JPH0957548A - クリップの組み付け方法及び装置 - Google Patents

クリップの組み付け方法及び装置

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JPH0957548A
JPH0957548A JP21493395A JP21493395A JPH0957548A JP H0957548 A JPH0957548 A JP H0957548A JP 21493395 A JP21493395 A JP 21493395A JP 21493395 A JP21493395 A JP 21493395A JP H0957548 A JPH0957548 A JP H0957548A
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JP
Japan
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clip
pressing
groove
pressing body
guide surface
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JP21493395A
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Inventor
Hideharu Sakimori
秀春 先森
Atsushi Moriuchi
篤 森内
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クリップ溝との深い係合を行わせることがで
き、安定した抜け止め効果を与えることができるクリッ
プの組み付け方法及び装置を提供する。 【解決手段】押圧体42、43の先端は、ガイド面31
にあるクリップ19に当接し、クリップ19をガイド面
31に沿って押し下げながら下降する。ガイド面は最終
的にピストンピン挿通口15の径に絞りこまれている。
第2押圧体43は、ガイド面31からの上下方向の反力
のために下降しつつピン穴47内を相対的に上方に移動
する。これによって、押圧体43の下端のレベルが第1
押圧体の下端のレベルよりも僅かに高くなる。クリップ
19の両端19a、19bは図9に示すように互い違い
になり、押圧体42、43が下降したとき両端19a、
19bは互いの交差する位置を越えて圧縮させられる。
この後、クリップが押圧体42、43によってクリップ
溝18に導入され、クリップ19はその弾性力により、
クリップ溝18の中で、解放されて拡大してクリップ溝
に係合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストンピンの抜
け止め用クリップあるいはスナップリングのように収縮
状態でワークの係合溝ににアクセスされ、拡大しながら
係合溝に係合するようになったクリップの組み付け方法
及び組み付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ピストンピンの抜け止め用クリップある
いはスナップリングを組み付ける装置において、たとえ
ば、実開平2−97529号公報に開示されるようにコ
ーン状のスナップリングガイド内にスナップリングを供
給し、これをプッシュロッドによってスナップリングの
導入路に沿って押し、スナップリングを縮径しつつ案内
してワークのスナップリング溝に組み付けるようになっ
ている。このような装置において、スナップリングある
いはクリップと係合溝との間の接触面積を大きくすると
抜け止めとしての強度が向上する。したがって、抜け止
めとしての性能上は係合溝を深くするとともに、この深
い溝のできるだけ広い領域にわたってクリップが係合す
るように構成すればよい。
【0003】しかし、大きなクリップと係合溝との係合
領域を大きくするためには、クリップを大きく絞って溝
と係合するように案内する必要がある。また、クリップ
は、係合溝から取り外しするためのつまみを備えている
必要がある。このつまみは、通常はクリップをワークに
組み付けた後において係合溝からはみ出しているもので
あり、クリップをはずす場合には、何らかの治具をつま
みに係合せしめてクリップを溝から引き出すようにす
る。この場合、クリップは一般的には、馬蹄形状であ
り、両端につまみを有するタイプと、一端側につまみを
有するタイプとがある。一端側につまみを有するタイプ
の方が溝との係合領域を大きくとることができるので性
能上からは望ましい。
【0004】
【解決すべき課題】クリップをワークの溝に組み込むの
に際して、溝が深いほどしっかりしたクリップの係合状
態が得られるので、溝を深くすることが望ましい。そし
て、上記したように、溝を深くして、深い係合を得るた
めには、クリップを大きく絞り込みかつ溝に入った後に
その弾性力によって大きく復元拡大させる必要がある。
しかし、クリップの両端が馬蹄形状のものでは絞り込む
際に両端が当接するため上記実開平2−97529号公
報に開示されるようなやり方では、両端が当接する位置
を越えて絞り込むことができず、したがって深い溝を形
成してもクリップを案内することができないという問題
がある。また、絞り込みが不十分なままで深く形成した
溝に係合させると安定した係合状態が得られない恐れが
ある。いずれにしても、上記実開平2−97529号公
報に開示されるような従来のクリップでは、信頼性のあ
るクリップによる抜け止め効果を得ることは難しい。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は以上のような事
情に鑑みて構成されたもので、つまみ部を有するような
クリップであっても支障なく十分な絞り込みを行なうこ
とができ、クリップ溝との深い係合を行わせることがで
き、したがって、安定した抜け止め効果を与えることが
できるクリップの組み付け方法及び装置を提供すること
を目的とする。本発明の一つの特徴によれば、非組み付
け状態では両端が離間しているクリップを、両端が交差
する位置を越えて弾性変形させた後ワークのクリップ溝
に組み付ける方法であって、クリップの一端側を押圧す
る第1押圧体とクリップの他端側を押圧する第2押圧体
とを用いてクリップ溝に向かってなだらかに絞られたテ
ーパ付のガイド面に沿って前記クリップを押圧すること
よって該クリップを絞りつつ前進させ、一方の押圧体の
前進速度を他方のの押圧体の前進速度よりも相対的に遅
くすることによって、クリップの進行方向に関しクリッ
プの両端を互い違いになるようにずらした状態でクリッ
プを絞り、さらに前記押圧体を前記テーパ付ガイド面に
沿って前進させながら両端が交差する位置を越えてクリ
ップを絞り込み、その後、さらにクリップをガイド面に
沿って前進させてクリップ溝に導入することを特徴とす
る。
【0006】さらに本発明の別の特徴によれば、非組み
付け状態では両端が離間しているクリップを、両端が交
差する位置を越えて弾性的に絞り込んだ後ワークのクリ
ップ溝に組み付ける装置であって、前記クリップ溝に向
かってなだらかに絞られたクリップを案内するためのテ
ーパ付ガイド面を有するガイド部材と、該ガイド部材の
ガイド面に配置されたクリップの一端側及び他端側に係
合し前記クリップを前記ガイド面に沿って押圧しつつク
リップ溝に向かって前進させる第1押圧体及び第2押圧
体と、両押圧体の前進速度に相対速度差を生じさせこれ
によってクリップの両端を互い違いにずらす手段とを備
え、第1及び第2押圧体によりクリップをガイド面に沿
って押圧しつつ前進させてクリップの両端が交差する位
置を越えてクリップを絞り込んだ後、クリップをクリッ
プ溝に導入するようになっている。
【0007】好ましい態様では、前記第1及び第2押圧
体は、ガイド面に沿って前進するとき、わずかに互いに
接近する方向に揺動可能に支持されている。また、第2
押圧体は、第1押圧体よりも相対的に前進速度が遅くな
るように支持されている。この場合、好ましくは、第2
押圧体は弾性体を介して支持されており、これによって
押圧方向に関し第1押圧体に比べて前進速度が遅くな
る。本発明は、ピストンピン抜け止め用クリップに関し
て好適に実施することができる。
【0008】
【発明を実施するための形態】以下、本発明の実施の形
態について図面を参照しつつ説明する。本発明にかかる
クリップの組み付け装置は、ピストンピンの抜け止め用
クリップを自動組み付けする装置について適用される。
図1は、上記クリップの自動組み付けを行なうクリップ
組み付け装置を配置したピストンとコンロッドとの組立
装置1の平面図である。図1において、ピストンの半製
品はこれに組み合わされるコンロッドとともに円形のタ
ーンテーブル2上に搬入される。ターンテーブル2の回
りには、ピストン・コンロッド組立体3を完成させるに
あたって必要となる8つのステーション4〜11がほぼ
等角度間隔で設けられている。第1ステーション4は組
立を行なうべきピストン12とコンロッド13とが搬入
されたときにこれを所定の支持キャップ14にセットす
るための作業ステーションであると同時に、組立が完了
したピストン・コンロッド組立体3を組立装置から取り
出すための作業を行なうステーションである。図2を参
照すると、図1の組立装置1を用いてピストン・コンロ
ッド組立体3が組立られた状態の部分断面図が示されて
いる。ピストン12には、ほぼ胴体部の中央部を貫通す
るピストンピン挿通口が15が設けられており、この挿
通口15にコンロッド13の挿通口16が整合し、これ
にピストンピン17が挿通している。ピストン12の挿
通口15には、一対のクリップ溝18が設けられてい
る。このクリップ溝18は、ピストンピン17の両端に
位置するようにかつ挿通口の全円周にわたって設けられ
る。そして、このクリップ溝18には、クリップ19が
係合している。本例のクリップ19は図3に示すような
形状をしており、実線は、クリップ19に負荷がかかっ
ていない状態を示し、ほぼクリップ溝18に装着された
状態を示す。この状態では、クリップ19の両端19
a、19bの間は僅かに離間している。なお本例のクリ
ップ19の一端側19aの曲がりが他端側のまがりより
も大きくなっており、装着状態ではこの一端側がクリッ
プ溝18から内側に突出するようになっている。この突
出部に治具を適用してクリップ19を引っかけ、クリッ
プ19をクリップ溝18から取り出すことができる。す
なわち、この一端側の曲がり部分は、クリップ19のつ
まみ部分を構成している。
【0009】また、図の想像線は、クリップ19が挿通
口15を通過する際の圧縮された状態を示す。この状態
では、クリップ19は両端19a、19bが互いの交差
する位置を越えて圧縮されている。すなわち、クリップ
19は、装着状態では、両端19a、19bが同一平面
内に含まれることなるが、圧縮状態では両端19a、1
9bが互い違いになって交差している。再び、図1を参
照すると、上記の8つのステーションにおいては、ピス
トン・コンロッド組立体3は、支持キャップ14上に支
持された状態で各作業ステーションを巡るようになって
いる。支持キャップ14はピストン・コンロッド組立体
3を組み立てるために必要となる各種の作業を行い易く
するために支持するためのものであって、ピストン12
及びコンロッド13がいったん支持キャップ14上にセ
ットされると両者の位置関係がずれないように支持す
る。なお、所定の作業を行なうためにターンテーブル2
は図において時計方向に回転するようになっている。本
例の装置では、2種類のピストン・コンロッド組立体3
を組み立てるようになっている。このため、上記のピス
トン12及びコンロッド13のセットまたは取り出しス
テーション4の隣には、所定角度だけ離れた位置には第
2ステーションとしてどの種類のピストンであるかを判
別するピストン判別ステーション5が設けられている。
さらに所定角度だけ離れた位置には、第3ステーション
としてピストンピンを打ち込むためのピストンピン打ち
込みステーション6が設けられている。このステーショ
ン6では、ピストン12とコンロッド13との結合部す
なわちピストン12及びコンロッド13のピストンピン
挿通口16を貫通して、ピストンピン17が挿通され
る。
【0010】さらに、ピストンピン17の打ち込みステ
ーションのつぎには、第4ステーション7として本発明
が適用されるクリップの自動組み付けを行なうクリップ
組み付けステーション7が設けられている。この場合、
ピストンピン17が、一応挿通されたピストン・コンロ
ッド組立体3に対して導入され、ピストンピン17の挿
通口15がクリップ組み付け装置20の軸に整合した状
態で上下方向に延びるようにセットされる。この状態で
クリップ19が供給されて、クリップ組み付け装置20
によって下方に案内されてピストン12のピストン挿通
口15、16に設けられたクリップ溝18に組み付けら
れる。さらに、第5ステーションとして、隣の回転角度
位置には一方の側にクリップが組み付けられたワーク3
をキャップ14ごと反転させる反転ステーション8が設
けられている。反転ステーション8で反転されて、ピス
トンピン挿通口15、16、クリップ19が組み付けら
れていない側を上方にして上下にピストンピン挿通口1
5、16が延びるように配置される。第6ステーション
9は、第4ステーションと同様の構成の自動クリップ組
み付け装置20である。このステーション9において、
両方のクリップ19が組み付けられたピストン・コンロ
ッド組立体3は、第7ステーション10に送られ、ここ
では、キャップ14のナット(図示せず)が緩められ
る。そして、第8ステーションで11はピストン・コン
ロッド組立体3からキャップ14が外される。その後、
第1ステーション4に戻ってピストン・コンロッド組立
体3は、ターンテーブル2から取り出される。
【0011】図4及び図5を参照すると、上記第4及び
6ステーションに配置される自動クリップ組み付け装置
20が示されている。本発明にかかるクリップ組み付け
装置20は、支柱21がら水平に張り出したブラケット
22に支持されたシリンダ装置23を備えている。シリ
ンダ装置23は上下方向に往復動するピストンロッド2
4を備えている。そのロッド24の先端には、クリップ
19を押圧するための押圧装置25が取り付けられてい
る。押圧装置25は水平方向に張り出したブラケット2
6を介して2本の垂直方向に延びるガイドロッド27、
28に支持されており、シリンダ装置23の動作に応じ
て上下動できるようになっている。上記押圧装置25の
下方には、同様に支柱21に支持されたガイド装置29
が設けられている。ガイド装置29は、図示しないクリ
ップ搬入装置から搬入されたクリップ19をガイドする
ものである。ガイド装置29のさらに下方には、ピスト
ン・コンロッド組立体3がピストンピン挿通口15、1
6が上下方向に延びるような姿勢でターンテーブル2上
に位置決めされたキャップ14内に支持されている。ガ
イド装置29は、水平ブラケット30を備えており、こ
の水平ブラケット30の先端には、下方に向かってなだ
らかに絞られた円錐形状のガイド面31を備えたガイド
部材32が固定されている。水平ブラケット30は、ガ
イド部材32を正確に水平姿勢に維持する。また、水平
ブラケット30は上下方向に平行に延びる一対のガイド
ロッド33、34に上下方向移動可能に支持されてい
る。したがって、ガイド部材32も水平ブラケット30
とともに上下方向に移動可能になっている。ガイドロッ
ド33、34は、ブラケット35、36によって上下で
支柱21に支持されている。水平ブラケット30は、一
対のコイルスプリング37、38によって懸架されてい
る。コイルスプリング37、38の上端は、それぞれピ
ン39、40を介して支柱21に止められている。
【0012】この構造によってガイド装置29は、上方
から押圧装置25が下方に移動してガイド部材32に当
たると、水平姿勢を維持しながら上記コイルスプリング
37、38の弾性力に抗しながら押圧装置25とともに
下方に移動するようになっている。そして下方におい
て、ピストン・コンロッド組立体3のピストンピン挿通
口15、16の中にその一部が入り込んで位置決めされ
るようになっている。図6及び図7を参照すると、押圧
装置25は、上記ブラケット26に取り付けられた基部
41と該基部に支持される一対の押圧体42、43を備
えている。また、この一対の押圧体42、43の間に
は、上記押圧装置25がガイド装置29に当たって押し
さげるときに、押圧体42、43がガイド部材32のガ
イド面31に正確に整合するように内側からガイドする
棒状の内径ガイド44が設けられている。また、ガイド
部材32の先端には、半円筒状の導入部32aが設けら
れており、ピストン挿通口15の内面に沿って係合し、
これによってガイド部材32を挿通口15に対して位置
決めするようになっている。第1及び第2押圧体42、
43は、それぞれの揺動ピン45、46の回りに僅かに
揺動可能になっている。または、両者の間には、離間さ
せるように弾性力を作用させるコイルスプリング52が
配置されている。そして、ピン45、46の上方には、
内径ガイド44に当接し、上記の第1及び第2押圧体4
2、43の間隔を調節するための調節ボルト47、48
がそれぞれ設けられている。なお、上記内径ガイド44
は上方からボルト49によって基部41に固定されてい
る。
【0013】第2押圧部材43のピン穴50は、上下方
向に長穴になっているとともに、押圧部材43は、上方
からバネ51によって懸架されている。したがって、第
2押圧部材43は下方においてガイド部材32の円錐ガ
イド面31に当接したとき僅かにバネ51が縮むため、
第1押圧部材42との下端面のレベルが異なることとな
る。以上の構造にクリップ取り付け機構の動作について
説明する。ピストンピン17が、ピストン・コンロッド
組立体3のピストンピン挿通口15、16に挿通される
と、ターンテーブル2が回転して図4に示すようにピス
トン・コンロッド組立体3がガイド装置29の下方にお
いて、ガイド部材32のガイド面31の軸とピストンピ
ン挿通口15の軸とが整合した状態に位置決めされた状
態で配置される。このとき、ガイド部材32の上方に
は、押圧装置25が内径ガイド44とガイド部材のガイ
ド面31との軸が一致した状態で配置されている。すな
わち、クリップ組み付け装置20において、スナップリ
ング4に示すようにクリップ組み付け作業の開始にあた
って、押圧装置25、ガイド装置、ピストン・コンロッ
ド組立体3の半製品とが同軸上に配置される。
【0014】この状態では、クリップ19が図示しない
クリップ供給装置によってガイド装置29のガイド部材
32のガイド面31上に水平状態で供給される。そし
て、シリンダ装置23が作動して、ピストンロッド24
を下降させる。これによって押圧装置25が全体として
ブラケット26を水平状態に維持した状態で下降する。
押圧装置25が所定位置まで下降したとき、内径ガイド
44がガイド部材32のガイド面31に当接し押圧部材
が該ガイド面31に沿うように案内する。押圧装置25
この状態でさらに下降する。このとき押圧装置25は、
バネ37、38の弾性力に抗してガイド装置29を押し
下げる。すなわち、押圧装置25はガイド装置29に当
たった後は、ガイド装置29と一体となって下降をつづ
ける。そして、ガイド部材32の先端に導入部32aが
ピストンピン挿通口15の内面に沿って入り込みガイド
部材32の裏面側の段部32bがピストン12の側面に
当接した位置で、ガイド装置29の下降動作が停止す
る。すなわち、図6に示す状態になったとき、ガイド装
置29の下降は停止する。一方、押圧装置はさらに下降
を続ける。この場合、押圧体42、43の先端は、ガイ
ド面31に水平状態で配置されているクリップ19に当
接し、クリップ19をガイド面31に沿って押し下げな
がら下降する。ガイド面は図示のように下方に向かって
なだらかに小さくなっており、最終的にピストンピン挿
通口15の径に絞りこまれている。したがって、クリッ
プ19は、押圧体42、43に押されるとき、図3の実
線の位置から想像線の状態に向かって圧縮されて絞りこ
まれる。また、押圧体42、43は、ガイド面31が下
方に向かって小さくなっていることによって、ガイド面
31に沿って下方に移動するときピン45、46の回り
に僅かに先端が内方にむけて揺動する。
【0015】このとき、第2押圧体43は、コイルスプ
リング51によって支持されているともに、ピン穴47
が長穴であるために、ガイド面31からの上下方向の反
力のために下降しつつピン穴50内を相対的に上方に移
動する。これによって、押圧体43の下端のレベルが第
1押圧体の下端のレベルよりも僅かに高くなり、この結
果、クリップ19の両端19a、19bは図8に示すよ
うに互い違いになる。したがって、さらに、押圧体4
2、43が下降したとき両端19a、19bは互いの交
差する位置を越えて圧縮させられる。すなわち、十分深
く圧縮させられる。この後、クリップが押圧体42、4
3によってクリップ溝18に導入され、クリップ19は
その弾性力により、クリップ溝18の中で、解放されて
ほぼ図3の実線の状態に拡大し、クリップ溝に係合す
る。このときクリップ19の内径は、ピストンピン17
の外径よりも小さいので、すなわち、クリップ19の内
径はピストンピン挿通口15の内径よりも小さいので、
ピストンピン17の抜け止めとしての機能を発揮するこ
とができる。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、クリップ
の絞りこみをその両端が交差する位置を越える位置まで
行ったのちクリップをクリップ溝に係合させるようにし
たので十分に深い係合状態を与えることができ、安定し
たピストンピンの抜け止め効果を与えることができる。
上記の効果は、クリップを圧縮しつつ下降する際、本発
明の特有の構成により押圧体のレベルを異ならせること
によって、クリップの両端を交差させることができるこ
とによってもたらされるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つ実施の形態にかかるピストン・コ
ンロッド組立体の組立装置の平面図、
【図2】本発明の実施にかかるピストン・コンロッド組
立体の部分断面図、
【図3】本発明の実施にかかるクリップの平面図、
【図4】本発明の実施にかかる自動クリップ組み付け装
置の正面図、
【図5】図4の自動クリップ組み付け装置の側面図、
【図6】押圧装置の側面図、
【図7】押圧装置の正面図、
【図8】押圧体によるクリップの押圧状態を示す概念図
である。
【符号の説明】 1 組立装置 2 ターンテーブル 3 ピストン・コンロッド組立体 4〜11 作業ステーション 12 ピストン、 13 コンロッド 14 キャップ 17 ピストンピン 18 クリップ溝 19 クリップ 20 クリップ組み付け装置 21 支柱 25 押圧装置 29 ガイド装置 31 ガイド面 32 ガイド部材 42 第1押圧体 43 第2押圧体。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非組み付け状態では両端が離間しているク
    リップを、両端が交差する位置を越えて弾性変形させた
    後ワークのクリップ溝に組み付ける方法であって、 クリップの一端側を押圧する第1押圧体とクリップの他
    端側を押圧する第2押圧体とを用いてクリップ溝に向か
    ってなだらかに絞られたテーパ付のガイド面に沿って前
    記クリップを押圧することよって該クリップを絞りつつ
    前進させ、 一方の押圧体の前進速度を他方のの押圧体の前進速度よ
    りも相対的に遅くすることによって、クリップの進行方
    向に関しクリップの両端を互い違いになるようにずらし
    た状態でクリップを絞り、 さらに前記押圧体を前記テーパ付ガイド面に沿って前進
    させながら両端が交差する位置を越えてクリップを絞り
    込み、 その後、さらにクリップをガイド面に沿って前進させて
    クリップ溝に導入することを特徴とするクリップの組み
    付け方法。
  2. 【請求項2】非組み付け状態では両端が離間しているク
    リップを、両端が交差する位置を越えて弾性的に絞り込
    んだ後ワークのクリップ溝に組み付ける装置であって、 前記クリップ溝に向かってなだらかに絞られたクリップ
    を案内するためのテーパ付ガイド面を有するガイド部材
    と、 該ガイド部材のガイド面に配置されたクリップの一端側
    及び他端側に係合し前記クリップを前記ガイド面に沿っ
    て押圧しつつクリップ溝に向かって前進させる第1押圧
    体及び第2押圧体と、 両押圧体の前進速度に相対速度差を生じさせこれによっ
    てクリップの両端を互い違いにずらす手段とを備え、 第1及び第2押圧体によりクリップをガイド面に沿って
    押圧しつつ前進させてクリップの両端が交差する位置を
    越えてクリップを絞り込んだ後、クリップをクリップ溝
    に導入するようになったクリップの組み付け装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記第1及び
    第2押圧体は、ガイド面に沿って前進するとき、わずか
    に互いに接近する方向に揺動可能に支持されていること
    を特徴とするクリップの組み付け装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2において、前記第2押圧
    体は、第1押圧体よりも相対的に前進速度が遅くなるよ
    うに支持されていることを特徴とするクリップの組み付
    け装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記第2押圧体は弾性
    体を介して支持されており、これによって押圧方向に関
    し第1押圧体に比べて前進速度が遅くなることを特徴と
    するクリップの組み付け装置。
  6. 【請求項6】請求項1または2において、前記クリップ
    がピストンピン抜け止め用クリップであることを特徴と
    するクリップの組み付け装置。
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