JPH0957471A - 角形鋼管部材の内ダイアフラム形成方法 - Google Patents
角形鋼管部材の内ダイアフラム形成方法Info
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- JPH0957471A JPH0957471A JP21611895A JP21611895A JPH0957471A JP H0957471 A JPH0957471 A JP H0957471A JP 21611895 A JP21611895 A JP 21611895A JP 21611895 A JP21611895 A JP 21611895A JP H0957471 A JPH0957471 A JP H0957471A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 応力伝達がスムーズで、鋼管外面からの超音
波探傷による溶接欠陥の検出が容易な角形鋼管部材の内
ダイアフラム形成方法を提供する。 【解決手段】 一対の溝形鋼1a,1bのフランジ先端
どうしを溶接して角形断面とする角形鋼管部材の内ダイ
アフラム形成方法であって、一枚板からなる内ダイアフ
ラム3を用いる。内ダイアフラム3を表裏の裏当材7a
を介して予め一方の溝形鋼1aの内面に仮止めしてお
き、他方の溝形鋼1bには表裏の裏当材7bを内ダイア
フラム3の端部を挿入可能な間隔で仮止めしておく。溝
形鋼1a,1bを組み合わせることで、内ダイアフラム
3、裏当材7a,7bおよび溝形鋼1a,1bで囲まれ
た溶接孔部6a,6bを形成する。溝形鋼1a,1bの
フランジ先端どうしを溶接し、さらに溶接孔部6a,6
bのエレクトロスラグ溶接を行う。
波探傷による溶接欠陥の検出が容易な角形鋼管部材の内
ダイアフラム形成方法を提供する。 【解決手段】 一対の溝形鋼1a,1bのフランジ先端
どうしを溶接して角形断面とする角形鋼管部材の内ダイ
アフラム形成方法であって、一枚板からなる内ダイアフ
ラム3を用いる。内ダイアフラム3を表裏の裏当材7a
を介して予め一方の溝形鋼1aの内面に仮止めしてお
き、他方の溝形鋼1bには表裏の裏当材7bを内ダイア
フラム3の端部を挿入可能な間隔で仮止めしておく。溝
形鋼1a,1bを組み合わせることで、内ダイアフラム
3、裏当材7a,7bおよび溝形鋼1a,1bで囲まれ
た溶接孔部6a,6bを形成する。溝形鋼1a,1bの
フランジ先端どうしを溶接し、さらに溶接孔部6a,6
bのエレクトロスラグ溶接を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、エレクトロスラ
グ溶接を利用した閉鎖断面部材、特に角形鋼管部材の内
ダイアフラム形成方法に関するもので、例えば角形鋼管
柱の柱梁接合部あるいは角形鋼管トラスの節点部の補強
に用いる。
グ溶接を利用した閉鎖断面部材、特に角形鋼管部材の内
ダイアフラム形成方法に関するもので、例えば角形鋼管
柱の柱梁接合部あるいは角形鋼管トラスの節点部の補強
に用いる。
【0002】
【従来の技術】一般に、角形断面の柱ではH形鋼梁の応
力を柱に伝達するため、梁フランジ位置にダイアフラム
が取り付けられる。
力を柱に伝達するため、梁フランジ位置にダイアフラム
が取り付けられる。
【0003】図4、図5は角形鋼管柱のダイアフラムの
代表例を示したものである。
代表例を示したものである。
【0004】図4に示したものは外ダイアフラム形式と
呼ばれるもので、角形鋼管部材1としての鋼管の外側に
リング状のリブ(外ダイアフラム13)を溶接し、補強
する方法である。この方法には、リブの板取りが面倒な
こと、鋼管とリブ間の寸法誤差の吸収が困難なことの
他、リブが外壁取付けの邪魔になる等の欠点がある。
呼ばれるもので、角形鋼管部材1としての鋼管の外側に
リング状のリブ(外ダイアフラム13)を溶接し、補強
する方法である。この方法には、リブの板取りが面倒な
こと、鋼管とリブ間の寸法誤差の吸収が困難なことの
他、リブが外壁取付けの邪魔になる等の欠点がある。
【0005】図5は挟み板形式または梁通し形式と呼ば
れるもので、柱梁接合部において角形鋼管部材1からな
る柱をH形鋼梁2のフランジ位置で切断し、補強板(外
ダイアフラム13’)に突合せ溶接15して柱にする方
法である。この方法には、溶接線が多くなることや、溶
接熱応力、熱歪等の問題がある。
れるもので、柱梁接合部において角形鋼管部材1からな
る柱をH形鋼梁2のフランジ位置で切断し、補強板(外
ダイアフラム13’)に突合せ溶接15して柱にする方
法である。この方法には、溶接線が多くなることや、溶
接熱応力、熱歪等の問題がある。
【0006】図6は上記2形式の欠点を補うものとして
開発させれたもので、スリットダイアフラム形式と呼ば
れるものである。この形式は溝形鋼1a,1bの状態で
所定位置の内側に各々半割りの内ダイアフラム3a,3
bを溶接4した後、角形鋼管部材1とするものである。
開発させれたもので、スリットダイアフラム形式と呼ば
れるものである。この形式は溝形鋼1a,1bの状態で
所定位置の内側に各々半割りの内ダイアフラム3a,3
bを溶接4した後、角形鋼管部材1とするものである。
【0007】しかし、中央に間隙(スリット部16)が
生じ、内ダイアフラム3が一体化されていないため、梁
からの応力伝達が不十分であり、大きな断面の梁が取り
付く部分には使えない。
生じ、内ダイアフラム3が一体化されていないため、梁
からの応力伝達が不十分であり、大きな断面の梁が取り
付く部分には使えない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したスリットダイ
アフラム形式の欠点を補うものとして、特開昭61−1
22359号公報には、図7に示すように半割り内ダイ
アフラム3a,3bを電気抵抗溶接で一体化する内ダイ
アフラムの形成方法が示されており、また特開平4−3
00080号公報には、図8(a) 、(b) に示すように半
割り内ダイアフラム3a,3bをエレクトロスラグ溶接
で一体化する内ダイアフラムの形成方法が示されてい
る。
アフラム形式の欠点を補うものとして、特開昭61−1
22359号公報には、図7に示すように半割り内ダイ
アフラム3a,3bを電気抵抗溶接で一体化する内ダイ
アフラムの形成方法が示されており、また特開平4−3
00080号公報には、図8(a) 、(b) に示すように半
割り内ダイアフラム3a,3bをエレクトロスラグ溶接
で一体化する内ダイアフラムの形成方法が示されてい
る。
【0009】しかし、この場合、鋼管壁面から中央溶接
部までの距離が大きく、鋼管部材の完成後に超音波探傷
により溶接欠陥を検出することが困難となる問題があ
る。
部までの距離が大きく、鋼管部材の完成後に超音波探傷
により溶接欠陥を検出することが困難となる問題があ
る。
【0010】本願発明は、応力伝達がスムーズで、かつ
鋼管外面からの超音波探傷により溶接欠陥の検出が容易
であり、信頼性に富む角形鋼管部材の内ダイアフラム形
成方法を提供することを目的としたものである。
鋼管外面からの超音波探傷により溶接欠陥の検出が容易
であり、信頼性に富む角形鋼管部材の内ダイアフラム形
成方法を提供することを目的としたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以下、本願発明の概要を
添付図面の符号を用いて説明する。
添付図面の符号を用いて説明する。
【0012】本願の請求項1に対応する角形鋼管部材の
内ダイアフラム形成方法は、一対の溝形鋼1a,1bの
フランジ先端どうしを溶接5して角形断面とする角形鋼
管部材の内ダイアフラム形成方法であって、一枚板から
なる内ダイアフラム3を用いる。
内ダイアフラム形成方法は、一対の溝形鋼1a,1bの
フランジ先端どうしを溶接5して角形断面とする角形鋼
管部材の内ダイアフラム形成方法であって、一枚板から
なる内ダイアフラム3を用いる。
【0013】この内ダイアフラム3の取り付けについて
は、内ダイアフラム3の外周部の表裏に裏当材を配置
し、内ダイアフラム3の外周面と表裏の裏当材および溝
形鋼1a,1bの内面とで囲まれた間隙である溶接孔部
6a,6bを全周に渡ってエレクトロスラグ溶接するこ
とによって行い、このようにして内ダイアフラム3を角
形鋼管部材1の内側に固着する。
は、内ダイアフラム3の外周部の表裏に裏当材を配置
し、内ダイアフラム3の外周面と表裏の裏当材および溝
形鋼1a,1bの内面とで囲まれた間隙である溶接孔部
6a,6bを全周に渡ってエレクトロスラグ溶接するこ
とによって行い、このようにして内ダイアフラム3を角
形鋼管部材1の内側に固着する。
【0014】本願発明では、その際、内ダイアフラム3
を表裏の裏当材7aを介して予め一方の溝形鋼1aの内
面に仮止めしておき、他方の溝形鋼1bには表裏の裏当
材7bを内ダイアフラム3の端部を挿入可能な間隔で仮
止めしておき、その状態で溝形鋼1a,1bを組み合わ
せることで溶接孔部6a,6bを形成し、溝形鋼1a,
1bのフランジ先端どうしの溶接および溶接孔孔部6
a,6bのエレクトロスラグ溶接を行う。
を表裏の裏当材7aを介して予め一方の溝形鋼1aの内
面に仮止めしておき、他方の溝形鋼1bには表裏の裏当
材7bを内ダイアフラム3の端部を挿入可能な間隔で仮
止めしておき、その状態で溝形鋼1a,1bを組み合わ
せることで溶接孔部6a,6bを形成し、溝形鋼1a,
1bのフランジ先端どうしの溶接および溶接孔孔部6
a,6bのエレクトロスラグ溶接を行う。
【0015】本願の請求項2に係る発明は、請求項1の
内ダイアフラム形成方法において、裏当材7aを介して
一方の溝形鋼1aの内面に仮止めされた内ダイアフラム
3の反対側端部が挿入される裏当材7b(他方の溝形鋼
1b側)との取り合い部に生ずる隙間位置近傍に、予め
熱膨張性耐火材8を配置しておき、エレクトロスラグ溶
接の熱で膨張した熱膨張性耐火材8が隙間を塞ぐこと
で、溶接孔部6a,6bからの溶融金属の流出を防止す
るようにしたものである。
内ダイアフラム形成方法において、裏当材7aを介して
一方の溝形鋼1aの内面に仮止めされた内ダイアフラム
3の反対側端部が挿入される裏当材7b(他方の溝形鋼
1b側)との取り合い部に生ずる隙間位置近傍に、予め
熱膨張性耐火材8を配置しておき、エレクトロスラグ溶
接の熱で膨張した熱膨張性耐火材8が隙間を塞ぐこと
で、溶接孔部6a,6bからの溶融金属の流出を防止す
るようにしたものである。
【0016】なお、ここでいう溝形鋼1a,1bはプレ
スまたは圧延等によって製造される市販の溝形鋼に限定
されず、溶接組立等を含む略溝形断面の鋼材一般をいう
ものとする。
スまたは圧延等によって製造される市販の溝形鋼に限定
されず、溶接組立等を含む略溝形断面の鋼材一般をいう
ものとする。
【0017】本願発明は、上述のように一枚板の内ダイ
アフラム3を用い、これを角形鋼管部材1をなす溝形鋼
1a,1bに対し、内ダイアフラム3の外周部に渡って
エレクトロスラグ溶接して角形鋼管部材1の内面に固着
するものであり、このエレクトロスラグ溶接部について
は、角形鋼管部材1の完成後の鋼管外面からの超音波探
傷により溶接欠陥の有無を確認することができる。
アフラム3を用い、これを角形鋼管部材1をなす溝形鋼
1a,1bに対し、内ダイアフラム3の外周部に渡って
エレクトロスラグ溶接して角形鋼管部材1の内面に固着
するものであり、このエレクトロスラグ溶接部について
は、角形鋼管部材1の完成後の鋼管外面からの超音波探
傷により溶接欠陥の有無を確認することができる。
【0018】ただし、溝形鋼1a,1bを組み合わせる
ことで、製作上、不可避の隙間が内ダイアフラム3と他
方の溝形鋼1bに取り付けられた裏当材7bの内面との
間に生じ、エレクトロスラグ溶接をした場合には、溶接
孔部6bから溶融金属の流出が起こる可能性がある。
ことで、製作上、不可避の隙間が内ダイアフラム3と他
方の溝形鋼1bに取り付けられた裏当材7bの内面との
間に生じ、エレクトロスラグ溶接をした場合には、溶接
孔部6bから溶融金属の流出が起こる可能性がある。
【0019】通常、内ダイアフラム3は1つの角形鋼管
部材1に対し、4〜6枚同時に組み込む必要があり、溶
融金属の漏れが生じないように、全ての裏当材7bおよ
び内ダイアフラム3の取り合いの寸法精度を管理するこ
とは、作業効率を著しく低下させる。
部材1に対し、4〜6枚同時に組み込む必要があり、溶
融金属の漏れが生じないように、全ての裏当材7bおよ
び内ダイアフラム3の取り合いの寸法精度を管理するこ
とは、作業効率を著しく低下させる。
【0020】本願の請求項2に係る発明では、この隙間
の近傍に、予め熱膨張性耐火材8を配置しておき、エレ
クトロスラグ溶接の入熱によりこれが膨張することで、
裏当材7bと内ダイアフラム3との隙間を塞ぎ、溶融金
属の流出を防止することができる。従って、裏当材7b
および内ダイアフラム3に要求される取り合いの寸法精
度は大幅に緩和され得る。
の近傍に、予め熱膨張性耐火材8を配置しておき、エレ
クトロスラグ溶接の入熱によりこれが膨張することで、
裏当材7bと内ダイアフラム3との隙間を塞ぎ、溶融金
属の流出を防止することができる。従って、裏当材7b
および内ダイアフラム3に要求される取り合いの寸法精
度は大幅に緩和され得る。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は本願発明の内ダイアフラム
形成方法の一実施形態を示したもので、(a)は裏当材お
よび内ダイアフラムの溝形鋼への取付け方法、(b) はエ
レクトロスラグ溶接を行うため角形鋼管部材を寝かせた
状態、(c) はそのA−A線断面を示している。
形成方法の一実施形態を示したもので、(a)は裏当材お
よび内ダイアフラムの溝形鋼への取付け方法、(b) はエ
レクトロスラグ溶接を行うため角形鋼管部材を寝かせた
状態、(c) はそのA−A線断面を示している。
【0022】内ダイアフラム3としては一枚板のものを
用い、内ダイアフラム3の外周部半周の表裏に裏当材7
aを隅肉溶接4aで取り付け、これを一方の溝形鋼1a
に隅肉溶接4bで仮止めする。
用い、内ダイアフラム3の外周部半周の表裏に裏当材7
aを隅肉溶接4aで取り付け、これを一方の溝形鋼1a
に隅肉溶接4bで仮止めする。
【0023】もう一方の溝形鋼1bには、内ダイアフラ
ム3を挿入可能な程度の間隙を残すように表裏の裏当材
7bを間隔をおいて配置し、隅肉溶接4bで取り付け
る。
ム3を挿入可能な程度の間隙を残すように表裏の裏当材
7bを間隔をおいて配置し、隅肉溶接4bで取り付け
る。
【0024】また、図示した例においては、裏当材7b
の先端部内面(3辺全て)に、切欠き部11を設けてい
る。
の先端部内面(3辺全て)に、切欠き部11を設けてい
る。
【0025】この溝形鋼1bを、フランジ先端どうしが
突き合わされるように組み込み、溝形鋼1a,1bのフ
ランジ先端どうしを溶接5により接合し、角形鋼管部材
1を形成する。
突き合わされるように組み込み、溝形鋼1a,1bのフ
ランジ先端どうしを溶接5により接合し、角形鋼管部材
1を形成する。
【0026】また、裏当材7bと内ダイアフラム3との
取り合い部近傍には、熱膨張性耐火材8を予め塗布(塗
料タイプ、コーキングタイプの場合)する等して配置し
ておく。
取り合い部近傍には、熱膨張性耐火材8を予め塗布(塗
料タイプ、コーキングタイプの場合)する等して配置し
ておく。
【0027】次に、エレクトロスラグ溶接の溶接線上に
おいて、溝形鋼1a,1bに穿設した上面側開口部9a
(図示の配置における上面側)より溶接用ワイヤーを挿
入し、下面側開口部9b直下に設けたスタートタブ10
から垂直にエレクトロスラグ溶接を行い、内ダイアフラ
ム3、裏当材7a,7bおよび溝形鋼1a,1b内面で
囲まれた間隙(溶接孔部6a,6b)を溶融金属で充填
して行く。
おいて、溝形鋼1a,1bに穿設した上面側開口部9a
(図示の配置における上面側)より溶接用ワイヤーを挿
入し、下面側開口部9b直下に設けたスタートタブ10
から垂直にエレクトロスラグ溶接を行い、内ダイアフラ
ム3、裏当材7a,7bおよび溝形鋼1a,1b内面で
囲まれた間隙(溶接孔部6a,6b)を溶融金属で充填
して行く。
【0028】この時、エレクトロスラグ溶接の熱により
熱膨張性耐火材8が膨張を開始し、裏当材7bと内ダイ
アフラム3との間に生じた隙間(図中eで示す)を塞
ぎ、溶融金属の流出を防ぐ。
熱膨張性耐火材8が膨張を開始し、裏当材7bと内ダイ
アフラム3との間に生じた隙間(図中eで示す)を塞
ぎ、溶融金属の流出を防ぐ。
【0029】また、内ダイアフラム3の堰止め用突出部
3aが水平方向のエレクトロスラグ溶接用の溶接孔部6
bへの溶融金属の流出を防止している。
3aが水平方向のエレクトロスラグ溶接用の溶接孔部6
bへの溶融金属の流出を防止している。
【0030】垂直方向エレクトロスラグ溶接が終了した
ら、角形鋼管部材1を90°回転させ、溶接用ワイヤー
を挿入するために上下端(90°回転させた状態での上
下端)に新しい開口部を穿孔し、同様の手順でエレクト
ロスラグ溶接を行う。
ら、角形鋼管部材1を90°回転させ、溶接用ワイヤー
を挿入するために上下端(90°回転させた状態での上
下端)に新しい開口部を穿孔し、同様の手順でエレクト
ロスラグ溶接を行う。
【0031】なお、内ダイアフラム3が挿入される側の
裏当材7bの先端内面に設けられた切欠き部11は、鋼
管部材の組立ての際に内ダイアフラム3を表裏の裏当材
7b間に差し込むときに、内ダイアフラム3が予め配置
された熱膨張性耐火材8に干渉し、これを削り取ること
を防止するためのものである。
裏当材7bの先端内面に設けられた切欠き部11は、鋼
管部材の組立ての際に内ダイアフラム3を表裏の裏当材
7b間に差し込むときに、内ダイアフラム3が予め配置
された熱膨張性耐火材8に干渉し、これを削り取ること
を防止するためのものである。
【0032】また、溝形鋼1bに取り付けられた裏当材
7bの溝形鋼1b内面側への出幅hを十分に大きくし、
溶融金属の流出経路を長くすることで、溶融金属の温度
低下が促され、隙間eで溶融金属が凝固するので、溶接
孔部6bからの溶融金属の流出を防止することができ
る。
7bの溝形鋼1b内面側への出幅hを十分に大きくし、
溶融金属の流出経路を長くすることで、溶融金属の温度
低下が促され、隙間eで溶融金属が凝固するので、溶接
孔部6bからの溶融金属の流出を防止することができ
る。
【0033】図2および図3は、熱膨張性耐火材8の配
置位置のバリエーションを示したものである。
置位置のバリエーションを示したものである。
【0034】図1の例では、熱膨張性耐火材8が裏当材
7bの切欠き部11に配置されていたのに対し、図2の
実施形態では内ダイアフラム3の周辺部の表裏で切欠き
部11に対向する位置に配置されている。また、図3の
実施形態では、切欠き部11の形状が、図1の矩形断面
に対し、三角形断面となっている。
7bの切欠き部11に配置されていたのに対し、図2の
実施形態では内ダイアフラム3の周辺部の表裏で切欠き
部11に対向する位置に配置されている。また、図3の
実施形態では、切欠き部11の形状が、図1の矩形断面
に対し、三角形断面となっている。
【0035】熱膨張性耐火材8としては、塗料タイプ、
コーキングタイプ(半練りタイプ)等、塗布するタイプ
のものや、テープ状、板状に成形され、貼り付けるタイ
プのもの等、何れでもよい。
コーキングタイプ(半練りタイプ)等、塗布するタイプ
のものや、テープ状、板状に成形され、貼り付けるタイ
プのもの等、何れでもよい。
【0036】また、熱膨張性耐火材8の厚みが非常に薄
く、かつ角形鋼管部材の組立ての際に、内ダイアフラム
3が熱膨張性耐火材8に干渉しても削り取られる恐れの
ないときには、裏当材7bの切欠き部を省略することが
できる。
く、かつ角形鋼管部材の組立ての際に、内ダイアフラム
3が熱膨張性耐火材8に干渉しても削り取られる恐れの
ないときには、裏当材7bの切欠き部を省略することが
できる。
【0037】
【発明の効果】 本願発明については、内ダイアフラム形式であるた
め、外ダイアフラム形式のようにダイアフラムが外壁等
の取り付けの邪魔となるおそれがない。
め、外ダイアフラム形式のようにダイアフラムが外壁等
の取り付けの邪魔となるおそれがない。
【0038】 挟み板形式のように角形鋼管部材をダ
イアフラム位置ごと切断する必要がなく、また溶接に関
する問題も少ない。
イアフラム位置ごと切断する必要がなく、また溶接に関
する問題も少ない。
【0039】 エレクトロスラグ溶接で内ダイアフラ
ムが一体化されるため、梁から柱あるいはトラス部材間
の応力伝達がスムーズとなり、大きな断面の梁やトラス
部材が取り付く部分等にも利用できる。
ムが一体化されるため、梁から柱あるいはトラス部材間
の応力伝達がスムーズとなり、大きな断面の梁やトラス
部材が取り付く部分等にも利用できる。
【0040】 鋼管外面からの超音波探傷により溶接
欠陥の検出が容易であり、信頼性に富む内ダイアフラム
を提供することができる。
欠陥の検出が容易であり、信頼性に富む内ダイアフラム
を提供することができる。
【0041】 本願の請求項2に係る発明について
は、エレクトロスラグ溶接の際に溶接孔部からの溶融金
属の流出を容易、安価、かつ確実に防止することがで
き、部材取り合いの要求寸法精度が大幅に緩和され、作
業効率が改善される。
は、エレクトロスラグ溶接の際に溶接孔部からの溶融金
属の流出を容易、安価、かつ確実に防止することがで
き、部材取り合いの要求寸法精度が大幅に緩和され、作
業効率が改善される。
【図1】本願発明の内ダイアフラム形成方法の一実施形
態を示したもので、(a) は角形鋼管部材の組立状況を示
す鉛直断面図、(b) はエレクトロスラグ溶接の際の姿勢
での鉛直断面図、(c) はそのA−A線断面図である。
態を示したもので、(a) は角形鋼管部材の組立状況を示
す鉛直断面図、(b) はエレクトロスラグ溶接の際の姿勢
での鉛直断面図、(c) はそのA−A線断面図である。
【図2】熱膨張性耐火材の配置位置に関する一例を示す
エレクトロスラグ溶接部分の断面図である。
エレクトロスラグ溶接部分の断面図である。
【図3】熱膨張性耐火材の配置位置に関する他の例を示
すエレクトロスラグ溶接部分の断面図である。
すエレクトロスラグ溶接部分の断面図である。
【図4】角形鋼管柱における従来の外ダイアフラム形式
の例を示したもので、(a) は立面図、(b) は平面図であ
る。
の例を示したもので、(a) は立面図、(b) は平面図であ
る。
【図5】角形鋼管柱における従来の挟み板形式の例を示
す立面図である。
す立面図である。
【図6】従来のスリットダイアフラム形式の例を示す平
面図である。
面図である。
【図7】従来の半割りダイアフラム中央部を電気抵抗溶
接により溶接する形式の例を示す断面図である。
接により溶接する形式の例を示す断面図である。
【図8】従来の半割りダイアフラム中央部をエレクトロ
スラグ溶接により溶接する形式の例を示したもので、
(a) は柱として立設した状態の水平断面図、(b) は正面
図である。
スラグ溶接により溶接する形式の例を示したもので、
(a) は柱として立設した状態の水平断面図、(b) は正面
図である。
1…角形鋼管部材、1a,1b…溝形鋼、2…H形鋼
梁、3…内ダイアフラム、3a,3b…半割り内ダイア
フラム、4a,4b…隅肉溶接、5…溶接、6,6a,
6b…溶接孔部、7…裏当材、8…熱膨張性耐火材、9
a…上面側開口部、9b…下面側開口部、10…スター
トタブ、11…切欠き部、13,13’…外ダイアフラ
ム、14…スカラップ、15…突合せ溶接、16…スリ
ット部、17…電極、18…電気絶縁材
梁、3…内ダイアフラム、3a,3b…半割り内ダイア
フラム、4a,4b…隅肉溶接、5…溶接、6,6a,
6b…溶接孔部、7…裏当材、8…熱膨張性耐火材、9
a…上面側開口部、9b…下面側開口部、10…スター
トタブ、11…切欠き部、13,13’…外ダイアフラ
ム、14…スカラップ、15…突合せ溶接、16…スリ
ット部、17…電極、18…電気絶縁材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大竹 章夫 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 一対の溝形鋼のフランジ先端どうしを溶
接して角形断面とする角形鋼管部材の内ダイアフラム形
成方法であって、一枚板からなる内ダイアフラムの外周
部の表裏に裏当材を配置し、前記内ダイアフラムの外周
面と表裏の裏当材および前記溝形鋼の内面とで囲まれた
間隙である溶接孔部を全周に渡ってエレクトロスラグ溶
接し、前記内ダイアフラムを前記角形鋼管部材の内側に
固着するに当たり、一方の溝形鋼について予めその内面
に前記内ダイアフラムを裏当材を介して仮止めしてお
き、他方の溝形鋼については予めその内面に表裏の裏当
材を前記内ダイアフラムの端部を挿入可能な間隔で仮止
めしておき、その状態で前記溝形鋼どうしを組み合わせ
ることで前記溶接孔部を形成することを特徴とする角形
鋼管部材の内ダイアフラム形成方法。 - 【請求項2】 前記他方の溝形鋼の内面に仮止めした裏
当材と、前記内ダイアフラム端部との取り合い部に生じ
る隙間位置近傍に熱膨張性耐火材を配置しておき、前記
エレクトロスラグ溶接に際し、熱膨張性耐火材の膨張に
より溶接孔部からの溶融金属の流出を防止する請求項1
記載の角形鋼管部材の内ダイアフラム形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21611895A JP3246285B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 角形鋼管部材の内ダイアフラム形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21611895A JP3246285B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 角形鋼管部材の内ダイアフラム形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0957471A true JPH0957471A (ja) | 1997-03-04 |
JP3246285B2 JP3246285B2 (ja) | 2002-01-15 |
Family
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21611895A Expired - Fee Related JP3246285B2 (ja) | 1995-08-24 | 1995-08-24 | 角形鋼管部材の内ダイアフラム形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3246285B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100918974B1 (ko) * | 2007-10-24 | 2009-09-25 | 최진욱 | 콘크리트 충전 강관 기둥 및 이의 제조방법 |
CN102500918A (zh) * | 2011-11-15 | 2012-06-20 | 中冶陕压重工设备有限公司 | 一种异形截面的电渣焊方法 |
KR101939949B1 (ko) * | 2018-06-29 | 2019-01-17 | 염정수 | 철근 선조립 기둥 기반 hpc 기둥 |
-
1995
- 1995-08-24 JP JP21611895A patent/JP3246285B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN102500918A (zh) * | 2011-11-15 | 2012-06-20 | 中冶陕压重工设备有限公司 | 一种异形截面的电渣焊方法 |
KR101939949B1 (ko) * | 2018-06-29 | 2019-01-17 | 염정수 | 철근 선조립 기둥 기반 hpc 기둥 |
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