JPH05202287A - 樹脂組成物 - Google Patents
樹脂組成物Info
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- JPH05202287A JPH05202287A JP4187668A JP18766892A JPH05202287A JP H05202287 A JPH05202287 A JP H05202287A JP 4187668 A JP4187668 A JP 4187668A JP 18766892 A JP18766892 A JP 18766892A JP H05202287 A JPH05202287 A JP H05202287A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱可塑性樹脂と、ビニル芳香族モノマーとイ
ソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン−ブタジエン
からなるブロック共重合体との親和性を向上させること
により、熱可塑性樹脂の振動、騒音等の発生を低減させ
るとともに、耐衝撃性を改良する。 【構成】 熱可塑性樹脂(a)、ビニル芳香族モノマー
とイソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン−ブタジ
エンからなるブロック共重合体(b)、およびビニル芳
香族モノマーと共役ジエンからなるブロック共重合体ま
たはエチレン−プロピレン−ジエン共重合体に対して特
定量のカルボキシル基もしくはその誘導体基、またはエ
ポキシ基が付加した重合体(c)を(a)/(b)/
(c)=10〜88/10〜80/2〜80の重合比で
配合する。
ソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン−ブタジエン
からなるブロック共重合体との親和性を向上させること
により、熱可塑性樹脂の振動、騒音等の発生を低減させ
るとともに、耐衝撃性を改良する。 【構成】 熱可塑性樹脂(a)、ビニル芳香族モノマー
とイソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン−ブタジ
エンからなるブロック共重合体(b)、およびビニル芳
香族モノマーと共役ジエンからなるブロック共重合体ま
たはエチレン−プロピレン−ジエン共重合体に対して特
定量のカルボキシル基もしくはその誘導体基、またはエ
ポキシ基が付加した重合体(c)を(a)/(b)/
(c)=10〜88/10〜80/2〜80の重合比で
配合する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は制振性能に優れる樹脂組
成物に関する。
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、消費者の高級志向化が進み、自動
車、OA機器、家庭用電化製品等において静粛性が商品
の大きなセールスポイントになってきている。このため
各種の制振材料がこれらに使用されている。
車、OA機器、家庭用電化製品等において静粛性が商品
の大きなセールスポイントになってきている。このため
各種の制振材料がこれらに使用されている。
【0003】各種のプラスチックスあるいはエラストマ
ーの制振性能を高めるためにビニル芳香族モノマーとイ
ソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン−ブタジエン
からなるブロック共重合体をブレンドして用いることが
知られている。ポリプロピレン、ABS樹脂等の場合に
は、ビニル芳香族モノマーとイソプレン、ブタジエンも
しくはイソプレン−ブタジエンからなるブロック共重合
体との親和性が良いことから、二成分系のブレンドで目
的を達成できる場合が多かった。
ーの制振性能を高めるためにビニル芳香族モノマーとイ
ソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン−ブタジエン
からなるブロック共重合体をブレンドして用いることが
知られている。ポリプロピレン、ABS樹脂等の場合に
は、ビニル芳香族モノマーとイソプレン、ブタジエンも
しくはイソプレン−ブタジエンからなるブロック共重合
体との親和性が良いことから、二成分系のブレンドで目
的を達成できる場合が多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、分子鎖中にア
ミド結合、エーテル結合、エステル結合、カーボネート
結合等の極性基を有する樹脂の場合には、ポリプロピレ
ン、ABS樹脂等におけるのと同様の方法では両者の親
和性が低いことから、得られる混合物の機械的強度が低
いなど、十分な物性が得られなかった。
ミド結合、エーテル結合、エステル結合、カーボネート
結合等の極性基を有する樹脂の場合には、ポリプロピレ
ン、ABS樹脂等におけるのと同様の方法では両者の親
和性が低いことから、得られる混合物の機械的強度が低
いなど、十分な物性が得られなかった。
【0005】本発明は、これらの極性基を有する樹脂と
ビニル芳香族モノマーとイソプレン、ブタジエンもしく
はイソプレン−ブタジエンからなるブロック共重合体と
の親和性を向上させ、極性基を有する樹脂を含有する制
振性能に優れた制振材料を得ることを目的とする。
ビニル芳香族モノマーとイソプレン、ブタジエンもしく
はイソプレン−ブタジエンからなるブロック共重合体と
の親和性を向上させ、極性基を有する樹脂を含有する制
振性能に優れた制振材料を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記課題
は、(a)分子鎖中にアミド結合、エーテル結合、エス
テル結合およびカーボネート結合から選ばれる少くとも
1種の極性基を有する熱可塑性樹脂10〜88重量部、
(b)少なくとも1個のビニル芳香族モノマーからなる
数平均分子量が2500〜40000のブロック(A)
と、イソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン−ブタ
ジエンからなり、3,4結合および1,2結合含有量が
30%以上である数平均分子量が10000〜2000
00のブロック(B)とから構成される数平均分子量が
30000〜300000のブロック共重合体、または
その水添物10〜80重量部、および(c)(b)成分
と親和性のある重合体に(a)成分の極性基と親和性あ
るいは反応性を有する官能基がその分子内のモノマーユ
ニットのモル数に対して0.02〜50モル%結合した
変性重合体2〜80重量部を配合してなる組成物により
解決される。
は、(a)分子鎖中にアミド結合、エーテル結合、エス
テル結合およびカーボネート結合から選ばれる少くとも
1種の極性基を有する熱可塑性樹脂10〜88重量部、
(b)少なくとも1個のビニル芳香族モノマーからなる
数平均分子量が2500〜40000のブロック(A)
と、イソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン−ブタ
ジエンからなり、3,4結合および1,2結合含有量が
30%以上である数平均分子量が10000〜2000
00のブロック(B)とから構成される数平均分子量が
30000〜300000のブロック共重合体、または
その水添物10〜80重量部、および(c)(b)成分
と親和性のある重合体に(a)成分の極性基と親和性あ
るいは反応性を有する官能基がその分子内のモノマーユ
ニットのモル数に対して0.02〜50モル%結合した
変性重合体2〜80重量部を配合してなる組成物により
解決される。
【0007】本発明の組成物は、極性基を有する樹脂の
多い組成においてはこれら樹脂の振動、騒音の発生を低
減させるとともに、耐衝撃性が向上した材料として使用
できるし、また(b)成分のブロック共重合体あるいは
(c)成分の変性重合体が多い組成においては(b)成
分のブロック共重合体を単独で使用する場合に比べて機
械的強度、耐熱性、耐油性等に優れた制振材料として使
用できる。
多い組成においてはこれら樹脂の振動、騒音の発生を低
減させるとともに、耐衝撃性が向上した材料として使用
できるし、また(b)成分のブロック共重合体あるいは
(c)成分の変性重合体が多い組成においては(b)成
分のブロック共重合体を単独で使用する場合に比べて機
械的強度、耐熱性、耐油性等に優れた制振材料として使
用できる。
【0008】以下に本発明をさらに詳しく説明する。
【0009】本発明において用いられる(a)成分であ
るアミド結合を有する樹脂は、環状ラクタムの開環重合
物、アミノ酸の重縮合物、ジアミンとジカルボン酸との
重縮合物等であり、具体的にはナイロン−6、ナイロン
−12、ナイロン−66、ナイロン−610、ナイロン
−612、ナイロン−11等、あるいはこれらの共重合
体が挙げられる。
るアミド結合を有する樹脂は、環状ラクタムの開環重合
物、アミノ酸の重縮合物、ジアミンとジカルボン酸との
重縮合物等であり、具体的にはナイロン−6、ナイロン
−12、ナイロン−66、ナイロン−610、ナイロン
−612、ナイロン−11等、あるいはこれらの共重合
体が挙げられる。
【0010】エーテル結合を有する樹脂は、ホルムアル
デヒドの単独重合物およびトリオキサンとエチレンオキ
シドなどの環状エーテルの共重合体であるポリアセター
ルや、ポリフェニレンオキシドあるいはスチレン系樹脂
をブレンドまたはグラフトした変性ポリフェニレンオキ
シド等が挙げられる。
デヒドの単独重合物およびトリオキサンとエチレンオキ
シドなどの環状エーテルの共重合体であるポリアセター
ルや、ポリフェニレンオキシドあるいはスチレン系樹脂
をブレンドまたはグラフトした変性ポリフェニレンオキ
シド等が挙げられる。
【0011】エステル結合を有する樹脂は、ジカルボン
酸あるいはその誘導体と、樹脂族グリコールあるいはそ
の誘導体とを主成分とする縮合反応により得られる重合
体または共重合体であり、具体的にはポリエチレンテレ
フタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテ
トラメチレンテレフタレート、ポリペンタメチレンテレ
フタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリ
デカメチレンテレフタレート等が挙げられる。
酸あるいはその誘導体と、樹脂族グリコールあるいはそ
の誘導体とを主成分とする縮合反応により得られる重合
体または共重合体であり、具体的にはポリエチレンテレ
フタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテ
トラメチレンテレフタレート、ポリペンタメチレンテレ
フタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリ
デカメチレンテレフタレート等が挙げられる。
【0012】カーボネート結合を有する樹脂は、ジヒド
ロキシ化合物と炭酸との縮合物であり、特に限定される
物でなく、種々のポリカーボネート樹脂が使用される。
ロキシ化合物と炭酸との縮合物であり、特に限定される
物でなく、種々のポリカーボネート樹脂が使用される。
【0013】本発明において極性基を有する樹脂は同種
類の極性基を有する物であれば1種類に限らず、2種類
以上混合して用いても差し支えない。
類の極性基を有する物であれば1種類に限らず、2種類
以上混合して用いても差し支えない。
【0014】本発明において用いられる(b)成分であ
るブロック共重合体の(A)成分は芳香族ビニルモノマ
ーであり、その具体例としてスチレン、α−メチルスチ
レン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4
−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4
−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレ
ン、4−(フェニルブチル)スチレン等が挙げられる
が、最も好ましいのはスチレンである。
るブロック共重合体の(A)成分は芳香族ビニルモノマ
ーであり、その具体例としてスチレン、α−メチルスチ
レン、1−ビニルナフタレン、3−メチルスチレン、4
−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4
−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレ
ン、4−(フェニルブチル)スチレン等が挙げられる
が、最も好ましいのはスチレンである。
【0015】ビニル芳香族モノマーからなるブロック
(A)の数平均分子量は2500〜40000の範囲で
ある。分子量が2500より小さい場合には組成物とし
ての性能が低下し、40000を越えると溶融粘度が高
くなり過ぎ、(a)成分である熱可塑性樹脂との混合が
うまくいかず、十分な性能を有する組成物が得られな
い。
(A)の数平均分子量は2500〜40000の範囲で
ある。分子量が2500より小さい場合には組成物とし
ての性能が低下し、40000を越えると溶融粘度が高
くなり過ぎ、(a)成分である熱可塑性樹脂との混合が
うまくいかず、十分な性能を有する組成物が得られな
い。
【0016】また、このビニル芳香族ブロック(A)の
ブロック共重合体中での割合は、5〜50重量%の範囲
のものが好ましい。この割合が5%より小さいとブロッ
ク共重合体の機械的性質が不十分となり、逆に50%を
越えると粘度が著しく高くなるため混合等の加工性が困
難となる。また、制振性能も低下する。
ブロック共重合体中での割合は、5〜50重量%の範囲
のものが好ましい。この割合が5%より小さいとブロッ
ク共重合体の機械的性質が不十分となり、逆に50%を
越えると粘度が著しく高くなるため混合等の加工性が困
難となる。また、制振性能も低下する。
【0017】また、本発明において用いられるブロック
共重合体の(B)成分としてはイソプレン、ブタジエン
もしくはイソプレン−ブタジエンからなることが好まし
く、イソプレン−ブタジエンを用いる場合の形態として
はランダム、ブロック、テーパードのいずれでも良い。
共重合体の(B)成分としてはイソプレン、ブタジエン
もしくはイソプレン−ブタジエンからなることが好まし
く、イソプレン−ブタジエンを用いる場合の形態として
はランダム、ブロック、テーパードのいずれでも良い。
【0018】本発明のブロック共重合体のブロック
(B)の3,4結合および1,2結合含有量(以下、こ
れらを総称してビニル結合含有量ということがある)は
30%以上(100%でも良い)であることが必要であ
る。ビニル結合含有量が30%より少ない場合には、通
常の使用温度領域で十分な制振性能が得られず好ましく
ない。
(B)の3,4結合および1,2結合含有量(以下、こ
れらを総称してビニル結合含有量ということがある)は
30%以上(100%でも良い)であることが必要であ
る。ビニル結合含有量が30%より少ない場合には、通
常の使用温度領域で十分な制振性能が得られず好ましく
ない。
【0019】このブロック共重合体は、粘弾性測定によ
り得られるtanδ(損失正接)の主分散のピーク温度
が−10℃以上であることが好ましく、−10℃よりも
低い温度にピークがある場合には通常の温度領域で十分
な制振性能が得られないことがある。
り得られるtanδ(損失正接)の主分散のピーク温度
が−10℃以上であることが好ましく、−10℃よりも
低い温度にピークがある場合には通常の温度領域で十分
な制振性能が得られないことがある。
【0020】また、ブロック共重合体のブロック(B)
の数平均分子量は、10000から200000の範囲
にあることを要する。分子量が10000より小さい場
合には、弾性的性質を損ない好ましくない。また、20
0000より大きい場合には、流動性が悪くなり好まし
くない。
の数平均分子量は、10000から200000の範囲
にあることを要する。分子量が10000より小さい場
合には、弾性的性質を損ない好ましくない。また、20
0000より大きい場合には、流動性が悪くなり好まし
くない。
【0021】本発明の(b)成分として用いられるブロ
ック共重合体の数平均分子量は、30000〜3000
00の範囲にあることが必要である。分子量が3000
0より小さいとブロック共重合体自体の破断強度、伸度
等の機械的性質が低下し、組成物とした場合にその強度
を低下させ好ましくない。また、300000を越える
と、加工性が悪くなり、極性基を有する樹脂との混合が
うまくいかず、十分な性能を有する組成物が得られな
い。この観点からブロック共重合体の分子量はより好ま
しくは80000〜250000の範囲にあるのがよ
い。
ック共重合体の数平均分子量は、30000〜3000
00の範囲にあることが必要である。分子量が3000
0より小さいとブロック共重合体自体の破断強度、伸度
等の機械的性質が低下し、組成物とした場合にその強度
を低下させ好ましくない。また、300000を越える
と、加工性が悪くなり、極性基を有する樹脂との混合が
うまくいかず、十分な性能を有する組成物が得られな
い。この観点からブロック共重合体の分子量はより好ま
しくは80000〜250000の範囲にあるのがよ
い。
【0022】ブロック共重合体の添加量は、10〜80
重量部の範囲である。添加量が10重量部未満では、極
性基を有する樹脂に十分な制振性能の付与がなされな
い。また、80重量部を越えると組成物の機械的強度の
改良が十分になされない。
重量部の範囲である。添加量が10重量部未満では、極
性基を有する樹脂に十分な制振性能の付与がなされな
い。また、80重量部を越えると組成物の機械的強度の
改良が十分になされない。
【0023】また、ブロック共重合体は、A(BA)
n、(AB)nで示されるブロック形態のものが好適に
用いられる。ここで、Aは芳香族ビニルモノマーからな
るブロック、Bはイソプレン、ブタジエンまたはイソプ
レン−ブタジエンからなるブロックを示し、nは1以上
の整数であり、好ましくは10以下である。このうち、
A−B−Aの形態の物が最も好ましく用いられる。
n、(AB)nで示されるブロック形態のものが好適に
用いられる。ここで、Aは芳香族ビニルモノマーからな
るブロック、Bはイソプレン、ブタジエンまたはイソプ
レン−ブタジエンからなるブロックを示し、nは1以上
の整数であり、好ましくは10以下である。このうち、
A−B−Aの形態の物が最も好ましく用いられる。
【0024】本発明においてブロック共重合体は次の種
々の方法により得られる。
々の方法により得られる。
【0025】まず、ブロック共重合体の製造は、(イ)
アルキルリチウム化合物を開始剤としてビニル芳香族モ
ノマーを、続いてイソプレン、ブタジエンまたはイソプ
レン−ブタジエンを逐次重合させる方法、(ロ)ビニル
芳香族モノマー続いてイソプレン、ブタジエンまたはイ
ソプレン−ブタジエンを重合し、これをカップリングに
よりカップリングする方法、あるいは(ハ)ジリチウム
化合物を開始剤としてイソプレン、ブタジエンまたはイ
ソプレン−ブタジエン、続いてビニル芳香族モノマーを
逐次重合させる方法等が挙げられる。
アルキルリチウム化合物を開始剤としてビニル芳香族モ
ノマーを、続いてイソプレン、ブタジエンまたはイソプ
レン−ブタジエンを逐次重合させる方法、(ロ)ビニル
芳香族モノマー続いてイソプレン、ブタジエンまたはイ
ソプレン−ブタジエンを重合し、これをカップリングに
よりカップリングする方法、あるいは(ハ)ジリチウム
化合物を開始剤としてイソプレン、ブタジエンまたはイ
ソプレン−ブタジエン、続いてビニル芳香族モノマーを
逐次重合させる方法等が挙げられる。
【0026】アルキルリチウム化合物の例としてはアル
キル残基の炭素数が1〜10のアルキル化合物が挙げら
れるが、特にメチルリチウム、エチルリチウム、ペンチ
ルリチウム、ブチルリチウムが好ましい。カップリング
剤としてはジクロロメタン、ジブロムメタン、ジクロロ
エタン、ジブロムエタン、ジブロムベンゼン等が用いら
れる。ジリチウム化合物の例としてはナフタレンジリチ
ウム、ジチオヘキシルベンゼン等が挙げられる。使用量
は求める分子量により決定される性質のものであるが、
重合に用いられる全モノマー100重量部に対し、概ね
開始剤0.01〜0.2重量部、カップリング剤を用い
る場合には0.04〜0.8重量部程度の範囲で用いら
れる。
キル残基の炭素数が1〜10のアルキル化合物が挙げら
れるが、特にメチルリチウム、エチルリチウム、ペンチ
ルリチウム、ブチルリチウムが好ましい。カップリング
剤としてはジクロロメタン、ジブロムメタン、ジクロロ
エタン、ジブロムエタン、ジブロムベンゼン等が用いら
れる。ジリチウム化合物の例としてはナフタレンジリチ
ウム、ジチオヘキシルベンゼン等が挙げられる。使用量
は求める分子量により決定される性質のものであるが、
重合に用いられる全モノマー100重量部に対し、概ね
開始剤0.01〜0.2重量部、カップリング剤を用い
る場合には0.04〜0.8重量部程度の範囲で用いら
れる。
【0027】イソプレン、ブタジエンまたはイソプレン
−ブタジエン部分が、ビニル結合含有量を30%以上の
ミクロ構造を有するようにするためには、イソプレン、
ブタジエンまたはイソプレン−ブタジエンの重合の際に
共触媒としてルイス塩基が用いられる。ルイス塩基の例
としてはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類、エチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
等のグリコールエーテル類、トリエチルアミン、N,
N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(TM
EDA)、N−メチルモルホリン等のアミン系化合物等
が挙げられる。これらのルイス塩基の使用量は重合開始
剤のリチウムのモル数に対して概ね0.1〜1000倍
の範囲で用いられる。
−ブタジエン部分が、ビニル結合含有量を30%以上の
ミクロ構造を有するようにするためには、イソプレン、
ブタジエンまたはイソプレン−ブタジエンの重合の際に
共触媒としてルイス塩基が用いられる。ルイス塩基の例
としてはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類、エチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
等のグリコールエーテル類、トリエチルアミン、N,
N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(TM
EDA)、N−メチルモルホリン等のアミン系化合物等
が挙げられる。これらのルイス塩基の使用量は重合開始
剤のリチウムのモル数に対して概ね0.1〜1000倍
の範囲で用いられる。
【0028】重合の際には制御を容易にするために溶媒
を使用するのが好ましい。溶媒としては重合開始剤に対
し不活性な有機溶媒が用いられる。特に炭素数が6〜1
2の脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素が好ましく用いら
れる。その例としてはヘキサン、ヘプタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン等が挙げられ
る。
を使用するのが好ましい。溶媒としては重合開始剤に対
し不活性な有機溶媒が用いられる。特に炭素数が6〜1
2の脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素が好ましく用いら
れる。その例としてはヘキサン、ヘプタン、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン等が挙げられ
る。
【0029】重合はいずれの重合法による場合にも0〜
80℃の温度範囲で、0.5〜50時間の範囲で行われ
る。
80℃の温度範囲で、0.5〜50時間の範囲で行われ
る。
【0030】ブロック共重合体は公知の方法により水添
される。水添反応は水添触媒および反応に不活性な溶媒
に溶解した状態で公知の水添触媒により分子状態の水素
を反応させる方法が好ましく用いられる。使用される触
媒としては、ラネーニッケル、あるいはPt、Pd、R
u、Rh、Ni等の金属をカーボン、アルミナ、硅藻土
等の担体に担持させたもの等の不均一触媒、または遷移
金属とアルキルアルミニウム化合物、アルキルリチウム
化合物等の組み合わせからなるチーグラー系の触媒等が
用いられる。反応は、水素圧が常圧ないし200kg/
cm2 、反応温度が常温ないし250℃、反応時間が
0.1ないし100時間の範囲で行われる。反応後のブ
ロック共重合体は、反応液をメタノール等により凝固さ
せた後、加熱あるいは減圧乾燥させるか、反応液を沸騰
水中に注ぎ溶媒を共沸させ除去した後、加熱あるいは減
圧乾燥することにより得られる。
される。水添反応は水添触媒および反応に不活性な溶媒
に溶解した状態で公知の水添触媒により分子状態の水素
を反応させる方法が好ましく用いられる。使用される触
媒としては、ラネーニッケル、あるいはPt、Pd、R
u、Rh、Ni等の金属をカーボン、アルミナ、硅藻土
等の担体に担持させたもの等の不均一触媒、または遷移
金属とアルキルアルミニウム化合物、アルキルリチウム
化合物等の組み合わせからなるチーグラー系の触媒等が
用いられる。反応は、水素圧が常圧ないし200kg/
cm2 、反応温度が常温ないし250℃、反応時間が
0.1ないし100時間の範囲で行われる。反応後のブ
ロック共重合体は、反応液をメタノール等により凝固さ
せた後、加熱あるいは減圧乾燥させるか、反応液を沸騰
水中に注ぎ溶媒を共沸させ除去した後、加熱あるいは減
圧乾燥することにより得られる。
【0031】水添率は要求される物性のレベルによって
決定されるが、耐熱性及び耐候性を重視する場合、50
%以上、好ましくは70%以上に水添するのが良い。
決定されるが、耐熱性及び耐候性を重視する場合、50
%以上、好ましくは70%以上に水添するのが良い。
【0032】本発明に用いられる(c)成分の変性重合
体は、変性する前の重合体が(b)成分のブロック共重
合体と親和性を有することが必要である。その例として
は、少なくとも1個のビニル芳香族モノマーからなるブ
ロックと少なくとも1個の共役ジエンからなるブロック
とから構成されてなるブロック共重合体、またはその水
添物等のビニル芳香族モノマーからなるブロックを有す
るブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体(EPDM)、ポリプロピレン等のオレフィン系
重合体が挙げられる。
体は、変性する前の重合体が(b)成分のブロック共重
合体と親和性を有することが必要である。その例として
は、少なくとも1個のビニル芳香族モノマーからなるブ
ロックと少なくとも1個の共役ジエンからなるブロック
とから構成されてなるブロック共重合体、またはその水
添物等のビニル芳香族モノマーからなるブロックを有す
るブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体(EPDM)、ポリプロピレン等のオレフィン系
重合体が挙げられる。
【0033】また、本発明に用いられる(c)成分の変
性重合体に導入される官能基は(a)成分の極性基を有
する樹脂の極性基と親和性あるいは反応性を有する基で
あり、その具体例としてカルボキシル基またはその誘導
体基、エポキシ基等が挙げられる。
性重合体に導入される官能基は(a)成分の極性基を有
する樹脂の極性基と親和性あるいは反応性を有する基で
あり、その具体例としてカルボキシル基またはその誘導
体基、エポキシ基等が挙げられる。
【0034】これらの官能基の付加量は、変性前の重合
体のモノマーユニットのモル数に対して0.02〜50
モル%の範囲である。付加量が0.02モル%未満で
は、組成物とした場合に変性重合体の未添加の物と比較
して、改良の効果は僅かであり、特に耐衝撃性の向上は
見られない。また、50モル%を越えるとゲル等が発生
するため好ましくない。
体のモノマーユニットのモル数に対して0.02〜50
モル%の範囲である。付加量が0.02モル%未満で
は、組成物とした場合に変性重合体の未添加の物と比較
して、改良の効果は僅かであり、特に耐衝撃性の向上は
見られない。また、50モル%を越えるとゲル等が発生
するため好ましくない。
【0035】カルボキシル基またはその誘導体基を含有
する変性重合体は、不飽和カルボン酸またはその誘導体
の付加反応により得られる。例えば、マレイン酸、無水
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、クロ
トン酸、シス−4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボ
ン酸及びこれらの無水物、エンド−シス−ビシクロ
(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸
及びその無水物、マレインイミド等があげられるが、特
に無水マレイン酸が好ましい。
する変性重合体は、不飽和カルボン酸またはその誘導体
の付加反応により得られる。例えば、マレイン酸、無水
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、クロ
トン酸、シス−4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボ
ン酸及びこれらの無水物、エンド−シス−ビシクロ
(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸
及びその無水物、マレインイミド等があげられるが、特
に無水マレイン酸が好ましい。
【0036】この付加反応は、変性前の重合体と不飽和
カルボン酸またはその誘導体を溶液状態または溶融状態
でラジカル開始剤を用いるか、あるいは用いないで行わ
れる。
カルボン酸またはその誘導体を溶液状態または溶融状態
でラジカル開始剤を用いるか、あるいは用いないで行わ
れる。
【0037】また、エポキシ基を含有する変性重合体
は、溶液状態で有機酸過酸化物と反応させることで得ら
れる。
は、溶液状態で有機酸過酸化物と反応させることで得ら
れる。
【0038】変性重合体の添加量は2〜80重量部の範
囲である。2重量部未満では、変性重合体を添加するこ
とによる改良効果が得られない。また、80重量部を越
えると(b)成分の組成比が低くなり、十分な制振性能
が発揮されない。
囲である。2重量部未満では、変性重合体を添加するこ
とによる改良効果が得られない。また、80重量部を越
えると(b)成分の組成比が低くなり、十分な制振性能
が発揮されない。
【0039】本発明の組成物は、その性質を損なわない
程度に各種添加剤が使用される。その例としては、5〜
250重量部のカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシ
ウム、マイカ、ガラス繊維等の補強剤ないし充填剤等、
及び0.01〜5重量部の酸化防止剤、紫外線吸収剤着
色剤等が挙げられる。特にマイカは制振性能を向上させ
ることから好ましく用いられる。
程度に各種添加剤が使用される。その例としては、5〜
250重量部のカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシ
ウム、マイカ、ガラス繊維等の補強剤ないし充填剤等、
及び0.01〜5重量部の酸化防止剤、紫外線吸収剤着
色剤等が挙げられる。特にマイカは制振性能を向上させ
ることから好ましく用いられる。
【0040】また、本発明の趣旨を損なわない範囲であ
れば他のポリマーをブレンドして使用することも可能で
ある。その例としては、ポリスチレン、ABS樹脂、ポ
リフェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。これらのポ
リマーのブレンド率は概ね30重量%以下であるのが好
ましい。
れば他のポリマーをブレンドして使用することも可能で
ある。その例としては、ポリスチレン、ABS樹脂、ポ
リフェニレンエーテル樹脂等が挙げられる。これらのポ
リマーのブレンド率は概ね30重量%以下であるのが好
ましい。
【0041】本発明の組成物は、ニーダー、押出機、射
出成型機等により混合し、成型し使用される。
出成型機等により混合し、成型し使用される。
【0042】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明する。
説明する。
【0043】なお、実施例中の各測定値は以下の方法に
より求めた。
より求めた。
【0044】分子量はGPCによった。
【0045】ミクロ構造はNMRスペクトルを測定し、
4.8ppm、5.8ppmの3,4結合、1,2結合
のピークの比から、3,4結合、1,2結合の含有量を
算出した。
4.8ppm、5.8ppmの3,4結合、1,2結合
のピークの比から、3,4結合、1,2結合の含有量を
算出した。
【0046】水添率は、水添反応前後のブロック共重合
体のヨウ素価を測定し、その比より算出した。
体のヨウ素価を測定し、その比より算出した。
【0047】tanδのピーク温度は、レオバイブロン
(オリエンテック社製)により粘弾性スペクトルを測定
することにより求めた。また、制振性能の指標として、
25℃でのtanδの値を求めた。この値が大きいほど
常温付近での制振性能が良いことを示す。
(オリエンテック社製)により粘弾性スペクトルを測定
することにより求めた。また、制振性能の指標として、
25℃でのtanδの値を求めた。この値が大きいほど
常温付近での制振性能が良いことを示す。
【0048】衝撃強度はIzod試験機(JIS 71
10)により測定し、求めた。
10)により測定し、求めた。
【0049】参考例1(本発明の(b)成分のブロック
共重合体の調製) 乾燥した窒素で置換された耐圧反応器中で、溶媒として
シクロヘキサン、重合触媒としてn−ブチルリチウム、
ビニル化剤にTMEDAを用い、スチレンモノマー、イ
ソプレンモノマー、スチレンモノマーの順に添加して重
合し、A−B−A型ブロック共重合体(I)を得た。表
1にこれらの分子特性を示した。
共重合体の調製) 乾燥した窒素で置換された耐圧反応器中で、溶媒として
シクロヘキサン、重合触媒としてn−ブチルリチウム、
ビニル化剤にTMEDAを用い、スチレンモノマー、イ
ソプレンモノマー、スチレンモノマーの順に添加して重
合し、A−B−A型ブロック共重合体(I)を得た。表
1にこれらの分子特性を示した。
【0050】参考例2(本発明の(b)成分の水添ブロ
ック共重合体の調製) 参考例1で得られたA−B−A型ブロック共重合体
(I)をシクロヘキサン中で、水添触媒としてPb−C
を用い、水素圧20kg/cm2 で水添反応を行ない、
水添ブロック共重合体(II)を得た。表1にこれらの分
子特性を示した。
ック共重合体の調製) 参考例1で得られたA−B−A型ブロック共重合体
(I)をシクロヘキサン中で、水添触媒としてPb−C
を用い、水素圧20kg/cm2 で水添反応を行ない、
水添ブロック共重合体(II)を得た。表1にこれらの分
子特性を示した。
【0051】
【表1】 参考例3(本発明の(c)成分の変性ブロック共重合体
の調製) 水添スチレン−イソプレンジブロック共重合体(SE
P)及びトリブロック共重合体(SEPS)100重量
部に対して無水マレイン酸1.5重量部、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン
(日本油脂(株)製:パーヘキサ25B)1.0重量部
と均一に混合した後に、押出機によりシリンダー温度2
50℃で無水マレイン酸の付加反応を行い、変性ブロッ
ク共重合体(I),(II)を得た。
の調製) 水添スチレン−イソプレンジブロック共重合体(SE
P)及びトリブロック共重合体(SEPS)100重量
部に対して無水マレイン酸1.5重量部、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン
(日本油脂(株)製:パーヘキサ25B)1.0重量部
と均一に混合した後に、押出機によりシリンダー温度2
50℃で無水マレイン酸の付加反応を行い、変性ブロッ
ク共重合体(I),(II)を得た。
【0052】得られた変性ブロック共重合体は、減圧乾
燥して未反応の無水マレイン酸を除去した。表2にこれ
らの分子特性を示した。
燥して未反応の無水マレイン酸を除去した。表2にこれ
らの分子特性を示した。
【0053】参考例4(本発明の(c)成分の変性ブロ
ック共重合体の調製) SEPの10%トルエン溶液に水添ブロック共重合体1
00重量部に対してギ酸15重量部、過酸化水素水(3
4%水溶液)44重量部を加え、30℃でエポキシ化反
応を行い、変性ブロック共重合体(III)を得た。得られ
た変性ブロック共重合体は、水洗した後減圧乾燥した。
表2に分子特性を示した。
ック共重合体の調製) SEPの10%トルエン溶液に水添ブロック共重合体1
00重量部に対してギ酸15重量部、過酸化水素水(3
4%水溶液)44重量部を加え、30℃でエポキシ化反
応を行い、変性ブロック共重合体(III)を得た。得られ
た変性ブロック共重合体は、水洗した後減圧乾燥した。
表2に分子特性を示した。
【0054】
【表2】 実施例1〜8 参考例1及び2で得られたブロック共重合体(I)およ
び水添ブロック共重合体(II)と極性基を有する樹脂と
してナイロン6(東レ(株)製:アミランCM101
7)、ポリアセタール(デュポン製:デルリン50
0)、ポリブチレンテレフタレート(三菱化成工業
(株)製:ノバドウール5010)、ポリカーボネート
(出光石油化学(株)製:タフロンA2200)と参考
例3、4で得られた変性ブロック共重合体(I),(I
I),(III)および変性EPRとを表3に示す処方によ
りブラベンダープラスチコーダーによりナイロン6は2
30℃、ポリアセタールは200℃、ポリブチレンテレ
フタレートは240℃、ポリカーボネートは260℃で
混練することにより組成物を作製し、得られた組成物は
それぞれ240℃、210℃、250℃、270℃でプ
レス成型し、25℃でのtanδの測定と耐衝撃試験
(Izod)を行なった。
び水添ブロック共重合体(II)と極性基を有する樹脂と
してナイロン6(東レ(株)製:アミランCM101
7)、ポリアセタール(デュポン製:デルリン50
0)、ポリブチレンテレフタレート(三菱化成工業
(株)製:ノバドウール5010)、ポリカーボネート
(出光石油化学(株)製:タフロンA2200)と参考
例3、4で得られた変性ブロック共重合体(I),(I
I),(III)および変性EPRとを表3に示す処方によ
りブラベンダープラスチコーダーによりナイロン6は2
30℃、ポリアセタールは200℃、ポリブチレンテレ
フタレートは240℃、ポリカーボネートは260℃で
混練することにより組成物を作製し、得られた組成物は
それぞれ240℃、210℃、250℃、270℃でプ
レス成型し、25℃でのtanδの測定と耐衝撃試験
(Izod)を行なった。
【0055】比較例1〜8 参考例1及び2で得られたブロック共重合体(I)およ
び水添ブロック共重合体(II)と極性基を有する樹脂と
してナイロン6(東レ(株)製:アミランCM101
7)、ポリアセタール(デュポン製:デルリン50
0)、ポリブチレンテレフタレート(三菱化成工業
(株)製:ノバドウール5010)、ポリカーボネート
(出光石油化学(株)製:タフロンA2200)とを表
3に示す処方により実施例と同様の方法により混練、成
型し、物性測定を行った。
び水添ブロック共重合体(II)と極性基を有する樹脂と
してナイロン6(東レ(株)製:アミランCM101
7)、ポリアセタール(デュポン製:デルリン50
0)、ポリブチレンテレフタレート(三菱化成工業
(株)製:ノバドウール5010)、ポリカーボネート
(出光石油化学(株)製:タフロンA2200)とを表
3に示す処方により実施例と同様の方法により混練、成
型し、物性測定を行った。
【0056】実施例1〜8および比較例1〜8の測定結
果を表3に示す。この結果から、本発明の組成物は、制
振性能に優れるとともに耐衝撃性に優れていることがわ
かる。
果を表3に示す。この結果から、本発明の組成物は、制
振性能に優れるとともに耐衝撃性に優れていることがわ
かる。
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】極性基を有する樹脂と特定の分子構造を
有するブロック共重合体と特定の変性重合体の三者を組
み合わせたことを特徴とする本発明の組成物は、極性基
を有する樹脂の振動、騒音の発生を低減し、耐衝撃性を
改良した材料として使用できる。
有するブロック共重合体と特定の変性重合体の三者を組
み合わせたことを特徴とする本発明の組成物は、極性基
を有する樹脂の振動、騒音の発生を低減し、耐衝撃性を
改良した材料として使用できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)分子鎖中にアミド結合、エステル
結合、エーテル結合およびカーボネート結合から選ばれ
る少くとも1種の極性基を有する熱可塑性樹脂10〜8
8重量部、 (b)少なくとも1個のビニル芳香族モノマーからなる
数平均分子量が2500〜40000のブロック(A)
と、イソプレン、ブタジエンもしくはイソプレン−ブタ
ジエンからなり、3,4結合および1,2結合含有量が
30%以上である数平均分子量が10000〜2000
00のブロック(B)とから構成される数平均分子量が
30000〜300000のブロック共重合体、または
その水添物10〜80重量部、および (c)(b)成分と親和性のある重合体に、(a)成分
の極性基と親和性あるいは反応性を有する官能基がその
分子内のモノマーユニットのモル数に対して0.02〜
50モル%結合した変性重合体2〜80重量部を配合し
てなることを特徴とする樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18766892A JP3310333B2 (ja) | 1991-09-30 | 1992-06-22 | 樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27647191 | 1991-09-30 | ||
JP3-276471 | 1991-09-30 | ||
JP18766892A JP3310333B2 (ja) | 1991-09-30 | 1992-06-22 | 樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202287A true JPH05202287A (ja) | 1993-08-10 |
JP3310333B2 JP3310333B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=26504497
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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JP2016089148A (ja) * | 2014-10-31 | 2016-05-23 | 花王株式会社 | 制振材料用のポリエステル樹脂組成物 |
CN109705543A (zh) * | 2018-11-14 | 2019-05-03 | 上海长伟锦磁工程塑料有限公司 | 一种芳纶纤维改性长玻纤增强pet/ppo合金及其制备方法 |
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US10465063B2 (en) | 2014-10-31 | 2019-11-05 | Kao Corporation | Polyamide resin composition for damping material |
WO2019230872A1 (ja) | 2018-05-31 | 2019-12-05 | 株式会社クラレ | ブロック共重合体の水素添加物、樹脂組成物、及びこれらの各種用途 |
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-
1992
- 1992-06-22 JP JP18766892A patent/JP3310333B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR20200081406A (ko) | 2017-11-22 | 2020-07-07 | 주식회사 쿠라레 | 블록 공중합체 또는 그 수소 첨가물 |
US11655362B2 (en) | 2017-11-22 | 2023-05-23 | Kuraray Co., Ltd. | Block copolymer or hydrogenated product of same |
WO2019103047A1 (ja) | 2017-11-22 | 2019-05-31 | 株式会社クラレ | ブロック共重合体の水素添加物、樹脂組成物、及びこれらの各種用途 |
WO2019103048A1 (ja) | 2017-11-22 | 2019-05-31 | 株式会社クラレ | ブロック共重合体又はその水素添加物 |
US10927211B2 (en) | 2017-11-22 | 2021-02-23 | Kuraray Co., Ltd. | Block copolymer hydrogenate, resin composition, and applications thereof |
KR20200022518A (ko) | 2017-11-22 | 2020-03-03 | 주식회사 쿠라레 | 블록 공중합체의 수소 첨가물, 수지 조성물, 및 이들의 각종 용도 |
KR20210016364A (ko) | 2018-05-31 | 2021-02-15 | 주식회사 쿠라레 | 변성 수소 첨가물 및 그 제조 방법, 수지 조성물, 그리고 이들의 각종 용도 |
WO2019230527A1 (ja) | 2018-05-31 | 2019-12-05 | 株式会社クラレ | 変性水素添加物及びその製造方法、樹脂組成物、並びにこれらの各種用途 |
KR20210016357A (ko) | 2018-05-31 | 2021-02-15 | 주식회사 쿠라레 | 블록 공중합체의 수소 첨가물, 수지 조성물, 및 이들의 각종 용도 |
WO2019230872A1 (ja) | 2018-05-31 | 2019-12-05 | 株式会社クラレ | ブロック共重合体の水素添加物、樹脂組成物、及びこれらの各種用途 |
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CN109705543B (zh) * | 2018-11-14 | 2021-06-04 | 上海长伟锦磁工程塑料有限公司 | 一种芳纶纤维改性长玻纤增强pet/ppo合金及其制备方法 |
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