JPH0987616A - シラシクロペンタジエン誘導体を用いた有機電界発光素子 - Google Patents

シラシクロペンタジエン誘導体を用いた有機電界発光素子

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JPH0987616A
JPH0987616A JP8090271A JP9027196A JPH0987616A JP H0987616 A JPH0987616 A JP H0987616A JP 8090271 A JP8090271 A JP 8090271A JP 9027196 A JP9027196 A JP 9027196A JP H0987616 A JPH0987616 A JP H0987616A
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勇昇 泉澤
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顕治 古川
Kohei Tamao
皓平 玉尾
Shigehiro Yamaguchi
茂弘 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子輸送性に優れ、低電圧、高発光効率な有
機EL素子の提供。 【解決手段】 一般式[化1]で表されるシラシクロペ
ンタジエン誘導体を用いた電界発光素子。 【化1】 (式中、X及びYは、独立に炭素数1〜6の炭化水素基
等、R1 〜R4 は、水素、ハロゲン、炭素数1〜6のア
ルキル基等で、又はそれらが隣接した場合は(無)置換
の環が縮合した構造。) 【効果】 課題を実用的に解決し、フルカラーのフラッ
トパネルディスプレーへの適用可能。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電界発光(EL)
素子に関するもので、詳しくはシラシクロペンタジエン
誘導体を用いたEL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】近年、これまでにない高輝
度な平面ディスプレイの候補として有機EL素子が注目
され、その研究開発が活発化している。有機EL素子は
有機発光層を2つの電極で挟んだ構造であり、陽極から
注入された正孔と陰極から注入された電子とが発光層中
で再結合して光を発する。用いられる有機材料には低分
子材料と高分子材料があり、共に高輝度のEL素子がで
きることが示されている。このような有機EL素子には
2つのタイプがある。1つは、タン(C.W.Tang)らによ
って発表された蛍光色素を電荷輸送層中に添加したもの
(ジャーナルオブジアプライドフィジックス(J.Appl.Ph
ys.),65,3610(1989))、もう1つは、蛍光色素を単独に
用いたものである(例えば、ジャパニーズジャーナルオ
ブジアプライドフィジックス(Jpn.J.Appl.Phys.),27,L2
69(1988)に記載されている素子)。後者の素子では、蛍
光色素が電荷の1つである正孔のみを輸送する正孔輸送
層および/あるいは電子のみを輸送する電子輸送層と積
層しているような場合に発光効率が向上することが示さ
れている。有機EL素子に使用される正孔輸送材料は、
トリフェニルアミン誘導体を中心にして多種多様の材料
が知られているにも関わらず、電子輸送材料は少ない。
また、既存の電子輸送材料は、既存の正孔輸送材料、例
えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(3−メチ
ルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェニル(TP
D)に比べ電荷の輸送能力が低く、有機EL素子に使用
した場合、性能が用いた電子輸送材料により制限され十
分な素子の特性を引き出すことができなかった。このよ
うな電子輸送材料の具体例としてオキシン誘導体の金属
錯体(特開昭59−194393などに記載のもの)、
2−(4−ビフェニルイル)−5−(4−tert−ブチル
フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)
などが知られている。前者は、比較的低電圧で有機EL
素子を駆動させることができるが、まだ十分ではなく、
また、自身の発光が緑色であるため青色の発光を得るこ
とが困難である。後者を電子輸送層として用いた例とし
て前記の有機EL素子(Jpn.J.Appl.Phys.,27,L269(198
8))がある。しかし、結晶化を起こしやすいなど、薄膜
の安定性に乏しいことが指摘され、オキサジアゾール環
を複数持つ化合物が開発された(日本化学会誌,11,1540
(1991)、特開平6ー145658、特開平6ー9294
7、特開平5ー152072、特開平5ー20201
1、特開平6ー136359などに記載のもの)。しか
しながら、これらにおいても駆動電圧が高いなどの実用
上充分な性質を有していなかった。他の化合物系とし
て、キノキサリン誘導体が報告されている(特開平6−
207169)。2量化させることにより分子量が増大
し薄膜の安定性が向上しているが、これらにおいても駆
動電圧が高く実用化には十分ではなかった。有機EL素
子に用いられる電子輸送材料の特性としては、何よりも
まず電子輸送能に優れている必要があり、電子輸送能に
優れた材料を使用することにより有機EL素子の効率を
高めることが予測される。一方、シラシクロペンタジエ
ン誘導体の最近の報告例としては、特開平7−1794
77に示されているものがあるが、π電子共役系有機ポ
リマーへの応用を意図した反応性中間体に関するもので
本発明とは異なる。また、チオフェンとの共重合体の例
も特開平6−166746に示されているが、これらの
化合物は吸収波長及び発光波長が長く有機EL素子の電
子輸送材料としては不向きであった。また、シラン誘導
体を有機EL素子に利用した例として、特開平5−34
3184、特開平6−124784、特開平6−234
968、特開平6−293778、特開平6−3258
71、特開平7−11244があるが、ここに示されて
いる有機シラン化合物にはシラシクロペンタジエン環は
含まれておらず、電子輸送性の記述もなく、実際に使用
されている例も正孔輸送材料あるいは発光層と陰極との
密着性向上のための界面層としての使用であり、電子輸
送材料としては全く記述されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この問題を解
決し、低電圧、高発光効率な有機EL素子を見いだすべ
く鋭意検討した結果、シラシクロペンタジエン誘導体を
有機EL素子に用いた場合、上記問題点が解決されるこ
とを見いだし本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)、
(2)、(3)、(4)ないし(5)の各構成を有す
る。
【0005】(1)一般式[化3]で表されるシラシク
ロペンタジエン誘導体を用いた電界発光素子。
【化3】 (式中、X及びYは、それぞれ独立に炭素数1から6ま
での飽和若しくは不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、
アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、ヒドロキシ
基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無
置換のヘテロ環又はXとYが結合して飽和又は不飽和の
環を形成した構造であり、R1 〜R4 は、それぞれ独立
に水素、ハロゲン、置換若しくは無置換の炭素数1から
6までのアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ
基、アミノ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボ
ニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、アゾ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリ
ールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ
基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルフィニル
基、スルフォニル基、スルファニル基、シリル基、カル
バモイル基、アリール基、ヘテロ環基、アルケニル基、
アルキニル基、ニトロ基、ホルミル基、ニトロソ基、ホ
ルミルオキシ基、イソシアノ基、シアネート基、イソシ
アネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基
もしくはシアノ基又は隣接した場合には置換若しくは無
置換の環が縮合した構造である。)
【0006】(2)前記(1)記載のシラシクロペンタ
ジエン誘導体のうち少なくとも1種を電荷輸送層の成分
として用いたことを特徴とする電界発光素子。
【0007】(3)前記(1)記載のシラシクロペンタ
ジエン誘導体のうち少なくとも1種を発光層の成分とし
て用いたことを特徴とする電界発光素子。
【0008】(4)前記(1)記載のシラシクロペンタ
ジエン誘導体のうち少なくとも1種を正孔阻止層の成分
として用いたことを特徴とする電界発光素子。
【0009】(5)一般式[化4]で表されるシラシク
ロペンタジエン誘導体を正孔阻止層の成分として用いた
ことを特徴とする電界発光素子。
【化4】 (式中、X及びYは、それぞれ独立に炭素数1から6ま
での飽和若しくは不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、
アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、置換若しく
は無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環
を示し、R1 〜R8 は、それぞれ独立に水素、ハロゲ
ン、炭素数1から6までのアルキル基、アルコキシ基、
パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、
アミノ基、ニトロ基、アルキルカルボニル基、アルコキ
シカルボニル基、ホルミル基、ニトロソ基、アゾ基、ア
ルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキ
シ基、ホルミルオキシ基、スルフィニル基、スルフォニ
ル基、スルファニル基、シリル基、イソシアノ基、カル
バモイル基、シアネート基、イソシアネート基、チオシ
アネート基、イソチオシアネート基、アリール基、アル
ケニル基、アルキニル基若しくはシアノ基又は隣接した
場合には置換若しくは無置換の環が縮合しても良い。)
【0010】本発明について以下に詳述する。本発明で
用いられるシラシクロペンタジエン誘導体の例としては
以下のものがあげられる。 1,1−ジメチル−2,3,4,5−テトラフェニルシ
ラシクロペンタジエン 1,1−ジエチル−2,3,4,5−テトラキス(2−
メチルフェニル)シラシクロペンタジエン 1,1−ジイソプロピル−2,3,4,5−テトラキス
(3−メチルフェニル)シラシクロペンタジエン 1−エチル−1−メチル−2,3,4,5−テトラキス
(4−メチルフェニル)シラシクロペンタジエン 1,1−ジタ−シャリ−ブチル−2,3,4,5−テト
ラキス(2−エチルフェニル)シラシクロペンタジエン 1,1−ジフェニル−2,3,4,5−テトラキス(3
−エチルフェニル)シラシクロペンタジエン 1−メチル−1−フェニル−2,3,4,5−テトラキ
ス(4−エチルフェニル)シラシクロペンタジエン 1−フェニル−1−ターシャリ−ブチル−2,3,4,
5−テトラキス(3−ターシャリ−ブチルフェニル)シ
ラシクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(3−メチルフェニ
ル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジ(4−トルイル)−2,5−ビス(4−メチ
ルフェニル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジ
エン 1−シラシクロヘキサン−1−スピロ−2’,5’−ジ
(2−ビフェニル)−3’,4’−ジフェニル−1’−
シラシクロペンタジエン 1−シラシクロペンタン−1−スピロ−2’,5’−ジ
(3−ビフェニル)−3’,4’−ジフェニル−1’−
シラシクロペンタジエン 9−シラフルオレン−9−スピロ−2’,5’−ジ(4
−ビフェニル)−3’,4’−ジフェニル−1’−シラ
シクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(2−トリフルオロメ
チルフェニル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタ
ジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(3−フルオロフェニ
ル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,2−ビス(1−メチル−2,5−ビス(3−メトキ
シフェニル)−3、4−ジフェニルシラシクロペンタジ
エニル)エタン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(4−シアノフェニ
ル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス{2−(2−ベンゾオ
キサゾリル)フェニル}−3,4−ジフェニルシラシク
ロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス{3−(2−ベンゾチ
エニル)フェニル}−3,4−ジフェニルシラシクロペ
ンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス{4−(2−ベンゾフ
リル)フェニル}−3,4−ジフェニルシラシクロペン
タジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス{2−(2−ベンゾチ
アゾリル)フェニル}−3,4−ジフェニルシラシクロ
ペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス{3−(2−ベンゾイ
ミダゾリル)フェニル}−3,4−ジフェニルシラシク
ロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス{4−(2−インドリ
ル)フェニル}−3,4−ジフェニルシラシクロペンタ
ジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス{3−(5−メトキシ
−2−ベンゾチアゾリル)フェニル}−3,4−ジフェ
ニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ジ(1−ナフチル)−3,
4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ジ(2−メチル−1−ナフ
チル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジメトキシ−2,5−ジ(2−ナフチル)−
3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ジ(2−ベンゾチエニル)
−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(3−メチル−2−ベ
ンゾチエニル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタ
ジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(3−フェニル−2−
ベンゾチエニル)−3,4−ジフェニルシラシクロペン
タジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(2−メチル−3−ベ
ンゾチエニル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタ
ジエン 1,1−ジメチル−2,5−ジ(2−ベンゾチアゾリ
ル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ジ(2−ベンゾオキサゾリ
ル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(5−メチル−2−ベ
ンゾオキサゾリル)−3,4−ジフェニルシラシクロペ
ンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(5−フェニル−2−
ベンゾチアジアゾリル)−3,4−ジフェニルシラシク
ロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ジ(3−ベンゾフラニル)
−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(3,4−ジフルオロ
フェニル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエ
ン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(3,4,5−トリフ
ルオロフェニル)−3,4−ジフェニルシラシクロペン
タジエン 1,1−ジメチル−2,5−ビス(2,3,4,5,6
−ペンタフルオロフェニル)−3,4−ジフェニルシラ
シクロペンタジエン 5,5’−ジブロモ−1,1,1’,1’−テトラエチ
ル−3,3’,4,4’−テトラフェニル−2,2’−
ビシロール 5,5’−ジメチル−1,1,1’,1’−テトラエチ
ル−3,3’,4,4’−テトラフェニル−2,2’−
ビシロール 5,5’’’−ジブロモ−1,1,1’,1’,
1’’,1’’,1’’’,1’’’−オクタエチル−
3,3’,3’’,3’’’,4,4’,4’’,
4’’’−オクタフェニル−2,2’:5’,2’’:
5’’,2’’’−クォーターシロール 9,9’−シラスピロビフルオレン 9,9−ジフェニル−9−シラフルオレン 9,9−ジナフチル−9−シラフルオレン
【0011】[化5]で表される化合物(TTSTT)
【0012】
【化5】
【0013】[化6]で表される化合物
【0014】
【化6】
【0015】本発明で用いられるシラシクロペンタジエ
ン誘導体は、例えば、以下の製造法により得ることがで
きる。すなわち、一般式[化7]
【0016】
【化7】
【0017】(式中、X及びYは、それぞれ独立に炭素
数1から6までの飽和若しくは不飽和の炭化水素基、ア
ルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ
基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無
置換のヘテロ環を示すか、若しくはXとYが結合して飽
和または不飽和の環を形成しており、R1 及びR2 は、
それぞれ独立に水素、ハロゲン、置換若しくは無置換の
炭素数1から6までのアルキル基、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロ
アルコキシ基、アミノ基、アルキルカルボニル基、アリ
ールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリール
オキシカルボニル基、アゾ基、アルキルカルボニルオキ
シ基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボ
ニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、ス
ルフィニル基、スルフォニル基、スルファニル基、シリ
ル基、カルバモイル基、アリール基、ヘテロ環基、アル
ケニル基、アルキニル基、ニトロ基、ホルミル基、ニト
ロソ基、ホルミルオキシ基、イソシアノ基、シアネート
基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシ
アネート基若しくはシアノ基を示すか、置換若しくは無
置換の環が縮合しても良い。)で表されるアセチレン誘
導体にアルカリ金属錯体を反応させ、続いて一般式[化
8]
【0018】
【化8】
【0019】(式中、X、Y及びZは、それぞれ独立
に、ターシャリ−ブチル基若しくはアリール基を示
す。]で表されるシラン誘導体を反応させ、さらに続い
て、塩化亜鉛あるいは塩化亜鉛錯体を反応させることに
よって、一般式[化9]
【0020】
【化9】
【0021】(式中、Aは、ハロゲン化亜鉛若しくはハ
ロゲン化亜鉛錯体を示し、X及びYは、それぞれ独立に
炭素数1から6までの飽和若しくは不飽和の炭化水素
基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオ
キシ基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しく
は無置換のヘテロ環を示すか、XとYが結合して飽和ま
たは不飽和の環を形成しており、R1 及びR2 は、それ
ぞれ独立に水素、ハロゲン、置換若しくは無置換の炭素
数1から6までのアルキル基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアル
コキシ基、アミノ基、アルキルカルボニル基、アリール
カルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アゾ基、アルキルカルボニルオキシ
基、アリールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スル
フィニル基、スルフォニル基、スルファニル基、シリル
基、カルバモイル基、アリール基、ヘテロ環基、アルケ
ニル基、アルキニル基、ニトロ基、ホルミル基、ニトロ
ソ基、ホルミルオキシ基、イソシアノ基、シアネート
基、イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシ
アネート基若しくはシアノ基を示すか、置換若しくは無
置換の環が縮合しても良い。)で表される反応性シラシ
クロペンタジエン誘導体が得られる。
【0022】ここで用いられるアセチレン誘導体に付く
置換基としては、アルカリ金属錯体とアセチレンとの反
応を阻害しにくいものが良く、特に好ましくはアルカリ
金属錯体に対して不活性なものが好ましい。用いられる
アルカリ金属錯体としては、例えば、リチウムナフタレ
ニド、ナトリウムナフタレニド、カリウムナフタレニ
ド、リチウム4,4’−ジターシャリ−ブチル−2,
2’−ビフェニリドあるいはリチウム(N、N−ジメチ
ルアミノ)ナフタレニドなどがあげられる。用いられる
溶媒としては、アルカリ金属あるいはアルカリ金属錯体
に不活性なものなら特に制限はなく、通常、エーテルあ
るいはテトラヒドロフランのようなエーテル系の溶媒が
用いられる。続いて使用されるシラン誘導体の置換基と
しては、嵩高いものが好ましく、具体的にはターシャリ
−ブチルジフェニルクロロシランあるいはジターシャリ
−ブチルフェニルクロロシランなどがあげられる。さら
に続いて用いられる塩化亜鉛あるいは塩化亜鉛の錯体と
しては、塩化亜鉛の固体を直接用いるか、塩化亜鉛のエ
ーテル溶液を使用するか、あるいは塩化亜鉛のテトラメ
チルエチレンジアミン錯体などがあげられる。これらの
塩化亜鉛類は、十分に乾燥していることが好ましく、水
分が多いと目的物が得られ難くなる。この一連の反応
は、不活性気流中で行うことが好ましく、アルゴンガス
が使われる。このようにして得られた反応性シラシクロ
ペンタジエン誘導体に触媒の存在下、一般式[化10]
【0023】
【化10】
【0024】(式中、Xは、塩素、臭素又はヨウ素を表
し、Rは、ハロゲン、置換若しくは無置換の炭素数1か
ら6までのアルキル基、パーフルオロアルキル基、アル
キルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシ
カルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルフィ
ニル基、スルフォニル基、スルファニル基、シリル基、
アリール基、ヘテロ環基、アルケニル基若しくはアルキ
ニル基を示す。)で表されるハロゲン化物を反応させる
ことによって、本発明で用いられるシラシクロペンタジ
エン誘導体を得ることができる。
【0025】ここで用いられる触媒としては、テトラキ
ストリフェニルフォスフィンパラジウムあるいはジクロ
ロビストリフェニルフォスフィンパラジウムなどのパラ
ジウム触媒があげられる。一連の反応の各段階におい
て、反応温度に特に制限はないが、アルカリ金属錯体、
シラン誘導体及び塩化亜鉛等を加え撹拌する際には、室
温以下が好ましく、通常0℃以下で行われる。ハロゲン
化物を加えた後の反応温度は、室温以上が好ましく、通
常、溶媒にテトラヒドロフランを用いた場合には還流下
で行われる。反応時間においても特に制限はなく、アル
カリ金属錯体、シラン誘導体及び塩化亜鉛等を加え撹拌
する際には、数分から数時間の間が望ましい。ハロゲン
化物を加えた後の反応は、NMRあるいはクロマトグラ
フィー等の一般的な分析手段により反応を追跡し、反応
の終点を決定すればよい。
【0026】本発明で用いられる化合物において、シラ
シクロペンタジエン環にベンゼン環が縮合している場合
には、上記製造法とは異なる方法が用いられる。これま
でに知られている公知の方法であるなら特に制限はない
が、例えば以下の方法がある。すなわち、一般式[化1
1]
【0027】
【化11】
【0028】(式中、Xは、塩素、臭素若しくはヨウ素
を表し、R1 からR8 は、それぞれ独立に炭素数1から
6までの飽和若しくは不飽和の炭化水素基、アルコキシ
基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、フッ
素、水素、置換若しくは無置換のアリール基、置換若し
くは無置換のヘテロ環、シアノ基、隣接している場合に
は、飽和または不飽和の環を形成している。)で表され
る2,2’−ジハロゲノビフェニル誘導体にアルカリ金
属、アルカリ土類金属あるいはアルカリ金属錯体を作用
させ、これに一般式[化12]
【0029】
【化12】
【0030】(式中、X及びYは、それぞれ独立に炭素
数1から6までの飽和若しくは不飽和の炭化水素基、ア
ルコキシ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ
基、置換若しくは無置換のアリール基、置換あるいは無
置換のヘテロ環を示すか、XとYが結合して飽和または
不飽和の環を形成している。)で表されるジクロロシラ
ン誘導体を反応させることによって、本発明で用いられ
るシラシクロペンタジエン誘導体を得ることができる。
【0031】ここで用いられる金属としては、リチウ
ム、ナトリウム、マグネシウムあるいはカリウム等があ
げられ、金属錯体としては、ノルマルブチルリチウム、
ターシャリ−ブチルリチウムあるいはフェニルリチウム
等があげられる。用いられる2,2’−ジハロゲノビフ
ェニル誘導体の置換基としては、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属あるいはアルカリ金属錯体に、この反応条件
下不活性なものなら特に制限はない。アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属あるいはアルカリ金属錯体を作用させる
時の反応温度についても特に制限はなく、通常、0℃以
下で行われる。ただし、反応性の高いシアノ基のような
置換基が存在している時には低い温度が好ましく、通
常、−70℃以下で行われる。用いられる反応溶媒とし
ては、アルカリ金属、アルカリ土類金属あるいはアルカ
リ金属錯体に不活性なものなら特に制限はなく、通常、
エーテルあるいはテトラヒドロフランのようなエーテル
系の溶媒が用いられる。
【0032】このようにして得られた本発明で用いられ
るシラシクロペンタジエン誘導体のケイ素上に付く置換
基としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル
基、イソプロピル基、シクロペンチル基、あるいはター
シャリ−ブチル基のようなアルキル基、ビニル基、アリ
ル基、ブテニル基あるいはスチリル基のようなアルケニ
ル基、エチニル基、プロパギル基あるいはフェニルアセ
チニル基のようなアルキニル基、メトキシ基、エトキシ
基、イソプロポキシ基あるいはターシャリ−ブトキシ基
のようなアルコキシ基、ビニルオキシ基あるいはアリル
オキシ基のようなアルケニルオキシ基、エチニルオキシ
基あるいはフェニルアセチルオキシ基のようなアルキニ
ルオキシ基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル
基、ビフェニル基、トルイル基、ピレニル基、ペリレニ
ル基、アニシル基、ターフェニル基あるいはフェナンス
レニル基等のアリール基、ヒドロフリル基、ヒドロピレ
ニル基、ジオキサニル基、チエニル基、フリル基、オキ
サゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チア
ジアゾリル基、アクリジニル基、キノリル基、キノキサ
ロイル基、フェナンスロリル基、ベンゾチエニル基、ベ
ンゾチアゾリル基、インドリル基、シラシクロペンタジ
エニル基あるいはピリジル基等のヘテロ環等があげられ
る。さらに、これらの置換基がお互いに任意の場所で結
合してスピロ環を形成していても良い。
【0033】シラシクロペンタジエン環の炭素上に付く
置換基としては、水素、フッ素あるいは塩素等のハロゲ
ン、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプ
ロピル基、シクロペンチル基、あるいはターシャリ−ブ
チル基のようなアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテ
ニル基あるいはスチリル基のようなアルケニル基、エチ
ニル基、プロパギル基あるいはフェニルアセチニル基の
ようなアルキニル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプ
ロポキシ基あるいはターシャリ−ブトキシ基のようなア
ルコキシ基、ビニルオキシ基あるいはアリルオキシ基の
ようなアルケニルオキシ基、エチニルオキシ基あるいは
フェニルアセチルオキシ基のようなアルキニルオキシ
基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ビフェニルオキシ基
あるいはピレニルオキシ基のようなアリールオキシ基、
トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基あるい
はペンタフルオロエトキシ基のようなパーフルオロ基、
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基あるいはジフェニ
ルアミノ基のようなアミノ基、アセチル基あるいはベン
ゾイル基のようなケトン、アセトキシ基あるいはベンゾ
イルオキシ基のようなエステル基、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基あるいはフェノキシカルボニ
ル基のようなエステル基、メチルスルフィニル基あるい
はフェニルスルフィニル基のようなスルフィニル基、ト
リメチルシリル基、ジメチルターシャリ−ブチルシリル
基、トリメトキシシリル基あるいはトリフェニルシリル
基のようなシリル基、フェニル基、ビフェニル基、ター
フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレニル
基、トルイル基、アニシル基、フルオロフェニル基、ジ
フェニルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル
基、ジエチルアミノフェニル基あるいはフェナンスレニ
ル基のようなアリール基、チエニル基、フリル基、シラ
シクロペンタジエニル基、オキサゾリル基、オキサジア
ゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、アクリジ
ニル基、キノリル基、キノキサロイル基、フェナンスロ
リル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチアゾリル基、イン
ドリル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピロリル基、
ベンゾオキサゾリル基、ピリミジル基あるいはイミダゾ
リル基等のヘテロ環、ニトロ基、ホルミル基、ニトロソ
基、ホルミルオキシ基、イソシアノ基、シアネート基、
イソシアネート基、チオシアネート基、イソチオシアネ
ート基あるいはシアノ基等があげられる。さらに、これ
らの置換基がお互いに任意の場所で結合して環を形成し
ていても良い。
【0034】これらの置換基の導入方法は、シラシクロ
ペンタジエン環の形成前に導入しても良いし、シラシク
ロペンタジエン環形成後に導入しても良い。本発明の有
機EL素子に用いられるシラシクロペンタジエン誘導体
は電子輸送性材料として有効であることがわかった。シ
ラシクロペンタジエン環は、対応するシクロペンタジエ
ン環、チオフェン環、ピロール環あるいはフラン環に比
べて、最低非占有分子軌道が低く、電子を受け取りやす
い構造をしていることがアビニシオ計算によりわかっ
た。これは、ジエン部分のπ* 軌道とケイ素のσ* 軌道
との相互作用によることがわかった。しかしながら、こ
の理由からだけでは、有機EL素子の電子輸送材料とし
て優れているかどうかは判断できない。シラシクロペン
タジエン環の構造も電子輸送性に効果を与えていること
が考えられる。また、特開平6−325871に示され
ている有機シラン化合物に比べ、本発明の化合物は、有
機EL素子の電子輸送材料として優れることがわかっ
た。これは、シラシクロペンタジエン環の導入が大きく
影響していると考えられる。さらに、これらのシラシク
ロペンタジエン誘導体は、それ自身強い蛍光を示すので
EL素子の発光材料としても有用である。例えば、1,
1−ジメチル−2,5−ビス(3−フルオロフェニル)
−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエンは青色に
発光し、1,1−ジメチル−2,5−ビス(3−メチル
フェニル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエ
ンは緑色に発光し、TTSTTは赤色に発光する。
【0035】本発明のEL素子の構成は、各種の態様が
あるが、基本的には一対の電極(陽極と陰極)間に、前
記シラシクロペンタジエン誘導体を挟持した構成とし、
これに必要に応じて、正孔輸送材料、発光材料および電
子輸送材料を加えるか、別の層として積層すればよい。
具体例としては、陽極/シラシクロペンタジエン誘導体
層/陰極、陽極/正孔輸送層/シラシクロペンタジエン
誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送層/発光層/シラシク
ロペンタジエン誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送材料+
発光材料+シラシクロペンタジエン誘導体層/陰極など
が挙げられる。
【0036】他のシラシクロペンタジエン誘導体の特殊
な使用法として、正孔阻止材料への適用がある。正孔阻
止材料とは、電子と正孔の2つの電荷のうち電子のみを
輸送し、正孔を伝達しない若しくは伝達し難い材料のこ
とである。本発明で用いられるシラシクロペンタジエン
誘導体は、電子を優先的若しくは選択的に輸送するの
で、本発明の有機EL素子の他の具体例として、陽極/
正孔輸送層/シラシクロペンタジエン誘導体層/電子輸
送層/陰極等があげられる。この場合、発光するのは、
正孔輸送層あるいはシラシクロペンタジエン誘導体層に
なる。特に、このような正孔阻止の効果を出すシラシク
ロペンタジエン誘導体としては、発光波長の短いものが
あげられる。例えば、9,9’−シラスピロビフルオレ
ン等があげられる。この9,9’−シラスピロビフルオ
レンを正孔阻止層に、TPDを正孔輸送層に、8−ヒド
ロキシキノリンアルミニウム(Alq)を電子輸送層に
用いた素子においては、その発光は、TPDの発光に由
来する紫色のものしか見られず、非常に優れた正孔阻止
能を有する。このようにTPDが発光する素子として
は、Kidoらによるトリアゾール誘導体を用いた素子があ
るが完全ではなかった(Science,267,1332(1995))。さ
らに特殊な例として、本発明で用いられるシラシクロペ
ンタジエン誘導体層を発光層若しくは電子輸送性発光層
として使用できる。この場合の素子の構成は、陽極/正
孔輸送層/(シラシクロペンタジエン誘導体+電子輸送
材料)層/陰極等があげられる。
【0037】本発明の素子は、いずれも基板に支持され
ていることが好ましく、該基板に付いては特に制限はな
く、従来EL素子に慣用されているもの、例えばガラ
ス、透明プラスチック、導電性高分子あるいは石英など
から成るものを用いることができる。本発明で使用され
る各層は、例えば蒸着法、塗布法等の公知の方法によっ
て、薄膜化する事により形成することができる。このよ
うにして形成された各層の薄膜の厚みについては特に制
限はなく、適宜状況に応じて選ぶことができるが、通常
2nmないし5000nmの範囲で選定される。
【0038】本発明のEL素子における陽極としては、
仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導
性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好
ましく用いられる。このような電極物質の具体例として
はAuなどの金属、CuI、ITO、SnO2 、ZnO
などの誘電性透明材料が挙げられる。該陽極は、これら
の電極物質を蒸着やスパッタリングなどの方法により、
薄膜を形成させることにより作製することができる。こ
の電極より発光を取り出す場合には、透過率を10%よ
り大きくすることが望ましく、また、電極としてのシー
ト抵抗は数百Ω/square以下が好ましい。さらに膜厚は
材料にもよるが、通常10nmないし1μm、好ましく
は10〜200nmの範囲で選ばれる。
【0039】一方、陰極としては、仕事関数の小さい
(4.3eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及び
これらの混合物を電極物質とするものが用いられる。こ
のような電極物質の具体例としては、カルシウム、マグ
ネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム合
金、リチウム合金、アルミニウム合金、アルミニウム/
リチウム混合物、マグネシウム/銀混合物、インジウム
などが挙げられる。該陰極は、これらの電極物質を蒸着
やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させる
ことにより、作製することができる。また、電極として
のシート抵抗は数百Ω/square以下が好ましく、膜厚は
通常10nmないし1μm、好ましくは50〜200n
mの範囲で選ばれる。
【0040】本発明のEL素子の構成は、前記したよう
に各種の態様があるが、正孔輸送層を設けると発光効率
が向上する。正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料とし
ては、電界を与えられた2個の電極間に配置されて陽極
から正孔が注入された場合、該正孔を適切に発光層へ伝
達しうる化合物であって、例えば、104 〜106 V/
cmの電界印加時に、少なくとも10-6cm2 /V・秒
以上の正孔移動度をもつものが好適である。このような
正孔輸送材料については、前記の好ましい性質を有する
物であれば特に制限はなく、従来、光導電材料におい
て、正孔の電荷輸送材として慣用されているものやEL
素子の正孔輸送層に使用される公知のものの中から任意
のものを選択して用いることができる。
【0041】該正孔輸送材料としては、例えばカルバゾ
ール誘導体(N−フェニルカルバゾール、ポリビニルカ
ルバゾールなど)、トリアリールアミン誘導体(TP
D、芳香族第3級アミンを主鎖あるいは側鎖に持つポリ
マー、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニ
ル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’
−ジナフチル−4,4’−ジアミノビフェニルなど)、
フタロシアニン誘導体(無金属、銅フタロシアニンな
ど)、ポリシランなどが挙げられる。本発明のEL素子
における電子を輸送する層において、複数の電子輸送材
料を使用する場合は、該シラシクロペンタジエン誘導体
ばかりでなく、他の電子輸送材料を用いても良い。この
ような電子輸送材料について特に制限はなく、従来公知
の化合物の中から任意のものを選択して用いる事ができ
る。該電子輸送材料の好ましい例としては、
【0042】
【化13】 などのジフェニルキノン誘導体(電子写真学会誌、30,3
(1991)などに記載のもの)、あるいは
【化14】
【化15】
【0043】などの化合物(J.Apply.Phys.,27,269(198
8) などに記載のもの) や、オキサジアゾール誘導体
(前記文献、Jpn.J.Appl.Phys.,27,L713(1988)、アプラ
イドフィジックスレター(Appl.Phys.Lett.),55,1489(19
89) などに記載のもの)、チオフェン誘導体(特開平4
−212286号公報などに記載のもの)、トリアゾー
ル誘導体(Jpn.J.Appl.Phys.,32,L917(1993)などに記載
のもの)、チアジアゾール誘導体(第43回高分子学会
予稿集、III P1a007などに記載のもの)、オキシ
ン誘導体の金属錯体(電子情報通信学会技術研究報告、
92(311),43(1992)などに記載のもの)、キノキサリン誘
導体のポリマー(Jpn.J.Appl.Phys.,33,L250(1994)など
に記載のもの)、フェナントロリン誘導体(第43回高
分子討論会予稿集、14J07などに記載のもの)など
を挙げることができる。
【0044】本発明に用いる発光材料には、高分子学会
編高分子機能材料シリーズ“光機能材料”、共立出版
(1991)、P236に記載されているような昼光蛍
光材料、蛍光増白剤、レーザー色素、有機シンチレー
タ、各種の蛍光分析試薬などの公知の発光材料を用いる
ことができるが、具体的には、アントラセン、フェナン
トレン、ピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、ルブ
レン、キナクリドンなどの多環縮合化合物、クオーター
フェニルなどのオリゴフェニレン系化合物、1,4−ビ
ス(2−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4
−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチ
ル−5−フェニル−2−オキザゾリル)ベンゼン、1,
4−ビス(5−フェニル−2−オキサゾリル)ベンゼ
ン、2,5−ビス(5−ターシャリーブチル−2−ベン
ズオキサゾリル)チオフェン、1,4−ジフェニル−
1,3−ブタジエン、1,6−ジフェニル−1,3,5
−ヘキサトリエン、1,1,4,4−テトラフェニル−
1,3−ブタジエンなどの液体シンチレーション用シン
チレータ、特開昭63−264692号公報記載のオキ
シン誘導体の金属錯体、クマリン染料、ジシアノメチレ
ンピラン染料、ジシアノメチレンチオピラン染料、ポリ
メチン染料、オキソベンズアントラセン染料、キサンテ
ン染料、カルボスチリル染料およびペリレン染料、独国
特許2534713公報に記載のオキサジン系化合物、
第40回応用物理学関係連合講演会講演予稿集、114
6(1993)に記載のスチルベン誘導体および特開平
4−363891号公報記載のオキサジアゾール系化合
物が好ましい。また、本発明に記載されているシラシク
ロペンタジエン誘導体を用いても良い。
【0045】本発明のEL素子を作製する好適な方法の
例を次の構成の素子について説明する。陽極/該シラシ
クロペンタジエン誘導体層/陰極からなるEL素子の作
製法について説明すると、まず適当な基板上に、所望の
電極物質、例えば陽極用物質からなる薄膜を、1μm以
下、好ましくは10〜200nmの範囲の膜厚になるよ
うに、蒸着やスパッタリングなどの方法により形成さ
せ、陽極を作製したのち、この上にシラシクロペンタジ
エン誘導体の薄膜を形成させる。薄膜化の方法として
は、例えば、浸漬塗工法、スピンコート法、キャスト
法、蒸着法などがあるが、均質な膜が得られやすく、不
純物が混ざり難くかつピンホールが生成しにくいなどの
点から蒸着法が好ましい。次に、このシラシクロペンタ
ジエン誘導体層の形成後、その上に陰極用物質からなる
薄膜を、1μm以下、例えば蒸着やスパッタリング等の
方法により形成させ、陰極を設けることにより、所望の
EL素子が得られる。なお、このEL素子の作製におい
ては、作製順序を逆にして、陰極、該シラシクロペンタ
ジエン誘導体層、陽極の順に作製することも可能であ
る。このようにして得られたEL素子に、直流電圧を印
加する場合には、電圧3〜40V程度を印加すると、発
光が透明または半透明の電極側より観測できる。さら
に、交流電圧を印加することによっても発光する。なお
印加する交流の波形は任意でよい。
【0046】
【実施例】以下に実施例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0047】実施例1 25mm×75mm×1.1mmのガラス基板上にIT
Oを蒸着法にて50nmの厚さで製膜したもの(東京三
容真空(株)製)を透明支持基板とした。このm明支持
基板を市販の蒸着装置(真空機工(株)製)の基板ホル
ダーに固定し、石英製のるつぼにTPDをいれ、別のる
つぼに1−アリル−1,2,3,4,5−ペンタフェニ
ルシラシクロペンタジエン(APS)を入れて真空槽を
1×10-4Paまで減圧した。TPD入りのるつぼを加
熱し、膜厚50nmになるようにTPDを蒸着した。こ
の上に、APS入りのるつぼを加熱して、膜厚50nm
になるようにAPSを蒸着した。蒸着速度は0.1〜
0.2nm/秒であった。その後真空槽を2×10-4
aまで減圧してから、グラファイト製のるつぼから、マ
グネシウムを1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度で、同
時にもう一方のるつぼから銀を0.1〜0.2nm/秒
の蒸着速度で蒸着した。上記条件でマグネシウムと銀の
混合金属電極を発光層の上に200nm積層蒸着して対
向電極とし、素子を形成した。ITO電極を陽極、マグ
ネシウムと銀の混合電極を陰極として、得られた素子
に、直流電圧17Vを印加すると約100mA/cm2
の電流が流れ、600cd/m2 の緑色の発光を得た。
発光波長は503nmであった。
【0048】実施例2 実施例1で用いたAPSを1−ヒドロキシ−1,2,
3,4,5−ペンタフェニルシラシクロペンタジエンに
代えた以外は同様な方法で素子を作成した。得られた素
子に、直流電圧17Vを印加すると約300mA/cm
2 の電流が流れ、500cd/m2 の緑色の発光を得
た。発光波長は516nmであった。
【0049】実施例3 実施例1で用いたAPSを1,1−ジメチル−2,5−
ビス(3−メチルフェニル)−3,4−ジフェニルシラ
シクロペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素子を
作成した。得られた素子に、直流電圧13Vを印加する
と約800mA/cm2 の電流が流れ、1000cd/
2 の青緑色の発光を得た。発光波長は488nmであ
った。
【0050】実施例4 実施例1で用いたAPSを1,1−ジメチル−2,5−
ビス(3−トリフルオロメチルフェニル)−3,4−ジ
フェニルシラシクロペンタジエンに代えた以外は同様な
方法で素子を作成した。得られた素子に、直流電圧4V
を印加すると電流が流れ、緑色の発光を得た。
【0051】実施例5 実施例1で用いたAPSを1,1−ジメチル−2,5−
ビス(3−ピリジル)−3,4−ジフェニルシラシクロ
ペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素子を作成し
た。得られた素子に、直流電圧4Vを印加すると電流が
流れ、緑色の発光を得た。
【0052】実施例6 実施例1で用いたAPSを1,1−ジメチル−2,5−
ビス(2−ピリジル)−3,4−ジフェニルシラシクロ
ペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素子を作成し
た。得られた素子に、直流電圧9Vを印加すると約10
0mA/cm2の電流が流れ、約500cd/m2 の緑
色の発光を得た。
【0053】実施例7 実施例1で用いたAPSを1−メチル−1−フェニル−
2,5−ビス(3−ピリジル)−3,4−ジフェニルシ
ラシクロペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素子
を作成した。得られた素子に、直流電圧10Vを印加す
ると約300mA/cm2 の電流が流れ、約900cd
/m2 の緑色の発光を得た。
【0054】実施例8 実施例1で用いたAPSを1,1−ジイソプロピル−
2,5−ビス(3−ピリジル)−3,4−ジフェニルシ
ラシクロペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素子
を作成した。得られた素子に、直流電圧11Vを印加す
ると約100mA/cm2 の電流が流れ、約200cd
/m2 の緑色の発光を得た。
【0055】実施例9 実施例1で用いたAPSを1,1−ジメチル−2,5−
ビス(2−チエニル)−3,4−ジフェニルシラシクロ
ペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素子を作成し
た。得られた素子に、直流電圧3.5Vを印加すると約
30mA/cm2 の電流が流れ、約30cd/m2 の緑
色の発光を得た。
【0056】実施例10 実施例1で用いたAPSを1,1−ジイソプロル−2,
5−ビス(2−チエニル)−3,4−ジフェニルシラシ
クロペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素子を作
成した。得られた素子に、直流電圧3.5Vを印加する
と電流が流れ、黄緑色の発光を得た。
【0057】実施例11 実施例1で用いたAPSを1,1−ジメチル−2,5−
ビス(5−ターシャリーブチルジフェニルシリル−2−
チエニル)−3,4−ジフェニルシラシクロペンタジエ
ンに代えた以外は同様な方法で素子を作成した。得られ
た素子に、直流電圧12.5Vを印加すると約600m
A/cm2 の電流が流れ、約2000cd/m2 の黄緑
色の発光を得た。発光波長は551nmであった。
【0058】実施例12 実施例1で用いたAPSをTTSTTに代えた以外は同
様な方法で素子を作成した。得られた素子に、直流電圧
4Vを印加すると約10mA/cm2 の電流が流れ、約
1cd/m2 の橙色の発光を得た。
【0059】実施例13 実施例1で用いたAPSを9,9’−シラスピロビフル
オレンに代えた以外は同様な方法で素子を作成した。得
られた素子に、直流電圧13Vを印加すると約300m
A/cm2 の電流が流れ、約50cd/m2 の紫色の発
光を得た。発光スペクトルは、TPD蒸着膜の蛍光スペ
クトルと完全に一致し、発光波長は405nmであっ
た。
【0060】実施例14 実施例1で用いた透明支持基板を蒸着装置の基板ホルダ
ーに固定し、石英製のるつぼにTPD、別のるつぼにA
PS、もう1つのるつぼに4,4’−ビス(2,2−ジ
フェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を入れて真
空槽を1×10-4Paまで減圧した。TPD入りのるつ
ぼを加熱し、膜厚50nmになるようにTPDを蒸着し
た。この上に、DPVBi入りのるつぼを加熱して膜厚
20nmになるようにDPVBiを蒸着し、さらに、こ
の上にAPS入りのるつぼを加熱して膜厚50nmにな
るようにAPSを蒸着した。蒸着速度は0.1〜0.2
nm/秒であった。その後真空槽を2×10-4Paまで
減圧してから、グラファイト製のるつぼから、マグネシ
ウムを1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度で、同時にも
う一方のるつぼから銀を0.1〜0.2nm/秒の蒸着
速度で蒸着した。上記条件でマグネシウムと銀の混合金
属電極を発光層の上に200nm積層蒸着して対向電極
とし、素子を形成した。ITO電極を陽極、マグネシウ
ムと銀の混合電極を陰極として、得られた素子に、直流
電圧を印加すると電流が流れ青色の発光を得た。発光ス
ペクトルはDPVBiの蒸着膜の蛍光スペクトルと一致
した。
【0061】実施例15 実施例14で用いたAPSをTTSTTに代えた以外は
同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、直流電
圧9.5Vを印加すると約100mA/cm2の電流が
流れ青色の発光を得た。
【0062】実施例16 実施例14で用いたAPSを1,1−ジメチル−2,5
−ビス(3−フルオロフェニル)−3,4−ジフェニル
シラシクロペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素
子を作成した。得られた素子に、直流電圧9Vを印加す
ると約100mA/cm2 の電流が流れ青色の発光を得
た。
【0063】実施例17 実施例14で用いたAPSを1,1−ジメチル−2,5
−ビス(3−ピリジル)−3,4−ジフェニルシラシク
ロペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素子を作成
した。得られた素子に、直流電圧7Vを印加すると約1
00mA/cm2 の電流が流れ青色の発光を得た。
【0064】実施例18 実施例14で用いたAPSを1,2−ビス(9−メチル
−ジベンゾシラシクロペンタジエニル)エタンに代えた
以外は同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、
直流電圧を印加すると電流が流れ青色の発光を得た。
【0065】実施例19 実施例1で用いた透明支持基板を蒸着装置の基板ホルダ
ーに固定し、石英製のるつぼにTPD、別のるつぼにT
TSTT、もう1つのるつぼにAlqを入れて真空槽を
1×10-4Paまで減圧した。TPD入りのるつぼを加
熱し、膜厚50nmになるようにTPDを蒸着した。こ
の上に、TTSTTとAlqのるつぼを共に加熱して膜
厚50nmになるように蒸着した。Alqの蒸着速度は
0.1〜0.2nm/秒であり、TTSTTのそれはA
lqの100分の1であった。その後真空槽を2×10
-4Paまで減圧してから、グラファイト製のるつぼか
ら、マグネシウムを1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度
で、同時にもう一方のるつぼから銀を0.1〜0.2n
m/秒の蒸着速度で蒸着した。上記条件でマグネシウム
と銀の混合金属電極を発光層の上に200nm積層蒸着
して対向電極とし、素子を形成した。ITO電極を陽
極、マグネシウムと銀の混合電極を陰極として、得られ
た素子に、直流電圧11Vを印加すると約900mA/
cm2 の電流が流れ約20000cd/m2 の黄橙色の
発光を得た。
【0066】実施例20 実施例18のTTSTTの蒸着速度をAlqの100分
の3に代えた以外は同様な方法で素子を作成した。得ら
れた素子に、直流電圧12Vを印加すると約900mA
/cm2 の電流が流れ約12000cd/m2 の赤橙色
の発光を得た。この素子は300時間駆動後にも同じ赤
橙色の発光が見られた。
【0067】実施例21 実施例18で用いたTTSTTを1,1−ジイソプロル
−2,5−ビス(2−チエニル)−3,4−ジフェニル
シラシクロペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素
子を作成した。得られた素子に、直流電圧10Vを印加
すると約500mA/cm2 の電流が流れ約8000c
d/m2 の黄色の発光を得た。
【0068】実施例22 実施例1で用いた透明支持基板を蒸着装置の基板ホルダ
ーに固定し、石英製のるつぼにTTSTTを入れて真空
槽を1×10-4Paまで減圧した。TTSTT入りのる
つぼを加熱し、膜厚100nmになるようにTTSTT
を蒸着した。蒸着速度は0.1〜0.2nm/秒であっ
た。その後真空槽を2×10-4Paまで減圧してから、
グラファイト製のるつぼから、マグネシウムを1.2〜
2.4nm/秒の蒸着速度で、同時にもう一方のるつぼ
から銀を0.1〜0.2nm/秒の蒸着速度で蒸着し
た。上記条件でマグネシウムと銀の混合金属電極を発光
層の上に200nm積層蒸着して対向電極とし、素子を
形成した。ITO電極を陽極、マグネシウムと銀の混合
電極を陰極として、得られた素子に、直流電圧を印加す
ると電流が流れ赤橙色の発光を得た。
【0069】実施例23 実施例1で用いた透明支持基板を蒸着装置の基板ホルダ
ーに固定し、石英製のるつぼにTPD、別のるつぼにT
TSTT、もう1つのるつぼにAlqを入れて真空槽を
1×10-4Paまで減圧した。TPD入りのるつぼを加
熱し、膜厚50nmになるように蒸着した。この上に、
TTSTT入りのるつぼを加熱して膜厚10nmになる
ように蒸着し、さらにAlqのるつぼを加熱して膜厚2
0nmになるように蒸着した。蒸着速度は0.1〜0.
2nm/秒であった。その後真空槽を2×10-4Paま
で減圧してから、グラファイト製のるつぼから、マグネ
シウムを1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度で、同時に
もう一方のるつぼから銀を0.1〜0.2nm/秒の蒸
着速度で蒸着した。上記条件でマグネシウムと銀の混合
金属電極を発光層の上に200nm積層蒸着して対向電
極とし、素子を形成した。ITO電極を陽極、マグネシ
ウムと銀の混合電極を陰極として、得られた素子に、直
流電圧を印加すると電流が流れ赤橙色の発光を得た。
【0070】実施例24 実施例1で用いた透明支持基板を市販のスピンナー(協
栄セミコンダクター(株)製)に固定し、ポリビニルカ
ルバゾール50重量部、9,9’−シラスピロビフルオ
レン50重量部を1,2−ジクロロエタンに溶解したも
のを5000rpmで塗布した。その後、この基板を1
-1Paの減圧下50℃にて乾燥後、蒸着装置の基板ホ
ルダーに固定した。その後真空槽を2×10-4Paまで
減圧してから、グラファイト製のるつぼから、マグネシ
ウムを1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度で、同時にも
う一方のるつぼから銀を0.1〜0.2nm/秒の蒸着
速度で蒸着した。上記条件でマグネシウムと銀の混合金
属電極を発光層の上に200nm積層蒸着して対向電極
とし、素子を形成した。ITO電極を陽極、マグネシウ
ムと銀の混合電極を陰極として、得られた素子に、直流
電圧14Vを印加すると約300mA/cm2 の電流が
流れ、20cd/m2 の紫色の発光を得た。
【0071】実施例25 実施例24で用いたポリビニルカルバゾール50重量
部、9,9’−スピロビシラフルオレン50重量部の
1,2−ジクロロエタン溶液に代えて、ポリビニルカル
バゾール50重量部、9,9’−シラスピロビフルオレ
ン50重量部、クマリン6(KODAK社製)1重量部
の1,2−ジクロロエタン溶液を用いた以外は実施例2
3に同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、直
流電圧を印加すると電流が流れ緑色の発光を得た。
【0072】実施例26 実施例25で用いたクマリン6をペリレンに代えた以外
は同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、直流
電圧を印加すると電流が流れ青色の発光を得た。
【0073】実施例27 実施例25で用いたクマリン6をナイルレッドに代えた
以外は同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、
直流電圧を印加すると電流が流れ橙色の発光を得た。
【0074】実施例28 実施例14で用いたDPVBiを9,9’−シラスピロ
ビフルオレンに、APSをAlqに代えた以外は同様な
方法で素子を作成した。得られた素子に、直流電圧12
Vを印加すると約300mA/cm2 の電流が流れ、約
1200cd/m2 の紫色の発光を得た。発光スペクト
ルは、TPD蒸着膜の蛍光スペクトルと完全に一致し、
発光波長は405nmであった。
【0075】実施例29 実施例1で用いた透明支持基板を蒸着装置の基板ホルダ
ーに固定し、石英製のるつぼにTPD40重量部、AP
S60重量部及びクマリン6を1重量部入れて真空槽を
1×10-4Paまで減圧した。このるつぼを加熱し、膜
厚100nmになるように蒸着した。蒸着速度は1〜
1.2nm/秒であった。その後真空槽を2×10-4
aまで減圧してから、グラファイト製のるつぼから、マ
グネシウムを1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度で、同
時にもう一方のるつぼから銀を0.1〜0.2nm/秒
の蒸着速度で蒸着した。上記条件でマグネシウムと銀の
混合金属電極を発光層の上に200nm積層蒸着して対
向電極とし、素子を形成した。ITO電極を陽極、マグ
ネシウムと銀の混合電極を陰極として、得られた素子
に、直流電圧を印加すると電流が流れ緑色の発光を得
た。
【0076】実施例30 実施例14で用いたAPSを1,1−ジメチル−2,5
−ビス(2−ピリジル)−3,4−ジフェニルシラシク
ロペンタジエンに代えた以外は同様な方法で素子を作成
した。得られた素子に、直流電圧4.5Vを印加すると
約7mA/cm2 の電流が流れ、約130cd/m2
青色の発光を得た。この素子の最大発光輝度は、600
0cd/m2 を超えた。
【0077】実施例31 実施例30で用いたDPVBiをAlqに代えた以外は
同様な方法で素子を作成した。得られた素子に、直流電
圧3Vを印加すると約1mA/cm2 の電流が流れ、約
20cd/m2 の緑色の発光を得た。この素子の最大発
光輝度は、13000cd/m2 を超えた。
【0078】
【発明の効果】本発明の有機電界発光素子は、電子輸送
性に優れたシラシクロペンタジエン誘導体を用いている
ので、低電圧で高輝度な発光が得られ実用的価値が高
い。これらを用いることにより、フルカラーのフラット
パネルディスプレー等が作成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 33/14 H05B 33/14 (72)発明者 山口 茂弘 京都府京都市左京区聖護院東町11−8

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[化1]で表されるシラシクロペ
    ンタジエン誘導体を用いた電界発光素子。 【化1】 (式中、X及びYは、それぞれ独立に炭素数1から6ま
    での飽和若しくは不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、
    アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、ヒドロキシ
    基、置換若しくは無置換のアリール基、置換若しくは無
    置換のヘテロ環又はXとYが結合して飽和又は不飽和の
    環を形成した構造であり、R1 〜R4 は、それぞれ独立
    に水素、ハロゲン、置換もしくは無置換の炭素数1から
    6までのアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ
    基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ
    基、アミノ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボ
    ニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
    ボニル基、アゾ基、アルキルカルボニルオキシ基、アリ
    ールカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ
    基、アリールオキシカルボニルオキシ基、スルフィニル
    基、スルフォニル基、スルファニル基、シリル基、カル
    バモイル基、アリール基、ヘテロ環基、アルケニル基、
    アルキニル基、ニトロ基、ホルミル基、ニトロソ基、ホ
    ルミルオキシ基、イソシアノ基、シアネート基、イソシ
    アネート基、チオシアネート基、イソチオシアネート基
    もしくはシアノ基又は隣接した場合には置換若しくは無
    置換の環が縮合した構造である。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシラシクロペンタジエン
    誘導体のうち少なくとも1種を電荷輸送層の成分として
    用いたことを特徴とする電界発光素子。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシラシクロペンタジエン
    誘導体のうち少なくとも1種を発光層の成分として用い
    たことを特徴とする電界発光素子。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のシラシクロペンタジエン
    誘導体のうち少なくとも1種を正孔阻止層の成分として
    用いたことを特徴とする電界発光素子。
  5. 【請求項5】 一般式[化2]で表されるシラシクロペ
    ンタジエン誘導体を正孔阻止層の成分として用いたこと
    を特徴とする電界発光素子。 【化2】 (式中、X及びYは、それぞれ独立に炭素数1から6ま
    での飽和若しくは不飽和の炭化水素基、アルコキシ基、
    アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、置換若しく
    は無置換のアリール基、置換若しくは無置換のヘテロ環
    を示し、R1 〜R8 は、それぞれ独立に水素、ハロゲ
    ン、炭素数1から6までのアルキル基、アルコキシ基、
    パーフルオロアルキル基、パーフルオロアルコキシ基、
    アミノ基、ニトロ基、アルキルカルボニル基、アルコキ
    シカルボニル基、ホルミル基、ニトロソ基、アゾ基、ア
    ルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキ
    シ基、ホルミルオキシ基、スルフィニル基、スルフォニ
    ル基、スルファニル基、シリル基、イソシアノ基、カル
    バモイル基、シアネート基、イソシアネート基、チオシ
    アネート基、イソチオシアネート基、アリール基、アル
    ケニル基、アルキニル基若しくはシアノ基又は隣接した
    場合には置換若しくは無置換の環が縮合しても良い。)
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