JP3769933B2 - 発光材料及び有機薄膜el素子 - Google Patents
発光材料及び有機薄膜el素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3769933B2 JP3769933B2 JP13882998A JP13882998A JP3769933B2 JP 3769933 B2 JP3769933 B2 JP 3769933B2 JP 13882998 A JP13882998 A JP 13882998A JP 13882998 A JP13882998 A JP 13882998A JP 3769933 B2 JP3769933 B2 JP 3769933B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- light emitting
- emitting material
- represented
- thin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は発光材料に係わり、有機薄膜EL素子などに代表される表示素子の発光材料、紫外線励起による蛍光材料などに適用可能な有機発光材料及び有機薄膜EL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機薄膜EL素子は、エレクトロルミネッセンス(以下ELという)現象を利用した有機材料が発光源となる発光素子であり、次世代の自発光型平面表示素子や平面光源として期待されている。この有機EL素子の研究は1960年代のアントラセンの単結晶を用いた素子を起源とし、多種多様な有機薄膜を利用した研究を経た後、イーストマン・コダック社のC.W.Tangらによる画期的な積層型素子が報告(特開昭59−194393号公報、特開昭63−264692号公報、特開昭63−295695号公報、アプライド・フィジックス・レター第51巻第12号第913頁(1987年)、およびジャーナル・オブ・アプライドフィジックス第65巻第9号第3610頁(1989年)等に開示されている)されるに至って、活発な研究開発活動が展開されてきている。
【0003】
前述したC.W.Tangらが作製した有機薄膜EL素子は、透明な基板上に陽極、有機正孔注入輸送層、有機発光層、及び陰極を積層させた素子構成となっている。素子の作製方法としては、ガラスや樹脂フィルム等の透明な絶縁性の基板上に、インジウムとスズの複合酸化物(以下、ITOという)からなる透明導電膜を陽極として蒸着法またはスパッタリング法等により形成し、この上に銅フタロシアニンやテトラアリールジアミン化合物等に代表される有機正孔注入輸送材料の単層膜または多層膜を、有機正孔注入輸送層として100nm程度以下の厚さで蒸着法により形成する。次に、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下Alqという)等の有機蛍光体材料を、有機発光層として100nm程度以下の厚さで蒸着法により形成する。この有機発光層上に、アルミニウム:リチウム(Al:Li)、マグネシウム:銀(Mg:Ag)等の合金を、共蒸着法により厚さ200nm程度の陰極として形成することにより有機薄膜EL素子が作製される。
【0004】
以上のようにして作製される有機薄膜EL素子においては、電極間に直流低電圧を印加することにより、陽極からプラスの電荷(正孔)が、陰極からはマイナスの電荷(電子)が有機発光層に注入される。注入された正孔と電子は印加された電場により有機薄膜中を移動し、ある確率で薄膜中で再結合する。この際に放出されたエネルギーが有機蛍光体を励起させる。形成された励起子は、その有機蛍光体が有する発光量子収率の割合だけ外部に光を放出して基底状態に戻る。この有機蛍光体の励起子から発する蛍光を利用した素子が有機薄膜EL素子である。なお、この素子に印可する直流低電圧は、通常、10〜30V程度であり、陰極にMg:Ag合金を用いたEL素子では、10000cd/m2 以上の輝度が得られている。
【0005】
しかしながら、上述の有機薄膜EL素子に利用されている発光材料の大半は、発光色が緑または黄色であり、フルカラー表示に必要な青色および赤色発光材料を用いたEL素子の報告例は限られている。
【0006】
有機材料を利用した青色発光のEL素子は、W.Helfrichらのアントラセン結晶を用いた素子に始まり(フィジカル・レビュー・レター第14巻229頁(1965))、近年では、発光材料としてテトラフェニルブタジエンを用いた100cd/m2 以上の輝度を示す素子の報告(特開昭59−194393号公報)や、ジスチリルベンゼン誘導体を発光材料として用いた輝度800cd/m2 以上の青緑色の発光を示す素子が報告されている(特公平7−119407号公報)。また、発光材料としてアクリドン系化合物を用いた素子からは、2500cd/m2 以上の青色発光が報告されている(特開平8−67873号公報)。
【0007】
このような青色の発光材料は、緑や黄色の発光材料に比べ報告例が少なく、材料の研究開発も遅れているといえる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、有機薄膜EL素子において青色発光材料として用いられてきた材料は報告例も少なく、求められている特性を必ずしも満足させているわけではない。現在、優れた青色発光効率を有した耐久性の高い発光材料の開発が期待されている。
【0009】
アントラセンは、それ自身が青色の蛍光を発するために青色発光材料として期待できる。しかし、アントラセンは結晶化をおこしやすく、薄膜として表示素子に利用することは困難である。このために、アントラセン環に置換基を導入して結晶化を抑制する必要がある。導入する置換基を選択することで、熱的安定性や薄膜とした際の経時安定性を向上させた青色の蛍光を発するアントラセン誘導体が期待できる。さらには、電荷輸送性を有する置換基を導入することで、電荷輸送性を兼ねた発光材料、または電荷輸送材料としても期待できる。置換基を導入することで、アントラセン誘導体単独の膜を発光層として用いることも可能となり、さらには、他の青色発光材料のホスト材料としても期待できる。
【0010】
本発明の目的は、様々な置換基をアントラセン環に導入することで結晶化を抑制し、単独の薄膜としても発光層に用いることができ、他の青色発光材料のホスト材料としても用いることが可能な、優れた耐熱性、経時安定性を有するアモルファス性の青色発光材料を提供することにある。
また、この発光材料を用いた有機薄膜EL素子を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アントラセン環を基本骨格とする誘導体であり、下記一般式(1)に示されることを特徴とする発光材料を提供するものである。
【0012】
【化5】
【0013】
(式中、R1〜R8は、水素原子を示す。R9およびR10は、アルキル基およびアルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよいビフェニル基を表す。)
【0014】
本発明は、アントラセン環を基本骨格とする、下記一般式(2)に示されることを特徴とする発光材料を提供するものである。
【0015】
【化6】
【0016】
(式中、R1〜R8は、水素原子を示す。R9〜R12は、アルキル基およびアルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基、ターフェニル基を表す。ただし、R 9 〜R 12 が全て同時にメタ位に結合することはない。)
【0017】
本発明は、アントラセン環を基本骨格とする発光材料において、下記一般式(3)に示されることを特徴とする発光材料を提供するものである。
【0018】
【化7】
【0019】
(式中、R1〜R8は、水素原子を示す。R9は、オキサゾール環、オキサジアゾール環、チオフェン環に代表される複素環化合物を表す。R10は、アルキル基、アルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基を表す。)
【0020】
本発明は、前記一般式(3)に記したアントラセン環を基本骨格とする発光材料において、下記一般式(4)に示されることを特徴とする発光材料を提供するものである。
【0021】
【化8】
【0022】
(式中、R1〜R8は、水素原子を示す。R9およびR10は、アルキル基、アルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基を表す。)
本発明は、陽極と、有機発光層と、陰極とを備えた有機薄膜EL素子において、有機発光層は発光材料として上記の発光材料を含むことを特徴とする有機薄膜EL素子を提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の青色発光材料は、アントラキノン誘導体とハロゲン化アリール化合物を反応させ、これを脱水環化させることにより得られたものである。例えば、アントラキノン誘導体とハロゲン化アリール化合物をジエチルエーテル溶媒中においてブチルリチウムを用いて反応させ、得られた化合物を酸性条件下でヨウ化カリウム、ホスフィン酸ナトリウムを用いて脱水環化させることにより合成することができる。
【0024】
本発明のアントラセン環を基本骨格とする青色発光材料は、アントラセン環自身が青色蛍光を発することから青色の蛍光が期待でき、導入する置換基によって発光効率を高くすることも可能となる。また、置換基を導入することで、薄膜として利用する際の熱的安定性や経時安定性を向上させることもできる。さらには、電荷輸送性を有する置換基を導入することで、電荷輸送材料としての機能を同時に担う材料を得ることも可能である。
【0025】
上記一般式(1)から(4)で示される本発明の青色発光材料において、R1 〜R8 は水素原子を始め、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基などに代表されるアルキル基(ここで飽和環状炭化水素基もアルキル基に含む)、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ターシャリーブトキシ基に代表されるアルコキシ基などの具体例を挙げることができる。R1 〜R8 は互いに同一でも異なっていても良い。
【0026】
上記一般式(1)で示される本発明の青色発光材料において、R9〜R10は、アルキル基、アルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよいビフェニル基が挙げられる。
【0027】
上記一般式(2)で示される本発明の青色発光材料において、R9〜R12は、アルキル基、アルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基、ターフェニル基が挙げられる。ただし、R 9 〜R 12 が全て同時にメタ位に結合することはない。
【0028】
上記一般式(3)で示される本発明の青色発光材料において、R9 は、ヘテロ原子を少なくとも一つ以上含む複素環式化合物を示す。前記複素環式化合物の代表例としては、チオフェン環、オキサゾール環、オキサジアゾール環などが挙げられる。R10は、アルキル基、アルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる。
【0029】
上記一般式(4)で示される本発明の青色発光材料において、R9 〜R10は、アルキル基、アルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基を示す。
一般式(1)、(2)、(3)および(4)で表される発光材料の具体例として、次に示すものを挙げることができる。
【0030】
【化9】
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】
以上示した本発明の青色発光材料は、他の電荷輸送材料や発光材料等と混合して用いることも可能である。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
(参考例1)窒素雰囲気中で、2−ブロモビフェニル8.16gをジエチルエーテルに加え、これを氷冷しながらn−ブチルリチウム25ml(1.60mol/l)を滴下した。滴下後1時間撹拌した後、2−ターシャリーブチルアントラキノン3.20gを加えたジエチルエーテル溶液を滴下し2時間撹拌した。反応終了、反応溶液に純水を投入し、有機層を抽出して得られた生成物を、良溶媒にトルエン、貧溶媒にヘキサンを用いた再結晶を行い精製した。次に、精製した化合物に酢酸を加え、これにヨウ化カリウム、ホスフィン酸ナトリウムを順次加え、1時間撹拌還流させた。得られた生成物はトルエン/ヘキサンを用いた再結晶を行い精製することにより、下記化学式に示す、白色粉末状のアントラセン誘導体を得た。
【0035】
【化12】
【0036】
上記のようにして得られたアントラセン誘導体の質量分析測定(日本電子(株)社製 JMN SX102を使用)を行い、目的化合物の分子イオンに相当するm/z538のイオンピークが検出されたことから、アントラセン誘導体(化7)の生成を確認した。図1にアントラセン誘導体のIRスペクトル(島津製作所(株)社製 FTIR−8100Mを使用、KBr錠剤法)を示す。
【0037】
このアントラセン誘導体について、セイコー電子工業社製のDSC220Cを用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件下でガラス転移点(Tg)を測定した結果、74℃であることが分かった。このアントラセン誘導体(化7)は、結晶化ピークが見られなかったことから、高い経時安定性を示すアモルファス性の薄膜が期待できる。
このアントラセン誘導体からなる蒸着膜を石英ガラス上に形成し、表面分析装置(理研計器(株)社製 AC−1を使用)を用いてイオン化ポテンシャルを測定した結果、5.97eVであることが分かった。
【0038】
上記と同様な薄膜を用いアントラセン誘導体の蛍光(PL)スペクトル測定(島津製作所(株)社製 RF5000を使用)を行った結果、このアントラセン誘導体は、423および444nmにピークを有する青色の蛍光を発する材料であることを確認した。
【0039】
(参考例2)窒素雰囲気中で、9−ブロモフェナントレン10.3gをジエチルエーテルに加え、これを氷冷しながらn−ブチルリチウム28mlを滴下した。滴下後1時間撹拌した後、2−ターシャリーブチルアントラキノン4.00gを加えたジエチルエーテル溶液を滴下し、2時間撹拌した。反応終了、反応溶液に純水を投入し、有機層を抽出して得られた生成物をトルエン、貧溶媒にヘキサンを用いた再結晶で精製した。
【0040】
精製した化合物に酢酸を加え、次にヨウ化カリウム、ホスフィン酸ナトリウムを加え、1時間撹拌還流させた。得られた生成物はトルエンを用いた再結晶を行って精製することにより、下記化学式に示す、白色粉末状のアントラセン誘導体を得た。
【0041】
【化13】
【0042】
上記のようにして得られたアントラセン誘導体の質量分析測定を行い、目的化合物の分子イオンに相当するm/z586のイオンピークが検出されたことから、アントラセン誘導体の生成を確認した。図2にアントラセン誘導体のIRスペクトル(KBr錠剤法)を示す。
【0043】
このアントラセン誘導体を、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件下でガラス転移点(Tg)を測定した結果、190℃であることが分かった。実施例1のアントラセン誘導体と比較した結果、導入する置換基によって、Tgが大きく変化することが確認できた。
【0044】
このアントラセン誘導体からなる蒸着膜を石英ガラス上に形成し、表面分析装置を用いてイオン化ポテンシャルを測定した結果、5.90eVであることが分かった。
【0045】
上記と同様な薄膜を用いアントラセン誘導体の蛍光(PL)スペクトル測定を行った結果、このアントラセン誘導体は443nmにピークを有する青色の蛍光を発する材料であることが分かった。
【0046】
(参考例3)窒素雰囲気中で、5’−ブロモ−1,1’:3’,1”−ターフェニル7.53gをジエチルエーテルに加え、これを氷冷しながらn−ブチルリチウム18mlを滴下した。滴下後1時間撹拌した後、2−ターシャリーブチルアントラキノン2.11gを加えたジエチルエーテル溶液を滴下し、2時間撹拌した。反応終了、反応溶液に純水を投入し、有機層を抽出して得られた生成物を、良溶媒にトルエン、貧溶媒にヘキサンを用いて再結晶精製した。
【0047】
精製した化合物に酢酸を加え、次にヨウ化カリウム、ホスフィン酸ナトリウムを加え、1時間撹拌還流させた。得られた生成物はトルエン/ヘキサンを用いた再結晶を行い精製することにより、下記化学式に示す、白色粉末状のアントラセン誘導体を得た。
【0048】
【化14】
【0049】
上述のようにして得られたアントラセン誘導体の質量分析測定を行い、目的化合物の分子イオンに相当するm/z690のイオンピークが検出されたことから、アントラセン誘導体の生成を確認した。図3にアントラセン誘導体(化9)のNMRスペクトルを示す。
【0050】
このアントラセン誘導体について、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件下でガラス転移点(Tg)を測定した結果、130℃であることが分かった。このアントラセン誘導体は、結晶化ピークが見られなかったことから、高い経時安定性を示すアモルファス性の薄膜が期待できる。
【0051】
このアントラセン誘導体からなる蒸着膜を石英ガラス上に形成し、表面分析装置を用いてイオン化ポテンシャルを測定した結果、5.83eVであることが分かった。
【0052】
上記と同様な薄膜を用いアントラセン誘導体の蛍光(PL)スペクトル測定を行った結果、このアントラセン誘導体は、453nmにピークを有する青色の蛍光を発する材料であることが分かった。
【0053】
(参考例4)窒素雰囲気中で、2−(3−ブロモフェニル)−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール9.83gをTHFに加え、これにn−ブチルリチウム22mlを滴下した。滴下後1時間撹拌した後、2−ターシャリーブチルアントラキノン2.65gを滴下し、2時間撹拌した。得られた生成物を良溶媒にトルエン、貧溶媒にヘキサンを用いた再結晶で精製した。
【0054】
精製した化合物に酢酸を加え、次にヨウ化カリウム、ホスフィン酸ナトリウムを加え、1時間撹拌還流させた。得られた生成物はトルエン/ヘキサンを用いた再結晶を行い精製することにより、下記化学式に示す、白色粉末状のアントラセン誘導体を得た。
【0055】
【化15】
【0056】
上述のようにして得られたアントラセン誘導体の質量分析測定を行い、目的化合物の分子イオンに相当するm/z774のイオンピークが検出されたことから、アントラセン誘導体の生成を確認した。図4にアントラセン誘導体のNMRスペクトルを示す。
【0057】
このアントラセン誘導体について、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件下でガラス転移点(Tg)を測定した結果、147℃であることが分かった。このアントラセン誘導体は、結晶化ピークが見られなかったことから、高い経時安定性を示すアモルファス性の薄膜が期待できる。
【0058】
このアントラセン誘導体からなる蒸着膜を石英ガラス上に形成し、表面分析装置を用いてイオン化ポテンシャルを測定した結果、5.88eVであることが分かった。
【0059】
上記と同様な薄膜を用いアントラセン誘導体の蛍光(PL)スペクトル測定を行った結果、このアントラセン誘導体は、445nmにピークを有する青色の蛍光を発する材料であることが分かった。
【0060】
上記実施例のアントラセン環を基本骨格とする青色発光材料は、置換基を導入することで、ガラス転移点および結晶性を変化させることができ、熱安定性に優れ、結晶化しにくい経時安定性の良好な薄膜を得ることができる。
【0061】
【発明の効果】
以上示したように、本発明によると、様々な置換基を導入したアントラセン環を基本骨格とする材料を用いた発光部位を構成することにより、高い耐熱性、高い経時安定性を有する結晶化しにくいアモルファス性の薄膜を得ることができる。これにより、熱安定性および耐久性の高い発光素子が期待できる。
【0062】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係わる発光材料のIRスペクトルを示す説明図。
【図2】本発明の実施例2に係わる発光材料のIRスペクトルを示す説明図。
【図3】本発明の実施例3に係わる発光材料のNMRスペクトルを示す説明図。
【図4】本発明の実施例4に係わる発光材料のNMRスペクトルを示す説明図。
Claims (5)
- 陽極と、有機発光層と、陰極とを備えた有機薄膜EL素子において、有機発光層は発光材料として請求項1乃至5記載の発光材料を含むことを特徴とする有機薄膜EL素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13882998A JP3769933B2 (ja) | 1998-05-20 | 1998-05-20 | 発光材料及び有機薄膜el素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13882998A JP3769933B2 (ja) | 1998-05-20 | 1998-05-20 | 発光材料及び有機薄膜el素子 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005350282A Division JP3998026B2 (ja) | 2005-12-05 | 2005-12-05 | 発光材料及び有機薄膜el素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11323323A JPH11323323A (ja) | 1999-11-26 |
JP3769933B2 true JP3769933B2 (ja) | 2006-04-26 |
Family
ID=15231205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13882998A Expired - Fee Related JP3769933B2 (ja) | 1998-05-20 | 1998-05-20 | 発光材料及び有機薄膜el素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3769933B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101851216A (zh) * | 2009-03-31 | 2010-10-06 | 株式会社半导体能源研究所 | *二唑衍生物、使用*二唑衍生物的电子设备及照明装置 |
CN102675128A (zh) * | 2011-03-07 | 2012-09-19 | 昆山维信诺显示技术有限公司 | 一种二氢蒽衍生物、其制备方法、应用及含有其的发光器件 |
Families Citing this family (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6656608B1 (en) * | 1998-12-25 | 2003-12-02 | Konica Corporation | Electroluminescent material, electroluminescent element and color conversion filter |
JP5266161B2 (ja) * | 1999-01-19 | 2013-08-21 | 出光興産株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
JP4094203B2 (ja) * | 2000-03-30 | 2008-06-04 | 出光興産株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子及び有機発光媒体 |
JP3969941B2 (ja) * | 2000-09-01 | 2007-09-05 | 三洋電機株式会社 | 有機発光素子 |
US7053255B2 (en) | 2000-11-08 | 2006-05-30 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | Substituted diphenylanthracene compounds for organic electroluminescence devices |
KR20040005416A (ko) * | 2002-07-10 | 2004-01-16 | 엘지전자 주식회사 | 청색 발광 물질용 화합물 및 이를 포함한 유기 전계 발광소자 |
US7887931B2 (en) | 2003-10-24 | 2011-02-15 | Global Oled Technology Llc | Electroluminescent device with anthracene derivative host |
US7056601B2 (en) | 2003-10-24 | 2006-06-06 | Eastman Kodak Company | OLED device with asymmetric host |
KR20100052573A (ko) * | 2003-12-19 | 2010-05-19 | 이데미쓰 고산 가부시키가이샤 | 유기 전기 발광 소자용 발광 재료, 이를 이용한 유기 전기 발광 소자 및 유기 전기 발광 소자용 재료 |
CN1879454A (zh) * | 2004-02-19 | 2006-12-13 | 出光兴产株式会社 | 白色有机电致发光器件 |
US7326371B2 (en) | 2004-03-25 | 2008-02-05 | Eastman Kodak Company | Electroluminescent device with anthracene derivative host |
JP4879514B2 (ja) * | 2004-05-21 | 2012-02-22 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | アントラセン誘導体、及びそれを用いた発光素子、発光装置 |
US7541099B2 (en) * | 2004-05-21 | 2009-06-02 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Anthracene derivative and light emitting element and light emitting device using the same |
KR100675812B1 (ko) | 2004-06-22 | 2007-01-29 | 경상대학교산학협력단 | 아릴옥시안트라센을 함유하는 발광 물질의 합성과 이를이용한 유기 발광 다이오드 |
JP4788202B2 (ja) | 2004-07-09 | 2011-10-05 | Jnc株式会社 | 発光材料およびこれを用いた有機電界発光素子 |
EP1655359A1 (de) * | 2004-11-06 | 2006-05-10 | Covion Organic Semiconductors GmbH | Organische Elektrolumineszenzvorrichtung |
US7622619B2 (en) | 2005-07-20 | 2009-11-24 | Lg Display Co., Ltd. | Synthesis process |
US8766023B2 (en) * | 2005-07-20 | 2014-07-01 | Lg Display Co., Ltd. | Synthesis process |
JP2007091715A (ja) * | 2005-08-29 | 2007-04-12 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | アントラセン誘導体及びそれを用いた正孔輸送材料、発光素子、発光装置、電子機器 |
-
1998
- 1998-05-20 JP JP13882998A patent/JP3769933B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101851216A (zh) * | 2009-03-31 | 2010-10-06 | 株式会社半导体能源研究所 | *二唑衍生物、使用*二唑衍生物的电子设备及照明装置 |
CN102675128A (zh) * | 2011-03-07 | 2012-09-19 | 昆山维信诺显示技术有限公司 | 一种二氢蒽衍生物、其制备方法、应用及含有其的发光器件 |
CN102675128B (zh) * | 2011-03-07 | 2014-04-09 | 昆山维信诺显示技术有限公司 | 一种二氢蒽衍生物、其制备方法、应用及含有其的发光器件 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11323323A (ja) | 1999-11-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3769933B2 (ja) | 発光材料及び有機薄膜el素子 | |
JP3949214B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP3163589B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP3287421B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP3211994B2 (ja) | 4官能スチリル化合物およびその製造法 | |
WO2004016575A1 (ja) | オリゴアリーレン誘導体及びそれを利用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2003040873A (ja) | 新規キノキサリン誘導体及びそれを利用した有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP3175816B2 (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
JP2001160488A (ja) | 有機エレクトロルミネッセンス素子 | |
KR100806059B1 (ko) | 디피리딜티오펜 유도체를 포함하는 유기 전계 발광 소자 | |
JP4545243B2 (ja) | ジアミノナフタレン誘導体、及びそれを用いた有機電界発光素子 | |
JP3985311B2 (ja) | アミン誘導体及びそれを用いた有機電界発光素子 | |
JP4604312B2 (ja) | ベンゾチオフェン誘導体、及びそれを用いた有機電界発光素子 | |
JP2000178548A (ja) | 発光材料 | |
JP3998026B2 (ja) | 発光材料及び有機薄膜el素子 | |
JP2001106658A (ja) | ビス(アミノスチリル)ナフタレン化合物及びその合成中間体、並びにこれらの製造方法 | |
JP3185913B2 (ja) | ジスチリルアリーレン誘導体 | |
JP2004307472A (ja) | 有機電界発光素子、アミノスチリルナフタレン化合物及びその合成中間体、並びにこれらの製造方法 | |
JP2001106657A (ja) | ビス(アミノスチリル)アントラセン化合物及びその合成中間体、並びにこれらの製造方法 | |
JP2001288377A (ja) | アミノスチリルアントラセン化合物及びその合成中間体、並びにこれらの製造方法 | |
JP4675513B2 (ja) | アルミキレート錯体及び有機電界発光素子 | |
JP4792687B2 (ja) | ジアザペンタセン誘導体を含有する電荷輸送材料、発光材料およびこれらを用いた有機電界発光素子 | |
JP3486994B2 (ja) | オキサジアゾール誘導体を用いた有機電界発光素子 | |
JPH093342A (ja) | ピラジノキノキサリン誘導体、その製造方法及び有機電界発光素子 | |
JP2004099464A (ja) | ビス(2−フルオレニル)アミノ−ジフェニルボリル−アレーン誘導体およびそれを用いた有機el素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040827 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040914 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132 Effective date: 20051004 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060117 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060130 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100217 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100217 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110217 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120217 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130217 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140217 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |