JP5076579B2 - 溶融金属めっき方法およびその装置 - Google Patents
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Description
また、ドロスは、例えば、めっき浴中で鋼帯の方向を変えるシンクロールや、めっき浴中で鋼帯の振動・C反りを矯正するためのサポートロールなどの浴中機器にも析出する。これらのロール等にドロスが析出すると、鋼帯への押し疵や擦り傷などの表面欠陥の原因となる。このため、製造ラインを停止して、ドロスが析出した浴中機器を取り替えることが必要となる。製造ラインの停止は、当然ながら、生産コストの高騰を招く。
このようなボトムドロス、あるいはトップドロスの大部分は浴中に浮遊するドロスに起因しており、このような浴中に浮遊するドロスを除去する方法として、例えば、特許文献3には、セラミックフィルターで溶融金属を濾過するとともに、ガスを吹込みフィルターを通過させてガスを微細化して、浴中を浮上させることにより、微細ドロスを浴面に速やかに浮上させ、分離除去する、溶融めっき金属の介在物除去方法が記載されている。
また、特許文献5には、溶融亜鉛めっき浴槽と、その近傍に少なくとも2本の通管でめっき浴槽と循環連通する補助ポットとを設け、めっき浴槽から補助ポットに溶融亜鉛を流入させる通管に設けた冷却装置で溶融亜鉛を冷却し、補助ポット内に浮遊ドロスを沈下させて浮遊ドロスの無い溶融亜鉛として、加熱装置を設けた他の通管からめっき浴槽内に循環させる、連続溶融亜鉛めっき槽内に浮遊ドロスを生成せしめない方法が提案されている。特許文献5に記載された技術は、沈殿法と呼ばれるものであるが、特許文献5に記載された技術ではドロスは十分に沈殿除去されないという問題があった。
また、特許文献4に記載された技術では、遠心分離効果を得るために、溶融金属の流速を大きくする必要がある。しかし、大きな流速を有する溶融金属をそのまま、めっき浴槽内に還流すると、めっき浴内の流動を撹乱するという問題があった。そのため、還流する溶融金属の流速を低減するために更なる装置の付加が必要となり、初期投資額が大きくなるという問題がある。
(1)金属板を溶融金属めっき浴に浸漬して該金属板の表面に溶融金属めっきを連続的に施すに当たり、前記溶融金属めっき浴から介在物を含む溶融金属を排出・移送する排出・移送手段を設け、前記溶融金属めっき浴から介在物を含む溶融金属を前記排出・移送手段の移送流路に排出し、該排出された前記移送流路内の介在物を含む溶融金属に磁場および電場、または磁場を作用させて該溶融金属から介在物を分離し該溶融金属を浄化したのち、該浄化された溶融金属を、前記溶融金属めっき浴に移送・還流し、該溶融金属めっき浴内の介在物濃度を低下させて、前記溶融金属めっきを行うことを特徴とする金属板の溶融金属めっき方法。
(2)(1)において、前記磁場および電場、または磁場を複数段、作用させることを特徴とする溶融金属めっき方法。
(3)金属板に溶融金属を連続的にめっきする溶融金属めっき装置であって、前記溶融金属を保持する溶融金属めっき浴と、該溶融金属めっき浴から介在物を含む溶融金属を排出・移送する排出・移送手段と、該排出・移送手段の終端に配設され、前記溶融金属から前記介在物を分離する少なくとも一段の分離手段と、該分離手段により、含有する介在物を分離され浄化された溶融金属を前記溶融金属めっき浴に移送・還流する移送・還流手段と、前記分離手段により分離された介在物が濃化した溶融金属を搬送し回収する回収・搬送手段とを有し、前記分離手段が、前記排出・移送手段の移送流路内の介在物を含む溶融金属に、磁場および電場を作用させる磁場発生手段および電場発生手段、あるいは磁場を作用させる磁場発生手段であることを特徴とする溶融金属めっき装置。
(4)(3)において、前記磁場発生手段が、永久磁石、電磁石または超伝導電磁石であることを特徴とする溶融金属めっき装置。
(5)(3)または(4)において、前記分離手段の出側で、前記移送・還流手段と前記回収・搬送手段との分岐を備えることを特徴とする溶融金属めっき装置。
溶融金属と介在物とは、磁化率に差があり、磁場による磁化力の大きさは溶融金属と介在物とで大きさが異なる。しかし、溶融金属と介在物とは、強磁性体ではなく、常磁性体や反磁性体であることが殆どであるため、通常、磁場を作用させた場合、磁化力自体の大きさは大変小さく、溶融金属と介在物にそれぞれ働く磁化力の差も小さく、磁化力の作用は無視できる。しかし、近年発達している、超伝導電磁石等を用いた強磁場発生装置によって、好ましくは磁束密度が1〜10T級の磁場を作用させると、磁化力の作用を大きくすることができる。磁場発生手段を、例えば磁束密度が1〜10T級となる強磁場発生装置とすることによって、溶融金属と介在物にそれぞれ働く磁化力差をかなり大きくすることができ、電磁アルキメデス効果とは異なる現象を利用し、溶融金属から介在物を分離することができる。
移送・還流手段23は、分離手段1(1a,1b)により、含有する介在物を分離低減され浄化された溶融金属を溶融金属めっき浴10aに移送・還流する移送流路(配管流路)からなる。なお、移送・還流手段23には、移送流路(配管流路)にポンプPを設けても良い。また、移送流路(配管流路)には、必要最低限の溶融金属の加熱・保熱のためのヒーター類を取り付けることが好ましい。
また、磁場発生手段あるいは電場発生手段の耐熱性が低い場合には、排出・移送手段の移送流路(配管流路)の当該部分に断熱手段、冷却手段を設ければよい。ただし、溶融金属を冷却するとドロス発生の要因となるため、冷却は必要最小限に留めることが好ましい。
なお、磁場発生手段は、冷凍機を使用した無冷媒型の超伝導磁石(コア型)とした。超伝導磁石の耐熱温度が低いため、配管流路の当該部には水冷ジャケット配管を用いた。用いた超伝導磁石は、コア内径φ100mmで、コア中心における最大磁束密度は10Tである。また、電場発生手段は、図4にしめすように、二枚の電極を配管流路内に取り付け、電流密度が4000A/m2となるように調整した。
なお、回収・搬送手段22および還流・移送手段23の配管流路には、排出・移送手段21と同様の配管径φ30mmのSUS鋼管(配管)を使用したことは言うまでもない。
10 溶融金属
10a 溶融金属めっき浴
11 シンクロール
12 スナウト
13 サポートロール
14 めっき厚調整手段
21 排出・移送手段
22、22a、22b 回収・搬送手段
23 還流・移送手段
Claims (5)
- 金属板を溶融金属めっき浴に浸漬して該金属板の表面に溶融金属めっきを連続的に施すに当たり、前記溶融金属めっき浴から介在物を含む溶融金属を排出・移送する排出・移送手段を設け、前記溶融金属めっき浴から介在物を含む溶融金属を前記排出・移送手段の移送流路に排出し、該排出された前記移送流路内の介在物を含む溶融金属に磁場および電場、または磁場を作用させて該溶融金属から介在物を分離し該溶融金属を浄化したのち、該浄化された溶融金属を、前記溶融金属めっき浴に移送・還流し、該溶融金属めっき浴内の介在物濃度を低下させて、前記溶融金属めっきを行うことを特徴とする金属板の溶融金属めっき方法。
- 前記磁場および電場、または磁場を複数段、作用させることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属めっき方法。
- 金属板に溶融金属を連続的にめっきする溶融金属めっき装置であって、前記溶融金属を保持する溶融金属めっき浴と、該溶融金属めっき浴から介在物を含む溶融金属を排出・移送する排出・移送手段と、該排出・移送手段の終端に配設され、前記溶融金属から前記介在物を分離する少なくとも一段の分離手段と、該分離手段により、含有する介在物を分離され浄化された溶融金属を前記溶融金属めっき浴に移送・還流する移送・還流手段と、前記分離手段により分離された介在物が濃化した溶融金属を搬送し回収する回収・搬送手段とを有し、前記分離手段が、前記排出・移送手段の移送流路内の介在物を含む溶融金属に、磁場および電場を作用させる磁場発生手段および電場発生手段、あるいは磁場を作用させる磁場発生手段であることを特徴とする溶融金属めっき装置。
- 前記磁場発生手段が、永久磁石、電磁石または超伝導電磁石であることを特徴とする請求項3に記載の溶融金属めっき装置。
- 前記分離手段の出側で、前記移送・還流手段と前記回収・搬送手段との分岐を備えることを特徴とする請求項3または4に記載の溶融金属めっき装置。
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