JPH0954450A - 電子写真感光体および電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体および電子写真装置

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JPH0954450A
JPH0954450A JP22606395A JP22606395A JPH0954450A JP H0954450 A JPH0954450 A JP H0954450A JP 22606395 A JP22606395 A JP 22606395A JP 22606395 A JP22606395 A JP 22606395A JP H0954450 A JPH0954450 A JP H0954450A
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electrophotographic
photoreceptor
photosensitive member
layer
electron
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JP22606395A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Yamaguchi
康浩 山口
Taketoshi Hoshizaki
武敏 星崎
Yasuo Sakaguchi
泰生 坂口
Katsumi Daimon
克己 大門
Masakazu Iijima
正和 飯島
Fumiaki Taho
文明 田甫
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負帯電動作が可能であり、電子写真特性に優
れたS字型有機感光体およびそれを用いた高画質のデジ
タル式電子写真装置を提供する。 【解決手段】 導電性基体上にn型光導電性粒子と結着
樹脂を含有する単層型の光導電層を有する電子写真感光
体であって、n型光導電性粒子が電子吸引性の置換基ま
たは部分構造を有するポルフィリン系化合物の少くとも
1種を含み、かつ負帯電における50%電位減衰に要す
る露光量が10%電位減衰に要する露光量の3倍未満で
ある。ポルフィリン系化合物として、ハロゲン原子およ
びシアノ基から選ばれた電子吸引性基を少くとも4個有
する無金属または金属フタロシアニン誘導体あるいはポ
ルフィラジン核にイミン構造を有するヘテロ芳香族縮合
環が少なくとも4個形成された無金属または金属ポルフ
ィラジン誘導体が使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性基体、有機光導
電層を含む電子写真感光体に関し、特にデジタル式電子
写真法に好適な負帯電型の電子写真感光体およびそれを
用いた電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、光導電層の層構成か
ら単層型のものと積層型のものとに大別される。このう
ち、積層型感光体は、光導電の2つの素過程である光電
荷発生と電荷輸送をそれぞれ別個の層に分担させた機能
分離型2層構成の感光体であり、機能を分離させること
により、各機能層ごとに材料の最適化がはかれるという
利点が生じ、高性能化に向けての活発な材料開発がなさ
れ、著しい性能の向上を遂げ、現在では電子写真感光体
の主流となり、複写機、プリンター、ファクシミリ等の
分野で活用されている。積層感光体に用いられる電荷発
生材料としては、無機あるいは有機の顔料および染料が
有効であり、露光波長に応じて、可視光用には六方晶セ
レン、ビスアゾ系顔料、多環キノン系顔料、ペリレン系
顔料などが、また近赤外光用にはフタロシアニン系顔
料、トリスアゾ系顔料等が実用されている。一方、電荷
輸送材料は、輸送電荷の極性でホール(正電荷)輸送材
料とエレクトロン(負電荷)輸送材料に大別され、トリ
アリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、スチル
ベン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の電子供与性化合
物がホール輸送に、またフルオレノン系化合物、マロノ
ニトリル系化合物、ジフェノキノン系化合物等の電子吸
引性化合物がエレクトロン輸送に、それぞれ有効である
ことが知られている。しかしながら、これまでのとこ
ろ、実用レベルの輸送特性が得られているものは、ホー
ル輸送性のもののみであり、特殊な例を除いては、エレ
クトロン輸送材料の実用化例はない。
【0003】積層感光体の層構成に関しては、図1に示
すような電荷輸送層4を上層にするもの(以下、順積層
構成と称する)と、図2に示すような電荷発生層3を上
層にするもの(以下、逆積層構成と称する)の2つの構
成が可能であるが、機械的強度、傷に対する画像への影
響、帯電性等の点で、薄膜の電荷発生層を下層とし、厚
膜の電荷輸送層を上層とする方が有利である。上記した
ような事情により、有機感光体は、ホール輸送性の電荷
輸送層を上層に用いる順積層構成をとることが通例であ
り、その結果、負帯電でのみ動作する動作極性上の制約
を有する。この制約に伴い、有機感光体を用いる電子写
真分野では、現像剤、現像装置、転写装置等の帯電極性
が関連する周辺技術において、感光体の帯電極性が負で
あることを前提として研究開発がなされてきており、正
帯電用の周辺技術は整備されていないというのが現状で
ある。特に、反転現像法を採用するデジタルカラー複写
機、デジタルカラープリンターなどに用いられるカラー
トナーとしては、正帯電感光体用のもので実用レベルの
特性を有するものは皆無である。
【0004】ところで、従来の光学的に原稿を感光体上
に結像させて露光するアナログ方式の電子写真式複写機
に用いる感光体としては、濃度階調による中間調再現性
を良くするために、図3に示すような、露光量に対し比
例的に電位減衰を起こす感光体(以下、「J字型感光
体」という。)が要求される。上記の機能分離積層型有
機感光体はこの範疇に入る光誘起電位減衰特性を示すも
のである。しかしながら、近年のさらなる高画質化、高
付加値化、ネットワーク化等の要請に伴い、盛んに研究
開発が行われているデジタル方式の電子写真装置では、
一般にドット等の有無の面積率で階調を出す面積階調方
式を採用または併用するため、むしろ図4に示すよう
な、ある露光量に達するまでは電位が減衰せず、その露
光量を越えると急峻な電位減衰が起こる、いわゆるS字
型の光誘起電位減衰特性を有する感光体(以下、「S字
型感光体」という。)を使用する方が、S/N比や画素
の鮮鋭度が高められる等の点から望ましい。また、文字
および線画のみを複写対象とする場合等、忠実な濃度階
調が不要である場合には、アナログ複写機においても、
同様の理由からS字型感光体が有効である。
【0005】S字型光誘起電位減衰特性は、ZnO等の
無機顔料あるいはフタロシアニン等の有機顔料を樹脂中
に粒子分散した単層型感光体において公知の現象である
{例えば、R.M.Schaffert:「Elect
rophotography」,Focal Pres
s,p.344(1975)、J.W.Weigl,
J.Mammino,G.L.Whittaker,
R.W.Radler,J.F.Byrne:「Cur
rent Problems in Electrop
hotography」,Walter de Gru
yter,p.287(1972)}。特に、現在多用
されている半導体レーザーおよびLEDの発信波長域で
ある600〜850nmに光感度を有するフタロシアニ
ン系顔料を樹脂中に分散したレーザあるいはLED露光
用単層型感光体について多数提案されている{例えば、
グエン・チャン・ケー,相沢:日本化学会誌,p.39
3(1986)、特開平1−169454号公報、同2
−207258号公報、同3−31847号公報、同5
−313387号公報}。しかしながら、フタロシアニ
ン系顔料は、一般にホール輸送性であり、これらに電荷
発生および電荷輸送の両機能を担わせる上記単層型感光
体は、正帯電でのみ動作するものであるため、負帯電感
光体用に整備された周辺技術を転用することができない
という問題があった。負帯電で動作するS字型感光体と
しては、ペリレン顔料、多環キノン顔料、ペリノン顔
料、チオピリリウム塩顔料、ビスアゾ顔料、ZnO顔料
等のn型半導体を樹脂中に粒子分散した単層型感光体が
報告されているが(例えば、Dullmage等:J.
Appl.Phys.,vol.4,p.5555、特
開平5−323644号公報)、これらの顔料は電荷輸
送能および/または電荷発生能が低く、実用に耐え得る
特性を有するものではない。唯一の例外的な成功例は、
染料増感あるいは顔料増感を施したZnO樹脂分散単層
型感光体であり、ダイレクト製版式のオフセット印刷用
マスター版として、活用されている。しかしながら、Z
nO顔料はトラップが多く、帯電性、電荷輸送能等に劣
ることが知られており、この例も電子写真特性における
高速性、耐久性に対する要求の低いマスター版故の成功
例であり、本発明の主な利用分野である複写機、プリン
ター、ファクシミリ等に用いる感光体としては不適当で
ある(河村:「電子写真技術の基礎と応用」,電子写真
学会編,コロナ社,p.424(1988)。
【0006】他方、有機太陽電池および有機半導体材料
の分野で、ピリジル基を導入したポルフィリン誘導体
{山下,木谷:「導電性有機薄膜の機能と設計」,共立
出版(1988)}、イミン構造を有するヘテロ芳香族
環が縮合環として形成されたポルフィラジン誘導体{上
林等:「第53回応用物理学会学術講演会講演予稿集
p.1042(1992)}、およびハロゲン基あるい
はシアノ基を導入したフタロシアニン誘導体{山口等:
第40回応用物理学会関係連合講演会講演予稿集p.1
106(1993)、重原等:第49回応用物理学会学
術講演会講演予稿集p.176(1988)}がn型半
導体であることが発見され、注目されている。既にこれ
らを電子写真感光体用の電荷発生材料として用いる試み
がなされているが、(例えば、特開昭64−569号公
報、特開平1−217362号公報、同2−44367
号公報、同5−181293号公報)、S字型感光体へ
の適用性に関しては開示がない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記のような問題点に鑑みてなされたものであ
る。すなわち、本発明の目的は、導電性基体、光導電層
を含む電子写真感光体において、負帯電動作が可能であ
り、従来の負帯電J字型有機感光体で育まれた周辺技術
を活用することができ、かつ、それ自身、電子写真特性
に優れたS字型有機感光体を提供することにある。本発
明の他の目的は、上記負帯電S字型有機感光体を用いた
高画質のデジタル式電子写真装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、エレクト
ロン輸送性材料及びn型半導性材料について、鋭意検討
を重ねた結果、電子吸引性の置換基または部分構造を有
するポルフィリン系化合物が電荷発生能とエレクトロン
輸送能を兼ね備えたn型光導電性材料であり、これ等を
絶縁樹脂中に粒子状に分散させた単層型の感光体が、負
帯電においてS字型の光誘起電位減衰挙動を示すことを
見出した。さらに電子吸引性の置換基または部分構造を
有するポルフィリン系化合物の中でも、フッ素置換フタ
ロシアニンに代表される電子吸引性置換基を有するフタ
ロシアニン誘導体およびポルフィラジン核にイミン構造
を有するヘテロ芳香族縮合環が形成されたポルフィラジ
ン誘導体が、近赤外域での光感度等の点で特に優れてい
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、導電性基体上に、n
型光導電性粒子と結着樹脂を含有する単層型の光導電層
を有する電子写真感光体であって、そのn型光導電性粒
子が電子吸引性の置換基または部分構造を有するポルフ
ィリン系化合物の少くとも1種を含み、かつ、負帯電に
おける50%電位減衰に要する露光量が10%電位減衰
に要する露光量の3倍未満であることを特徴とする。本
発明の電子写真装置は、負帯電を施すための帯電装置お
よびデジタル処理された画像信号に基づき露光を行う露
光装置を備えたものであって、負帯電用感光体として、
上記の電子写真感光体を備えたことを特徴とする。な
お、ここでn型光導電性材料とは、それのみを非電荷輸
送性の結着樹脂中に分散し、単層型感光体とした場合、
正帯電よりも負帯電の方がより高い光感度を示し、主た
る電荷輸送がエレクトロン(負電荷)であるものを指
す。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体例をあ
げてさらに詳細に説明する。図5は、本発明の電子写真
感光体の断面を示す模式図であって、1は導電性基体、
2は光導電層を示す。また、随意に、導電性基体と光導
電層の間に下引き層、光導電層の上に保護層等を設ける
ことができる。
【0011】本発明において、導電性基体としては、ア
ルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼等の金属製のドラ
ム、ベルトまたはシート等、或いは、金属製、セラミッ
ク製または樹脂製のドラム、ベルトまたはシート等の支
持体表面に、アルミニウム、ITO等の導電性膜を設け
たもの、または導電性樹脂等を塗布したもの等を用いる
ことができる。さらに必要に応じて、導電性基体の表面
には、酸化処理、薬品処理等の各種の処理を施すことが
できる。なお、本発明では、導電性基体は粗面化する必
要はないという利点がある。すなわち、レーザー光等の
可干渉光を露光用光源として用いる場合、従来の薄膜電
荷発生層と厚膜電荷輸送層からなる積層型感光体では、
導電性基体および/または電荷発生層と電荷輸送層との
界面からの入射光の反射により縞模様の画像欠陥(干渉
縞)が発生するという問題があり、この問題を回避する
ために可干渉光が乱反射するように導電性基体表面を粗
面化する方策が広く用いられている。ところが、導電性
基体表面を粗面化すると、その表面不均一性に起因し、
画像上に黒点、白抜け等の画像欠陥が発生する等の問題
があるのに対して、本発明の感光体は単層型であり、上
記のような内部反射が起らないため、上記のような問題
を生起する粗面化処理を導電性基体表面に施す必要はな
い。
【0012】また、導電性基体と光導電層の間には、下
引き層を設けてもよい。この下引き層は、光導電層の帯
電時に導電性基体から光導電層への電荷の注入を阻止
し、帯電能とその面内均一性を向上させる作用、および
/または、光導電層を導電性基体に対して一体的に接着
保持させる接着層としての作用等を示す。この下引き層
としては、ポリビニルアセタール、ポリビニルアルコー
ル、アルコール可溶性ナイロン等の有機樹脂膜、或いは
ジルコニウムアルコキシド、チタンアルコキシド、シラ
ンカップリング剤等の金属有機化合物を用いて形成した
金属酸化物膜等の公知のものを用いることができる。ま
た、エレクトロンのみを輸送し、ホール注入を阻止する
エレクトロン輸送層も下引き層として有効である。下引
き層の膜厚は、0.05〜10μmの範囲で任意に設定
されるが、好ましくは0.1〜7μmの範囲である。成
膜方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバ
ーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コー
ティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコー
ティング法、カーテンコーティング法、真空蒸着法等の
公知の方法を用いることができる。
【0013】本発明においては、n型光導電性粒子とし
て、電子吸引性の置換基または部分構造を有するポルフ
ィリン系化合物を少くとも1種が含有させることが必要
である。n型光導電性粒子の大きさとしては、最終的な
感光体中において、平均粒子径が0.001〜0.5μ
mの範囲にあることが好ましい。特に好ましくは、平均
粒子径0.01〜0.2μmの範囲である。n型光導電
性粒子個々の形状は、いかなるものでも構わないが、例
えば、球形、針形、柱形、不定形等の形状をとることが
できる。また、n型光導電性粒子は、非結晶体、多結晶
体、単結晶体のいずれでも構わないが、電荷発生能およ
び/または電荷輸送能の点で、結晶体が好ましい。一般
に、有機顔料は複数の結晶形を取り得、各結晶形ごとに
電子写真特性が異なることが知られている。本発明の感
光体においても、同一の材料を用いてもn型光導電性粒
子の結晶形、粒子形状等の違いにより、光感度等の電子
写真特性に違いが生じるが、それ等は全て本発明の範囲
内に包含される。また、n型光導電性粒子としては、電
子吸引性の置換基または部分構造を有するポルフィリン
系化合物を単独で用いても複数を混合して用いてもよ
く、さらにその個々の粒子は50容量%未満であれば、
電子吸引性の置換基または部分構造を有するポルフィリ
ン系化合物以外の絶縁性化合物またはエレクトロン輸送
性化合物を含むことができる。ただし、エレクトロン輸
送性化合物を用いる場合、そのエレクトロン輸送性化合
物が結着樹脂中に固溶してしまうとS字性が損なわれる
傾向にあるため、この問題を回避すべく材料或いは製造
方法を選択する必要がある。
【0014】電子吸引性の置換基または部分構造として
は、公知の全てのものを用いることができるが、ハロゲ
ン、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、ピリジル基等
またはイミン構造、キノン構造等が好ましい。この置換
基または部分構造の数としては4個以上が好ましく、4
個未満では十分なn性が得られない傾向にある。
【0015】また、上記置換基または部分構造が導入さ
れるポルフィリン系中心骨格としては、金属または無金
属のポルフィリン、アザポルフィリン、フタロシアニ
ン、アザフタロシアニン、ナフタロシアニン、アザナフ
タロシアニン等があげられる。中心金属としては、亜
鉛、マグネシウム、銅、鉄、クロム、コバルト、アルミ
ニウム、マンガン、チタン、インジウム、ガリウム、ケ
イ素、錫、バナジウム等があげられるが、これらに限定
されるものではない。また、中心金属にハロゲン化物イ
オン、水酸化物イオン、酸化物イオン、アルコキシドイ
オン、アリールオキシドイオン、ピリジン等が配位して
いてもよい。
【0016】電子吸引性の置換基または部分構造を有す
るポルフィリン系化合物の具体的な化合物としては、例
えば、金属および無金属の5,10,15,20−テト
ラピリジルポルフィリン、テトラ−2,3−ピラジノポ
ルフィラジン、テトラ−2,3−ピラジノフタロシアニ
ン、テトラフルオロテトラ−2,3−ベンゾポルフィリ
ン、オクタフルオロテトラ−2,3−ベンゾポルフィリ
ン、ヘキサデカフルオロテトラ−2,3−ベンゾポルフ
ィリン、テトラフルオロフタロシアニン、オクタフルオ
ロフタロシアニン、ヘキサデカフルオロフタロシアニ
ン、テトラクロロフタロシアニン、オクタクロロフタロ
シアニン、ヘキサデカクロロフタロシアニン、テトラシ
アノフタロシアニン、オクタシアノフタロシアニン、ヘ
キサデカシアノフタロシアニン、オクタフルオロオクタ
キス(フェニルチオ)フタロシアニン、オクタクロロオ
クタキス(フェニルチオ)フタロシアニン、オクタシア
ノオクタキス(フェニルチオ)フタロシアニン、テトラ
フルオロナフタロシアニン、オクタフルオロナフタロシ
アニン、ヘキサデカフルオロナフタロシアニン、テトラ
クロロナフタロシアニン、オクタクロロナフタロシアニ
ン、ヘキサデカクロロナフタロシアニン、テトラシアノ
ナフタロシアニン、オクタシアノナフタロシアニン、ヘ
キサデカシアノナフタロシアニン、オクタフルオロオク
タキス(フェニルチオ)ナフタロシアニン、オクタクロ
ロオクタキス(フェニルチオ)ナフタロシアニン、オク
タシアノオクタキス(フェニルチオ)ナフタロシアニン
等およびこれらの誘導体があげられる。
【0017】結着樹脂としては、成膜性を有する任意の
絶縁性樹脂を用いることができる。具体例としては、ポ
リカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリ
スチレン、ポリスルホン、ポリイミド、ポリアクリレー
ト、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリ塩化
ビニル、ポリシロキサン、フェノール樹脂、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱可塑性および熱
硬化性高分子重合体および共重合体、またはこれ等の混
合物があげられる。これ等の中でも、ポリカーボネート
とポリアリレートは、機械的強度、帯電性、繰り返し安
定性等の点で、本発明に用いる結着樹脂として特に好ま
しい。また、架橋硬化により絶縁性の3次元マトリック
スを形成し得る金属アルコキシド等も使用可能である。
【0018】n型光導電性粒子と結着樹脂を含有する光
導電層の作成方法は、特に限定されるものではなく、適
当な何如なる方法を採用してもよい。例えば、適当な溶
剤中に上記のような結着樹脂を溶解させた溶液に、上記
のようなn型光導電性物質の微結晶をボールミル法、ア
トライター法、サンドミル法、ペイントシェーク法、超
音波法等の湿式分散法にて分散させ、得られた分散液を
浸漬コーティング法等の湿式塗布法にて塗布した後、乾
燥させることにより得られる。また、あらかじめn型光
導電性微粒子を熱硬化性樹脂或いはシランカップリング
剤等により被覆不溶化したものを、適当な溶剤中に絶縁
性樹脂を溶解させた溶液に分散させ、塗布した後、乾燥
させることによって作製してもよい。また、絶縁性樹脂
中にn型光導電性物質を均一に分散させたものに加熱処
理、溶剤処理等を施すことによりn型光導電性物質の微
結晶を析出させることによっても作製することができ
る。さらにまた、絶縁性のブロックとn型光導電性のブ
ロックからなるブロック共重合体またはグラフト共重合
体において、n型光導電性ブロック部分が島、絶縁性ブ
ロック部分が海となる海島構造のミクロ相分離をなす系
も使用可能である。
【0019】この光導電層中のn型光導電性粒子と結着
樹脂の含有量は体積比で1/20〜4/1の範囲で任意
に設定されるが、特に1/10〜3/1の範囲が好まし
い。n型光導電性粒子の体積比率が上記範囲よりも少な
いと、十分な電荷輸送能が得られず、光感度、応答速度
等の低下を招く傾向にある。他方n型光導電性粒子の体
積比率が上記範囲よりも多いと、暗減衰の増加、帯電性
の低下、S字性の低下等の障害が発生する傾向にある。
ただし、前者の問題に関しては、このn型光導電性粒子
とは別にエレクトロン輸送性の粒子を添加するか、或い
はn型光導電性粒子として、針状或いは柱状のものを用
いること等により、また、後者の問題に関しては、n型
光導電性粒子をあらかじめ絶縁物質で被覆処理しておく
こと等により、それぞれの傾向を緩和することができ
る。光導電性層の膜厚は5〜50μmの範囲で任意に設
定されるが、好ましくは10〜35μmの範囲である。
【0020】また、光導電層中に、ホール輸送性化合物
あるいは電子供与性化合物を添加することにより、電荷
発生効率の向上、残留電位の低下、繰り返し安定性の向
上等の効果を得ることができる。有効なホール輸送性化
合物或いは電子供与性化合物としては、ベンジジン系、
アミン系、ヒドラゾン系、スチルベン系、カルバゾール
系等の低分子化合物およびこれらを側鎖または主鎖にも
つ高分子化合物等があげられる。
【0021】また、光導電層の上には、帯電部材等から
発生するオゾンや酸化性ガス等、及び紫外光等の化学的
ストレス或いは現像剤、紙、クリーニング部材等との接
触に起因する機械的ストレス等から光導電層を保護し、
光導電層の実質の寿命を向上させる、帯電電荷の光導電
層への注入を阻止し、帯電性を向上させる、および/ま
たは、トナー等と感光体との付着力を低減させ、感光体
表面のクリーニング性を向上させる等の目的で保護層を
設けることができる。保護層としては、公知のいかなる
ものをも使用可能であるが、例えば、特開昭60−36
38号公報に記載されているような導電性材料を適当な
結着樹脂中に分散させた半導電性複合膜等をあげること
ができる。その導電性材料としては、ジメチルフェロセ
ン等のメタロセン化合物、酸化アンチモン、酸化スズ、
酸化チタン、酸化インジウム、ITO等の金属酸化物等
を用いることができる。結着樹脂としては、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、
ポリアクリルアミド、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の公知
の樹脂を用いることができる。また、アモルファスカー
ボン等の半導電性無機膜も保護層として用いることがで
きる。
【0022】保護層の電気抵抗は、109 〜1014Ω・
cmの範囲内にあることが好ましい。電気抵抗が上記の
範囲以上になると、残留電位が増加し、他方、上記範囲
以下になると沿面方向での電荷漏洩が無視できなくな
り、解像力の低下が生じてしまう。保護層の膜厚は0.
5〜20μm、好ましくは1〜10μmの範囲である。
上記のような半導電性保護層を設けた場合、必要に応じ
て、光導電層と保護層との間に、保護層から光導電層へ
の電荷の漏洩を阻止する電荷注入阻止層を設けることが
好ましい。この電荷注入阻止層としては、特開昭60−
3638号公報に記載のもの等の公知のものを用いるこ
とができる。
【0023】上記の目的の保護層としては、上記半導電
性膜以外にも、絶縁性ホール輸送膜を用いることができ
る。ただし、この場合、保護層の膜厚は光導電層の膜厚
の1/4以下であることが好ましく、それ以上ではS字
性が低下し、望ましいデジタル特性が得られなくなる傾
向にある。このホール輸送性保護層としては、J字型積
層感光体のホール輸送層として用いられる何如なるもの
も使用可能であるが、機械的強度等の点から、ホール輸
送性高分子化合物、或いは熱硬化性樹脂を用いたものが
好ましい。
【0024】また、本発明の電子写真感光体において
は、帯電部材等から発生するオゾンや酸化性ガス、或い
は光、熱による感光体材料の劣化を防止する目的で、各
層または最上層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等
を添加することができる。酸化防止剤としては、例え
ば、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、フェニ
レンジアミン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピ
ロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、
有機燐化合物等があげられる。光安定剤の例としては、
ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメ
ート、テトラメチルピペリジン等の誘導体があげられ
る。さらに、表面摩耗の低減、転写性の向上、クリーニ
ング性の向上等を目的として、最表面層にフッ素樹脂等
の絶縁性粒子を分散させる等の方策をとることもでき
る。
【0025】本発明の電子写真感光体において、負帯電
における50%電位減衰に要する露光量が10%電位減
衰に要する露光量の3倍未満であることが必要である。
光誘起電位減衰曲線のS字性の尺度としては、例えば、
帯電電位を50%減衰させるに要する露光量E50%と1
0%減衰させるに要する露光量E10%との比E50/E10
を用いることができる。理想的なJ字型感光体であっ
て、電位減衰が露光量に比例している場合、E50/E10
値は5となる。一般のJ字型感光体では、電界強度の低
下に伴い、電荷発生効率および/または電荷輸送能が低
下し、E50/E10値は5を越える値を示す。一方、S字
形の究極である、ある露光量までは全く電位減衰せず、
その露光量で一気に残留電位レベルまで電位減衰する階
段状の光誘起電位減衰曲線では、E50/E10値は1とな
る。したがって、S字形とは、E50/E10値が1〜5の
範囲内にあるものとして規定されるが、上記したような
デジタル方式を採用する電子写真装置に用いる場合、3
未満の値であることが必要である。E50/E10の値が、
3以上になると、デジタル方式を採用する電子写真装置
において、鮮鋭度が低下し、良好な画質の画像を得るこ
とができなくなる。
【0026】本発明の電子写真感光体を用いる電子写真
装置としては、電子写真法を用いるものであれば、何如
なるものでも構わないが、特にデジタル処理された画像
信号に基づき露光を行う露光装置を有する電子写真装置
が好ましい。デジタル処理された画像信号に基づき露光
を行う露光装置を有する電子写真装置とは、レーザーま
たはLED等の光源を用いデジタル処理された画像信号
に基づき、2値化またはパルス幅変調や強度変調を行い
多値化された光により露光を行う電子写真装置であり、
例として、LEDプリンター、レーザープリンター、レ
ーザー露光式デジタル複写機等をあげることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によってより具体的に
説明する。しかしながら、本発明は、それらに限定され
るものではなく、公知の電子写真技術に基づいて本発明
の範囲内で適宜変更を加えることができる。 実施例1 アルミニウム基板上に、亜鉛1,4,5,8,9,1
2,13,16−オクタフルオロ−2,3,6,7,1
0,11,14,15−オクタキス(フェニルチオ)フ
タロシアニン微結晶(特開昭64−69号公報記載の製
造例にしたがい合成した)1重量部、ポリアリレート
(BPC−typePAR、ユニチカ社製、重量平均分
子量60,000)3重量部、シクロヘキサノン15重
量部、およびクロロベンゼン15重量部を1mmφのガ
ラスビーズを用いたペイントシェーク法により3時間分
散処理して得られた分散液を、浸漬コーティング法にて
塗布した後、120℃で1時間加熱乾燥して、膜厚10
μmの単層型電子写真感光体を作成した。ここで、感光
層中の亜鉛1,4,5,8,9,12,13,16−オ
クタフルオロ−2,3,6,7,10,11,14,1
5−オクタキス(フェニルチオ)フタロシアニン微結晶
の体積比率はおよそ20%、該微結晶の平均粒子径は
0.02μmである。上記のようにして得られた電子写
真感光体に対し、静電複写紙試験装置(エレクトロスタ
ティックアナライザーEPA−8100、川口電機製作
所製)を用いて、常温常湿(20℃、40%RH)の環
境下、電子写真特性の評価を行った。−6.5kVのコ
ロナ放電にて、感光体表面を負に帯電させた後、感光体
表面上での光強度が1μW/cm2 になるように調整し
た750nmの単色光(東芝硝子社製干渉フィルターK
L−75を通したハロゲンランプ光)を5秒間照射し
た。得られた光誘起電位減衰曲線は図4に示すものと同
様の、S字形であった。また半減露光量E50%およびE
50/E10値は、それぞれ1.3μJ/cm2 および1.
9と算出された。
【0028】実施例2 亜鉛1,4,5,8,9,12,13,16−オクタフ
ルオロ−2,3,6,7,10,11,14,15−オ
クタキス(フェニルチオ)フタロシアニン微結晶の代り
に無金属1,4,5、8,9,12,13,16−オク
タシアノフタロシアニン微結晶{「Phthalocy
anines. Propertiesand App
lications」,VCH(1989)を参照して
合成した}を使用した以外は、実施例1と同様にして電
子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価した
ところ、半減露光量E50%およびE50/E10値が、それ
ぞれ1.8μJ/cm2 および2.1のS字形光誘起電
位減衰特性を示した。
【0029】実施例3 亜鉛1,4,5,8,9,12,13,16−オクタフ
ルオロ−2,3,6,7,10,11,14,15−オ
クタキス(フェニルチオ)フタロシアニン微結晶の代り
にクロロガリウムテトラ−2,3−キノキサリノポルフ
ィラジン微結晶{「Phthalocyanines.
Properties and Applicati
ons」,VCH(1989)を参照して合成した}を
使用した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体
を作製し、実施例1と同様にして評価したところ、半減
露光量E50%およびE50/E10値が、それぞれ1.6μ
J/cm2 および2.1のS字形光誘起電位減衰特性を
示した。 実施例4 ポリアリレートの代りにポリカーボネート(PC−Z、
三菱瓦斯化学社製、重量平均分子量40,000)を使
用した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を
作製し、実施例1と同様にして評価したところ、半減露
光量E50%およびE50/E10値が、それぞれ1.4μJ
/cm2 および1.9のS字形光誘起電位減衰特性を示
した。
【0030】比較例1 亜鉛1,4,5,8,9,12,13,16−オクタフ
ルオロ−2,3,6,7,10,11,14,15−オ
クタキス(フェニルチオ)フタロシアニン微結晶の代り
に亜鉛2,3,6,7,10,11,14,15−オク
タキス(フェニルチオ)フタロシアニン微結晶を使用し
た以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製
し、実施例1と同様にして評価したところ、有意な光誘
起電位減衰は認められなかった。 比較例2 無金属1,4,5、8,9,12,13,16−オクタ
シアノフタロシアニン微結晶の代りに無金属フタロシア
ニン微結晶を使用した以外は、実施例2と同様にして電
子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価した
ところ、有意な光誘起電位減衰は認められなかった。
【0031】比較例3 クロロガリウムテトラ−2,3−キノキサリノポルフィ
ラジン微結晶の代りにクロロガリウムテトラ−2,3−
ナフタロシアニン微結晶を使用した以外は、実施例3と
同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様に
して評価したところ、有意な光誘起電位減衰は認められ
なかった。 比較例4 亜鉛1,4,5,8,9,12,13,16−オクタフ
ルオロ−2,3,6,7,10,11,14,15−オ
クタキス(フェニルチオ)フタロシアニン微結晶の代り
にn型半導電性材料である多環キノン顔料の1種である
ジブロモアンスアンスロン微結晶を使用した以外は、実
施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1
と同様にして評価したところ、光誘起電位減衰は認めら
れなかった。なお、露光波長を750nmから、ジブロ
モアンスアンスロンが強く吸収する500nmに変えて
も、半減露光量E50%が5μJ/cm2 以上の低感度で
あった。
【0032】実施例5 アルミニウム基板の代りに鏡面処理を施したアルミニウ
ムドラムを使用した以外は、実施例1と同様に電子写真
感光体を作製し、負帯電反転現像方式のレーザープリン
ター(Laser Press 4105、富士ゼロッ
クス社製)に搭載し、印字試験を行った。その際、最適
露光量を得るために、レーザー光の光路にNDフィルタ
ーを挿入した。このレーザープリンターの概略の構成を
図6に示す。感光体ドラム11の周りに前露光用の赤色
LED12、帯電用スコロトロン13、レーザー光14
を発する露光用レーザー光学系、現像器15、転写用コ
ロトロン16およびクリーニング用ブレード17が順次
配置されている。発振波長780nmの露光用レーザー
ダイオードがデジタル処理された画像信号に基づき発振
され、ポリゴンミラーと複数のレンズおよびミラーによ
り掃引されながら感光体上を露光する。 この実施例で
得られた印字サンプリを、Laser Press 4
105純正のJ字型有機積層感光体を用いて得られた印
字サンプルと比較したところ、この実施例で得られた印
字サンプルの方が細線の鮮鋭性、S/N比等の点で、印
字品質に優れていた。
【0033】
【発明の効果】本発明のS字型電子写真感光体は、上記
の構造のn型光導電性粒子を有効成分として用いたこと
により、高感度で、かつ繰り返し安定性が高いという優
れた効果を奏する。また、本発明のS字型電子写真感光
体は、負帯電で動作するので、新たに正帯電用の周辺技
術を開発する必要がなく、従来の負帯電積層型有機感光
体に用いられている周辺技術をそのまま利用し得るとい
う利点を有する。さらにまた、本発明の上記S字型電子
写真感光体を装着した電子写真装置は、優れた印字品質
および画質を有する画像を形成し、長寿命であるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 順積層感光体の模式的断面図である。
【図2】 逆積層感光体の模式的断面図である。
【図3】 J字型感光体における露光量と表面電位の関
係を示すグラフ(J字形光誘起電位減衰曲線)である。
【図4】 S字型感光体における露光量と表面電位の関
係を示すグラフ(S字形光誘起電位減衰曲線)である。
【図5】 本発明の電子写真感光体の模式的断面図であ
る。
【図6】 実施例5に用いるデジタル処理された画像信
号に基づき露光を行う電子写真装置の概略を示す構成図
である。
【符号の説明】
1…導電性基体、2…光導電層、3…電荷発生層、4…
電荷輸送層、11…感光体ドラム、12…赤色LED、
13…帯電用スコロトロン、14…レーザー光、15…
現像器、16…転写用コロトロン、17…クリーニング
用ブレード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大門 克己 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 飯島 正和 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 田甫 文明 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上にn型光導電性粒子と結着
    樹脂を含有する単層型の光導電層を有する電子写真感光
    体において、該n型光導電性粒子が電子吸引性の置換基
    または部分構造を有するポルフィリン系化合物の少くと
    も1種を含み、かつ負帯電における50%電位減衰に要
    する露光量が10%電位減衰に要する露光量の3倍未満
    であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 n型光導電性粒子と結着樹脂の組成が、
    体積比で1/10ないし3/1の範囲にあり、かつ該n
    型光導電性粒子の平均粒子径が0.001ないし0.5
    μmの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の電子
    写真感光体。
  3. 【請求項3】 電子吸引性の置換基を有するポルフィリ
    ン系化合物が、ハロゲン原子およびシアノ基から選ばれ
    た電子吸引性基を少くとも4個有する無金属または金属
    フタロシアニン誘導体であることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 電子吸引性の部分構造を有するポルフィ
    リン系化合物が、ポルフィラジン核にイミン構造を有す
    るヘテロ芳香族縮合環が少なくとも4個形成された無金
    属または金属ポルフィラジン誘導体であることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 結着樹脂がポリカーボネートまたはポリ
    アリレートであることを特徴とする請求項1ないし請求
    項4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 負帯電を施すための帯電装置およびデジ
    タル処理された画像信号に基づき露光を行う露光装置を
    備えた電子写真装置において、負帯電用感光体として、
    請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電子写真感
    光体を備えたことを特徴とする電子写真装置。
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Cited By (3)

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JP2002012791A (ja) * 2000-06-27 2002-01-15 Canon Inc オクタフェニルテトラアザポルフィリン、該オクタフェニルテトラアザポルフィリンの製造方法、該オクタフェニルテトラアザポルフィリンを用いた電子写真感光体、該電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2008189937A (ja) * 2001-04-12 2008-08-21 Canon Inc ポルフィリナト亜鉛化合物の結晶
CN107357145A (zh) * 2017-08-24 2017-11-17 邯郸汉光科技股份有限公司 一种负电性单层有机光导鼓及其制备方法

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