JPH09507360A - コードレス電話の空きチャンネル選出システム - Google Patents

コードレス電話の空きチャンネル選出システム

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Abstract

(57)【要約】 ラジオ周波数(RF)信号送信機/受信機システムは、対をなす送信機/受信機ユニット(100、101)で構成されている。マイクロコンピュータをベースとするRF搬送波検出システムが、RF信号が存在しているか不存在かを決定する。このRF搬送波検出システムは、また同システムが現に同調している受信チャンネルまたはその近くのチャンネルにおけるノイズ妨害信号にも応動する。非動作期間の間は、RF受信機はそれが現に同調しているチャンネルをモニタして、ノイズ妨害を検出するかまたはその現に同調しているチャンネルが使用中であると判定すると、急速走査を開始して、非使用中で比較器妨害の無いチャンネルを見出し、それが対をなす送信機/受信機ユニットに対して命令を送信し、そのユニットを新たに指定された非使用チャンネルに同調させる。

Description

【発明の詳細な説明】 コードレス電話の空きチャンネル選出システム 発明の技術分野 この発明は、一般的に言えば少なくとも2つのコードレス電話チャンネルのう ちの何れでも動作することのできるコードレス電話の分野に関し、特に特定チャ ンネルにおける妨害(interference)を検出してこれを回避する装 置に関するものである。 発明の背景 既知の幾つかのコードレス電話システムでは、ラジオ周波数(RF)搬送波検 出システムを採用して、コードレス電話ユニットが非動作状態すなわち使われて いない(inactive)オン・フック状態の在る期間の間ベースユニットが RF搬送波の存在を検出している。これらの既知のシステムは、ハードウェアの アナログ搬送波検出回路を使用している。 1993年12月22日にフォサセカ(Fossaceca)氏他によって出 願され後に本出願人に譲渡された米国特許出願(RCA87448・・・特願平 6−340627対応)に、マイクロコンピュータをベースとしたRF搬送波検 出装置が開示されている。上記の出願には、ハードウェアのアナログ搬送波検出 回路は、すべてのコードレス電話セットについて各セットごとに、その製造工程 中に必ず調整作業を行って、規定の閾値で適正なトリガ作用が確実に行われるよ うにせねばならぬという不利な点があることが指摘されている。この調整作業は 、可成り難しく、時間のかかる作業であると共に屡々RF搬送波の検出の信頼性 を損なうことになり易い作業である。 更に、その搬送波検出回路はコードレス電話セットのベースユニット中に設け られているので、そのようなシステムは、ハンドセットの送信機の周波数(すな わち、ベースユニット受信機の周波数)またはそれに近い周波数の妨害を検出し 得るに過ぎない。ベースユニットの送信機の周波数またはそれに近い周波数で生 じる妨害は検出されなくなり、ベースユニットとハンドセット間の通信が途絶え ることになる可能性がある。 ハンドセットにもRF搬送波検出回路を設けてこの問題に対処することも考え られるが、今日まで2つの障害が、そのような単純な解決法の実現を阻んでいた 。その障害の第1は、ハンドセットにもハードウェアのアナログRF搬送波検出 回路を付加せねばならぬことは、製造コストを高め、構造を複雑化し、更に各ユ ニットの製造組立ておよび較正に要する時間を長くするということである。その 上、ハンドセットは、接地基準点が確定していない非固定(free−stan ding)ユニットであるから、そのRF搬送波検出器の閾値設定用ポテンシオ メータを高信頼性をもって調整することが難しいこともある。 第2の障害は、コードレス電話のハンドセットはポータブルであることを意図 しているので電池で動作するように構成されている。従って、理想的には、この ハンドセットは、非動作(inactive)モードでは電力を全く消費しない ことが望ましい。しかし都合の悪いことに、ハンドセットの受信機は、ベースユ ニットから送られる着呼(incoming call)を受信するために、付 勢状態にしておかねばならないから、電力を消費することになる。電力節約のた めのこの問題の一般的な解決法は、ハンドセットを短いデューティサイクルで繰 返しパルス状に“オソ”、“オブ”して、ベースユニットから到来するRF送信 信号を待つことである。ハンドセットにおけるこのデューティサイクルの典型的 な例は、40〜60ミリ秒間が“オゾ”で、数百ミリ秒間が“オブ”の形である 。しかし、給電されてからPLLとマイクロプロセッサ回路が安定化するまでに 15〜20ミリ秒を要し、またハードウェアのアナログRF搬送波検出回路が安 定化するのに更に最大5ミリ秒の付加時間を必要とするので、上記デューティサ イクル中の“オゾ”期間を全部利用することができるという訳ではない。最悪の 事態では、上記の付加的な5ミリ秒の安定化時間は、このハンドセットで利用可 能な有効なモニタ期間25%も占めてしまうという許容できない状態となる。 発明の概要 この発明におけるラジオ周波数(RF)信号送信機/受信機システムは1対の 送信機/受信機のユニットを有し、その各ユニットは、複数のRFチャンネルの うちの1つにおいて動作することができ、また各受信機は、不存在期間もあるよ うなラジオ周波数信号を受取るための入力を持っている。マイクロプロセッサを ベースとするRF搬送波検出回路があって、RF信号が存在するかしないかを決 定する。このRF搬送波検出回路は、また、現に同調している受信チャンネルの 、またはそのチャンネル近傍のノイズ妨害にも応答する。非動作期間には、この RF信号受信機はその時同調しているチャンネルをモニタして、ノイズ妨害があ ることを検出したり、或いはそのチャンネルが使用されていることを確認したり すると、急速走査動作を開始して使用状態にないチャンネル或いは比較的妨害の 無いチャンネルを見付け出して、その対をなしている相手方の送信機/受信機ユ ニットに命令(command)を送ってそのユニットをこの新しく見付け出し た使用状態にないチャンネルに同調させる。 図面の簡単な説明 図1はこの発明の実施に適したコードレス電話装置のベースユニットとハンド セットの簡略ブロック図である。 図2(a)乃至図2(c)はこの発明を理解するのに有効な波形を示す図であ る。 図3乃至図6は図1に示されたマイクロコントローラの制御プログラムの必要 部分を示すフローチャートである。 実施例の詳細な説明 図1について説明すると、コードレス電話のベースユニット100は、ラジオ 周波数(RF)信号をアンテナ106から受信し、またRF信号をアンテナ10 6に供給するためのデュプレクサ105を具えている。デュプレクサ105は例 えば双信電機株式会社製のDPX46/49−B10型デュプレクサである。こ のデュプレクサ105から受取った信号は、検波、処理および増幅のために受信 機回路110に供給される。 受信機回路110は、ベースバンドのオーディオ信号をスペクトル伸長するた めのコンパンダ120に供給し、コンパンダ120は次にこのオーディオ信号を オーディオ増幅器130に供給する。オーディオ増幅器130は、増幅されたオ ーディオ信号を電話インタフェイス・ユニット140を介して、電話回線網のチ ップ(T)端子およびリング(R)端子に供給する。 到来した電話信号は電話インタフェイス・ユニット140で受取られて、オー ディオ増幅器130を介してコンパンダ120に供給される。コンパンダ120 はオーディオ信号の振幅を圧縮してそのノイズ余裕度を増大させて、この圧縮さ れた信号を送信機回路175に供給する。送信機175は、このオーディオ信号 でRF搬送波を変調し、このRF信号を、アンテナ106を介して送信するため にデュプレクサ105に供給する。 電話回路網への接続、ダイアル操作、チャンネル選択およびコードレス電話装 置のハンドセット101との通信はマイクロコントローラ160によって制御さ れる。マイクロコントローラ160は、例えばマイクロプロセッサまたはマイク ロコンピュータもしくは専用コントローラ集積回路などである。マイクロコンピ ュータ160は、周波数選択のために位相ロックループ(PLL)回路165を 制御しまたキーボード170を介して使用者が入力するデータ入力を受取る。 図1のハンドセット101中の諸素子のうち図1のベースユニット100中の 素子と同様な参照番号を付けてある素子は、後者の素子と同じ機能を呈するもの であるから、重ねて説明はしない。ハンドセット101のオーディオ増幅器13 0′は、マウスピース・マイクロホン180′から入力信号を受入れて、出力オ ーディオ信号をイヤピース・スピーカ・ユニット190′に供給する。 1993年12月21日付の米国特許出願第08/171353号は、検出さ れたベースバンド・オーディオ信号の周波数成分をベースユニット中のマイクロ コントローラに調べさせることによって、そのベースユニット中のマイクロコン トローラで搬送波検出動作を行い得ることを、開示している。一方、本発明者ら は、ベースユニットおよびハンドユニットの両方にマイクロコンピュータをベー スとしたRF搬送波検出機構を採用すれば、非動作期間の間に両ユニットの送信 周波数をモニタして、ノイズによる妨害を避け或いはコードレス電話チャンネル 中の既に使用状態にあるチャンネルを避けて、別のチャンネルに変更することが できるという利点があることに想到した。この方式にすると、ハードウェアの搬 送波検出回路を使用しないので、ハードウェアの搬送波検出回路を安定させるた めの余分な5ミリ秒の遅延が不必要となる。 説明を簡単化するために、ハンドセット101の受信機の動作のみを説明する が、ベースユニット100中の受信機の動作も基本的には上記ハンドセット10 1の受信機の動作と同じである。受信機101′はデータスライサ回路111′ を有し、このスライサ回路111′はベースバンド信号の一部分を受取り、それ を所定の振幅レベルでスライスして、2値(バイナリ)信号を生成する。データ スライサ111′はこの2値信号を、線路115′を介してマイクロコントロー ラ160′に直接印加する。図2(a)は、RF搬送波が存在しないときにデー タスライサ111′が受取るベースバンド信号中に存在するバンド制限された白 色ノイズを表わす簡略化した波形図である。図2(a)に示された波形は、スピ ーチ(通話)信号の周波数範囲よりも全般的に高い周波数を有するランダムなノ イズパルスを含んでいる。図2(b)はデータスライスを行った後の図2(a) の波形を表わす簡略波形図である。この図2(b)の波形はRF搬送波が存在し ないときの線路115′における信号の典型的な形である。 人間のスピーチは、1KHzを中心として集まっている多数の周波数を含み、 かつ会話が途切れて無言状態となることによる全く信号の無い比較的長い期間を 伴うものであることが判った。従って図2(c)の簡略化した波形は、図2(b )に示されたランダムなノイズよりも周波数の低い(すなわち、パルス幅の広い )成分を持った信号を表わしている。本発明者らは、RF搬送波の存在または不 存在をそれぞれ表わす、ノイズの存在または不存在を決定できるように充分速く 、マイクロコントローラ160′が線路115′上の信号をサンプリングし得る ことを確認した。マイクロコンピュータ160′は、118マイクロ秒毎にベー スバンド信号をサンプリングする。この時間によって、マイクロコントローラ1 10′は最高約8.5KHzまでのオーディオ周波数を確認することができる。 この発明は、空きチャンネルでありそうなチャンネルを選出する新しい方法を 、米国特許出願RCA87448(特願平6−340627対応)に開示されて いるマイクロコンピュータをベースとするRF搬送波検出装置の特徴に、および 米国インディアナ州インディアナポリス所在のトムソン・コンシューマ・エレク トロニクス社製のモデル2−9632、2−9626、2−9615および2− 9635番のGEコードレス電話機に使用されている「急速走査」装置に、組合 わせて、既に使用状態にあるコードレス電話チャンネルと、ハンドセット受信チ ャンネルまたはベースユニット受信チャンネルの何れかにおける妨害によってノ イズの多いチャンネルと、を検出してこれを回避するような装置を提供するもの である。この発明による上記のシステムは、従来のシステムに比べてより信頼性 が高く、ハンドセットとベースユニットとの間の通信不能状態(communi cation loss)が発生する可能性が少ない、ということが判った。従 来のコードレス電話セットでは、通信不能状態は、通常、ハンドセットをベース ユニットの受け台(cradle)に戻して公衆通信チャンネルを再設定するこ とによって、解決していた。しかし、この発明では前記の急速走査装置(後で詳 しく説明する)が働いてハンドセットとベースユニットが確実に同一チャンネル に同調するようにするので、ハンドセットをベースユニットの受け台へ戻す必要 は無い。この事は、固有の電話アウトレットを必要とせず、そのために普通の家 庭で可成り離れたどの部屋へでも設置できる形の遠隔充電受け台を、コードレス 電話器が利用できることになるので重要な特徴であると思われる。 上記のように、このハンドセットは省電力型に設計されている。この点を具体 的に言えば、ハンドセットは、非動作(使用していない)状態の受動的な(pa ssive)スタンバイ(STANDBY)を動作モードまたはアイドルモード で、その受信機を非常に短い期間(約40〜60ミリ秒間)オン状態としている ときに、妨害を検出し、到来信号を待ち、次に到来信号が見付からなかったら、 数百ミリ秒間給電を止める。このハンドセットは、現に同調しているチャンネル に搬送波が存在することを確認したときのみ充分な給電を行うことになる。もし 搬送波が存在していれば、そしてもしその搬送波がそのハンドセットと対をなし ているベースユニットから送信されたものであれば、ハンドユニットはベースユ ニットに命令(後で詳しく説明する)を送って、急速走査モードに入る。これに よって、ハンドセットとベースユニットを新しいチャンネルにうまく接続する確 率が確実に高められる。このシステムは、新しいチャンネルに対する接続を所定 回数行ってそれがうまく接続できなかった後は新しいチャンネルへ接続すること を止め、システムをリセットした後に、または使用者がオン・フック状態からオ フ・フック状態にしたときのみ再動作状態とされるように、設計されている。 次に、空チャンネルである可能性のある新しいチャンネルを選ぶプログラムの 複雑さが異なるだけの、3種の妨害回避システムについて説明する。これら3種 のシステムは、各々、マイクロコンピュータをベースとするRF搬送波検出装置 を使用することが好ましいが、この発明を実施する場合、余り好ましくはないが 、ハードウェアの搬送波検出回路を使用することも可能である。 妨害回避システム 1 受動的なスタンバイ状態では、ハンドセット101はその受信機を周期的にタ ーンオンしてベースユニット100からの通信をサーチする。この期間の間、マ イクロコンピュータをベースとするRF搬送波検出システムは、受信した白色ノ イズのエネルギ量を測定する。もし白色ノイズの量が少なければ、このシステム はカウンタを進める(カウントをインクレメントさせる)。上記のような小エネ ルギ量の白色ノイズの検出回数が或る所定回数(例えば5回)に達すると、ハン ドセットはそのセットが現に同調している受信チャンネル(すなわち、現に選択 しているベースユニットの送信チャンネル)に妨害が存在すると判定する。その ような妨害の検出に基づいて、ハンドセットは一連のチャンネルのうちの次のチ ャンネルは空きチャンネルであると単純に推定して、ベースユニットにチャンネ ル変更命令を送り、次のチャンネルに移る。ハンドセットが移るこのチャンネル は自動空き(Auto Clear,AC)チャンネルと呼ばれるが、この場合 の表示ACは交流を意味する表示ACと混同してはならない。ACチャンネルへ 移った後ハンドセットはオンフック命令をベースユニットに送る。ベースユニッ トはこのACチャンネルで上記の命令に応答せねばならない。ベースユニットが もし或る所定時間(例えば、数ミリ秒間)内に応答できなかったら、ハンドセッ トはすべてのチャンネルに急速走査“進行(go to)”命令を送って、ベー スユニットからの応答を待つことなく1つのチャンネルから次のチャンネルへと 急速に移行して、急速走査動作を行うことになる。この“進行”命令はベースユ ニットをACチャンネルへ移行させるものと考えられている。全チャンネルに“ 進行”命令を送った後、ハンドセットはACチャンネルへ移って、ベースユニッ トからの応答を聴く。応答を受けると、この急速走査は成功であったことになり 、もし応答が無ければハンドセットは元のチャンネルに戻ってACチャンネルを 進め(インクレメント)させて(この初めに選択されたACは空いていない可能 性があるから)、再開する。利用可能な全チャンネルを通じてACチャンネルを 進めた後このシステムが回線接続できなかったら、システムは、ハンドセットを 次にリセットするまで、またはオフフック状態に先行するオンフック状態になる まで、通信の再開操作を止める。上記した妨害回避システム1の詳細を示すフロ ーチャートを図3に示す。図3のフローチャートを実行するための高水準言語プ ログラムを表1に示す。 妨害回避システム 2 前述のように、スタンバイ動作モード期間の間、ハンドセット101は周期的 にその受信機をターンオンしてベースユニット100からの通信信号をサーチす る。その期間の間、マイクロコンピュータをベースとするRF搬送波検出システ ムは受信した白色ノイズのエネルギ量を測定する。その白色ノイズのエネルギ量 が少なければ、システムはカウンタを進める。そのような小エネルギ量の白色ノ イズの検出回数が或る所定回数に(例えば、5回)に達すると、ハンドセットは 、現に同調している受信チャンネル(すなわち、現に選択されているベースユニ ットの送信チャンネル)に妨害が存在すると判断する。そのような妨害が検出に 基づいて、ハンドセットは次の続いているチャンネルは空きチャンネルであると 単純に推定して、ベースユニットにチャンネル変更命令を送って次のチャンネル (すなわち、ACチャンネル)に移る。ハンドセット101はこのACチャンネ ルに移った後ベースユニット100からの応答を待つ。 ベースユニット100は、ハンドセット101からチャンネル変更命令を受取 ると、ACチャンネルに移り、到来信号を短時間モニタする。ベースユニット1 00が高エネルギの白色ノイズを検出すると、そのACチャンネルは空きチャン ネルであると判断して、ハンドセット101に応答を送る。これに反してベース ユニット100が、そのACチャンネルは使用中であると判定すれば、ベースユ ニット100は応答を発することなしに、元のチャンネルに戻る。ハンドセット 101は、このACチャンネルで応答を受取ると、ベースユニット100が応動 したそのACチャンネルを介してベースユニット100に最終確認信号を送る。 もし応答が無かったときは、ハンドセット101は元のチャンネルに戻り、オン ・フック命令を発して応答を待つ。もし応答が無ければ、ハンドセット101は 急速走査動作を行って、ベースユニット100を強制的に元のチャンネルに戻す 。同様に、ベースユニット100は、一旦ACチャンネルに移って応答すると、 ハンドセット101からの最終確認信号の到来を待つ。もし最終確認信号を受信 しなかったら、ベースユニット100は元のチャンネルに戻る。ACチャンネル へ移ることができなかった後は、次の各接続操作ごとに、ハンドセット101は ACチャンネルを進める。もし、利用可能な全てのチャンネルを通じてACチャ ンネルを進めてもこのシステムを接続することができなかったときは、このシス テムは、ハンドセットを次にリセットするまで、またはオフ・フック状態に先行 するオン・フック状態となるまで、通信の再開行為を停止する。図4に、上記し た妨害回避システム2の詳細を示すフローチャートが示されている。この図4の フローチャートを実行するための高水準言語プログラムが表2に示されている。 妨害回避システム 3 前述したように、スタンバイ動作モードの期間の間、ハンドセット101は、 その受信機を周期的にターンオンしてベースユニット100からの通信信号をサ ーチする。その期間の間、マイクロコンピュータをベースとするRF搬送波検出 システムは受信した白色ノイズのエネルギ量を測定する。もし白色ノイズのエネ ルギ量が少なければ、システムはカウンタを進める。このような小エネルギ量の 白色ノイズの検出回数が或る所定回数(例えば、5回)に達すると、ハンドセッ ト101は、現に同調して受信チャンネル(すなわち、現に選択されているベー スユニットの送信チャンネル)には妨害が存在すると判断する。このような妨害 の検出に基づいて、ハンドセットは、次に続くチャンネルが空きチャンネルであ ることを短時間チェックして、ベースユニットにチャンネル変更命令を送り、次 のチャンネル(すなわち、ACチャンネル)に移る。ハンドセット101はこの ACチャンネルへ移った後、ベースユニット100からの応答を待つ。 もし応答が無ければ、ハンドセット101は、各チャンネルに進行命令を送り 、応答を待つことなく次のチャンネルへ急速に移ることにより急速走査動作を行 い、ベースユニット100をACチャンネルへ移行させる。もし、次にそのAC チャンネルで応答を受ければ、接続できたことになる。そのACチャンネルでの 接続ができなかった後、その後の各接続操作では、ハンドセット101はACチ ャンネルを進める。利用可能なすべてのチャンネルを通じてACチャンネルを進 めてもそのシステムを接続できなかったときは、このシステムは、ハンドセット を次にリセットするまで、或いはオフ・フック状態に先行するオン・フック状態 とするまで、通信の再開行為を止める。次のオフ・フック状態で、ハンドセット 101はそのオフ・フック命令中に記憶されているACチャンネルをベースユニ ット100に送る。このACチャンネルでこのオフ・フック命令に対する応答が 無かったら、ハンドセットは使用者の一連の警告音を発し、元のチャンネルへ戻 って、遮断(シャット・ダウン)する。上記した妨害回避システム3の詳細を示 すフローチャートを図5に示す。この図5のフローチャートを実施するための高 水準言語プログラムは表3に示されている。 ベースユニットの始動 本発明者らは、オン・フック状態のとき、ベースユニット100は現に同調し ている受信チャンネルで妨害の存在を検出するとACチャンネルへの変更動作を 開始できることも認識している。そのような場合には、ベースユニット100は ハンドセット101に付活(wake up)信号を送り、続いて自動空き(チ ャンネル)要求命令を送る。ハンドセット101は、もしその時スタンバイモー ドにあれば、またレンジ内に在れば、恰もハンドセット101自身が妨害を検出 した場合と同様なやり方で応動し、その自動空きルーチン(すなわち、妨害回避 ルーチン1、2または3のうちの1つ)を開始する。こうして、ベースユニット 100は、或るACチャンネルでベースユニット100とハンドセット101間 に通信再開できることになるシーケンスを開始することができる。 上記のように、マイクロコンピュータをベースとするRF搬送波検出装置を採 用すればハードウェア素子の調整作業が不要となるので、この発明をコードレス 電話のハンドセットに容易に使用することができる。ハードウェアをベースとし たシステムではその閾値調整器は工場で調整されるポテンシオメータであること を、知っておくことが重要である。この方式によると、搬送波検出器は必然的に ハードワイヤード(変更できない固定結線型)の決定用単一閾値型(すなわち、 搬送波の存在または不存在)に限定されてしまう。この限定によって、その搬送 波検出回路はオン・フック状態にあるかオフ・フック状態にあるかにかかわらず 同一閾値を使用することになる。この発明中では、閾値は、システムのその時々 の動作モードに従って、マイクロコンピュータをベースとするRF搬送波検出装 置において容易に変更することができるソフトウェアの変数であると考えている 。例えば、オン・フック期間の間は、RF搬送波検出装置は自動空きチャンネル 選出のために使用され、低レベルの妨害を検出するために低い値にセットされる 。一方、オフ・フック期間の間は、このRF搬送波検出装置は、レンジ外検出と 警報のために使用され、ノイズの多いオーディオ信号のために会話ができなくな るようなレベルまで信号強度が低下すると搬送波の不存在を検出するようにより 高い閾値にセットされる。 コンピュータをベースとするRF搬送波検出装置は、前述の米国特許出願(R CA87448・・・特願平6−340627対応)に開示されているが、その 概要を図6のフローチャートを参照して説明する。正常動作時には、マイクロコ ントローラ160′は、ベースバンド信号のストリームをモニタして、受信した アナログ・オーディオ信号に付帯しているデジタル・データを検出する。周波数 濾波アルゴリズムは、この受信したオーディオ信号の白色ノイズ量に応じてノイ ズ・エネルギ・カウンタの値を変化させる。このノイズ・エネルギ・カウンタの カウントが所定の値を超えると、その時選出された受信チャンネルには搬送波が 存在しないという決定を下す。 線115′におけるオーディオ信号をサンプリングし、カウンタWIDTH中 の値をチェックして、それが最高スピーチ周波数よりも高い予め定められた高い 周波数閾値より小さいかどうかを判断する。もし小さければ、WIDTH中の値 は高いオーディオ周波数(すなわち、白色ノイズ)を検出したことを表わしてい る。このカウントが、もし高いオーディオ周波数成分を表わしていなかったら、 そのカウントは、チェックされて、検出されたそのパルス幅は所定の低い周波数 閾値、例えば1KHz(前述のように、人間のスピーチは周波数が1KHzの周 りに集群している傾向がある)、よりも高い周波数を表わしているものが決定さ れる。検出されたこの周波数が1KHzよりも高くなければ、長いパルス幅(す なわち、低いオーディオ周波数)が検出されており、その状態はスピーチおよび /または無言状態を表わすもので、ルーチンは通常の形でオーディオ信号のデコ ードを続けるために出口に出る。 一方、もしその周波数成分が、明らかに高い(すなわち、ノイズ)または明ら かに低い(すなわち、オーディオ)の何れでもなければ、カウンタWN ENE RGY(すなわち、白色ノイズ・エネルギ)がチェックされて最小値に等しいか どうか判断され、もし等しければNO CARRIER FLAG(搬送波不存 在フラグ)はクリヤされてRF搬送波が存在することを表わし、ルーチンから出 る。もし、WN ENERGYの値が最小値でなければ、より長いパルス幅(す なわち、より低い周波数が丁度検出された)であるという理由で、戻される(デ クレメントされる)。WN ENERGYのこの低い値はチェックされ、予め定 められている値を超えているかどうか判断される。もし超えていれば、NO C ARRIER FLAGがセットされる。もし超えていなければ、NO CAR RIER FLAGはクリヤされる。何れの場合でも、ルーチンはRETURN 指令によって、出口に出る。 高いオーディオ周波数が存在するとの決定がなされれば、YESパスに進み、 WN ENERGYの内容がチェックされ、それが最大値を持っているかどうか 判断される。もし最大値を持っていればYESパスに進み、NO CARRIE R FLAG(搬送波不存在フラグ)がセットされて、ルーチンは出口に至る。 もし、WN ENERGYがその最大値を持っていなければ、高い周波数が検出 されたことであるから、進められる(インクレメントされる)。WN ENER GYのこの高い値はチェックされ、予め定められた閾値を超えているかどうか判 断される。もし超えていれば、NO CARRIER FLAGがセットされる 。もし超えていなければ、NO CARRIER FLAGはクリヤされる。何 れの場合でも、次にこのルーチンはRETURN(戻り)指令によって出口から 出る。 以上、コードレス電話の分野で、しかし特にコードレス電話に限らず他の分野 でも、有用なマイクロコントローラをベースとする空きチャンネル選出システム について説明を行った。この発明を使用することによって、ベースユニットの受 信チャンネルとハンドセットの受信チャンネルの両方とも、他のコードレス電話 からの信号、或いはラジオ局、電力線または家庭用電気器具のような他のRFノ イズ源からの信号等の妨害信号に対するモニタが行われるという事実によって、 信頼性が改善されるという効果が得られる。 この明細書中では、マイクロコントローラおよびマイクロコンピュータという 用語を、互いにどちらを使用してもよい同義語として使用しているが、それらは 、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、専用の制御用集積回路およびこ れらに類似の装置を含むものである。 なお、請求の範囲中の各素子に付記した括弧内の数字は、理解の便のために、 図示した実施例における対応素子に付けた参照番号を示すもので、上記各素子の 形態が実施例の対応素子の形に限定されるとの意味を持つものではない。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年1月11日 【補正内容】 請求の範囲 1.外部の電話回線を通して通話を可能にするオフ・フック状態、およびオン・ フック状態を呈するコードレス電話セットであって、 複数のコードレス電話チャンネルのうちの1つのチャンネルで動作するベース ・ユニットおよびハンド・ユニットであって、前記コードレス電話チャンネルの 各々が前記ハンド・ユニットと前記ベース・ユニット間の通話をベース・ユニッ トの送信周波数とハンド・ユニットの送信周波数によって行う、前記ベース・ユ ニットおよび前記ハンド・ユニットと、 前記ベース・ユニットまたは前記ハンド・ユニット内に在り、前記オン・フッ ク状態の間、前記ベース・ユニットの送信周波数または前記ハンド・ユニットの 送信周波数の各々から得られるベースバンド信号の周波数の内容を調べ、前記1 つのコードレス電話チャンネルが使用中であるかあるいはノイズを含んでいるこ とを示す出力信号を発生するモニター回路とを含み、 前記出力信号に応答して、前記ベース・ユニットおよび前記ハンド・ユニット を第2のコードレス電話チャンネルに変更させる、前記コードレス電話セット。 2.モニター回路が復調されたベースバンドの音声信号の周波数の内容を調べ、 第2のチャンネルが使用中であるか、ノイズを含んでいるかあるいは使用に適し ているかを確かめてから、前記第2のチャンネルに変更させるコマンドを送信す る、請求項1記載のコードレス電話セット。 3.電話回線に接続され、オン・フックまたはオフ・フック状態を呈するベース ・ユニットと、 前記ベース・ユニットが前記オン・フック状態を呈している期間中前記ベース ・ユニットから遠く離れているハンド・ユニットとを含む、コードレス電話シス テムであって、 前記ベース・ユニットおよびハンド・ユニットは複数の通話チャンネルのうち の1つを介して通話し、前記通話チャンネルの各々は1対のRF搬送周波数を使 用しており、該1対の周波数のうちの1つは前記ベース・ユニットに対する送信 周波数であり、他の1つは前記ハンド・ユニットに対する送信周波数であり、 前記ベース・ユニットが前記オン・フック状態を呈している期間の間、また前 記ハンド・ユニットが前記ベース・ユニットから遠く離れているとき、該ベース ・ユニットは該ハンド・ユニットの送信周波数をモニターし、該ハンド・ユニッ トの送信周波数がノイズを含んでいるかまたは使用中であることを確かめると直 ちに、前記複数の通話チャンネルのうちの別のチャンネルに変更するよう該ハン ド・ユニットにコマンドを発し、かつ 前記ベース・ユニットが前記オン・フック状態を呈している期間の間、また前 記ハンド・ユニットが前記ベース・ユニットから遠く離れているとき、該ハンド ・ユニットは該ベース・ユニットの送信周波数をモニターし、該ベース・ユニッ トの送信周波数がノイズを含んでいるかまたは使用中であることを確かめると直 ちに、前記複数の通話チャンネルのうちの別のチャンネルに変更するよう該ハン ド・ユニットにコマンドを発する、前記コードレス電話システム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カパデイア,マネツク ベーラム アメリカ合衆国 ニユーヨーク州 リバプ ール グレナデイア・ドライブ 220 シ ー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.複数のコードレス電話チャンネルのうちの1つのチャンネルで動作すること ができるベースユニット(100)と; 複数のコードレス電話チャンネルのうちの1つのチャンネルで動作することが できるハンドセット(101)と;を具備し、 上記ベースユニット(100)は、第1コードレス電話チャンネルの第1ラジ オ周波数を有する信号であって不存在期間を呈することのある信号を、上記ハン ドセット(101)から受信する入力(106)を有し、 上記ハンドセット(101)は、第1コードレス電話チャンネルの第2ラジオ 周波数を有する信号であって不存在期間を呈することのある信号を、上記ベース ユニットから受信する入力(106′)を有し、 上記ベースユニットは、上記入力(106)に結合されていて上記第1ラジオ 周波数の信号に応答して、上記第1チャンネルは使用中であること或いは上記第 1チャンネルにはノイズ信号が存在することを表わす出力信号を生成する信号検 出器回路(110)を有し、 上記ハンドセット(101)は、上記入力に詰合されていて上記第2ラジオ周 波数信号に応答して、上記第1チャンネルは使用中であること或いは上記第1チ ャンネルにはノイズ信号が存在することを表わす第2の出力信号を生成する信号 検出器回路(110′)を有し、 上記ベースユニット(100)は、このベースユニットを制御するマイクロコ ンピュータ回路(160)を含んでおり、 また上記ハンドセット(101)は、このハンドセットを制御するマイクロコ ンピュータ回路(160′)を含んでおり、 上記ハンドセット中の上記マイクロコンピュータ(160′)は、上記第2の 出力信号に応じて、上記ベースユニット(100)に対してチャンネル変更命令 を送信させ、また上記ハンドセット(101)を同じ新チャンネルに変更させる ものである、 コードレス電話セット。 2.複数のコードレス電話チャンネルのうちの1つのチャンネルで動作すること ができるベースユニット(100)と; 複数のコードレス電話チャンネルのうちの1つのチャンネルで動作することが できるハンドセット(101)と;を具備し、 上記ベースユニット(100)は、第1コードレス電話チャンネルの第1ラジ オ周波数を有する信号であって不存在期間を呈することのある信号を上記ハンド セット(101)から受信するための入力を有し、 上記ハンドセットは、第1コードレス電話チャンネルの第2ラジオ周波数を有 する信号であって不存在期間を呈することのある信号を上記ベースユニットから 受信するための入力を有し、 上記ベースユニット(100)は、上記入力に結合されていて上記第1ラジオ 周波数の信号に応答して、上記第1チャンネルは使用中であること或いは上記第 1チャンネルにはノイズ信号が存在することを表わす出力信号を生成する信号検 出器回路(110)を有し、 上記ハンドセット(101)は、上記入力に結合されていて上記第2ラジオ周 波数の信号に応答して、上記第1チャンネルは使用中であること或いは上記第1 チャンネルにはノイズ信号が存在することを表わす第2の出力信号を生成する信 号検出器回路(110′)を有し、 上記ベースユニット(100)は、このベースユニットを制御するマイクロコ ンピュータ回路(100)を含んでおり、 また上記ハンドセット(101)は、このハンドセットを制御するマイクロコ ンピュータ回路(160′)を有し、 上記ベースユニット中の上記マイクロコンピュータは、上記第1の出力信号に 応答して上記ハンドセットに対してチャンネル変更要求を送信させ、また上記ベ ースユニットを同じチャンネルに変更させるものであり、 上記ハンドセット中の上記マイクロコンピュータ(160′)は、上記第2の 出力信号に応答して上記ベースユニットに対してチャンネル変更命令を送信させ 、また上記ハンドセットを同じチャンネルに変更させるものである、 コードレス電話セット。
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