の低い結晶性樹脂であるポ
リプロピレンから、極性樹脂であるポリエステル、さら
には、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、アクリ
ロニトリル‐ブタジエン‐スチレン樹脂(ABS樹脂)
などに対して、良好な接着性を示す。
【0012】本発明の高接着性熱可塑性エラストマー組
成物は、スチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン系
TPE)に、平均分子量の異なるものを二種類以上のエ
ポキシ化スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマー
(エポキシ化SBS)を配合することにより、幅広い樹
脂に対しての接着性が向上するという効果を奏する。
【0013】ここで、スチレン系TPEとしては、例え
ば、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロ
ック共重合体(SBS)、スチレン−ポリイソプレン−
ポリスチレンブロック共重合体(SIS)、SBSを水
添して得られるSEBS、SISを水添して得られるS
EPS等を挙げることができる。
【0014】また、エポキシ化SBSとしては、例え
ば、ダイセル化学工業社製のエポフレンド(商品名)を
挙げることができる。
【0015】本発明では、平均分子量、すなわち、硬度
の異なるエポキシ化SBSを二種類以上用い、これをス
チレン系TPEに添加することにより、スチレン系TP
Eとの相溶性を良好に保持した状態で接着性を向上でき
るためか、種々の樹脂に対する接着性向上が認められ
る。
【0016】また、本発明では、スチレン系TPEとし
て、平均分子量の異なる二種類以上をブレンドすること
により、さらに幅広い樹脂に対する接着性の向上が見ら
れる。すなわち、ベースとなるスチレン系TPEに、こ
れとは平均分子量が異なるスチレン系TPEを添加する
ことにより、接着性を向上させることができる。これは
全体の相溶性及び被接着体に対する濡れ性を改善するこ
とができるためと考えられる。
【0017】本発明の高接着性熱可塑性エラストマー組
成物において、エポキシ化SBSの配合割合は、スチレ
ン系熱可塑性エラストマー組成物100重量部に対し
て、5〜200重量部、好ましくは、5〜120重量部
である。また、配合した結果のオキシラン酸素の割合
が、0.01重量%〜2重量%となるように配合するの
が好ましい。
【0018】本発明の高接着性熱可塑性エラストマー組
成物は、汎用樹脂からエンジニアリングプラスチック、
例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレ
ン、ポリフェレンエーテル、アクリロニトリル‐ブタジ
エン‐スチレン樹脂(ABS樹脂)と二色成形を行うこ
とにより、樹脂に対して良好に粘着・接着、又は融着
し、一体成形体を得ることができる。すなわち、例え
ば、樹脂を成形した後、樹脂の成形体を保持した型内
に、本発明の高接着性熱可塑性エラストマー組成物を射
出成形することにより、一体成形体を得ることができ
る。また、樹脂と高接着性熱可塑性エラストマー組成物
とを同時に射出することもできる。なお、用途は特に限
定されず、ダンパ、ストッパ、パッキン等樹脂成形体と
エラストマーとが一体化されたものであればよい。
【0019】また、高接着性熱可塑性エラストマー組成
物は、金属に対しても接着性を示すので、金属に対して
射出成形等することにより、金属との一体化物を得る用
途に使用してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】スチレン系エラストマーとして、SEBS
ブレンド品A100重量部と、SEBSブレンド品B5
重量部とに、エポキシ化SBSとして、ダイセル化学工
業社製エポフレンドCT135(商品名;硬度JIS
Aで38°)100重量部と、エポフレンドA1020
(商品名;硬度JIS Aで65°)5重量部とを添加
し、さらに、パラフィン系オイルとしてエッソ社製クリ
ストールJ352(商品名)5重量部を添加し、高接着
性熱可塑性エラストマー組成物Aとした。
【0022】(実施例1)汎用ポリプロピレン(融点:
160℃)と、上述した高接着性熱可塑性エラストマー
組成物Aとを用いて二色成形品を製造した。このとき、
熱可塑性エラストマー成形時の型温度を30℃、熱可塑
性エラストマーの射出温度を220℃とした。二色成形
品は図1のようなものであり、長さ50mm、幅10m
m、厚さ1.5mmの板状の樹脂成形体1の長手方向一
端から中央部までの長さ25mmの部分を接着部として
スチレン系エラストマー成形体2を接着したものであ
り、スチレン系エラストマー成形体2の接着部の厚さは
1.5mmであり、接着部以外の厚さは1mmとした。
【0023】これを用い、樹脂成形体1の長手方向片端
を固定し、エラストマー成形体2の一端部を直交する方
向に引っ張って剥離強度(kg)を測定する90°剥離
試験、及び略反対方向に引っ張って剥離強度(kg)を
測定する180°を行った結果を表1に示す。
【0024】(実施例2〜7)ポリプロピレンの代わり
に、ABS樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、及びナイロンをそれぞれ用いた以外は実施例1と同
様に試験片を製造し、同様に試験した。
【0025】(比較例1〜6)比較のため、エポキシ化
SBSを添加しないで市販のスチレン系エラストマーを
用い、各種樹脂と二色成形して同様に試験した。なお、
比較例1ではSEBSとポリプロピレンとを用い、比較
例2ではSEBSと高密度ポリエチレンとを用い、比較
例3では、SEPSとポリプロピレンとを用い、比較例
4では、SEPSと高密度ポリエチレンとを用い、比較
例5では、SEBSとポリエチレンテレフタレートとを
用い、比較例6では、比較例5より高硬度のSEPSと
ポリプロピレンとを用いた。
【0026】
【表1】
【0027】以上の結果より、本発明の高接着性熱可塑
性エラストマー組成物は、広範囲の樹脂に対して大きな
接着性を示すことが確認され、例えば、通常では測定不
能な剥離強度となるポリエチレンやポリエチレンテレフ
タレートに対しても接着性が改善されていることがわか
った。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スチレン系熱可塑性エラストマーに、エポキシ化SBS
の平均分子量の異なるものを二種類以上添加することに
より、幅広い樹脂に対する接着性を向上した高接着性熱
可塑性エラストマー組成物を提供することができる。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で製造した二色成形体の側面図
である。
【符号の説明】
1 樹脂成形体 2 エラストマー成形体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系熱可塑性エラストマー組成物
    100重量部に対して、エポキシ化スチレン・ブタジエ
    ン・ブロックコポリマー5〜200重量部と、パラフィ
    ン系オイル30重量部以下とを配合してなり、前記エポ
    キシ化スチレン・ブタジエン・ブロックコポリマーとし
    て、平均分子量の異なるものを二種類以上含むことを特
    徴とする高接着性熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記スチレン系熱可
    塑性エラストマーとして、平均分子量の異なるものを二
    種類以上含むことを特徴とする高接着性熱可塑性エラス
    トマー組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、オキシラン酸
    素の割合が、0.01重量%〜2重量%であることを特
    徴とする高接着性熱可塑性エラストマー組成物。
JP2000272262A 2000-09-07 2000-09-07 高接着性熱可塑性エラストマー組成物 Pending JP2002080689A (ja)

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JP2013141794A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Kuraray Co Ltd 接着体の製造方法
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