JPH11311218A - 中空パネルの結合構造 - Google Patents

中空パネルの結合構造

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JPH11311218A
JPH11311218A JP11705298A JP11705298A JPH11311218A JP H11311218 A JPH11311218 A JP H11311218A JP 11705298 A JP11705298 A JP 11705298A JP 11705298 A JP11705298 A JP 11705298A JP H11311218 A JPH11311218 A JP H11311218A
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pin
hollow panel
fitting
hollow
engaging
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JP11705298A
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English (en)
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Kozo Michisaka
浩三 道阪
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Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2個の中空パネル同士が幅方向の端部におい
て突合せ状態に結合された中空パネルの結合構造であっ
て、中空パネルをひっくり返すことなく中空パネル同士
を結合することのできる中空パネルの結合構造を提供す
ること。 【解決手段】 各中空パネル10、20における厚さ方
向両側の外板部11、12、21、22のうち、一方の
外板部12、22同士をピン嵌合により結合する。他方
の外板部11、21同士を溶接により結合する。この溶
接は摩擦撹拌接合により行うのが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば船舶や車
両用の床材、壁材、天井材に用いられる金属製の中空パ
ネルの結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、従来の複数個の中空
パネル(100)…の幅方向両端部における結合は、ま
ず各中空パネル(100)…における厚さ方向両側の両
外板部(101)(102)…のうちの一方の外板部
(102)(102)同士を、その幅方向両端部に突設
されている接合用突片(106)(106)においてM
IG、TIG等の溶融溶接により結合し、次いで、結合
した中空パネル(100)…をひっくり返した後、他方
の外板部(101)(101)同士を、同じくその幅方
向両端部に突設された結合用突片(106)(106)
において溶融溶接により結合することにより、行われて
いた。なお、同図において、(105)はジクザク状に
形成された仕切り板部、(103)(104)は幅方向
両端部の左右側板部、(W´)は溶接予定領域である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように結合した中空パネル(100)…をひっくり返す
作業は極めて面倒であり、そのため、従来の結合作業は
かなり作業性が悪いものであった。
【0004】この発明は、このような技術背景に鑑みて
なされたもので、中空パネルをひっくり返すことなく中
空パネル同士を結合することのできる中空パネルの結合
構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、2個の中空パネル同士が幅方向の端部
において突合せ状態に結合された中空パネルの結合構造
であって、各中空パネルの突合せ部における厚さ方向の
一端部は、ピン嵌合により結合されるとともに、他端部
は溶接により結合されていることを特徴とする。
【0006】これによれば、各中空パネルの突合せ部に
おける厚さ方向の一端部は、ピン嵌合により結合されて
おり、他端部は溶接により結合されているから、他端部
を結合する溶接作業は、パネルの厚さ方向の片側から行
うことができるようになる。したがって、結合作業の途
中で各中空パネルをひっくり返すという従来の面倒な作
業が必要なくなり、結合作業能率が格段に向上する。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0008】図1〜図3はこの発明の第1実施形態、図
4及び図5はこの発明の第2実施形態を示している。
【0009】まず、図1〜図3に示す第1実施形態につ
いて説明する。
【0010】この第1実施形態は、図1に示した断面形
状のアルミニウム(その合金を含む)押出形材製の第1
中空パネル(10)と第2中空パネル(20)を、その
幅方向の端部において突合せ状態に結合する場合を示す
ものである。
【0011】前記第1中空パネル(10)は、図1
(a)に示すように、並行状に対向配置された幅広長尺
な上下外板部(11)(12)と、両外板部(11)
(12)の幅方向両端部を連結した左右側板部(13)
(14)と、両外板部(11)(12)の幅方向中間部
を幅方向に所定間隔をおいて連結した複数個(同図では
2個)の仕切り板部(15)(15)とを備えている。
【0012】また、前記第2中空パネル(10)も第1
中空パネル(20)と同じように、上下外板部(21)
(22)と、左右側板部(23)(24)と、複数個
(同図では2個)の仕切り板部(25)(25)とを備
えている。
【0013】前記第1中空パネル(10)の左側板部
(13)の上端部は、厚肉に形成されており、この厚肉
部(13a)には、第2中空パネル(10)と連結した
際に該連結部が厚さ方向にずれてしまうことを防止する
ずれ防止用凸部(16)が側方に向かって突設されてい
る。一方、前記第2中空パネル(20)の右側板部(2
4)の上端部には、前記ずれ防止用凸部(16)に対応
するずれ防止用凹部(26)がその開口を側方に向ける
ようにして設けられており、第1中空パネル(10)と
第2中空パネル(20)とを突合せ状態に連結すると前
記ずれ防止用凸部(16)がその凹部(26)にぴった
りと嵌合するものとなされている。
【0014】このようにして構成された第1中空パネル
(10)と第2中空パネル(20)において、上外板部
(11)(21)同士はその幅方向の端部において溶接
にて結合されるものであり、一方、下外板部(12)
(22)同士はその幅方向の端部においてピン嵌合にて
結合されるものである。そのため、第1中空パネル(1
0)には、ピン嵌合を構成する一対のピン嵌合構成部の
うちの一方のピン嵌合第1構成部(30)が備えられて
おり、また第2中空パネル(20)には、他方のピン嵌
合第2構成部(40)が備えられている。
【0015】前記ピン嵌合第1構成部(30)について
説明すると、次の通りである。すなわち、図1(b)に
示すように、第1中空パネル(10)の左側板部(1
3)の下端部外面には、後記ピン(P)に係合する直角
三角形状断面の第1係合部(31)が、その直角をはさ
む2面のうちの一方の面が下外板部(12)の外面と面
一状態になるように、かつ他方の面が左側板部(13)
の外面と平行状態になるようにして連設されて、その斜
面と左側板部(13)の外面との間に、後記する第2係
合部(41)をぴったりと嵌め込むための上方に開口し
た第1嵌込み用凹部(33)が形成されるものとなされ
ている。また、前記第1係合部(31)の斜面には、半
円形状のピン装着孔形成用凹部(31a)が形成されて
いる。この第1係合部(31)は、前記ピン装着孔形成
用凹部(31a)に装着されるピン(P)に該凹部(3
1a)において係合するものである。また、左側板部
(13)の下部(13a)は、第2係合部(41)をピ
ン係合状態に保持するための保持部として作用するもの
である。
【0016】また、上記ピン嵌合第1構成部(30)に
対応する第2構成部(40)も第1構成部(30)と略
同じ構成である。すなわち、第2中空パネル(20)の
右側板部(24)の下端部外面には、ピン(P)に係合
する直角三角形状断面の第2係合部(41)が、その直
角をはさむ2面のうちの一方の面が下外板部(22)の
外面と平行状態になるように、かつ他方の面が右側板部
(24)の外面と平行状態になるようにして連設され
て、その斜面と右側板部(24)の外面との間に、前記
第1係合部(31)をぴったりと嵌め込むための下方に
開口した第2嵌込み用凹部(43)が形成されるものと
なされている。また、前記第2係合部(41)の斜面に
は、前記第1係合部(31)と同じく、半円形状のピン
装着孔形成用凹部(41a)が形成されている。この第
2係合部(41)は、前記ピン装着孔形成用凹部(41
a)に装着されるピン(P)に該凹部(41a)におい
て係合するものである。また、右側板部(24)の下部
(24a)は、前記第1係合部(31)をピン係合状態
に保持するための保持部として作用するものである。
【0017】そして、前記ピン嵌合第1構成部(30)
と第2構成部(40)とは、第1係合部(31)と第2
係合部(41)とを互いに対応する嵌込み用凹部(3
3)(43)に嵌め込むと、第1係合部(31)のピン
装着孔形成用凹部(31a)と第2係合部(41)のピ
ン装着孔形成用凹部(41a)とが合致状態となって第
1係合部(31)と第2係合部(41)との対向面間に
1個の円形のピン装着孔(H)が形成されるものとなさ
れている。そして、このピン装着孔(H)に、ピン
(P)を挿入装着して該ピン(P)をピン装着孔(H)
に嵌合させることによって、第2嵌込み用凹部(43)
に嵌まり込んだ第1係合部(31)がピン(P)に係合
するとともに、このピン係合状態が第2中空パネル(2
0)の右側板部(24)の下部(24a)により保持さ
れる結果、第1係合部(31)が第2嵌込み用凹部(4
3)から抜けなくなり、これと同じように第1嵌込み用
凹部(33)に嵌まり込んだ第2係合部(41)も第1
嵌込み用凹部(33)から抜けなくなって、第1及び第
2係合部(31)(41)の対応する嵌込み用凹部(4
3)(33)への嵌込み状態が保持されるものとなる。
その結果、下外板部(12)(22)同士がその幅方向
の端部において互いに結合されるものとなる。
【0018】以上にようにして構成された第1中空パネ
ル(10)と第2中空パネル(20)とは、次のように
して結合される。すなわち、第2中空パネル(20)の
右側部を少し持ち上げて第2係合部(41)を地面から
浮き上がらせて、この第2係合部(41)を第1中空パ
ネル(10)の第1嵌込み用凹部(33)に嵌め込むと
ともに、ずれ防止用凸部(16)をずれ防止用凹部(2
6)に嵌合させる。この嵌込み操作により、第1係合部
(31)も第2嵌込み用凹部(43)に嵌まり込んで、
第1係合部(31)と第2係合部(41)とが互いに対
応する嵌込み用凹部(43)(33)に嵌め込まれた状
態となり、図2(a)に示すように第1係合部(31)
と第2係合部(41)との対向面間に1個の円形のピン
装着孔(H)が形成される。
【0019】そして、所定の長さを有する円形断面のピ
ン嵌合用のピン(P)をこのピン装着孔(H)にパネル
の端面から挿入して該ピン(P)をピン装着孔(H)に
嵌合させる。これによりピン嵌合が構成されることとな
って、第1中空パネル(10)と第2中空パネル(2
0)の下外板部(12)(22)同士がその幅方向の端
部において互いに強固に結合される。
【0020】次いで、第1中空パネル(10)と第2中
空パネル(20)の上外板部(11)(21)同士を、
その幅方向の端部において外面側から溶接にて結合す
る。この溶接は、MIG、TIG、レーザ溶接等の各種
の溶融溶接法により行うことができるが、ここでは、固
相接合法の一つである摩擦撹拌接合法により行うことと
する。
【0021】この摩擦撹拌接合を説明すれば、次の通り
である。すなわち、径大の円柱状回転子(51)と、該
回転子(51)の端面(41a)軸線上に一体に設けら
れた径小のピン状プローブ(52)とを有する接合工具
(50)を用い、第1中空パネル(10)の上外板部
(11)の幅方向端部と第2中空パネル(20)の上外
板部(21)の幅方向端部との突合せ部(T)に、前記
プローブ(52)をその外面側から挿入する。挿入は、
図2(b)に示すように回転子(51)の端面(51
a)が上外板部(11)(21)の外面に当接するまで
行うことが、摩擦熱をより多く発生させることができる
点等で、望ましい。そして、プローブ挿入状態で、プロ
ーブ(52)との接触部近傍を摩擦熱で軟化させなが
ら、プローブ(52)を突合せ部(T)に沿って移動さ
せる。このプローブ(52)の移動に伴って、軟化部分
が撹拌されるとともに、プローブ(52)の進行圧力を
受けてプローブ(52)の通過溝を埋めるようにプロー
ブ(52)の進行方向後方へと回り込む態様に塑性流動
したのち摩擦熱を急速に失って冷却固化する。この現象
がプローブ(52)の移動に伴って順次繰り返されてい
き、最終的に上外板部(11)(21)同士がその幅方
向の端部において互いに強固に接合一体化される。
【0022】この摩擦撹拌接合法は、MIG、TIG、
レーザ溶接等の溶融溶接と比較して接合時の熱歪みによ
る変形が少ない等の利点を有している。したがって、摩
擦撹拌接合により接合された上外板部(11)(21)
同士は、極めて良好な接合状態で結合しているものとな
っている。
【0023】このようにして結合された第1中空パネル
(10)と第2中空パネル(20)を図3に示す。
【0024】第1中空パネル(10)の下外板部(1
2)と、第2中空パネル(20)の下外板部(22)と
は、同図(b)に示すように、第1及び第2係合部(3
1)(41)が互いに対応する嵌込み用凹部(43)
(33)にぴったりと嵌まり込むとともに、第1係合部
(31)と第2係合部(41)との対向面間に形成され
たピン装着孔(H)にピン(P)が嵌合して該ピン
(P)に第1係合部(31)と第2係合部(41)が係
合し、かつこれら第1及び第2係合部(31)(41)
のピン係合状態がともに対応する側板部(13)(2
4)の下部(13a)(24a)により保持されること
による、ピン嵌合によって、結合されている。
【0025】一方、第1中空パネル(10)の上外板部
(11)と、第2中空パネル(20)の上外板部(2
1)とは、その幅方向の端部同士が上記した摩擦撹拌接
合法により溶接(溶接部W)されることによって、結合
されている。
【0026】なお、こうして結合した第1及び第2中空
パネル(10)(20)を例えば車両用床材として用い
る場合には、結合した第1及び第2中空パネル(10)
(20)を、その下外板部(12)(22)を車内側に
して配置して、この下外板部(12)(22)の結合部
外面に各種防水処理を施すことにより、下外板部(1
2)(22)同士の結合間隙からの雨水の侵入を容易に
防止することができる。
【0027】次に、図4及び図5に示す第2実施形態に
ついて説明する。なお、同図には、上記第1実施形態と
同じ要素に同じ符号が付されている。
【0028】この第2実施形態において、第1中空パネ
ル(10)と第2中空パネル(20)とは、上記第1実
施形態と同様に、上外板部(11)(21)同士がその
幅方向の端部において溶接にて結合される一方、下外板
部(12)(22)同士がその幅方向の端部においてピ
ン嵌合にて結合されるものである。そのため、第1中空
パネル(10)には、ピン嵌合を構成する相互異形の一
対のピン嵌合構成部のうちの一方のピン嵌合第1構成部
(30)が備えられており、また第2中空パネル(2
0)には、他方のピン嵌合第2構成部(40)が備えら
れている。
【0029】前記ピン嵌合第1構成部(30)について
説明すると、次の通りである。すなわち、図4(b)に
示すように、第1中空パネル(10)の左側板部(1
3)の下端部はコ字状に窪んでおり、この窪み部の上下
一対の対向壁部のうちの上壁部をピン(P)に係合する
第1係合部(31)とし、また下壁部を後記第2係合部
(41)をピン係合状態に保持する保持部(32)とす
るものであって、前記第1係合部(31)の下面と前記
保持部(32)の上面との間に、第2係合部(41)を
ぴったりと嵌め込むための側方に開口した第1嵌込み用
凹部(33)が形成されるものとなされている。この第
1係合部(31)は、その一部が側方に向かって突出す
るように形成されている。また、この第1係合部(3
1)の下面には、半円形状のピン装着孔形成用凹部(3
1a)が形成されている。そして、この第1係合部(3
1a)は、前記ピン装着孔形成用凹部(31a)に装着
されるピン(P)に該凹部(31a)において係合する
ものである。また、前記保持部(32)の下面は、下外
板部(12)の下面と面一状態になっている。
【0030】一方、前記ピン嵌合第2構成部(40)は
次のように構成されている。すなわち、第2中空パネル
(20)の右側板部(24)の下端部には、ピン(P)
に係合する第2係合部(41)が側方に向かって突設さ
れている。この第2係合部(41)の上面には、前記第
1係合部(31)と同様に、半円形状のピン装着孔形成
用凹部(41a)が形成されている。そして、この第2
係合部(41)は、前記ピン装着孔形成用凹部(41
a)に装着されるピン(P)に該凹部(41a)におい
て係合するものである。また、この第2係合部(41)
の下面は、下外板部(22)の下面と面一状態になって
おり、かつその先端にはL字状に窪んだ保持部嵌込み用
凹部(44)が形成されている。
【0031】そして、前記ピン嵌合第1構成部(30)
と第2構成部(40)とは、第2係合部(41)を第1
嵌込み用凹部(33)に嵌め込むと、第1係合部(3
1)のピン装着孔形成用凹部(31a)と第2係合部
(41)のピン装着孔形成用凹部(41a)とが合致状
態となって第1係合部(31)と第2係合部(41)と
の対向面間に1個の円形のピン装着孔(H)が形成され
るものとなされている。そして、このピン装着孔(H)
にピン(P)を挿入して該ピン(P)をピン装着孔
(H)に嵌合させることにより、第1嵌込み用凹部(3
3)に嵌まり込んだ第2係合部(41)がピン(P)に
係合するとともに、このピン係合状態が保持部(32)
により保持される結果、第2係合部(41)が第1嵌込
み用凹部(33)から抜けなくなって、第2係合部(4
1)の嵌込み用凹部(33)への嵌込み状態が保持され
るものとなる。その結果、下外板部(12)(22)同
士がその幅方向の端部において結合されるものとなる。
【0032】以上にようにして構成された第1中空パネ
ル(10)と第2中空パネル(20)とは、次のように
して結合される。すなわち、第1中空パネル(10)の
左側部と第2中空パネル(20)の右側部とを接近させ
ることにより、第2係合部(41)が第1嵌込み用凹部
(33)に嵌まり込むとともに、ずれ防止用凸部(1
6)がずれ防止用凹部(26)に嵌合し、更に保持部
(32)が保持部嵌込み用凹部(44)に嵌まり込む。
このように第2係合部(41)が第1嵌込み用凹部(3
3)に嵌まり込むことにより、第1係合部(31)と第
2係合部(41)との対向面間に1個のピン装着孔
(H)が形成される。
【0033】そして、ピン(P)をピン装着孔(H)に
パネルの端面から挿入して該ピン(P)をピン装着孔
(H)に嵌合させる。これによりピン嵌合が構成される
こととなって、第1中空パネル(10)と第2中空パネ
ル(20)の下外板部(12)(22)同士がその幅方
向の端部において互いに強固に結合される。
【0034】次いで、第1中空パネル(10)と第2中
空パネル(20)の上外板部(11)(21)同士を、
その幅方向の端部において外面側から上記した摩擦撹拌
接合法による溶接にて結合する。
【0035】このようにして結合された第1中空パネル
(10)と第2中空パネル(20)を図5に示す。
【0036】第1中空パネル(10)の下外板部(1
2)と、第2中空パネル(20)の下外板部(22)と
は、同図(b)に示すように、第2係合部(41)が第
1嵌込み用凹部(33)に嵌まり込むとともに、第1係
合部(31)と第2係合部(41)との対向面間に形成
されたピン装着孔(H)にピン(P)が嵌合して該ピン
(P)に第1係合部(31)と第2係合部(41)が係
合し、かつこれら第1及び第2係合部(31)(41)
のピン係合状態が保持部(32)により保持されること
による、ピン嵌合によって、結合されている。
【0037】一方、第1中空パネル(10)の上外板部
(11)と、第2中空パネル(20)の上外板部(2
1)とは、その幅方向の端部が上記した摩擦撹拌接合法
により溶接されることによって、結合されている。
【0038】而して、上記の第1及び第2実施形態の中
空パネル(10)(20)において、各中空パネル(1
0)(20)は押出形材からなるので生産性が良く、し
かもアルミニウム製なので軽量なものとなっている。
【0039】また、第1及び第2係合部(31)(4
1)を対応する嵌込み凹部(33)(43)に嵌め込ん
で、これにより形成されるピン装着孔(H)にピン
(P)を差し込むことにより、下外板部(12)(2
2)同士が結合されるので、極めて簡単な作業で下外板
部(12)(22)同士を結合することができる。
【0040】また、溶接はこうして下外板部(12)
(22)同士が結合した第1及び第2中空パネル(1
0)(20)の上外板部(11)(21)に対して行わ
れるので、従来のように中空パネルをひっくり返す作業
が必要なくなり、溶接作業がかなり楽になる。
【0041】また、溶接は摩擦撹拌接合により行われて
いるので、溶接部(W)には熱歪みが殆ど発生しておら
ず、接合状態の良好なものとなっている。
【0042】なお、上記第1及び第2実施形態では、い
ずれも、各中空パネル(10)(20)の突合せ部にお
ける厚さ方向の一端部の結合として、下外板部(12)
(22)の突合せ部における結合を示しており、また他
端部の結合として、上外板部(11)(21)の突合せ
部における結合を示している。
【0043】以上、この発明の二つの実施形態を説明し
たが、この発明はこれら実施形態に限定されるものでは
ない。例えば、仕切り板部(15)は、従来例で示した
ようにジグザク状に形成されていても良し、波状に形成
されていても良い。
【0044】
【発明の効果】上述の次第で、この発明は、2個の中空
パネル同士が幅方向の端部において突合せ状態に結合さ
れた中空パネルの結合構造であって、各中空パネルの突
合せ部における厚さ方向の一端部は、ピン嵌合により結
合されるとともに、他端部は溶接により結合されている
ことを特徴とするものであるから、ピン嵌合を構成する
ピン嵌合構成部同士を嵌め合わせてそこにピンを装着す
るといった簡単な結合作業で、各中空パネルの突合せ部
における厚さ方向の一端部を結合することができるよう
になって、結合作業が容易になる。一方、他端部は溶接
により結合されるものであるが、この溶接作業は、パネ
ルの厚さ方向の片側から行うことができるようになっ
て、従来のように結合作業の途中で各中空パネルをひっ
くり返すといった面倒な作業が必要なくなる。したがっ
て、この発明によれば、結合作業を能率良く行うことが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態を示す図で、(a)は
中空パネルの全体斜視図、(b)はピン嵌合構成部の拡
大断面図である。
【図2】中空パネルを結合する途中の状態を示す図で、
(a)は中空パネルの斜視図、(b)は上外板部の拡大
断面図である。
【図3】中空パネルを結合した状態を示す図で、(a)
は中空パネルの全体斜視図、(b)はピン嵌合構成部の
拡大断面図である。
【図4】この発明の第2実施形態を示す図で、(a)は
中空パネルの全体斜視図、(b)はピン嵌合構成部の拡
大断面図である。
【図5】中空パネルを結合した状態を示す図で、(a)
は中空パネルの全体斜視図、(b)はピン嵌合構成部の
拡大断面図である。
【図6】従来の中空パネルの結合構造を示す端面図であ
る。
【符号の説明】
10、20…中空パネル 11、21…上外板部 12、22…下外板部 30、40…ピン嵌合構成部 50…接合工具 P…ピン W…溶接部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個の中空パネル(10)(20)同士が幅
    方向の端部において突合せ状態に結合された中空パネル
    の結合構造であって、 各中空パネル(10)(20)の突合せ部における厚さ方向
    の一端部は、ピン嵌合により結合されるとともに、他端
    部は溶接により結合されていることを特徴とする中空パ
    ネルの結合構造。
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