JPH0987486A - 強靭なフェノール樹脂組成物 - Google Patents

強靭なフェノール樹脂組成物

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JPH0987486A
JPH0987486A JP24716295A JP24716295A JPH0987486A JP H0987486 A JPH0987486 A JP H0987486A JP 24716295 A JP24716295 A JP 24716295A JP 24716295 A JP24716295 A JP 24716295A JP H0987486 A JPH0987486 A JP H0987486A
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phenol resin
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resin composition
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JP24716295A
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Kouji Hirata
仰二 平田
Sumio Shibahara
澄夫 柴原
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 架橋した官能基含有ジエン系液状ゴム粒子が
分散した、強靭化されたフェノール樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 ジエン系液状ゴムに特定の半減期を持っ
た有機過酸化物を予備混合し、官能基を持った相溶化剤
と共に、フェノール樹脂中で溶融混練し、動加橋により
粒子分散させる。こうして変性されたフェノール樹脂
は、強靭化され成形材料や、回路材料に用いることがで
きる。ジエン系液状ゴムとしては、レジンが溶融する温
度でブルックフィールド粘度として、0.001〜50
0Pa・Secである事が必要であり、架橋剤としては、フェ
ノール樹脂の軟化点より50℃高い温度での半減期が3
0〜600秒である有機過酸化物が好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形材料、積層板、
エポキシ樹脂の硬化剤として好適に用いられる強靭化さ
れたフェノール樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂は単独で、或いは他樹脂
との組み合わせで多岐にわたった使われてきたが、特に
電気絶縁性が良好である、十分な機械強度がある、耐熱
性がよい、熱膨張係数が低い、難燃性である、安価であ
る等の利点から、電気部品あるいは、機械部品に広く用
いられている。その一方で熱硬化性樹脂共通の欠点でも
ある靭性の低さは、フェノール樹脂の最大の欠点でもあ
り、様々な観点より種々の検討がなされてきた。
【0003】例えば、特開昭61−168652号公報
においては芳香族ポリエステルによる特定のフェノール
樹脂の耐衝撃性改良、特開昭62−209158号公報
においては特定のポリエチレンテレフタレート、ポリウ
レタン、メチルメタクリレート系共重合体等によるフェ
ノール樹脂の強靭化が検討されているが、これらは強靭
化の改良が不十分であり、流動性が低下する等極めて不
満足な物であった。
【0004】又、エポキシ基、水酸基、カルボキシル
基、アミノ基の官能基を有する官能性ゴムの乳化重合ラ
テックスをフェノール樹脂に練り込む特開昭62−59
660号公報や、相溶性の良いNBR等の共役ジエン系
ゴムラテックスをアニオン系界面活性剤を含有させたう
えでフェノールレジンの脱水工程前にレジン中に分散さ
せる特開平3−17149号公報も検討されているが、
この方法ではフェノール樹脂の強靭化は図れるものの、
強靭化に効果がでる程度までゴムを添加すると、流動性
が極端に低下する為に、実用の成形性を損なうという問
題や、ゴム自体の細粒化に用いられる界面活性剤が、長
期の電気的信頼性や機械的信頼性を損なうという問題を
持っており、従来強靭性とその他の特性が調和する事例
は見いだされていなかった。
【0005】又、フェノール成形材料の製造において、
エポキシ化ポリブタジエンとラジカル重合開始剤を成形
材料の混練時に配合する特開平3−221555号公報
も提案されているが、フェノール樹脂はラジカル捕捉の
作用を持つ為、ラジカル重合開始剤の用法には制約があ
って、布チップやガラス繊維等の有機・無機の充填材や
離型剤といった第三成分の共存や、設備の混練条件等の
影響を受けて特性が再現しないという問題がある。即ち
成形材料用の他原料と同時に配合されたラジカル重合開
始剤は、混練工程で第三成分である充填剤に捕捉され
て、目的のエポキシ化ポリブタジエンの架橋が行われな
かったり、また、フェノール樹脂中に直接分散したラジ
カル重合開始剤より発生したラジカルは、やはりエポキ
シ化ポリブタジエン迄到達する事ができず架橋に寄与し
ないといった難点がある。
【0006】この対策としては、目的とする原料ゴムと
架橋剤が、他成分の影響を受けない様な予備混合の工程
を経て混合される事、更に粒子分散制御に必要な粘度の
選定や界面状態の制御と、架橋が完結し得る様な反応の
両立が必須で、この様な設計に基づき、レジン段階でゴ
ム粒子の架橋状態や分散状態を確定させておき、その後
のプロセスで特性変動を来さない様な強靱なレジンの開
発が必要とされていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術では得られていない成形材料、積層板用あるいはエ
ポキシ樹脂の硬化剤等の用途に有用な強靭なフェノール
樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、溶融した
レジン中でブルックフィールド粘度0.001〜500
Pa・Secであるジエン系液状ゴム(b)(以下、液状ゴム
(b)と略す)は、相溶化剤と共に混練するとレジン中
に均一に分散させる事ができ、かつ分散したジエン系液
状ゴムに予め架橋剤を配合しておけば、分散した粒子の
ままで架橋させることができ、かつ官能基を持つ相溶化
剤(d)は、この分散した架橋ゴム粒子とレジンとの界
面に作用して、安定した分散状態を保ち、このレジンを
用いると他の特性に影響を及ぼす事なく、強靭な特性を
示す成形材料や、積層板、エポキシ樹脂の硬化剤などが
得られることを見いだし本発明を完成するに到った。
【0009】即ち本発明は、フェノール樹脂(a)、液
状ゴム(b)を、好適にはフェノール樹脂の融点より5
0℃高い温度での半減期が30〜600秒であるような
有機過酸化物より選択された架橋剤(c)及び相溶化剤
(d)と配合し、溶融混練することによりゴム部分が動
的に架橋されレジン中に分散した事を特徴とする強靭な
フェノール樹脂組成物に関するものである。
【0010】本発明の原料として用いられるフェノール
樹脂(a)は、特に限定するものでなく市販されている
ものであり、例えばフェーノール類とホルマリンとを、
フェノール類とホルムアルデヒドのモル比が、0.5〜
1.0となるような配合比率で反応釜に仕込み、更にシ
ュウ酸、塩酸、硫酸、トルエンスルフォン酸等の触媒を
加えた後加熱し、適当な時間還流反応を行った後、分離
した水を除去するため真空脱水あるいは静置脱水し、更
に残っている水と未反応のフェノール類を除去する方法
により得ることができるノボラック型フェノール樹脂が
あげられる。またレゾール型フェノール樹脂について
も、動的架橋時の熱履歴を詳細に制御する事で、同じよ
うに用いる事ができる。これらの樹脂あるいは、複数の
原料成分を用いることにより得られる共縮合フェノール
樹脂は、単独あるいは二種以上組み合わせて用いられ
る。
【0011】本発明の原料として用いられる液状ゴム
(b)は、一般に市販されているものでありポリブタジ
エン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ブタジエン
−イソプレン共重合体、ブタジエン−スチレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、或いは天
然ゴムから選ばれた少なくとも1種以上からなる重合
体、又はその部分水添物であり、フェノール樹脂の融点
で、ブルックフィールド粘度0.001〜500Pa・Sec
を示す、1種のみでもまたは2種以上のブレンド物であ
っても良い。
【0012】液状ゴム(b)のブルックフィールド粘度
は、動的架橋の混練初期にゴム粒子を分散させる際に重
要な因子で、溶融し流動しているレジン中で500Pa・S
ecを越える場合は事実上液滴化されないことより、最適
な分散状態を得られない。一方、粘度が0.001Pa・S
ecを下回る場合は、架橋によって高分子量化する事が困
難で、強靱化の効果を見ない。
【0013】架橋剤(c)としては、ゴムが溶融混練さ
れてフェノール樹脂中で微粒子化される温度以上で架橋
を開始する事ができるものならば、特に制約なく用いる
ことができるが、フェノール樹脂(a)の融点〜混練温
度の狭い温度域で架橋反応を行わせるのに対し、適切な
選択が必要であって、フェノール樹脂の融点に50℃を
加えた、実用的な温度域での半減期が30〜600秒で
ある有機過酸化物が好ましい
【0014】具体的には、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−クミルパーオ
キシ−ジ−イソプロピルベンゼン、ジ−クミルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシベンゾート等があるが、
これらの有機過酸化物は、動的架橋の為にフェノールレ
ジンと混練されるに当たっては、事前に液状ゴム(b)
中に配合されておく事が必要である。
【0015】本発明の原料として用いられる相溶化剤
(d)は、水酸基、エポキシ基、N−メチロール基、ア
ミノ基、カルボキシル基、又は、酸無水物基を有し、こ
れらの官能基はフェノール樹脂に対する親和性或いは、
反応性を持つ。一方、相溶化剤の長鎖側はゴムに対して
親和性を持ち、一部は架橋ゴムの粒子内にアンカー状に
取り込まれている。結果として、ゴムとレジンとの界面
張力は低下し、ゴムの分散粒径が小さくなると共に、フ
ェノールレジンと架橋ゴム粒子両成分間に存在する相溶
化剤は安定した界面相を構成する事となり、10μm以
下、好ましくは、1μm以下の粒子径で、凝集状態にな
い安定した架橋ゴムの分散を得る事ができる。
【0016】架橋ゴムは衝撃や応力に対しては、衝撃吸
収や応力緩和の効果を持っている。更に、このような効
果を持った架橋ゴム粒子と、フェノール樹脂との界面で
は相溶化剤がフェノール樹脂と化学結合や分子的親和状
態にあるので、この界面相自体が衝撃吸収や応力緩和の
機能を示す事ができる。このようにして架橋ゴム粒子及
び、架橋ゴム粒子と樹脂間の界面相の働きで、衝撃吸収
や応力緩和の機能が向上したフェノール樹脂組成物は、
優れた強靱性を発揮する事ができる。
【0017】本発明のフェノール樹脂組成物は、フェノ
ール樹脂(a)、液状ゴム(b)、架橋剤(c)、相溶
化剤(d)からなる原料を配合し、加圧ニーダー、二軸
混練機等で溶融混合する事により、ゴム部分が動的架橋
される。好適な配合範囲としては、フェノール樹脂
(a)と液状ゴム(b)は99:1〜50:50重量
部、好ましくは90:10〜60:40重量部、更に好
ましくは85:15〜65:35重量部の範囲で使用さ
れる。液状ゴム(b)の配合割合が1重量部を下回る
と、曲げ強度、耐衝撃性などの特性の改善効果が不十分
となる傾向があり、50重量部を上回ると、流動性が低
下する傾向がある。
【0018】架橋剤(c)である有機過酸化物は、ゴム
1〜50重量部に対し0.01〜10重量部の範囲で配
合する事が好ましい。有機過酸化物の配合割合が0.0
1重量部を下回ると架橋効果が不十分となり、曲げ強
度、耐衝撃性などの特性改善効果が不十分となる傾向に
ある。一方、10重量部を越えると、ゴム粒子の分散速
度を架橋速度が上回るようになって、架橋ゴムの粗大粒
子を発生するようになり、流動性低下やゴム粒子の剥離
など賦型上の障害を起こすようになってくる。
【0019】相溶化剤(d)は、ゴム1〜50重量部に
対し0.1〜10重量部の範囲で配合する事が好まし
い。相溶化剤の配合割合が0.1重量部を下回ると架橋
ゴム粒子の粒子径が増大したり、粒子の凝集を招いたり
する。一方10重量部を越えると、架橋ゴムの界面以外
の場所に相溶化剤自体の凝集体ができて、組成物の不均
一性を招いたりし、いずれの場合もフェノール樹脂組成
物の強靱性を損なう。
【0020】ここで架橋度は、変性フェノール樹脂1g
を沸騰キシレンを用いてソックスレー抽出器で10時間
リフラックスし、残留物を保留粒子径1μmの濾紙を用
いて濾過し、(濾紙上に残留した不溶物乾燥重量)/
(変性フェノール樹脂1g中に含まれる不飽和二重結合
基含有ゴム成分の重量+架橋剤の重量)の比を100倍
することにより求めることが出来る。この値が50%、
好ましくは70%以上になるように架橋する。
【0021】
【発明の実施の形態】フェノール樹脂の融点より50℃
高い温度での半減期が30〜600秒であるような有機
過酸化物を、予め液状ゴムに対し分散させた後に、相溶
化剤と共にフェノール樹脂に対し溶融混練させる。液状
ゴムは混練の初期には未架橋であるので、フェノール樹
脂に対し微分散する事が可能であり、続いてこの微分散
した未架橋の液状ゴム粒子は有機過酸化物によって架橋
し、相溶化剤の働きで、微分散した状態で固定化され
る。その結果、架橋ゴム粒子が安定的に分散した強靭な
フェノール樹脂組成物を実現する事ができる。以下、実
施例により本発明を説明するが、これは単なる例示であ
り、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】
【実施例】
《実施例1》 液状NBR:N−280(日本合成ゴム(株)製[10
0℃でのブルックフィールド粘度0.035Pa・Sec])
40重量部に、架橋剤として有機過酸化物パークミルD
(日本油脂製:レジンの軟化点100℃より50℃高い
150℃での半減期485秒)0.5重量部を添加配合
し十分ブレンドした後、相溶化剤としてエポキシ化SE
BS:タフテックZ−514(旭化成)2重量部、ノボ
ラック型フェノール樹脂(住友デュレズ(株)製スミラ
イトレジンR PR−50731)60重量部を添加配
合し十分ブレンドし、加圧ニーダーを用いて温度が14
0〜160℃になるような条件で溶融混練し、動的架橋
して、変性フェノール樹脂を得た。このようにして得ら
れた変性フェノール樹脂組成物を沸騰キシレンを用いた
ソックスレー抽出器でリフラックスして求めた架橋度は
94%であった。また、この樹脂組成物をエピコート8
28を用いて包埋し電子顕微鏡により観察した架橋粒子
の平均径は2.0μmであった。
【0023】《実施例2》 液状NBR:NIPOL1312(日本ゼオン(株)製
[90℃でのブルックフィールド粘度0.026Pa・Se
c])100重量部に、5%パラジウムアルミナ粉末5
重量部を触媒として水素付加を行い、水添率70%の部
分水添液状NBRを作製した。この部分水添液状NBR
の90℃でのブルックフィールド粘度は430Pa・Secで
あった。ついでこの部分水添液状NBR45重量部に、
架橋剤として有機過酸化物パーヘキサ3M(日本油脂
製:レジンの軟化点90℃より50℃高い140℃での
半減期144秒)0.5重量部を添加配合し十分ブレン
ドした後、相溶化剤としてエポキシ化SEBS:タフテ
ックZ−514(旭化成)2重量部、ノボラック型フェ
ノール樹脂(住友デュレズ(株)製スミライトレジンR
PR−51470 軟化点90℃)55重量部を十分ド
ライブレンドした後、フラスコを用いて、温度が130
〜150℃になるような条件で溶融混練し、動的架橋し
て、変性フェノール樹脂を得た。このようにして得られ
た変性フェノール樹脂組成物を沸騰キシレンを用いたソ
ックスレー抽出器でリフラックスして求めた架橋度は8
9%であった。また、この樹脂組成物をエピコート82
8を用いて包埋し電子顕微鏡により観察した架橋粒子の
平均径は2.3μmであった。
【0024】《実施例3》 液状ポリイソプレン:LIR−50(クラレ(株)製
[85℃でのブルックフィールド粘度0.10Pa・Se
c])15重量部に、架橋剤として有機過酸化物パーヘ
キサ250(日本油脂製:レジンの軟化点85℃より5
0℃高い135℃での半減期45秒)0.5重量部を添
加配合し十分ブレンドした後、相溶化剤としてエポキシ
化SBS:ESBS AT015(ダイセル化学製)2
重量部、ノボラック型フェノール樹脂(住友デュレズ
(株)製スミライトレジンR PR−51714 軟化
点85℃)85重量部を十分ドライブレンドした後、フ
ラスコを用いて、温度が125〜145℃になるような
条件で溶融混練し、動的架橋して変性フェノール樹脂を
得た。このようにして得られた変性フェノール樹脂組成
物を沸騰キシレンを用いたソックスレー抽出器でリフラ
ックスして求めた架橋度は82%であった。また、この
樹脂組成物をエピコート828を用いて包埋し電子顕微
鏡により観察した架橋粒子の平均径は1.2μmであっ
た。
【0025】《実施例4》 液状ポリブタジエン:B−3000(日本石油化学
(株)製[90℃でのブルックフィールド粘度0.04
5Pa・Sec])20重量部に、架橋剤として有機過酸化物
パーヘキサ3M(日本油脂製:レジンの融点90℃より
50℃高い140℃での半減期144秒)0.5重量部
を添加配合し十分ブレンドした後、相溶化剤としてエポ
キシ化SEBS:タフテックZ−514(旭化成)2重
量部、ノボラック型フェノール樹脂(住友デュレズ
(株)製スミライトレジンR PR−51470 融点
90℃)80重量部と十分ドライブレンドした後、二軸
混練機を用いて、吐出樹脂温度が130〜150℃にな
るような条件で溶融混練し、押し出し動的架橋して、変
性フェノール樹脂Aを得た。このようにして得られた変
性フェノール樹脂A40重量部、硬化剤としてヘキサミ
ン7重量部、及び、補強材としてガラス繊維53重量部
を配合し、ロール混練することにより成形材料を得
た。その後175℃、3分間という条件で成形を行い、
成形性を評価すると共に得られた試験片について曲げ強
度、シャルピー衝撃強さの評価を行った。その評価結果
を表1に示す。
【0026】《実施例5》 液状ポリイソブチレン:テトラックス(日本石油化学
(株)製、[90℃でのブルックフィールド粘度100
Pa・Sec])20重量部、に対し架橋剤として有機過酸化
物パーヘキサ3M(日本油脂製:レジンの融点90℃よ
り50℃高い140℃での半減期144秒)0.5重量
部を添加配合し十分ブレンドした後、相溶化剤として、
レゼダ GP−500(東亜合成(株)製:エポキシ変
性ポリスチレン)2重量部、ノボラック型フェノール樹
脂(住友デュレズ(株)製スミライトレジンR PR−
51470)80重量部と配合して、二軸混練機を用い
て樹脂温130〜150℃になるような条件で溶融混練
し、動的架橋して変性フェノール樹脂Bを得た。このよ
うにして得られた変性フェノール樹脂B40重量部、硬
化剤としてヘキサミン7重量部及び補強材としてガラス
繊維53重量部を配合し、ロール混練することにより成
形材料を得た。その後175℃、3分間という条件で成
形を行い、成形性を評価すると共に得られた試験片につ
いて曲げ強度、シャルピー衝撃強さの評価を行った。そ
の評価結果を表1に示す。
【0027】《実施例6》 水添ポリイソプレン:クラプレンLIR290(クラレ
(株)製、[90℃でのブルックフィールド粘度42Pa
・Sec])20重量部に、架橋剤としてジクミルパーオキ
サイド(日本油脂製 パークミルD)0.10重量部を
配合し、相溶化剤として、ボンドファースト2C(住友
化学(株)製:エチレン−GMAコポリマー)2重量部
を配合し、ノボラック型フェノール樹脂(住友デュレズ
(株)製スミライトレジンR PR−51470 融点
90℃)80重量部と十分ドライブレンドした後、加圧
二ーダーにより混練樹脂温度が150℃以上になるよう
な条件で溶融混練し、動的架橋した変性フェノール樹脂
Cを得た。このようにして得られた変性フェノール樹脂
C40重量部、硬化剤としてヘキサミン7重量部及び補
強材としてガラス繊維53重量部を配合し、ロール混練
することにより成形材料を得た。その後175℃、3分
間という条件で成形を行い、成形性を評価すると共に得
られた試験片について曲げ強度、シャルピー衝撃強さの
評価を行った。その評価結果を表1に示す。
【0028】《比較例1》ノボラック型フェノール樹脂
(住友デュレズ(株)製スミライトレジンR PR−5
1470)40重量部、硬化剤としてヘキサミン7重量
部及び補強材としてガラス繊維53重量部を配合し、実
施例4と同様にしてロール混練し、成形後その特性評価
を行った。その評価結果を表1に示す。
【0029】《比較例2》 ポリイソプレン:クラプレンLIR50(クラレ(株)
製、[90℃でのブルックフールド粘度1Pa・Sec])8
重量部、ノボラック型フェノール樹脂(住友デュレズ
(株)製スミライトレジンR PR−51470 融点
90℃)32重量部、パーヘキサ3M0.02重量部、
ヘキサミン7重量部及び補強材としてガラス繊維53重
量部を配合し、実施例4と同様にしてロール混練し、成
形後その特性評価を行った。その評価結果を表1に示
す。
【0030】《比較例3》ノボラック型フェノール樹脂
(住友デュレズ(株)製スミライトレジンR PR−5
1470 融点90℃)80重量部とカルボキシル基変
性液状アクリロニトリルブタジエン共重合体:HYCA
R CTBN1300×13( 宇部興産(株)製[9
0℃でのブルックフィールド粘度10Pa・Sec])20重
量部を十分ブレンドした後、二軸混練機を用いて樹脂温
80〜120℃になるような条件で溶融混練した樹脂組
成物とし、これをペレタイズ化して変性フェノール樹脂
Eを得た。このようにして得られた変性フェノール樹脂
E40重量部、硬化剤としてヘキサミン7重量部及び補
強材としてガラス繊維53重量部を配合し、実施例4と
同様にしてロール混練し、成形後その特性評価を行っ
た。その評価結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】*1 成形性:成形後の試験片の表面の状
態及び成形材料の試験片金型への充填状態を目視で観察
し評価した。 ○:試験片外観:良好。 金型への充填状態:良好 △:試験片外観:やや凹凸。 金型への充填状態:ギリ
ギリ ×:試験片外観:凹凸。 金型への充填状態:未充
填発生 *2 曲げ強度:JIS K6911に準じて測定し
た。 *3 シャルピー衝撃強度:JIS K6911に準じ
て測定した。
【0033】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明のフェ
ノール樹脂組成物を成形材料、積層板硬化剤として用い
ると強靭な特性を有する成形物が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂(a)、ジエン系液状ゴ
    ム(b)、架橋剤(c)、相溶化剤(d)を溶融混練し
    てなる事を特徴とする強靱なフェノール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ジエン系液状ゴム(b)のフェノール樹
    脂(a)の融点でのブルックフィールド粘度が0.00
    1〜500Pa・Secである請求項1記載の強靱なフェノー
    ル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 架橋剤(c)のフェノール樹脂(a)の
    融点より50℃高い温度での半減期が30〜600秒で
    ある有機過酸化物である請求項1又は2記載の強靱なフ
    ェノール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 相溶化剤(d)が水酸基、エポキシ基、
    N−メチロール基、アミノ基、カルボキシル基、或いは
    酸無水物基の中から選ばれた官能基一種を有する変性ポ
    リブタジエン、変性ポリイソプレン、変性ポリクロロプ
    レン及びそれらの水素添加物並びに、同じく官能基を有
    する変性エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重
    合体、変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、変
    性スチレン−ブタジエン共重合体、変性ポリオレフィン
    の中から選ばれた少なくとも1種以上からなる請求項
    1、2又は3記載の強靱なフェノール樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11255965A (ja) * 1998-03-10 1999-09-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法

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