JPH0967773A - 陰影効果のある繊維布帛 - Google Patents

陰影効果のある繊維布帛

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JPH0967773A
JPH0967773A JP22500895A JP22500895A JPH0967773A JP H0967773 A JPH0967773 A JP H0967773A JP 22500895 A JP22500895 A JP 22500895A JP 22500895 A JP22500895 A JP 22500895A JP H0967773 A JPH0967773 A JP H0967773A
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JP
Japan
Prior art keywords
fabric
refractive index
present
fiber cloth
color
Prior art date
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Pending
Application number
JP22500895A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Okamoto
佳久 岡本
Kenji Hasegawa
健二 長谷川
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 淡色から濃色までの種々な色相で陰影効果を
発現できる加工布帛を提供する。 【解決手段】 染色加工されたポリエステル系繊維布帛
の片面に,スプレー法,プリント法等で,屈折率1.45
以下の高分子化合物を繊維布帛100cm2 当たり20〜
80cm2 の面積に非連続的に付着させて,布帛の表面に
屈折率差を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,陰影効果のある繊
維布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,陰影効果のある繊維布帛の製
造方法としては,第1に,ポリエステル繊維布帛をエン
ボス加工した後,針布ロールやエメリーロールで起毛加
工し,繊維布帛表面の凸部と凹部に起毛差を与える方
法,第2に,ポリエステル繊維布帛を特定の色相にて染
色加工した後,その片面にその色相よりも濃い色相の柄
をプリントする方法,第3に,ポリエステル繊維布帛を
分散染料にて染色加工した後,その片面に分散染料の均
染性に優れた界面活性剤をプリント加工することによ
り,プリントした部分の分散染料の一部を脱離させて繊
維布帛の表面に濃淡差を付与する方法等が一般的に行わ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来法では,深みのある色相が得られなかったり,
陰影効果を発現できる色相が限られていたりする等の問
題があった。まず,第1の方法では,ポリエステル繊維
布帛を起毛加工するため,深みのある色相が得られにく
く,第2の方法では,黒色等の濃色では陰影効果が発現
しにくく,第3の方法では,逆に淡色で陰影効果が発現
されない等の問題があった。本発明は,このような現状
に鑑みて行われたもので,淡色から濃色までの種々の色
相で陰影効果を有する繊維布帛を提供することを目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は,上述の目的を
達成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち本発明は,着色されたポリエステル系繊維布帛の表面
100cm2 当たり20〜80cm2 の面積に,屈折率1.4
5以下の高分子化合物を非連続的に付着せしめてなるこ
とを特徴とする陰影効果のある繊維布帛を要旨とするも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下,本発明について詳細に説明
を行う。本発明で用いられるポリエステル系繊維布帛と
は,グリコール類とカルボン酸類とから形成される繊維
形成性ポリマー,例えば,ポリエチレンテレフタレート
やポリブチレンテレフタレートを主体とするポリマーで
あり,かつ屈折率1.70以上のポリマーを溶融紡糸法に
よって繊維形状に成形した繊維から構成される織物,編
物,不織布等を意味するものである。ここでいう屈折率
とは,JIS K−0062に従って測定したもので,
ナトリウムスペクトルのD線を用い,温度20℃におけ
る空気に対する値をいう。
【0006】本発明のポリエステル系繊維布帛は,常法
によりリラックス精練,プレセット後,染色されて着色
している。また,婦人ブラウスやコート等の用途に使用
する場合,減量加工や起毛加工等を行っても差し支えな
い。
【0007】上述の着色されたポリエステル系繊維布帛
の表面100cm2 当たり20〜80cm2 の面積に,本発
明では屈折率1.45以下の高分子化合物が付与せしめら
れている。ここでいう屈折率1.45以下の高分子化合物
とは,前述のごとく定義された屈折率が1.45以下で,
ポリエステル系繊維表面に透明な皮膜を形成する高分子
化合物を意味するものであり,具体的にはテトラフルオ
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体,ポリ
ペンタデカフルオロオクチルアクリレート等の含フッ素
化合物,ポリビニルイソブチルエーテル,ポリビニルエ
チルエーテル等のビニルエーテル重合体,ポリメチルア
クリレート,ポリエチルアクリレート等のアクリル酸エ
ステル重合体,ポリイソブチルメタクリレート,ポリエ
チルメタクリレート等のメタクリル酸エステル重合体,
ポリビニルアセテート,ポリビニルアルコール等のビニ
ル重合体,ポリジメチルシラン,ポリジメチルシロキサ
ン等のケイ素化合物等を挙げることができるが,これら
に限定されるものではない。
【0008】屈折率が1.45以下の高分子化合物を繊維
布帛に付着させる方法としては,スプレー法,プリント
法,グラビアコート法等がある。屈折率1.45以下の高
分子化合物は,一般にエマルジョンタイプ,溶剤タイプ
もしくは溶剤エマルジョンタイプの状態で用いるが,加
工性,操業性を考慮すると,水系のエマルジョンタイプ
のものが最も好ましい。これらの溶液は,スプレー法の
場合,市販のエアースプレーガンにて噴霧可能な粘度ま
で溶剤にて希釈し,また,プリント法,グラビアコート
法の場合には,適切な粘度まで増粘させる。例えば,水
系エマルジョンタイプの場合には,カルボキシメチルセ
ルロース等の既存の糊剤を用いる。このような高分子系
増粘剤を使用した場合には,塗布後,繊維布帛の表面に
残存するため,適切な洗浄工程を加える必要がある。
【0009】本発明では,目的に応じて撥水剤や帯電防
止剤を屈折率1.45以下の高分子化合物の溶液に添加す
ることも可能である。ただし,イオンコンプレックスを
生じないように,イオン性を十分に考慮する必要があ
る。
【0010】屈折率が1.45以下の高分子化合物は,ポ
リエステル系繊維布帛の表面100cm2 当たり20〜8
0cm2 の面積に非連続的に付着される。高分子化合物の
付着面積が20〜80cm2 の範囲以外になると,繊維布
帛の陰影効果は弱くなり,フラットな表面感となる。屈
折率1.45以下の高分子化合物は,非連続的に付着され
るが,ここでいう非連続的とは,高分子化合物の付着部
分が多角形や楕円形状の不特定な形状で,繊維表面上に
局在化することなくランダムに分布していることを指
す。例えば,夜空の星の分布や虎の斑点模様のようなも
のをいう。本発明は,以上の構成よりなるものである。
【0011】
【作用】ポリエステル系繊維は屈折率が1.7以上と高
く,空気との屈折率の差が大きいため,繊維に入射した
光が繊維表面で反射されやすい。その結果,ポリエステ
ル系繊維は,その他の衣料用繊維と比較して色が白っぽ
く見え,鮮明な色相が得られにくく,色の深み,発色性
が悪いという欠点を有していた。一方,ポリエステル系
繊維の表面に屈折率1.45以下の低屈折率の高分子化合
物を付着させると,繊維表面での反射が軽減され,鮮明
性,色の深み,発色性が著しく向上する。
【0012】本発明のごとく,ポリエステル系繊維布帛
の表面に屈折率1.45以下の高分子化合物を非連続的に
付着させると,付着した部分に鮮明性,色の深みが生
じ,付着していない部分との間に発色性の差が形成され
るので,その繊維布帛は表面に陰影効果を有するように
なる。このように構成された本発明の繊維布帛は,淡色
から濃色までの種々の色相にわたって,いかなる色相に
ついても陰影効果を発現することができる。
【0013】
【実施例】次に,実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが,実施例における布帛の陰影効果の評価
は,下記の方法で行った。 (1)陰影効果の評価 染色加工場で検査業務を担当している10人の評価者
が,本発明の加工布帛(又は比較例の加工布帛)とブラ
ンクの加工布帛との陰影効果を比較し,本発明の加工布
帛(又は比較例の加工布帛)の方が陰影効果が強いと判
断した場合は1ポイント,どちらともいえないと判断し
た場合は0ポイント,弱いと判断した場合は−1ポイン
トの得点を与え,10人の合計値が7ポイント以上の場
合に陰影効果が良好(○)と判定し,6ポイント以下の
場合に陰影効果が不良(×)と判定した。
【0014】実施例1 ポリエステル強撚糸75デニール/36フィラメント
(撚数2500T/M)の梨地ジョーゼット織物に,常
法に従ってロータリーワッシャーにて120℃の温度で
解撚,シボ立てを行った。次に,この織物を連続式オー
プンソーパーにて精練,乾燥後,ヒートセッターで19
0℃,30秒間乾熱処理し,20%のアルカリ減量を施
した。このアルカリ減量織物を,液流染色機にて,表1
に示す12色の染料処方を用いて,浴比1:20の染浴
中で130℃で30分間染色し,還元洗浄,水洗,乾燥
に続いて,温度180℃で30秒間のヒートセットを行
い,12色の染色織物を得た。これらの染色織物の表面
にアサヒガードAG−710(明成化学株式会社製,フ
ッ素系樹脂エマルジョン,屈折率1.38)10g/リッ
トルの水溶液をエアースプレーガンで噴霧し,170℃
で1分間乾燥した後,180℃の温度で30秒間のヒー
トセットを行った。アサヒガードAG−710の付着面
積は,繊維布帛100cm2 当たり42cm2 を占有してい
た。本発明のブランクの試料として,本実施例において
エアースプレーガンによるアサヒガードAG−710の
噴霧を省く他は,本実施例とまったく同一の方法により
12色のブランクの試料を得た。
【0015】本発明との比較のため,本実施例において
アサヒガードAG−710の付着面積を11cm2 とする
他は,本実施例とまったく同一の方法により比較用の加
工布帛(比較例1)を得た。また,本発明との比較のた
め,本実施例においてアサヒガードAG−710の付着
面積を85cm2 とする他は,本実施例とまったく同一の
方法により比較用の加工布帛(比較例2)を得た。
【0016】さらに,本発明との比較のため,本実施例
においてアサヒガードAG−710に代えてディックエ
ラスチレン(大日本インキ化学工業株式会社製,ポリス
チレン,屈折率1.60)のベンゼン1%溶液をエアース
プレーガンにて噴霧し,繊維布帛100cm2 当たり45
cm2 付着させる他は,本実施例とまったく同一の方法に
より比較用の加工布帛(比較例3)を得た。また,本発
明との比較のため,エアースプレーガンによる噴霧に代
えてアサヒガードAG−710をロータリースクリーン
捺染機にて幅1cmのストライプ柄にて10インチ当たり
10本プリントする(アサヒガードAG−710の付着
面積39cm2)他は,本実施例とまったく同一の方法によ
り比較用の加工布帛(比較例4)を得た。
【0017】本発明および比較用の加工布帛の陰影効果
を評価し,その結果を合わせて表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】表1より明らかなように,本発明の加工布
帛は,白以外のすべての色相で良好な陰影効果が発現し
ていることが分かる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば,淡色から濃色までの種
々な色相で陰影効果を有する加工布帛を得ることができ
る。本発明の陰影効果のある繊維布帛は,ナチュラルな
表面感を有し,紳士スラックスから高度なファッション
性が求められる婦人衣料に至るまで利用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色されたポリエステル系繊維布帛の表
    面100cm2 当たり20〜80cm2 の面積に,屈折率1.
    45以下の高分子化合物を非連続的に付着せしめてなる
    ことを特徴とする陰影効果のある繊維布帛。
JP22500895A 1995-09-01 1995-09-01 陰影効果のある繊維布帛 Pending JPH0967773A (ja)

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JP22500895A JPH0967773A (ja) 1995-09-01 1995-09-01 陰影効果のある繊維布帛

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JPH0967773A true JPH0967773A (ja) 1997-03-11

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