JPH08143754A - 強靭なエポキシ樹脂 - Google Patents
強靭なエポキシ樹脂Info
- Publication number
- JPH08143754A JPH08143754A JP29028294A JP29028294A JPH08143754A JP H08143754 A JPH08143754 A JP H08143754A JP 29028294 A JP29028294 A JP 29028294A JP 29028294 A JP29028294 A JP 29028294A JP H08143754 A JPH08143754 A JP H08143754A
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- JP
- Japan
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- weight
- rubber
- epoxy resin
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (a)一分子内に少なくとも2個のエポキシ
基を有するエポキシ樹脂50〜99重量%、(b)分子
内に不飽和二重結合基を有するゴム1〜50重量%、か
らなる組成物100重量部に対し、(c)有機過酸化物
0.01〜10重量部を加えた樹脂組成物を、溶融混練
することによりゴム部分が動的に架橋されたことを特徴
とする強靭なエポキシ樹脂 【効果】 本発明の変性エポキシ樹脂をエポキシ樹脂成
形材料のベース樹脂として用いると、成形性を損なわな
いで、曲げ特性や衝撃値の向上した、強靭な特性を有す
る組成物が得られる。
基を有するエポキシ樹脂50〜99重量%、(b)分子
内に不飽和二重結合基を有するゴム1〜50重量%、か
らなる組成物100重量部に対し、(c)有機過酸化物
0.01〜10重量部を加えた樹脂組成物を、溶融混練
することによりゴム部分が動的に架橋されたことを特徴
とする強靭なエポキシ樹脂 【効果】 本発明の変性エポキシ樹脂をエポキシ樹脂成
形材料のベース樹脂として用いると、成形性を損なわな
いで、曲げ特性や衝撃値の向上した、強靭な特性を有す
る組成物が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エポキシ樹脂成形材
料、エポキシ樹脂粉体塗料、エポキシ樹脂積層板のベー
ス樹脂として好適に用いられる強靭なエポキシ樹脂に関
する。
料、エポキシ樹脂粉体塗料、エポキシ樹脂積層板のベー
ス樹脂として好適に用いられる強靭なエポキシ樹脂に関
する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、電気絶縁性が良好であ
る、十分な機械強度がある、接着性がよい、安価である
等さまざまな特徴を有するため、電気絶縁材料、接着
剤、塗料等に広く用いられているが、脆いという欠点が
ある。この欠点を改良するため、ポリエーテルスルホ
ン、ポリエーテルイミド等の熱可塑性樹脂とエポキシ樹
脂とのアロイが検討されているが、これらの物は強靭化
の改良が不十分であり、流動性が低下する等極めて不満
足な物であった。又、エポキシ樹脂と相溶性の良いカル
ボキシル基変性NBR等の、ゴムとのブレンドも検討さ
れているが、この方法ではエポキシ樹脂の強靭化は図れ
るものの、強靭化に効果がでる程度までゴムを添加する
と、流動性が極端に低下するあるいは、変性したエポキ
シ樹脂に硬化剤を添加し硬化反応させる際、相分離によ
り生成する分離ゴム相の大きさが硬化剤種や硬化条件に
より異なり、使用条件によって硬化物の特性が変わって
しまうという問題があった。カルボキシル基変性NBR
等のゴムとのブレンドの欠点を改良するため、乳化重合
等により作成した高分子量の架橋した球状ゴム粒子を、
エポキシ樹脂と混合し、分散させる方法が開示されてい
るが、この方法では架橋した球状ゴム粒子が凝集するた
め、特に固形のエポキシ樹脂中に均一分散させることは
困難であった。
る、十分な機械強度がある、接着性がよい、安価である
等さまざまな特徴を有するため、電気絶縁材料、接着
剤、塗料等に広く用いられているが、脆いという欠点が
ある。この欠点を改良するため、ポリエーテルスルホ
ン、ポリエーテルイミド等の熱可塑性樹脂とエポキシ樹
脂とのアロイが検討されているが、これらの物は強靭化
の改良が不十分であり、流動性が低下する等極めて不満
足な物であった。又、エポキシ樹脂と相溶性の良いカル
ボキシル基変性NBR等の、ゴムとのブレンドも検討さ
れているが、この方法ではエポキシ樹脂の強靭化は図れ
るものの、強靭化に効果がでる程度までゴムを添加する
と、流動性が極端に低下するあるいは、変性したエポキ
シ樹脂に硬化剤を添加し硬化反応させる際、相分離によ
り生成する分離ゴム相の大きさが硬化剤種や硬化条件に
より異なり、使用条件によって硬化物の特性が変わって
しまうという問題があった。カルボキシル基変性NBR
等のゴムとのブレンドの欠点を改良するため、乳化重合
等により作成した高分子量の架橋した球状ゴム粒子を、
エポキシ樹脂と混合し、分散させる方法が開示されてい
るが、この方法では架橋した球状ゴム粒子が凝集するた
め、特に固形のエポキシ樹脂中に均一分散させることは
困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術では得られていない、成形材料あるいは積層板等の
用途に有用な流動性が良好で、樹脂中に動的に架橋され
た微細なゴム粒子が均一に分散した強靭なエポキシ樹脂
を提供することにある。
技術では得られていない、成形材料あるいは積層板等の
用途に有用な流動性が良好で、樹脂中に動的に架橋され
た微細なゴム粒子が均一に分散した強靭なエポキシ樹脂
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、過酸化物
が、不飽和二重結合を有するゴムを選択的に架橋する働
きを有していることに着目し、エポキシ樹脂に対して、
不飽和二重結合基含有ゴムと有機過酸化物を用い、好ま
しくは特定の相溶化剤を添加し、更に好ましくは、エポ
キシ樹脂の軟化点より50℃高い温度での半減期が30
〜600秒であるような、有機過酸化物を予めゴムに練
り込んでおき、その粗砕物を特定の相溶化剤と共に、エ
ポキシ樹脂に添加し溶融混練するという動加硫の手法を
用いることにより、加硫ゴムが均一に分散したブレンド
物が得られ、このブレンド物をエポキシ樹脂成形材料、
エポキシ粉体塗料、エポキシ樹脂積層板のベース樹脂と
して用いると、流動性を損なうことなく強靭な特性が得
られることを見いだし本発明を完成するに到った。即ち
本発明は、 (a)一分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂 (b)分子内に不飽和2重結合基を含有するゴム (c)過酸化物 更に、必要な場合は (d)相溶化剤を配合し、更に、好ましくは(b)と
(c)については、予め混練したものを用いるという手
法で溶融混練することにより、ゴム部分が動的に架橋さ
れたことを特徴とする強靭なエポキシ樹脂に関するもの
である。
が、不飽和二重結合を有するゴムを選択的に架橋する働
きを有していることに着目し、エポキシ樹脂に対して、
不飽和二重結合基含有ゴムと有機過酸化物を用い、好ま
しくは特定の相溶化剤を添加し、更に好ましくは、エポ
キシ樹脂の軟化点より50℃高い温度での半減期が30
〜600秒であるような、有機過酸化物を予めゴムに練
り込んでおき、その粗砕物を特定の相溶化剤と共に、エ
ポキシ樹脂に添加し溶融混練するという動加硫の手法を
用いることにより、加硫ゴムが均一に分散したブレンド
物が得られ、このブレンド物をエポキシ樹脂成形材料、
エポキシ粉体塗料、エポキシ樹脂積層板のベース樹脂と
して用いると、流動性を損なうことなく強靭な特性が得
られることを見いだし本発明を完成するに到った。即ち
本発明は、 (a)一分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する
エポキシ樹脂 (b)分子内に不飽和2重結合基を含有するゴム (c)過酸化物 更に、必要な場合は (d)相溶化剤を配合し、更に、好ましくは(b)と
(c)については、予め混練したものを用いるという手
法で溶融混練することにより、ゴム部分が動的に架橋さ
れたことを特徴とする強靭なエポキシ樹脂に関するもの
である。
【0005】本発明の原料として用いられるエポキシ樹
脂(a)は、1分子中にエポキシ基を2個以上有する化
合物で有ればいずれのものも使用でき、例えばビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、
脂環式エポキシ樹脂等がありこれらのエポキシ樹脂の一
種又は二種以上が使用される。
脂(a)は、1分子中にエポキシ基を2個以上有する化
合物で有ればいずれのものも使用でき、例えばビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、
脂環式エポキシ樹脂等がありこれらのエポキシ樹脂の一
種又は二種以上が使用される。
【0006】本発明の原料として用いられる不飽和2重
結合基含有ゴム(b)は特に限定するものでなく、市販
されているものであり、不飽和2重結合基を有するもの
であればいずれのものも使用でき、例えばエチレン−α
・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、アクリロニ
ロリル−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム等が好適に使用される。本発明の原料と
して用いられるエチレン−α・オレフィン−非共役ジエ
ン共重合体ゴムは、α・オレフィンは炭素数が3〜15
のものが適する。非共役ジエンとしてはジシクロペンタ
ジエン、1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネ
ン、及びメチレンノルボルネン等が使用できる。本発明
においては入手の容易さ耐衝撃性改良の観点からα・オ
レフィンとしてはポリプロピレンが適する。従って、E
PDM(エチレン・プロピレン・ジエン・メチレンリン
ケージ)が好適となる。共重合ゴムのエチレン/α・オ
レフィン比は重量比で50/50〜90/10、さらに
好適には60/40〜80/20が適する。ここで、用
いられるゴムのムーニ粘度、ML1+4(100℃) は1
0〜120、好ましくは40〜100の範囲から好適に
選ぶ事が出来る。このムーニ粘度が10未満のものを用
いた場合、好ましい架橋が得られず高温での圧縮永久歪
みの改良が期待できず、好ましくない。また、120を
超えたものは成形加工性が著しく悪化し、さらに成形品
の外観が悪化するため好ましくない。また、このゴムの
ヨウ素価は5〜30、特に10〜20のものが好まし
い。本発明の原料として用いられるアクリロニトリル−
ブタジエン共重合体ゴムはアクリロニトリルモノマーと
ブタジエンモノマーの混合物を乳化重合することにより
得られる。本発明に用いられるアクリロニトリル・ブタ
ジエン共重合体ゴム重合体ゴムとしては、アクリロニト
リル含量が15〜50%の物が好適に用いられる。本発
明の原料として用いられるスチレン−ブタジエン共重合
体ゴムは、スチレンモノマーとブタジエンモノマーの混
合物を乳化重合することにより得られる。本発明に用い
られるスチレン−ブタジエン共重合体ゴムゴムとして
は、スチレン含量が18〜40%の物が好適に用いられ
る。
結合基含有ゴム(b)は特に限定するものでなく、市販
されているものであり、不飽和2重結合基を有するもの
であればいずれのものも使用でき、例えばエチレン−α
・オレフィン−非共役ジエン共重合体ゴム、アクリロニ
ロリル−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム等が好適に使用される。本発明の原料と
して用いられるエチレン−α・オレフィン−非共役ジエ
ン共重合体ゴムは、α・オレフィンは炭素数が3〜15
のものが適する。非共役ジエンとしてはジシクロペンタ
ジエン、1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネ
ン、及びメチレンノルボルネン等が使用できる。本発明
においては入手の容易さ耐衝撃性改良の観点からα・オ
レフィンとしてはポリプロピレンが適する。従って、E
PDM(エチレン・プロピレン・ジエン・メチレンリン
ケージ)が好適となる。共重合ゴムのエチレン/α・オ
レフィン比は重量比で50/50〜90/10、さらに
好適には60/40〜80/20が適する。ここで、用
いられるゴムのムーニ粘度、ML1+4(100℃) は1
0〜120、好ましくは40〜100の範囲から好適に
選ぶ事が出来る。このムーニ粘度が10未満のものを用
いた場合、好ましい架橋が得られず高温での圧縮永久歪
みの改良が期待できず、好ましくない。また、120を
超えたものは成形加工性が著しく悪化し、さらに成形品
の外観が悪化するため好ましくない。また、このゴムの
ヨウ素価は5〜30、特に10〜20のものが好まし
い。本発明の原料として用いられるアクリロニトリル−
ブタジエン共重合体ゴムはアクリロニトリルモノマーと
ブタジエンモノマーの混合物を乳化重合することにより
得られる。本発明に用いられるアクリロニトリル・ブタ
ジエン共重合体ゴム重合体ゴムとしては、アクリロニト
リル含量が15〜50%の物が好適に用いられる。本発
明の原料として用いられるスチレン−ブタジエン共重合
体ゴムは、スチレンモノマーとブタジエンモノマーの混
合物を乳化重合することにより得られる。本発明に用い
られるスチレン−ブタジエン共重合体ゴムゴムとして
は、スチレン含量が18〜40%の物が好適に用いられ
る。
【0007】本発明の原料として用いられる有機過酸化
物(c)は、特に限定するものでなく、一般に用いられ
ているもので、ゴムの架橋を進めるためのものである。
過酸化物の選択に関しては、混練・動加硫時の樹脂温
度、即ちエポキシ樹脂の軟化点に50℃を加えた、実用
的な温度域での半減期が30〜600秒である事が好ま
しく、好適には100〜160℃の間で、30〜600
秒の半減期のものが使用される。動加硫時に消費されな
かった、有機過酸化物は、エポキシ樹脂中に潜伏してい
て、成形される際の温度で再度、反応を進め始め、ゴム
部分を最終的な架橋に迄進める。具体的には、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
ジ−クミルパーオキシ−ジ−イソプロピルベンゼン、ジ
−クミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾ
ート等がある。
物(c)は、特に限定するものでなく、一般に用いられ
ているもので、ゴムの架橋を進めるためのものである。
過酸化物の選択に関しては、混練・動加硫時の樹脂温
度、即ちエポキシ樹脂の軟化点に50℃を加えた、実用
的な温度域での半減期が30〜600秒である事が好ま
しく、好適には100〜160℃の間で、30〜600
秒の半減期のものが使用される。動加硫時に消費されな
かった、有機過酸化物は、エポキシ樹脂中に潜伏してい
て、成形される際の温度で再度、反応を進め始め、ゴム
部分を最終的な架橋に迄進める。具体的には、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
ジ−クミルパーオキシ−ジ−イソプロピルベンゼン、ジ
−クミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾ
ート等がある。
【0008】本発明の原料として用いられる相溶化剤
(d)は、特に限定するものでなく、市販されているも
のであり、エポキシ樹脂とゴム成分との界面張力を低下
させ、ゴムの分散粒径を、細かくさせる働きと、両成分
に対して、化学的親和性官能基又は反応基を持つもので
ある。例としては、エポキシ変性ポリオレフィン、エポ
キシ基、又はアミノ基を有する変性ポリブタジエン、エ
ポキシ基を有する変性スチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体の水素添加物、エポキシ基又は、アミ
ノ基を有する変性エチレン−α・オレフィン−非共役ジ
エン共重合体ゴム、エポキシ基又は、アミノ基を有する
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム等が挙げら
れ、これらの中から選ばれた少なくとも1種以上の組み
合わせで用いられる。相溶化剤の添加は、エポキシ樹脂
とゴム成分との界面張力を低下させ、島成分であるゴム
の分散粒径を、細かくさせる働きを有する。海成分であ
るエポキシ樹脂は、ミクロに分散したゴム成分が、応力
吸収に効果的に働くばかりでなく、本来強靭なゴム成分
が、その界面において、分子レベルで親和的に、或い
は、化学反応によって、強固に接着しているため、強靭
性が向上する。例えば、エチレン−αオレフィン−非共
役ジエン共重合体ゴムである、EPDMは、極端に非極
性の構造であって、エポキシ樹脂との相溶性は良好では
ない。これに対しマレイン酸変性ポリエチレンを好適量
配合すると、この添加物は、自分子内のエチレン部によ
って、EPDMに親和し、かつ、マレイン酸基によっ
て、エポキシ樹脂と親和、反応するため、エポキシ樹脂
とEPDMの間の相溶性が改善される事となり、良好に
細粒化し、かつエポキシ樹脂との接触界面が強固なEP
DMの分散系を得る事ができる。
(d)は、特に限定するものでなく、市販されているも
のであり、エポキシ樹脂とゴム成分との界面張力を低下
させ、ゴムの分散粒径を、細かくさせる働きと、両成分
に対して、化学的親和性官能基又は反応基を持つもので
ある。例としては、エポキシ変性ポリオレフィン、エポ
キシ基、又はアミノ基を有する変性ポリブタジエン、エ
ポキシ基を有する変性スチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体の水素添加物、エポキシ基又は、アミ
ノ基を有する変性エチレン−α・オレフィン−非共役ジ
エン共重合体ゴム、エポキシ基又は、アミノ基を有する
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム等が挙げら
れ、これらの中から選ばれた少なくとも1種以上の組み
合わせで用いられる。相溶化剤の添加は、エポキシ樹脂
とゴム成分との界面張力を低下させ、島成分であるゴム
の分散粒径を、細かくさせる働きを有する。海成分であ
るエポキシ樹脂は、ミクロに分散したゴム成分が、応力
吸収に効果的に働くばかりでなく、本来強靭なゴム成分
が、その界面において、分子レベルで親和的に、或い
は、化学反応によって、強固に接着しているため、強靭
性が向上する。例えば、エチレン−αオレフィン−非共
役ジエン共重合体ゴムである、EPDMは、極端に非極
性の構造であって、エポキシ樹脂との相溶性は良好では
ない。これに対しマレイン酸変性ポリエチレンを好適量
配合すると、この添加物は、自分子内のエチレン部によ
って、EPDMに親和し、かつ、マレイン酸基によっ
て、エポキシ樹脂と親和、反応するため、エポキシ樹脂
とEPDMの間の相溶性が改善される事となり、良好に
細粒化し、かつエポキシ樹脂との接触界面が強固なEP
DMの分散系を得る事ができる。
【0009】本発明の強靭化されたエポキシ樹脂は、エ
ポキシ樹脂(a)に対し、分子内に不飽和二重結合基を
含有するゴム(b)と有機過酸化物(c)を好ましく
は、予め混練し、粗砕したマスターバッチ化されたもの
で、更に必要に応じて、特定の1種以上の相溶化剤
(d)と共に、加圧ニーダー、二軸混練機等で溶融混合
する事により、ゴム部分を動的に架橋することを特徴と
する。好適な配合範囲としては、エポキシ樹脂とジエン
基を含むゴム成分は、99:1〜50:50重量%、好
ましくは、90:10〜70:30重量%、更に、好ま
しくは、85:15〜75:25重量%の範囲で使用さ
れる。ジエン基含有ゴムの配合割合が1重量%を下回る
と、曲げ強度、耐衝撃性などの特性の改善効果が不十分
となる傾向があり、50重量%を上回ると、流動性が低
下する傾向がある。(a)及び(b)成分100重量部
に対して、有機過酸化物は、0.01〜10重量部の範
囲で配合する事が好ましい。有機過酸化物の配合割合が
0.01重量部を下回ると、架橋効果が不十分となり、
為に、曲げ強度、対衝撃性などの特性改善効果が不十分
となる傾向にある。一方、10重量部を越えると、ゴム
粒子の分散速度を、架橋速度が上回るようになって、架
橋ゴムの粗大粒子を発生するようになり、流動性低下や
ゴム粒子の剥離など賦型上の、障害を起こすようになっ
てくる。ここで架橋度は、変性エポキシ樹脂1gを沸騰
キシレンを用いてソックスレー抽出器で10時間リフラ
ックスし、残留物を保留粒子径1μmの濾紙を用いて濾
過し、(濾紙上に残留した不溶物乾燥重量)/(変性エ
ポキシ樹脂1g中に含まれる不飽和二重結合基含有ゴム
成分の重量)の比を100倍することにより求めること
が出来る。この値が50%、好ましくは70%以上にな
るように加硫することが好ましい。上記した成分のほか
に、(a)及び(b)成分100重量部に対し、少なく
とも1種以上の相溶化剤 0.1〜10重量部を配合す
ることが好ましい。相溶化剤を添加する効果は、前述し
た通りである。相溶化剤の配合量が0.1重量部を下回
ると、曲げ強度、耐衝撃性などの特性の改善効果が小さ
くなる傾向にあり、10部超では増量する効果がない。
以下、実施例により、本発明を説明するが、これは単な
る例示であり、本発明はこれに限定されるものではな
い。
ポキシ樹脂(a)に対し、分子内に不飽和二重結合基を
含有するゴム(b)と有機過酸化物(c)を好ましく
は、予め混練し、粗砕したマスターバッチ化されたもの
で、更に必要に応じて、特定の1種以上の相溶化剤
(d)と共に、加圧ニーダー、二軸混練機等で溶融混合
する事により、ゴム部分を動的に架橋することを特徴と
する。好適な配合範囲としては、エポキシ樹脂とジエン
基を含むゴム成分は、99:1〜50:50重量%、好
ましくは、90:10〜70:30重量%、更に、好ま
しくは、85:15〜75:25重量%の範囲で使用さ
れる。ジエン基含有ゴムの配合割合が1重量%を下回る
と、曲げ強度、耐衝撃性などの特性の改善効果が不十分
となる傾向があり、50重量%を上回ると、流動性が低
下する傾向がある。(a)及び(b)成分100重量部
に対して、有機過酸化物は、0.01〜10重量部の範
囲で配合する事が好ましい。有機過酸化物の配合割合が
0.01重量部を下回ると、架橋効果が不十分となり、
為に、曲げ強度、対衝撃性などの特性改善効果が不十分
となる傾向にある。一方、10重量部を越えると、ゴム
粒子の分散速度を、架橋速度が上回るようになって、架
橋ゴムの粗大粒子を発生するようになり、流動性低下や
ゴム粒子の剥離など賦型上の、障害を起こすようになっ
てくる。ここで架橋度は、変性エポキシ樹脂1gを沸騰
キシレンを用いてソックスレー抽出器で10時間リフラ
ックスし、残留物を保留粒子径1μmの濾紙を用いて濾
過し、(濾紙上に残留した不溶物乾燥重量)/(変性エ
ポキシ樹脂1g中に含まれる不飽和二重結合基含有ゴム
成分の重量)の比を100倍することにより求めること
が出来る。この値が50%、好ましくは70%以上にな
るように加硫することが好ましい。上記した成分のほか
に、(a)及び(b)成分100重量部に対し、少なく
とも1種以上の相溶化剤 0.1〜10重量部を配合す
ることが好ましい。相溶化剤を添加する効果は、前述し
た通りである。相溶化剤の配合量が0.1重量部を下回
ると、曲げ強度、耐衝撃性などの特性の改善効果が小さ
くなる傾向にあり、10部超では増量する効果がない。
以下、実施例により、本発明を説明するが、これは単な
る例示であり、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0010】
《実施例1》エチレン−プロピレン−エチリデンノルボ
ルネン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR
EP57P[プロピレン含量:28重量%MFR(23
0℃)=0.4g/10分 ヨウ素価:15.0 Tg:−
40℃])20重量部に対し、有機過酸化物Aとして、
パークミルD(日本油脂製:ジクミルパーオキサイト)
0.5重量部、を添加配合し、十分ドライブレンドした
後、二軸混練機を用いて樹脂温100〜130℃になる
ような条件で溶融混練した後、冷却粉砕した。この粗砕
物20.5重量部を、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂(日本化薬(株)製 EOCN−1020)80重
量部、及び、エポキシ変性スチレン−エチレン・ブチレ
ン−スチレンブロック共重合体(旭化成(株)製タフテ
ックRZ−514)3重量部と配合し、再び二軸混練機
を使用して樹脂温100〜130℃になるように混練し
て、動加硫した変性エポキシ樹脂Aを得た。このように
して得られた変性エポキシ樹脂A30重量%に、硬化剤
としてノボラック型フェノール樹脂15重量%部、補強
材として溶融シリカ50重量%、及び硬化促進剤、離型
剤、シランカップリング剤、等その他添加剤5重量%を
配合した後十分に混合し、更に、95〜100℃で混練
し、冷却後粉砕することにより成形材料を得た。その後
この材料をトランスファー成形機(成形条件175℃、
硬化時間2分)で成形を行い、その後175℃で8時間
後硬化し、評価用サンプルを作成した。成形物について
曲げ強度、曲げ強さ、ヒートサイクルの評価を行った。
その評価結果を表1に示す。
ルネン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR
EP57P[プロピレン含量:28重量%MFR(23
0℃)=0.4g/10分 ヨウ素価:15.0 Tg:−
40℃])20重量部に対し、有機過酸化物Aとして、
パークミルD(日本油脂製:ジクミルパーオキサイト)
0.5重量部、を添加配合し、十分ドライブレンドした
後、二軸混練機を用いて樹脂温100〜130℃になる
ような条件で溶融混練した後、冷却粉砕した。この粗砕
物20.5重量部を、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂(日本化薬(株)製 EOCN−1020)80重
量部、及び、エポキシ変性スチレン−エチレン・ブチレ
ン−スチレンブロック共重合体(旭化成(株)製タフテ
ックRZ−514)3重量部と配合し、再び二軸混練機
を使用して樹脂温100〜130℃になるように混練し
て、動加硫した変性エポキシ樹脂Aを得た。このように
して得られた変性エポキシ樹脂A30重量%に、硬化剤
としてノボラック型フェノール樹脂15重量%部、補強
材として溶融シリカ50重量%、及び硬化促進剤、離型
剤、シランカップリング剤、等その他添加剤5重量%を
配合した後十分に混合し、更に、95〜100℃で混練
し、冷却後粉砕することにより成形材料を得た。その後
この材料をトランスファー成形機(成形条件175℃、
硬化時間2分)で成形を行い、その後175℃で8時間
後硬化し、評価用サンプルを作成した。成形物について
曲げ強度、曲げ強さ、ヒートサイクルの評価を行った。
その評価結果を表1に示す。
【0011】《実施例2》エチレン−プロピレン−エチ
リデンノルボルネン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)
製、JSR EP57P[プロピレン含量:28重量%
MFR(230℃)=0.4g/10分 ヨウ素価:1
5.0 Tg:−40℃])15重量部、無水マレイン酸
変性エチレン−プロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム
(株)製、JSR T7741P[酸付加量0.5
%])5重量部、有機過酸化物Bとして、(日本油脂製
パーブチルD:di−t−butylperoxid
e)1.5部を配合して十分ドライブレンドした後、二
軸混練機を用いて樹脂温80〜120℃になるような条
件で溶融混練し、ペレタイズ化した。このペレット2
1.5重量部をクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬(株)製 EOCN−1020)80重量部
と配合して樹脂温100〜120℃になるような条件で
動的に加硫し、エポキシ樹脂Bを得た。このようにして
得られた変性エポキシ樹脂B30重量%に、硬化剤とし
てノボラック型フェノール樹脂15重量%部、補強材と
して溶融シリカ50重量%、及び硬化促進剤、離型剤、
シランカップリング剤、その他添加剤5重量%を配合し
た後、十分に混合し、更に、95〜100℃で混練し、
冷却後粉砕することにより成形材料を得た。その後この
材料をトランスファー成形機(成形条件175℃、硬化
時間2分)で成形を行い、その後175℃で8時間後硬
化し、評価用サンプルを作成した。成形物について曲げ
強度、曲げ強さ、ヒートサイクルの評価を行った。その
評価結果を表1に示す。
リデンノルボルネン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)
製、JSR EP57P[プロピレン含量:28重量%
MFR(230℃)=0.4g/10分 ヨウ素価:1
5.0 Tg:−40℃])15重量部、無水マレイン酸
変性エチレン−プロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム
(株)製、JSR T7741P[酸付加量0.5
%])5重量部、有機過酸化物Bとして、(日本油脂製
パーブチルD:di−t−butylperoxid
e)1.5部を配合して十分ドライブレンドした後、二
軸混練機を用いて樹脂温80〜120℃になるような条
件で溶融混練し、ペレタイズ化した。このペレット2
1.5重量部をクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬(株)製 EOCN−1020)80重量部
と配合して樹脂温100〜120℃になるような条件で
動的に加硫し、エポキシ樹脂Bを得た。このようにして
得られた変性エポキシ樹脂B30重量%に、硬化剤とし
てノボラック型フェノール樹脂15重量%部、補強材と
して溶融シリカ50重量%、及び硬化促進剤、離型剤、
シランカップリング剤、その他添加剤5重量%を配合し
た後、十分に混合し、更に、95〜100℃で混練し、
冷却後粉砕することにより成形材料を得た。その後この
材料をトランスファー成形機(成形条件175℃、硬化
時間2分)で成形を行い、その後175℃で8時間後硬
化し、評価用サンプルを作成した。成形物について曲げ
強度、曲げ強さ、ヒートサイクルの評価を行った。その
評価結果を表1に示す。
【0012】《実施例3》アクリロニトリル・ブタジエ
ン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSRN23
0S[結合アクリロニトリル含量:35重量%])15
重量部、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン・ブチ
レン−スチレンブロック共重合体(旭化成(株)製 タ
フテックR M−1911)5重量部に対し、有機過酸
化物CとしてパークミルD(日本油脂製:ジクミルパー
オキサイト)0.5重量部を添加配合、十分ドライブレ
ンドした後、二軸混練機を用いて樹脂温100〜130
℃になるような条件で溶融混練し、これをペレタイズ化
した。このペレット20.5重量部をクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製 EOCN−1
020)80重量部と配合、十分ドライブレンドした
後、再び二軸混練機を使用して樹脂温100〜130℃
になるように混練して動加硫した変性エポキシ樹脂Cを
得た。このようにして得られた変性エポキシ樹脂C30
重量%に、硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂1
5重量%、補強材として溶融シリカ50重量%、及び硬
化促進剤、離型剤、シランカップリング剤等、その他添
加剤5重量%を配合した後十分に混合し、更に、95〜
100℃で混練し、冷却後粉砕することにより成形材料
を得た。その後この材料をトランスファー成形機(成形
条件175℃、硬化時間2分)で成形を行い、その後1
75℃で8時間後硬化し、評価用サンプルを作成した。
成形物について曲げ強度、曲げ強さ、ヒートサイクルの
評価を行った。その評価結果を表1に示す。
ン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSRN23
0S[結合アクリロニトリル含量:35重量%])15
重量部、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン・ブチ
レン−スチレンブロック共重合体(旭化成(株)製 タ
フテックR M−1911)5重量部に対し、有機過酸
化物CとしてパークミルD(日本油脂製:ジクミルパー
オキサイト)0.5重量部を添加配合、十分ドライブレ
ンドした後、二軸混練機を用いて樹脂温100〜130
℃になるような条件で溶融混練し、これをペレタイズ化
した。このペレット20.5重量部をクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製 EOCN−1
020)80重量部と配合、十分ドライブレンドした
後、再び二軸混練機を使用して樹脂温100〜130℃
になるように混練して動加硫した変性エポキシ樹脂Cを
得た。このようにして得られた変性エポキシ樹脂C30
重量%に、硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂1
5重量%、補強材として溶融シリカ50重量%、及び硬
化促進剤、離型剤、シランカップリング剤等、その他添
加剤5重量%を配合した後十分に混合し、更に、95〜
100℃で混練し、冷却後粉砕することにより成形材料
を得た。その後この材料をトランスファー成形機(成形
条件175℃、硬化時間2分)で成形を行い、その後1
75℃で8時間後硬化し、評価用サンプルを作成した。
成形物について曲げ強度、曲げ強さ、ヒートサイクルの
評価を行った。その評価結果を表1に示す。
【0013】《比較例1》クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(日本化薬(株)製 EOCN−1020)2
7.7重量%、硬化剤としてノボラック型フェノール樹
脂17.3重量%、補強材として溶融シリカ50重量%
及び、硬化促進剤、離型剤、シランカップリング剤、等
その他添加剤5重量%を配合した後十分に混合し、実施
例1と同様にして混練、粉砕し、成形材料化して成形し
た後、特性評価を行った。その評価結果を表2に示す。
キシ樹脂(日本化薬(株)製 EOCN−1020)2
7.7重量%、硬化剤としてノボラック型フェノール樹
脂17.3重量%、補強材として溶融シリカ50重量%
及び、硬化促進剤、離型剤、シランカップリング剤、等
その他添加剤5重量%を配合した後十分に混合し、実施
例1と同様にして混練、粉砕し、成形材料化して成形し
た後、特性評価を行った。その評価結果を表2に示す。
【0014】《比較例2》クレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(日本化薬(株)製 EOCN−1020)8
0重量部、エチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR E
P57P[プロピレン含量:28重量%MFR(230
℃)=0.4g/10分 ヨウ素価:15.0 Tg:−4
0℃])15重量部、無水マレイン酸変性エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR
T7741P[酸付加量0.5%])5重量部を十分
ドライブレンドした後、二軸混練機を用いて樹脂温10
0〜130℃になるような条件で溶融混練し変性エポキ
シ樹脂Dを得た。このようにして得られた変性エポキシ
樹脂D30重量%に、硬化剤としてノボラック型フェノ
ール樹脂15重量%、補強材として溶融シリカ50重量
%及び、硬化促進剤、離型剤、シランカップリング剤、
等その他添加剤5重量%を配合した後十分に混合し、更
に、95〜100℃で混練し、実施例1と同様にして混
練、粉砕し、成形後その特性評価を行った。その評価結
果を表2に示す。
キシ樹脂(日本化薬(株)製 EOCN−1020)8
0重量部、エチレン−プロピレン−エチリデンノルボル
ネン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR E
P57P[プロピレン含量:28重量%MFR(230
℃)=0.4g/10分 ヨウ素価:15.0 Tg:−4
0℃])15重量部、無水マレイン酸変性エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSR
T7741P[酸付加量0.5%])5重量部を十分
ドライブレンドした後、二軸混練機を用いて樹脂温10
0〜130℃になるような条件で溶融混練し変性エポキ
シ樹脂Dを得た。このようにして得られた変性エポキシ
樹脂D30重量%に、硬化剤としてノボラック型フェノ
ール樹脂15重量%、補強材として溶融シリカ50重量
%及び、硬化促進剤、離型剤、シランカップリング剤、
等その他添加剤5重量%を配合した後十分に混合し、更
に、95〜100℃で混練し、実施例1と同様にして混
練、粉砕し、成形後その特性評価を行った。その評価結
果を表2に示す。
【0015】《比較例3》アクリロニトリル・ブタジエ
ン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSRN23
0S[結合アクリロニトリル含量:35重量%])55
重量部、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン・ブチ
レン−スチレンブロック共重合体(旭化成(株)製 タ
フテックR M−1911)5重量部に対し、有機過酸
化物Eとして、パークミルD(日本油脂製:ジクミルパ
ーオキサイト)0.5重量部、を添加配合し、二軸混練
機を使用して、樹脂温80〜120℃になるように混練
した後、これをペレタイズ化した。このペレット60.
5重量部とクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本
化薬(株)製 EOCN−1020)40重量部を十分
ドライブレンドした後、再び二軸混練機を用いて樹脂温
100〜130℃になるような条件で混練して動加硫し
た変性エポキシ樹脂Eを得た。ゴム含有率を合わせる為
に、このようにして得られた変性エポキシ樹脂E10重
量%に、無変性のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬(株)製EOCN−1020)20重量%、
硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂15重量%、
補強材として溶融シリカ50重量%及び、硬化促進剤、
離型剤、シランカップリング剤、等その他添加剤5重量
%を配合した後十分に混合し、実施例1と同様にして混
練、粉砕し、成形後その特性評価を行った。その評価結
果を表2に示す。
ン共重合体ゴム(日本合成ゴム(株)製、JSRN23
0S[結合アクリロニトリル含量:35重量%])55
重量部、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン・ブチ
レン−スチレンブロック共重合体(旭化成(株)製 タ
フテックR M−1911)5重量部に対し、有機過酸
化物Eとして、パークミルD(日本油脂製:ジクミルパ
ーオキサイト)0.5重量部、を添加配合し、二軸混練
機を使用して、樹脂温80〜120℃になるように混練
した後、これをペレタイズ化した。このペレット60.
5重量部とクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本
化薬(株)製 EOCN−1020)40重量部を十分
ドライブレンドした後、再び二軸混練機を用いて樹脂温
100〜130℃になるような条件で混練して動加硫し
た変性エポキシ樹脂Eを得た。ゴム含有率を合わせる為
に、このようにして得られた変性エポキシ樹脂E10重
量%に、無変性のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬(株)製EOCN−1020)20重量%、
硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂15重量%、
補強材として溶融シリカ50重量%及び、硬化促進剤、
離型剤、シランカップリング剤、等その他添加剤5重量
%を配合した後十分に混合し、実施例1と同様にして混
練、粉砕し、成形後その特性評価を行った。その評価結
果を表2に示す。
【0016】
【0017】
【0018】*評価方法 ・スパイラルフロー:EMMI法 ・ヒートサイクル:30×25×5mmの成形品の底面
に25×25×3mmの銅板を埋め込み、−40℃と+
200℃の恒温槽に各30分ずつ入れ、100サイクル
繰り返した後の20ヶの成形品の樹脂クラック数を調べ
た。 ・曲げ強度及び曲げ弾性率:JIS K6911に準じ
て測定した。 ・シャルピー衝撃試験:JIS K6911に準じて測
定した。
に25×25×3mmの銅板を埋め込み、−40℃と+
200℃の恒温槽に各30分ずつ入れ、100サイクル
繰り返した後の20ヶの成形品の樹脂クラック数を調べ
た。 ・曲げ強度及び曲げ弾性率:JIS K6911に準じ
て測定した。 ・シャルピー衝撃試験:JIS K6911に準じて測
定した。
【0019】
【発明の効果】表1〜2から明らかなように、本発明の
変性エポキシ樹脂をエポキシ樹脂成形材料のベース樹脂
として用いると、成形性を損なわないで、曲げ特性や衝
撃値の向上した、強靭な特性を有する組成物が得られ
る。
変性エポキシ樹脂をエポキシ樹脂成形材料のベース樹脂
として用いると、成形性を損なわないで、曲げ特性や衝
撃値の向上した、強靭な特性を有する組成物が得られ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:26 9:00)
Claims (5)
- 【請求項1】 (a)一分子内に少なくとも2個のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂50〜99重量%、(b)
分子内に不飽和二重結合基を有するゴム1〜50重量
%、からなる組成物100重量部に対し、(c)有機過
酸化物0.01〜10重量部を加えた樹脂組成物を、溶
融混練することによりゴム部分が動的に架橋されたこと
を特徴とする強靭なエポキシ樹脂。 - 【請求項2】 (a)一分子内に少なくとも2個のエポ
キシ基を有するエポキシ樹脂50〜99重量%、(b)
分子内に不飽和二重結合基を有するゴム1〜50重量
%、からなる組成物100重量部に対し、(c)有機過
酸化物0.01〜10重量部及び、(d)エポキシ基、
N−メチロール基、アミノ基、アクリル基、メタクリル
基、又は、酸無水物基を有する変性ポリエチレン系樹
脂、または、変性ポリブタジエン、変性ポリイソプレ
ン、変性エチレン−α・オレフィン−非共役ジエン共重
合体ゴム、変性アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
ゴム、変性スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体ゴム、変性スチレン−ブタジエン共重合体ゴム或
いは、その水素添加物の中から選ばれた少なくとも1種
以上の相溶化剤0.1〜10重量部を配合し、溶融混練
することによりゴム部分が動的に架橋されたことを特徴
とする強靭なエポキシ樹脂。 - 【請求項3】 エポキシ樹脂(a)が、環球法による軟
化点が50℃以上で、常温に於いて固形である事を特徴
とする請求項1、2記載の強靭なエポキシ樹脂。 - 【請求項4】 ゴム(b)が、エチレン−αオレフィン
−非共役ジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタ
ジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、ブチルゴ
ムもしくは、アクリルゴム、又はその不飽和二重結合基
の一部を部分水添して不飽和度を下げたゴムから選ばれ
た、少なくとも一種以上からなる、請求項1、2、又は
3記載の強靭なエポキシ樹脂。 - 【請求項5】 有機過酸化物(c)が、エポキシ樹脂
(a)の軟化点より50℃高い温度での半減期が30〜
600秒である、請求項1,2,3又は、4記載の強靭
なエポキシ樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29028294A JPH08143754A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 強靭なエポキシ樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29028294A JPH08143754A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 強靭なエポキシ樹脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08143754A true JPH08143754A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=17754136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29028294A Pending JPH08143754A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 強靭なエポキシ樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08143754A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005015563A (ja) * | 2003-06-24 | 2005-01-20 | Three M Innovative Properties Co | 電動パワーステアリング装置のためのエポキシ系接着剤組成物、接着構造体及び電動パワーステアリング装置 |
WO2012105550A1 (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-09 | 住友ベークライト株式会社 | 樹脂組成物および半導体装置 |
-
1994
- 1994-11-25 JP JP29028294A patent/JPH08143754A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005015563A (ja) * | 2003-06-24 | 2005-01-20 | Three M Innovative Properties Co | 電動パワーステアリング装置のためのエポキシ系接着剤組成物、接着構造体及び電動パワーステアリング装置 |
JP4557509B2 (ja) * | 2003-06-24 | 2010-10-06 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 電動パワーステアリング装置のためのエポキシ系接着剤組成物、接着構造体及び電動パワーステアリング装置 |
WO2012105550A1 (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-09 | 住友ベークライト株式会社 | 樹脂組成物および半導体装置 |
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