JPH09510575A - 圧入接続部を有するプリント配線基板用リレー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明のプリント配線基板用リレーでは、台座を構成する基体（１）内に固定された接続エレメント（１１）が、前記基体から側方に導出されかつリレー基面に対して垂直に屈曲されて圧入ポスト（１２）を形成している。該圧入ポスト（１２）はスリーブ状に巻込み成形された又は溝状に曲げ成形された接続エレメント区分（１３）によって形成されており、該接続エレメント区分は、基面に対して直交する軸線を有するようにリレー構造輪郭から外向きに屈曲されており、かつ前記接続エレメント区分の各上縁が圧入肩（１４）を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】 圧入接続部を有するプリント配線基板用リレー 技術分野 本発明は、金属シートパネルから裁断された複数の接続エレメントをリレーの 基面に対して実質的に平行に埋め込んだ基体を備え、該基体から側方に前記接続 エレメントが張出しており、かつ前記基面に対して直角に直立する圧入ポストを 形成するために前記基体の外側で下向きに屈曲されている形式のプリント配線基 板用リレーに関するものである。 背景技術 前記形式のリレーは一般的な形態では、ドイツ連邦共和国特許第３４３０５８ ９号明細書に基づいてすでに公知になっている。その場合前記圧入ポストは、単 純な屈曲によってリレーの接点素子に一体成形されており、しかも弾性的な圧入 ゾーンは、１つの縦スリットによって互いに仕切られて互いに押し離された複数 の脚片を有している。 １つのプリント配線基板において鑞接なしに圧入ポストを介してリレーを接点 接続する場合に気密かつ確実な接点接続を保証するためには圧入ゾーンは、プリ ント配線基板の接点穴内に所定の接触圧を発生させ得るものでなければならず、 この接触圧自体は組立時の 相応の圧入力を前提としている。ところで該圧入力を吸収して伝達できるように するためには、前記の従来技術による圧入ポストは特定の最小材料肉厚を必要と するが、他面において、圧入力によって圧入ポストを座屈させる虞れがある。通 常は接続エレメントは接点素子の金属シートパネル材料から一体に成形されるが 、ミニアチュアリレーの場合には接点素子の金属シートパネル厚はしばしば著し く薄く、例えば０．２ｍｍでしかないので、前記材料から成形される圧入ポスト に必要とされる曲げ剛さは申し分なく保証されてはいない。 発明の開示 本発明の課題は、冒頭で述べた形式のプリント配線基板用リレーを改良して、 僅かな材料肉厚の場合でも圧入ゾーンにおいて所要の接触圧を発生させるのに充 分な曲げ剛さを有し、かつ該接触圧のために必要な圧入力を圧入ポスト自体によ って圧入ゾーンに伝達できるように構成することである。 プリント配線基板用リレーにおける前記課題を解決するための本発明の構成手 段は、圧入ポストが、スリーブ状に巻込み成形された又は溝状に曲げ成形された 接続エレメント区分によって形成されており、該接続エレメント区分が、基面に 対して直交する軸線を有するようにリレー構造輪郭から外向きに屈曲されており 、かつ接続エレメント区分の各上縁が圧入肩を形成し ている点にある。 本発明では圧入ポストは、要するに接続エレメントの金属シートパネル材料か ら単に扁平な条片として裁断されているのではなくて、縦軸線を中心とする曲げ 成形によって、程度の差こそあれ閉じたスリーブとして、もしくはＵ形横断面又 はＶ形横断面の溝状体として成形されており、これによって曲げ剛さが著しく高 められる。圧入ゾーン自体は、単に１つのスリットの両側の２つの薄肉の脚片に よって弾性を得るのみならず、ばね作用の内在している溝状体又はスリーブの全 周壁によっても弾性を維持する。 各圧入ポストを形成するスリーブ又は溝状体の上縁は圧入肩として役立ち、該 圧入肩は実質的に、残りのリレー構造の外側輪郭の外部に位置しているので、垂 直に作用する圧入用プランジャを前記圧入肩にアクセスさせることが可能である 。溝状に曲げ成形された圧入ポストは、各接続エレメントの下向きに垂直に屈曲 された区分の片側に一体結合されて、スリーブ又は溝状体の各中心を前記区分に 対してずらしかつ前記スリーブ又は溝状体の少なくとも一方の脚片をリレー基体 の輪郭の外部に位置させるようにするのが有利である。このようにリレー基体か ら張出した接続エレメント区分に対して圧入ポストの大部分をずらしたことによ って、該接続エレメント区分への圧入工具のアクセスは一層容易になる。特に圧 入肩は、屈曲された、これ によって最も高い曲げ剛さを有する溝状体域の上に形成されている。要するに圧 入用プランジャを用いて、溝状に成形された圧入ポストに対してほぼ同心的に前 記圧入肩に上方から加圧作用を及ぼすことが可能になる訳である。 その場合圧入用プランジャは個々の圧入ポストを直接加圧することができる。 しかし又、ケーシングキャップに側縁条片を一体成形し、該側縁条片を介して圧 入力を個々の圧入肩に伝達することも可能である。或いは圧入肩を、これに直接 隣接した圧入ポストの上部域と共にリレー基体の縁部ストリップ内に埋め込み、 これによって付加的に安定化することも可能である。 金属シートパネル材料が特に肉薄である場合に曲げ剛さを一層高めるために、 圧入ポスト領域の金属シートパネルに襞取りを施すことによって２倍の材料肉厚 を得ることも可能であり、その際に生じるスリーブ又は溝状体は二重壁周壁を有 することになる。 図面の簡単な説明 図１は底部側から見た本発明により構成されたリレーの斜視図である。 図２は圧入ポストを単独で示した斜視図である。 図３はプリント配線基板内に圧入中の状態で示した図１のリレーの断面図であ る。 図４は、図３とは幾分異なった実施形態のリレーケーシングの図３相当の断面 図である。 発明を実施するための最良の形態 次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。 図示のリレーは、基体として役立つ台座１とケーシングキャップ２とから成る ケーシングを有している。前記台座１内には金属シートパネル３が基面に対して 実質的に平行に埋め込まれている。該金属シートパネル３からリレー内部へ上向 きに種々の固定接点素子４と、可動接点素子６用の支持接続部５が曲げ成形され ている。前記可動接点素子６は絶縁材支持体７を介して可動磁極子８と接続され ており、該可動磁極子は、コイル９と永久磁石１０′とを有する磁石系の構成部 分である。図３及び図４に断面図で示したようなリレー構造はそれ自体公知であ るので、ここでの詳細な説明は省く。 リレーをプリント配線基板１０上で接点接続するために金属シートパネル３に は複数の接続エレメント１１も一体成形されており、該接続エレメントは夫々、 リレー系の側方で台座１から張出し、かつ、基面に対して垂直に直立する圧入ポ スト１２を形成するために下向きに屈曲されている。図１又は図２から判るよう に該圧入ポスト１２は付加的な脚片１３でもって溝形に曲げ成形されているので 、Ｕ形横断面又はＶ形横断面を有する圧入ゾーンが生じる。また圧入ポストを、 程度の差こそあれ閉じたスリーブとして巻込み成形することも考えられる。該圧 入ポストの上縁は圧入肩１ ４として役立ち、該圧入肩はリレーのケーシング輪郭の外側に位置しているので 、該圧入肩に圧入用工具のプランジャ１５を容易にアクセスさせることが可能で ある。該プランジャ１５は矢印１６の方向に圧入肩１４に対して加圧作用を及ぼ し、これによってプリント配線基板１０の接点穴１７内へ圧入ゾーンを圧入する ことができる。 その場合複数の圧入ポスト１２は接続エレメント１１に非対称的に一体結合さ れており、しかも各圧入ポストの一方の脚片は、接続エレメント１１の屈曲区分 の片側に一体成形されており、かつ該屈曲区分の外端部では、Ｖ字形の屈曲を経 て第２の脚片１３が外向きに延びている。このようにして圧入肩１４は、溝形の 圧入ポストの特に高い曲げ剛さを有する中央域に形成され、かつ圧入肩を結合部 位に対してずらしたことによって、この高い曲げ剛さの区分のほぼ中点に圧入用 プランジャで加圧作用を及ぼすことが可能になる。 図３に示した実施形態では、ケーシングキャップ２はその下縁に一体に成形さ れた側縁条片１８を有し、該側縁条片は、プランジャ１５の圧入力を圧入肩１４ に伝達する。図４に示した実施形態のように前記側縁条片は省くこともできるの で、この場合は圧入用のプランジャ１５は圧入ポストの圧入肩１４に直接作用す る。 符号の説明 １ 基体としての台座、２ ケーシングキャップ、３ 金属シートパネ ル、４ 固定接点素子、５ 支持接続部、６ 可動接点素子、７ 絶縁 材支持体、８ 可動磁極子、９ コイル、１０ プリント配線基板、１１ 接続エレメント、１２ 圧入ポスト、１３ 脚片、１４ 圧入肩、１ ５ プランジャ、１６ 加圧方向を示す矢印、１７ 接点穴、１８ 側 縁条片

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年３月１９日 【補正内容】 圧入域をＶ形状に形成した接続片を有する電気的なプラグ形コネクタストリッ プは、ドイツ連邦共和国登録実用新案第８４３１９９６号明細書に基づいて公知 であり、この場合圧入肩は両脚片の比較的小さな拡幅部に対称的に設けられてい る。該圧入肩は、接点ばねの材料肉厚が充分でかつ圧入工具が接点ばねの両側で 比較的緊密に係合できる場合には、圧入力を確実に伝達することができる。この 条件はプラグ形コネクタの場合には与えられているが、冒頭で述べた形式のリレ ーの場合には与えられていない。 更に金属シートばねエレメントを鑞接なしにプリント配線基板に固定すること が米国特許第４３３６４３１号明細書に基づいて開示されており、その場合、Ｕ 形状に屈曲された各ばねエレメントは、プリント配線基板の穴に差し込み、次い で据込みにより変形することによって確保される。このＵ形のばねエレメントは 、両側に溝状に曲げ成形されたフラップを有し、かつ該フラップの上側に圧入肩 を備えてはいるが、これは本来の意味での圧入ポストではない。それというのは 該Ｕ形ばねエレメントはプリント配線基板の穴内で接点接続するものではないか らである。公知の前記金属シートばねエレメントは、いかなるプラスチック注封 なしに、或いはケーシング封入なしに使用されているので、該構成は、基体内に 埋め込まれたリレーの切換え接点を接点接続するために転用することは全くでき ない。 発明の開示 本発明の課題は、冒頭で述べた形式のプリント配線基板用リレーを改良して、 僅かな材料肉厚の場合でも圧入ゾーンにおいて所要の接触圧を発生させるのに充 分な曲げ剛さを有し、かつ該接触圧のために必要な圧入力を圧入ポスト自体によ って圧入ゾーンに伝達できるように構成することである。 前記課題を解決するための本発明の構成手段は、圧入ポストが、接続エレメン トの区分を巻込み成形によって又は曲げ成形によってスリーブ又は溝状体として 形成されており、該スリーブ又は溝状体が、基面に対して直交する軸線を有する ように各接続エレメントの垂直方向下向きに屈曲された区分の一方の側面に、該 区分に対して前記スリーブ又は溝状体の中心をずらすように夫々一体結合されて おり、かつ前記スリーブ又は溝状体の少なくとも一方の脚片がリレーの基体の輪 郭外に位置しており、しかも前記スリーブ又は溝状体の上縁が圧入肩を形成して いる点にある。 本発明では圧入ポストは、要するに接続エレメントの金属シートパネル材料か ら単に扁平な条片として裁断されているのではなくて、縦軸線を中心とする曲げ 成形によって、程度の差こそあれ閉じたスリーブとして、もしくはＵ形横断面又 はＶ形横断面の溝状体として成形されており、これによって曲げ剛さが著しく高 められる。溝状体はそれ自体としては公知であるが、圧入ゾーン自体は、単に１ つのスリットの両側の２つの薄肉の脚片によって弾性を得るのみならず、ばね作 用の内在している溝状体又はスリーブの全周壁によっても弾性を維持する。 各圧入ポストを形成するスリーブ又は溝状体の上縁は圧入肩として役立ち、該 圧入肩は実質的に、リレー構造の外側輪郭の外部域に位置しているので、垂直に 作用する圧入用プランジャを前記圧入肩に容易にアクセスさせることが可能であ る。これは、接続エレメントの垂直方向下向きに屈曲された区分の一方の側面に 前記スリーブ又は溝状体を一体結合することによって得られ、これによってスリ ーブ又は溝状体の中心は前記屈曲区分に対してずらされかつ前記スリーブ又は溝 状体の少なくとも一方の脚片をリレーの基体輪郭の外部域に位置することになる 。このようにリレー基体から張出した接続エレメント区分に対して圧入ポストの 大部分をずらしたことによって、該接続エレメント区分への圧入工具のアクセス は一層容易になる。特に圧入肩は、屈曲された、これによって最も高い曲げ剛さ を有する溝状体域の上に形成されている。要するに圧入用プランジャを用いて、 溝状に成形された圧入ポストに対してほぼ同心的に前記圧入肩に上方から加圧作 用を及ぼすことが可能である。 請求の範囲 １．金属シートパネル（３）から裁断された複数の接続エレメント（１１）をリ レーの基面に対して実質的に平行に埋め込んだ基体（１）を備え、該基体から側 方に前記接続エレメントが張出しており、かつ前記基面に対して直角に直立する 圧入ポスト（１２）を形成するために前記基体の外側で下向きに屈曲されている 形式のプリント配線基板用リレーにおいて、圧入ポスト（１２）が、接続エレメ ント（１１）の区分を巻込み成形によって又は曲げ成形によってスリーブ又は溝 状体として形成されており、該スリーブ又は溝状体が、基面に対して直交する軸 線を有するように各接続エレメント（１１）の垂直方向下向きに屈曲された区分 の一方の側面に、該区分に対して前記スリーブ又は溝状体の中心をずらすように 夫々一体結合されており、かつ前記スリーブ又は溝状体の少なくとも一方の脚片 （１３）がリレーの基体（１）の輪郭外に位置しており、しかも前記スリーブ又 は溝状体の上縁が圧入肩（１４）を形成していることを特徴とする、圧入接続部 を有するプリント配線基板用リレー。 ２．圧入ポスト（１２）がＶ形又はＵ形横断面を有している、請求項１記載のリ レー。 ３．圧入肩（１４）上に、ケーシングキャップ（２）から外向きに張出して受圧 床条片として役立つ側縁条片（１８）が載置されている、請求項１又は２記載の リレー。 ４．圧入肩（１４）が、ケーシングキャップ（２）の輪郭の外側で露出している 、請求項１又は２記載のリレー。 ５．圧入ポスト（１２）の、圧入肩（１４）に隣接した区域が夫々、基体の側面 に一体成形された縦ウェブ内に固定されている、請求項１から４までのいずれか １項記載のリレー。 ６．接続エレメントの金属シートパネルが圧入ポストの領域で、２倍の材料肉厚 を形成させるために襞取りされている、請求項１から５までのいずれか１項記載 のリレー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．金属シートパネル（３）から裁断された複数の接続エレメント（１１）をリ レーの基面に対して実質的に平行に埋め込んだ基体（１）を備え、該基体から側 方に前記接続エレメントが張出しており、かつ前記基面に対して直角に直立する 圧入ポスト（１２）を形成するために前記基体の外側で下向きに屈曲されている 形式のプリント配線基板用リレーにおいて、圧入ポスト（１２）が、スリーブ状 に巻込み成形された又は溝状に曲げ成形された接続エレメント（１１）の区分（ １３）によって形成されており、該接続エレメント区分が、基面に対して直交す る軸線を有するようにリレー構造輪郭から外向きに屈曲されており、かつ前記接 続エレメント区分の各上縁が圧入肩（１４）を形成していることを特徴とする、 圧入接続部を有するプリント配線基板用リレー。 ２．溝状に曲げ成形された圧入ポスト（１２）が、各接続エレメント（１１）の 下向きに垂直に屈曲された区分の片側に一体結合されて、スリーブ又は溝状体の 各中心が前記区分に対してずらされかつ前記スリーブ又は溝状体の少なくとも一 方の脚片（１３）がリレー基体の輪郭の外部に位置するようにした、請求項１記 載のリレー。 ３．圧入ポスト（１２）がＶ形又はＵ形横断面を有している、請求項１又は２記 載のリレー。 ４．圧入肩（１４）上に、ケーシングキャップ（２）から外向きに張出して受圧 条片として役立つ側縁条片（１８）が載置されている、請求項１から３までのい ずれか１項記載のリレー。 ５．圧入肩（１４）が、ケーシングキャップ（２）の輪郭の外側で露出している 、請求項１から３までのいずれか１項記載のリレー。 ６．圧入ポスト（１２）の、圧入肩（１４）に隣接した区域が夫々、基体の側面 に一体成形された縦ウェブ内に固定されている、請求項１から３までのいずれか １項記載のリレー。 ７．接続エレメントの金属シートパネルが圧入ポストの領域で、２倍の材料肉厚 を形成させるために襞取りされている、請求項１から６までのいずれか１項記載 のリレー。