JPH0968045A - 過給式エンジンの吸気装置 - Google Patents
過給式エンジンの吸気装置Info
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- JPH0968045A JPH0968045A JP7225242A JP22524295A JPH0968045A JP H0968045 A JPH0968045 A JP H0968045A JP 7225242 A JP7225242 A JP 7225242A JP 22524295 A JP22524295 A JP 22524295A JP H0968045 A JPH0968045 A JP H0968045A
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- chamber
- valve
- engine
- fuel
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02D—CONTROLLING COMBUSTION ENGINES
- F02D13/00—Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing
- F02D13/02—Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
- F02D13/0223—Variable control of the intake valves only
- F02D13/0234—Variable control of the intake valves only changing the valve timing only
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B33/00—Engines characterised by provision of pumps for charging or scavenging
- F02B33/02—Engines with reciprocating-piston pumps; Engines with crankcase pumps
- F02B33/26—Four-stroke engines characterised by having crankcase pumps
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B33/00—Engines characterised by provision of pumps for charging or scavenging
- F02B33/44—Passages conducting the charge from the pump to the engine inlet, e.g. reservoirs
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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- F02B33/446—Passages conducting the charge from the pump to the engine inlet, e.g. reservoirs having valves for admission of atmospheric air to engine, e.g. at starting
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02M—SUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
- F02M9/00—Carburettors having air or fuel-air mixture passage throttling valves other than of butterfly type; Carburettors having fuel-air mixing chambers of variable shape or position
- F02M9/02—Carburettors having air or fuel-air mixture passage throttling valves other than of butterfly type; Carburettors having fuel-air mixing chambers of variable shape or position having throttling valves, e.g. of piston shape, slidably arranged transversely to the passage
- F02M9/06—Carburettors having air or fuel-air mixture passage throttling valves other than of butterfly type; Carburettors having fuel-air mixing chambers of variable shape or position having throttling valves, e.g. of piston shape, slidably arranged transversely to the passage with means for varying cross-sectional area of fuel spray nozzle dependent on throttle position
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/027—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle four
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
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- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Characterised By The Charging Evacuation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 過給機構を備える場合のノッキングを防止で
き、またコンパクト化を実現して小型車両への適用を可
能にできる過給式エンジンの吸気装置を提供する。 【解決手段】 過給機構により加圧された吸入空気を燃
焼室に供給するクランク室過給式エンジン1の吸気装置
を構成する場合に、上記過給機構と燃焼室とを吸気通路
38,46で連通接続するとともに、該吸気通路46の
下流端に吸気弁7を開閉可能に配置し、該吸気弁7を下
死点後70〜100度の間で閉じるように構成する。
き、またコンパクト化を実現して小型車両への適用を可
能にできる過給式エンジンの吸気装置を提供する。 【解決手段】 過給機構により加圧された吸入空気を燃
焼室に供給するクランク室過給式エンジン1の吸気装置
を構成する場合に、上記過給機構と燃焼室とを吸気通路
38,46で連通接続するとともに、該吸気通路46の
下流端に吸気弁7を開閉可能に配置し、該吸気弁7を下
死点後70〜100度の間で閉じるように構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過給機構を備えた
過給式4サイクルエンジンの吸気装置に関する。
過給式4サイクルエンジンの吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、過給式4サイクルエンジンとし
て、クランク室,クランクウェブ及びピストンで囲まれ
たコンロッド収容室をコンロッドにより吸入室と圧縮室
とに区分けし、上記コンロッドの揺動により吸入した空
気を圧縮して燃焼室に過給するようにしたものが提案さ
れている(特開平6−93869号公報参照)。
て、クランク室,クランクウェブ及びピストンで囲まれ
たコンロッド収容室をコンロッドにより吸入室と圧縮室
とに区分けし、上記コンロッドの揺動により吸入した空
気を圧縮して燃焼室に過給するようにしたものが提案さ
れている(特開平6−93869号公報参照)。
【0003】このような過給式エンジンの吸気装置とし
て、従来、上記圧縮室に比較的大容量のチャンバを連通
接続し、該チャンバと燃焼室とを吸気通路で連通接続す
るとともに該吸気通路に気化器を介設したものがある。
このチャンバは、上記加圧した空気を貯溜しておくこと
により、吸入行程中に空気圧が低下するのを防止して充
填効率を高めるためのものであり、従来、チャンバ容積
をできるだけ大きく、例えばエンジン排気量の20倍以
上に設定している。
て、従来、上記圧縮室に比較的大容量のチャンバを連通
接続し、該チャンバと燃焼室とを吸気通路で連通接続す
るとともに該吸気通路に気化器を介設したものがある。
このチャンバは、上記加圧した空気を貯溜しておくこと
により、吸入行程中に空気圧が低下するのを防止して充
填効率を高めるためのものであり、従来、チャンバ容積
をできるだけ大きく、例えばエンジン排気量の20倍以
上に設定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記過
給式エンジンを、例えば自動二輪車等の小型車両に採用
する場合、上記容積の大きなチャンバの配置スペースを
確保し難いという問題がある。
給式エンジンを、例えば自動二輪車等の小型車両に採用
する場合、上記容積の大きなチャンバの配置スペースを
確保し難いという問題がある。
【0005】また、上記過給式エンジンの場合、圧縮比
を通常のままに設定して過給圧を上げるとノッキングが
発生し、混合気量を増やしてもエンジン出力が上がらな
くなるという問題がある。
を通常のままに設定して過給圧を上げるとノッキングが
発生し、混合気量を増やしてもエンジン出力が上がらな
くなるという問題がある。
【0006】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、過給機構を備えた場合のノッキングを防止でき、ま
た小型化,コンパクト化を実現して小型車両への採用を
可能にできる過給式エンジンの吸気装置を提供すること
を目的としている。
で、過給機構を備えた場合のノッキングを防止でき、ま
た小型化,コンパクト化を実現して小型車両への採用を
可能にできる過給式エンジンの吸気装置を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、過給
機構により加圧された吸入空気を燃焼室に供給するよう
にした過給式エンジンの吸気装置において、上記過給機
構と燃焼室とを連通接続する吸気通路の容積をVとし、
排気量をV0 とする時、V/V0 を1〜20の範囲に設
定するとともに、吸気通路下流端の燃焼室開口を開閉す
る吸気弁を下死点後70〜100度で閉じるように構成
したことを特徴としている。
機構により加圧された吸入空気を燃焼室に供給するよう
にした過給式エンジンの吸気装置において、上記過給機
構と燃焼室とを連通接続する吸気通路の容積をVとし、
排気量をV0 とする時、V/V0 を1〜20の範囲に設
定するとともに、吸気通路下流端の燃焼室開口を開閉す
る吸気弁を下死点後70〜100度で閉じるように構成
したことを特徴としている。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、上
記吸気通路の横断面積を、全長にわたって大略均一とし
たことを特徴としている。
記吸気通路の横断面積を、全長にわたって大略均一とし
たことを特徴としている。
【0009】ここで、請求項2の発明において、横断面
積が大略均一とは、加圧空気の貯溜チャンバとして積極
的に機能する部分を有しないという意味である。また上
記吸気弁の閉タイミングは上記角度範囲内において固定
としても良いし、上記角度範囲内で又は上記角度範囲内
から範囲外において可変としても良い。
積が大略均一とは、加圧空気の貯溜チャンバとして積極
的に機能する部分を有しないという意味である。また上
記吸気弁の閉タイミングは上記角度範囲内において固定
としても良いし、上記角度範囲内で又は上記角度範囲内
から範囲外において可変としても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図に基づいて説明する。図1ないし図6は、本発明の一
実施形態による4サイクル過給式エンジンの吸気装置を
説明するための図であり、図1は本実施形態エンジンの
断面側面図、図2は図1のII-II 線断面図、図3,図4
はそれぞれキャブレタ部分の断面側面図,断面背面図、
図5は本実施形態エンジンが搭載されたスクータ型自動
二輪車の側面図、図6はバルブタイミングのタイムチャ
ート図である。なお、本実施形態において、左, 右とは
車両進行方向に見た状態での左, 右である。
図に基づいて説明する。図1ないし図6は、本発明の一
実施形態による4サイクル過給式エンジンの吸気装置を
説明するための図であり、図1は本実施形態エンジンの
断面側面図、図2は図1のII-II 線断面図、図3,図4
はそれぞれキャブレタ部分の断面側面図,断面背面図、
図5は本実施形態エンジンが搭載されたスクータ型自動
二輪車の側面図、図6はバルブタイミングのタイムチャ
ート図である。なお、本実施形態において、左, 右とは
車両進行方向に見た状態での左, 右である。
【0011】図において、200は本実施形態エンジン
が搭載されたスクータ型自動二輪車であり、これの車体
フレーム201はアンダーボーン型のもので、ヘッドパ
イプ201aに側面視略L字状のメインフレーム201
bの上端を接続し、該メインフレーム201bの下端に
左右一対のサイドフレーム201c,201cの前端を
接続し、該両サイドフレーム201cを上方に立ち上
げ、さらに後方に延長した構造となっている。また上記
ヘッドパイプ201aには、下端で前輪202を軸支す
るフロントフォーク203が左右に操向自在に軸支され
ており、該フロントフォーク203の上端には操向ハン
ドル204が固定されている。
が搭載されたスクータ型自動二輪車であり、これの車体
フレーム201はアンダーボーン型のもので、ヘッドパ
イプ201aに側面視略L字状のメインフレーム201
bの上端を接続し、該メインフレーム201bの下端に
左右一対のサイドフレーム201c,201cの前端を
接続し、該両サイドフレーム201cを上方に立ち上
げ、さらに後方に延長した構造となっている。また上記
ヘッドパイプ201aには、下端で前輪202を軸支す
るフロントフォーク203が左右に操向自在に軸支され
ており、該フロントフォーク203の上端には操向ハン
ドル204が固定されている。
【0012】上記操向ハンドル204の周囲はハンドル
カバー205で、上記ヘッドパイプ201aの周囲は前
カバー206aと後カバー206bとの2分割構造のフ
ロントカバー206でそれぞれ覆われている。また上記
メインフレーム201bとサイドフレーム201cとの
接続部には足載部を構成するフートボード207が配設
されており、上記サイドフレーム201cの左右側方に
はサイドカバー208が配設されている。このサイドカ
バー208の上部にシート209が配置されており、該
シート209の下方に収納ボックス210,燃料タンク
49が搭載されている。
カバー205で、上記ヘッドパイプ201aの周囲は前
カバー206aと後カバー206bとの2分割構造のフ
ロントカバー206でそれぞれ覆われている。また上記
メインフレーム201bとサイドフレーム201cとの
接続部には足載部を構成するフートボード207が配設
されており、上記サイドフレーム201cの左右側方に
はサイドカバー208が配設されている。このサイドカ
バー208の上部にシート209が配置されており、該
シート209の下方に収納ボックス210,燃料タンク
49が搭載されている。
【0013】上記左右サイドフレーム201cの上方立
上り部下方付近にユニットスイング式エンジンユニット
214が搭載されている。このエンジンユニット214
は、上記サイドフレーム201c間に懸架ブラケット2
12を介して架設されたピボット軸213により上下方
向揺動可能に懸架支持された後述するエンジン本体1
と、該エンジン本体1の左側部に後方に延びるよう一体
に接続形成された後輪伝動装置215とからなり、該伝
動装置215内にはベルトドライブ式無段変速装置(図
示せず)が内蔵されており、その後端部には後輪216
が軸支されている。また上記後輪伝動装置215の伝動
ケース215aの後端部の上面にはリヤクッション21
7の下端が軸支されており、該リヤクッション217の
上端は上記サイドフレーム201cに軸支されている。
上り部下方付近にユニットスイング式エンジンユニット
214が搭載されている。このエンジンユニット214
は、上記サイドフレーム201c間に懸架ブラケット2
12を介して架設されたピボット軸213により上下方
向揺動可能に懸架支持された後述するエンジン本体1
と、該エンジン本体1の左側部に後方に延びるよう一体
に接続形成された後輪伝動装置215とからなり、該伝
動装置215内にはベルトドライブ式無段変速装置(図
示せず)が内蔵されており、その後端部には後輪216
が軸支されている。また上記後輪伝動装置215の伝動
ケース215aの後端部の上面にはリヤクッション21
7の下端が軸支されており、該リヤクッション217の
上端は上記サイドフレーム201cに軸支されている。
【0014】上記エンジン本体1の左側壁と伝動ケース
215aの前壁とで形成されるコーナ部分にはエアクリ
ーナ218が配置されており、該エアクリーナ218は
エンジン本体1と伝動ケース215aとにボルト締め固
定されている。このエアクリーナ218はエンジンユニ
ット214とともに揺動するようになっている。これに
より両者218,214の間には相対移動がないので両
者を連通接続するにあたってのフレキシブル性を不要に
でき、構造を簡素化できる。なお、エアクリーナ218
は、伝動ケース215aの上部,あるいはエンジン本体
1の上部に配置してもよい。また上記エンジン本体1の
右側方にはオイルタンク220が配設されており、該エ
ンジン本体1の上部にはキャブレタ100が配設されて
いる。さらに上記エンジン本体1の下面には排気管22
1が接続されており、該排気管221の後端には後輪2
16の右側方に配置されたマフラ222が接続されてい
る。
215aの前壁とで形成されるコーナ部分にはエアクリ
ーナ218が配置されており、該エアクリーナ218は
エンジン本体1と伝動ケース215aとにボルト締め固
定されている。このエアクリーナ218はエンジンユニ
ット214とともに揺動するようになっている。これに
より両者218,214の間には相対移動がないので両
者を連通接続するにあたってのフレキシブル性を不要に
でき、構造を簡素化できる。なお、エアクリーナ218
は、伝動ケース215aの上部,あるいはエンジン本体
1の上部に配置してもよい。また上記エンジン本体1の
右側方にはオイルタンク220が配設されており、該エ
ンジン本体1の上部にはキャブレタ100が配設されて
いる。さらに上記エンジン本体1の下面には排気管22
1が接続されており、該排気管221の後端には後輪2
16の右側方に配置されたマフラ222が接続されてい
る。
【0015】次に本実施形態のエンジン本体1について
詳細に説明する。上記エンジン本体1はクランク軸横置
き4サイクル単気筒過給式エンジンであり、該エンジン
1のクランクケース2の前側合面には空冷式のシリンダ
ブロック3が接続されており、該シリンダブロック3の
前側合面にはシリンダヘッド4が接続されている。この
シリンダヘッド4の前側合面のシリンダボア3aに対向
する部分には燃焼室を構成する燃焼凹部4aが凹設され
ており、該凹部4a内には図示しない点火プラグが挿入
されている。
詳細に説明する。上記エンジン本体1はクランク軸横置
き4サイクル単気筒過給式エンジンであり、該エンジン
1のクランクケース2の前側合面には空冷式のシリンダ
ブロック3が接続されており、該シリンダブロック3の
前側合面にはシリンダヘッド4が接続されている。この
シリンダヘッド4の前側合面のシリンダボア3aに対向
する部分には燃焼室を構成する燃焼凹部4aが凹設され
ており、該凹部4a内には図示しない点火プラグが挿入
されている。
【0016】上記シリンダヘッド4の燃焼凹部4aには
吸気ポート5,排気ポート6がそれぞれ開口しており、
該吸気ポート5はシリンダヘッド4の上壁側に、排気ポ
ート6は下壁側にそれぞれ導出されている。また吸気ポ
ート5の燃焼室開口には吸気バルブ7が、排気ポート6
の燃焼室開口には排気バルブ8がそれぞれ各開口を開閉
自在に配置されており、この吸気バルブ7,排気バルブ
8はバルブスプリング9により閉方向に付勢されてい
る。
吸気ポート5,排気ポート6がそれぞれ開口しており、
該吸気ポート5はシリンダヘッド4の上壁側に、排気ポ
ート6は下壁側にそれぞれ導出されている。また吸気ポ
ート5の燃焼室開口には吸気バルブ7が、排気ポート6
の燃焼室開口には排気バルブ8がそれぞれ各開口を開閉
自在に配置されており、この吸気バルブ7,排気バルブ
8はバルブスプリング9により閉方向に付勢されてい
る。
【0017】上記シリンダヘッド4には各バルブ7,8
を開閉駆動する動弁機構としてのカム軸10が紙面と直
角方向に向けて配置されている。このカム軸10の一端
は図示しないスプロケット及びチエーンを介して後述の
クランク軸20に結合された駆動スプロケット13(図
2参照)に連結され、カム軸10はクランク軸20の1
/2の回転数に減速されている。上記カム軸10の上,
下側にはこれと平行に延びる一対のロッカシャフト1
1,11が配置されており、該各シャフト11にはロッ
カアーム12が揺動自在に装着されている。このロッカ
アーム12の一端部はカム軸10のカムノーズに当接し
ており、他端部は吸,排気バルブ7,8の上端に当接し
ている。
を開閉駆動する動弁機構としてのカム軸10が紙面と直
角方向に向けて配置されている。このカム軸10の一端
は図示しないスプロケット及びチエーンを介して後述の
クランク軸20に結合された駆動スプロケット13(図
2参照)に連結され、カム軸10はクランク軸20の1
/2の回転数に減速されている。上記カム軸10の上,
下側にはこれと平行に延びる一対のロッカシャフト1
1,11が配置されており、該各シャフト11にはロッ
カアーム12が揺動自在に装着されている。このロッカ
アーム12の一端部はカム軸10のカムノーズに当接し
ており、他端部は吸,排気バルブ7,8の上端に当接し
ている。
【0018】そして上記吸気カムノーズの形状は、吸気
バルブ7をピストン16の上死点前10〜15度で開
き、下死点後70〜100度の間で閉じるように設定さ
れている。また排気バルブ8は下死点前40〜60度で
開き、上死点後10〜20度で閉じるようにその排気カ
ムノーズの形状が設定されている。なお、点火タイミン
グは上死点前5〜25度に設定されている。
バルブ7をピストン16の上死点前10〜15度で開
き、下死点後70〜100度の間で閉じるように設定さ
れている。また排気バルブ8は下死点前40〜60度で
開き、上死点後10〜20度で閉じるようにその排気カ
ムノーズの形状が設定されている。なお、点火タイミン
グは上死点前5〜25度に設定されている。
【0019】上記シリンダブロック3のシリンダボア3
a内にはピストン16が摺動自在に挿入配置されてい
る。このピストン16を境として燃焼室と反対側のシリ
ンダボア3a及びクランクケース2によりクランク室2
3が形成されている。上記ピストン16にはコンロッド
17の小端部17aがピストンピン18,軸受19を介
して連結されており、該コンロッド17の大端部17b
はクランク軸20のクランクピン21に軸受22を介し
て連結されている。
a内にはピストン16が摺動自在に挿入配置されてい
る。このピストン16を境として燃焼室と反対側のシリ
ンダボア3a及びクランクケース2によりクランク室2
3が形成されている。上記ピストン16にはコンロッド
17の小端部17aがピストンピン18,軸受19を介
して連結されており、該コンロッド17の大端部17b
はクランク軸20のクランクピン21に軸受22を介し
て連結されている。
【0020】上記クランク軸20はクランク室23のク
ランクケース室23a内に収容されており、円板状の一
対のクランクウェブ24同士を上記クランクピン21で
連結するとともに、該各クランクウェブ24にジャーナ
ル部25を一体形成した構造となっており、このジャー
ナル部25はジャーナル軸受26を介してクランクケー
ス2に支持されている。また上記ジャーナル部25はク
ランクケース2の外方に突出しており、一方の突出部に
は発電機28が装着されている。なお、27はオイルシ
ールである。
ランクケース室23a内に収容されており、円板状の一
対のクランクウェブ24同士を上記クランクピン21で
連結するとともに、該各クランクウェブ24にジャーナ
ル部25を一体形成した構造となっており、このジャー
ナル部25はジャーナル軸受26を介してクランクケー
ス2に支持されている。また上記ジャーナル部25はク
ランクケース2の外方に突出しており、一方の突出部に
は発電機28が装着されている。なお、27はオイルシ
ールである。
【0021】上記クランクケース2のクランク軸20と
直交する左右内側壁2aと、シリンダブロック3のクラ
ンクケース2への嵌合部3bの図示上下に形成された切
欠き3cとは面一になっており、これらの左右内側壁2
a及び切欠き3cには上記コンロッド17の左右側面1
7cが微小な隙間を持って摺接しており、また該クラン
クケース2のクランク軸20を囲むように形成された円
弧状内周壁2bには上記コンロッド17の大端部17b
の外周面が極めて微小な隙間を持って摺接している。ま
たクランクケース2の上記左右内側壁2aには上記各ク
ランクウェブ24が挿入配置される円形凹部2cが凹設
されており、該凹部2aとクランクウェブ24との間に
は僅かな隙間が設けられている。そしてクランクウェブ
24のコンロッド側側壁24aとコンロッド17の左右
側面17cとも微小な隙間を持って摺接している。左右
の円形凹部2cのそれぞれの口元には、リング2dがク
ランクケース2に固定して配置されており、該リング2
dがクランクウェブ24の凸状の外周に接触して、ある
いはほとんど0の隙間を持って摺接している。上記リン
グ2dはクランクケース2より高硬度、あるいは高摩耗
性を有する材料で形成されている。
直交する左右内側壁2aと、シリンダブロック3のクラ
ンクケース2への嵌合部3bの図示上下に形成された切
欠き3cとは面一になっており、これらの左右内側壁2
a及び切欠き3cには上記コンロッド17の左右側面1
7cが微小な隙間を持って摺接しており、また該クラン
クケース2のクランク軸20を囲むように形成された円
弧状内周壁2bには上記コンロッド17の大端部17b
の外周面が極めて微小な隙間を持って摺接している。ま
たクランクケース2の上記左右内側壁2aには上記各ク
ランクウェブ24が挿入配置される円形凹部2cが凹設
されており、該凹部2aとクランクウェブ24との間に
は僅かな隙間が設けられている。そしてクランクウェブ
24のコンロッド側側壁24aとコンロッド17の左右
側面17cとも微小な隙間を持って摺接している。左右
の円形凹部2cのそれぞれの口元には、リング2dがク
ランクケース2に固定して配置されており、該リング2
dがクランクウェブ24の凸状の外周に接触して、ある
いはほとんど0の隙間を持って摺接している。上記リン
グ2dはクランクケース2より高硬度、あるいは高摩耗
性を有する材料で形成されている。
【0022】また上記ピストン16のスカート部には三
角形状の凹部16aが凹設されており、この凹部16a
のスカート外周との対向部は切欠き16bとなってい
る。この凹部16a内に上記コンロッド17の小端部1
7aが挿入配置されている。上記凹部16aの内周面に
は上記コンロッド17の小端部17aの外周面が、また
凹部16aの左右側面16cには上記左右側面17cが
それぞれ微小な隙間を持って摺接している。
角形状の凹部16aが凹設されており、この凹部16a
のスカート外周との対向部は切欠き16bとなってい
る。この凹部16a内に上記コンロッド17の小端部1
7aが挿入配置されている。上記凹部16aの内周面に
は上記コンロッド17の小端部17aの外周面が、また
凹部16aの左右側面16cには上記左右側面17cが
それぞれ微小な隙間を持って摺接している。
【0023】上述の構成により上記クランク室23,ク
ランクウェブ24及びピストン16で囲まれた部分がコ
ンロッド収容室となっている。ピストン16が上死点付
近に位置する場合を除くクランク角度において該コンロ
ッド17は上下の内、少なくとも一方のクランクケース
2の左右内側壁2aあるいはシリンダブロック3の切欠
き3cに嵌り合うこととなり、上記コンロッド収容室は
コンロッド17によって吸入室Aと圧縮室Bとに区分け
されている。また、ピストン16が上死点に位置する時
コンロッド17と上記両左右内側壁2a,2aとの嵌合
はないが、ピストン16のスカート端部がシリンダボア
3aの端部とほとんど一致するのでコンロッド17によ
る吸入室Aと圧縮室Bとの区分けは維持される。このよ
うにして上記ピストン16が上死点に位置する状態から
クランク軸20が時計方向に回転するに伴い、図1に示
すように、コンロッド17が図示一点鎖線位置,二点鎖
線位置,さらに実線位置に移動することにより吸入室A
の容積が増大して空気が吸入されるとともに圧縮室Bの
容積が減少し前行程で吸入された空気が圧縮される容積
型過給機が構成されている。なお、係る構造は上述の特
開平6−93869号公報に詳細に記載されている。
ランクウェブ24及びピストン16で囲まれた部分がコ
ンロッド収容室となっている。ピストン16が上死点付
近に位置する場合を除くクランク角度において該コンロ
ッド17は上下の内、少なくとも一方のクランクケース
2の左右内側壁2aあるいはシリンダブロック3の切欠
き3cに嵌り合うこととなり、上記コンロッド収容室は
コンロッド17によって吸入室Aと圧縮室Bとに区分け
されている。また、ピストン16が上死点に位置する時
コンロッド17と上記両左右内側壁2a,2aとの嵌合
はないが、ピストン16のスカート端部がシリンダボア
3aの端部とほとんど一致するのでコンロッド17によ
る吸入室Aと圧縮室Bとの区分けは維持される。このよ
うにして上記ピストン16が上死点に位置する状態から
クランク軸20が時計方向に回転するに伴い、図1に示
すように、コンロッド17が図示一点鎖線位置,二点鎖
線位置,さらに実線位置に移動することにより吸入室A
の容積が増大して空気が吸入されるとともに圧縮室Bの
容積が減少し前行程で吸入された空気が圧縮される容積
型過給機が構成されている。なお、係る構造は上述の特
開平6−93869号公報に詳細に記載されている。
【0024】上記クランクケース2の下面には上記吸入
室Aに連通し、かつ下方に開口する吸入通路35が一体
形成されている。この吸入通路35の図1手前側の壁面
に吸入口35aがクランク軸方向に指向するように形成
されており、該吸入口35aには吸入管37の下流端が
接続されている。該吸入管37はエンジンの側方を通っ
て外方に延びており、上流端には上述のエアクリーナ2
18が接続されている。
室Aに連通し、かつ下方に開口する吸入通路35が一体
形成されている。この吸入通路35の図1手前側の壁面
に吸入口35aがクランク軸方向に指向するように形成
されており、該吸入口35aには吸入管37の下流端が
接続されている。該吸入管37はエンジンの側方を通っ
て外方に延びており、上流端には上述のエアクリーナ2
18が接続されている。
【0025】上記クランクケース2の上面には圧縮室B
に連通し、かつ上方に開口する吸気通路38が一体形成
されており、該吸気通路38には該通路38と圧縮室B
とを仕切る隔壁部39が一体形成されている。この隔壁
部39には吸気通路38と圧縮室Bとを連通する弁開口
40が形成されており、該弁開口40の開口面積は通気
抵抗を十分に小さくできる大きさに設定されている。
に連通し、かつ上方に開口する吸気通路38が一体形成
されており、該吸気通路38には該通路38と圧縮室B
とを仕切る隔壁部39が一体形成されている。この隔壁
部39には吸気通路38と圧縮室Bとを連通する弁開口
40が形成されており、該弁開口40の開口面積は通気
抵抗を十分に小さくできる大きさに設定されている。
【0026】上記隔壁部39の外面には弁開口40を開
閉するリード弁42が配設されている。このリード弁4
2はチタンを主成分とした軽合金材料から構成された弁
板41aと、該リード弁42のリフト側に配設され、上
記弁板41aの開度を規制するストッパ41bとで構成
されており、該ストッパ41b,及び弁板41aの一端
が隔壁部39にボルト43で共締め固定されている。
閉するリード弁42が配設されている。このリード弁4
2はチタンを主成分とした軽合金材料から構成された弁
板41aと、該リード弁42のリフト側に配設され、上
記弁板41aの開度を規制するストッパ41bとで構成
されており、該ストッパ41b,及び弁板41aの一端
が隔壁部39にボルト43で共締め固定されている。
【0027】上記吸気通路38には吸気管46の上流端
が接続されており、該吸気管46の下流端は上記シリン
ダヘッド4の吸気ポート5に接続されている。上記吸気
通路38と吸入管37とはバイパス通路50を介して連
通されている。このバイパス通路50はバイパス弁51
により開閉自在となっている。このバイパス弁51は弁
体51aをダイヤフラム室52内の負圧により開位置に
移動させる構造のもので、上記ダイヤフラム室52は上
記吸気管46の下流端に負圧通路53を介して連通され
ている。上記バイパス弁51は、例えばスロットル開度
が小さいときに吸気負圧が大きくなると該負圧によりバ
イパス通路50を開いて吸気通路38内の圧力を下げる
ものである。
が接続されており、該吸気管46の下流端は上記シリン
ダヘッド4の吸気ポート5に接続されている。上記吸気
通路38と吸入管37とはバイパス通路50を介して連
通されている。このバイパス通路50はバイパス弁51
により開閉自在となっている。このバイパス弁51は弁
体51aをダイヤフラム室52内の負圧により開位置に
移動させる構造のもので、上記ダイヤフラム室52は上
記吸気管46の下流端に負圧通路53を介して連通され
ている。上記バイパス弁51は、例えばスロットル開度
が小さいときに吸気負圧が大きくなると該負圧によりバ
イパス通路50を開いて吸気通路38内の圧力を下げる
ものである。
【0028】上記吸気管46の途中にはキャブレタ10
0が介設されている。このキャブレタ100は、キャブ
ボディ101の下面開口に燃料溜まり部としてのフロー
トチャンバ102をボルト締結したもので、上記キャブ
ボディ101は吸入空気が流れるベンチュリ通路103
を有する筒状の本体部101aと、該本体部101aか
ら上方に垂直に延び、かつベンチュリ通路103のベン
チュリ部103aに開口するシリンダ部101bと、該
シリンダ部101bと同軸をなすようにフロートチャン
バ102内に延びる燃料導入部101cとを一体形成し
て構成されている。
0が介設されている。このキャブレタ100は、キャブ
ボディ101の下面開口に燃料溜まり部としてのフロー
トチャンバ102をボルト締結したもので、上記キャブ
ボディ101は吸入空気が流れるベンチュリ通路103
を有する筒状の本体部101aと、該本体部101aか
ら上方に垂直に延び、かつベンチュリ通路103のベン
チュリ部103aに開口するシリンダ部101bと、該
シリンダ部101bと同軸をなすようにフロートチャン
バ102内に延びる燃料導入部101cとを一体形成し
て構成されている。
【0029】上記シリンダ部101bの上端開口には蓋
104が螺着されており、該シリンダ部101b内には
有底円筒状の可変ピストンバルブ105が軸方向に摺動
自在に挿入されている。このピストンバルブ105と上
記蓋104との間には該ピストンバルブ105を閉方向
に常時付勢するスプリング106が配設されている。ま
た上記ピストンバルブ105にはスロットルケーブル1
07の一端が接続されており、該ケーブル107の延長
端は上記蓋104に接続されたガイドチューブ108内
を通って上述の操向ハンドル204のスロットルグリッ
プ(図示せず)に連結されている。このスロトッルグリ
ップの操作により上記ピストンバルブ105が上下方向
に移動して上記ベンチュリ部103aの通路面積を全閉
から全開の間で変化させるようになっている。また上記
シリンダ部101bには、ピストンバルブ105に設け
られた長溝に嵌合し、ピストンバルブ105の回り止め
となるディテントスクリュ109が装着されている。
104が螺着されており、該シリンダ部101b内には
有底円筒状の可変ピストンバルブ105が軸方向に摺動
自在に挿入されている。このピストンバルブ105と上
記蓋104との間には該ピストンバルブ105を閉方向
に常時付勢するスプリング106が配設されている。ま
た上記ピストンバルブ105にはスロットルケーブル1
07の一端が接続されており、該ケーブル107の延長
端は上記蓋104に接続されたガイドチューブ108内
を通って上述の操向ハンドル204のスロットルグリッ
プ(図示せず)に連結されている。このスロトッルグリ
ップの操作により上記ピストンバルブ105が上下方向
に移動して上記ベンチュリ部103aの通路面積を全閉
から全開の間で変化させるようになっている。また上記
シリンダ部101bには、ピストンバルブ105に設け
られた長溝に嵌合し、ピストンバルブ105の回り止め
となるディテントスクリュ109が装着されている。
【0030】上記燃料導入部101c内にはエアブリー
ドスリーブ110が挿入されており、該スリーブ110
の燃料吐出口110aはベンチュリ部103a内のピス
トンバルブ105の下方に開口している。また上記エア
ブリードスリーブ110の下端にはメインジェット11
1が螺着されており、これはフロートチャンバ102内
に開口している。上記エアブリードスリーブ110内に
はニードル112が進退可能に挿入されており、該ニー
ドル112の上端部はピストンバルブ105の底部に貫
通固定されている。このピストンバルブ105の上下移
動に伴ってニードル112が進退移動し、上記燃料吐出
口110aの有効面積を変化させ、これによりベンチュ
リ通路103内に吸引される燃料量を調整するようにな
っている。
ドスリーブ110が挿入されており、該スリーブ110
の燃料吐出口110aはベンチュリ部103a内のピス
トンバルブ105の下方に開口している。また上記エア
ブリードスリーブ110の下端にはメインジェット11
1が螺着されており、これはフロートチャンバ102内
に開口している。上記エアブリードスリーブ110内に
はニードル112が進退可能に挿入されており、該ニー
ドル112の上端部はピストンバルブ105の底部に貫
通固定されている。このピストンバルブ105の上下移
動に伴ってニードル112が進退移動し、上記燃料吐出
口110aの有効面積を変化させ、これによりベンチュ
リ通路103内に吸引される燃料量を調整するようにな
っている。
【0031】上記燃料導入部101cの下流側にはスロ
ー燃料導入部101eが形成されており、該導入部10
1e内にはスロージェット115が挿入配置されてい
る。また上記燃料導入部101cの上流側には上記吸気
管46に向けて開口するブリードエア導入孔101fが
形成されており、該導入孔101f内にはエアジェット
116が挿入配置されている。上記エアブリードスリー
ブ110の側壁には不図示のブリードエア孔が設けられ
ている。
ー燃料導入部101eが形成されており、該導入部10
1e内にはスロージェット115が挿入配置されてい
る。また上記燃料導入部101cの上流側には上記吸気
管46に向けて開口するブリードエア導入孔101fが
形成されており、該導入孔101f内にはエアジェット
116が挿入配置されている。上記エアブリードスリー
ブ110の側壁には不図示のブリードエア孔が設けられ
ている。
【0032】上記キャブボディ101にはフロートチャ
ンバ102内に連通する燃料導入口101dが形成され
ている。該導入口101dには燃料供給ホース113の
一端が連通接続されており、該供給ホース113の他端
は燃料タンク49の底部に連通接続されている。この燃
料タンク49はキャブレタ100より上方に位置してお
り、重力によりフロートチャンバ102内に燃料を供給
するようになっている。また上記燃料タンク49の上壁
には上記吸気通路38に連通接続された加圧パイプ11
4aが接続されており、これにより燃料タンク49内の
燃料に過給圧を付加するようになっている。そして上記
燃料タンク49のタンクキャップ114bには所定圧以
上の過給圧がかかった場合に開くリリーフ弁114cが
配設されている。
ンバ102内に連通する燃料導入口101dが形成され
ている。該導入口101dには燃料供給ホース113の
一端が連通接続されており、該供給ホース113の他端
は燃料タンク49の底部に連通接続されている。この燃
料タンク49はキャブレタ100より上方に位置してお
り、重力によりフロートチャンバ102内に燃料を供給
するようになっている。また上記燃料タンク49の上壁
には上記吸気通路38に連通接続された加圧パイプ11
4aが接続されており、これにより燃料タンク49内の
燃料に過給圧を付加するようになっている。そして上記
燃料タンク49のタンクキャップ114bには所定圧以
上の過給圧がかかった場合に開くリリーフ弁114cが
配設されている。
【0033】また上記フロートチャンバ102内にはフ
ロート120が配設され、該フロート120はプレート
118,支持軸119により上下揺動可能に支持されて
いる。また上記フロートチャンバ102内の燃料導入口
101dには燃料取入弁117が配設されており、該取
入弁117の弁体117aの下端は上記プレート118
に当接支持されている。これにより上記フロートチャン
バ102内の燃料の液面の変化に伴ってフロート120
が昇降して上記弁体117aにより燃料導入孔が開閉さ
れ、フロートチャンバ102内の燃料の液面が一定に保
持される。
ロート120が配設され、該フロート120はプレート
118,支持軸119により上下揺動可能に支持されて
いる。また上記フロートチャンバ102内の燃料導入口
101dには燃料取入弁117が配設されており、該取
入弁117の弁体117aの下端は上記プレート118
に当接支持されている。これにより上記フロートチャン
バ102内の燃料の液面の変化に伴ってフロート120
が昇降して上記弁体117aにより燃料導入孔が開閉さ
れ、フロートチャンバ102内の燃料の液面が一定に保
持される。
【0034】そして上記キャブボディ101のシリンダ
部101bには軸方向に延びる加圧通路125が軸方向
に形成されており、該加圧通路125の下端はフロート
チャンバ102内に開口している。また上記加圧通路1
25の上端には加圧ホース126の一端が接続されてお
り、該加圧ホース126の他端は吸気通路38内に連通
接続されている。これにより吸気通路38内の過給圧を
フロートチャンバ102内の液面に付加するように構成
されている。
部101bには軸方向に延びる加圧通路125が軸方向
に形成されており、該加圧通路125の下端はフロート
チャンバ102内に開口している。また上記加圧通路1
25の上端には加圧ホース126の一端が接続されてお
り、該加圧ホース126の他端は吸気通路38内に連通
接続されている。これにより吸気通路38内の過給圧を
フロートチャンバ102内の液面に付加するように構成
されている。
【0035】このようにキャブボディ101にフロート
チャンバ102内に連通する加圧通路125を形成し、
該加圧通路125と吸気通路38とを加圧ホース126
により連通したので、過給圧によりベンチュリ部103
aの圧力が高くなっても、該ベンチュリ部103aの燃
料吐出口110a部分の圧力より大きな圧力をフロート
チャンバ102内の液面に付加することができ、これに
より燃料供給を安定して行うことができる。この場合、
過給圧の変動によりベンチュリ部103aの吐出口11
0aの圧力が変動しても、この変動に応じた圧力がフロ
ートチャンバ102内に作用することから、燃料供給を
十分に行うことができ、ひいてはエンジン出力及び燃費
を向上できる。
チャンバ102内に連通する加圧通路125を形成し、
該加圧通路125と吸気通路38とを加圧ホース126
により連通したので、過給圧によりベンチュリ部103
aの圧力が高くなっても、該ベンチュリ部103aの燃
料吐出口110a部分の圧力より大きな圧力をフロート
チャンバ102内の液面に付加することができ、これに
より燃料供給を安定して行うことができる。この場合、
過給圧の変動によりベンチュリ部103aの吐出口11
0aの圧力が変動しても、この変動に応じた圧力がフロ
ートチャンバ102内に作用することから、燃料供給を
十分に行うことができ、ひいてはエンジン出力及び燃費
を向上できる。
【0036】また燃料タンク49内の燃料を重力により
供給する構成とするとともに、該燃料タンク49内に過
給圧を付加したので、過給圧が低い運転域では、従来の
気化器式燃料供給装置と全く同様に燃料がフロートチャ
ンバ102内に燃料タンク49から供給される。そし
て、過給域では、燃料タンク49及びフロートチャンバ
102の両方に過給圧がかかるので燃料の圧力バランス
がとれ、上記重力によって燃料タンク49からフロート
チャンバ102に供給される。このように燃料ポンプや
特殊なキャブレタを用いることなく過給式エンジン1に
燃料を供給することができ、よってコストを低減できる
とともに配置スペースを縮小できる。
供給する構成とするとともに、該燃料タンク49内に過
給圧を付加したので、過給圧が低い運転域では、従来の
気化器式燃料供給装置と全く同様に燃料がフロートチャ
ンバ102内に燃料タンク49から供給される。そし
て、過給域では、燃料タンク49及びフロートチャンバ
102の両方に過給圧がかかるので燃料の圧力バランス
がとれ、上記重力によって燃料タンク49からフロート
チャンバ102に供給される。このように燃料ポンプや
特殊なキャブレタを用いることなく過給式エンジン1に
燃料を供給することができ、よってコストを低減できる
とともに配置スペースを縮小できる。
【0037】さらに上記吸気通路38内の過給圧をフロ
ートチャンバ102内に付加するようにしたので、加圧
変動そのものを小さくすることができ、燃料供給をさら
に安定して行うことができる。また燃料噴射装置等によ
り燃料を常時加圧する必要もないので、始動時の燃料圧
力上昇のタイムラグの問題や電力消費の増加の問題も生
じない。さらにバッテリが放電状態となった場合におい
ても燃料供給を行えるのでエマージェンシー対策として
も有効である。
ートチャンバ102内に付加するようにしたので、加圧
変動そのものを小さくすることができ、燃料供給をさら
に安定して行うことができる。また燃料噴射装置等によ
り燃料を常時加圧する必要もないので、始動時の燃料圧
力上昇のタイムラグの問題や電力消費の増加の問題も生
じない。さらにバッテリが放電状態となった場合におい
ても燃料供給を行えるのでエマージェンシー対策として
も有効である。
【0038】60は潤滑装置であり、これは第1潤滑シ
ステム61と、これとは独立して設けられた第2潤滑シ
ステム62とから構成されている。上記第1潤滑システ
ム61は、4サイクル用オイルが充填された第1貯留タ
ンク63に供給ポンプ64を介在させてオイル供給管6
5を接続し、該供給管65の供給口65aをシリンダヘ
ッド4の動弁機構を構成するカム軸10部分に接続して
構成されている。またこのカム軸10部分を潤滑したオ
イルは上記チェーンが収容されたチェーン室10b内に
戻り、ここでチェーン,駆動スプロケット13,被駆動
スプロケット及び図2で左側ジャーナル軸受26(シー
ルリング付き)をそれぞれ潤滑し、この後回収管66を
通って上記第1貯留タンク63に回収されるようになっ
ている。
ステム61と、これとは独立して設けられた第2潤滑シ
ステム62とから構成されている。上記第1潤滑システ
ム61は、4サイクル用オイルが充填された第1貯留タ
ンク63に供給ポンプ64を介在させてオイル供給管6
5を接続し、該供給管65の供給口65aをシリンダヘ
ッド4の動弁機構を構成するカム軸10部分に接続して
構成されている。またこのカム軸10部分を潤滑したオ
イルは上記チェーンが収容されたチェーン室10b内に
戻り、ここでチェーン,駆動スプロケット13,被駆動
スプロケット及び図2で左側ジャーナル軸受26(シー
ルリング付き)をそれぞれ潤滑し、この後回収管66を
通って上記第1貯留タンク63に回収されるようになっ
ている。
【0039】上記第2潤滑システム62は、2サイクル
用オイルが充填された第2貯留タンク70に主供給管7
1,圧送ポンプ72を接続し、該ポンプ72に第1,第
2副供給管73,74を接続し、該第1副供給管73を
シリンダブロック3のピストン摺動部に接続するととも
に、第2副供給管74をクランク室23のジャーナル軸
受部に接続して構成されている。
用オイルが充填された第2貯留タンク70に主供給管7
1,圧送ポンプ72を接続し、該ポンプ72に第1,第
2副供給管73,74を接続し、該第1副供給管73を
シリンダブロック3のピストン摺動部に接続するととも
に、第2副供給管74をクランク室23のジャーナル軸
受部に接続して構成されている。
【0040】上記圧送ポンプ72は、図示しないが、電
磁式オートルーブポンプのソレノイドを改良したもの
で、プランジャのプッシュロッドにアーマチュアを固着
し、該アーマチュアをソレノイドで吸引する方式のもの
である。これにより該ポンプ72からの吐出圧力が増大
し、過給圧に打ち勝ってオイルを供給できるようになっ
ている。
磁式オートルーブポンプのソレノイドを改良したもの
で、プランジャのプッシュロッドにアーマチュアを固着
し、該アーマチュアをソレノイドで吸引する方式のもの
である。これにより該ポンプ72からの吐出圧力が増大
し、過給圧に打ち勝ってオイルを供給できるようになっ
ている。
【0041】上記第1副供給管73のオイル吐出口73
aはクランク軸20と直交方向にシリンダブロック3の
ライナ部を貫通しており、下死点に位置するピストン1
6の第2ピストンリングよりクランク室側に位置してい
る。また上記ピストン16の第2ピストンリングよりク
ランク室側の外面にはクランク軸方向に2つのオイル溜
め用凹部75,76が平行に切り欠いて形成されてい
る。この凹部75は、ピストン16の移動により吐出口
73aに一致した時に該吐出口73aから供給されて溜
まったオイルにより、また凹部76は下記する様にして
上記吐出口73aから供給されて溜まったオイルによ
り、それぞれ上記吐出口73aがピストン16で塞がっ
た時点での潤滑を行い、その結果、この吐出口73aが
ピストン16で塞がれることによって生じる潤滑上のト
ラブルを防止している。
aはクランク軸20と直交方向にシリンダブロック3の
ライナ部を貫通しており、下死点に位置するピストン1
6の第2ピストンリングよりクランク室側に位置してい
る。また上記ピストン16の第2ピストンリングよりク
ランク室側の外面にはクランク軸方向に2つのオイル溜
め用凹部75,76が平行に切り欠いて形成されてい
る。この凹部75は、ピストン16の移動により吐出口
73aに一致した時に該吐出口73aから供給されて溜
まったオイルにより、また凹部76は下記する様にして
上記吐出口73aから供給されて溜まったオイルによ
り、それぞれ上記吐出口73aがピストン16で塞がっ
た時点での潤滑を行い、その結果、この吐出口73aが
ピストン16で塞がれることによって生じる潤滑上のト
ラブルを防止している。
【0042】また上記コンロッド17の小端部17aの
外周面にはこれの周方向に延びるオイルガイド溝81が
形成されており、上記ピストン16にはこのガイド溝8
1と上記下側凹部76とを連通する連通孔77が形成さ
れている。また上記小端部17aの上記連通孔77と反
対側にはピストンピン18,軸受19に連通する連通孔
78が形成されている。これにより上記吐出口73aと
下記するオイル回収孔80から供給される上記ガイド溝
81内のオイルの一部が上記連通孔78から軸受19に
供給され、残りの一部が上記連通孔77から小端部17
aとピストン16との摺動面に供給され、さらに上記凹
部76に供給されるようになっている。
外周面にはこれの周方向に延びるオイルガイド溝81が
形成されており、上記ピストン16にはこのガイド溝8
1と上記下側凹部76とを連通する連通孔77が形成さ
れている。また上記小端部17aの上記連通孔77と反
対側にはピストンピン18,軸受19に連通する連通孔
78が形成されている。これにより上記吐出口73aと
下記するオイル回収孔80から供給される上記ガイド溝
81内のオイルの一部が上記連通孔78から軸受19に
供給され、残りの一部が上記連通孔77から小端部17
aとピストン16との摺動面に供給され、さらに上記凹
部76に供給されるようになっている。
【0043】上記第2副供給管74のオイル吐出口74
aはクランクケース2を貫通して図2における右側のジ
ャーナル軸受26に達している。そしてこの右側のジャ
ーナル軸受26に供給されたオイルは、クランクケース
2の各内周壁2a,2b及び円形凹部2cとクランク軸
20との隙間,及び各摺動面に供給される。
aはクランクケース2を貫通して図2における右側のジ
ャーナル軸受26に達している。そしてこの右側のジャ
ーナル軸受26に供給されたオイルは、クランクケース
2の各内周壁2a,2b及び円形凹部2cとクランク軸
20との隙間,及び各摺動面に供給される。
【0044】また、上記隔壁部39の傾斜面下部には吸
入通路35に連通する小径のオイル回収孔80が形成さ
れており、さらに上記クランクケース2下部に取付けら
れるカバー部36には回収通路83が形成されている。
該回収通路83には回収管84が接続されており、この
回収管84は上記第2貯留タンク70に接続されてい
る。
入通路35に連通する小径のオイル回収孔80が形成さ
れており、さらに上記クランクケース2下部に取付けら
れるカバー部36には回収通路83が形成されている。
該回収通路83には回収管84が接続されており、この
回収管84は上記第2貯留タンク70に接続されてい
る。
【0045】これにより上記第1,第2副供給管73,
74から供給されたオイルは各摺動面を潤滑した後、吸
入通路35内のカバー部36上面に集まり、ここから回
収される。本実施例では、上記エンジン1を横置きと
し、過給圧の高い圧縮室Bを上に向けて配置するととも
に、空気をクランクケース2の下方から吸入する構成を
採用している。従って、重力と過給圧との相互作用によ
って潤滑オイルはクランクケース2の最下部に集まるこ
ととなり、そのためオイルの回収が確実となり、再使用
が可能となったものである。クランクケース2内は図2
左側のシールリング付き軸受26のシールリングを境に
して、クランク室23側が2サイクルオイルで、シール
リング付軸受のボール部を含めチェーン室10b側が4
サイクルオイルで潤滑される。
74から供給されたオイルは各摺動面を潤滑した後、吸
入通路35内のカバー部36上面に集まり、ここから回
収される。本実施例では、上記エンジン1を横置きと
し、過給圧の高い圧縮室Bを上に向けて配置するととも
に、空気をクランクケース2の下方から吸入する構成を
採用している。従って、重力と過給圧との相互作用によ
って潤滑オイルはクランクケース2の最下部に集まるこ
ととなり、そのためオイルの回収が確実となり、再使用
が可能となったものである。クランクケース2内は図2
左側のシールリング付き軸受26のシールリングを境に
して、クランク室23側が2サイクルオイルで、シール
リング付軸受のボール部を含めチェーン室10b側が4
サイクルオイルで潤滑される。
【0046】次に本実施形態の作用効果について説明す
る。本エンジン1は、クランク軸20が1回転する毎
に、コンロッド17の大端部17bがクランクケース2
の円弧状周壁2bに近づいて摺接開始する瞬間の圧縮室
Bの容積V2 からコンロッド17bが最も隔壁部に近づ
いた時の圧縮室Bの最少容積V3 を差し引いた容積V1
の空気が吸気通路38から吸気管46に圧送されること
となる。
る。本エンジン1は、クランク軸20が1回転する毎
に、コンロッド17の大端部17bがクランクケース2
の円弧状周壁2bに近づいて摺接開始する瞬間の圧縮室
Bの容積V2 からコンロッド17bが最も隔壁部に近づ
いた時の圧縮室Bの最少容積V3 を差し引いた容積V1
の空気が吸気通路38から吸気管46に圧送されること
となる。
【0047】吸気通路38,キャブレタ100前後の吸
気管46,キャブレタ100内部のベンチュリ通路10
3及び吸気ポート5からなる吸気通路200の容積V
は、ピストン16がストロークすることによる排気量
(ボア×ストローク)V0 の1〜20倍の範囲内の大き
さとしており、前の吸気行程末期において吸気バルブ7
が閉じる時、容積Vの空間である吸気通路200に滞留
する新気に、過給機構から新たに容積2V1 の新気が押
し込まれて蓄えられ、この後の吸気バルブ7が開く吸気
行程において吸気通路200中の新気が燃焼室内に入
る。すなわち、吸気通路200中の圧力は概略(2V1
+V)/Vに高められる。そしてエンジン1の吸入行程
で吸気バルブ7が開くと上記クランク軸20の1回転分
の圧送空気V1の2倍の空気が燃焼室内に過給されるこ
ととなる。
気管46,キャブレタ100内部のベンチュリ通路10
3及び吸気ポート5からなる吸気通路200の容積V
は、ピストン16がストロークすることによる排気量
(ボア×ストローク)V0 の1〜20倍の範囲内の大き
さとしており、前の吸気行程末期において吸気バルブ7
が閉じる時、容積Vの空間である吸気通路200に滞留
する新気に、過給機構から新たに容積2V1 の新気が押
し込まれて蓄えられ、この後の吸気バルブ7が開く吸気
行程において吸気通路200中の新気が燃焼室内に入
る。すなわち、吸気通路200中の圧力は概略(2V1
+V)/Vに高められる。そしてエンジン1の吸入行程
で吸気バルブ7が開くと上記クランク軸20の1回転分
の圧送空気V1の2倍の空気が燃焼室内に過給されるこ
ととなる。
【0048】V1 /V0 の比は1以上の大きな値として
おり、過給による新気充填量が増加し、これにつれ圧縮
比が増大し(圧縮比は形式上(2V1 +VC )/VC と
なるが、圧縮室Bを形成するためコンロッド17がクラ
ンクケースの円弧状周壁2b、あるいはクランクウェッ
ブ24の側壁24a等に非接触で摺接しているが、これ
らの摺接部の洩れ、リード弁42での僅かな逆流等によ
り、形式上の値より小さなものとなる。)、ノッキング
が発生することとなる。
おり、過給による新気充填量が増加し、これにつれ圧縮
比が増大し(圧縮比は形式上(2V1 +VC )/VC と
なるが、圧縮室Bを形成するためコンロッド17がクラ
ンクケースの円弧状周壁2b、あるいはクランクウェッ
ブ24の側壁24a等に非接触で摺接しているが、これ
らの摺接部の洩れ、リード弁42での僅かな逆流等によ
り、形式上の値より小さなものとなる。)、ノッキング
が発生することとなる。
【0049】そこで本エンジン1では、ピストン16の
下死点から70度〜100度に達した時点で吸気バルブ
7が閉じるので、実質的に圧縮比を小さくすることがで
き、過給機構で吸入空気を加圧する場合のノッキングの
発生を防止できる。また圧縮比だけを小さくして、ピス
トンのボア×ストロークと燃焼室容積から決まる膨張比
は変わることはないので、燃費及びエンジン出力への影
響を回避できる。
下死点から70度〜100度に達した時点で吸気バルブ
7が閉じるので、実質的に圧縮比を小さくすることがで
き、過給機構で吸入空気を加圧する場合のノッキングの
発生を防止できる。また圧縮比だけを小さくして、ピス
トンのボア×ストロークと燃焼室容積から決まる膨張比
は変わることはないので、燃費及びエンジン出力への影
響を回避できる。
【0050】また上記吸気バルブ7を遅閉じにしたの
で、混合気の吹き返しが懸念されるが、吸気通路200
の容積V1 を排気量V0 の1〜20倍程度の小さなもの
にしているので上記吹き返し量を抑制でき、吸気バルブ
閉タイミングが従来通りで容積V1 が排気量V0 の20
倍以上のものと変わらない空気充填量を確保できる。
で、混合気の吹き返しが懸念されるが、吸気通路200
の容積V1 を排気量V0 の1〜20倍程度の小さなもの
にしているので上記吹き返し量を抑制でき、吸気バルブ
閉タイミングが従来通りで容積V1 が排気量V0 の20
倍以上のものと変わらない空気充填量を確保できる。
【0051】また、本実施形態では大容量のチャンバを
不要にしているので、小型,コンパクトでかつ軽量な過
給エンジン1を構成でき、スクータ型自動二輪車200
への採用が可能となる。
不要にしているので、小型,コンパクトでかつ軽量な過
給エンジン1を構成でき、スクータ型自動二輪車200
への採用が可能となる。
【0052】さらにまた吸気バルブ7を遅閉じとし、過
給機構からの加圧空気を燃焼室に直接供給するので、チ
ャンバを介して供給する場合に比べて吸気が冷え易くな
る。このため過給機構からの加圧空気を冷却するインタ
クーラを不要にでき、この点からも小型化,コンパクト
化に対応できる。
給機構からの加圧空気を燃焼室に直接供給するので、チ
ャンバを介して供給する場合に比べて吸気が冷え易くな
る。このため過給機構からの加圧空気を冷却するインタ
クーラを不要にでき、この点からも小型化,コンパクト
化に対応できる。
【0053】このように吸気通路200の容積を小さく
したので、過給機構からの加圧空気を燃焼室に供給する
際の応答性を向上でき、それだけ加速時の立ち上がりが
速くなり加速性能を向上できる。また減速時においても
過給圧の低減が速やかに行われることから過渡特性を向
上できる。さらに大容量チャンバを不要としたので、キ
ャブレタ100からの燃料が滞留することはなく、混合
比への影響を回避してエンジン停止や始動不良を防止で
きるとともに、バックファイヤ等が及んだ場合の損傷を
回避できる。
したので、過給機構からの加圧空気を燃焼室に供給する
際の応答性を向上でき、それだけ加速時の立ち上がりが
速くなり加速性能を向上できる。また減速時においても
過給圧の低減が速やかに行われることから過渡特性を向
上できる。さらに大容量チャンバを不要としたので、キ
ャブレタ100からの燃料が滞留することはなく、混合
比への影響を回避してエンジン停止や始動不良を防止で
きるとともに、バックファイヤ等が及んだ場合の損傷を
回避できる。
【0054】なお、上記実施形態では、4サイクル単気
筒クランク室過給式エンジンを例にとったが、本発明は
上記以外の過給機構,例えばターボチャージャ,スーパ
ーチャージャを備えたエンジンにも勿論適用可能である
とともに、多気筒エンジンにも適用可能である。またス
クータ型自動二輪車に適用したが、本発明の適用範囲は
これに限られるものではなく、他の車両にも勿論適用で
きる。
筒クランク室過給式エンジンを例にとったが、本発明は
上記以外の過給機構,例えばターボチャージャ,スーパ
ーチャージャを備えたエンジンにも勿論適用可能である
とともに、多気筒エンジンにも適用可能である。またス
クータ型自動二輪車に適用したが、本発明の適用範囲は
これに限られるものではなく、他の車両にも勿論適用で
きる。
【0055】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明にかかる過
給式エンジンの吸気装置よれば、下死点後70〜100
度で吸気弁を閉じるようにしたので、ピストンのボア×
ストロークと燃焼室容積とで決定される膨張比を変化さ
せることなく圧縮比のみを下げることができ、ノッキン
グを防止でき、かつ燃費の悪化を防止できる効果があ
る。
給式エンジンの吸気装置よれば、下死点後70〜100
度で吸気弁を閉じるようにしたので、ピストンのボア×
ストロークと燃焼室容積とで決定される膨張比を変化さ
せることなく圧縮比のみを下げることができ、ノッキン
グを防止でき、かつ燃費の悪化を防止できる効果があ
る。
【0056】一方、吸気弁の閉タイミングを下死点後7
0〜100度と遅くした場合には、燃焼室に流入した吸
気が吸気通路に吹き返し易くなるが、本発明は、吸気通
路の容積を排気量の1〜20倍としており、つまり加圧
空気貯溜チャンバとして積極的に機能する部分を有しな
いので、上記吹き返し量を抑制でき、吸気弁の閉タイミ
ングを従来どうりとするとともに大容量の吸気通路を備
えたものと同等の空気充填量を確保できる効果がある。
0〜100度と遅くした場合には、燃焼室に流入した吸
気が吸気通路に吹き返し易くなるが、本発明は、吸気通
路の容積を排気量の1〜20倍としており、つまり加圧
空気貯溜チャンバとして積極的に機能する部分を有しな
いので、上記吹き返し量を抑制でき、吸気弁の閉タイミ
ングを従来どうりとするとともに大容量の吸気通路を備
えたものと同等の空気充填量を確保できる効果がある。
【0057】また、チャンバを不要にしたものでは、過
給エンジン全体を小型化,コンパクト化でき、上述の小
型車両への採用を可能にできる効果がある。
給エンジン全体を小型化,コンパクト化でき、上述の小
型車両への採用を可能にできる効果がある。
【図1】本発明の一実施形態による過給式4サイクルエ
ンジンの吸気装置を説明するための断面側面図である。
ンジンの吸気装置を説明するための断面側面図である。
【図2】上記実施形態エンジンのクランク軸部分を示す
断面背面図(図1のII-II 線断面図) である。
断面背面図(図1のII-II 線断面図) である。
【図3】上記実施形態装置のキャブレタの断面側面図で
ある。
ある。
【図4】上記実施形態装置のキャブレタの断面背面図で
ある。
ある。
【図5】上記実施形態エンジンが適用されたスクータ型
自動二輪車の側面図である。
自動二輪車の側面図である。
【図6】上記実施形態エンジンのバルブタンミングを示
すタイムチャート図である。
すタイムチャート図である。
1 クランク室過給式4サイクルエ
ンジン 4a 燃焼凹部(燃焼室) 7 吸気バルブ 38 吸気通路 46 吸気管(吸気通路)
ンジン 4a 燃焼凹部(燃焼室) 7 吸気バルブ 38 吸気通路 46 吸気管(吸気通路)
Claims (2)
- 【請求項1】 過給機構により加圧された吸入空気を燃
焼室に供給するようにした過給式エンジンの吸気装置に
おいて、上記過給機構と燃焼室とを連通接続する吸気通
路の容積をVとし、排気量をV0 とする時、V/V0 を
1〜20の範囲に設定するとともに、吸気通路下流端の
燃焼室開口を開閉する吸気弁を下死点後70〜100度
で閉じるように構成したことを特徴とする過給式エンジ
ンの吸気装置。 - 【請求項2】 請求項1において、上記吸気通路の横断
面積を、全長にわたって大略均一としたことを特徴とす
る過給式エンジンの吸気装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7225242A JPH0968045A (ja) | 1995-09-01 | 1995-09-01 | 過給式エンジンの吸気装置 |
EP96928740A EP0786587A4 (en) | 1995-09-01 | 1996-08-30 | SUCTION DEVICE FOR OVERPRESSURE MOTOR |
US08/836,398 US6079378A (en) | 1995-09-01 | 1996-08-30 | Suction device for a supercharged engine |
CN96190979A CN1087810C (zh) | 1995-09-01 | 1996-08-30 | 增压式发动机的吸气装置 |
PCT/JP1996/002483 WO1997009521A1 (fr) | 1995-09-01 | 1996-08-30 | Dispositif d'aspiration pour moteur surcompresse |
TW085110644A TW355193B (en) | 1995-09-01 | 1996-08-31 | An air intake system of an engine having supercharging mechanism |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7225242A JPH0968045A (ja) | 1995-09-01 | 1995-09-01 | 過給式エンジンの吸気装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0968045A true JPH0968045A (ja) | 1997-03-11 |
Family
ID=16826235
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7225242A Pending JPH0968045A (ja) | 1995-09-01 | 1995-09-01 | 過給式エンジンの吸気装置 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6079378A (ja) |
EP (1) | EP0786587A4 (ja) |
JP (1) | JPH0968045A (ja) |
CN (1) | CN1087810C (ja) |
TW (1) | TW355193B (ja) |
WO (1) | WO1997009521A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242012A (ja) * | 2005-03-01 | 2006-09-14 | Honda Motor Co Ltd | 可変動弁エンジン |
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---|---|---|---|---|
US8215292B2 (en) | 1996-07-17 | 2012-07-10 | Bryant Clyde C | Internal combustion engine and working cycle |
US6826910B1 (en) | 2002-01-28 | 2004-12-07 | Mark Richard Easton | Extreme charger with air amplifier |
JP4357881B2 (ja) * | 2003-06-12 | 2009-11-04 | ヤマハ発動機株式会社 | 小型船舶 |
JP2006002633A (ja) * | 2004-06-16 | 2006-01-05 | Yamaha Marine Co Ltd | 水ジェット推進艇 |
JP4614853B2 (ja) | 2005-09-26 | 2011-01-19 | ヤマハ発動機株式会社 | 過給機の取付構造 |
WO2007111659A2 (en) * | 2005-12-08 | 2007-10-04 | Polaris Industries Inc. | Automatic motorcycle |
US20110061633A1 (en) * | 2009-09-16 | 2011-03-17 | Barnett Joel Robinson | Internal combustion engine having intake manifold combined with holding tank |
US8544282B2 (en) * | 2010-07-06 | 2013-10-01 | Thomas Wyer | Tank flow center for closed loop geothermal system |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2338385A1 (fr) * | 1976-01-15 | 1977-08-12 | Melchior Jean | Perfectionnements aux moteurs a combustion interne a deux temps |
DE2823448A1 (de) * | 1978-05-30 | 1979-12-06 | Dana Corp | Viertakt-brennkraftmaschine |
FR2499626B1 (fr) * | 1981-02-06 | 1989-06-02 | Honda Motor Co Ltd | Moteur a combustion interne equipe d'un dispositif de suralimentation muni d'une vanne unidirectionnelle dans le conduit d'admission |
JPS6060223A (ja) * | 1983-09-12 | 1985-04-06 | Nissan Motor Co Ltd | 自動車用エンジン |
JPS618854A (ja) * | 1984-06-22 | 1986-01-16 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 電池およびその製造方法 |
FR2589518B1 (fr) * | 1985-11-06 | 1987-12-24 | Melchior Jean | Perfectionnements aux moteurs a combustion interne a deux temps et procede de mise en oeuvre |
CH662392A5 (en) * | 1986-04-24 | 1987-09-30 | Rudolf Rueegsegger | Four-stroke internal combustion engine and its use |
JPS6351120U (ja) * | 1986-09-22 | 1988-04-06 | ||
US4932368A (en) * | 1988-01-28 | 1990-06-12 | Mazda Motor Corporation | Suction arrangement for internal combustion engine |
JPH0791984B2 (ja) * | 1989-10-24 | 1995-10-09 | マツダ株式会社 | 過給機付エンジンの吸気装置 |
GB2254884A (en) * | 1991-04-17 | 1992-10-21 | William Noel Hutton | A crankcase supercharged four-stroke engine. |
JPH05222944A (ja) * | 1992-02-14 | 1993-08-31 | Ishikawajima Shibaura Mach Co Ltd | 過給式4サイクルエンジン |
JP3236654B2 (ja) * | 1992-03-31 | 2001-12-10 | マツダ株式会社 | 機械式過給機付エンジン |
JP3422033B2 (ja) * | 1992-09-28 | 2003-06-30 | マツダ株式会社 | 機械式過給機付エンジンの吸気装置 |
JPH06108854A (ja) * | 1992-09-29 | 1994-04-19 | Mazda Motor Corp | 機械式過給機付エンジン |
EP0609837B1 (en) * | 1993-02-03 | 1997-11-05 | Mazda Motor Corporation | Internal combustion engine of the spark-ignition type with supercharger |
-
1995
- 1995-09-01 JP JP7225242A patent/JPH0968045A/ja active Pending
-
1996
- 1996-08-30 CN CN96190979A patent/CN1087810C/zh not_active Expired - Fee Related
- 1996-08-30 WO PCT/JP1996/002483 patent/WO1997009521A1/ja not_active Application Discontinuation
- 1996-08-30 US US08/836,398 patent/US6079378A/en not_active Expired - Fee Related
- 1996-08-30 EP EP96928740A patent/EP0786587A4/en not_active Withdrawn
- 1996-08-31 TW TW085110644A patent/TW355193B/zh active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006242012A (ja) * | 2005-03-01 | 2006-09-14 | Honda Motor Co Ltd | 可変動弁エンジン |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO1997009521A1 (fr) | 1997-03-13 |
EP0786587A1 (en) | 1997-07-30 |
TW355193B (en) | 1999-04-01 |
EP0786587A4 (en) | 1998-08-05 |
CN1087810C (zh) | 2002-07-17 |
CN1164884A (zh) | 1997-11-12 |
US6079378A (en) | 2000-06-27 |
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050607 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051122 |