JPH0967500A - スチレン系易滴下性難燃組成物 - Google Patents

スチレン系易滴下性難燃組成物

Info

Publication number
JPH0967500A
JPH0967500A JP22517695A JP22517695A JPH0967500A JP H0967500 A JPH0967500 A JP H0967500A JP 22517695 A JP22517695 A JP 22517695A JP 22517695 A JP22517695 A JP 22517695A JP H0967500 A JPH0967500 A JP H0967500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
styrene
rubber
weight
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22517695A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Nishihara
一 西原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP22517695A priority Critical patent/JPH0967500A/ja
Publication of JPH0967500A publication Critical patent/JPH0967500A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 着火溶融滴下性、難燃性、耐熱性、耐衝撃
性、及び流動性の優れたスチレン系樹脂組成物の提供。 【構成】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂 98〜50
重量部、(B)難燃剤1〜40重量部、及び(C)ポリ
オルガノシロキサン 0.01〜10重量部を含有する
スチレン系樹脂組成物において、上記(C)のJIS−
K2410規定の動粘度(25℃)が30〜20000
CSであることを特徴とする、スチレン系易滴下性難燃
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスチレン系難燃樹脂組成
物に関する。更に詳しくは、易滴下性(着火溶融滴下
性)、難燃性、耐熱性、耐衝撃性、及び流動性の優れた
スチレン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は、成形性に優れること
に加え、耐衝撃性に優れていることから、自動車部品、
家電部品、OA機器部品を始めとする多岐の分野で使用
されているが、スチレン系樹脂の易燃性のためにその用
途が制限されている。スチレン系樹脂の難燃化の方法と
しては、ハロゲン系、リン系、無機系の難燃剤をスチレ
ン系樹脂に添加することが知られており、それによりあ
る程度難燃化が達成されている。しかしながら、近年火
災に対する安全性の要求がとみにクロ−ズアップされ、
家電製品、OA機器等に対する米国UL(アンダ−ライ
タ−ズ・ラボラトリ−)燃焼試験の規制が年とともに厳
しくなってきており、より高度の難燃化が要求されてい
る。より高度の難燃化技術としては難燃剤を増量する方
法が知られているが、元来高価な難燃剤を大量に使用す
ることは経済的でないだけでなく機械的性質の低下を助
長する等のために好ましくない。この為、できる限り少
量の難燃剤を用いて樹脂を難燃化する手法の開発が望ま
れていた。
【0003】従来、スチレン系樹脂の難燃性を向上させ
る方法として、例えば、特定の平均ゴム粒子径のゴム変
性スチレン樹脂とハロゲン系難燃剤からなる着火後溶融
滴下型自己消炎性スチレン系樹脂組成物(特公平6−4
3542号公報)が知られている。しかしながら、上記
公報の樹脂組成物は、難燃性が充分でなく、工業的使用
が狭められる。
【0004】また、上記特公平6−43542号公報に
は、シリコ−ンを添加すると着火溶融滴下性が低下する
と明言され、本発明の特定の粘度を有するポリオルガノ
シロキサンによる難燃性向上効果が開示されていなし、
暗示さえされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち易滴下
性、難燃性、耐熱性、耐衝撃性、及び流動性の優れたス
チレン系樹脂組成物の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはスチレン系
樹脂の難燃性の改良技術を鋭意検討した結果、(A)ゴ
ム変性スチレン系樹脂、(B)難燃剤、及び(C)特定
の動粘度を有するポリオルガノシロキサンを、特定量比
で組み合わすことにより、驚くべきことに耐熱性と耐衝
撃性と流動性を保持しつつ、易滴下性と難燃性を飛躍的
に向上させることが可能になることを見出し、本発明に
到達した。
【0007】即ち、本発明は、(A)ゴム変性スチレン
系樹脂98〜50重量部、(B)難燃剤1〜40重量
部、及び(C)ポリオルガノシロキサン0.01〜10
重量部を含有するスチレン系樹脂組成物において、上記
(C)のJIS−K2410規定の動粘度(25℃)が
30〜20000CSであることを特徴とする、スチレ
ン系易滴下性難燃組成物を提供するものである。
【0008】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の
樹脂組成物は、(A)ゴム変性スチレン系樹脂と(B)
難燃剤、及び(C)ポリオルガノシロキサンを含有す
る。上記(A)成分は、成形用樹脂組成物の主成分をな
し、成形品の強度保持の役割を担うための成分であり、
(B)、(C)成分は、(A)成分に対し易滴下性と難
燃性を付与するための成分である。
【0009】ここで、(C)成分は、ゴム変性スチレン
系樹脂を配向緩和させるための成分である。高せん断力
で成形を行なう場合、得られた成形体に配向が残留し、
火種の滴下を阻害する。そこで、特定の動粘度を有する
ポリオルガノシロキサンを配合することにより分子鎖の
スベリ性が発現するために配向が抑制され、その結果、
樹脂組成物成形体の易滴下性を促進する。上記ポリオル
ガノシロキサンの動粘度(25℃)は30〜20000
CSであり、30CS未満では揮発性が高く成形時に金
型汚染を起こし、一方、20000CSを越えるとスチ
レン系樹脂の配向緩和性が劣ることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0010】本発明において前記(A)成分として使用
するゴム変性スチレン系樹脂は、ゴム変性体単独、また
はゴム変性体を主体にゴム非変性スチレン系樹脂を含有
した樹脂をも含む。上記ゴム変性スチレン系樹脂は、ビ
ニル芳香族系重合体よりなるマトリックス中にゴム状重
合体が粒子状に分散してなる重合体をいい、ゴム状重合
体の存在下に芳香族ビニル単量体及び必要に応じ、これ
と共重合可能なビニル単量体を加えて単量体混合物を公
知の塊状重合、塊状懸濁重合、溶液重合、または乳化重
合することにより得られる。
【0011】このような樹脂の例としては、耐衝撃性ポ
リスチレン、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリ
ル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、AES樹脂
(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレ
ン共重合体)等が挙げられる。ここで、前記ゴム状重合
体は、ガラス転移温度(Tg)が−30℃以下であるこ
とが必要であり、−30℃を越えると耐衝撃性が低下す
る。
【0012】このようなゴム状重合体の例としては、ポ
リブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ
(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及
び上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレン
ゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のア
クリル系ゴム及びエチレン−プロピレン−ジエンモノマ
ー三元共重合体(EPDM)等を挙げることができ、特
にジエン系ゴムが好ましい。
【0013】上記のゴム状重合体の存在下に重合させる
グラフト重合可能な単量体混合物中の必須成分の芳香族
ビニル単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、パラメチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ブ
ロモスチレン、2,4,5−トリブロモスチレン等であ
り、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に上記
他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。ここで、
スチレンを主体にα−メチルスチレンを用いると、着火
溶融滴下性が向上する。
【0014】また、ゴム変性スチレン系樹脂の成分とし
て必要に応じ、芳香族ビニル単量体に共重合可能な単量
体成分を一種以上導入することができる。耐油性を高め
る必要のある場合は、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等の不飽和ニトリル単量体を用いることができ
る。そして、ブレンド時の溶融粘度を低下させる必要の
ある場合は、炭素数が1〜8のアルキル基からなるアク
リル酸エステルを用いることができる。また更に、樹脂
組成物の耐熱性を更に高める必要のある場合は、α−メ
チルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイ
ン酸、N−置換マレイミド等の単量体を共重合してもよ
い。単量体混合物中に占める上記ビニル芳香族単量体と
共重合可能なビニル単量体の含量は0〜40重量%であ
る。
【0015】本発明の樹脂組成物が含有するゴム変性ス
チレン系樹脂におけるゴム状重合体は、好ましくは5〜
80重量%、特に好ましくは10〜50重量%、グラフ
ト重合可能な単量体混合物は、好ましくは95〜20重
量%、更に好ましくは90〜50重量%の範囲にある。
この範囲内では、目的とする樹脂組成物の耐衝撃性と剛
性のバランスが向上する。更には、スチレン系重合体の
ゴム粒子径は、0.1〜5.0μmが好ましく、特に
0.2〜3.0μmが好適である。上記範囲内では、特
に耐衝撃性が向上する。
【0016】本発明の樹脂組成物が含有するゴム変性ス
チレン系樹脂の分子量の尺度である還元粘度ηsp/c
(0.5g/dl、トルエン溶液、30℃測定)は、
0.40〜0.60dl/gの範囲にあることが好まし
く、更には、0.50〜0.60dl/gの範囲にある
ことがより好ましい。ゴム変性スチレン系樹脂の還元粘
度ηsp/cに関する上記要件を満たすための手段とし
ては、重合開始剤量、重合温度、連鎖移動剤量の調整等
を挙げることができる。
【0017】本発明において(B)成分として使用する
難燃剤は特に制限されないが、ハロゲン系、リン系また
は無機系難燃剤が好ましい。上記ハロゲン系難燃剤とし
ては、例えばハロゲン化ビスフェノ−ル、芳香族ハロゲ
ン化合物、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン化芳
香族ビニル系重合体、ハロゲン化シアヌレート樹脂、ハ
ロゲン化ポリフェニレンエーテル等が挙げられる。
【0018】ハロゲン系難燃剤として好ましくは、デカ
ブロモジフェニルオキサイド、テトラブロムビスフェノ
ールA、テトラブロムビスフェノールAのオリゴマー、
ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹脂、ブロム化ビ
スフェノール系ポリカーボネート、ブロム化ポリスチレ
ン、ブロム化架橋ポリスチレン、ブロム化ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリジブロムフェニレンオキサイド、デ
カブロムジフェニルオキサイドビスフェノール縮合物、
含ハロゲンリン酸エステル及びフッ素系樹脂等である。
【0019】また、上記リン系難燃剤としては、有機
リン化合物、赤リン、無機系リン酸塩等が挙げられ
る。本発明における難燃剤としての有機リン化合物
は、例えば、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ビホス
フィン、ホスホニウム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エス
テル、亜リン酸エステル等である。
【0020】より具体的には、トリフェニルフォスフェ
ート、メチルネオベンチルフォスファイト、ヘンタエリ
スリトールジエチルジフォスファイト、メチルネオペン
チルフォスフォネート、フェニルネオペンチルフォスフ
ェート、ペンタエリスリトールジフェニルジフォスフェ
ート、ジシクロペンチルハイポジフォスフェート、ジネ
オペンチルハイポフォスファイト、フェニルピロカテコ
ールフォスファイト、エチルピロカテコールフォスフェ
ート、ジピロカテコールハイポジフォスフェートであ
る。
【0021】本発明において(B)成分の中でも有機リ
ン化合物が好ましいが、その中でも、耐揮発性と難燃
性の観点から芳香族リン酸エステル単量体が最も好まし
く、下記一般式化1で示される。
【0022】
【化1】
【0023】(式中、a、b、cは1から3、R1、R
2、R3は水素または炭素数が1から30の炭化水素で
あり、化合物全体として、置換基R1、R2、R3の炭
素数の合計が平均12から25である。ここで、異なっ
た置換基を有する、複数の芳香族リン酸エステルからな
る場合には、B成分の置換基R1 、R2 、R3 の炭素数
の合計は、数平均で表し、B成分中の各芳香族リン酸エ
ステル成分の重量分率と、各成分の置換基の炭素数の合
計との積の和である。) 上記置換基の炭素数の合計の平均が10〜25が好まし
く、更に12〜20が好ましく、15〜18が最も好ま
しい。前記置換基の例としては、ノニルフェニル基、t
−ブチル基を含有するものが好ましく、前記芳香族リン
酸エステルの中でも、ビスノニルフェニルフェニルフォ
スフェ−ト、ノニルフェニル t−ブチルフェニル フ
ェニルフォスフェ−ト等が好適に用いることができる。
く、ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステルを主体に
ヒドロキシル基を含有しない有機リン化合物をも含むこ
とができる。
【0024】前記赤リンとは、一般の赤リンの他に、
その表面を予め、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金属水酸
化物の被膜で被覆処理されたもの、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンよ
り選ばれる金属水酸化物及び熱硬化性樹脂よりなる被膜
で被覆処理されたもの、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金
属水酸化物の被膜の上に熱硬化性樹脂の被膜で二重に被
覆処理されたものなども好適に用いることができる。
【0025】前記無機系リン酸塩はポリリン酸アンモ
ニウムが代表的である。また、本発明において(B)成
分として使用する無機系難燃剤としては、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタ
ルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩基性
炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズの水
和物等の無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛、メタホ
ウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネ
シウム、ムーカルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム等が挙げられ、これらは1種でも2種以上を併用して
もよい。
【0026】この中で特に、水酸化マグネシウム、水酸
化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタ
ルサイトからなる群から選ばれたものが難燃効果が良
く、経済的にも有利である。本発明において(C)成分
として使用するポリオルガノシロキサンは、特にポリジ
メチルシロキサン、いわゆるシリコ−ンオイルが好まし
い。そして、その動粘度(25℃)は、30〜2000
0CSであり、40〜1000CSが好ましく、さらに
好ましくは50〜100CSである。
【0027】本発明の樹脂組成物に、必要に応じて、
(A)成分以外の熱可塑性樹脂を配合することができ
る。例えば、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ
塩化ビニル系、ポリフェニレンエーテル系、ポリアミド
系、ポリエステル系、ポリフェニレンスルフィド系、ポ
リカーボネート系、ポリメタクリレート系等の単独もし
くは二種以上を混合したものを使用することができる。
特に耐熱性の観点からポリフェニレンエ−テルが好まし
い。
【0028】本発明の樹脂組成物は、更に高度な難燃性
が要求される場合には、必要に応じて、トリアジン骨
格含有化合物、ノボラック樹脂、含金属化合物、
シリコ−ン樹脂、シリカ、アラミド繊維、フッ素
系樹脂、ポリアクリロニトリル繊維から選ばれる一種
以上の難燃助剤を含有することができる。上記トリア
ジン骨格含有化合物は、リン系難燃剤の難燃助剤として
一層の難燃性を向上させるための成分である。その具体
例としては、メラミン、メラム化2 、メレム 化3
、メロン(600°C以上でメレム3分子から3分子
の脱アンモニアによる生成物)、メラミンシアヌレ−ト
化4 、リン酸メラミン化5 、サクシノグアナミン
化6、アジポグアナミン、メチルグルタログアナミ
ン、メラミン樹脂 化7、BTレジン 化8等を挙げる
ことができるが、耐揮発性の観点から特にメラミンシア
ヌレ−トが好ましい。
【0029】
【化2】
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】
【化7】
【0035】
【化8】
【0036】前記ノボラック樹脂は、難燃助剤であ
り、かつヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステルと併
用する場合には、流動性と耐熱性の向上剤でもある。そ
して、その樹脂は、フェノ−ル類とアルデヒド類を硫酸
または塩酸のような酸触媒の存在下で縮合して得られる
熱可塑性樹脂であり、その製造方法は、「高分子実験学
5 重縮合と重付加」(共立出版 昭55−8−15)
p.437〜455に記載されている。
【0037】ノボラック樹脂製造の一例を 化9 に示
す。
【0038】
【化9】
【0039】前記ノボラック樹脂を構成するフェノ−
ル類は、フェノ−ル、o−クレゾ−ル、m−クレゾ−
ル、p−クレゾ−ル、2,5−ジメチル−、3,5−ジ
メチル−、2,3,5−トリメチル−、3,4,5−ト
リメチル−、p−t−ブチル−、p−n−オクチル−、
p−ステアリル−、p−フェニル−、p−(2−フェニ
ルエチル)−、o−イソプロピル−、p−イソプロピル
−、m−イソプロピル−、p−メトキシ−、及びp−フ
ェノキシフェノ−ル、ピロカテコ−ル、レゾルシノ−
ル、ハイドロキノン、サリチルアルデヒド、サルチル
酸、p−ヒドロキシ安息香酸、メチル p−ヒドロキシ
ベンゾエ−ト、p−シアノ−、及びo−シアノフェノ−
ル、p−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、p−ヒドロキ
シベンゼンスルホンアミド、シクロヘキシル p−ヒド
ロキシベンゼンスルホネ−ト、4−ヒドロキシフェニル
フェニルホスフィン酸、メチル 4−ヒドロキシフェニ
ルフェニルホスフィネ−ト、4−ヒドロキシフェニルホ
スホン酸、エチル 4−ヒドロキシフェニルホスホネ−
ト、ジフェニル 4−ヒドロキシフェニルホスホネ−ト
等である。
【0040】前記含金属化合物は、金属酸化物及び/
または金属粉である。上記金属酸化物は、酸化アルミニ
ウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化マグネ
シウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデ
ン、酸化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化ス
ズ、酸化アンチモン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タン
グステン等の単体または、それらの複合体(合金)であ
り、上記金属粉は、アルミニウム、鉄、チタン、マンガ
ン、亜鉛、モリブデン、コバルト、ビスマス、クロム、
ニッケル、銅、タングステン、スズ、アンチモン等の単
体または、それらの複合体である。
【0041】前記シリコ−ン樹脂は、SiO2 、RS
iO3/2 、R2 SiO、R3 SiO1/2 の構造単位を組
み合わせてできる三次元網状構造を有するシリコ−ン樹
脂である。ここで、Rはメチル基、エチル基、プロピル
基等のアルキル基、あるいは、フェニル基、ベンジル基
等の芳香族基、または上記置換基にビニル基を含有した
置換基を示す。ここで、特にビニル基を含有したシリコ
−ン樹脂が好ましい。
【0042】このようなシリコ−ン樹脂は、上記の構造
単位に対応するオルガノハロシランを共加水分解して重
合することにより得られる。前記シリカは、無定形の
二酸化ケイ素であり、特にシリカ表面に炭化水素系化合
物系のシランカップリング剤で処理した炭化水素系化合
物被覆シリカが好ましく、更にはビニル基を含有した炭
化水素系化合物被覆シリカが好ましい。
【0043】上記シランカップリング剤は、p−スチリ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニ
ルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニル基含有
シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シラン等のエポキシシラン、及びN−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシシラン、N
−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等
のアミノシランである。ここで、特に熱可塑性樹脂と構
造が類似した単位を有するシランカップリング剤が好ま
しく、例えば、スチレン系樹脂に対しては、p−スチリ
ルトリメトキシシランが好適である。
【0044】シリカ表面へのシランカップリング剤の処
理は、湿式法と乾式法に大別される。湿式法は、シリカ
をシランカップリング剤溶液中で処理し、その後乾燥さ
せる方法であり、乾式法は、ヘンシェルミキサ−のよう
な高速撹はん可能な機器の中にシリカを仕込み、撹はん
しながらシランカップリング剤液をゆっくり滴下し、そ
の後熱処理する方法である。
【0045】前記アラミド繊維は、平均直径が1〜5
00μmで平均繊維長が0.1〜10mmであることが
好ましく、イソフタルアミド、またはポリパラフェニレ
ンテレフタルアミドをアミド系極性溶媒または硫酸に溶
解し、湿式または乾式法で溶液紡糸することにより製造
することができる。前記フッ素系樹脂は、樹脂中にフ
ッ素原子を含有する樹脂である。その具体例として、ポ
リモノフルオロエチレン、ポリジフルオロエチレン、ポ
リトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体等を挙げることができる。また、必要に応じ
て上記含フッ素モノマ−と共重合可能なモノマ−とを併
用してもよい。
【0046】前記ポリアクリロニトリル繊維は、平均
直径が1〜500μmで平均繊維長が0.1〜10mm
であることが好ましく、ジメチルホルムアミド等の溶媒
に重合体を溶解し、400°Cの空気流中に乾式紡糸す
る乾式紡糸、または硝酸等の溶媒に重合体を溶解し水中
に湿式紡糸する湿式紡糸法により製造される。本発明の
樹脂組成物は、成形加工流動性が要求される場合には、
必要に応じて、芳香族ビニル単位とアクリル酸エステ
ル単位からなる共重合樹脂、脂肪族炭化水素、高級
脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、
高級脂肪族アルコ−ル、または金属石鹸から選ばれ
る一種または二種以上の流動性向上剤を含有することが
できる。
【0047】上記共重合樹脂の芳香族ビニル単位は、
(A)の説明において示した芳香族ビニル単位であり、
アクリル酸エステル単位は、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸ブチル等の炭素数が1〜8のアルキル基からなるア
クリル酸エステルである。ここで、共重合樹脂中のアク
リル酸エステル単位の含量は、3〜40重量%が好まし
く、更には、5〜20重量%が好適である。また、上記
共重合樹脂の分子量の指標である溶液粘度(樹脂10重
量%のメチルエチルケトン溶液、測定温度25℃)が、
2〜10cP(センチポアズ)であることが好ましい。
溶液粘度が2cP未満では、衝撃強度が低下し、一方、
10cPを越えると流動性の向上効果が低下する。
【0048】前記脂肪族炭化水素系加工助剤は、流動
パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、ポリ
オレフィンワックス、合成パラフィン、及びこれらの部
分酸化物、あるいはフッ化物、塩化物等である。前記
高級脂肪酸は、カプロン酸、ヘキサデカン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、フェニルステアリン酸、フェロン
酸等の飽和脂肪酸、及びリシノ−ル酸、リシンベライジ
ン酸、9−オキシ12オクタデセン酸等の不飽和脂肪酸
等である。前記高級脂肪酸エステルは、フェニルステ
アリン酸メチル、フェニルステアリン酸ブチル等の脂肪
酸の1価アルコ−ルエステル、及びフタル酸ジフェニル
ステアリルのフタル酸ジエステル等の多塩基酸の1価ア
ルコ−ルエステルであり、さらに、ソルビタンモノラウ
レ−ト、ソルビタンモノステアレ−ト、ソルビタンモノ
オレ−ト、ソルビタンセスキオレ−ト、ソルビタントリ
オレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ−
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ−ト、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノオレ−ト等のソルビタン
エステル、ステアリン酸モノグリセライド、オレイン酸
モノグリセライド、カプリン酸モノグリセライド、ベヘ
ニン酸モノグリセライド等のグリセリン単量体の脂肪酸
エステル、ポリグリセリンステアリン酸エステル、ポリ
グリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンラウリ
ン酸エステル等のポリグリセリンの脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンモノラウレ−ト、ポリオキシエチレン
モノステアレ−ト、ポリオキシエチレンモノオレ−ト等
のポリアルキレンエ−テルユニットを有する脂肪酸エス
テル、及びネオペンチルポリオ−ルジステアリン酸エス
テル等のネオペンチルポリオ−ル脂肪酸エステル等であ
る。
【0049】前記高級脂肪酸アミドは、フェニルステ
アリン酸アミド、メチロ−ルステアリン酸アミド、メチ
ロ−ルベヘン酸アミド等の飽和脂肪酸のモノアミド、ヤ
シ油脂肪酸ジエタノ−ルアミド、ラウリン酸ジエタノ−
ルアミド、及びヤシ油脂肪酸ジエタノ−ルアミド、オレ
イン酸ジエタノ−ルアミド等のN,N’−2置換モノア
ミド等であり、さらに、メチレンビス(12−ヒドロキ
シフェニル)ステアリン酸アミド、エチレンビスステア
リン酸アミド、エチレンビス(12−ヒドロキシフェニ
ル)ステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス(12−
ヒドロキシフェニル)ステアリン酸アミド等の飽和脂肪
酸ビスアミド、及びm−キシリレンビス(12−ヒドロ
キシフェニル)ステアリン酸アミド等の芳香族系ビスア
ミドである。
【0050】前記高級脂肪族アルコ−ルは、ステアリ
ルアルコ−ルやセチルアルコ−ル等の1価のアルコ−
ル、ソルビト−ルやマンニト−ル等の多価アルコ−ル、
及びポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエ
チレンボクタデシルアミン等であり、さらに、ポリオキ
シエチレンアリル化エ−テル等のポリアルキレンエ−テ
ルユニットを有するアリル化エ−テル、及びポリオキシ
エチレンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレントリド
デシルエ−テル、ポリオキシエチレンセチルエ−テル、
ポリオキシエチレンステアリルエ−テル、ポリオキシエ
チレンオレイルエ−テル等のポリオキシエチレンアルキ
ルエ−テル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ−
テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル等の
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル、ポリエ
ピクロルヒドリンエ−テル、ポリオキシエチレンビスフ
ェノ−ルAエ−テル、ポリオキシエチレンエチレングリ
コ−ル、ポリオキシプロピレンビスフェノ−ルAエ−テ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコ−
ルエ−テル等のポリアルキレンエ−テルユニットを有す
る2価アルコ−ルである。
【0051】前記金属石鹸は、上記ステアリン酸等の
高級脂肪酸の、バリウムやカルシウムや亜鉛やアルミニ
ウムやマグネシウム等の金属塩である。本発明の樹脂組
成物は、更に高度な衝撃強度が要求される場合には、必
要に応じて、熱可塑性エラストマ−を含有することがで
き、例えば、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ
エステル系、ポリウレタン系、1,2−ポリブタジエン
系、ポリ塩化ビニル系等であり、特にポリスチレン系熱
可塑性エラストマ−が好ましい。
【0052】上記ポリスチレン系熱可塑性エラストマ−
は、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体からなるブ
ロック共重合体、または上記共役ジエン単量体部分が部
分的に水素添加されたブロック共重合体である。芳香族
ビニル単量体と共役ジエン単量体からなるブロック共重
合体を構成する芳香族ビニル単量体は、(A)の説明に
おいて示した芳香族ビニル単量体であり、スチレンが最
も好ましいが、スチレンを主体に上記他の芳香族ビニル
単量体を共重合してもよい。
【0053】また、上記ブロック共重合体を構成する共
役ジエン単量体は、1,3−ブタジエン、イソプレン等
を挙げることができる。そして、ブロック共重合体のブ
ロック構造は、芳香族ビニル単量体からなる重合体ブロ
ックをSで表示し、共役ジエン及び/またはその部分的
に水素添加された単位からなる重合体ブロックをBで表
示する場合、SB、S(BS)n 、(但し、nは1〜3
の整数)、S(BSB)n 、(但し、nは1〜2の整
数)のリニア−ブロック共重合体や、(SB)n X(但
し、nは3〜6の整数。Xは四塩化ケイ素、四塩化ス
ズ、ポリエポキシ化合物等のカップリング剤残基。)で
表示される、B部分を結合中心とする星状(スタ−)ブ
ロック共重合体であることが好ましい。なかでもSBの
2型、SBSの3型、SBSBの4型のリニア−ブロッ
ク共重合体が好ましい。
【0054】本発明の樹脂組成物は、耐光性が要求され
る場合には、必要に応じて、紫外線吸収剤、ヒンダ
−ドアミン系光安定剤、酸化防止剤、ハロゲン捕捉
剤、遮光剤、金属不活性剤、または消光剤から選
ばれる一種または二種以上の耐光性改良剤を含有するこ
とができる。上記紫外線吸収剤は、光エネルギ−を吸
収して、分子内プロトン移動することによりケト型分子
となったり(ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾ−ル
系)、またはcis−trans異性化することにより
(シアノアクリレ−ト系)、熱エネルギ−として放出、
無害化するための成分である。その具体例は、2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキ
シベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等野2−ヒドロ
キシベンゾフェノン類、2−(2’−ヒドロキシ−5’
−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリ
アゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−
t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’
−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’−t−5’−メチルフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,
2’−メチレンビス(4−t−オクチル−6−ベンゾト
リアゾリル)フェノ−ル等の2−(2’−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾ−ル類、フェニルサリシレ−
ト、レゾルシノ−ルモノベンゾエ−ト、2,4−ジ−t
−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’
−ヒドロキシベンゾエ−ト、ヘキサデシル−3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエ−ト等のベンゾ
エ−ト類、2−エチル−2’−アトキシオキザニリド、
2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オ
キザニリド類、及びエチル−α−シアノ−β,β−ジフ
ェニルアクリレ−ト、メチル−2−シアノ−3−メチル
−3−(p−メトキシフェニル)アクリレ−ト等のシア
ノアクリレ−ト類である。
【0055】前記ヒンダ−ドアミン系光安定剤は、光
エネルギ−により生成したハイドロパ−オキサイドを分
解し、安定なN−O・ラジカルやN−OR、N−OHを
生じ、安定化させるための成分である。その具体例は、
2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジルステ
アレ−ト、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジルステアレ−ト、2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルベンゾエ−ト、ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルセバケ−ト、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)セバケ−ト、テトラキス(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレ−ト、テトラキス(1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−
ブタンテトラカルボキシレ−ト、ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデ
シル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ−
ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)−2−ブチル−2−(3’,5’−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネ−ト、1−
(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジノ−ル/コハク酸ジエチル重縮合
物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合
物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6
−t−オクチリアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,
6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホ
リノ−s−トリアジン重縮合物等である。
【0056】前記酸化防止剤は、熱成形時または光暴
露により、生成したハイドロパ−オキシラジカル等の過
酸化物ラジカルを安定化したり、生成したハイドロパ−
オキサイド等の過酸化物を分解するための成分である。
その具体例は、ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤及び
/または過酸化物分解剤である。前者は、ラジカル連鎖
禁止剤として、後者は、系中に生成した過酸化物をさら
に安定なアルコ−ル類に分解して自動酸化を防止する。
【0057】前記酸化防止剤としてのヒンダ−ドフェ
ノ−ル系酸化防止剤は、2,6−ジタ−シャルブチル−
4−メチルフェノ−ル、スタイレネイテドフェノ−ル、
n−オクタデシル3−(3,5−ジタ−シャルブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト、2,2’−
メチレンッビス(4−メチル−6−タ−シャルブチルフ
ェノ−ル)、2−タ−シャルブチル−6−(3−タ−シ
ャルブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−
4−メチルフェニルアクリレ−ト、2−[1−(2−ヒ
ドロキシ−3,5−ジタ−シャルペンチルフェニル)エ
チル]−4,6−ジタ−シャルペンチルフェニルアクリ
レ−ト、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−
タ−シャルブチルフェノ−ル)、4,4’−チオビス
(3−メチル−6−タ−シャルブチルフェノ−ル)、ア
ルキレイテッドビスフェノ−ル、テトラキス[メチレン
3−(3,5−ジタ−シャルブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネ−ト]メタン、3,9−ビス[2−
〔3−(3−タ−シャルブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)−プロピオニロキシ〕−1,1−ジメ
チルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5・5〕ウンデカン等である。
【0058】また、前記酸化防止剤としての過酸化物
分解剤は、トリスノニルフェニルホスファイト、トリフ
ェニルホスファイト、トリス(2,4−ジタ−シャルブ
チルフェニル)ホスファイト等の有機リン系過酸化物分
解剤またはジラウリル3,3’−チオジプロピオネ−
ト、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネ−ト、ジ
ステアリル3,3’−チオジプロピオネ−、ペンタエリ
スリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネ−
ト)、ジトリデシル3,3’−チオジプロピオネ−ト、
2−メルカプトベンズイミダゾ−ル等の有機イオウ系過
酸化物分解剤である。
【0059】前記ハロゲン捕捉剤は、熱成形時または
光暴露時に生成する遊離ハロゲンを捕捉するための成分
である。その具体例は、ハイドロタルサイト、ゼオライ
ト、酸化マグネシウム、ステアリン酸カリシウム、ステ
アリン酸亜鉛等の塩基性金属塩、有機錫化合物、または
有機エポキシ化合物である。上記ハロゲン捕捉剤とし
てのハイドロタルサイトは、マグネシウム、カルシウ
ム、亜鉛、アルミニウム、ビスマス等の含水塩基性炭酸
塩またはその結晶水をふくまないもので、天然物及び合
成品が含まれる。天然物としては、Mg6 Al2 (O
H)16CO3 ・4H2 Oの構造のものが挙げられる。ま
た、合成品としては、Mg0.7 Al0.3 (OH)2 (C
O3 )0.15・0.54H2 O、Mg4.5 Al2 (OH)
13CO3 ・3.5H2 O、Mg4.2 Al2 (OH)12.4
CO3 、Zn6 Al2 (OH)16CO3 ・4 H2 O、C
a6 Al2 (OH)16CO3 ・4 H2 O、Mg14Bi2
(OH)29.6・4.2H2 O等が挙げられる。
【0060】前記ゼオライトは、Na2 O・Al2 O3
・2SiO2 ・XH2 Oで示されるA型ゼオライト、ま
たは周期律表第II族及び第IV族の金属から選ばれた少な
くとも一種の金属を含む金属置換ゼオライトである。そ
して、その置換金属としては、Mg、Ca、Zn、S
r、Ba、Zr、Sn等であり、特にCa、Zn、Ba
が好ましい。
【0061】前記ハロゲン捕捉剤としての有機エポキ
シ化合物は、エポキシ化大豆油、トリス(エポキシプロ
ピル)イソシアヌレ−ト、ハイドロキノンジグリシジル
エ−テル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、4,
4’−スルホビスフェノ−ル・ポリグリシジルエ−テ
ル、N−グリシジルフタルイミド、または水添ビスフェ
ノ−ルAグリシジルエ−テル、3,4 −エポキシシクロ
ヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカル
ボキシレ−ト、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル
スピロ〔5,5〕−3,4−エポキシ)シクロヘキサン
−m−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル)アジペ−ト、ビニルシクロヘキセンジオキ
サイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス
(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)アジペ−ト、3,4−エポキシ−6−メチルシクロ
ヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサ
ンカルボキシレ−ト、メチレンビス(3,4−エポキシ
シクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンベポキサイ
ド、エチレングリコ−ルのジ(3,4−エポキシシクロ
ヘキシルメチル)エ−テル、エチレンビス(3,4−エ
ポキシシクロヘキサンカルボキシレ−ト)、エポキシヘ
キサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロ
フタル酸ジ−2−エチルヘキシル等の脂環式エポキシ化
合物等である。
【0062】前記遮光剤は、光が高分子バルクに達す
るのを防止するための成分である。その具体例は、ルチ
ル型酸化チタン(TiO2 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸
化クロム(Cr2 O3 )、酸化セリウム(CeO2 )等
である。前記金属不活性剤は、キレ−ト化合物により
樹脂中の重金属イオンを不活性化するための成分であ
る。その具体例は、アシッドアミン誘導体、ベンゾトリ
アゾ−ル、及びその誘導体等である。
【0063】前記消光剤は、高分子中の光励起したハ
イドロパ−オキサイドやカルボニル基等の官能基をエネ
ルギ−移動によって失活させるための成分であり、有機
ニッケル等が知られている。本発明の樹脂組成物は、A
成分としてゴム変性スチレン系樹脂を主成分とし、必要
に応じてゴム非変性スチレン系樹脂を配合したスチレン
系樹脂、B成分として、ビスノニルフェニル フェニル
フォスフェ−ト等のアルキル基置換芳香族リン酸エス
テル単量体、C成分として、動粘度(25℃)が50C
Sのポリジメチルシロキサンとの組み合わせが好まし
い。
【0064】本発明の樹脂組成物の各成分の比率は、A
成分は98〜50重量部であり、好ましくは97〜75
重量部、更に好ましくは96〜91重量部であり、B成
分は1〜40重量部であり、好ましくは2〜20重量
部、更に好ましくは3〜7重量部であり、C成分は0.
01〜10重量部であり、好ましくは0.1〜5重量
部、更に好ましくは0.5〜2重量部である。ここで上
記範囲内では、易滴下性、難燃性、成形加工性(流動
性)、耐衝撃性及び耐熱性のバランス特性が優れてい
る。
【0065】本発明の樹脂組成物の溶融押出し方法は、
全成分を同時に溶融押出してもいいし、またはまず樹脂
成分を溶融押出しした後に、再度ポリマ−添加剤を溶融
押出しする逐次的押出し法、あるいは複数ゾ−ンからな
る押出機で前段で樹脂成分を溶融し、後段でポリマ−添
加剤を溶融押出しする一段押出法等がある。本発明の樹
脂組成物は、上記各成分を市販の単軸押出機あるいは、
二軸押出機などで例えば溶融混練することにより得られ
るが、その際にヒンダ−ドフェノ−ル等の酸化防止剤、
ベンゾトリアゾ−ルやヒンダ−ドアミン等の紫外線吸収
剤、錫系熱安定剤、その他の無機系やハロゲン系難燃
剤、ステアリン酸やステアリン酸亜鉛等の滑剤、充填
剤、ガラス繊維等の補強剤、染料や顔料等の着色剤等を
必要に応じて添加することができる。
【0066】このようにして得られた組成物を例えば、
射出成形機または押出成形機を用いて得られた成形品は
易滴下性、難燃性、衝撃強度及び耐熱性が優れている。
【0067】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるもので
はない。尚、実施例、比較例における測定は、以下の方
法もしくは測定機を用いて行なった。
【0068】(1)ゴム重量平均粒子径 ゴム変性芳香族ビニル樹脂の重量平均粒子径は、樹脂組
成物の超薄切片法により撮影した透過型電子顕微鏡写真
中のブタジエン系重合体粒子径を求め、次式により算出
する。 重量平均粒子径=ΣNi・Di4 /ΣNi・Di3 (ここでNiは、粒子がDiであるブタジエン系重合体
粒子の個数である。) (2)還元粘度ηSP/C ゴム変性芳香族ビニル樹脂1gにメチルエチルケトン1
8mlとメタノ−ル2mlの混合溶媒を加え、25℃で
2時間振とうし、5℃、18000rpmで30分間遠
心分離する。上澄み液を取り出しメタノ−ルで樹脂分を
析出させた後、乾燥した。
【0069】このようにして得られた樹脂0.1gをト
ルエンに溶解し、濃度0.5 g/dlの溶液とし、この
溶液10mlをキャノン−フェンスケ型粘度計に入れ、
30℃でこの溶液流下秒数 t1 を測定した。一方、別
に同じ粘度計で純トルエンの流下秒数 t0 を測定し、
以下の数式により算出した。 ηSP/C=(t1 / t0 − 1)/C (C:ポリ
マ−濃度 g/dl) (3)アイゾット衝撃強さ ASTM−D256に準拠した方法で23℃で測定し
た。(Vノッチ、1 /4インチ試験片) (4)面衝撃強さ ASTM−D1709に類似の方法で23℃で面衝撃強
度を測定した。具体的には、デュポン衝撃試験機(東洋
精機製作所製)を用い、撃芯先端直径が6.4mmR、
長さ5.2mmのダ−ト(重錘200g)を、受台直径
9.5mm、穴深さ4.0mmの受台上の成形体(70
mm角、厚み2mmの成形体)表面に接触固定して、最
高50cmの高さから、荷重を成形体に落下させて、成形
体の50%が破壊する時の荷重の重量を50%破壊荷重
とし、それに落下荷重を乗じて50%破壊エネルギ−を
算出した。この50%破壊エネルギ−を面衝撃強度とし
た。単位はkgcmである。
【0070】(5)剛性 ASTM−D790に準拠した方法で曲げ弾性率を測定
し、剛性の尺度とした。 (6)熱変形温度 ASTM−D648に準拠した方法で測定し、耐熱性の
尺度とした。(試験荷重18.5Kg/cm2 、1/4
インチ厚み試験片) (7)ビカット軟化温度 ASTM−D1525に準拠した方法で測定し、耐熱性
の尺度とした。
【0071】(8)成形加工流動性 ISO−R1133に準拠した方法でメルトフロ−レ−
ト(MFR)を測定し、成形加工流動性の尺度とした。
荷重5kg、溶融温度200℃の条件で10分間あたりの
押出量(g/10分)から求めた。 (9)難燃性(滴下自己消火性) UL−94に準拠したVB(Vertical Bur
ning)法により評価した。(1/8インチ試験片) (10)揮発性(熱重量天秤試験) ポリオルガノシロキサンの揮発性は、150℃で24時
間放置した時の重量減少量(%)を尺度とした。
【0072】また樹脂組成物の揮発性は、島津熱分析装
置DT−40を用いて、窒素気流下、10℃/分で昇温
し、1%重量減少する温度を尺度とした。一方では、モ
−ルドディポジットの評価として、以下の成形条件で連
続運転を行ない、金型の付着状況を観察した。 A.成形機 :東洋機械金属(株)製 射出成形機「p
lastar」 型締力50ton 射出量80cm3
機番1133 B.金型 :端子台セパレ−タ− 50.5mm×7
4mm×5mm C.成形条件 温度 :ノズル 前部ヒ−タ− 中央
ヒ−タ− 後部ヒ−タ− 各200°C 金型 60°
C 射出圧力 :65〜55kg/cm2 背圧
:6kg/cm2 射出速度 :100% 金型
充填量 :11.5g 成形サイクル :27秒(射
出時間 5秒 冷却時間 15秒 型開き型締め時間7
秒) (11)樹脂組成物成形体の加熱収縮率 圧縮成形法、射出成形法により得られた、樹脂組成物の
1/8インチ厚みの成形体を、170℃の熱風乾燥機に
て15分放置し、成形体の寸法変化から下記式に従っ
て、加熱収縮率S(%)を算出した。
【0073】S=(L0 −L)×100/L0 (ここで、L0 は加熱前の寸法を、Lは加熱後の寸法を
示す。) 実施例、比較例で用いる各成分は以下のものを用いた。 (イ)スチレン系樹脂(A成分) ゴム変性スチレン系樹脂(HIPS) ポリブタジエン{(シス1,4結合/トランス1,4結
合/ビニル1,2結合重量比=95/2/3)(日本ゼ
オン(株)製、商品名Nipol 122 OSL)}
を、以下の混合液に溶解し、均一な溶液とした。
【0074】 ポリブタジエン 10.5重量% スチレン 74.2重量% エチルベンゼン 15.0重量% α−メチルスチレン2量体 0.27重量% 1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5− トリメチルシクロヘキサン 0.03重量% 次いで、上記混合液を撹拌機付の直列4段式反応機に連
続的に送液して、第1段は撹拌数190rpm、126
°C、第2段は50rpm、133°C、第3段は20
rpm、140°C、第4段は20rpm、155°C
で重合を行った。引き続きこの固形分73%の重合液を
脱揮装置に導き、未反応単量体及び溶媒を除去し、ゴム
変性芳香族ビニル樹脂を得た(HIPSと称する)。得
られたゴム変性芳香族ビニル樹脂を分析した結果、ゴム
含量は12.1重量%、ゴムの重量平均粒子径は1.5
μm、還元粘度ηsp/cは0.53dl/gであっ
た。
【0075】ゴム非変性スチレン系樹脂〔ポリスチレ
ン(GPPS)〕 市販のポリスチレン(重量平均分子量27万、数平均分
子量12万)〔(旭化成工業(株)製)(以後、GPP
Sと称する)〕を用いた。 (ロ)ポリフェニレンエーテル(PPE) 酸素吹き込み口を反応機底部に有し、内部に冷却用コイ
ル、撹拌羽根を有するステンレス製反応機の内部を窒素
で充分置換したのち、臭化第2銅54.8g、ジ−n−
ブチルアミン1110g、及びトルエン20リットル、
n−ブタノール16リットル、メタノール4リットルの
混合溶媒に2,6−キシレノール8.75kgを溶解し
て反応機に仕込んだ。撹拌しながら反応機内部に酸素を
吹き込み続け、内温を30℃に制御しながら90分間重
合を行った。重合終了後、析出したポリマーを濾別し
た。これにメタノール/塩酸混合液を添加し、ポリマー
中の残存触媒を分解し、さらにメタノールを用いて充分
洗浄した後乾燥し、粉末状のポリフェニレンエーテルを
得た(PPEと称する)。還元粘度ηSPは0.41dl
/gであった。
【0076】(ハ)難燃剤:芳香族リン酸エステル(B
成分) トリフェニルホスフェート(TPP) 市販の芳香族リン酸エステル〔大八化学工業(株)製、
商品名TPP(TPP称する)〕を用いた。 アルキル基置換芳香族リン酸エステル(FR−1)の
製造 ノニルフェノール287.3重量部(モル比2.0)、
塩化アルミニウム0.87重量部(モル比0.01)を
フラスコに取り90°Cでオキシ塩化リン100重量部
(モル比1.0)を1時間かけて滴下した。生成した中
間体にフェノ−ル61.4重量部(モル比1.0)を加
え、更に反応させた。反応を完結させるために、徐々に
昇温し最終的には180°Cまで温度を上げてエステル
化を完了させた。次いで反応生成物を冷却し、水洗して
触媒及び塩素分を除去してリン酸エステル混合物(以下
FR−1と称する)を得た。この混合物をGPC(ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー 東ソ−(株)
製、HLC−8020 移動相テトラヒドロフランによ
り分析したところ、 ビスノニルフェニル フェニルフ
ォスフェート(以下DNPと称する)と、トリスノニル
フェニル フォスフェート(以下TNPPと称する)
と、ノニルフェニル ジフェニル フォスフェ−ト(以
下NDPと称する)と、ノニルフェノ−ルからなり、重
量比がそれぞれ77.8/11.3/8.4/2.5で
あった。
【0077】また、置換基の炭素数の合計の平均は1
7.9である。(18×0.778+27×0.113
+9×0.084=17.9) アルキル基置換芳香族リン酸エステル(FR−2)の
製造 FR−1の製造において、オキシ塩化リン1モルに対し
て、フェノ−ル、ノニルフェンノ−ルの代わりに3モル
のノニルフェノ−ルを用いることと、同時添加による1
段階反応であること以外、同一の実験を行なった。この
ようにして得られた反応物をGPCにより分析したとこ
ろ、トリスノニルフェニル フォスフェ−ト(TNPP
と称する)100%であった。
【0078】また、置換基の炭素数の合計の平均は2
7.0である。 アルキル基置換芳香族リン酸エステル(FR−3)の
製造 FR−1の製造において、オキシ塩化リン1モルに対し
て、、2モルのノニルフェノ−ルの代わりに2モルのフ
ェノ−ルを、1モルのフェノ−ルの代わりに1モルのノ
ニルフェノ−ルを用いること以外、同一の実験を行なっ
た。このようにして得られたリン酸エステル混合物をF
R−3と称する。この混合物をGPCにより分析したと
ころ、ノニル ジフェニル フォスフェ−ト(NDPと
称する)、DNP、TPP、及びノニルフェノ−ルから
なり、重量比がそれぞれ77.8/11.3/8.4/
2.5であった。
【0079】また、置換基の炭素数の合計の平均は9.
0である。(9×0.778+18×0.113=9.
0) (ニ)ポリオルガノシロキサン(C成分) C成分として、動粘度の異なるポリジメチルシロキサン
〔信越化学工業(株)製 信越シリコ−ン KF96シ
リ−ズ〕を用いた。
【0080】
【実施例 1〜5 比較例 1〜4】HIPS/GPP
S/PPE/FR−1/表1記載のポリジメチルシロキ
サンを、表1記載の重量比率で混合し、サイドフィ−ド
可能な二軸押出機(Werner Pfleidere
r社製 ZSK−40mmΦ )を用い、溶融押出しを
行なった。
【0081】即ち、PPEを用いない場合は、FR−1
以外の成分を押出機の前段で240℃溶融し、後段でF
R−1をサイドフィ−ドし、回転数295rpm、吐出
量80kg/hで220°Cで溶融混練した。一方、PP
Eを用いる場合は、押出機の前段でPPE/GPPSを
320°Cで溶融し、後段で残りの樹脂成分と芳香族リ
ン酸エステルをサイドフィ−ドし、上記と同一条件で溶
融混練した。
【0082】このようにして得られたペレットを射出成
形機〔東芝機械(株)製 型式IS80A〕でシリンダ
−温度230℃、金型温度60℃の条件で試験片を作製
し、揮発性及び難燃性の評価を行なった。表1にその結
果を示す。
【0083】
【表1】
【0084】
【実施例 6〜11】実施例1において、B成分の難燃
剤として表2記載の芳香族リン酸エステルを用いること
以外、同一の実験を繰り返し揮発性の評価を行なった。
表2にその結果を示す。また、前記測定法の欄で説明し
たように、250°Cの温度条件で1万ショット連続成
形を行なった。
【0085】
【表2】
【0086】
【実施例 12、13】表3記載の組成物を実施例1と
同様にして、試験片を作製し、MFR、アイゾット衝撃
強さ、面衝撃強度、曲げ弾性率、熱変形温度、ビカット
軟化温度、及び難燃性の評価を行なった。表3にその結
果を示す。
【0087】
【表3】
【0088】表3によると、本発明の樹脂組成物は、流
動性、耐熱性、剛性、衝撃強度及び難燃性のバランス特
性が優れていることが分かる。
【0089】
【発明の効果】本発明の組成物は、易滴下性(着火溶融
滴下性)、難燃性、耐熱性、耐衝撃性、及び流動性の優
れたスチレン系樹脂組成物である。この組成物は、家電
部品、OA機器部品等に好適であり、これら産業界に果
たす役割は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08L 51/04 83:04)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ゴム変性スチレン系樹脂98〜5
    0重量部、(B)難燃剤1〜40重量部、及び(C)ポ
    リオルガノシロキサン0.01〜10重量部を含有する
    スチレン系樹脂組成物において、上記(C)のJIS−
    K2410規定の動粘度(25℃)が30〜20000
    CSであることを特徴とする、スチレン系易滴下性難燃
    組成物。
JP22517695A 1995-09-01 1995-09-01 スチレン系易滴下性難燃組成物 Pending JPH0967500A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22517695A JPH0967500A (ja) 1995-09-01 1995-09-01 スチレン系易滴下性難燃組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22517695A JPH0967500A (ja) 1995-09-01 1995-09-01 スチレン系易滴下性難燃組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0967500A true JPH0967500A (ja) 1997-03-11

Family

ID=16825153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22517695A Pending JPH0967500A (ja) 1995-09-01 1995-09-01 スチレン系易滴下性難燃組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0967500A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000198904A (ja) * 1998-11-06 2000-07-18 Toray Ind Inc 難燃性樹脂組成物およびそれからなる成形品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000198904A (ja) * 1998-11-06 2000-07-18 Toray Ind Inc 難燃性樹脂組成物およびそれからなる成形品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3362048B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート−スチレン重合体系樹脂組成物
JPH11501348A (ja) スチレン系樹脂用難燃剤およびそれを含む樹脂組成物
JPH09183886A (ja) 流動性と衝撃強度の優れた滴下型難燃スチレン系樹脂組成物
JP3724861B2 (ja) ポリフェニレンエーテルを含有する難燃性樹脂組成物の製造方法
JP2000086844A (ja) 耐油性に優れた難燃樹脂組成物
JPH0967500A (ja) スチレン系易滴下性難燃組成物
JPH07133397A (ja) ハロゲン化エポキシ系難燃剤を含有する耐光性スチレン系樹脂組成物
JP3655376B2 (ja) ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物製造用二軸押出機
JPH08176396A (ja) 着火溶融滴下性難燃スチレン系樹脂組成物
JP3771948B2 (ja) 滴下自消性スチレン系難燃性樹脂組成物
JPH1112417A (ja) 難燃性耐熱性スチレン系樹脂組成物
JPH1121458A (ja) 熱安定性の優れたリン系難燃樹脂組成物
JP3315292B2 (ja) 難燃剤の濃度分布を有する難燃性樹脂組成物成形体
JPH10298417A (ja) 難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物
JPH0912775A (ja) 熱可塑性樹脂の低揮発性滴下性難燃剤
JPH0859977A (ja) 難燃性ポリカ−ボネ−ト含有スチレン系樹脂組成物
JP3928891B2 (ja) 滴下型難燃性スチレン系樹脂組成物
JPH0834915A (ja) ポリカーボネート含有スチレン系樹脂組成物
JPH09137055A (ja) 難燃性ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物の製造方法
JPH08134342A (ja) リン系難燃剤を用いたポリカーボネート含有樹脂組成物
JPH10152589A (ja) 着火溶融滴下性難燃樹脂組成物
JPH07258514A (ja) 耐光性の優れたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
JPH09263675A (ja) 耐光性スチレン系難燃樹脂組成物
JPH07286097A (ja) 流動性の優れた難燃性ポリカーボネート系樹脂組成物
JPH07242791A (ja) 外観の優れたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040921

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050201