JPH0999440A - 発泡成形用注入口の弁体の構造 - Google Patents

発泡成形用注入口の弁体の構造

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JPH0999440A
JPH0999440A JP7286445A JP28644595A JPH0999440A JP H0999440 A JPH0999440 A JP H0999440A JP 7286445 A JP7286445 A JP 7286445A JP 28644595 A JP28644595 A JP 28644595A JP H0999440 A JPH0999440 A JP H0999440A
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浩一 山岸
Tomokazu Kudome
智和 久留
Hiroyuki Kumazaki
広行 熊崎
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    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クローズド注入法により発泡成形品を成形す
る際に芯材の注入口に装着され、また成形終了後は注入
口から取り外すことができ、しかも発泡原料注入後にお
ける注入口のシール性に優れる発泡成形用注入口の弁体
の構造を提供する。 【構成】 発泡成形品用芯材11の注入口12に装着さ
れる弁体21が弾性材からなるとともに、前記注入口の
径より大径とされて芯材の一側で縁が注入口の周囲と弾
性的に当接する開閉弁22と、その開閉弁の表面に立設
されて前記注入口に嵌まるリブ24と、そのリブから突
出形成されて前記芯材他側で注入口の縁に当接し前記開
閉弁との間で注入口の縁を挟む係止部26とよりなっ
て、弾性変形により取り外し可能に前記注入口に装着さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発泡成形用注入
口の弁体の構造に関し、特には、発泡成形品用芯材に形
成された注入口に装着されて、該注入口から注入される
発泡原料の注入圧(吐出圧)により開き、注入停止によ
り閉じる弁体の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の内装部品や家具等は、芯
材の一側にポリウレタン樹脂などの発泡体を一体に形成
した発泡成形品で構成されることがある。なお、前記発
泡成形品は、必要に応じて前記発泡体の表面が合成樹脂
シート等の表皮で覆われる場合がある。
【0003】前記芯材と発泡体が一体となった発泡成形
品の製造方法として、クローズド注入法がある。このク
ローズド注入法では、まず、注入口の形成された芯材を
分割型の一方に配置し、分割型の他方には必要に応じて
表皮を配置して前記分割型を閉じる。そして、前記分割
型に形成されているヘッド挿入口に挿入された発泡注入
装置の注入ヘッドから、前記芯材の注入口を介して芯材
と表皮間に発泡原料を注入し、発泡体を形成するととも
にその発泡体を芯材および表皮と一体にし、その後成形
品を脱型することにより、所望の発泡成形品を得る。
【0004】前記クローズド注入法においては、オープ
ン注入法、すなわち分割型を開けて発泡原料を注入した
後に分割型を閉じる発泡成形法に比べ、発泡原料注入後
に慌てて分割型を閉じる必要がないため、反応速度の速
い発泡原料に対しても対応できる利点がある。
【0005】しかし、前記クローズド注入法において
は、発泡原料の注入後に芯材の注入口から分割型内の発
泡ガスが逃げ過ぎて発泡体表面にヒケを生じたり、注入
口から芯材と型面間に発泡原料が漏れて、芯材および型
面にバリとなって付着することがある。しかもそのバリ
は、その後に余分なバリ除去作業を必要とするのみなら
ず、分割型内の発泡原料を不足させて発泡成形品に欠肉
を生じさせることもある。
【0006】前記不具合を解消するため、特開平4−2
5413号では、図12および図13に示すように芯材
81の注入口82に弁体83を設ける方法が提案されて
いる。この方法においては、芯材81の注入口82に二
本の桟84,84が掛け渡され、その桟84間に弁体8
3の首部85が係合保持されて上下動可能にされてい
る。そして、発泡原料の注入時にその注入圧によって弁
体83が下方へ押されて注入口82を開く。また、注入
後には発泡原料が発泡し、その際に生じる発泡圧の増大
により弁体83が押し上げられて弁体の弁部86が注入
口82を塞ぐ。図中、符号91は分割型の上型、92は
下型、93は発泡注入装置のヘッド、94は表皮であ
る。
【0007】しかし、前記弁体83にあっては、発泡圧
で弁体83が押し上げられて注入口82を塞ぐため、弁
部86と注入口82周縁との密着力が十分でなかった
り、発泡圧が十分大きくなるまで弁体83が注入口82
を塞がないため、その間に分割型内の発泡ガスが逃げ過
ぎる場合もありシール性が十分とは言いがたかった。
【0008】また、前記弁体83は、発泡成形品の製造
後は不要なものであるため、発泡成形品から外して他の
発泡成形品の製造に繰り返し使用できれば経済的であ
り、発泡成形品自体においても邪魔なものが無くなり好
ましい。そこで、前記弁体83を引っ張って注入口の桟
84,84から弁体83を外すことが考えられる。その
際、弁部86側には、前記芯材81と一体に形成された
発泡体が存在するため、弁体83を弁部86とは反対側
へ引っ張らざるを得ない。
【0009】しかし、前記弁体83は、その首部85が
芯材の注入口82に掛け渡された間隔の狭い二本の桟8
4,84によって挟まれているため、弁部86が柔軟で
あってもその弁部86が狭い桟84間を通ることができ
ない。したがって、前記弁体83の構造では、弁体83
が芯材の注入口82から外れない問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は前記の点に
鑑みなされたもので、発泡成形用注入口の弁体につい
て、クローズド注入法により発泡成形品を製造する際に
芯材の注入口に装着され、発泡成形品の製造終了後には
注入口から取り外すことができ、しかも発泡原料の注入
後における注入口のシール性に優れる弁体の構造を提供
しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、発泡成形品
用芯材に形成された注入口に装着されて該注入口から注
入される発泡原料の注入圧により開き、注入停止により
閉じる弁体の構造において、前記弁体は弾性材で形成さ
れるとともに、前記注入口の径より大径とされて芯材の
一側で縁が注入口の周囲と弾性的に当接する開閉弁と、
該開閉弁の表面に立設されて前記注入口に嵌まるリブ
と、前記開閉弁から離れた位置で前記リブから突出形成
されて前記芯材の他側で注入口の縁に当接し前記開閉弁
とで注入口の縁を挟む係止部とよりなって、該弁体が弾
性変形により取り外し可能に前記注入口に装着されてい
ることを特徴とする発泡成形用注入口の弁体の構造に係
る。
【0012】この発明の構造によれば、開閉弁が弾性的
に注入口の縁と当接して注入口を塞いでいるため、発泡
原料の注入圧により開閉弁が押されて注入口を開き、ま
た注入終了後には開閉弁の弾性復元力により直ちに注入
口を塞ぐことができ、注入口のシール性が良好である。
しかも、前記開閉弁は発泡原料の発泡圧によっても注入
口の縁に押し付けられるため、注入口のシール性はより
確実となる。
【0013】また、この発明の構造によれば、弁体が弾
性材からなり、しかも弁体の開閉弁に立設されたリブが
芯材の注入口に嵌まって、前記開閉弁の縁と、前記リブ
から突出形成された係止部との間で芯材の縁を挟むこと
により弁体が注入口に保持されるため、芯材の注入口に
は弁体の取り外しを妨げる桟等を掛け渡す必要がない。
したがって、前記注入口から芯材の一側に発泡原料を注
入し、芯材と一体化した発泡体を形成した後、前記弁体
を開閉弁とは反対方向へ引っ張れば、前記開閉弁が弾性
変形して注入口を通り抜けられるので、弁体を芯材から
外すことができる。
【0014】なお、前記リブを開閉弁の表面に放射状に
立設すれば、発泡原料を放射状に分散させて芯材の一側
へ注入できるので、芯材一側の発泡体成形空間が注入口
から遠くまで存在する場合などに特に都合がよい。ま
た、前記リブを、注入口への弁体の取り外し時のつまみ
部を兼ねるものとすれば、弁体の取り外し作業が容易と
なる。
【0015】さらに、前記係止部を板状にして該係止部
に原料注入用の孔を、弁体の取り外し時におけるつまみ
用孔を兼ねて形成してもよい。そうすれば、板状の係止
部の周縁と開閉弁の縁とで芯材の注入口の縁を挟むこと
になるため、注入口の縁を挟む力が強くなり、注入口に
対する弁体の取り付けが確実となる。しかも、前記弁体
の取り外し時には、前記係止部の原料注入用の孔に指等
を引っ掛けて弁体を引っ張れるため、弁体の取り外しも
容易である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例に関する
もので、弁体が装着された芯材の注入口部分を示す斜視
図、図2は同実施例の弁体を示す斜視図、図3は同実施
例の弁体が装着された芯材を用いる発泡成形時の分割型
の断面図、図4は同実施例の注入口部分の拡大断面図、
図5は同実施例の発泡原料注入時を示す分割型の部分断
面図、図6は同実施例の発泡終了後を示す分割型の部分
断面図、図7は同実施例における弁体の取り外し時を示
す発泡成形品の部分断面図である。
【0017】また、図8はこの発明の他の実施例におけ
る発泡原料注入時を示す分割型の部分断面図、図9はこ
の発明の他の実施例における弁体の斜視図、図10は同
実施例の弁体が装着された芯材を用いる発泡成形時の分
割型の部分断面図、図11は、この発明のさらに他の実
施例における弁体の斜視図である。
【0018】この発明における発泡成形用注入口の弁体
の構造は、図1に示すように、樹脂または金属からなる
所要形状の発泡成形品用芯材11に形成された注入口1
2に、弁体21が装着されてなる。
【0019】前記芯材11の注入口12は、発泡成形品
の製造時に芯材11の一側に発泡原料を注入するための
孔で、図3および図4に示す発泡成形用分割型31のヘ
ッド挿入口37に位置を合わせて形成されている。
【0020】また、前記弁体21は、ゴムあるいはウレ
タンエラストマー等の弾性材、特に好ましくは発泡原料
が接着しないシリコンゴム、フッ素ゴム等の弾性材から
なり、図2からよりよくわかるように、開閉弁22と、
その開閉弁22の表面に放射状に立設されたリブ24
と、前記開閉弁22から所定距離離れた位置で前記リブ
24から突出形成された係止部26とよりなる。この弁
体21は、前記開閉弁22と係止部26とで芯材11の
注入口12の縁を挟むことによって、注入口12に装着
される。
【0021】前記開閉弁22は、芯材11の注入口12
を開閉させるためのもので、前記注入口12の径より大
径の薄板状からなり、その縁23が芯材11の一側13
で注入口12の縁と弾性的に当接して注入口12を閉じ
る。なお、この開閉弁22を前記注入口12より大きく
する程度は、前記注入口12を確実に閉じることがで
き、しかもこの弁体22を前記芯材11から外す際には
開閉弁22が弾性変形して注入口12を通り抜けられる
大きさとされる。したがって、この開閉弁22の大きさ
は開閉弁22の弾性や、注入口12の大きさ等により異
なるが、一般的に、前記注入口12の直径よりも数mm
〜10mm程度大きな直径とされることが多い。
【0022】前記リブ24は、芯材11の注入口12に
嵌まって、リブ24の縁25と注入口12の周縁との当
接により注入口12に対する弁体21のずれを防止する
ものである。また、このリブ24は前記注入口12を完
全に塞がないため、発泡原料の注入を妨げることがな
い。しかも、この実施例のように、リブ24を放射状に
設ければ、前記弁体21のずれをより確実に防ぐことが
できるのみならず、発泡原料の注入時に注入口12を通
る発泡原料がこのリブ24によって放射状に分散するた
め、発泡原料を前記芯材11の一側で効率よく分散させ
ることができる。なお、この実施例のリブ24は十字形
とされ、前記芯材11の厚みより大なる高さで形成され
て注入口12から突出している。
【0023】また、前記係止部26は、この弁体21が
芯材11の注入口12に装着された際に、前記開閉弁2
2の位置する芯材一側13とは反対の芯材他側14で注
入口12の縁と当接し、前記開閉弁22との間で注入口
12の縁を挟んで弁体22を注入口11に保持するもの
である。この実施例の係止部26は、前記リブ24の開
閉弁22とは反対側の部分が前記開閉弁22と略平行に
突出した爪状のもので構成されている。この係止部26
と前記開閉弁22との間隔は、前記芯材11の注入孔1
2の縁の厚みと略等しくされる。なお、この係止部26
と開閉弁22との間隔を、係止部26の基部よりも係止
部26の先端において狭くして、注入口12の縁を係止
部26と開閉弁22が強く挟むようにしてもよい。さら
に、この実施例の係止部26は、前記開閉弁22とは反
対側の角27がテーパーとされていて、この弁体21を
前記芯材11に装着する際にリブ24側から注入口12
に挿入し易いようになっている。
【0024】前記注入口12に弁体21が装着された芯
材11は、図3およびその拡大図である図4に示すよう
に、分割型31内に配置され、発泡成形品の製造に供さ
れる。
【0025】前記分割型31は、上型32と下型33と
よりなり、上型の型面34と下型の型面35で形成され
る発泡成形空間36を内部に有する。前記上型32に
は、発泡注入装置の注入ヘッド41が挿入されるヘッド
挿入口37が形成されている。そして、前記ヘッド挿入
口37と前記芯材11の注入口12の位置を合わせ、前
記開閉弁22が下型34の型面35を向くようにして、
芯材11が上型の型面34に配置される。前記上型の型
面34への芯材11の固定は、たとえば、芯材11にク
リップ(図示せず)を取り付け、上型の型面34に形成
した孔(図示せず)に前記クリップを脱着可能に嵌める
ことによって、あるいはその他の公知の手段によってな
される。このときの芯材11の注入口12は弁体21の
開閉弁22によって閉じられている。なお、前記弁体2
1には、あらかじめ離型剤を塗布して、発泡原料の注入
時に発泡原料(発泡体)が接着しないようにしておいて
もよい。一方、前記下型33の型面35には、適宜合成
樹脂シート等からなる表皮38が配置される。
【0026】前記芯材11および表皮38を分割型31
に配置した後、分割型31を閉じ、前記ヘッド挿入口3
7に挿入されている発泡注入装置の注入ヘッド41か
ら、図5に示すよう、にポリウレタン原料等の発泡原料
Pを所定量注入する。その際、発泡原料Pの注入圧によ
り弁体21の開閉弁22が下型33の型面35側へ押さ
れ、弁体21の前記リブ24間および注入口12の縁で
開閉弁22が弾性変形して芯材11の注入口12から離
れ、注入口12を開く。それによって発泡原料Pが、芯
材11の注入口12を通って芯材11一側の発泡成形空
間36に注入される。その際、発泡原料Pは放射状のリ
ブ24によって放射状に広がって発泡成形空間36内に
注入されるため、前記注入口12から遠い部分にも効率
よく発泡原料Pを注入することができる。
【0027】前記発泡原料Pの注入終了により、弁体2
1の開閉弁22は発泡原料Pの注入圧による押圧が無く
なるため、自己の弾性復元力により直ちに発泡原料注入
前の形状に戻り、芯材11の注入口12を塞ぐ。
【0028】また、前記発泡成形空間36に注入された
発泡原料Pは、図6に示すように、発泡して分割型31
内に充満する。その際、芯材11の注入口12は既に弁
体21の開閉弁22によって塞がれているために発泡原
料が注入口12から漏出するおそれがない。しかも、発
泡原料Pの充満による分割型31内の圧力(発泡圧)増
大により、弁体21の開閉弁22が芯材11側へ押され
て注入口12の縁に確実に密着するため、注入口12の
シールがより確実となる。
【0029】前記分割型31内に充満した発泡原料P
は、硬化して発泡体40となり、前記芯材11および表
皮38と一体化して所望の発泡成形品となる。その後分
割型31を開け、発泡成形品を脱型する。その脱型前、
あるいは脱型後に弁体21を発泡成形品の芯材11から
外す。その作業は、図7に示すように、前記弁体21の
リブ24をつまんで発泡体40とは反対側へ引っ張るこ
とにより行なう。これにより、弁体21は、開閉弁22
が弾性変形しながら前記芯材11の注入口12を通り抜
け、注入口12から外れる。芯材11から外された弁体
21は他の芯材の注入口に装着されて、その芯材を用い
る発泡成形に利用される。
【0030】なお、前記注入ヘッド41を、図8に示す
注入ヘッド43のように、先端が周壁44を残して内側
へ窪んだ凹形状45のものとし、注入ヘッド43先端を
芯材11の注入口12の縁に当接するまで上型のヘッド
挿入孔37に挿入した際にも、注入ヘッド43の先端が
弁体21にぶつからないようにしてもよい。そうすれ
ば、注入ヘッド43を芯材11に当たるまでヘッド挿入
口37に挿入できるため、注入ヘッド43挿入時の位置
決めが容易となるばかりか、注入ヘッド43先端と芯材
11間のシール性も向上する。なお、符号46は注入ヘ
ッドのロッドである。
【0031】また、図9には他の実施例の弁体51を示
し、図10にはその弁体51が注入口62に装着された
芯材61を用いる発泡成形時について、図9の10−1
0に沿って切断した分割型の一部を示す。符号63は分
割型の上型、64は下型、65はヘッド挿入口、66は
注入ヘッド、67は表皮、68は芯材である。この実施
例において弁体51は、開閉弁52に放射状に立設され
たリブ53が、リブ中心54より一側のリブ53a,5
3aで厚く、他側53b,53bで薄くされて厚いリブ
53a,53a間が狭くなっている。そのため、発泡成
形時に前記リブ53間を通る発泡原料Pは、厚いリブ5
3a,53a間よりも、薄いリブ53b,53b間ある
いは厚いリブ53aと薄いリブ53bとの間を通り易く
なり、上型63と下型64間の発泡成形空間69内に、
前記リブ53間隔に応じて分配されて注入される。した
がって、発泡成形空間69が注入口62の周囲で大きさ
が部分的に異なる場合などにも、その発泡成形空間68
の大なる部分へ発泡原料を多く注入できる。なお、55
は弁体51の係止部である。
【0032】図11はさらに他の実施例の弁体71の斜
視図である。この弁体71は、開閉弁72にリブ73が
立設され、そのリブ73に薄板状の係止部74が前記開
閉弁72から所定距離離して形成されている。前記係止
部74は、芯材の注入口の内径より所定量大きな外径を
有するもので、前記リブ73間の係止部74に原料注入
用の孔75が形成されている。この原料注入用の孔75
は、発泡原料の注入時に発泡原料を係止部74と開閉弁
72間へ送るため、および発泡成形後の弁体71取り外
し時に指等を引っ掛けて弁体71を引っ張るためのもの
である。
【0033】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
よれば、発泡原料の注入後、弁体の開閉弁が自己の弾性
により直ちに復元して芯材の注入口を塞ぎ、しかも、発
泡原料の発泡圧により注入口の縁に開閉弁が押し付けら
れるため、注入口のシール性がきわめて高い効果があ
る。
【0034】さらにこの発明によれば、弁体が弾性材か
らなって、その開閉弁と係止部とで芯材の注入口の縁を
挟むことにより注入口に装着されるため、弁体を開閉弁
と反対側へ引っ張れば、開閉弁が弾性変形して注入口を
通過し、弁体が芯材から外れる。したがって、発泡成形
後の発泡成形品にとっては不要な弁体を、発泡成形品か
ら外すことができ、その弁体を他の発泡成形品の製造に
繰り返し使用できるので、安価に発泡成形品を製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に関するもので、弁体が装
着された芯材の注入口部分を示す斜視図である。
【図2】同実施例の弁体を示す斜視図である。
【図3】同実施例の弁体が装着された芯材を用いて発泡
成形する際の分割型の断面図である。
【図4】図3の拡大部分断面図である。
【図5】同実施例の発泡原料注入時を示す分割型の部分
断面図である。
【図6】同実施例の発泡終了後を示す分割型の部分断面
図である。
【図7】同実施例における弁体の取り外し時を示す発泡
成形品の部分断面図である。
【図8】この発明の他の実施例における発泡原料注入時
を示す分割型の部分断面図である。
【図9】この発明の他の実施例における弁体の斜視図で
ある。
【図10】同実施例の弁体を用いる発泡成形時について
図9の10−10位置で切断した分割型を示す部分断面
図である。
【図11】この発明のさらに他の実施例における弁体の
斜視図である。
【図12】従来の弁体が装着された芯材の注入口部分を
示す斜視図である。
【図13】その芯材を用いる発泡成形時の分割型の断面
図である。
【符号の説明】
11 芯材 12 注入口 21 弁体 22 開閉弁 24 リブ 26 係止部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡成形品用芯材に形成された注入口に
    装着されて該注入口から注入される発泡原料の注入圧に
    より開き、注入停止により閉じる弁体の構造において、 前記弁体は弾性材で形成されるとともに、 前記注入口の径より大径とされて芯材の一側で縁が注入
    口の周囲と弾性的に当接する開閉弁と、 該開閉弁の表面に立設されて前記注入口に嵌まるリブ
    と、 前記開閉弁から離れた位置で前記リブから突出形成され
    て前記芯材の他側で注入口の縁に当接し前記開閉弁とで
    注入口の縁を挟む係止部とよりなって、 該弁体が弾性変形により取り外し可能に前記注入口に装
    着されていることを特徴とする発泡成形用注入口の弁体
    の構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、リブが開閉弁の表面
    に放射状に立設されていることを特徴とする発泡成形用
    注入口の弁体の構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、リブが注入
    口への弁体の取り外し時のつまみ部を兼ねることを特徴
    とする発泡成形用注入口の弁体の構造。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、係止部が注
    入口の径より大径の板状からなって、該係止部に原料注
    入用の孔が、弁体の取り外し時のつまみ用孔を兼ねて形
    成されていることを特徴とする発泡成形用注入口の弁体
    の構造。
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