JPH0990546A - ハロゲン化銀写真感光材料及びそれに用いるヒドロキサム酸化合物 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及びそれに用いるヒドロキサム酸化合物

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JPH0990546A
JPH0990546A JP7266203A JP26620395A JPH0990546A JP H0990546 A JPH0990546 A JP H0990546A JP 7266203 A JP7266203 A JP 7266203A JP 26620395 A JP26620395 A JP 26620395A JP H0990546 A JPH0990546 A JP H0990546A
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JP7266203A
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Takashi Mikoshiba
尚 御子柴
Mamoru Sakurazawa
守 桜沢
Masakazu Morigaki
政和 森垣
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
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Abstract

(57)【要約】 【課題】添加量が少なくても十分な潜像の保存性並びに
乳剤の保存性が改良できる化合物及びそれを用いたハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供する。 【解決手段】N−位の置換基に水溶性基を有するヒドロ
キサム酸系化合物を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性ハロゲン化
銀写真感光材料に関し、更に詳しくは、保存した後の写
真性能の変動が少なく撮影した後、現像処理までの写真
性能の変動が少ない感光材料に関するものである。ま
た、カブリの発生が少ないハロゲン化銀感光材料に関す
るものである。更に本発明は、写真的に有用な効果を与
える新規なヒドロキサム酸系化合物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料においては、
高感度であることが要望されるとともに感光材料製造後
の保存による写真性の変動、および撮影後、現像処理ま
での写真性の変動が小さいことが望まれる。撮影後、現
像処理までの写真性変動のうち、潜像補力防止について
は、特開昭59−162546号に活性ビニル基を有す
る硬化剤とトリアジン系化合物との併用による方法が開
示されている。しかし、上記の方法では防止効果が十分
ではなく、更なる改良が望まれていた。一方、フルカラ
ー感光材料においては、異る分光感度を有する複数の乳
剤を用い重層構成としてフルカラー写真の目的を達成し
ている。使用される乳剤はかなり改良されたものの潜像
のカブリや補力、退行が起こり必ずしも十分ではない。
これらの保存性改良に例えば2−ヒドロキシアミノ−
1,3,5−トリアジン類が有効である。しかしなが
ら、各層で使用されている前述の保存性改良剤は、各々
の乳剤によって異なる。このため、最近ではむしろ特定
の層の乳剤の潜像保存性を改良する方法に対する要望が
強い。
【0003】公知の2−ヒドロキシルアミン−1,3,
5−トリアジン類は、拡散するものが多く、目的とする
層以外の層の乳剤にも作用してしまう欠点がある。一
方、特開昭59−198453号、特開平3−2936
66号に特定の構造を有するヒドロキサム酸類が開示さ
れているが、本願とは使用目的が異なり、しかも、潜像
保存性改良効果および特定の層の乳剤のみに作用させる
点では不十分であった。そのため目的とする層のみの潜
像の保存性を大巾に改良する方法の開発が強く要望され
ていた。
【0004】本発明は、上記の特定の層の乳剤の保存お
よび潜像の安定性を改良する方法を提供するものであ
る。上記の問題を解決するため、本発明者等は、製造さ
れた乳剤の保存性および潜像の保存性を改良する方法に
ついて鋭意研究を行った。特に炭素数および置換基の種
類について種々検討した結果、特定の置換基数や炭素数
を有する全く新規なN−アルキルヒドロキサム酸系の本
発明の化合物を見い出すに至った。更に本発明の化合物
は、ハロゲン化銀感光材料に添加することによって形成
色素の色相を変化させたり、カプラーの色素形成速度に
影響を与えたり、カプラーや形成色素の分解を促進した
り、膜強度を悪化させたり、さらには乳剤をカブラせた
りすることなしに本発明の目的を達成できることがわか
った。更に本発明のヒドロキサム酸系化合物は、添加量
が少なくても十分な潜像保存性改良効果や乳剤の生存性
改良効果を示すことがわかった。又、本発明に用いる化
合物は、過去に知られていない全く新規な化合物であ
る。この化合物は本発明者らの研究によってのみ、その
写真的有用性が判明したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はハロゲ
ン化銀乳剤の保存性および潜像の保存性を改良する効果
の高い化合物を提供することである。又、該化合物を用
いた潜像保存性改良方法を提供することである。本発明
の他の目的は、特定の層のみの潜像の保存性を改良する
化合物を提供することである。又、該化合物を用いた潜
像保存性改良方法を提供することである。本発明の他の
目的は、添加することで種々の写真性へ悪作用を与えな
い潜像の保存性を改良する化合物を提供することであ
る。又、該化合物を用いた潜像保存性改良方法を提供す
ることである。本発明の他の目的は、添加量が少なくて
も十分な潜像の保存性改良や乳剤の保存性改良を達成す
ることができる化合物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
、、によって達成された。 下記一般式(I)で表わされる化合物を含有するこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0007】
【化4】
【0008】R1 は、炭素数1〜5の置換又は無置換の
アルキレン基を表わす。Xは、水溶性基を表わす。R2
は、炭素数の総和が14〜40の置換又は無置換のアル
キル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、−
NR3 4 (R3 、R4 は、各々独立に炭素数1〜40
のアルキル基、水素原子、アリール基を表わす。)、ビ
シクロアルキル基、ビシクロアルケニル基、シクロアル
キル基、シクロアルケニル基もしくはヘテロ環基を表わ
す。ただし、Xが4級アンモニウム塩構造であるとき、
2 は炭素数14〜17のアルキル基ではない。 前記の式(I)において、R1 は炭素数1〜5の置
換又は無置換のアルキレン基を表わし、Xは、下記一般
式(II)、(III) 、(IV)、(V)で表わされる構造の中か
ら選択される水溶性基を表わし、
【0009】
【化5】
【0010】式(II)中、Ra 、Rb 、Rc は各々独立に
同じでも異っていてもよい炭素数1〜5の置換又は無置
換のアルキル基もしくは水素原子を表わし、A- は、1
価のアニオンを表わし、式(III) 中、B+ は1価のカチ
オンを表わす。式(IV)中、Lは炭素数2〜4の置換又は
無置換のアルキレンを表わし、nは、2〜8の整数を表
わし、Rd は水素原子、炭素数1〜4の置換又は無置換
のアルキル基、又は炭素数6〜10の置換又は無置換の
アリール基を表わし、(V)式中、Mは水素原子又は金
属原子を表わす。R2 は、Xが(II)式で表わされる構造
のとき炭素数の総和が18〜40の置換又は無置換のア
ルキル基又は、炭素数の総和が14〜40のアルケニル
基、アリール基、アルコキシ基、−NR3 4 (R3
4 は各々独立に、炭素数1〜40のアルキル基、水素
原子もしくはアリール基を表わす。)、ビシクロアルケ
ニル基、ビシクロアルキル基、シクロアルキル基、シク
ロアルケニル基もしくはヘテロ環基を表わし、Xが(II
I) 、(IV)、(V)で表わされる構造のときR2 は、炭
素数の総和が14〜40の置換又は無置換の、アルキル
基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、−NR
3 4 (R3 、R4 は各々独立に、炭素数1〜40のア
ルキル基、水素原子もしくはアリール基を表わす。)、
ビシクロアルケニル基、ビシクロアルキル基、シクロア
ルキル基、シクロアルケニル基もしくはヘテロ環基を表
わすことを特徴とするに記載のハロゲン化銀写真感光
材料。 一般式(VI)で表わされる化合物。
【0011】
【化6】
【0012】式(VI)中、R2 は、炭素数14〜23の直
鎖アルキル基、炭素数の総和が20〜50の置換アリー
ル基、又は炭素数の総和が14〜40の置換アルキル基
を表わす。R1 は、炭素数1〜3の無置換アルキレン基
を表わす。
【0013】
【発明の実施の形態】以下一般式(I)について詳細に
説明する。式(I)中、R1 は炭素数1〜5の置換又は
無置換のアルキレン基を表わす。R1 が置換アルキレン
基である時、これらのアルキレン基の置換基としては、
例えばアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ
環基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ基、ニト
ロ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、ヒドロキシル基、アシル基、アシルオキシ基、
アルキル又はアリールスルホニル基、アシルアミノ基、
アルキル又はアリールスルホンアミド基などが挙げられ
る。置換アルキレン基は、炭素数の総和が1〜10が好
ましい。その好ましい具体例は、以下の構造である。
【0014】
【化7】
【0015】R1 は、無置換アルキレン基が好ましく、
更には炭素数1〜3の無置換アルキレン基が好ましく、
メチレン基が更に好ましい。
【0016】Xは、水溶性基を表わす。水溶性基の例と
して、カルボン酸基(その塩)、スルホン酸基(その
塩)、4級アンモニオ基、少なくとも酸素原子を3つ以
上含有するポリエーテル構造を持つ基、少なくとも窒素
原子を3つ以上含有するポリアミン構造を持つ基、リン
酸残基、亜リン酸残基 その具体例は、下記の構造である。 −CO2 H、−CO2 Na、−SO3 H、−SO3
a、
【0017】
【化8】
【0018】Xは、好ましくは一般式(II)、(III) 、(I
V)、(V)で表わされる構造である。式(II)中、Ra
b 、Rc は各々独立に同じでも異っていてもよい、炭
素数1〜5の置換又は無置換のアルキル基もしくは水素
原子を表わすが、好ましくは、炭素数1〜5の置換又は
無置換アルキル基である。本明細書中で用いるアルキル
基とは、分岐、直鎖、環状のアルキル基を含むものであ
る。又、置換アルキル基には、置換基によってヘテロ環
構造をとるものを含むものである。例えば2−フリル
基、2−ピペリジノ基も置換アルキル基の例として挙げ
られる。Ra 、Rb 、Rc における置換アルキル基の置
換基としては、カルボキシル基、スルホ基、アリール
基、シアノ基、ニトロ基、アリールカルボニル基、アル
キルカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルアミノ
基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカ
ルボニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アル
キルスルホニルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、
スルファモイルアミノ基、−NR5 6 (R5、R6
各々独立に同じでも異なっていてもよい、アルキル基、
アリール基、又は水素原子を表わす。)、アルコキシ
基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルスル
ホニル基、アリールスルホニル基、ホスホリル基、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、アルケニ
ル基、ヘテロ環基などが挙げられる。この中でも、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、−
NR5 6 (R5 、R6 は各々独立に同じでも異なって
いてもよい、アルキル基、アリール基、又は水素原子を
表わす。)、アリール基が置換基として好ましい。置換
基の具体例については、後述するR2 の説明で詳細に述
べる。Ra 、Rb 、Rc の具体例としては、メチル、エ
チル、イソプロピル、n−ブチル、n−プロピル、n−
ヘプチル、2−シアノエチル、2−クロロエチル、3−
メトキシプロピル、などである。Ra 、Rb 、Rc は、
すべてが同じであるものの方が、各々異なっているもの
より好ましい。Ra 、Rb 、Rc は、すべてが炭素数1
〜5の無置換アルキル基であるものが更に好ましい。
【0019】A- は、1価のアニオンを表わす。その具
体例は、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオ
ン、酢酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオンな
どである。又、2価のイオンの1/2部、3価のイオン
の1/3部であってもよい。その具体例は、1/2硫酸
ジアニオン、1/2シュウ酸ジアニオン、1/3リン酸
トリアニオンなどである。その中でもA- は、塩素アニ
オン、臭素アニオンが好ましい。式(II)は、Ra
b 、Rc がすべて炭素数1〜5の無置換アルキル基で
あって、A- が塩素イオンであるものが好ましい。更に
は、Ra 、Rb 、Rc がすべてメチル基でありA- が塩
素イオンであるものが好ましい。
【0020】式(III) 中、B+ は、1価のカチオンを表
わす。その具体例は、ナトリウムカチオン、カリウムカ
チオン、リチウムカチオンなどである。又、2価のカチ
オンの1/2部でもよい。その具体例は、1/2カルシ
ウムジカチオン、1/2マグネシウムジカチオンなどで
ある。又、4級アンモニウムでもよい。これらの中で、
+ は、ナトリウムカチオン、カリウムカチオンが好ま
しい。
【0021】式(IV)中、Lは炭素数2〜4の置換又は無
置換のアルキレン基を表わす。置換する置換基はRa
b 、Rc のところで述べた置換基を挙げることができ
る。Lは炭素数2〜4の無置換アルキレン基が好まし
い。その中でもエチレン基が最も好ましい。
【0022】nは、2〜8の整数を表わす。nは好まし
くは2〜5である。nは3が最も好ましい。
【0023】Rd は、水素原子、炭素数1〜4の置換又
は無置換のアルキル基、又は炭素数6〜10の置換又は
無置換のアリール基を表わす。Rd が置換アルキル基の
とき、置換基はRa 、Rb 、Rc が置換アルキル基のと
きの置換基として述べたものを挙げることができる。R
d がアルキル基のとき、無置換の方が置換されているよ
り好ましい。Rd がアルキル基のときの具体例は、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチ
ル、n−ブチル、2−シアノエチル、2−クロロエチル
などである。Rd がアルキル基のとき、メチル基が最も
好ましい。Rd が置換アリール基であるとき置換基は、
a 、Rb 、Rc が置換アリール基であるときの置換基
として述べたものを挙げることができる。Rd がアリー
ル基であるとき、無置換であるものの方が置換されてい
るものより好ましい。アリール基の具体例としては、フ
ェニル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルが
挙げられる。Rd がアリール基であるとき、フェニル基
が最も好ましい。
【0024】Rd は、アルキル基の方がアリール基であ
るより好ましい。Rd は、メチルが最も好ましい。
【0025】式(IV)の構造は、Lが炭素数2〜4の無置
換アルキレン基で、nが2〜5であり、Rd が炭素数1
〜4の無置換アルキル基のものが好ましい。式(IV)の構
造は、Lがエチレン基でnが3、かつRd がメチル基の
ものが最も好ましい。
【0026】式(V)中、Mは、水素原子又は金属原子
を表わす。Mが金属原子のときは、(V)式は、−CO
−O- + となる。M+ は1価の金属カチオンであ
り、式(III) のB+ で述べたものが例として挙げられ
る。その中でも、カリウムイオン、ナトリウムイオンが
好ましい。
【0027】Xは、式(II)、(III) 、(IV)、(V)で表
わされる構造の中でも、式(V)で表わされるものが好
ましい。その中でもMが水素原子のものが好ましい。
【0028】次に式(I)のR2 について説明する。X
が(II)式で表わされる構造のときは、R2 は炭素数の総
和が18〜40の置換又は無置換のアルキル基又は、炭
素数の総和が14〜40のアルケニル基、アリール基、
アルコキシ基、−NR3 4 (R3 、R4 は、各々独立
に炭素数1〜40のアルキル基、水素原子、もしくはア
リール基を表わす。)、ビシクロアルケニル基、ビシク
ロアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル
基、もしくはヘテロ環基を表わす。Xが(III) 、(IV)、
(V)で表わされる構造のときは、R2 は、炭素数の総
和が14〜40の置換又は無置換のアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、アルコキシ基、−NR3 4 (R
3 、R4 は、各々独立に炭素数1〜40のアルキル基、
水素原子、もしくはアリール基を表わす。)、ビシクロ
アルケニル基、ビシクロアルキル基、シクロアルキル
基、シクロアルケニル基、もしくはヘテロ環基を表わ
す。アルキル基は置換又は無置換の直鎖又は、分岐のア
ルキル基である。アルキル基が無置換の直鎖アルキル基
であるとき、好ましくは、炭素数15〜30である。そ
の具体例としては、パルミチル、エイコシル、ドコシル
が挙げられる。アルキル基が無置換の分岐アルキル基で
あるとき、好ましくは、炭素数17〜30である。その
具体例としては、以下の構造が挙げられる。
【0029】
【化9】
【0030】Xが(II)で表わされ、かつR2 が無置換ア
ルキルのときは、R2 は炭素数18〜30が好ましい。
又、Xが(III) 、(IV)、(V)で表わされて、R2 が無
置換アルキルのときは、R2 は炭素数15〜30が好ま
しい。R2 が置換アルキルである場合のアルキルの置換
基は、Ra 、Rb 、Rc が置換アルキルである場合に述
べた置換基である。
【0031】更に詳しく説明する。R2 が置換アルキル
基である場合の好ましい置換基は、アルコキシ基(炭素
数1〜39、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、n−ペントキシ、n−ヘキシルオ
キシ、n−オクチルオキシ、n−ブトキシ、ステアリル
オキシ、ドデシルオキシ、エイコシルオキシ、ドコシル
オキシ)。アルコキシ基としては、更に日産化学工業
(株)製の商品名ファインオキソコール,140,16
00,1800,180,180N,2000,260
0の高級アルコールから誘導されるアルコキシ基も具体
的に挙げられる。
【0032】アリールオキシ基(炭素数6〜39。例え
ばフェノキシ、p−メトキシフェノキシ、m−オクチル
オキシフェノキシ、o−クロロフェノキシ、2,4−ジ
−t−オクチルフェノキシ)。アルコキシカルボニル基
(炭素数2〜39。例えばメトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、n−ブロキシカルボニル、イソプロポシ
キカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクチル
オキシカルボニル、n−ドデシルオキシカルボニル、ペ
ンタデシルオキシカルボニル、ステアリルオキシカルボ
ニル、オレイルオキシカルボニル、ドコシルオキシカル
ボニル)。更にアルコキシカルボニル基としては、日本
化学工業(株)製の商品名ファインオキソコール、14
0、1600、1800、180、180N、200
0、2600の各高級アルコールがら誘導されるアルコ
キシカルボニル基も具体例に挙げられる。
【0033】アリールオキシカルボニル基(炭素数6〜
39。例えばフェノキシカルボニル、p−エトキシフェ
ノキシカルボニル、m−ドデシルオキシフェノキシカル
ボニル、o−フロロフェノキシカルボニル、2,4−ジ
−t−オクチルフェノキシカルボニル)。カルバモイル
基(炭素数3〜39。例えばジメチルカルバモイル、ジ
エチルカルバモイル、ジオクチルカルバモイル、ジステ
アリルカルバモイル、ジオレイルカルバモイル、ビス−
(2−エチルヘキシル)カルバモイル、ステアリルオキ
シプロピルカルバモイル)、−NR5 6 (炭素数1〜
39。例えばオクチルアミノ、ジオクチルアミノ、ステ
アリルアミノ、ジステアリルアミノ、オレイルアミノ、
ジオレイルアミノ、メチルアミノ、アニリノ)
【0034】R2 が置換アルキル基のとき、炭素数の総
和は、14〜35が好ましく、18〜30が更に好まし
い。
【0035】R2 がアルキル基の場合、炭素数18〜3
0の無置換直鎖アルキル基が最も好ましい。
【0036】R2 がアルケニル基であるとき、好ましく
は炭素数の総和が18〜34である。無置換のアルケニ
ル基の具体例としては、以下の構造が挙げられる。
【0037】
【化10】
【0038】又、置換アルケニル基の具体例としては、
下記の構造が挙げられる。
【0039】
【化11】
【0040】R2 がアリール基を表すとき、炭素数の総
和は、14〜40であるが、好ましくは18〜35であ
る。アリール基は、無置換よりは、置換基を有している
方が好ましい。アリール基の置換基としては、カルボキ
シル基、スルホ基、アリール基、シアノ基、ニトロ基、
アリールカルボニル基、アルキルカルボニル基、カルバ
モイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、アシルアミノ基、アリールオキシカルボニ
ルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリール
スルホニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、ア
ミノカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、−
NR5 6 (R5 、R6 は各々独立に同じでも異なって
いてもよいアルキル基、アリール基又は、水素原子を表
わす。)、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環
オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環
チオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル
基、ホスホリル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ア
シルオキシ基、アルケニル基、アルキル基、ヘテロ環基
などである。
【0041】その中でも、アリールカルボニル基、アル
キル基、アルキルカルボニル基、カルバモイル基、アシ
ルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、アルキルス
ルホニルアミノ基、アルコキシ基が好ましい。その具体
例を挙げると、アリールカルボニル基(炭素数7〜3
4、例えばベンゾイル、p−トルイル、m−クロロベン
ゾイル、o−メトキシベンゾイル、p−オクチルオキシ
ベンゾイル、m−ステアロイルアミノベンゾイル)、ア
ルキルカルボニル基(炭素数2〜34、例えば、アセチ
ル、n−プロピオニル、ピバロイル、n−オクチルカル
ボニル、n−ステアロイル、n−ラウロイル、2−メト
キシ−オクチルカルボニル)、カルバモイル基(炭素数
1〜34、例えば、メチルカルバモイル、ジメチルカル
バモイル、イソブチルカルバモイル、シクロヘキシルカ
ルバモイル、n−オクチルカルバモイル、ジ−n−オク
チルカルバモイル、オレイルカルバモイル、ジミリスチ
ルカルバモイル、N−メチル−N−フェニルカルボニ
ル)、アシルアミノ基(炭素数2〜34、例えばアセチ
ルアミノ、ピバロイルアミノ、プロピオニルアミノ、ス
テアロイルアミノ、ラルロイルアミノ、ベンゾイルアミ
ノ、p−ステアリルオキシベンゾイルアミノ)、アリー
ルスルホニルアミノ基(炭素数6〜34、例えばベンゼ
ンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ、p−
ブロモベンゼンスルホニルアミノ)、アルキルスルホニ
ルアミノ基(炭素数1〜34、例えばメタンスルホニル
アミノ、エタンスルホニルアミノ、n−ブタンスルホニ
ルアミノ、n−オクタンスルホニルアミノ)、アルキル
基(炭素数1〜18、例えばメチル、エチル、t−ブチ
ル、t−オクチル)、アルコキシ基(炭素数1〜34、
例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、オクチル
オキシ、ステアリルオキシ)などである。又、アルコキ
シ基としては、日産化学工業(株)製の商品名ファイン
オキソコール,140,1600,1800,180,
180N,2000,2600の高級アルコールから誘
導されるアルコキシ基も具体例に挙げられる。
【0042】R2 がアルコキシ基を表すとき、炭素数の
総和は14〜40であるが、好ましくは18〜35であ
る。アルコキシ基は、更に置換されていてもよく、その
置換基としては、R2 がアルキル基又はアリール基であ
るときに置換していてもよい置換基として挙げたものが
例として挙げることができる。アルコキシ基の例として
は、ステアリルオキシ、ミリスチルオキシ、エイコシル
オキシ、以下に示す構造のものが挙げられる。
【0043】
【化12】
【0044】R2 が−NR3 4 (R3 、R4 は各々独
立に炭素数1〜40のアルキル基、水素原子、もしくは
アリール基を表わす。)を表すとき、この基の炭素数の
総和は14〜40であるが、好ましくは18〜35であ
る。−NR3 4 の具体例はジステアリルアミノ、ジミ
リスチルアミノ、ジオクチルアミノ、ジ−(2−エチル
ヘキシル)−アミノ、ステアリルアミノ、ラウリルオキ
シプロピルアミノ、アニリノなどである。
【0045】R2 がビシクロアルケニル基、ビシクロア
ルキル基を表すとき、炭素数の総和は14〜40である
が、好ましくは炭素数18〜35である。ビシクロアル
ケニル、ビシクロアルキルは、〔2,2,1〕又は
〔2,2,2〕ビシクロ構造が好ましい。その具体例と
して、以下の構造が挙げられる。
【0046】
【化13】
【0047】R2 がシクロアルケニル基、シクロアルキ
ル基を表わすとき、炭素数の総和は14〜40である
が、好ましくは18〜35である。シクロアルケニルの
具体例は、2−オクチルオキシ−4−シクロペンテン−
1−イル、4−ステアリルオキシカルボニル−2−シク
ロヘキセン−1−イル、シクロアルキルの具体例は、2
−ウンデシルオキシシクロペンチル、4−オクチルオキ
シカルボニルシクロヘキシルなどである。
【0048】R2 がヘテロ環を表すとき、炭素数の総和
は14〜40であるが、好ましくは18〜35である。
ヘテロ環の具体例としては、以下のものが挙げられる。
【0049】
【化14】
【0050】R2 は、上述の置換基の中で、炭素数の総
和が14〜40の置換又は無置換のアルキル基が好まし
く、さらに炭素数の総和が18〜35の置換又は無置換
のアルキル基がより好ましい。
【0051】一般式(I)で表わされる化合物は、R2
が炭素数の総和が14〜40の置換又は無置換のアルキ
ル基であり、R1 が炭素数1〜3の無置換アルキレン基
であって、かつXが一般式(V)で表わされる構造であ
るものが好ましい。その中でもR2 が炭素数の総和が1
8〜40の置換又は無置換のアルキル基であり、R1
メチレン基であって、かつXが−CO−OHであるもの
が最も好ましい。
【0052】本発明の化合物の具体例を以下に例示する
が、これによって本発明が制限されるものではない。
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】以下に本発明の化合物の一般的合成法につ
いて説明する。本発明の化合物は、対応するカルボン酸
クロリドとヒドロキシルアミンとを縮合して得られる。
カルボン酸クロリドは、対応するカルボン酸が入手容易
である場合は、カルボン酸を塩化チオニルやオキザリル
クロリドで処理することによって容易に得ることができ
る。また、複雑なカルボン酸の場合には、それぞれに応
じた合成法によってカルボン酸を合成した後、塩化チオ
チルやオキザリルクロリドで処理することによって得る
ことができる。カルボン酸は、以下の合成例に準じて合
成できる。
【0059】
【化20】
【0060】Xが(III) との反応の(V)式である場
合、上記反応式の酸クロリド合成収率が低い場合があ
る。その場合、一時Xを保護基で保護し、酸クロリドと
ヒドロキシルアミンの反応を行った後、脱保護すること
が好ましい。
【0061】以下に合成例を挙げ、本発明を説明する。
【0062】合成例1
【0063】
【化21】
【0064】工程− 塩酸ヒドロキシルアミン92.3g、炭酸水素ナトリウ
ム111.7g、メタノール200ml、クロロ酢酸t−
ブチル110gを60℃で2時間反応させた。反応液を
水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去し、粗生成物を得た。シリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製を行い中間体−Aを2
2.9g得た。(収率22.7%)。 工程− 水50ml、酢酸エチル50ml、炭酸水素ナトリウム5.
7g、中間体−A 5.0gを窒素気流下に攪拌してい
るところへ、10℃にてステアロイルクロリド8.0g
を滴下した。40℃に昇温して分液し、2回水洗後有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。
粗生成物をヘキサン、アセトニトリルの混合溶媒を用い
て再結晶することによって中間体−Bを10.5g得
た。(収率96.3%)。 工程− 中間体−B 9.2g、2,6−ジメチルフェノール
2.6g、塩化メチレン90ml、濃硫酸0.9mlを加え
20℃で1日反応させた。水と酢酸エチルを加え50℃
で分液した。有機層を2回水洗し、硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去した。化合物1の結晶が得られ
たためアセトニトリルでよく洗浄し、乾燥して化合物1
6.0gを得た。(収率 78.1%)。 300MHz 1H NMR δD2O (NaOD 添加):0.90(3H,t),1.20 〜1.46(bs,26H),
1.56(bs,2H),2.22(m,1H),2.48(m,1H),3.28(s,1H),4.11
(bs,1H),4.18(s,1H)
【0065】合成例2
【0066】
【化22】
【0067】工程− 3,4,5−トリ−n−オクチルオキシ安息香酸15.
2g、塩化メチレン50ml、ジメチルホルムアミド0.
5mlを攪拌しているところへ塩化チオニル4.3gを滴
下した。40℃で30分間反応させた後、アスピレータ
ーで残存した塩化チオニルと塩化メチレンを減圧留去
し、中間体−Cを得た。中間体−Cはそのまま次工程で
用いた。 工程− 水50ml、酢酸エチル50ml、炭酸水素ナトリウム5.
7g、中間体−A 5.0gを窒素ガス気流下攪拌して
いるところへ、10℃にて、中間体−C(前工程で合成
した全量)の酢酸エチル30ml溶液を滴下した。40℃
にて分液を行い、有機層を2回水洗し硫酸マグネシウム
で乾燥し、溶媒を減圧留去して粗生成物を得た。シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:メタノール/
塩化メチレン=1:10)で精製し、中間体−Dを1
0.8g得た。(収率56.7%)。
【0068】工程− 中間体−D 10.8g、塩化メチレン100ml、2,
6−ジメチルフェノール2.3g、濃硫酸1.0mlを加
え20℃で3時間反応させた。酢酸エチルと水を加え分
液を行い、有機層を2回水洗し、硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去することによって粗生成物を得
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、化
合物−20を6.5g得た。(収率65.9%) 300MHz 1H NMR δCDCl3 :0.89(3H,t),1.30(8H,bs),1.47(2H,m),1.78 〜
1.88(2H,m),2.26(2H,s),4.20(2H,t),7.3(1H,s)
【0069】合成例3
【0070】
【化23】
【0071】工程− 水50ml、酢酸エチル50ml、炭酸水素ナトリウム5.
71g、中間体−A5.0gを窒素ガス気流下攪拌して
いるところへ10℃にて、化合物a 9.74gを滴下
した。分液を行い、有機層を2回水洗し硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去し粗生成物を得た。シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し中間体−
Eを6.0g得た。(収率40.5%)。 工程− 中間体−E 4.0g、塩化メチレン40ml、濃硫酸
0.4mlを混合し20℃で3時間反応させた。水と酢酸
エチルを加えて分液を行い、有機層を2回水洗し硫酸マ
グネシウムで乾燥後溶媒を減圧留去した。得られた粗生
成物をアセトニトリルで再結晶することによって化合物
21を3.1g得た。(収率89.0%)。構造は30
0MHz 1H NMRにて確認した。
【0072】本発明の他の化合物も同様にして合成する
ことができる。
【0073】一般式(I)で表わされる化合物は、分子
量が280以上が好ましく、300以上が更に好まし
く、330以上が最も好ましい。
【0074】本発明の化合物はゼラチン膜中を拡散しな
い観点から水に実質的に不溶であることが必要である。
なお、水に対して実質的に不溶とは水に対する25℃に
おける溶解度が10%以下のものであるが、好ましくは
5%以下である。
【0075】本発明の化合物は、その合成原料が(例え
ば後述する酸無水物やアルコール)が異性体や同族体の
混合物としてのみ入手が可能な場合がある。そのため、
本発明の化合物は異性体や同族体の混合物として合成を
行った方が製造が簡単な場合がある。このとき、本発明
の化合物は混合物としてハロゲン化銀感光材料へ添加さ
れることが好ましい。
【0076】本発明の化合物の添加量に特に制限はない
が感光性ハロゲン化銀乳剤層に添加する場合は、添加層
のAg 1モルに対して1.0×10-5〜1.0×10
-1モルが好ましい。1.0×10-4〜5.0×10-2
範囲がさらに好ましい。非添加層に添加する場合は1×
10-6〜3×10-4 mol/m2が好ましく、1×10-5
1×10-4 mol/m2が更に好ましい。
【0077】本発明の化合物は水可溶性溶媒(例えばメ
タノール、エタノール、アセトンのような)に溶解して
添加しても良いし、乳化分散によりカプラー等と共乳化
して添加してもよい。更に乳剤調製時にあらかじめ添加
してもよいが、乳化分散により添加する方法が最も好ま
しい。
【0078】本発明の化合物を添加する層に特に制限は
ないが、ハロゲン化銀乳剤層に添加することが好まし
く、赤感光性層および/あるいは緑感光性層に添加する
ことがさらに好ましい。
【0079】本発明は、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよ
びカラー反転ペーパーのような種々のカラー感光材料に
適用することができる。また、特公平2-32615 、実公平
3-39784 に記載されているレンズ付きフイルムユニット
用に好適である。さらに、熱現像を用いた拡散転写方式
カラー写真、オートポジ乳剤を用いた拡散転写写真、お
よびオートポジ乳剤を用いた湿式反転カラーコピー材料
に適用できる。また、黒白のネガフィルム、マイクロフ
ィルム、X−レイフィルムなどの黒白感光材料に適用す
ることができる。好ましくは一般用のカラー及び黒白撮
影用感光材料である。
【0080】本発明がカラー感光材料に適用される場合
は、支持体上に少なくとも1層の感光性層が設けられて
いればよい。典型的な例としては、支持体上に、実質的
に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン
化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハ
ロゲン化銀写真感光材料である。該感光性層は青色光、
緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感
光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料に
おいては、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から
順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置され
る。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、
また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような
設置順をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間
および最上層、最下層には非感光性層を設けてもよい。
これらには、後述のカプラー、DIR化合物、混色防止
剤等が含まれていてもよい。また、像様もしくは逆像様
に色素を放出し、放出した色素と放出前の化合物との間
に拡散性の差を生じせしめる性質を有する化合物を含有
していもよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲ
ン化銀乳剤層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,045に記
載されているように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層
を、支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列す
るのが好ましい。また、特開昭57-112751 、同62- 2003
50、同62-206541 、62-206543 に記載されているように
支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に
高感度乳剤層を設置してもよい。具体例として支持体か
ら最も遠い側から、低感度青感光性層(BL)/高感度青
感光性層(BH)/高感度緑感光性層(GH)/低感度緑感
光性層(GL) /高感度赤感光性層(RH)/低感度赤感光
性層(RL)の順、またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、
またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置することが
できる。また特公昭 55-34932 公報に記載されているよ
うに、支持体から最も遠い側から青感光性層/GH/RH/
GL/RLの順に配列することもできる。また特開昭56-257
38、同62-63936に記載されているように、支持体から最
も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列す
ることもできる。また特公昭49-15495に記載されている
ように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中
層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層
を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配
置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度
の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このよ
うな感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開
昭59-202464 に記載されているように、同一感色性層中
において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度
乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その
他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、ある
いは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に
配置されていてもよい。また、4層以上の場合にも、上
記の如く配列を変えてよい。色再現性を改良するため
に、US 4,663,271、同 4,705,744、同 4,707,436、特開
昭62-160448 、同63- 89850 の明細書に記載の、BL,GL,
RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のド
ナー層(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して配置す
ることが好ましい。
【0081】本発明に用いられる好ましいハロゲン化銀
はヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、ヨウ塩臭化銀、沃臭化銀ま
たは塩化銀である。写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、
立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶を有す
るもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有するも
の、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるいはそれ
らの複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約 0.2μ
m以下の微粒子でも投影面積直径が約10μmに至るまで
の大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単分散乳剤で
もよい。本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、
例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略
す)No.17643 (1978年12月), 22〜23頁, “I. 乳剤製
造(Emulsion preparation and types)”、および同N
o.18716 (1979年11月),648 頁、同No.307105(1989年11
月),863 〜865 頁、およびグラフキデ著「写真の物理と
化学」,ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chemie et
Phisique Photographique, Paul Montel, 1967)、ダフ
ィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.F.
Duffin, Photographic Emulsion Chemistry,Focal Pre
ss, 1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗
布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Zelikman, et a
l., Making and Coating Photographic Emulsion, Foca
l Press, 1964)などに記載された方法を用いて調製する
ことができる。
【0082】US 3,574,628、同 3,655,394およびGB 1,4
13,748に記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gutof
f, Photographic Science and Engineering)、第14巻
248〜257頁(1970年);US 4,434,226、同 4,414,310、
同 4,433,048、同 4,439,520およびGB 2,112,157に記載
の方法により簡単に調製することができる。結晶構造は
一様なものでも、内部と外部とが異質なハロゲン組成か
らなるものでもよく、層状構造をなしていてもよい。エ
ピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン化銀が
接合されていてもよく、例えばロダン銀、酸化鉛などの
ハロゲン化銀以外の化合物と接合されていてもよい。ま
た種々の結晶形の粒子の混合物を用いてもよい。上記の
乳剤は潜像を主として表面に形成する表面潜像型でも、
粒子内部に形成する内部潜像型でも表面と内部のいずれ
にも潜像を有する型のいずれでもよい。これらの乳剤
は、ネガ型の乳剤であってもポジ型の乳剤(所謂オート
ポジ乳剤)であってもよい。また、ネガ型乳剤として
は、通常の乳剤であっても熱現像可能な乳剤であっても
よい。内部潜像型のうち、特開昭 63-264740に記載のコ
ア/シェル型内部潜像型乳剤であってもよく、この調製
方法は特開昭 59-133542に記載されている。この乳剤の
シェルの厚みは現像処理等によって異なるが、3 〜40nm
が好ましく、5 〜20nmが特に好ましい。
【0083】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はRDNo. 17643 、同No.
18716 および同No.307105 に記載されており、その該当
箇所を後掲の表にまとめた。本発明の感光材料には、感
光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、
ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特
性の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使
用することができる。US 4,082,553に記載の粒子表面を
かぶらせたハロゲン化銀粒子、US 4,626,498、特開昭 5
9-214852に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒
子、コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/ま
たは実質的に非感光性の親水性コロイド層に適用するこ
とが好ましい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲ
ン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問
わず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化
銀粒子のことをいい、その調製法は、US 4,626,498、特
開昭 59-214852に記載されている。粒子内部がかぶらさ
れたコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成す
るハロゲン化銀は、ハロゲン組成が異なっていてもよ
い。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀とし
ては、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいず
れをも用いることができる。これらのかぶらされたハロ
ゲン化銀粒子の平均粒子サイズとしては0.01〜0.75μm
、特に0.05〜0.6 μm が好ましい。また、粒子形状は
規則的な粒子でもよく、多分散乳剤でもよいが、単分散
性(ハロゲン化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも
95%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するもの)
であることが好ましい。
【0084】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀お
よび/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化
銀を 0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲ
ン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)
が0.01〜 0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好
ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン
化銀と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子の表
面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も
不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立
ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベン
ゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または
亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好
ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイ
ド銀を含有させることができる。本発明の感光材料の塗
布銀量は、6.0g/ m2以下が好ましく、4.5g/ m2以下が最
も好ましい。
【0085】本発明に使用できる写真用添加剤もRDに
記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示し
た。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648 頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 10. マツト剤 878 〜879 頁
【0086】本発明の感光材料には種々の色素形成カプ
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされる
カプラー (特に18頁のY-28); 特願平4-134523の請求項
1の一般式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576の
カラム1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラ
ー; 特開平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされ
るカプラー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載の
カプラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式
(Y) で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41
頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(I
V)で表わされるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II
-24(カラム19))。 マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11 頁右下),L-
68(12 頁右下),L-77(13 頁右下); EP 456,257 の A-4 -
63(134頁), A-4 -73,-75(139頁); EP 486,965のM-4,-6
(26 頁),M-7(27頁); 特願平4-234120の段落0024のM-4
5; 特願平4-36917 の段落0036のM-1;特開平4-362631の
段落0237のM-22。 シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,1
4,15(14 〜16頁);特開平4-43345 のC-7,10(35 頁),34,3
5(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁); 特願平4-236333の
請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプラ
ー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
【0087】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁
に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエ
ローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EP
に記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202
頁) 、EX-1(249頁) 、EX-7(251頁) 、US 4,833,069に記
載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム8)、
CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、WO92
/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマスキ
ングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好まし
い。現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物残
基を放出する化合物(カプラーを含む)としては、以下
のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP 378,2
36A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV) で表わされ
る化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-113(36頁),
T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP436,938A2
の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特にD-49(5
1 頁))、特願平4-134523の式(1) で表わされる化合物
(特に段落0027の(23)) 、EP 440,195A2の5 〜6 頁に記
載の式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁の
I-(1) );漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5 頁
の式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(60),(6
1)) 及び特願平4-325564の請求項1の式(I) で表わされ
る化合物(特に段落0022の(7) );リガンド放出化合
物:US 4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わさ
れる化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロ
イコ色素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化
合物1〜6;蛍光色素放出化合物:US 4,774,181のクレー
ム1のCOUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10
の化合物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合
物:US 4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表
わされる化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,6
37A2の75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素と
なる基を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の
式(I) で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜
Y-19) 。
【0088】カプラー以外の添加剤としては、以下のも
のが好ましい。 油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-215272 のP-3,5,
16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93(140〜144
頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラテックス: US4,199,
363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体スカベンジャ
ー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I) で表わ
される化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12)(カラム4〜
5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特に化
合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP 298321Aの4
頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-47,72,III-1,27(24
〜48頁); 褪色防止剤: EP 298321AのA-6,7,20,21,23,2
4,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164(69 〜118
頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜III-23, 特に
III-10, EP 471347Aの8 〜12頁のI-1 〜III-4,特にII-
2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1 〜48, 特にA-39,
42; 発色増強剤または混色防止剤の使用量を低減させ
る素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1 〜II-15,特にI-4
6; ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24〜29頁
のSCV-1 〜28, 特にSCV-8; 硬膜剤: 特開平1-214845の
17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜23の式
(VII) 〜(XII) で表わされる化合物(H-1〜54),特開平2-
214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H-1〜7
6),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の化合
物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139 のP-2
4,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記載
の化合物,特にカラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤: US
4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-1,
9,10,18,III-25; 安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,79
3のカラム6 〜16のI-1 〜(14),特にI-1,60,(2),(13), U
S 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に36:
化学増感剤: トリフェニルホスフィン セレニド, 特開
平5-40324 の化合物50;染料: 特開平3-156450の15〜18
頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜29
頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I-
1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜28
頁のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26の
Dye-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁の
化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1) ない
し(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,26
8,622の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜1
0), US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜
(31) (カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335 の式
(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜
9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(6
6)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1
〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物
(1) 〜(31) (カラム2〜9)。
【0089】本発明に使用できる適当な支持体は、例え
ば、前述のRD.No.17643の28頁、同No.18716の 647頁
右欄から 648頁左欄、および同No.307105 の 879頁に記
載されている。本発明の感光材料は、乳剤層を有する側
の全親水性コロイド層の膜厚の総和が28μm 以下である
ことが好ましく、23μm 以下がより好ましく、18μm 以
下が更に好ましく、16μm 以下が特に好ましい。また膜
膨潤速度T1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下がより
好ましい。T1/2 は、発色現像液で30℃、3 分15秒処理
した時に到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚とした
とき、膜厚そのが1/2 に到達するまでの時間と定義す
る。膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定
した膜厚を意味し、T1/2 は、エー・グリーン(A.Gree
n)らのフォトグラフィック・サイエンス・アンド・エン
ジニアリング (Photogr.Sci.Eng.),19卷、2,124 〜12
9 頁に記載の型のスエロメーター(膨潤計)を使用する
ことにより測定できる。T1/2 は、バインダーとしての
ゼラチンに硬膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時
条件を変えることによって調整することができる。ま
た、膨潤率は 150〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さ
きに述べた条件下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨
潤膜厚−膜厚)/膜厚により計算できる。本発明の感光
材料は、乳剤層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和
が2μm〜20μm の親水性コロイド層(バック層と称
す)を設けることが好ましい。このバック層には、前述
の光吸収剤、フィルター染料、紫外線吸収剤、スタチッ
ク防止剤、硬膜剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布
助剤、表面活性剤を含有させることが好ましい。このバ
ック層の膨潤率は150 〜500 %が好ましい。
【0090】本発明の感光材料は、前述のRD.No.176
43の28〜29頁、同No.18716の 651左欄〜右欄、および同
No.307105 の880 〜881 頁に記載された通常の方法によ
って現像処理することができる。本発明の感光材料の現
像処理に用いる発色現像液は、好ましくは芳香族第一級
アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性水溶液
である。この発色現像主薬としては、アミノフェノール
系化合物も有用であるが、p-フェニレンジアミン系化合
物が好ましく使用され、その代表例及び好ましい例とし
てはEP 556700Aの28頁43〜52行目に記載の化合物が挙げ
られる。これらの化合物は目的に応じ2種以上併用する
こともできる。発色現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、
ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩衝剤、塩化物
塩、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾール類、ベン
ゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物のような現像
抑制剤またはカブリ防止剤などを含むのが一般的であ
る。また必要に応じて、ヒドロキシルアミン、ジエチル
ヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、N,N-ビスカルボキシメ
チルヒドラジンの如きヒドラジン類、フェニルセミカル
バジド類、トリエタノールアミン、カテコールスルホン
酸類の如き各種保恒剤、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコールのような有機溶剤、ベンジルアルコール、
ポリエチレングリコール、四級アンモニウム塩、アミン
類のような現像促進剤、色素形成カプラー、競争カプラ
ー、1-フェニル-3- ピラゾリドンのような補助現像主
薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリホ
スホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸に
代表されるような各種キレート剤、例えば、エチレンジ
アミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、ヒドロキシエ
チルイミノジ酢酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1- ジホ
スホン酸、ニトリロ-N,N,N-トリメチレンホスホン酸、
エチレンジアミン-N,N,N,N- テトラメチレンホスホン
酸、エチレンジアミン- ジ(o- ヒドロキシフェニル酢
酸) 及びそれらの塩を添加する。
【0091】また反転処理を実施する場合は通常黒白現
像を行ってから発色現像する。この黒白現像液には、ハ
イドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1-フェニ
ル-3- ピラゾリドンなどの3-ピラゾリドン類またはN-メ
チル-p- アミノフェノールなどのアミノフェノール類な
ど公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用
いることができる。これらの発色現像液及び黒白現像液
のpHは9〜12であることが一般的である。またこれらの
現像液の補充量は、処理するカラー写真感光材料にもよ
るが、一般に感光材料1平方メートル当たり3リットル
以下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低減させて
おくことにより 500ml以下にすることもできる。補充量
を低減する場合には処理槽の空気との接触面積を小さく
することによって液の蒸発、空気酸化を防止することが
好ましい。処理槽での写真処理液と空気との接触による
処理効果は、開口率(=〔処理液と空気との接触面積 c
m2〕÷〔処理液の容量 cm3〕)で評価することができ
る。この開口率は、0.1 以下であることが好ましく、よ
り好ましくは 0.001〜0.05である。開口率を低減させる
方法としては、処理槽の写真処理液面に浮き蓋等の遮蔽
物を設けるほかに、特開平 1-82033に記載された可動蓋
を用いる方法、特開昭63-216050に記載されたスリット
現像処理方法を挙げることができる。開口率は、発色現
像及び黒白現像の両工程のみならず、後続の諸工程、例
えば、漂白、漂白定着、定着、水洗、安定化などの全て
の工程において低減することが好ましい。また、現像液
中の臭化物イオンの蓄積を抑える手段を用いることによ
り補充量を低減することもできる。発色現像処理の時間
は、通常2〜5分の間で設定されるが、高温、高pHと
し、かつ発色現像主薬を高濃度に使用することにより、
更に処理時間の短縮を図ることもできる。
【0092】発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理さ
れる。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理
の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理
方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理
すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は
漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実
施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III )などの多
価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等が
用いられる。代表的漂白剤としては鉄(III )の有機錯
塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイ
ミノ二酢酸、1,3-ジアミノプロパン四酢酸、グリコール
エーテルジアミン四酢酸、などのアミノポリカルボン酸
類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩など
を用いることができる。これらのうちエチレンジアミン
四酢酸鉄(III )錯塩、及び1,3-ジアミノプロパン四酢
酸鉄(III )錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸鉄
(III )錯塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好ま
しい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III )錯塩は漂
白液においても、漂白定着液においても特に有用であ
る。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III )錯塩を用
いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常 4.0〜8である
が、処理の迅速化のためにさらに低いpHで処理すること
もできる。
【0093】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:US 3,893,858、DE 1,290,812、同 2,059,988、特
開昭53-32736、同53-57831、同53-37418、同53-72623、
同53-95630、同53-95631、同53-104232 、同53-12442
4、同53-141623 、同53-28426、RDNo. 17129 (1978
年7月)に記載のメルカプト基またはジスルフィド基を
有する化合物;特開昭50-140129 に記載のチアゾリジン
誘導体;特公昭45-8506 、特開昭52-20832、同53-3273
5、US 3,706,561に記載のチオ尿素誘導体;DE 1,127,71
5、特開昭58-16,235 に記載の沃化物塩;DE 966,410、
同 2,748,430に記載のポリオキシエチレン化合物類;特
公昭45-8836 記載のポリアミン化合物;その他特開昭49
-40,943 、同49-59,644 、同53-94,927、同54-35,727
、同55-26,506 、同58-163,940記載の化合物;臭化物
イオンが使用できる。なかでもメルカプト基またはジス
ルフィド基を有する化合物が促進効果が大きい観点で好
ましく、特にUS 3,893,858、DE 1,290,812、特開昭53-9
5,630 に記載の化合物が好ましい。更に、US 4,552,834
に記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤は感材
中に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を漂白定
着するときにこれらの漂白促進剤は特に有効である。漂
白液や漂白定着液には上記の化合物の他に、漂白ステイ
ンを防止する目的で有機酸を含有させることが好まし
い。特に好ましい有機酸は、酸解離定数(pKa)が2〜5
である化合物で、具体的には酢酸、プロピオン酸、ヒド
ロキシ酢酸などが好ましい。定着液や漂白定着液に用い
られる定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チ
オエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物塩をあ
げることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般的であ
り、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用でき
る。また、チオ硫酸塩とチオシアン酸塩、チオエーテル
系化合物、チオ尿素の併用も好ましい。定着液や漂白定
着液の保恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボ
ニル重亜硫酸付加物あるいはEP 294769Aに記載のスルフ
ィン酸化合物が好ましい。更に、定着液や漂白定着液に
は液の安定化の目的で、アミノポリカルボン酸類や有機
ホスホン酸類の添加が好ましい。本発明において、定着
液または漂白定着液には、pH調整のために pKaが6.0 〜
9.0 の化合物、好ましくは、イミダゾール、1-メチルイ
ミダゾール、1-エチルイミダゾール、2-メチルイミダゾ
ールの如きイミダゾール類を1リットル当り0.1〜10モ
ル添加することが好ましい。
【0094】脱銀工程の時間の合計は、脱銀不良が生じ
ない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3
分、更に好ましくは1分〜2分である。また、処理温度
は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃である。好ましい
温度範囲においては、脱銀速度が向上し、かつ処理後の
ステイン発生が有効に防止される。脱銀工程において
は、攪拌ができるだけ強化されていることが好ましい。
攪拌強化の具体的な方法としては、特開昭 62-183460に
記載の感光材料の乳剤面に処理液の噴流を衝突させる方
法や、特開昭 62-183461の回転手段を用いて攪拌効果を
上げる方法、更には液中に設けられたワイパーブレード
と乳剤面を接触させながら感光材料を移動させ、乳剤表
面を乱流化することによってより攪拌効果を向上させる
方法、処理液全体の循環流量を増加させる方法が挙げら
れる。このような攪拌向上手段は、漂白液、漂白定着
液、定着液のいずれにおいても有効である。攪拌の向上
は乳剤膜中への漂白剤、定着剤の供給を速め、結果とし
て脱銀速度を高めるものと考えられる。また、前記の攪
拌向上手段は、漂白促進剤を使用した場合により有効で
あり、促進効果を著しく増加させたり漂白促進剤による
定着阻害作用を解消させることができる。本発明の感光
材料に用いられる自動現像機は、特開昭 60-191257、同
60-191258、同 60-191259に記載の感光材料搬送手段を
有していることが好ましい。前記の特開昭 60-191257に
記載のとおり、このような搬送手段は前浴から後浴への
処理液の持込みを著しく削減でき、処理液の性能劣化を
防止する効果が高く、各工程における処理時間の短縮
や、処理液補充量の低減に特に有効である。
【0095】本発明の感光材料は、脱銀処理後、水洗及
び/又は安定工程を経るのが一般的である。水洗工程で
の水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等の使
用素材による)、用途、更には水洗水温、水洗タンクの
数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条
件によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方
式における水洗タンク数と水量の関係は、Journal of t
he Society of MotionPicture and Television Enginee
rs 第64巻、P. 248〜253 (1955 年5月)に記載の方法
で、求めることができる。この文献に記載の多段向流方
式によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク内
における水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁殖
し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生
じる。この解決策として、特開昭62-288,838に記載のカ
ルシウムイオン、マグネシウムイオンを低減させる方法
が極めて有効である。また、特開昭57-8,542に記載のイ
ソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イ
ソシアヌール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベ
ンゾトリアゾール類、堀口博著「防菌防黴剤の化学」
(1986年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺
菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学
会編「防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用
いることもできる。本発明の感光材料の処理における水
洗水のpHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。
水洗水温、水洗時間も、感光材料の特性、用途により設
定できるが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好まし
くは25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、
本発明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によ
って処理することもできる。このような安定化処理にお
いては、特開昭57-8543 、同58-14834、同60-220345 に
記載の公知の方法が適用できる。また、前記水洗処理に
続いて、更に安定化処理する場合もあり、その例とし
て、撮影用カラー感光材料の最終浴として使用される色
素安定化剤と界面活性剤を含有する安定浴を挙げること
ができる。色素安定化剤としては、ホルマリンやグルタ
ルアルデヒドなどのアルデヒド類、N-メチロール化合
物、ヘキサメチレンテトラミンあるいはアルデヒド亜硫
酸付加物を挙げることができる。この安定浴にも各種キ
レート剤や防黴剤を加えることもできる。
【0096】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理におい
て、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、
水を加えて濃縮補正することが好ましい。本発明の感光
材料には処理の簡略化及び迅速化の目的で発色現像主薬
を内蔵しても良い。内蔵するためには、発色現像主薬の
プレカーサーを用いることが好ましい。例えばUS 3,34
2,597記載のインドアニリン系化合物、同 3,342,599、
リサーチ・ディスクロージャーNo. 14,850及び同No. 1
5,159に記載のシッフ塩基型化合物、同13,924記載のア
ルドール化合物、US 3,719,492記載の金属塩錯体、特開
昭53-135628 記載のウレタン系化合物を挙げることがで
きる。本発明の感光材料は、必要に応じて、発色現像を
促進する目的で、各種の1-フェニル-3- ピラゾリドン類
を内蔵しても良い。典型的な化合物は特開昭56-64339、
同57-144547 、および同58-115438 に記載されている。
本発明の感光材料の処理に用いられる処理液は10℃〜50
℃において使用される。通常は33℃〜38℃の温度が標準
的であるが、より高温にして処理を促進し処理時間を短
縮したり、逆により低温にして画質の向上や処理液の安
定性を改良することができる。
【0097】本発明が黒白感光材料に適用される場合に
用いられる種々の添加剤、現像処理方法等については特
に制限はなく、例えば特開平2-68539 号公報、同5-1138
9 号公報、および同2-58041 号公報の下記該当個所のも
のを好ましく用いることができる。
【0098】1.ハロゲン化銀乳剤とその製法: 特開平
2-68539 号公報第8頁右下欄下から6行目〜同第10頁右
上欄12行目。 2.化学増感方法: 同第10頁右上欄13行目〜同左下欄16
行目、特開平5-11389 号に記載のセレン増感法。 3.カブリ防止剤・安定剤: 特開平2-68539 号公報第10
頁左下欄17行目〜同第11頁左上欄7行目及び同第3頁左
下欄2行目〜同第4頁左下欄。 4.分光増感色素: 同第4頁右下欄4行目〜同第8頁右
下欄及び特開平2-58041号公報第12頁左下欄8行目〜同
右下欄19行目。 5.界面活性剤・帯電防止剤: 特開平2-68539 号公報第
11頁左上欄14行目〜同第12頁左上欄9行目及び特開平2-
58041 号第2頁左下欄14行目〜第5頁12行目。 6.マット剤・可塑剤・滑り剤: 同第12頁左上欄10行目
〜同右上欄10行目及び特開平2-58041 号公報第5頁左下
欄13行目〜同第10頁左下欄3行目。 7.親水性コロイド: 特開平2-68539 号公報第12頁右上
欄11行目〜同左下欄16行目。 8.硬膜剤: 同第12頁左下欄17行目〜同第13頁右上欄6
行目。 9.現像処理方法: 同第15頁左上欄14行目〜同左下欄13
行目。
【0099】上記で述べた他に、本発明は拡散転写写
真、所謂インスタント写真に適用することができる。こ
の拡散転写写真の例は、特開平5-297544号に記載されて
いる。また、本発明は、熱現像感光材料にも利用でき
る。本発明が利用できる熱現像感光材料は、白黒画像を
形成するものでもカラー画像を形成するものでもよく、
例えば特開昭60-162251 号、同64-13546号、特開平1-16
1236号、米国特許第4,474,867 号、同第4,478,927 号、
同第4,507,380 号、同第4,500,626 号、同第4,483,914
号、同第4,783,396 号、同第4,740,445 号、特開昭59-2
31539 号、同60-2950 号等に記載されている熱現像感光
材料が挙げられる。また、本発明は、オートポジ乳剤を
用いた湿式反転カラーコピー材料に利用することができ
る。この材料については、特開平3-152530号の実施例-1
のサンプルナンバー101 および特開平2-90145 号のサン
プルナンバー1に記載されている。
【0100】
【実施例】以下に、本発明を実施例により、更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0101】実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層よりなる多層カラー感光材
料である試料101を作製した。
【0102】(感光層組成)各層に使用する素材の主な
ものは下記のように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示
し、ハロゲン化銀については銀換算の塗布量を示す。た
だし、増感色素については同一層のハロゲン化銀1モル
に対する塗布量をモル単位で示す。
【0103】第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0104】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0105】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0106】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.70 ExS−1 4.0×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.6×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0107】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.0×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.8×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0108】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0109】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0110】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.6×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0111】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.5×10-5 ExS−5 8.3×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0112】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0113】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 沃臭化銀乳剤K 銀 0.09 ExS−7 7.6×10-4 ExC−8 7.1×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.20
【0114】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.07 ExY−3 0.13 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0115】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 F−18 0.022 F−19 0.012 F−20 0.002 F−21 0.002 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0116】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.13 S−1 0.20 ゼラチン 0.70
【0117】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0118】
【表1】
【0119】表1において、 (1)乳剤G〜Lは特開平2-191938の実施例に従い、二
酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時に
還元増感されている。 (2)乳剤A〜Lは特開平3-237450の実施例に従い、各
感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウム
の存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されてい
る。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426の実施例に
従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450に記載されている
ような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 に記載されている内部
高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0120】有機固体分散染料の分散物の調製 下記ExF−3を以下の方法で分散した。即ち、メタノ
ールを30%含む染料のウェットケーキ1430gに水
及びBASF社製Pluronic F88(エチレンオキシド−プロピ
レンオキシド ブロック共重合体)200gを加えて攪
拌し、染料濃度6%のスラリーとした。次に、アイメッ
クス(株)製ウルトラビスコミル(UVM-2)に平均粒径
0.5mmのジルコニアビースを1700ml充填し、スラ
リーを通して周速約10m/sec 、吐出量0.5 l/minで
8時間粉砕した。ビーズを濾過して除き、水を加えて染
料濃度3%に希釈した後、安定化のために90℃で10
時間加熱した。得られた染料微粒子の平均粒径は0.6
0μmであり、粒径の分布の広さ(粒径標準偏差×10
0/平均粒径)は18%であった。
【0121】同様にして、ExF−4、ExF−5、E
xF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は
それぞれ、0.45μm、0.54μm、0.52μm
であった。ExF−2は特開平3−182743号の実
施例に記載のpHシフトによる微小析出分散方法により
分散した。染料微粒子の平均粒径は0.05μmであっ
た。
【0122】
【化24】
【0123】
【化25】
【0124】
【化26】
【0125】
【化27】
【0126】
【化28】
【0127】
【化29】
【0128】
【化30】
【0129】
【化31】
【0130】
【化32】
【0131】
【化33】
【0132】
【化34】
【0133】
【化35】
【0134】
【化36】
【0135】
【化37】
【0136】
【化38】
【0137】
【化39】
【0138】
【化40】
【0139】(試料102〜122の作製)試料101
において、表2に示すように、第9層に本発明の化合物
及び比較化合物A〜Dを添加した以外は試料101と同
様に作製した。
【0140】
【表2】
【0141】
【化41】
【0142】(撮影から現像処理までの写真性変動の評
価)各試料を白色光にてウェッジ露光後、一方は50
℃、相対湿度58%条件下にて8日間放置し、一方は、
冷凍保存し、以下に示す処理工程により現像処理を行っ
た。各試料について、冷凍保存した試料のマゼンタ画像
が最低濃度+1.0の濃度を示す露光量における濃度変
化を比較し、(50℃で保存後の試料の濃度)−(冷凍
保存後の試料の濃度)を求め、感材の撮影から現像処理
までの写真性変動の評価の尺度とし、潜像保存性の評価
値として。この値がゼロに近いほど潜像保存性の改良効
果が大きい。 (経時によるカブリの評価)各試料を一方は45℃、相
対湿度58%条件下に15日間放置し、一方は、冷凍保
存し、上記と同様の露光、現像処理を行ない、その緑感
性層の最低濃度の差により、経時によるカブリを評価し
た。結果をまとめて表2に示す。
【0143】各処理は富士写真フイルム社製自動現像機
FP−360Bを用いて以下により行なった。尚、漂白
浴のオーバーフロー液を後浴へ流さず、全て廃液タンク
へ排出する用に改造を行なった。このFP−360Bは
発明協会公開技報94−4992号に記載の蒸発補正手
段を搭載している。処理工程及び処理液組成を以下に示
す。
【0144】 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 3分 5秒 38.0℃ 20ミリリットル 17リットル 漂 白 50秒 38.0℃ 5ミリリットル 5リットル 定 着(1) 50秒 38.0℃ − 5リットル 定 着(2) 50秒 38.0℃ 8ミリリットル 5リットル 水 洗 30秒 38.0℃ 17ミリリットル 3.5リットル 安 定(1) 20秒 38.0℃ − 3リットル 安 定(2) 20秒 38.0℃ 15ミリリットル 3リットル 乾 燥 1分30秒 60℃ *補充量は感光材料35mm巾1.1m当たり(24Ex.1本相当) 安定液は(2)から(1)への向流方式であり、水洗水
のオーバーフロー液は全て定着(2)へ導入した。ま
た、定着液も(2)から(1)へ向流配管で接続されて
いる。尚、現像液の漂白工程への持ち込み量、漂白液の
定着工程への持ち込み量及び定着液の水洗工程への持ち
込み量は感光材料35mm巾1.1m当たりそれぞれ 2.5ミリリ
ットル、 2.0ミリリットル、 2.0ミリリットルであっ
た。また、クロスオーバーの時間はいずれも6秒であ
り、この時間は前工程の処理時間に包含される。上記処
理機の開口面積は発色現像液で 100cm2 、漂白液で 120
cm2 、その他の処理液は約 100cm2 であった。
【0145】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.3 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 1.4 0.4 沃化カリウム 1.3 mg − ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 2.0 2.0 ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 3.3 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕アニリン硫酸塩 4.5 6.4 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.18
【0146】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄アンモニウム一水塩 118 180 臭化アンモニウム 80 115 硝酸アンモニウム 14 21 コハク酸 40 60 マレイン酸 33 50 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調製〕 4.4 4.0
【0147】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) メタンスルフィン酸アンモニウム 10 30 メタンチオスルホン酸アンモニウム 4 12 チオ硫酸アンモニウム水溶液( 700g/リットル) 280 ミリリットル 840ミリリットル イミダゾール 7 20 エチレンジアミン四酢酸 15 45 水を加えて 1.0 リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調製〕 7.4 7.45
【0148】(水洗水)水道水をH型強酸性カチオン交
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR-120
B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライ
トIR-400) を充填した混床式カラムに通水してカルシウ
ム及びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下に
処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg
/リットルと硫酸ナトリウム 150mg/リットルを添加し
た。この液のpHは 6.5〜 7.5の範囲にあった。
【0149】 (安定液) タンク液、補充液共通 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル) ピペラジン 0.75 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.10 水を加えて 1.0 リットル pH 8.5
【0150】表2より明らかなように、本発明の化合物
は少ない添加量で潜像保存性及び経時カブリに効果を示
す。比較化合物A〜Dでは添加量を減少することで改良
効果は著しく低下するが、本発明の化合物は添加量依存
性が小さく、特に化合物1、2、3、7では少ない添加
量で十分な改良効果をもたらすことが分かる。比較化合
物A〜Dは油溶性であり乳剤層中ではカプラーや高沸点
有機溶媒からなる油滴中に均一に存在すると考えられ
る。これに対し本発明の化合物は還元母核に極性基を導
入することで油滴の表面に局所的に配向しやすい構造と
なっている。これらの化合物はハロゲン化銀粒子中の亜
潜像核あるいはカブリ核などの分解または成長を制御す
る、もしくは感材の経時中に発生する有機ラジカルを捕
獲しハロゲン化銀粒子への接触を阻害することが考えら
れる。何れも還元母核のハロゲン化銀への接触または近
傍に存在することが有利である。従って油滴表面に局所
的に存在させることは少ない添加量での有効な効果を得
ることにつながる。
【0151】実施例2 (試料201の作製)実施例1の試料101において、
支持体を以下のように作成したものに置き換えた以外同
様にして試料201を作成した。
【0152】1)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成し
た。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー10
0重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ
・ガイギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、
300℃にて溶融後、T型ダイから押し出し、140℃
で3.3倍の縦延伸を行ない、続いて130℃で3.3
倍の横延伸を行い、さらに250℃で6秒間熱固定して
厚さ90μmのPENフィルムを得た。なおこのPEN
フィルムにはブルー染料、マゼンタ染料及びイエロー染
料(公開技報:公技番号94−6023号記載のI−
1、I−4、I−6、I−24、I−26、I−27、
II−5)を適当量添加した。さらに、直径20cmのステ
ンレス巻き芯に巻付けて、110℃、48時間の熱履歴
を与え、巻き癖のつきにくい支持体とした。
【0153】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチ
ルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸
0.04g/m2、p−クロロフェノール0.2g/m2
(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2、ポリア
ミド−エピクロルヒドリン重縮合物0.02g/m2の下
塗液を塗布して(10cc/m2、バーコーター使用)、下
塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は115℃、6分
実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて1
15℃となっている)。 3)バック層の塗設 下塗液の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0154】3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複
合物の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝
集粒子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン
0.05g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02
g/m2、ポリ(重合度10)オキシエチレン−p−ノニ
ルフェノール0.005g/m2及びレゾルシンと塗布し
た。 3−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15)オキシエチレン−プロピルオキ
シトリメトキシシラン(15重量%)で被覆処理された
コバルト−γ−酸化鉄(比表面積43m2/g、長軸0.
14μm、単軸0.03μm、飽和磁化89emu/g 、F
+2/Fe+3=6/94、表面は酸化アルミ酸化珪素で
酸化鉄の2重量%で処理されている)0.06g/m2
ジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化鉄の分散はオ
ープンニーダーとサンドミルで実施した)、硬化剤とし
てC2H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3 0.3g/m2を、溶
媒としてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、ジブチルフタレートを用いてバーコーターで塗布
し、膜厚1.2μmの磁気記録層を得た。滑り剤として
C6H13CH(OH)C10H20COOC40H81 50mg/m2、マット剤
としてシリカ粒子(1.0μm)と3−ポリ(重合度1
5)オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシシラ
ン(15重量%)で処理被覆された研磨剤の酸化アルミ
(0.20μmおよび1.0μm)をそれぞれ50mg/
m2および10mg/m2となるように添加した。乾燥は11
5℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置
はすべて115℃)。X−ライト(ブルーフィルター)
での磁気記録層のDB の色濃度増加分は約0.1、また
磁気記録層の飽和磁化モーメントは4.2emu/g 、保磁
力7.3×104 A/m、角形比は65%であった。
【0155】3−3)滑り層の調製 ジアセチルセルロース(25mg/m2)、 C6H13CH(OH)C
10H20COOC40H81 (6mg/m2)、ポリ(ジメチルシロ
キサン)(B−3)(1.5mg/m2)を塗布した。な
お、この混合物は、キシレン/プロピレンモノメチルエ
ーテル(1/1)中で105℃で溶融し、常温のプロピ
レンモノメチルエーテル(10倍量)に注加分散して作
製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μ
m)にしてから添加した。乾燥は115℃、6分行なっ
た(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115
℃)。滑り層は、動摩擦係数0.10(5mmφのステン
レス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静摩擦
係数0.08(クリップ法)、また乳剤面と滑り層の動
摩擦係数も0.15と優れた特性であった。
【0156】以上のように作成した感光材料を24mm
幅、160cmに裁断し、さらに感光材料の長さ方向の片
側幅方向から0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーシ
ョンを5.8mm間隔で2つ設ける。この2つのセットを
32mm間隔で設けたものを作成し、US5,296,8
87のFIG.1〜FIG.7に説明されているプラス
チック製のフィルムカートリッジに収納した。この試料
に磁気記録層の塗布面側からヘッドギャップ5μm、タ
ーン数2,000の入出力可能なヘッドを用いて、感光
材料の上記パーフォレーションの間に1,000/sの
送り速度でFM信号を記録した。
【0157】(試料202〜205の作製)試料201
において、表3に示すように、第5層に本発明の化合物
を添加した以外は試料101と同様に作製した。
【0158】
【表3】
【0159】(撮影から現像処理までの写真性変動の評
価)各試料を白色光にてウェッジ露光後、一方は50
℃、相対湿度58%条件下にて7日間放置し、一方は、
冷凍保存し、現像処理を行なった。各試料について、冷
凍保存した試料のシアン画像が最低濃度+1.0の濃度
を示す露光量における濃度変化を比較し、(50℃で保
存後の試料の濃度)−(冷凍保存後の試料の濃度)を求
め、感材の撮影から現像処理までの写真性変動の評価の
尺度とし、潜像保存性の評価値とした。この値がゼロに
近いほど潜像保存性の改良効果が大きい。 (経時によるカブリの評価)各試料を一方は45℃、相
対湿度58%条件下に14日間放置し、一方は、冷凍保
存し、上記と同様の露光、現像処理を行ない、その赤感
性層の最低濃度の差により、経時によるカブリを評価し
た。なお、現像処理は実施例1の処理工程と同じであ
る。結果をまとめて表3に示す。表3より、本発明の化
合物2は少ない添加量で充分な改良効果をもたらすこと
が分かる。
【0160】実施例3 試料301の作製 下塗りを施した厚み 127μの三酢酸セルロースフィルム
支持体上に、下記の組成の各層より成る多層カラー感光
材料を作製し、試料301とした。数字はm2当りの添加
量を表わす。なお添加した化合物の効果は記載した用途
に限らない。
【0161】第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.20g ゼラチン 1.90g 紫外線吸収剤U−1 0.10g 紫外線吸収剤U−3 0.040g 紫外線吸収剤U−4 0.10g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.10g 染料E−1の微結晶固体分散物 0.10g
【0162】第2層:中間層 ゼラチン 0.40g 化合物Cpd−C 5.0mg 化合物Cpd−J 5.0mg 化合物Cpd−K 3.0mg 高沸点有機溶媒Oil−3 0.10g 染料D−4 0.80mg
【0163】 第3層:中間層 表面及び内部をかぶらせた微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、 変動係数18%、AgI含量 1モル%) 銀量 0.050g 黄色コロイド銀 銀量 0.030g ゼラチン 0.40g
【0164】第4層:低感度赤感性乳剤層 乳剤A 銀量 0.30g 乳剤B 銀量 0.20g ゼラチン 0.80g カプラーC−1 0.15g カプラーC−2 0.050g カプラーC−3 0.050g カプラーC−9 0.050g 化合物Cpd−C 5.0mg 化合物Cpd−J 5.0mg 高沸点有機溶媒Oil−2 0.10g 添加物P−1 0.10g
【0165】第5層:中感度赤感性乳剤層 乳剤B 銀量 0.20g 乳剤C 銀量 0.30g ゼラチン 0.80g カプラーC−1 0.20g カプラーC−2 0.050g カプラーC−3 0.20g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.10g 添加物P−1 0.10g
【0166】第6層:高感度赤感性乳剤層 乳剤D 銀量 0.40g ゼラチン 1.10g カプラーC−1 0.30g カプラーC−2 0.10g カプラーC−3 0.70g 添加物P−1 0.10g
【0167】第7層:中間層 ゼラチン 0.60g 添加物M−1 0.30g 混色防止剤Cpd−I 2.6mg 染料D−5 0.020g 染料D−6 0.010g 化合物Cpd−J 5.0mg 高沸点有機溶媒Oil−1 0.020g
【0168】 第8層:中間層 表面及び内部をかぶらせた沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、 変動係数16%、AgI含量 0.3モル%) 銀量 0.020g 黄色コロイド銀 銀量 0.020g ゼラチン 1.00g 添加物P−1 0.20g 混色防止剤Cpd−A 0.10g 化合物Cpd−C 0.10g
【0169】第9層:低感度緑感性乳剤層 乳剤E 銀量 0.10g 乳剤F 銀量 0.20g 乳剤G 銀量 0.20g ゼラチン 0.50g カプラーC−7 0.20g カプラーC−8 0.20g 化合物Cpd−B 0.030g 化合物Cpd−D 0.020g 化合物Cpd−E 0.020g 化合物Cpd−F 0.040g 化合物Cpd−J 10 mg 化合物Cpd−L 0.020g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.10g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.10g
【0170】第10層:中感度緑感性乳剤層 乳剤G 銀量 0.30g 乳剤H 銀量 0.10g ゼラチン 0.60g カプラーC−4 0.10g カプラーC−7 0.20g カプラーC−8 0.10g 化合物Cpd−B 0.030g 化合物Cpd−D 0.020g 化合物Cpd−E 0.020g 化合物Cpd−F 0.050g 化合物Cpd−L 0.050g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.010g
【0171】第11層:高感度緑感性乳剤層 乳剤I 銀量 0.50g ゼラチン 1.00g カプラーC−4 0.30g カプラーC−7 0.10g カプラーC−8 0.10g 化合物Cpd−B 0.080g 化合物Cpd−E 0.020g 化合物Cpd−F 0.040g 化合物Cpd−K 5.0mg 化合物Cpd−L 0.020g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.020g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.020g
【0172】第12層:中間層 ゼラチン 0.60g 化合物Cpd−L 0.050g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.050g
【0173】第13層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 銀量 0.070g ゼラチン 1.10g 混色防止剤Cpd−A 0.010g 化合物Cpd−L 0.010g 高沸点有機溶媒Oil−1 0.010g 染料E−2の微結晶固体分散物 0.050g
【0174】第14層:中間層 ゼラチン 0.60g
【0175】第15層:低感度青感性乳剤層 乳剤J 銀量 0.20g 乳剤K 銀量 0.30g ゼラチン 0.80g カプラーC−5 0.20g カプラーC−6 0.10g カプラーC−10 0.40g
【0176】第16層:中感度青感性乳剤層 乳剤L 銀量 0.30g 乳剤M 銀量 0.30g ゼラチン 0.90g カプラーC−5 0.10g カプラーC−6 0.10g カプラーC−10 0.60g
【0177】第17層:高感度青感性乳剤層 乳剤N 銀量 0.20g 乳剤O 銀量 0.20g ゼラチン 1.20g カプラーC−5 0.10g カプラーC−6 0.10g カプラーC−10 0.60g 高沸点有機溶媒Oil−2 0.10g
【0178】
【0179】 第19層:第2保護層 コロイド銀 銀量 0.10mg 微粒子沃臭化銀乳剤(平均粒径0.06μm、AgI含量 1モル%) 銀量 0.10g ゼラチン 0.40g
【0180】 第20層:第3保護層 ゼラチン 0.40g ポリメチルメタクリレート(平均粒径1.5 μ) 0.10g メチルメタクリレートとアクリル酸の4:6の共重合体 (平均粒径1.5 μ) 0.10g シリコーンオイル 0.030g 界面活性剤W−1 3.0mg 界面活性剤W−2 0.030g
【0181】また、すべての乳剤層には上記組成物の他
に添加剤F−1〜F−8を添加した。さらに各層には上
記組成物の他にゼラチン硬化剤H−1及び塗布用、乳化
用界面活性剤W−3、W−4、W−5、W−6を添加し
た。更に防腐、防黴剤としてフェノール、1,2−ベン
ズイソチアゾリン−3−オン、2−フェノキシエタノー
ル、フェネチルアルコール、p−安息香酸ブチルエステ
ルを添加した。
【0182】
【表4】
【0183】
【表5】
【0184】
【表6】
【0185】
【化42】
【0186】
【化43】
【0187】
【化44】
【0188】
【化45】
【0189】
【化46】
【0190】
【化47】
【0191】
【化48】
【0192】
【化49】
【0193】
【化50】
【0194】
【化51】
【0195】
【化52】
【0196】
【化53】
【0197】
【化54】
【0198】
【化55】
【0199】(試料302〜305の作製)試料301
において、表7に示すように、第9層に本発明の化合物
及び比較化合物Eを添加した以外は試料301と同様に
作製した。
【0200】
【表7】
【0201】
【化56】
【0202】得られた試料をストリプス形態に裁断し
た。 (撮影から現像処理までの写真性変動の評価)各試料を
白色光にてウェッジ露光後、一方は45℃、相対湿度5
5%条件下にて7日間放置し、一方は、冷凍保存し、以
下に示す処理工程により現像処理を行なった。各試料に
ついて、冷凍保存した試料のマゼンタ画像が最低濃度+
1.5の濃度を示す露光量における濃度変化を比較し、
(45℃で保存後の試料の濃度)−(冷凍保存後の試料
の濃度)を求め、感材の撮影から現像処理までの写真性
変動すなわち潜像保存性の評価の尺度とした。この値が
ゼロに近いほど潜像保存性の改良効果が高く好ましい。 (経時による最高発色濃度の変化)各試料を一方は55
℃、相対湿度55%条件下に10日間放置し、一方は、
冷凍保存し、上記と同様の露光、現像処理を行ない、そ
の緑感性層の最高発色濃度(Dmax )の差を求めた。 △(Dmax )=(生保存後のDmax )−(冷凍保存後の
Dmax ) 結果をまとめて、表7に示す。
【0203】表7より明らかなように、本発明の化合物
を用いると少ない添加量で充分な潜像保存性改良効果が
得られ、かつ、保存による最高発色濃度変化も小さいこ
とが分かる。比較化合物Eが添加量増大とともに経時後
の最高発色濃度が低下するのは、感材中の有機ラジカル
を捕獲することによって生じる比較化合物Eのラジカル
体が、4当量マゼンタカプラー(C−7)の2量体の生
成を促進するためと考えられる。
【0204】上記の試料301を用いて、これを露光し
た後、自動現像機を用いて以下に記載の方法で、液の累
積補充量がそのタンク容量の3倍になるまで処理した後
に現像処理を行なった。 処理工程 時間 温度 タンク容量 補充量 第一現像 4分 38℃ 12リットル 1000ミリリットル/m2 第一水洗 45秒 38℃ 2リットル 2200ミリリットル/m2 反 転 45秒 38℃ 2リットル 500ミリリットル/m2 発色現像 4分 38℃ 12リットル 1000ミリリットル/m2 漂 白 3分 38℃ 4リットル 200ミリリットル/m2 定 着 3分 38℃ 8リットル 500ミリリットル/m2 第二水洗(1) 1分 38℃ 2リットル − 第二水洗(2) 1分 38℃ 2リットル 1100ミリリットル/m2 安 定 1分 25℃ 2リットル 500ミリリットル/m2 乾 燥 1分 65℃ − − ここで第二水洗の補充は、第二水洗(2) に補充液を導
き、第二水洗(2) のオーバーフロー液を第二水洗(1) に
導く、いわゆる向流補充方式とした。
【0205】各処理液の組成は以下の通りであった。 〔第一現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレ ンホスホン酸・5ナトリウム塩 2.0g 3.0g 亜硫酸ナトリウム 30g 40g ハイドロキノン・モノスルホン酸 カリウム 30g 40g 炭酸カリウム 40g 48g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒド ロキシメチル−3−ピラゾリドン 2.0g 3.5g 臭化カリウム 2.5g 0g チオシアン酸カリウム 1.2g 1.8g ヨウ化カリウム 2.0mg − 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 10.00 10.20 pHは硫酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0206】 〔第一水洗液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミンテトラメチレン ホスホン酸 2.0g タンク液に同じ リン酸2ナトリウム 5.0g 水を加えて 1000ミリリットル pH 7.00 pHは塩酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0207】 〔反転液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレ ンホスホン酸・5ナトリウム塩 3.0g タンク液に同じ 塩化第一スズ・2水塩 1.0g p−アミノフェノール 0.1g 水酸化ナトリウム 8g 氷酢酸 15ミリリットル 水を加えて 1000ミリリットル pH 6.00 pHは酢酸又は水酸化ナトリウムで調整した。
【0208】 〔発色現像液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 ニトリロ−N,N,N−トリメチレ ンホスホン酸・5ナトリウム塩 2.0g 3.0g 亜硫酸ナトリウム 7.0g 10.0g リン酸3ナトリウム・12水塩 40g 45g 臭化カリウム 1.0g − ヨウ化カリウム 90mg − 水酸化ナトリウム 3.0g 3.0g シトラジン酸 1.5g 1.5g N−エチル−N−(β−メタンスル ホンアミドエチル)−3−メチル −4−アミノアニリン・3/2硫 酸・1水塩 15g 20g 3,6−ジチアオクタン−1,8− ジオール 1.0g 1.2g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 12.00 12.20 pHは硫酸又は水酸化カリウムで調整した。
【0209】 〔漂白液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 1,3−ジアミノプロパン四酢酸 第二鉄アンモニウム・1水塩 50g 100g 臭化カリウム 100g 200g 硝酸アンモニウム 10g 20g 酢酸(90%) 60g 120g 3−メルカプト−1,2,4−トリ アゾール 0.0005モル 0.0008モル 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 4.5 4.0 pHは硝酸又はアンモニア水で調整した。
【0210】 〔定着液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリ ウム塩・2水塩 10.0g 15.0g チオ硫酸アンモニウム 150g 200g 亜硫酸ナトリウム 25.0g 30.0g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH 6.60 6.80 pHは酢酸又はアンモニア水で調整した。
【0211】〔第二水洗液〕 〔タンク液、補充
液とも〕 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIR−400)を充
填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグネシ
ウムイオン濃度を3mg/リットル以下に処理し、続いて
二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/リットルと
硫酸ナトリウム1.5g/リットルを添加した。この液
のpHは6.5〜7.5の範囲にある。
【0212】 〔安定液〕 〔タンク液〕 〔補充液〕 1−ヒドロキシメチル−1,2,4 −トリアゾール 2.3g タンク液に同じ ポリオキシエチレン−p−モノノニル フェニルエーテル(平均重合度10) 0.3g 1,2,4−トリアゾール 2.0g 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾ ール−1−イルメチル)ピペラジン 0.2g 1,2−ベンツイソチアゾリン−3− オン 0.05g 水を加えて 1000ミリリットル pH(水酸化ナトリウムと酢酸で調整) 6.5
【0213】実施例4 (試料401〜404の作成)実施例1の試料101に
おいて表8に示すように、第9層に比較化合物F、Gを
添加した以外は試料101と同様に試料401〜404
を作製した。
【0214】
【表8】
【0215】
【化57】
【0216】得られた試料は実施例1の試料101、1
04、105、108、109とともに実施例1と同様
に潜像保存性(撮影から現像処理までの写真性変動)の
評価の評価を行なった。各試料を白色光にてウェッジ露
光後、一方は50℃、相対湿度58%条件下にて8日間
放置し、一方は、冷凍保存し、実施例1に示す処理工程
により現像処理を行なった。各試料について、冷凍保存
した試料のマゼンタ画像及びイエロー画像が最低濃度+
1.0の濃度を示す露光量における濃度変化を比較し、
(50℃で保存後の試料の濃度)−(冷凍保存後の濃
度)を求めた。
【0217】表8から分かるように本発明の化合物2及
び22は添加層である緑感性層の潜像保存性を少ない添
加量で改良することができ、しかも青感性層に影響を与
えない。一方、比較化合物F及びGは添加層には効果が
あるものの、青感性層を濃度低下させてしまい、緑感性
層とのカラーバランスの上で好ましくない。従って本発
明の化合物は任意の乳剤層に選択的に、しかも少ない添
加量で効果をもたらすことができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】
【化19】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】
【化21】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】工程− 塩酸ヒドロキシルアミン92.3g、炭酸水素ナトリウ
ム111.7g、メタノール200ml、クロロ酢酸t−
ブチル110gを60℃で2時間反応させた。反応液を
水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去し、粗生成物を得た。シリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製を行い中間体−Aを2
2.9g得た。(収率22.7%)。 工程− 水50ml、酢酸エチル50ml、炭酸水素ナトリウム5.
7g、中間体−A 5.0gを窒素気流下に攪拌してい
るところへ、10℃にてステアロイルクロリド8.0g
を滴下した。40℃に昇温して分液し、2回水洗後有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。
粗生成物をヘキサン、アセトニトリルの混合溶媒を用い
て再結晶することによって中間体−Bを10.5g得
た。(収率96.3%)。 工程− 中間体−B 9.2g、2,6−ジメチルフェノール
2.6g、塩化メチレン90ml、濃硫酸0.9mlを加え
20℃で1日反応させた。水と酢酸エチルを加え50℃
で分液した。有機層を2回水洗し、硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去した。化合物2の結晶が得られ
たためアセトニトリルでよく洗浄し、乾燥して化合物1
6.0gを得た。(収率 78.1%)。 300MHz 1H NMR δD2O (NaOD 添加):0.90(3H,t),1.20 〜1.46(bs,26H),
1.56(bs,2H),2.22(m,1H),2.48(m,1H),3.28(s,1H),4.11
(bs,1H),4.18(s,1H)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされる化合物を
    含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 1 は、炭素数1〜5の置換又は無置換のアルキレン基
    を表わす。Xは、水溶性基を表わす。R2 は、炭素数の
    総和が14〜40の置換又は無置換のアルキル基、アル
    ケニル基、アリール基、アルコキシ基、−NR3
    4 (R3 、R4 は、各々独立に炭素数1〜40のアルキ
    ル基、水素原子、アリール基を表わす。)、ビシクロア
    ルキル基、ビシクロアルケニル基、シクロアルキル基、
    シクロアルケニル基もしくはヘテロ環基を表わす。ただ
    し、Xが4級アンモニウム塩構造であるとき、R2 は炭
    素数14〜17のアルキル基ではない。
  2. 【請求項2】 前記の式(I)において、R1 は炭素数
    1〜5の置換又は無置換のアルキレン基を表わし、X
    は、下記一般式(II)、(III) 、(IV)、(V)で表わされ
    る構造の中から選択される水溶性基を表わし、 【化2】 式(II)中、Ra 、Rb 、Rc は各々独立に同じでも異っ
    ていてもよい炭素数1〜5の置換又は無置換のアルキル
    基もしくは水素原子を表わし、A- は、1価のアニオン
    を表わし、式(III) 中、B+ は1価のカチオンを表わ
    す。式(IV)中、Lは炭素数2〜4の置換又は無置換のア
    ルキレンを表わし、nは、2〜8の整数を表わし、Rd
    は水素原子、炭素数1〜4の置換又は無置換のアルキル
    基、又は炭素数6〜10の置換又は無置換のアリール基
    を表わし、(V)式中、Mは水素原子又は金属原子を表
    わす。R2 は、Xが(II)式で表わされる構造のとき炭素
    数の総和が18〜40の置換又は無置換のアルキル基又
    は、炭素数の総和が14〜40のアルケニル基、アリー
    ル基、アルコキシ基、−NR3 4 (R3 、R4 は各々
    独立に、炭素数1〜40のアルキル基、水素原子もしく
    はアリール基を表わす。)、ビシクロアルケニル基、ビ
    シクロアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニ
    ル基もしくはヘテロ環基を表わし、Xが(III) 、(IV)、
    (V)で表わされる構造のときR2 は、炭素数の総和が
    14〜40の置換又は無置換の、アルキル基、アルケニ
    ル基、アリール基、アルコキシ基、−NR3
    4 (R3 、R4 は各々独立に、炭素数1〜40のアルキ
    ル基、水素原子もしくはアリール基を表わす。)、ビシ
    クロアルケニル基、ビシクロアルキル基、シクロアルキ
    ル基、シクロアルケニル基もしくはヘテロ環基を表わす
    ことを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真感
    光材料。
  3. 【請求項3】 一般式(VI)で表わされる化合物。 【化3】 式(VI)中、R2 は、炭素数14〜23の直鎖アルキル
    基、炭素数の総和が20〜50の置換アリール基、又は
    炭素数の総和が14〜40の置換アルキル基を表わす。
    1 は、炭素数1〜3の無置換アルキレン基を表わす。
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