JPH0959752A - 連続溶融亜鉛めっき浴中のドロス除去方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融亜鉛浴中のドロスを効率よく除去し、溶
融亜鉛めっき鋼帯表面へのドロスの付着を防止する。 【解決手段】 連続溶融亜鉛めっきライン停止時、ポッ
ト内の溶融亜鉛４を非製造ポット７に移送し、整流多孔
板１２を備えたドロス分離槽８と非製造ポット７間で溶
融亜鉛４を循環させつつ、ドロス分離槽８内で整流多孔
板１２により整流してドロスを沈降および浮上させて回
収除去したのち、ドロスが除去された溶融亜鉛４を連続
溶融亜鉛めっきラインのポットに戻入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、連続溶融亜鉛め
っきラインのポット内の溶融亜鉛浴中に生成したドロス
の除去方法および装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】連続溶融亜鉛めっきラインのポット内の
溶融亜鉛浴中には、鋼帯から溶出した鉄分と溶融亜鉛浴
中の亜鉛とが反応して鉄−亜鉛合金が生成する。この生
成した鉄−亜鉛合金は、溶融亜鉛浴中を浮遊して時間の
経過と共にポット内の底部に堆積し、ボトムドロスとな
る。ボトムドロスの堆積量が増加した場合は、ポット内
の溶融亜鉛浴中を通過する鋼帯によって生じる溶融亜鉛
浴の流れにボトムドロスが巻込まれ、溶融亜鉛浴中を通
過する鋼帯表面に付着し、製造された溶融亜鉛めっき鋼
板の亜鉛めっき層の表面にボトムドロスの付着による欠
陥が発生し、製品亜鉛めっき鋼板の外観を損なうという
問題が生じる。

【０００３】上記ポット内でのボトムドロスの堆積を防
止する方法としては、溶融亜鉛浴中にアルミニウムを添
加し、ボトムドロスとアルミニウムとの下記反応によっ
て、その比重が亜鉛よりも軽い鉄−アルミニウム金属間
化合物を生成させ、溶融亜鉛浴の表面上に浮上させて除
去する方法（特開平２−３４７６１号公報）が知られて
いる。 ２ＦｅＺｎ₇＋５Ａｌ→Ｆｅ₂Ａｌ₅＋１４Ｚｎ

【０００４】上記のアルミニウムを添加する方法は、溶
融亜鉛浴中に添加されたアルミニウムに鉄−亜鉛合金化
反応を抑制する作用があるため、鉄−亜鉛合金溶融めっ
き鋼板の製造時に、添加したアルミニウムによって合金
化反応が阻害され、合金化処理時間が長くなって生産性
が低下し、かつ均一な鉄−亜鉛合金めっき層が得られな
くなる。

【０００５】上記の問題を解消して生成したボトムドロ
スをポット外に排出除去する方法または装置としては、
ポットに亜鉛およびアルミニウムを補充する際に、別に
設置した合金添加槽の溶融亜鉛にアルミニウム合金を添
加して合金添加槽内でドロスを発生させ、このドロスを
分離したアルミニウムを含有する溶融亜鉛をポットに補
充し、ポットからは溶融亜鉛を合金添加槽に供給して溶
融亜鉛浴中でのドロスの発生を抑制し、かつアルミニウ
ムの濃度を調整する方法および装置（特開平３−７５３
４８号公報）、ポット内のシンクロールと鋼板の接触位
置近傍からドロスを含む溶融めっき液を汲み出して系外
の静置層に導き、静置層でドロスを沈降させたのち、そ
の上澄液をポット内に戻す方法および装置（特開平３−
２７１３５３号公報）、ポット内の溶融亜鉛を上方から
吸い上げて外槽と内槽とからなる複数枚の邪魔板を有す
るドロス除去槽に送給し、溶融亜鉛中のドロスをドロス
除去槽内に沈降させ、ドロスの除去された溶融亜鉛をド
ロス除去槽の上部から抜き出し、ポットに返送する方法
および装置（特開平６−２４８４０５号公報）等多くの
提案が行われている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記特開平３−７５３
４８号公報、特開平３−２７１３５３号公報および特開
平６−２４８４０５号公報に開示の方法および装置は、
ライン稼働中のポット内から溶融亜鉛の一部を取出し、
ドロスを除去したのちポットに戻すという作業を行うた
め、ライン稼働中のポット内の溶融亜鉛浴に乱れが生じ
易く、そのため溶融亜鉛浴中のドロスで、特に亜鉛より
比重の重いボトムドロスが巻上げられ、めっき鋼帯表面
に付着してめっき表面の欠陥となる欠点がある。また、
逆にライン稼働中は、ポット底部に堆積したボトムドロ
スが巻上げられる恐れが高いので、ライン稼働中ポット
内を撹拌できないため、効率よくボトムドロスを除去で
きないという欠点があった。さらに、上記特開平６−２
４８４０５号公報に開示の方法は、亜鉛より比重の重い
ボトムドロスしか分離除去できないという欠点を有して
いる。

【０００７】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、溶融亜鉛めっき鋼帯表面へのドロスの付着を防
止でき、かつ効率よく溶融亜鉛浴中のドロスを除去でき
る連続溶融亜鉛めっき浴中のドロス除去方法および装置
を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験検討を重ねた。その結果、ライン
稼働中のポット内から溶融亜鉛の一部を取出してドロス
を除去したのちポットに戻す操作を行うことなく、溶融
亜鉛めっきライン停止時にポットから非製造ポットに溶
融亜鉛を移送し、非製造ポットとドロス分離槽間で溶融
亜鉛を循環させながら、ドロス分離槽に設けた整流多孔
板の作用によって整流して溶融亜鉛中のドロスを沈降な
らびに浮上させて回収除去したのち、ポットにドロスの
除去された溶融亜鉛を返送することによって、鋼帯表面
へのドロスの付着を防止しつつ、効率よく溶融亜鉛浴中
のドロスを除去できることを確認し、この発明に到達し
た。

【０００９】本願の請求項１の発明は、連続溶融亜鉛め
っきライン停止時、ポット内の溶融亜鉛を非製造ポット
に移送し、整流多孔板を備えたドロス分離槽と非製造ポ
ット間で溶融亜鉛を循環させつつ、ドロス分離槽内で整
流多孔板により整流してドロスを沈降および浮上させて
回収除去したのち、ドロスが除去された溶融亜鉛を連続
溶融亜鉛めっきラインのポットに戻入することを特徴と
する連続溶融亜鉛めっき浴中のドロス除去方法である。

【００１０】本願の請求項２の発明は、連続溶融亜鉛め
っきライン停止時、ポット内の溶融亜鉛を非製造ポット
に移送してアルミニウムを添加し、溶融亜鉛より比重の
重いボトムドロスを溶融亜鉛より比重の軽いトップドロ
スとなしたのち、整流多孔板を備えたドロス分離槽と非
製造ポット間で溶融亜鉛めっき浴を循環させつつ、ドロ
ス分離槽内で整流多孔板により整流してドロスを沈降お
よび浮上させて回収除去したのち、ドロスが除去された
溶融亜鉛を連続溶融亜鉛めっきラインのポットに戻入す
ることを特徴とする連続溶融亜鉛めっき浴中のドロス除
去方法である。

【００１１】本願の請求項３の発明は、連続溶融亜鉛め
っきライン停止時、ポット内から溶融亜鉛を移送する移
送手段と、該移送手段により移送される溶融亜鉛を収容
する前記ポットと同容量の非製造ポットと、１枚以上の
整流多孔板を備えたドロス分離槽と、非製造ポットとド
ロス分離槽間で溶融亜鉛めっき浴を循環させる循環手段
と、ドロスの除去された溶融亜鉛を非製造ポットから連
続溶融亜鉛めっきラインのポット内へ返送する返送手段
とを備えたことを特徴とする連続溶融亜鉛めっき浴中の
ドロス除去装置である。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下にこの発明の連続溶融亜鉛め
っき浴中のドロス除去方法および装置の詳細を図１ない
し図５に基づいて説明する。図１は非製造ポットとドロ
ス分離槽間で溶融亜鉛を循環させつつドロスを沈降およ
び浮上させて回収除去している状態の説明図、図２はド
ロス分離槽内に設置する整流多孔板の正面図、図３は連
続溶融亜鉛めっきラインのポット内から溶融亜鉛を非製
造ポットに移送している状態の説明図、図４は２枚の整
流多孔板を備えたドロス分離槽と非製造ポット間で溶融
亜鉛を循環させつつドロスを沈降および浮上させて回収
除去している状態の説明図、図５は３枚の整流多孔板を
備えたドロス分離槽と非製造ポット間で溶融亜鉛を循環
させつつドロスを沈降および浮上させて回収除去してい
る状態の説明図である。

【００１３】連続溶融亜鉛めっきラインにおいては、図
３に示すとおり、図示しない焼鈍炉で表面が清浄、活性
化された鋼帯１は、スナウト２を介して大気に触れるこ
となくポット３中の溶融亜鉛４浴に浸漬され、浴中でシ
ンクロール５によって方向を変えられ、溶融亜鉛４浴か
ら上方に引上げられる間に亜鉛めっきが施される。溶融
亜鉛４浴中には、通過する鋼帯１や浸漬されたシンクロ
ール５等の浴中機器から鉄が溶出する。溶融亜鉛中の鉄
の溶解度は、低いため０．０３％を超えると亜鉛と鉄は
金属間化合物となり、ポット３の底部に砂粒状のボトム
ドロスとなって沈殿堆積する。また、鋼帯１に引上げら
れた溶融亜鉛４は、ポット３に還流する際空気酸化さ
れ、金属亜鉛と混合した泥状の物質となり、さらにアル
ミニウムと反応した鉄は、Ｆｅ₂Ａｌ₅となって溶融亜鉛
４浴上に浮上してトップドロスを形成する。

【００１４】連続溶融亜鉛めっきライン停止後、溶融亜
鉛４を移送するための溶融亜鉛４の移送ポンプ６をポッ
ト３中に浸漬させ、ポット３中の溶融亜鉛４を非製造ポ
ット７に移送する。非製造ポット７には、図４に示すと
おり、移送された溶融亜鉛４をドロス分離槽８と非製造
ポット７で循環させるための循環ポンプ９が設置されて
いる。循環ポンプ９には、溶融亜鉛４をドロス分離槽８
に導入するための配管１０が接続されている。ドロス分
離槽８は、ドロス除去および溶融亜鉛４流の整流化のた
めに、多数の１０〜１００ｍｍの貫通孔１１を穿孔した
整流多孔板１２ａ、１２ｂと、溶融亜鉛４循環前の予熱
のための加熱装置１３を有している。

【００１５】前記整流多孔板１２は、図２に示すとお
り、破線１４はドロス分離槽８内の溶融亜鉛４面で、破
線１４より下部に直径１０〜１００ｍｍの貫通孔１１を
穿孔したものである。整流多孔板１２は、ドロス分離の
ためのフィルターとしてではなく、溶融亜鉛４の流れを
均一にする目的で使用するもので、貫通孔１１の直径
は、ドロス径の数百μｍより十分に大きい直径１０ｍｍ
以上としている。

【００１６】整流多孔板１２の設置枚数は、１枚の場
合、すなわち図５の整流多孔板１２ａのみの場合は、ボ
トムドロス分離については問題ないが、トップドロスの
除去率が低くなるので、２枚以上が望ましい。その理由
は、ドロス分離槽８内に導入された溶融亜鉛４は、整流
多孔板１２ａの上流部に導入されるが、ここでは未だ整
流されていないため、ドロスが沈降および浮上し難い。
整流多孔板１２ａを通過して整流された後は、ドロスが
その比重差によってボトムドロスが沈降しトップドロス
は浮上する。しかし、整流多孔板１２が１枚の場合は、
ドロス分離槽８の底部にボトムドロスは沈降するが、ト
ップドロスは浮上しても遮るものがないため、再度非製
造ポット７に配管１５により戻ってしまうからである。

【００１７】ポット３中で生成して非製造ポット７に移
送された溶融亜鉛４は、循環ポンプ９によって配管１０
を介してドロス分離槽８に導入される。ドロス分離槽８
に導入された溶融亜鉛４は、比重差によってトップドロ
スは浴面上に浮上し、ボトムドロスは浴底部に沈降して
除去可能となる。整流多孔板１２ａの貫通孔１１を通過
した一部のドロスは、整流多孔板１２ａの整流効果でさ
らに比重差より分離し易くなり、ボトムドロスは沈降
し、トップドロスは浮上して次の整流多孔板１２ｂに遮
られることで除去可能となる。

【００１８】また、非製造ポット７では、ドロス除去効
率を上げるため、循環ポンプ９で配管１０を介してドロ
ス分離槽８に溶融亜鉛４を循環させると同時に、耐侵食
性スクリューを備えた撹拌機１６により撹拌する。図５
はドロス分離槽８の入側に整流多孔板１２ｃを追加した
場合を示している。ドロス分離槽８の入側に整流多孔板
１２ｃを追加することによって、溶融亜鉛４が配管１０
からドロス分離槽８に入る場合の乱流を整流するため、
より効率よくボトムドロスを沈降、トップドロスを浮上
させることができる。

【００１９】図１はドロス分離槽８入側の整流多孔板１
２ｃの直後を浅くした場合を示している。整流多孔板１
２ｃの直後を浅くすることによって、整流多孔板１２ｃ
前での溶融亜鉛４の流速を小さくできるので、整流多孔
板１２ｃ前でのボトムドロスの沈降、トップドロスの浮
上が促進され、ドロス除去率を上げることができる。

【００２０】上記のように非製造ポット７とドロス分離
槽８間で溶融亜鉛４を循環させ、整流多孔板１２により
整流してボトムドロスを沈降、トップドロスを浮上させ
て分離除去した溶融亜鉛４は、図３とは逆に非製造ポッ
ト７に移送ポンプ６を入れてポット３に戻入し、連続溶
融めっきラインの運転を再開する。

【００２１】また、この発明においては、非製造ポット
７にポット３から溶融亜鉛４を移送し、アルミニウムを
添加して撹拌機１６により撹拌することによって、ボト
ムドロスの主成分であるＦｅＺｎ₇を、２ＦｅＺｎ₇＋５
Ａｌ→Ｆｅ₂Ａｌ₅＋１４Ｚｎの反応で、溶融亜鉛４より
も比重の軽いＦｅ₂Ａｌ₅となしてトップドロス化させ、
浴面上に浮上させて回収する。また、トップドロスを非
製造ポット７の浴面上に浮上させて除去した後の溶融亜
鉛４は、ドロス分離槽８との間で循環させることによっ
て、非製造ポット７では除去できなかったドロスを比重
差によってボトムドロスを沈降、トップドロスを浮上さ
せて分離除去することができる。この場合、非製造ポッ
ト７のため、アルミニウムを添加しても鋼帯１やシンク
ロール５等の機器がないため、新たなＦｅの溶出が少な
く、溶融亜鉛４中のＡｌ濃度を容易に管理することがで
きる。

【００２２】

【実施例】

実施例１ 図３に示すとおり、容量９０Ｔｏｎのポット３から容量
９０Ｔｏｎの非製造ポット７に溶融亜鉛を移送した。先
ず、ポット３の底部の一部を２００ｍｍ掘り下げ、掘り
下げ部に流量４００ｌ／ｍｉｎの移送ポンプ６の吸引口
が位置するよう浸漬して移送ポンプ６を固定した。この
移送ポンプ６を駆動して吐出口に連結した配管によりポ
ット３から溶融亜鉛４を移送した。

【００２３】非製造ポット７でのドロス除去作業は、図
１に示すタイプの幅５００ｍｍ、溶融亜鉛流れ方向長さ
１８００ｍｍ、深い部分深さ６００ｍｍ、浅い部分深さ
４５０ｍｍ、槽内の溶融亜鉛深い部分深さ３０５ｍｍ、
浅い部分深さ１５５ｍｍ、材質がＳＵＳ３１６Ｌで、定
格電力５．３３３ｋＷの加熱装置１３と、材質がＳＵＳ
３１６Ｌで幅４９０ｍｍ、高さ６００ｍｍ、厚さ５ｍ
ｍ、孔径５０ｍｍ、下部からの孔の位置３００ｍｍの整
流多孔板１２ａと、同材質で幅４９０ｍｍ、高さ４７０
ｍｍ、厚さ５ｍｍ、孔径５０ｍｍ、下部からの孔の位置
１５０ｍｍの整流多孔板１２ｃ、１２ｂを備えたドロス
分離槽８を使用し、非製造ポット７を耐侵食性スクリュ
ーを備えた撹拌機１６により撹拌しつつ、ドロス分離槽
８を加熱装置１３により４７０℃に予熱したのち、流量
１５０ｌ／ｍｉｎの循環ポンプ９により非製造ポット７
からドロス分離槽８に溶融亜鉛４を８時間循環させ、そ
の間にドロス分離槽８内のドロスを約２時間毎に浮上し
たトップドロスは金網付きの治具で、底部に沈降したボ
トムドロスは柄杓ですくって除去した。８時間経過後、
循環ポンプ９と撹拌機１６を停止し、２４時間静置した
のち、非製造ポット７の底部のドロス堆積量を調査し
た。その結果、ドロス除去前は約１５０ｍｍ堆積してい
たドロスは、約１／３の５０ｍｍに減少していた。

【００２４】実施例２ 前記実施例１と同じ非製造ポット７およびドロス分離槽
８を使用し、ポット３から非製造ポット７に溶融亜鉛４
を移送したのち、アルミニウム約３００ｋｇを添加して
非製造ポット７を耐侵食性スクリューを備えた撹拌機１
６により撹拌しつつ、ドロス分離槽８を加熱装置１３に
より４７０℃に予熱したのち、流量１５０ｌ／ｍｉｎの
循環ポンプ９により非製造ポット７からドロス分離槽８
に溶融亜鉛４を５時間循環させてドロスを除去した。５
時間後、非製造ポット７の溶融亜鉛４浴面上には、多量
のトップドロスが浮上し、また、ドロス分離槽８内の溶
融亜鉛４浴面上にも多量のトップドロスが浮上した。両
方のドロスの組成とミクロ組織を分析したところ、両方
のドロス共に、Ｆｅ−Ａｌ系のトップドロスであった。
ドロスのサイズは、非製造ポット７中のドロスが数百μ
ｍのオーダーであったのに対し、ドロス分離槽８内のド
ロスが数十μｍと差のあることが判明した。

【００２５】すなわち、この発明では、ドロス分離槽８
を使用することによって、従来のアルミニウム添加によ
るトップドロス化では回収し難い微細なトップドロスを
も回収することができた。また、この発明方法を継続実
施して効果を確認したところ、ドロス欠陥による表面品
質不良の発生率が、従来約４％であったものが、１％以
下に激減した。

【００２６】

【発明の効果】以上述べたとおり、この発明によれば、
連続溶融亜鉛めっきラインのポットの溶融亜鉛浴中の溶
融亜鉛より比重の軽いトップドロスと溶融亜鉛より比重
の重いボトムドロスの両方を同時に除去することができ
る。また、この発明では、連続溶融亜鉛めっきラインの
ポットから非製造ポットに溶融亜鉛を移送してドロスを
除去するので、製品亜鉛めっき鋼板への悪影響の恐れな
く、非製造ポット内で溶融亜鉛浴を撹拌でき、かつアル
ミニウムを添加できるので、ドロス除去効率を高くでき
る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】非製造ポットとドロス分離槽間で溶融亜鉛を循
環させつつドロスを沈降および浮上させて回収除去して
いる状態の説明図である。

【図２】ドロス分離槽内に設置する整流多孔板の正面図
である。

【図３】連続溶融亜鉛めっきラインのポット内から溶融
亜鉛を非製造ポットに移送している状態の説明図であ
る。

【図４】２枚の整流多孔板を備えたドロス分離槽と非製
造ポット間で溶融亜鉛を循環させつつドロスを沈降およ
び浮上させて回収除去している状態の説明図である。

【図５】３枚の整流多孔板を備えたドロス分離槽と非製
造ポット間で溶融亜鉛を循環させつつドロスを沈降およ
び浮上させて回収除去している状態の説明図である。

【符号の説明】

１ 鋼帯 ２ スナウト ３ ポット ４ 溶融亜鉛 ５ シンクロール ６ 移送ポンプ ７ 非製造ポット ８ ドロス分離槽 ９ 循環ポンプ １０、１５ 配管 １１ 貫通孔 １２ａ、１２ｂ、１２ｃ 整流多孔板 １３ 加熱装置 １４ 破線 １６ 撹拌機

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 連続溶融亜鉛めっきライン停止時、ポッ
   ト内の溶融亜鉛を非製造ポットに移送し、整流多孔板を
   備えたドロス分離槽と非製造ポット間で溶融亜鉛を循環
   させつつ、ドロス分離槽内で整流多孔板により整流して
   ドロスを沈降および浮上させて回収除去したのち、ドロ
   スが除去された溶融亜鉛を連続溶融亜鉛めっきラインの
   ポットに戻入することを特徴とする連続溶融亜鉛めっき
   浴中のドロス除去方法。
2. 【請求項２】 連続溶融亜鉛めっきライン停止時、ポッ
   ト内の溶融亜鉛を非製造ポットに移送してアルミニウム
   を添加し、溶融亜鉛より比重の重いボトムドロスを溶融
   亜鉛より比重の軽いトップドロスとなしたのち、整流多
   孔板を備えたドロス分離槽と非製造ポット間で溶融亜鉛
   めっき浴を循環させつつ、ドロス分離槽内で整流多孔板
   により整流してドロスを沈降および浮上させて回収除去
   したのち、ドロスが除去された溶融亜鉛を連続溶融亜鉛
   めっきラインのポットに戻入することを特徴とする連続
   溶融亜鉛めっき浴中のドロス除去方法。
3. 【請求項３】 連続溶融亜鉛めっきライン停止時、ポッ
   ト内から溶融亜鉛を移送させる移送手段と、該移送手段
   により移送される溶融亜鉛を収容する前記ポットと同容
   量の非製造ポットと、１枚以上の整流多孔板を備えたド
   ロス分離槽と、非製造ポットとドロス分離槽間で溶融亜
   鉛を循環させる循環手段と、ドロスが除去された溶融亜
   鉛を非製造ポットから連続溶融亜鉛めっきラインのポッ
   ト内へ返送する返送手段とを備えたことを特徴とする連
   続溶融亜鉛めっき浴中のドロス除去装置。