JP3565649B2 - シール材圧入装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性材のシール材を縮径して穴に自動圧入するシール材圧入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゴム等の弾性材からなるシール材をシール材の外径よりも径の小さな穴に圧入する場合、これまでは以下の方式がとられていた。
1)手作業による圧入方式
2)専用装置と治具を用いたプレス圧入方式(図6)
プレス圧入方式では、図6に示すように、弾性シール材1をその内径からエアーチャック等のクランプ機構により保持し、挿入穴2に対して高精度に位置決めした後、圧入プレスによりシール材側面を均等に押し、穴2に圧入する。
【0003】
しかし、従来方式には以下の問題がある。
1)手作業による圧入方式
手作業による弾性シール材の圧入は、シール材外径を縮めながらの圧入作業となるため、大変な労力を必要とし、非効率な作業となる。
2)専用装置と治具を用いたプレス圧入方式
シール材を縮径せずに小さな穴に無理に圧入するため、挿入穴に対しシール材外径を高精度に位置決めする必要があり、センタリング機構を備えた複雑な装置になる。シール材が挿入穴に対して位置ずれを起こした場合、圧入プレスの押し力はシール材に部分的にしか伝わらず、シール材を圧入できないばかりかシール材外周が損傷するおそれがある
また、シール材を内径でチャックし保持、位置決めする際、シール材が弾性体であるため、チャックストロークをシール材内径に合わせて高精度に規制しなければ、シール材が変形して圧入できない。しかし、実際にはシール材内径は製品によりばらつきがあるため、シール材内径が規定寸法より小さい場合は、チャックはシール材を無理に拡げながらクランプすることとなり、シール材外径も大きくなるから圧入が困難となり、シール材内径が規定寸法より大きい場合は、チャックストロークが足りなくなるため、保持、位置決めが不安定となり、挿入穴に対する高精度な位置決めができないから、この場合も圧入が困難となる。
さらに、シール材圧入治具およびシール材クランプ機構は各品種(サイズ)に対応した専用治具が必要であるから、品種替え時には各サイズ毎の交換段取りが必要となる。
【0004】
上記問題に対処するため、本出願人により、次のシール材圧入装置が提案されている(特願平7−225073号、平成7年9月1日出願)。
上記出願に係るシール材圧入装置は、シール材を支持して縮径する縮径ユニットと、前記縮径ユニットを挿入穴方向に押す圧入シリンダーと、からなり、前記縮径ユニットは、シール材を外周からシール材半径方向側に押すクランプアームと、前記クランプアームを駆動するクランプアームと、前記クランプアーム駆動装置と、を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記シール材圧入装置にも、次の改良すべき点が残されていた。
1)図7に示すように、クランプアーム駆動装置3によるクランプアーム4の揺動量が常に一定であるので、シール材の各品種間の外径寸法差が大きくなると、外径の大小のいずれか一方のシール材を挿入穴の奥まで押し込むことができなくなる。たとえば、径の大きなサイズのシール材1′は、クランプアーム4の揺動と縮径ユニット5全体を進退させる圧入シリンダ6によってある程度の深さまで押し込むことができるが、クランプアーム4の揺動完了状態では、クランプアーム4の先端がシール材1′の内径よりも半径方向内側に存在することになり、クランプアーム4によるシール材1′の挿入穴2′への押し込みが不可能になる。また、クランプアーム4の揺動量を規制して、径の大きなシール材1′を押し込みできるようにすると、径の小さなシール材1の場合は所定の径まで縮径しきれなくなり、挿入穴2への圧入が不可能になる。
2)シール材1は、縮径ユニット5の保持レバー8によって保持され挿入穴2に対して位置決めされるが、シール材1の径のばらつきにより挿入穴2とシール材1との嵌め合いがすきま嵌めになる場合は、圧入シリンダ6によって保持レバー8が後退する際に挿入穴2に押し込まれたシール材1を引き出してしまう可能性がある。
本発明の目的は、径の異なる複数種類のシール材をそれよりも径の小さな穴へ自動で圧入することができるシール材圧入装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明に係るシール材圧入装置は、つぎの通りである。
(1)シール材を支持して縮径する縮径ユニットと、
前記縮径ユニットを挿入穴方向に押す圧入シリンダーと、
からなり、
前記縮径ユニットは、
シール材を外周からシール材半径方向内側に押す揺動可能なクランプアームと、
前記クランプアームを駆動するクランプアーム駆動装置と、
前記クランプアーム駆動装置により往復動され、外周部にクランプアームの端部が接触する角度の異なる複数のテーパ部を有し、軸心まわりの回転によりクランプアームの端部を接触させるテーパ部を選択可能な多角錐と、
を有している、
シール材圧入装置。
)前記縮径ユニットは、前記シール材を内側から保持する保持レバーと、前記シール材が挿入穴に所定量押し込まれた後に前記保持レバーをシール材の半径方向内側に移動させる退避シリンダとを有している上記(1)記載のシール材圧入装置。
)前記縮径ユニットは、前記シール材を内側から保持する保持レバーと、前記シール材が挿入穴に所定量押し込まれた後に前記保持レバーをシール材の半径方向内側に移動させる保持レバー高さ調整用モータとを有している上記(1)記載のシール材圧入装置。
【0007】
上記(1)の装置では、縮径ユニットでシール材を縮径し、圧入シリンダーでシール材を穴に押し込むので、従来のシール材を縮径しながらの圧入手作業が、自動化される。また、クランプアームはシール材を外周から半径方向内側に押すので、シール材の内外径のばらつきに影響されずにシール材は縮径される。
多角錐は、クランプアームの端部が接触するテーパ部を有しているので、クランプアームの端部がテーパ部に接触した状態で多角錐が往復動すると、クランプアームが揺動する。多角錐は、角度の異なるテーパ部を有しているので、多角錐を軸心まわりに回転させ、クランプアームに接触させるテーパ部を選択することにより、クランプアームの揺動量を調整することができる。したがって、シール材の径の大きさに適したクランプアームの揺動量を得ることができ、シール材を最適な大きさに縮径できるとともに、クランプアームをシール材の押し込みに適した位置に位置決めすることが可能になる。
上記()の装置では、シール材が挿入穴に所定量押し込まれた後に、保持レバーは退避シリンダによってシール材の半径方向内側に移動するので、シール材と保持レバーとの干渉が回避でき、シール材の径のばらつきによりシール材と挿入穴の嵌め合いがすきま嵌めになる場合でも、挿入穴からのシール材の脱落を回避することが可能となる。
上記()の装置では、シール材が挿入穴に所定量押し込まれた後に、保持レバーは、保持レバー高さ調整用モータによってシール材の半径方向内側に移動する。保持レバー高さ調整用モータは、保持レバーの高さを調整も兼用するので、上記()の装置のように退避シリンダを用いることなく、シール材と保持レバーとの干渉が回避でき、装置の構成の簡素化が可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は本発明の第1実施例に係るシール材圧入装置を示しており、図5は本発明の第2実施例に係るシール材圧入装置を示している。両実施例にわたって共通な構成部分には、両実施例にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明の第1、第2実施例にわたって共通な構成部分を、たとえば図1〜図3を参照して説明する。
本発明実施例のシール材圧入装置10は、弾性材(たとえば、ゴム)のシール材1を挿入穴2に圧入する装置で、挿入穴2はたとえば無限軌道帯のブッシュ穴であり、シール材1はたとえばブッシュ穴端部に圧入される環状のシール材でブッシュ穴とそこに嵌入されるピンとの間の摺動面に異物が侵入することを防止するシール材である。
【0009】
本発明実施例のシール材圧入装置10は、図1に示すように、弾性材(たとえば、ゴム)のシール材1を支持して縮径する縮径ユニット11と、縮径ユニット11をシール材軸方向(図1の左右方向)に付勢して挿入穴2方向に突き当て物に対して押す圧入シリンダー12と、からなる。圧入シリンダー12はエアシリンダーからなる。
縮径ユニット11は、シール材1をシール材の外周側からシール材半径方向内側に押す複数(たとえば4ケ)のクランプアーム13と、クランプアーム13を駆動するクランプアーム駆動装置14と、を有している。
【0010】
縮径ユニット11は、ブラケット15を有しており、クランプアーム13、クランプアーム駆動装置14はブラケット15に支持されている。クランプアーム13は、ピン24を中心として揺動可能となっている。ブラケット15は圧入シリンダー12に連結されて圧入シリンダー12によって挿入穴2に対して進退され、ブラケット15が移動された時クランプアーム13もクランプアーム駆動装置14もブラケット15と共に動く。
【0011】
縮径ユニット11は、図1〜図3に示すように、さらにシール材1を挿入穴2に対してラフに位置決めするための保持レバー16と、シール材1の姿勢、位置を安定化させるための保持バー17と、保持レバー16の高さを調整する保持レバー高さ調整用モーター18と、を備えている。保持レバー高さ調整用モーター18はプレート19を吊っており、プレート19を上下させる。プレート19はリンク20を介して保持レバー16を支持しており、リンク20により保持レバー16を姿勢を維持したまま前後(図1の左右方向)に移動可能に支持している。リンク20とプレート19との間にはスプリング21が張られており、保持レバー16を前方に付勢している。保持バー17は図3で左右に延びて、シール材1の図2、図3における前後、左右方向の姿勢を維持している。保持バー17は中央で下方に延び、その下端で図2で再び左右に延び、その両端部で2本のロッド22で前後方向に移動可能な状態で自重を支持し、ロッド22部位でスプリング23により前方に付勢されている。このスプリング23の付勢によって、保持バー17自体も図3における左右方向の姿勢を維持される。
【0012】
つぎに、本発明の各実施例に特有な構成を説明する。
本発明の第1実施例では、図1〜図4に示すように、クランプアーム13は支点24まわりに揺動可能にブラケット15に支持された揺動アームからなり、シール材1の周方向に図3に示す如く複数箇所(たとえば、4ケ)設けられている。クランプアーム13は、その前端部でシール材1を縮径させるとともに挿入穴2に押し込み、その後端部でばね25により連結されて後端部が半径方向に互いに寄せられる方向に揺動付勢されている。
【0013】
クランプアーム駆動装置14はクランプシリンダー(エアシリンダー)からなり、ブラケット15によって支持されている。クランプシリンダー14のロッドには、多角錐26が取り付けられている。多角錐26は、八角錐(テーパコーン)から構成されている。八角錐26は、前端から後方に向って拡開している。八角錐26のテーパ部(側面)は、各クランプアーム13の後端部と摺動自在に接触している。クランプシリンダー14が八角錐26を前進させると、各クランプアーム13はその前端部(シール材1に接触する側の端部)が半径方向に互いに寄せられる方向に回動され、シール材1を縮径させる。クランプアーム13はブラケット15で支持されブラケット15は圧入シリンダー12で前方に付勢されているので、クランプアーム13も前方に付勢されており、クランプアーム13が挿入穴2の内径よりも小さくなる位置迄揺動されたときにクランプアーム13は挿入穴2に侵入しシール材1を挿入穴2の奥へと押し込む。
【0014】
図4に示すように、八角錐26は、8つのテーパ部のうち対向する4つのテーパ部26aが同じテーパ角を有しており、他の対向する4つのテーパ部26bは途中からテーパ角が異なっている。クランプアーム13の後端部は、この2つのテーパ部26a、26bのうちいずれかと接触している。テーパ部26aは、軸心まわりに90°ごとに配置されており、テーパ角が全長にわたり同じである。テーパ部26bも軸心まわりに90°ごとに配置されている。テーパ部26aとテーパ部26bは、軸心まわりに45°ずれている。テーパ部26bには、途中から底面側まで延びる溝26cが形成されている。テーパ部26bは、先端から途中まではテーパ部26aと同じテーパ角であり、途中から溝26cの形成によってテーパ角が軸心に対し緩やかになっている。
八角錐26は、クランプシリンダ14のロッドとともに軸心まわりに回転可能になっている。八角錐26は、底面に軸方向に突出する位置決めブロック29を有している。ブラケット15には、位置決めブロック29が進入可能な逃げ穴30が形成されている。クランプアーム13は、位置決めブロック29が逃げ穴30に進入した時のみ、溝26cを有するテーパ部26bと接触し、位置決めブロック29が逃げ穴30に進入しない状態では、クランプアーム13が溝26cを有しないテーパ部26aと接触する。
【0015】
ブラケット15には、テーパ部26a、26bの後端部と接触可能な回り止めプレート32が取り付けられている。八角錐26は、回り止めプレート32との接触により軸心まわりの動きが阻止される。八角錐26を軸心まわりに回転させる場合は、回り止めプレート32はブラケット15から引き抜かれる。径の大きなサイズのシール材1′を径の大きな挿入穴2′に圧入する場合は、溝26cを有するテーパ部26bをクランプアーム13と接触させ、径の小さなサイズのシール材1を挿入穴2に圧入する場合は、テーパ角が一定のテーパ部26aに接触させる。クランプアーム13は、テーパ部26bと接触することにより、前端部の縮径方向の揺動量が抑えられ、前端部がシール材1′の内周面よりも内側にくるのが阻止される。
【0016】
プレート19には、退避シリンダ33が取り付けられている。退避シリンダ33は、エアシリンダーから構成されている。エアシリンダ33のロッドは、リンク20の端部と接触している。エアシリンダ33は、シール材1、1′が挿入穴2、2′の底部まで完全に押し込まれた後に伸長し、保持レバー16を図1の矢印に示すように、シール材1、1′から離れる方向に揺動させる。
【0017】
本発明の第2実施例では、図5に示すように、クランプアーム駆動装置14はクランプシリンダー(エアシリンダー)からなり、ブラケット15によって支持されている。クランプシリンダー14のロッドには、テーパコーン36が取り付けられており、テーパコーン36のテーパ部36aは前端から後方に向って拡開しており、このテーパ部36aは各クランプアーム13の後端部と摺動自在に接触している。クランプシリンダー14がテーパコーン36を前進させると、各クランプアーム13はその前端部(シール材1に接触する側の端部)が半径方向に互いに寄せられる方向に回動され、シール材1を縮径させる。クランプアーム13はブラケット15で支持されブラケット15は圧入シリンダー12で前方に付勢されているので、クランプアーム13も前方に付勢されており、クランプアーム13の外径が挿入穴2の内径よりも小さくなる位置迄揺動されたときにクランプアーム13は挿入穴2に侵入しシール材1を挿入穴2の奥へと押し込む。
【0018】
クランプシリンダ14は、ケーシング14aの前方と後方に延びるロッド14bを有している。ロッド14bの後端部には、半径方向外方に膨出するストッパ14cが形成されている。クランプシリンダ14のケーシング14aの両端面側には、クランプアーム13の揺動量を調整する間座35a、35bが設けられている。間座35a、35bは、平面形状が馬蹄形をしている。一方の間座35aは、ブラケット15とテーパコーン36との間に配置されており、径の小さなシール材1の圧入に用いられる。他方の間座35bは、ケーシング14aとストッパ14cとの間に配置されており、径の大きなシール材1′の圧入に用いられる。エアシリンダ14のロッド14bのストロークは、間座35a、35bを用いることにより変化させることができ、クランプアーム13の揺動量を調整することができる。
【0019】
保持レバー16は、第1実施例ではエアーシリンダ33の伸長によりシール材1から離れる方向に揺動させるように構成したが、第2実施例では、保持レバー高さ調整用モータ18は保持レバーの退避手段を兼用している。保持レバー高さ調整用モータ18は、シール材1が挿入穴2の底部まで完全に押し込まれた後に、保持レバー16を支持しているプレート19を下降させ、保持レバー16をシール材1から離れる方向に移動させる機能を有する。
【0020】
つぎに、作動を説明する。
まず、第1、第2実施例の共通の作動を説明する。
シール材1を保持レバー16で支持する。
ついで、圧入シリンダー12を作動させて縮径ユニット11を突き当て物に押し当てかつ付勢する。
ついで、クランプアーム駆動装置14を作動させてクランプアーム13の前端部を半径方向に互いに寄せ合わせシール材1を縮径させる。この縮径と圧入シリンダー12による付勢とによって、シール材1を挿入穴2に圧入し、さらに付勢によってシール材1を挿入穴2の奥へと押し込む。
【0021】
各実施例の作動は、つぎの通りである。
まず、本発明の第1実施例の作動を説明する。最初に、径の小さなシール材1の圧入について、図1および図2の中心線Aの上半分を参照して説明する。
図1に示す如く、圧入シリンダー12により縮径ユニット全体を突き当て物に突き当たるまで前進させる。径の小さなシール材1の圧入の場合は、クランプアーム13の後端部は、八角錐26の溝26cのないテーパ部26bと接触している。
ついで、クランプシリンダー14を作動させ八角錐26を前進させ、保持レバー16および保持バー17でラフに位置決めされたシール材1をクランプアーム13でセンタリングしながらクランプする。この時、クランプアーム13の前端部は円弧状に回動するため、シール材1をクランプするにはユニット全体を一定の押し力で突き当て物に押しつけつつクランプアーム13を後退させなければならない。それには、圧入シリンダー12の押し力はクランプシリンダー14によって発生する軸方向分力より小でなければならない(そうでなければクランプアーム13が揺動しない)。
ついで、更に八角錐26を前進させ、クランプアーム13を揺動し続けると、クランプアーム13とシール材1の接触角は小さくなっていき、クランプシリンダー14によって発生する半径方向分力の増大によりシール材1は縮径される。この段階では、半径方向分力が軸方向分力より大きくなるようにクランプアーム13の前端部の形状を設定しておくことが望ましい。
ついで、さらに八角錐26を前進させると、クランプアーム13が回動してシール材1の外径が挿入穴2の内径より小さくなり、圧入シリンダー12の押力によって、シール材1は挿入穴2に円滑に挿入される。
ついで、図2に示す如く、さらに八角錐26を前進させると、クランプアーム13は、前端部が挿入穴2の径よりも小さくなる位置まで揺動する。ここでも圧入シリンダー12の押し力は維持されているため、クランプアーム13の前端部でシール材1の側面を押し、所定の位置までシール材1を押し込むことができる。
【0022】
つぎに、径の大きなシール材1′の圧入について、図1および図2の中心線Aの下半分を参照して説明する。
径の大きなシール材1′の挿入穴2′への圧入の際には、八角錐26を軸心まわりに回転させ、位置決めブロック29を逃げ穴30に進入させる。この状態では、クランプアーム13は、溝26cを有するテーパ部26bと接触することになる。この場合は、位置決めブロック29が逃げ穴30に進入することにより、クランプシリンダー14の収縮時には、八角錐26に位置は位置決めブロック29が逃げ穴30に進入していない状態よりも後退している。したがって、図1の中心線Aよりも下半分に示すように、クランプアーム13の前端部は、シール材1の径が小さい場合(中心線Aよりも上半分に示す)に比べてより多く半径方向外方に移動している。
図1の位置からクランプシリンダー14を伸長させると、クランプアーム13は八角錐26の溝26cの底面と接触する。溝26cの底面のテーパ角は、溝26cのないテーパ部26aのテーパ角より緩いので、図2の中心線Aよりも下半分に示すように、クランプシリンダ14が伸長しきった状態ではクランプアーム13の揺動量が抑えられる。したがって、クランプアーム13の前端部は、径の大きなシール材1′を挿入穴2′に押し込むのに最適な位置に位置決めされる。
【0023】
シール材1、1′の挿入穴2、2′への圧入が完了すると、退避シリンダ33が伸長し、保持レバー16がシール材1、1′から離れる方向に移動する。したがって、圧入シリンダ12のロッドの収縮時には保持レバー16がシール材1、1′を挿入穴2、2′から引きずり出すことはなく、シール材1、1′の外径のばらつきによりシール材1、1′と挿入穴2、2′との嵌め合いがすきま嵌めとなる場合でも、挿入穴2、2′からのシール材1、1′の脱落は防止される。
【0024】
本発明の第2実施例の作動はつぎの通りである。
径の小さなシール材1の圧入時には、クランプシリンダー14に間座35aのみが装着される。径の大きなシール材1′の圧入の際には、クランプシリンダー14に間座36aのみが装着される。したがって、シール材の径の相違によりクランプアーム13の揺動量を変えることができ、第1実施例と同様にシール材1、1′の径に応じた縮径および挿入穴2、2′への押し込みが可能になる。
また、保持レバー高さ調整手段用モータ18は、保持レバー退避手段を兼用しているので、退避シリンダ33は不要になり、シール材圧入装置10の構成を簡素化することができる。
【0025】
【発明の効果】
(1)請求項1の装置によれば、クランプアームの揺動量は、多角錐のテーパ部の選択によって調整することができるので、シール材の径の大きさに適したクランプアームの揺動量を得ることができる。したがって、シール材をその径に応じた最適な大きさに縮径できるとともに、クランプアームをシール材の押し込みに適した位置に位置決めすることが可能になり、径の異なる複数種類のシール材を挿入穴の奥まで押し込むことができる。
)請求項の装置によれば、シール材が挿入穴に所定量押し込まれた後に、保持レバーを退避シリンダによってシール材の半径方向内側に移動するので、シール材と保持レバーとの干渉が回避でき、シール材の径のばらつきによりシール材と挿入穴の嵌め合いがすきま嵌めになる場合でも、挿入穴からのシール材の脱落を回避することができる。
)請求項の装置によれば、シール材が挿入穴に所定量押し込まれた後に、保持レバーをシール材の半径方向内側に移動させる保持レバー高さ調整用モータは、保持レバーの高さを調整も兼用するので、請求項の装置のように退避シリンダを用いる必要がなく、装置の構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のシール材圧入装置によりシール材を挿入穴に圧入する直前の状態を示す側面図ある。
【図2】図1の装置によりシール材を挿入穴に圧入した状態を示す側面図ある。
【図3】図1の装置部分の正面図である。
【図4】図1の装置における多角錐の正面図である。
【図5】本発明の第2実施例のシール材圧入装置によりシール材を挿入穴に圧入する直前の状態を示す側面図ある。
【図6】従来のシール材プレス圧入方式を実施する装置の部分側面図である。
【図7】本出願人により先に提案されたシール材圧入装置によりシール材を挿入穴に圧入する直前の状態を示す側面図ある。
【符号の説明】
10 シール材圧入装置
11 縮径ユニット
12 圧入シリンダー
13 クランプアーム
14 クランプアーム駆動装置
16 保持レバー
18 保持レバー高さ調整用モーター
26 多角錐
33 退避シリンダ
35a 間座
35b 間座
36 テーパコーン

Claims (3)

  1. シール材を支持して縮径する縮径ユニットと、
    前記縮径ユニットを挿入穴方向に押す圧入シリンダーと、
    からなり、
    前記縮径ユニットは、
    シール材を外周からシール材半径方向内側に押す揺動可能なクランプアームと、
    前記クランプアームを駆動するクランプアーム駆動装置と、
    前記クランプアーム駆動装置により往復動され、外周部にクランプアームの端部が接触する角度の異なる複数のテーパ部を有し、軸心まわりの回転によりクランプアームの端部を接触させるテーパ部を選択可能な多角錐と、
    を有している、
    シール材圧入装置。
  2. 前記縮径ユニットは、前記シール材を内側から保持する保持レバーと、前記シール材が挿入穴に所定量押し込まれた後に前記保持レバーをシール材の半径方向内側に移動させる退避シリンダとを有している請求項1記載のシール材圧入装置。
  3. 前記縮径ユニットは、前記シール材を内側から保持する保持レバーと、前記シール材が挿入穴に所定量押し込まれた後に前記保持レバーをシール材の半径方向内側に移動させる保持レバー高さ調整用モータとを有している請求項1記載のシール材圧入装置。
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JP4811261B2 (ja) * 2006-12-12 2011-11-09 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 シール材の圧入装置
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