JP5527945B2 - 柱梁接合部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、角形鋼管柱とH形鋼梁との柱梁接合部とされる柱梁接合部コア、特に2つの鋼材を四角形断面に組み合わせて溶接接合した二鋼材溶接角形鋼管による柱梁接合部コアを用いた柱梁接合部構造に関する。
角形鋼管柱とH形鋼梁との柱梁接合部には、従来、角形鋼管柱の内側にダイアフラムを取り付ける内ダイアフラム工法、又は、角形鋼管柱と同一サイズの短尺角形鋼管の両端面にダイアフラム(いわゆる通しダイアフラム)を取り付ける通しダイアフラム工法がある。
かかるダイアフラム工法は、H形鋼梁のフランジをダイアフラムの位置に一致させる必要があるので、異なる梁成(梁の高さ寸法)のH形鋼梁を接合する場合は、各フランジ位置にそれぞれダイアフラムを介在させるか、あるいは、ダイアフラム位置に合わせて梁の端部をハンチ加工(梁の端部を梁成がテーパ状に変化する形状とする加工)するなど、煩雑な加工を要する。
上記の煩雑なダイアフラム工法に対して、図9(イ)、(ロ)に示すように充分な肉厚を持つダイアフラムなしの柱梁接合部コア1’(52’)を柱2と梁3との接合部に設け、梁3に作用する曲げモーメント等の応力を、このダイアフラムなし柱梁接合部コア1’(52’)を介して鋼管柱2に伝達するいわゆるノンダイアフラム工法がある。
図9(ロ)で角形鋼管柱2の辺寸法をA、板厚をt、柱梁接合部コア1’(52’)の辺寸法をA、板厚をtで示す。
この種のダイアフラムなしの柱梁接合部コア(ノンダアフラムコアと呼ぶ)を得るための角形鋼管として、2つの鋼材を四角形断面に組み合わせて溶接接合した二鋼材溶接角形鋼管がある。
この種の従来の二鋼材溶接角形鋼管は、図11のように、2本の溝形鋼51を互いに向き合わせ、フランジの先端同士を突き合わせ溶接した構造である。製造した角形鋼管52を所定長さに切断すればダイアフラムが不要な接合部コア52’として用いることができる。この接合部コア52’は対向する2辺の中央に溶接ビードwができる。
特許文献1(実開昭54−116910 内側隅部に膨出隅肉を有する角形鋼管柱)は、ノンダアフラムコアを想定しているものでなく、ダイヤフラムを不要とする剛性の高い角形鋼管柱を得るためのものであるが、内側隅部に膨出隅部を持つ特殊断面の溝形鋼を2丁合わせに溶接接合(すなわち互いに向き合わせ、フランジの先端同士を突き合わせ溶接接合)して角形鋼管柱とするものである。この角形鋼管柱を所定長さに切断してノンダアフラムコアとすることができる。
特許文献2(特許2915149号 角形鋼管柱)も、特許文献1と同じく、ノンダアフラムコアを想定しているものでなく、ダイヤフラムを不要とする剛性の高い角形鋼管柱を得るためのものであり、特許文献4と概ね同じある。
特許文献3(特開平1−138062 シーム角形鋼管の製造装置)は、角形鋼管柱に限らず一般的な用途の角形鋼管の製造装置であるが、2本の溝形鋼を互いに向き合わせ、フランジ同士を溶接して角形鋼管を製造する装置が示されている。
実開昭54−116910 特許2915149号 特開平1−138062
ところで、鉄骨構造建築物における柱2と梁3との接合部は、図10に示すように、隅柱の場合と、側柱の場合と、中柱の場合とで、接合態様が異なる。
隅柱では、その両側の梁は、隅柱の隅と反対の内側の二面aのそれぞれ幅方向外側縁に寄せた位置に接合される。
側柱では、側方に向く左右の梁が側柱の左右側面bにおける幅方向外側縁に寄せた位置に接合され、内側に向く梁が側柱の内側の面cの幅方向中央の位置に接合される。
中柱では、四方の梁がいずれも中柱の4つの面cのそれぞれ幅方向中央の位置に接合される。
したがって、柱2と梁3との接合部に溝形鋼2丁合わせの接合部コア52’を用いる場合、接合部コア52’における溶接ビードwの位置との関係で、図12、図13に示すような柱梁接合態様となる。
すなわち、隅柱では、図12(イ)、図13(イ)に示すように、一方の梁3aのフランジが必ず接合部コア52’の溶接ビードwと干渉する(突き当たる)。他方の梁3bは干渉しない。
側柱では、図12(ロ)、図13(ロ)に示すように、左右の梁3c、3dは溶接ビードwと干渉しないが、内側に向く梁3dはそのウエブ部分で溶接ビードwと干渉する。
中柱では、四方の梁3のうちの二方の梁3f、3gが必ずウエブ部分で溶接ビードwと干渉する(図13(ハ)の状態)。他の二方の梁3h、3iは干渉しない。
接合部コアの溶接ビードは盛り上がっているので、上記のように梁のウエブ部分やフランジが接合部コアの溶接ビードと干渉する部分では、溶接ビードのその干渉部分を削って表面を平らにしなければならない。溶接ビードの研削は通常、ディスクグラインダを溶接ビードに押し当てて研削するが、その研削作業は容易な作業ではなく多大な工数を要し、鉄骨骨組の組立ての施工性が悪い。
本発明は上記従来の欠点を解消するためになされたもので、H形鋼の梁を二鋼材溶接角形鋼管による接合部コアに溶接接合する際に、隅柱、側柱、中柱のいずれの場合でもH形鋼梁が接合部コアの溶接ビード部分と干渉しない接合部コアを提供すること、及びそのような干渉が発生しない柱梁接合構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明は、H形鋼の梁と角形鋼管柱とを接合する柱梁接合部構造であって、
角形鋼管柱とH形鋼梁との柱梁接合部とされる短尺角形鋼管状の柱梁接合部コアが、
2本の熱間圧延の山形鋼を方形に仮組みし各山形鋼の辺の先端部どうしを互いに溶接接合して角管断面にしたものであり、
角形鋼管柱である上下階の隅柱が前記柱梁接合部コアを介して溶接接合されるとともに、当該柱梁接合部コアは、その2箇所の溶接部を結ぶ対角線方向が、当該隅柱の両側のH形鋼梁のなす直角を2等分する方向となるような配置で両側のH形鋼梁と溶接接合されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、H形鋼の梁と角形鋼管柱とを接合する柱梁接合部構造であって、
角形鋼管柱とH形鋼梁との柱梁接合部とされる短尺角形鋼管状の柱梁接合部コアが、
山形鋼の一方の辺をその端部から適宜長さだけ切り落として短くするとともに開先加工を行ってなる2本の加工山形鋼を、一方の加工山形鋼の前記加工された短辺の先端の開先部が他方の加工山形鋼の加工されていない長辺の先端部内面に対向するような態様で仮組みし、前記短辺の先端の開先部と長辺の先端部内面との間を溶接部として溶接接合して角管断面にしたものであって、
角形鋼管柱である上下階の隅柱が前記柱梁接合部コアを介して溶接接合されるとともに、当該柱梁接合部コアは、その2箇所の溶接部を結ぶ対角線方向が、当該隅柱の両側のH形鋼梁のなす直角を2等分する方向となるような配置で両側のH形鋼梁と溶接接合されていることを特徴とする。
請求項は、請求項1又は2の柱梁接合部構造において、H形鋼梁が前記柱梁接合部コアの溶接部から離れた位置にあって、該柱梁接合部コアの一辺と前記H形鋼梁のフランジの側面とが概ね一直線となるように接合されていることを特徴とする。
請求項の発明は、H形鋼の梁と角形鋼管柱とを接合する柱梁接合部構造であって、
角形鋼管柱とH形鋼梁との柱梁接合部とされる短尺角形鋼管状の柱梁接合部コアが、
山形鋼の一方の辺をその端部から適宜長さだけ切り落として短くするとともに開先加工を行ってなる2本の加工山形鋼を、一方の加工山形鋼の前記加工された短辺の先端の開先部が他方の加工山形鋼の加工されていない長辺の先端部内面に対向するような態様で仮組みし、前記短辺の先端の開先部と長辺の先端部内面との間を溶接部として溶接接合して角管断面にしたものであって、
角形鋼管柱である上下階の側柱が前記柱梁接合部コアを介して溶接接合されるとともに、当該柱梁接合部コアは、加工山形鋼の加工されていない長辺が左右の面となるような配置で左右のH形鋼梁と溶接接合されていることを特徴とする。
請求項は、請求項の柱梁接合部構造において、H形鋼の梁のうち、対向する2つの梁のフランジ側面と柱梁接合部コアの一辺とが概ね一直線となるように接合されていることを特徴とする。
本発明の柱梁接合部コアによれば、2本の熱間圧延の山形鋼を方形に仮組みし、各山形鋼の辺の先端部どうしを互いに溶接接合した構造であるから、この柱梁接合部コアは、これを隅柱、側柱、中柱のいずれに用いた場合にも、図6に示すように、H形鋼の梁が接合部コアの溶接ビードと干渉しないようにすることが可能である。
これにより、ディスクグラインダで溶接ビードを削るという容易でない作業が全く不要となり、鉄骨骨組の組立ての施工性が大幅に向上する。
特に、隅柱の場合、柱梁接合部コアの向きを請求項3のような向きとすることにより、H形鋼の梁が接合部コアの溶接ビードと干渉しないようにすることができる。
また、側柱の場合、柱梁接合部コアの向きを請求項5のような向きとすることにより、H形鋼の梁が接合部コアの溶接ビードと干渉しないようにすることができる。
以下、本発明の一実施例の柱梁接合部構造に用いる柱梁接合部コア用の角形鋼管、及びこの角形鋼管による柱梁接合部コアを用いた柱梁接合部構造の実施例を、図1〜図10参照して説明する。
図1は本発明の一実施例の柱梁接合部構造に用いる柱梁接合部コア用の角形鋼管1の断面図、図2は図1の柱梁接合部コア角形鋼管1の断面を角形鋼管柱2の断面と対比させた図、図3は図1の角形鋼管1を製造する要領を説明する図、図4は実施例の柱梁接合コアが対象とする角形鋼管柱2の断面図、図5は前記角形鋼管1の製造に用いる山形鋼11の断面図である。
前記角形鋼管1は、先に説明した図9に示すように角形鋼管柱2とH形鋼梁3との柱梁接合部とされる柱梁接合部コア1’に用いる角形鋼管である。柱梁接合コア1’はダイアフラムなしの柱梁接合部コアであり、柱2と梁3との接合部に設けられて、梁3に作用する曲げモーメント等の応力を、このダイアフラムなし柱梁接合部コア1’を介して鋼管柱2に伝達する。
この柱梁接合部コア1’用の角形鋼管1は、2本の熱間圧延の山形鋼を方形に仮組みし、各山形鋼の辺の先端部どうしを互いに溶接接合した二鋼材溶接角形鋼管である。
この実施例では、二鋼材溶接角形鋼管を製造する素材鋼材として等辺山形鋼を2本用いる。図5にその等辺山形鋼10の断面を示す。この等辺山形鋼10の一方の辺を、その端部から適宜長さsだけ切り落として短くするとともに開先加工を行う。この場合、一方の辺の先端を図5の1点鎖線の位置で切断することで、切り落として短くするのと開先加工とを同時に行うことができる。この実施例では切り落とし長さsは概ね等辺山形鋼10の板厚tに相当する寸法とする。等辺山形鋼10の辺の長さをA、短くした辺の長さをB’、開先角度をθで示す。この加工をした山形鋼11を加工山形鋼と呼ぶ。
そして、一方の加工山形鋼11の前記加工された短辺の先端の開先部11cが他方の加工山形鋼11の加工されていない長辺の先端部内面に対向するような態様で仮組みし、短辺の先端の開先部11cと長辺の先端部内面との間を、裏当て金12を添えて溶接接合すると、四角形の1つの対角線方向にのみ溶接部がある二鋼材溶接角形鋼管である柱梁接合部コア用の角形鋼管1が得られる。
具体的な実施例について説明すると、加工山形鋼11を2本、図3に示すように、一方の加工山形鋼11の前記加工された短辺11bの先端の開先部11cが他方の加工山形鋼11の加工されていない長辺11aの先端部内面にルートギャップgをあけて対向するようにして、角形鋼管柱2の断面の辺寸法Aより若干大きな辺寸法の方形に仮組みする。その際、方形の角を挟む2辺のうちの一方の辺(図3で縦辺)の長さAが角形鋼管柱2の断面の辺寸法A(=素材の山形鋼10の辺寸法B)よりオフセット量fだけ大きく、他方の辺(図3の横辺)の長さCがさらに溶接時の縮み代dだけ大きい方形に仮組みする(すなわち、C=A+d)。
ルートギャップgは、素材の山形鋼10の一方の辺の端部を切り落とす際の切り落とし長さsを山形鋼板厚tに等しくした場合、g=f+d となる。
また、この仮組みに際して、前記長辺先端部内面の長辺先端から所定距離mの位置に裏当て金12を接合し、この裏当て金12に短辺11bの先端部を載せ、その状態で、短辺先端と長辺先端部内面とを溶接接合する。図3の横辺寸法Cは溶接縮みdにより縦辺寸法Aと等しく(C−d=A)なり、また縦辺寸法Aの溶接縮みは無視できるから、図1のような、縦横両辺とも寸法Aである正方形の角形鋼管1が得られる。図1等において溶接金属部をハッチングで示す。
この角形鋼管1を所定の長さに切断して柱梁接合部コア1’が得られる。
なお、溶接時に必要があれば(溶鋼の流れ出しが発生する場合には)、2点鎖線で示すように堰板(通常は冷却した銅板)13を設けるとよい。
この柱梁接合部コア1’を用いる鉄骨骨組の柱は、図9で説明した通り、上下階の角形鋼管柱2がこの柱梁接合部コア1’を介して溶接接合された構造であるが、この鉄骨骨組における柱梁接合部コア1’と梁3との接合部は、図6(イ)、(ロ)、(ハ)のような接合態様とする。
すなわち、隅柱では、図6(イ)のように、柱梁接合部コア1’を、その2箇所の溶接部(溶接ビードw)を結ぶ対角線方向が、当該隅柱の両側の梁3a、3bのなす直角を2等分する方向(1点鎖線Mの方向)となるように配する。
この態様でH形鋼の梁3が柱梁接合部コア1’の面に溶接接合される場合、図から明らかな通り、梁3が柱梁接合部コア1’の溶接ビードwと干渉することはない。
また、側柱では、図6(ロ)のように、柱梁接合部コアの長辺11aが側柱の左右面となるように配する。これにより左右の梁3c、3dが溶接ビードwと干渉することはない。また、中柱側に向かう梁3eは柱梁接合部コア1’の幅方向中央に位置するので、そしてH形鋼である梁3のフランジの幅は柱梁接合部コア1’の幅より充分短いので、梁3eが柱梁接合部コア1’の溶接ビードwと干渉することはない。
また、中柱では、図6(ハ)に示すように、四方の梁3f、3g、3h、3iがいずれも接合部コア1’の面の幅方向中央の位置に接合されるので、四方のいずれの梁3f、3g、3h、3iも柱梁接合部コア1’の溶接ビードwと干渉しない。
上記の通り、この柱梁接合部コア1’によれば、隅柱、側柱、中柱のいずれに用いる場合でも、梁3が柱梁接合部コア1’の溶接ビードwと干渉することはない。
なお、上記の柱梁接合部コア1’は、隅柱の場合、図7(イ)のような配置とすると、一方の梁3bのフランジが溶接ビードwと干渉するので、そのような配置とはしない。
また、側柱の場合、図7(ロ)のような配置とすると、左右の一方の梁3dのフランジが溶接ビードwと干渉するので、そのような配置とはしない。
中柱の場合、柱梁接合部コア1’をどのような向きに配置しても、梁3が溶接ビードwと干渉することはないので、柱梁接合部コア1’の向きに特に制限はない。
上記柱梁接合部構造における角形鋼管柱2及びH形鋼梁3のサイズについての具体例を、図8を参照して説明する。
柱梁接合部コアのサイズとして□200mm(Ao=200mm)または、□250mm(Ao=250mm)、溶接ビードが角部から50mm以下の位置にある断面での例を示す。
柱梁接合部コアの幅方向中央の位置に配置されるH形鋼梁の場合、□200mmの柱梁接合部コアに対してH200×100(フランジ幅100mm)のフランジ幅以下のH形鋼梁では溶接ビードとH形鋼のフランジは干渉することはない。同様に、□250mmの柱梁接合部コアに対してH300×150(フランジ幅150mm)のフランジ幅以下のH形鋼梁では溶接ビードとH形鋼のフランジは干渉することはない。
一方、柱梁接合部コアの幅方向端縁に一方のフランジ端を合せて配置されるH形鋼梁の場合、□200mmの柱梁接合部コアに対してH300×150(フランジ幅150mm)の フランジ幅以下のH形鋼梁では溶接ビードとH形鋼のフランジは干渉することはない。
同様に、□250mmの柱梁接合部コアに対してH400×200(フランジ幅200mm)のフランジ幅以下のH形鋼梁では溶接ビードとH形鋼のフランジは干渉することはない。
ところで、2つの鋼材を溶接して角形鋼管を製造する方法として従来、前述したように溝形鋼の2丁合わせ溶接は行われているが、山形鋼の2丁合わせ溶接は行われていない。その理由として、2つの溝形鋼を2丁合わせで四角形にした状態は左右対称であるのに対して、山形鋼を2丁合わせで四角形にした状態は左右非対称であるためと思われる。なお、ここで四角形における左右対称とは、辺の中央を直角に通る中心線に関して対称であることを指す。
具体的に言えば、溝形鋼の2丁合わせ溶接の場合には、製造しようとする角形鋼管の4つの角部が溝形鋼の角部として既に決まっているので、そして、溝形鋼のフランジの先端同士の突き合わせ溶接は四角形の辺の中央部の溶接であり、溶接縮みが角形鋼管の角部の角度に影響しないので、正しく直角の角部を持つ方形を得ることは比較的容易である。
これに対して、山形鋼の2丁合わせ溶接の場合は、四角形の角部の溶接であり、溶接縮みによって方形でなく菱形になり易い(正しく直角の角部を持つ方形を得にくい)。
山形鋼の2丁合わせ溶接で正しく直角の角部を持つ方形を得るためには、溶接時に2つの山形鋼を所定の姿勢でしっかりと固定する必要があるが、さらに、溶接縮み代を的確に把握する必要があり、そして、山形鋼をそのような溶接縮み代を考慮した辺寸法及び開先形状に精度よく加工する必要があり、さらには、溶接条件が影響することも考えられるので、角部が正しく直角でかつ精度よい方形の角形鋼管を安定して量産することは必ずしも簡単でない。
したがって、本発明により角形鋼管を製造する際には、角部が正しく直角でかつ精度よい方形の角形鋼管が安定して得られるように、溶接縮み代を的確に把握しかつその溶接縮み代を考慮した辺寸法及び開先形状に精度よく加工する等の充分な注意を払って製造する必要がある。
上記実施例では、山形鋼の一辺の先端部を切断して開先を形成しているが、山形鋼をそのまま使用して方形に仮組みし、各辺の突き当て部を溶接して角形鋼管を製造することも可能である。
本発明の一実施例の柱梁接合部コア用の角形鋼管の断面図である。 図1の柱梁接合部コア角形鋼管の断面を角形鋼管柱の断面と対比させた図である。 図1の柱梁接合部コア用の角形鋼管を製造する要領を説明する図である。 実施例の柱梁接合コアが対象とする角形鋼管柱の断面図である。 図1の柱梁接合部コア用の角形鋼管の製造に用いる山形鋼の断面図である。 本発明を採用した構築物の鉄骨骨組におけるH形鋼梁と柱梁接合部コアとの接合態様を説明するもので、(イ)は隅柱の場合、(ロ)は側柱の場合、(ハ)は中柱の場合である。 本発明によるH形鋼梁と柱梁接合部コアとの接合態様として採用しない例を説明するもので、(イ)は隅柱の場合、(ロ)は側柱の場合である。 上記実施例で使用される角形鋼管柱及びH形鋼梁のサイズについての具体例を説明するための図であり、(イ)は中柱及び一部の側柱の場合、(ロ)は隅柱及び他の一部の側柱の場合である。 ノンダイアフラム工法に用いる柱梁接合部コアを説明するもので、(イ)は柱梁接合部近傍の部分縦断面図、(ロ)は梁を省いて示したA−A断面図である。 構築物の鉄骨骨組におけるH形鋼梁と角形鋼管柱との一般的な接合態様を説明する平面図である。 従来の二鋼材溶接角形鋼管による柱梁接合部コアの断面図である。 H形鋼の梁を図11の柱梁接合部コアに接合する場合に、梁が柱梁接合部コアの溶接ビードと干渉する問題を説明するもので、(イ)は隅柱の場合、(ロ)は側柱の場合、(ハ)は中柱の場合である。 図12に示した従来の問題点を斜視図で示したもので、(イ)はH形鋼梁が柱梁接合部コアの幅方向中央の位置に接合される場合、(ロ)はH形鋼梁が柱梁接合部コアの幅方向縁部に寄って接合される場合である。
符号の説明
1 柱梁接合部コア用の角形鋼管
1’ 柱梁接合部コア
2 角形鋼管柱
3 梁
10 等辺山形鋼
11 加工山形鋼
11a (加工山形鋼の)長辺
11b (加工山形鋼の)短辺
11c 開先部
12 裏当て金
A 柱梁接合部コアの辺寸法
角形鋼管柱(建築構造用冷間成形角形鋼管)の辺寸法
B 使用する等辺山形鋼の辺寸法(=加工山形鋼の長辺の長さ)
B’加工山形鋼の短辺の長さ
C 2つの加工山形鋼を方形に仮組みする際にルートギャップを設ける側の辺の長さ
角形鋼管柱の板厚
t 柱梁接合部コアの板厚(=山形鋼の板厚)
s (板厚相当分の)切り落とし長さ

Claims (5)

  1. H形鋼の梁と角形鋼管柱とを接合する柱梁接合部構造であって、
    角形鋼管柱とH形鋼梁との柱梁接合部とされる短尺角形鋼管状の柱梁接合部コアが、
    2本の熱間圧延の山形鋼を方形に仮組みし各山形鋼の辺の先端部どうしを互いに溶接接合して角管断面にしたものであり、
    角形鋼管柱である上下階の隅柱が前記柱梁接合部コアを介して溶接接合されるとともに、当該柱梁接合部コアは、その2箇所の溶接部を結ぶ対角線方向が、当該隅柱の両側のH形鋼梁のなす直角を2等分する方向となるような配置で両側のH形鋼梁と溶接接合されていることを特徴とする柱梁接合部構造。
  2. H形鋼の梁と角形鋼管柱とを接合する柱梁接合部構造であって、
    角形鋼管柱とH形鋼梁との柱梁接合部とされる短尺角形鋼管状の柱梁接合部コアが、
    山形鋼の一方の辺をその端部から適宜長さだけ切り落として短くするとともに開先加工を行ってなる2本の加工山形鋼を、一方の加工山形鋼の前記加工された短辺の先端の開先部が他方の加工山形鋼の加工されていない長辺の先端部内面に対向するような態様で仮組みし、前記短辺の先端の開先部と長辺の先端部内面との間を溶接部として溶接接合して角管断面にしたものであって、
    角形鋼管柱である上下階の隅柱が前記柱梁接合部コアを介して溶接接合されるとともに、当該柱梁接合部コアは、その2箇所の溶接部を結ぶ対角線方向が、当該隅柱の両側のH形鋼梁のなす直角を2等分する方向となるような配置で両側のH形鋼梁と溶接接合されていることを特徴とする柱梁接合部構造。
  3. 前記H形鋼梁は前記柱梁接合部コアの溶接部から離れた位置にあって、該柱梁接合部コアの一辺と前記H形鋼梁のフランジの側面とが概ね一直線となるように接合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の柱梁接合部構造。
  4. H形鋼の梁と角形鋼管柱とを接合する柱梁接合部構造であって、
    角形鋼管柱とH形鋼梁との柱梁接合部とされる短尺角形鋼管状の柱梁接合部コアが、
    山形鋼の一方の辺をその端部から適宜長さだけ切り落として短くするとともに開先加工を行ってなる2本の加工山形鋼を、一方の加工山形鋼の前記加工された短辺の先端の開先部が他方の加工山形鋼の加工されていない長辺の先端部内面に対向するような態様で仮組みし、前記短辺の先端の開先部と長辺の先端部内面との間を溶接部として溶接接合して角管断面にしたものであって、
    角形鋼管柱である上下階の側柱が前記柱梁接合部コアを介して溶接接合されるとともに、当該柱梁接合部コアは、加工山形鋼の加工されていない長辺が左右の面となるような配置で左右のH形鋼梁と溶接接合されていることを特徴とする柱梁接合部構造。
  5. 前記H形鋼の梁のうち、対向する2つの梁のフランジ側面と柱梁接合部コアの一辺とが概ね一直線となるように接合されていることを特徴とする請求項記載の柱梁接合部構造。
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