JP3486994B2 - オキサジアゾール誘導体を用いた有機電界発光素子 - Google Patents

オキサジアゾール誘導体を用いた有機電界発光素子

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JP3486994B2 JP34030894A JP34030894A JP3486994B2 JP 3486994 B2 JP3486994 B2 JP 3486994B2 JP 34030894 A JP34030894 A JP 34030894A JP 34030894 A JP34030894 A JP 34030894A JP 3486994 B2 JP3486994 B2 JP 3486994B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機電界発光(EL)
素子に関するもので、詳しくはオキサジアゾール誘導体
を用いたEL素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、これまでにない高輝度な平面ディ
スプレイの候補として有機EL素子が注目され、その研
究開発が活発化している。有機EL素子は有機発光層を
2つの電極で挟んだ構造であり、陽極から注入された正
孔と陰極から注入された電子とが発光層中で再結合して
光を発する。有機EL素子に用いられる有機材料には低
分子材料と高分子材料があり、どちらを用いても高輝度
のEL素子ができることが知られている。
【0003】このような有機EL素子には2つのタイプ
がある。1つは、タン(C.W.Tang)らによって発表され
た電荷輸送層中に蛍光色素を添加した有機EL素子(ジ
ャーナルオブジアプライドフィジックス(J.Appl.Phy
s.),65,3610(1989))、もう1つは、蛍光色素を単独で
用いた有機EL素子である(例えば、ジャパニーズジャ
ーナルオブジアプライドフィジックス(Jpn.J.Appl.Phy
s.),27,L269(1988)に記載)。後者のEL素子では、蛍
光色素が電荷の1つである正孔のみを輸送する正孔輸送
層および/あるいは電子のみを輸送する電子輸送層と積
層しているような場合に発光効率が向上することが示さ
れている。しかしいずれも実用化するための充分な条件
を備えていない。例えば、前者では正孔輸送材料の薄膜
状態での物理的な耐久性が乏しく、また、蛍光色素を添
加するのに用いた電子輸送性のホスト材料自身が緑色に
発光するため、青色の発光を得るのが困難であり、後者
では用いた電子輸送材料の耐久性および電荷輸送能が低
く、実用上充分な性能が出せないという問題点があっ
た。
【0004】電子輸送材料の1つとして2−(4−ビフ
ェニルイル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール(PBD)が知られてい
る。このPBDを電子輸送層として用いた例として前記
の有機EL素子(Jpn.J.Appl.Phys.,27,L269(1988))が
ある。しかし、PBDは結晶化を起こしやすいなど、薄
膜形成後の安定性に乏しいことが指摘され、オキサジア
ゾール環を複数持つ化合物が開発された(日本化学会
誌,11,1540(1991)、特開平6−145658、特開平6
−92947、特開平5−152072、特開平5−2
02011、特開平6−136359)。しかしなが
ら、これらにおいても実用上充分な耐久性を有していな
かった。
【0005】一方、結晶化が起こり難く薄膜の安定性を
向上させた素子として正孔輸送性ポリマーなどの高分子
媒体に発光材料および電子輸送材料を混合させた素子が
報告されている(特開平4−212286)。しかしな
がら、駆動電圧が高く、耐久性の向上も実用上十分でな
い。この原因として、これまで用いられてきた混合させ
る電子輸送材料は、正孔輸送性ポリマーに対して溶解度
が低く、適量混合させることが困難であり、薄膜形成
後、放置すると晶出するという問題点に加え、電子輸送
能が低く、大量に必要なため膜の安定性が低下するなど
の欠点が考えられる。
【0006】有機EL素子に用いられる電子輸送材料の
特性としては、同時に用いられる正孔輸送材料あるいは
/および発光材料と励起錯体や電荷移動錯体等とのコン
プレックスを形成しないことが望まれる。加えて、薄膜
状態での物理的、化学的安定性が高い必要がある。有機
EL素子の電荷輸送層あるいは発光層に用いられる薄膜
はアモルファス状態にあるものが多く、この薄膜のガラ
ス転移点が低いとアモルファス状態から徐々に結晶化が
進み、均一な状態を保つことができなくなる。結果とし
て、電流が流れにくくなり最後には絶縁破壊を引き起こ
し素子が崩壊する。さらに、可視領域全般の発光を取り
出す必要があるので、電子輸送材料自身の発光が短波長
(450nm以下)にある必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題点を解決す
る有機EL素子を見いだすべく鋭意検討した結果、本発
明のオキサジアゾール誘導体を用いた有機EL素子が耐
久性が高く、高発光効率であることを見いだし本発明を
完成した。すなわち、本発明は耐久性が高く、高発光効
率の有機EL素子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)項
および(2)項の各構成を有する。(1) 化7で表されるオキサジアゾール誘導体を用いた
電界発光素子。 [式中、R1〜R16はそれぞれ独立に水素あるいは炭素
数1から6までのアルキル基を示す。](2) 化8で表されるオキサジアゾール誘導体を用いた
電界発光素子。 [式中、R1〜R14はそれぞれ独立に水素あるいは炭素
数1から6までのアルキル基を示す。]
【0009】本発明の構成と効果につき以下に詳述す
る。上述した本発明で使用されるオキサジアゾール誘導
体は、以下のようにして製造できる。まず、反応式化9
に従い、ヒドラジド誘導体を得る。 [式中、Ar1およびAr2はそれぞれ独立に無置換ある
いは炭素数1から6までのアルキル基で置換されたビフ
ェニル基、または無置換あるいは炭素数1から6までの
アルキル基で置換されたナフチル基を示す。]この際の
溶媒としては、ピリジン、ジメチルホルムアルデヒド
(DMF)、ジメチルアニリン、トリエチルアミンなど
の塩基性の溶媒を単独で用いるか、または塩基性の試薬
の存在下にテトラヒドロフラン(THF)、エーテルな
どのエーテル系、トルエン、キシレンなどの芳香族系、
クロロフォルム、ジクロロメタンなどのハロゲン系等を
用いる。
【0010】次に、反応式化10に従い、分子内環化脱
水反応を行うことによりオキサジアゾール誘導体を得る
ことができる。 [式中、Ar1およびAr2はそれぞれ独立に無置換ある
いは炭素数1から6までのアルキル基で置換されたビフ
ェニル基、または無置換あるいは炭素数1から6までの
アルキル基で置換されたナフチル基を示す。]この際の
溶媒としては、不活性な溶媒であるなら特に制限はな
い。好ましいものとしては、トルエン、キシレン等の芳
香族系があげられる。上記オキサジアゾール誘導体の具
体例としては、下記の化合物を挙げる事ができる。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】これらのオキサジアゾール誘導体は、正孔
輸送材料と励起錯体あるいは電荷移動錯体などを形成し
難く、EL素子としたときに発光効率を落とさない利点
を有し、EL素子の電子輸送材料として有用である。ま
た、薄膜状態における安定性がPBDに比べ増加してお
り、単独でも安定な電子輸送層を形成できる。これは、
オキサジアゾール誘導体のガラス転移点がPBDにくら
べ高いことによる。さらに、オキサジアゾール誘導体は
非対称な構造をしているため溶解性が高いので、ポリビ
ニルカルバゾールのような正孔輸送性高分子に混合して
使用する場合に好都合である。さらに、これらのオキサ
ジアゾール誘導体は、それ自身強い蛍光を示すのでEL
素子の発光材料としても有用である。
【0021】本発明のEL素子の構成は、各種の態様が
あるが、基本的には一対の電極(陽極と陰極)間に、前
記オキサジアゾール誘導体を挟持した構成とし、これに
必要に応じて、正孔輸送材料、発光材料および電子輸送
材料を加える、もしくは別の層として正孔輸送層、発光
層等を積層すればよい。構成の具体例としては、陽極/
オキサジアゾール誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送層/
オキサジアゾール誘導体層/陰極、陽極/正孔輸送層/
発光層/オキサジアゾール誘導体層/陰極、陽極/正孔
輸送材料+発光材料+オキサジアゾール誘導体層/陰極
などが挙げられる。また、本発明の素子は、いずれも基
板に支持されていることが好ましく、該基板に付いては
特に制限はなく、従来EL素子に慣用されているもの、
例えばガラス、透明プラスチック、導電性高分子あるい
は石英などから成るものを用いることができる。
【0022】本発明で使用される各層は、例えば蒸着
法、塗布法等の公知の方法によって、薄膜化する事によ
り形成することができる。前記オキサジアゾール誘導体
を用いた層は、薄膜状態の安定性が高いために樹脂など
の結着剤を必要とせず、蒸着法などにより薄膜化し形成
することができるので工業的に有利である。このように
して形成された各層の薄膜の厚みについては特に制限は
なく、適宜状況に応じて選ぶことができるが、通常2n
mないし5000nmの範囲で選定される。
【0023】本発明のEL素子における陽極としては、
仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導
性化合物またはこれらの混合物を電極物質とするものが
好ましく用いられる。このような電極物質の具体例とし
てはAuなどの金属、CuI、ITO(インジウム−ス
ズ酸化物)、SnO2、ZnOなどの誘電性透明材料が
挙げられる。上記陽極は、これらの電極物質を蒸着やス
パッタリングなどの方法により、薄膜を形成させて作製
することができる。膜厚は、通常10nmないし1μ
m、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。ま
た、電極としてのシート抵抗は数百Ω/square以下が好
ましい。
【0024】一方、陰極としては、仕事関数の小さい
(4.3eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物また
はこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。
このような電極物質の具体例としては、カルシウム、マ
グネシウム、リチウム、アルミニウム、マグネシウム合
金、リチウム合金、アルミニウム合金、アルミニウム/
リチウム混合物、マグネシウム/銀混合物、インジウム
などが挙げられる。上記陰極は、これらの電極物質を蒸
着やスパッタリングなどの方法により、薄膜を形成させ
て作製することができる。膜厚は通常10nmないし1
μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
また、電極としてのシート抵抗は数百Ω/square以下が
好ましい。陽極および陰極として用いる材料のうち少な
くとも一方は素子の発光波長領域において十分透明であ
ることが望ましい。具体的には10%以上の光透過率を
有することが望ましい。
【0025】本発明のEL素子の構成は、前記のように
各種の態様があるが、正孔輸送層を設けると発光効率が
向上する。正孔輸送層に用いられる正孔輸送材料として
は、電界を与えられた2個の電極間に配置されて陽極か
ら正孔が注入された場合、この正孔を適切に発光層へ伝
達しうる化合物であって、例えば、104〜106V/c
mの電界印加時に、少なくとも10-6cm2/V・秒以
上の正孔移動度をもつものが好適である。このような正
孔輸送材料については、前記の好ましい性質を有する物
質であれば特に制限はなく、従来、光導電材料におい
て、正孔の電荷輸送材として慣用されている物質やEL
素子の正孔輸送層に使用される公知の物質の中から任意
の物質を選択して用いることができる。
【0026】上記正孔輸送材料としては、例えばN−フ
ェニルカルバゾール、ポリビニルカルバゾールなどのカ
ルバゾール誘導体、N,N’−ジフェニル−N,N’−
ジ(3−メチルフェニル)−4,4’−ジアミノビフェ
ニル(TPD)、芳香族第3級アミンを主鎖あるいは側
鎖に持つポリマー、1,1−ビス(4−ジ−p−トリル
アミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニ
ル−N,N’−ジナフチル−4,4’−ジアミノビフェ
ニルなどのトリアリールアミン誘導体、無金属、銅フタ
ロシアニンなどのフタロシアニン誘導体、ポリシランな
どがあげられる。
【0027】本発明のEL素子の電子輸送層に用いられ
る電子輸送材料については特に制限はなく、従来公知の
化合物の中から任意のものを選択して用いる事ができ
る。この電子輸送材料の好ましい例としては、化75
どのジフェニルキノン誘導体(電子写真学会誌、30,3(1
991)などに記載のもの)、あるいは化76化77など
の化合物(J.Apply.Phys.,27,269(1988)などに記載のも
の)や、オキサジアゾール誘導体(前記文献、Jpn.J.App
l.Phys.,27,L713(1988), アプライドフィジックスレタ
ー(Appl.Phys.Lett.),55,1489(1989)などに記載のも
の)、チオフェン誘導体(特開平4−212286号公
報などに記載のもの)、トリアゾール誘導体(Jpn.J.Ap
pl.Phys.,32,L917(1993)などに記載のもの)、チアジア
ゾール誘導体(第43回高分子学会予稿集、IIIP1a
007などに記載のもの)、オキシン誘導体の金属錯体
(電子情報通信学会技術研究報告、92(311),43(1992)な
どに記載のもの)、キノキサリン誘導体のポリマー(Jp
n.J.Appl.Phys.,33,L250(1994)などに記載のもの)、フ
ェナントロリン誘導体(第43回高分子討論会予稿集、
14J07などに記載のもの)などを挙げることがで
き、単独もしくは複数を組み合わせて使用することがで
きる。
【0028】
【0029】本発明に用いる発光材料には、高分子学会
編 高分子機能材料シリーズ”光機能材料”、共立出版
(1991)、P236 に記載されているような昼光蛍光材料、
蛍光増白剤、レーザー色素、有機シンチレータ、各種の
蛍光分析試薬などの公知の発光材料を用いることができ
るが、具体的には、アントラセン、フェナントレン、ピ
レン、クリセン、ペリレン、コロネン、ルブレン、キナ
クリドンなどの多環縮合化合物、クオーターフェニルな
どのオリゴフェニレン系化合物、1,4−ビス(2−メ
チルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチルス
チリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチル−5−フ
ェニル−2−オキザゾリル)ベンゼン、1,4−ビス
(5−フェニル−2−オキサゾリル)ベンゼン、2,5
−ビス(5−タシャリー−ブチル−2−ベンズオキサゾ
リル)チオフェン、1,4−ジフェニル−1,3−ブタ
ジエン、1,6−ジフェニル−1,3,5−ヘキサトリ
エン、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3,−ブ
タジエンなどの液体シンチレーション用シンチレータ、
特開昭63-264692 号公報記載のオキシン誘導体の金属錯
体、クマリン染料、ジシアノメチレンピラン染料、ジシ
アノメチレンチオピラン染料、ポリメチン染料、オキソ
ベンズアントラセン染料、キサンテン染料、カルボスチ
リル染料およびペリレン染料、独国特許2534713 号公報
に記載のオキサジン系化合物、第40回応用物理学関係
連合講演会講演予稿集、1146(1993)に記載のスチルベン
誘導体および特開平4-363891号公報記載のオキサジアゾ
ール系化合物が好ましい。
【0030】本発明のEL素子の作製方法を、陽極/該
オキサジアゾール誘導体層/陰極からなるEL素子の例
によって説明する。まず適当な基板上に、陽極用物質か
らなる薄膜を、1μm以下、好ましくは10〜200n
mの範囲の膜厚になるように、蒸着やスパッタリングな
どの方法により形成させ、陽極を作製したのち、この上
にオキサジアゾール誘導体の薄膜を形成させる。薄膜化
の方法としては、例えば、浸せき塗工法、スピンコート
法、キャスト法、蒸着法などがあるが、均質な膜が得ら
れやすく、不純物が混ざり難くかつピンホールが生成し
にくいなどの点から蒸着法が好ましい。
【0031】次に、このオキサジアゾール誘導体層の形
成後、その上に陰極用物質からなる薄膜を、1μm以
下、例えば蒸着やスパッタリング等の方法により形成さ
せ、陰極を設けることにより、所望のEL素子が得られ
る。なお、このEL素子の作製においては、作製順序を
逆にして、陰極、該オキサジアゾール誘導体層、陽極の
順に作製することも可能である。このようにして得られ
たEL素子に、直流電圧を印加する場合には、3〜40
V程度の直流電圧を印加すると、発光が透明または半透
明の電極側より観測できる。また、交流電圧を印加する
ことによっても発光する。なお印加する交流の波形は任
意でよい。
【0032】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて更に詳しく説
明する。 実施例1 25mm×75mm×1.1mmのガラス基板上にIT
Oを蒸着法にて50nmの厚さで製膜したもの(東京三
容真空(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持
基板を市販のスピンナー(協栄セミコンダクター(株)
製)に固定し、ポリビニルカルバゾール50重量部、化
12で表されるオキサジアゾール誘導体50重量部およ
びクマリン6(Kodak製)1重量部をトルエンに溶解し
たものを6000rpmで塗布した。その後、この基板
を10-1Paの減圧下50℃にて乾燥後、市販の蒸着装
置(真空機工(株)製)の基板ホルダーに固定し、上記
発光層の上にアルミニウム製のマスクを設置し、トリス
(8−キノリノラート)アルミニウムを電子輸送層とし
て50nm蒸着した。蒸着速度は0.1〜0.2nm/
秒であった。
【0033】その後真空槽を2×10-4Paまで減圧し
てから、グラファイト性のるつぼから、マグネシウムを
1.2〜2.4nm/秒の蒸着速度で、同時にもう一方
のるつぼから銀を0.1〜0.2nm/秒の蒸着速度で
蒸着した。上記条件でマグネシウムと銀の混合金属電極
を発光層の上に200nm積層蒸着して対向電極とし、
素子を形成した。ITO電極を陽極、マグネシウムと銀
の混合電極を陰極として、得られた素子に、直流電圧
7.0Vを印加すると100mA/cm2の電流が流
れ、630cd/m2の緑色の発光を得た。この素子
は、500時間駆動後も安定に発光した。
【0034】実施例2 実施例1で用いたオキサジアゾール誘導体を化35で表
される化合物に代えた以外は実施例1に準拠して素子を
作成した。得られた素子に、直流電圧7.9Vを印加す
ると100mA/cm2の電流が流れ、780cd/m2
の緑色の発光を得た。この素子は、500時間駆動後も
安定に発光した。
【0035】実施例3 実施例1で用いたオキサジアゾール誘導体を化61で表
される化合物に代えた以外は実施例1に準拠して素子を
作成した。得られた素子に、直流電圧8.8Vを印加す
ると100mA/cm2の電流が流れ、670cd/m2
の緑色の発光を得た。この素子は、500時間駆動後も
安定に発光した。
【0036】比較例1 実施例1で用いたオキサジアゾール誘導体をPBDに代
えて実施例1に準拠して素子を作成した。得られた素子
に、直流電圧9.0Vを印加すると100mA/cm2
の電流が流れ、730cd/m2の緑色の発光を得た。
しかし、この素子は、10時間駆動後に非発光部位が生
じ、発光輝度が約1/10に低下した。
【0037】実施例4 実施例1で用いたクマリン6をナイルレッドに代え、実
施例1に準拠して素子を作成した。電圧を印加すると電
流が流れ赤色の発光が見られた。 実施例5 実施例1で用いたクマリン6をペリレンに代え、実施例
1に準拠して素子を作成した。電圧を印加すると電流が
流れ青色の発光が見られた。
【0038】実施例6 25mm×75mm×1.1mmのガラス基板上にIT
Oを蒸着法にて50nmの厚さで製膜したもの(東京三
容真空(株)製)を透明支持基板とした。この透明支持
基板を市販の蒸着装置(真空機工(株)製)の基板ホル
ダーに固定し、石英製のるつぼにTPDをいれ、別のる
つぼに1,3−ジ(9−アンスリル)−2−(9−カル
バゾリルメチル)−プロパン(AnCz)をいれ、もう
1つのるつぼに化10で表される化合物を入れて真空槽
を1X10-4Paまで減圧した。TPD入りのるつぼを
加熱し、膜厚50nmになるように蒸着した。次に、こ
の上にAnCz入りのるつぼを加熱して、膜厚50nm
になるように蒸着した。最後に、化10で表される化合
物を入れたるつぼを加熱して膜厚50nmになるように
蒸着した。蒸着速度は0.1〜0.2nm/秒であっ
た。その後真空槽を2×10-4Paまで減圧してから、
グラファイト性のるつぼから、マグネシウムを1.2〜
2.4nm/秒の蒸着速度で、同時にもう一方のるつぼ
から銀を0.1〜0.2nm/秒の蒸着速度で蒸着し
た。上記条件でマグネシウムと銀の混合金属電極を発光
層の上に200nm積層蒸着して対向電極とし、素子を
形成した。ITO電極を陽極、マグネシウムと銀の混合
電極を陰極として、得られた素子に、直流電圧13Vを
印加すると100mA/cm2の電流が流れ、3000
cd/m2の緑色の発光を得た。この素子は、2時間駆
動後も安定に発光した。
【0039】比較例2 実施例6で用いたオキサジアゾール誘導体をPBDに代
えた以外は同様な方法で素子を作成した。得られた素子
に、直流電圧16Vを印加すると50mA/cm2の電
流が流れ、900cd/m2の緑色の発光を得た。この
素子は、5分駆動後に非発光部位が生じ、発光輝度が約
1/3に低下した。
【0040】
【発明の効果】本発明のEL素子は、融点およびガラス
転移点が高く、正孔輸送材料あるいは発光材料と励起錯
体または電荷移動錯体のようなコンプレックスを形成し
ないオキサジアゾール誘導体を電子輸送材料として用い
ているので、発光効率が高く、耐久性に富む。これらを
用いることにより、フルカラーディスプレー等の高効率
な発光素子が作成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−2096(JP,A) 特開 平4−212286(JP,A) 特開 平4−46350(JP,A) 特開 平6−1972(JP,A) 特開 平5−222362(JP,A) 特開 平2−223188(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 11/06 H05B 33/14 H05B 33/22 G03G 5/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化3で表されるオキサジアゾール誘導体を
    用いた電界発光素子。 [式中、R1〜R16はそれぞれ独立に水素あるいは炭素
    数1から6までのアルキル基を示す。]
  2. 【請求項2】化4で表されるオキサジアゾール誘導体を
    用いた電界発光素子。 [式中、R1〜R14はそれぞれ独立に水素あるいは炭素
    数1から6までのアルキル基を示す。]
JP34030894A 1994-12-27 1994-12-27 オキサジアゾール誘導体を用いた有機電界発光素子 Expired - Lifetime JP3486994B2 (ja)

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