JP3012075B2 - 溶融金属めっき方法及び装置 - Google Patents

溶融金属めっき方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属めっき方法及
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融金属めっき浴、たとえば溶融亜鉛め
っき浴中には鋼帯や浴中機器から溶出したFeが固溶限界
以上になると、AlあるいはZnと反応して析出し、一般に
ドロスと呼ばれる固体介在物となる。この介在物は、浴
中Al濃度等によりFeZn7 として浴の底部に堆積したり、
Fe2Al5として浴面に浮上するが、Fe2Al5はその過程にお
いて浴中に浮遊するものが多くあり、これがめっき鋼帯
に付着してそのめっき品質を低下させている。
【0003】この介在物の除去方法として、セラミック
フィルタを利用して濾過する方法(特開昭62−202070号
公報)が開示されているが、フィルタの目が大きいと除
去効果が少なく、小さいと目詰まりして除去性能を落と
し安定して長時間使用することができない難点があるた
め実用的でなく、ドロス付着によるめっき品質の低下を
軽減できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、設備の管理
や保全に手間がかからず、安定して長時間にわたり介在
物の除去ができ、ドロス付着による品質低下を大幅に軽
減できる溶融金属めっき方法及び装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の溶融金属めっき
方法は、鋼帯の溶融金属めっきにおいて、めっき浴槽内
の溶融金属を、溶融金属中の固体介在物を遠心分離する
機能を有する装置及び溶融金属中の固体介在物を浮上分
離する機能を有する装置内に通過させることにより、溶
融金属中の固体介在物を除去した後、めっき浴槽内へ還
流することを特徴とし、また、めっき浴表面近傍に、溶
融金属めっき浴より立ち上がる鋼帯を囲む区画を形成
し、該区画中に、固体介在物を除去し、清浄化した溶融
金属を還流することを特徴とするものである。
【0006】そして、本発明の溶融金属めっき装置は、
鋼帯の溶融金属めっき浴槽と、溶融金属中の固体介在物
を遠心分離する機能を有する装置と、溶融金属中の固体
介在物を浮上分離する機能を有する装置と、前記溶融金
属めっき浴槽内の溶融金属を前記二つの装置内に通過さ
せ前記溶融金属めっき浴槽内へ還流する装置を備えてい
ることを特徴とし、また、めっき浴表面近傍に、溶融金
属めっき浴より立ち上がる鋼帯を囲む区画を形成し、該
区画中に、固体介在物を除去し清浄化した溶融金属を還
流することを特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明は、めっき浴槽内の溶融金属を、溶融金
属中の固体介在物を遠心分離する機能を有する装置及び
溶融金属中の固体介在物を浮上分離する機能を有する装
置内に通過させることにより、溶融金属中の固体介在物
を除去した後、めっき浴槽内へ還流するのであるが、図
9は溶融亜鉛における介在物の遠心分離機能の例であ
る。
【0008】図9は、図3、4に示した本発明の一実施
例において、遠心分離層8aの直径が 600mmのとき、遠
心分離槽の端部に投入されたドロスが時間の経過と共に
中心に移動する状態を、回転数60rpm (図9(a) )、 1
20rpm (図9(b) )について、介在物の粒径毎に示して
いる。ドロスの粒径、遠心分離槽の磁界の回転数及び処
理時間により分離能力が変化する。回転数 20rpm未満で
は粒径が大きくても分離効果はほとんどなく、 200rpm
を越えると回転による亜鉛飛散の問題があり、回転数20
〜 200rpm の範囲内での処理が適当である。
【0009】また、図10は堰がある場合とない場合の固
体介在物の流れの軌跡20を示したものである。図10(a)
のように堰がある場合は、堰のない図10(b) に比べ、固
体介在物を効果的に浮上させる。浮上させた介在物は塩
化アンモニウム等のフラックスによりトラップして除去
する。なお、堰の数は特に限定されない。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例に用いられる装置の構成図で、
鋼帯5はスナウト1及びシンクロール4によってめっき
槽2内の溶融金属3中を通過し、ワイピングノズル6に
よって目付量を調整していることは、従来技術と同様で
ある。
【0011】本発明においては、めっき槽2中の溶融金
属(例えば溶融亜鉛)3をポンプ7等により汲み上げ
て、固体介在物の遠心分離機能を有する容器8、続いて
浮上分離機能を有する別の容器9を通過させて固体介在
物を除去し、清浄化した溶融金属をめっき槽2に戻すも
のである。ここで、固体介在物の遠心分離機能を有する
装置8は、図3に示すように、遠心分離槽8aの外周に
回転磁場発生装置8bを装着しており、遠心分離槽8a
内の溶融金属に水平方向の回転を与えるものである。例
えば溶融亜鉛めっき浴の場合、除去すべき固体介在物は
Fe2Al5を主成分とするFe−Al系合金であり、その比重4.
2 は溶融亜鉛の比重 6.7より小さい。そのため、回転を
与えることにより、介在物は中央に集まる。
【0012】また、固体介在物の浮上分離機能を有する
装置9は、図4に示すように、浮上分離槽9aの内部に
1次堰9b、2次堰9c、3次堰9dがあり、入口9e
から流入させた溶融金属が出口9fから流出する間に、
上向きの流れを作るものである。例えば溶融亜鉛めっき
浴の場合、Fe−Al系合金は粒径の大きなものは短時間で
容易に浮上するが、粒径が小さくなる程長時間を要し、
浮上が困難となる。これを堰を設けることにより短時間
で浮上する。なお、図中10は除去装置入側配管、11は除
去装置連絡配管、12は除去装置出側配管である。
【0013】このように本発明は、装置8、9を通過さ
せ清浄化した溶融金属を、配管等を経てめっき浴へと還
流させるので、鋼帯表面への介在物の付着を大幅に減少
させることができる。なお、図2に示すように、装置8
と9の順序が逆であっても、同様の除去効果が得られ
る。
【0014】図5、図6は、遠心分離及び浮上分離両機
能を持った1基の固体介在物除去装置13、14を用いた場
合の実施例であり、この場合も、図1、図2の実施例と
同様の効果が得られる。図5の装置13は、図7に示すよ
うに、遠心分離機能を有する装置15と浮上分離機能を有
する装置16とから成り、装置15、16は内壁17の底部でつ
ながっている。18aは1次堰、18bは2次堰、18cは3
次堰である。
【0015】図6の固体介在物除去装置14は、図7の装
置15、16の配列順序を逆にしたものであり、同様の効果
を有する。本発明により、めっき浴中の介在物がめっき
鋼帯に付着して品質を損なうことを軽減し得るととも
に、めっき浴面に浮上する介在物・トップドロスの発生
量も大幅に減少させることができる。
【0016】溶融金属めっき浴に用いられる金属とし
て、亜鉛の他、アルミニウム、錫等も使用可能である。
また図8に示すように、鋼帯のめっき浴からの立ち上が
り部に、鋼帯5に近接した浴面を区画する小浴槽19を設
け、その中に介在物を除去した溶融金属を還流すること
により、鋼帯表面への介在物の付着を更に減少させるこ
とができる。
【0017】次に、本発明の具体的実施例を説明する。
図5に示した構成の装置を用い、めっき槽2の外部近傍
に、図7に示した構成の遠心分離及び浮上分離機能を有
する介在物除去装置13を設け、ポンプ7により亜鉛めっ
き浴3を汲み上げて、入側配管10を経て介在物除去装置
13に 400kg/minの速度で導き、この中で遠心分離続いて
浮上分離したのち、出側配管12を経てめっき槽中に還流
しながら鋼帯の溶融亜鉛めっきを行った。
【0018】遠心分離は下記の条件で行った。 遠心分離槽内径:600mm 磁界回転数 :120rpm 槽内滞溜時間 :3min また浮上分離槽には、図7のように、1次堰18a、2次
堰18b、3次堰18cを設けた。
【0019】なお、比較例として、介在物の除去を行わ
なかった他は上記と同様に鋼帯の溶融亜鉛めっきを行っ
た。上記の方法により、鋼帯の板厚 0.9mm、板幅 1,200
mm、ライン速度 120m/min、目付量45g/m2 、めっき槽
及び介在物(浮遊ドロス)除去装置間の溶融亜鉛循環速
度 400kg/minの条件で、溶融亜鉛めっき鋼帯を10,000t
生産したところ、Fe−Al系浮遊ドロスは効率良く除去さ
れ、不純物の付着数は比較例の5個/m2 に対し0.03個/m
2 となり、品質低下が激減するとともに、めっき槽中の
トップドロスの発生量は半減した。
【0020】さらに、図8に示した小浴槽19を付加し、
介在物を除去した溶融金属を該小浴槽19中に還流させな
がら、鋼帯の溶融亜鉛めっきを行ったところ、ドロスの
付着数はさらに減少して 0.005個/m2 となった。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、鋼
帯の溶融亜鉛めっき等において、めっき鋼帯への不純物
の付着を減少させ、製品の品質・歩留りを向上すること
ができ、さらに、めっき槽の浴面に浮上する不純物が減
少する等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の実施例の説明図である。
【図2】本発明の装置の実施例の説明図である。
【図3】本発明の遠心分離機能を有する装置の一実施例
を示し、図3(a) は縦方向断面図、図3(b) は図3(a)
のI−I線断面図である。
【図4】本発明の浮上分離機能を有する装置の一実施例
の断面図である。
【図5】本発明の装置の実施例の説明図である。
【図6】本発明の装置の実施例の説明図である。
【図7】本発明の遠心分離機能及び浮上分離機能を有す
る容器の一実施例を示し、図7(a) は断面図、図7(b)
は平面図である。
【図8】本発明の小浴槽の一実施例の説明図である。
【図9】本発明における遠心分離機能を示すグラフであ
る。
【図10】本発明(図10(a) )と従来装置(図10(b) )に
おける固体介在物の流動軌跡の例を示す図である。
【符号の説明】
1 スナウト 2 めっき槽 3 溶融金属 4 シンクロール 5 鋼帯 6 ワイピングノズル 7 ポンプ 8 固体介在物の遠心分離機能を有する装置 8a 遠心分離槽 8b 回転磁場発生装置 9 固体介在物の浮上分離機能を有する装置 9a 浮上分離槽 9b 1次堰 9c 2次堰 9d 3次堰 9e 浮上分離槽入口 9f 浮上分離槽出口 10 除去装置入側配管 11 除去装置連絡配管 12 除去装置出側配管 13 固体介在物除去装置 14 固体介在物除去装置 15 固体介在物の遠心分離機能を有する装置 16 固体介在物の浮上分離機能を有する装置 17 内壁 18a 1次堰 18b 2次堰 18c 3次堰 19 小浴槽 20 固体介在物の流れの軌跡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋吉 勝則 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平3−126853(JP,A) 特開 平3−100149(JP,A) 実開 昭55−155864(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 2/00 - 2/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼帯の溶融金属めっきにおいて、めっき
    浴槽内の溶融金属を、溶融金属中の固体介在物を遠心分
    離する機能を有する装置及び溶融金属中の固体介在物を
    浮上分離する機能を有する装置内に通過させることによ
    り、溶融金属中の固体介在物を除去した後、めっき浴槽
    内へ還流することを特徴とする溶融金属めっき方法。
  2. 【請求項2】 めっき浴表面近傍に、溶融金属めっき浴
    より立ち上がる鋼帯を囲む区画を形成し、該区画中に、
    固体介在物を除去し、清浄化した溶融金属を還流するこ
    とを特徴とする請求項1記載の溶融金属めっき方法。
  3. 【請求項3】 鋼帯の溶融金属めっき浴槽と、溶融金属
    中の固体介在物を遠心分離する機能を有する装置と、溶
    融金属中の固体介在物を浮上分離する機能を有する装置
    と、前記溶融金属めっき浴槽内の溶融金属を前記二つの
    装置内に通過させ前記溶融金属めっき浴槽内へ還流する
    装置を備えていることを特徴とする溶融金属めっき装
    置。
  4. 【請求項4】 めっき浴表面近傍に、溶融金属めっき浴
    より立ち上がる鋼帯を囲む区画を形成し、該区画中に、
    固体介在物を除去し清浄化した溶融金属を還流すること
    を特徴とする請求項3記載の溶融金属めっき装置。
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