【発明の詳細な説明】
Gファクタアラインメント
技術分野
本発明はGファクタアラインメント、即ち走査ビームが記録基体の情報トラッ
クからずれる場合制御信号即ちトラック誤り信号を与える装置を、光学走査装置
のトラック案内部の目的が例えば周知の横方向のプッシュプル即ち差動プッシュ
プル法を使用することである該光学走査装置のトラック案内部の制御ループ内に
設定するための方法及び設備に関する。この種の走査装置は例えばCDプレーヤ
、ビデオディスクプレーヤ及び磁気光学記録再生装置に適用できる。
背景技術
プッシュプルは一般に走査ビームが記録基体の情報トラックから放射状または
横方向にずれる場合トラック制御ループに対しトラック誤り信号を発生する方法
を示しており、該プッシュプルの信号は走査装置即ち走査ビームを記録基体のト
ラックの上で案内させる少なくとも二つの部分に分かれた光検出器の差動信号で
ある。光学記録基体により反射され光検出器により検出される光は、走査ビーム
の情報トラック上での入射即ちトラックの位置の性質の関数である強度の分布を
有しており、電気信号に変換され、更に情報トラックの上に走査ビームを保
つトラック制御ループ内の基準入力変数即ちプッシュプル信号として使用される
。これを行うため、トラック制御増幅器即ちトラック制御器により走査装置即ち
所謂ピックアップが制御される。該ピックアップにElectronic Co
mponents&Applications、1984年,No.4,Vol
.6のページ209から215を参照して走査ビームを発生するレーザと、アク
チュエータと呼ばれサーボ装置により制御され走査ビームの位置を精密に定め焦
点を定めるための対物レンズの移動ホルダーと、光の送受の方向を分離するビー
ムスプリッターと、記録基体により反射される光を検討する光検出器が含まれて
いる。記録基体の比較的大きなトラック領域を走査できるようにするため、ピッ
クアップは情報トラックに直角に動くことができる目の粗いドライブの上に一般
に取り付けられており、該ピックアップには走査装置のトラックを案内するため
の所謂放射状のドライブがサーボ装置と共に形成されている。バーニアドライブ
とも呼ばれるサーボ装置はこの場合直角に与えられており、ディスクランアウト
即ち記録基体が偏心していることによりトラックの急速な移動に従うことができ
る。ディスクランアウト、即ち記録基体の偏心により対物レンズはピックアップ
を通り永久に動き記録基体の情報トラックに従う。対物レンズの位置の関数であ
る走査装置の光学軸は位置が変わり光検出器の上で動き、記録基体により反射さ
れる光はアクチュエータの現
在の位置の関数として光検出器に到達する。これにより記録基体の情報トラック
の上で走査ビームを理想的に動かすにも拘らず、トラック誤り信号即ちプッシュ
プル信号がアクチュエータの傾きと動きにより発生し、情報トラックからのずれ
が見かけ上生ずる。更に、プッシュプル信号によりピックアップの機械的な安定
性または非安定性及びその調整が発生するトラックのずれが見かけ上生ずる。光
検出器は例えば接着剤により該ピックアップに固定されるが、温度及び大気の湿
度の働きにより接着剤の中で浮いており、これにより動きが生ずる。それ故、ト
ラック誤り信号がトラックのずれか、アクチュエータの傾きか、ピックアップの
不安定性か又は記録基体の特性によるかどうかプッシュプル信号により区別する
ことは実際にはできない。この欠点を避けるため、所謂横方向のプッシュプルと
差動プッシュプルがWO9008381及び1986年2月18日の光学メモリ
シンポジュウムでのKiyoshi Ohsatoのプッシュプル法を参照にし
て既に知られている。横方向のプッシュプル即ちTPPのシングルビーム走査法
において、四象限からなり、トラックのずれがある場合反射された光ビームが四
象限光検出器の分割線に平行に動かないような方法でアクチュエータを割り当て
る光検出器が使用されている。
この結果、偏光信号の場合、トラック誤りとも呼ばれ専らトラックのずれ即ち
トラックの誤りとなるトラック
誤り信号を得るため、補正ファクター即ち所謂Gファクタの使用を可能にするコ
ンポーネントが二つの互いに直角な方向に利用できる。しかし、走査装置及び更
には記録基体から発生する多数の影響のあるファクタがあるため、計算値が特別
な状態に対応しないことがたまたま生じ、これによりGファクタは各装置に対し
手動で設定する必要がある。Gファクタの設定、即ちGファクタアラインメント
の問題は所謂差動プッシュプルの場合生ずる。差動プッシュプル即ちDPPは三
ビーム法である、即ちトラックの上に置かれたメインビームに加え、メインビー
ムの前後のトラックの間に与えられた二つの補助ビームがトラックを案内するた
め使用され、ビームにより与えられたスポットはアクチュエータが変更される場
合同じ方向に向かう。記録基体により反射され、メインビームと補助即ち二番目
のビームの光はそれぞれ二つの部分に分かれた光検出器で検出され、プッシュプ
ル信号は差動増幅器により各光検出器から与えられる。メインビームはトラック
の中央に位置し補助のビームは丁度トラックの間に位置することにより、メイン
ビーム検出器のプッシュプル信号は補助ビーム検出器のプッシュプル信号に対し
逆である。特にアクチュエータの動きにより見かけ上発生したトラック誤り信号
は、補助ビーム検出器のプッシュプル信号がメインビーム検出器のプッシュプル
信号からひき算され、Gファクタが加算されたりかけ算されたりすることにより
取り除かれる。理想的なトラ
ックの位置決めに拘らずトラック誤り信号が発生すること、及びメインと補助の
ビームの強度の分布が異なることを有する多数の影響のあるファクタがあること
により、各装置に対しGファクタを設定即ち個々に手動で配置する必要がある。
トラック案内制御ループのループ利得を独立に設定することである最適なGファ
クタの設定を行うため、クリチカルな記録基体、即ちアクチュエータを偏向させ
対応するプッシュプルトラック誤り信号を発生する測定用ディスクの形でディス
クランアウトを有した即ち偏心した記録基体を使用することができる。オシロス
コープはオープントラック制御ループを行う場合トラック誤り信号の特徴を観測
するため使用され、Gファクタは最適に設定される。これを行うため、Gファク
タの設定はオシロスコープの上に現れるトラック誤り信号が制御に対し最適な範
囲内で生ずるまで変えられる。この結果、本質において走査ビームがトラックか
らずれることによる制御信号が与えられ、装置及び記録基体に特有なプッシュプ
ルトラック誤り信号への影響が補正される。これは試験により手動で行われ、そ
れ故非常に時間がかかり製造上の許容誤差に基づき各ピックアップ毎即ち個々に
行う必要がある。更に、装置のパラメータがエージング及び外部の影響により変
化し、その結果最適なGファクタの設定が比較的短い期間しか行われない欠点が
ある。又、種々の記録基体から発生するトラック誤り信号上の影響も考慮されな
い。アクチュエータが偏向さ
れる時まで、即ち他の影響により誤り信号が変化を受ける時まで、トラック制御
ループの制御範囲が完全に利用されることによるGファクタとは無関係に、例え
ばEP027431B1に記載されている方法によりトラック制御ループ内にあ
るオフセットを補正する必要があり、該オフセットにより制御範囲内に非対称が
もたらされる。しかし、トラック制御ループ内でのオフセット電圧の補正は限定
されたアクチュエータの位置にのみ対して行われ、この結果オフセット補正にか
かわらず制御範囲はGファクタ及びアクチュエータの偏向を非最適に設定する場
合制限される、即ち制御は停止する。それ故、一般にGファクタを最適にする、
即ちGファクタのアラインメントを行う更に他の必要性がある。閉じた制御ルー
プ内で比例する利得を並べることにより制御ループ利得を設定するのと対照に、
自動的な方法で行う必要があるならばEP0264837B1を参照にしてGフ
ァクタを設定することはオープン制御で行われ、全制御範囲内で制御ループの有
効性を有する前提条件である。
それ故、最適なGファクタを設定するため必要な経費を少なくすることにより
、及び装置に対する特別な影響と記録基体に与える特別な影響を最適なGファク
タの設定に考慮することにより、方法及び設備を特別な形にすることが本発明の
目的である。
発明の開示
この目的は請求項1及び7に記載した特徴により実現される。好都合な改善は
従請求項に記載されている。
本発明の原理は最適なGファクタの設定からGファクタの設定内のずれを、サ
ーボ装置を駆動しアクチュエータをトラックの位置から偏向させプッシュプル信
号を評価することによりオープントラック制御ループに関連し自動的な方法で定
め、該Gファクタを自動的な方法で最適なGファクタに設定することから成る。
これを行うため、この解決策として二つの異なる方策が見いだされており、該方
策はオープントラック制御ループに関連してアクチュエータがサーボ装置を駆動
することにより偏向され、更に最適なGファクタの設定から現在のGファクタの
設定のずれを決定するため、プッシュプル信号の平均値が測定され最適なGファ
クタが自動的に行われ相互に作用する方法により最適に設定されるか、又は同期
検出器がアクチュエータの偏向の間最適Gファクタの自動的な設定に適する信号
をプッシュプル信号から形成するため使用されることから成る。これらの方法は
周知の横方向のプッシュプルに関連し、及び周知の差動プッシュプルに関連し適
用される。最適なGファクタを自動的に設定するためアクチュエータが偏向して
いる間同期検出器を使用してプッシュプル信号から形成される信号は統合信号、
即ち積分と比例の成分を含む信号である。積分及び比例成分の両方を含む信号を
使用する利点は、接続された積分器が境界内のできるだけ遠くまで動く危険が
少なくなり、動作が固定的な残留誤りにより行われることからなる。更に、比例
成分は入力信号が利用できない動作状態に影響する利点がある。
トラック誤り信号と相互作用を平均化することに基づく方法はマイクロプロセ
ッサにより実現され、一般に装置内にあるマイクロプロセッサを使用することが
できる。この方策は、回路に対する経費が少なく成り、プロセッサを導入するこ
とにより種々の相互作用の原理の使用に対し柔軟性が高く成る。
積分法はずれの方向を直接検出する同期検出器を使用することにより決定され
、これにより設定の方向は基本的に変化しない。
これらの方法の共通の目的は適当なGファクタの設定の根拠が形成されるため
アクチュエータの偏向の全範囲にわたり均一であり、他の雑音量により影響され
ないプッシュプルトラック誤り信号から成る。アクチュエータの偏向範囲内でト
ラック誤り信号が均一な場合のみ、オフセット修正が既に行われているので、ト
ラック制御ループの有効性が確実にされる。既に述べたように、相互作用の方法
の場合、プッシュプル信号の平均値はアクチュエータの偏向の間測定され、最適
なGファクタは相互作用の方法で設定される。これを行うため、プッシュプルト
ラック誤り信号を与える出力に低域フィルタを接続し平均値を取り出すことが好
ましく、該低域フィルタはアクチュエータに偏向がある場合プッシュプル信号の
平
均値を評価するためアナログ対デジタル変換器を通してマイクロプロセッサに接
続されている。トラック制御ループはマイクロプロセッサによりオープンであり
、GファクタセッタGはアクチュエータの偏向に対しトラック誤り信号の平均値
が数学的な意味で上昇しない、即ち増加も減少もしない時まで一歩ずつ方向に関
して影響を受ける。アラインメントに対する前提条件は、周知の方法に比べて任
意の記録基体とすることができる記録基体の装置に挿入できることである。この
結果、かなり高い費用を示す特別な測定用のディスクを与えることはもはや必要
でない。サーボ装置はマイクロプロセッサにより駆動され、アクチュエータを偏
向する。この方法は外部に配置された手段を用いて行われるが、使用された記録
基体はGファクタに影響を与えるので、装置内で自動的なGファクタアラインメ
ントに必要な手段を与え、更に自動的な方法でGファクタの最適な設定を記録基
体の新しい挿入と共に及び/又は再生走査の間のポーズの中で行われる特別な利
点がある。
積分法は、更に自動的な方法で外部手段を用い、及び好ましくは手動のアライ
ンメントのない装置の中で実施される。積分法を実施するため、同期検出器は転
換スイッチを通してプッシュプルトラック誤り信号を与える出力に接続されてい
る。最適な設定を行うためのGファクタセッタに影響を与えるため、同期検出器
により、積分又は比例及び積分成分を含む信号が与えられる。アクチ
ュエータを偏向させるため、サーボ装置はトラック制御増幅器から離れており、
アクチュエータを偏向させる適当な制御信号を与えるオッシレータに接続されて
いる。更に、該オッシレータには同期検出器の入力で転換スイッチが制御される
ことによりトリガーも接続されている。Gファクタセッタが適当な設定を行うた
め影響を受ける方向はトリガーにより直接決定される。Gファクタの最適な設定
の大きさ即ち値の決定は同期検出器により最適Gファクタの設定に対する連続し
た近似と共にトラック誤り信号の最適な特性からの残りのずれを積分することに
より行われる。同期検出器のアナログ出力信号はデジタル化され、サンプルホー
ルド回路に送られ、最適Gファクタ設定の確定値が長期間安定にされる。Gファ
クタのアラインメントの後、トラック制御ループは閉じられ、装置の通常の動作
が開始する。装置内にあるマイクロプロセッサはこのシーケンスを制御するため
使用されている。
根本的に、最適なGファクタの設定からGファクタ設定のずれを自動的に決定
するため、サーボ装置はトラックの位置からアクチュエータを偏向させるための
制御装置に接続されており、偏向している間プッシュプル信号にアクセスする評
価装置が与えられており、更にGファクタセッタを最適なGファクタに自動的に
設定する設定装置が該評価装置に接続されている。アクチュエータをトラックの
位置から偏向させる制御装置はマイクロプロ
セッサ又はオッシレータのいずれかにより構成されており、評価装置はアナログ
対デジタル変換器を通し接続されたマイクロプロセッサを有した低域フィルタか
、又はサンプルホールド回路が下手に接続されている同期検出回路であり、適当
なGファクタの自動的な決定と自動的な設定が再生及び/又は情報を記録するた
めの装置内で行われている。Gファクタの最適な設定を行うため特別な解決方策
が自動的な方法で使用されており、これによりもはや手動の設定が必要でない。
更に、自動的なGファクタの設定は再生及び/又は記録装置で行うことができ、
この結果Gファクタに対する記録基体の影響及び装置のパラメータ内の変化の状
況を適当に考慮する必要がある。
図面の簡単な説明
図1はトラック誤り信号の図を示しており、
図2は横方向プッシュプルに対する光検出器の概要を示しており、
図3は差動プッシュプルに対する光検出器の概要図を示しており、
図4は相互作用Gファクタアラインメントに対する回路配列の概要図を示して
おり、
図5は同期検出器により自動Gファクタ設定を行うための信号の特徴の図を示
しており、
図6は同期検出器によりGファクタアラインメントを行うための回路配列の概
要図を示している。
発明を実施するための最良の形態
本発明を図面を手助けとして以下に示す実施態様の例により詳細に説明する。
図1は差動トラック誤り信号TEをアクチュエータの偏向の通路Wの関数とし
て表したトラック誤り信号の図を示している。図1に示すトラック誤り信号TE
は図のW軸に対し対称であることによる制御ループ内のオフセットと、アクチュ
エータに偏向がある場合立ち上がり又は立ち下がりにより適当には設定されない
Gファクタの両方により特徴づけられている。オフセットの周知の修正は、図1
bに示され、座標系の中心を通る特徴があるにも拘らず、図1bに従い不都合な
Gファクタがあり及び通路Wによりアクチュエータが偏向される場合トラックの
制御が全範囲まで有効でなく、又は機能を停止する場合があるので、最適とは見
なされないトラック誤り信号に、行われている。図1bにはトラック誤り信号T
Eの範囲の中間に動作点APOと、通路Wによりアクチュエータが偏向される場
合この動作点APOに従いトラック誤り信号の範囲の最小と最大にそれぞれ限界
動作点AP1及びAP2が示されている。アクチュエータが偏向する時、トラッ
ク誤り信号TE内に上限があるため、トラック誤り制御の制御範囲の一方の端が
制限されており、限界動作点AP2に対応した通路Wを通り過ぎる時制御は無効
と成ることが判る。Gファクタは一般に最適に設定され、アクチュエータに偏向
がある場合でもすべて
の範囲までトラックの制御ループが有効にされる。避けられない偏心及び放射状
のドライブを目の粗いドライブとバーニヤドライブに細分することにより、アク
チュエータの偏向は基本的に光学記録基体の再生及び/又は記録モードで発生す
る。Gファクタはトラック誤り信号TEが図1cに対応しW軸に対し対称であり
上昇しない特性を有する時最適に設定されると見なされる。これは横方向のプッ
シュプル法に基づくトラック制御と差動プッシュプル法に基づくトラック制御に
適用される。
横方向のプッシュプル即ちTPPの場合、図2に示す概要図に従い四象限A,
B,C,Dを備える光検出器は走査ビームの通路Wが光検出器の象限A,B,C
,Dの分割線に平行に広がらない様に配置されている。
従って、アクチュエータの偏向により相互に垂直な方向に検出された光の量に
変動が生じ、修正ファクタ、所謂Gファクタが使用されトラックのずれに独占的
なトラック誤り信号TEが分離する。図2に示す座標系X,Yを使用してX=(
A+D)−(B+C)及びY=(A+B)−(D+C)の関係を設定しトラック
誤り信号としてTE=X−G*Yを表すことができる。Gはこの場合修正値、即
ち最適に設定される所謂Gファクタに対応している。
三つの部分に分かれたD1,D2,D3の光検出器と同じく一つのメインの走
査ビームで動作する差動プッシュプル即ちDPPの場合、図3に従い専らトラッ
クのず
れとなるトラック誤り信号TEを発生するため、補助ビームの光検出器D1,D
3により発生する信号は一番目に加算器Sにより加算され、次にGファクタによ
り修正され、更にメインの走査ビームの光検出器により検出される信号はひき算
器Mにより結果からひき算される。
自動的な方法でGファクタを最適に設定するため、TPPとDPPの両方に従
い適用される二つの方法が提案されている。これらの方法には、オープントラッ
ク制御ループに従い最適なGファクタに設定からのGファクタの設定のずれが自
動的な方法でトラックの位置からアクチュエータを偏向させるためサーボ装置を
駆動させプッシュプル信号を評価することより決定され、更にGファクタは自動
的な方法で最適なGファクタに設定されることが共通している。これを行うため
、プッシュプル信号の平均値が偏向の間測定され、平均値が種々の偏向がある場
合に対応するまでGファクタがマイクロプロセッサμPにより相互作用の方法で
設定されるか、又はアクチュエータが規定されたオッシレータ信号によりトラッ
クの位置から偏向され、Gファクタが偏向の間プッシュプル信号から同期検出器
により形成された信号により決定される。それ故自動的なGファクタの設定の根
拠は相互作用法により及び/又は圧倒的に行われる積分法により形成されており
、比例成分も積分方法に含まれることが好ましい。トラック制御ループの動作を
最適モードにするため、Gファクタ設定の両方の方法によりGファクタ
の設定のほかにオフセットの修正が制御系の周知の方法で与えられるとしている
。外部の影響と無関係なGファクタアラインメントを最適にし記録基体から発生
する影響を考慮に入れるため、自動Gファクタアラインメントは再生用及び/又
は情報記録用の装置の中に記録基体を挿入した後及び/又は情報の再生のポーズ
の間に装置内で行われることが好ましい。
図4及び図6に従いGファクタの設定を行うため、プッシュプル信号即ちアク
チュエータに偏向がある間検出されるトラック誤り信号は、値が電気的に変化す
る抵抗をGファクタを設定する少なくとも一つのフィードバックの枝に有する増
幅器PREAにより構成されているGファクタセッタGに送られている。オープ
ントラック制御ループに従い自動Gファクタを設定するための方法の開始点を形
成するプッシュプルトラック誤り信号PPTEは、オフセット修正OFFSET
の前又は後でGファクタセッタ又は増幅器PREAの出力で利用されている。
相互作用の方法では、プッシュプルトラック誤り信号PPTEは図4に従い平
均を行うため、抵抗R及びコンデンサCにより形成されている低域フィルタに送
られている。低域フィルタを通ったプッシュプルトラック誤り信号PPTEは抵
抗R及びコンデンサCの間の接触点で取り出されアナログ対デジタル変換器AD
を通りマイクロプロセッサμPに送られる。マイクロプロセッサμP
として、一般に光学再生及び/又は記録装置内にあるマイクロプロセッサを使用
することが好ましい。Gファクタアラインメントに対する一番目の段階は、記録
基体の挿入の後及び/又は再生のポーズの間マイクロプロセッサμPにより装置
のトラック制御グループをオープンにすること、及び休息位置即ち中立の位置か
らアクチュエータを偏向させることである。図4に従い、これを行うため装置の
トラック制御増幅器TRVとサーボ装置SVの間の接続が断となり、アクチュエ
ータ即ちピックアップPUを偏向させる制御信号はマイクロプロセッサμPから
サーボ装置SVに送られる。ピックアップPUの光検出器により検出されたプッ
シュプル信号は、装置の通常動作に類似した方法で、(図示しない方法で)Gフ
ァクタセッタを含む増幅器PREAに送られる。通路Wによりアクチュエータの
偏向に対応したプッシュプルトラック誤り信号PPTEは平均化の後マイクロプ
ロセッサμPにより順番に評価される。マイクロプロセッサμPによるこの評価
には、特にトラック誤り信号TEの特性が上がるか下がるかの調査がすべて含ま
れている。これにより、Gファクタ設定の現在の値がマイクロプロセッサμPに
より変化し、トラック誤り信号TEの特性はGファクタの最適な設定からのずれ
に関して再び分析される。この過程はGファクタの設定が最適であるかぎり相互
作用の方法により自動的に繰り返される。アラインメントの自動化により、アラ
インメントは外部の測定装置
が接続されていない装置内でアラインメントに関し手動的に行うことなく好都合
な方法で行われる。Gファクタの設定を最適にした後、最適なトラック誤り信号
TEは制御のためトラック制御増幅器の間の接続に送られ、サーボ装置SVはマ
イクロプロセッサμPにより復旧され、装置の動作の最適モードが確保される。
比較できる装置の周知の回路配置との比較により更に他の特徴として、図4に従
う方法を実施するため機能を中心に記載した回路配置にはトラック制御信号TE
とプッシュプルトラック誤り信号PPTEを低域フィルタにより平均化するため
1つの抵抗Rと1つのコンデンサCのみが基本的にあり、これにより該方法及び
回路配置を実現する経費が非常に少なくなる。
圧倒的に行われる積分法を図5と図6に基づき説明する。圧倒的に行われる積
分法を実現するため図6に与えたブロック図には、レーザダイオードCDの走査
ビームにより走査される情報媒体CDと、ビーム分割器STTを通るレーザダイ
オードLDの光源と、情報媒体CDの上で走査ビームに焦点を合わせ四象限A,
B,C,Dを含む光検出器PHより検出を行うための対物レンズOLが含まれて
いる。この実施態様の例が横方向のプッシュプルに対し設計されていることは四
象限検出器により明らかである。それ故、その応用は差動プッシュプルと同等な
方法により可能であることを指摘できる。光検出器PHの象限A,B,C,Dに
より検出された光の強度の
信号はTPPの状態に応じて一番目と二番目の前置増幅器PR1,PR2に送ら
れ、該前置増幅器の出力はそれぞれ抵抗R1,R2を通り増幅器PREAの入力
に接続されている。増幅器PREAの非反転入力は三番目の抵抗R3を通り接地
されており、反転入力は電気信号により設定されることが好ましい抵抗を通り増
幅器PREAの出力に接続されている。この様に、接続された増幅器PREAは
実際にはGファクタセッタGを構成しており、その出力には制御ループ内でオフ
セットの修正を行うための加算器OFFSETが与えられており、これにより加
算器OFFSETの下手ではGファクタに対し最適に設定されるプッシュプルト
ラック誤り信号PPTEが利用でき、接続されたトラック制御増幅器TRV用の
制御変数として使用できる。Gファクタ設定に対する一番目の段階として、トラ
ック制御ループ増幅器TRVはスイッチS1により対物レンズOLの偏向を与え
るサーボ装置SVから離れており、該サーボ装置SVはオッシレータOSZに接
続されている。転換信号はこの場合装置内にある(図示していない)マイクロプ
ロセッサにより与えられており、オッシレータOSZによりアクチュエータ即ち
対物レンズOLを偏向させる正弦波制御信号が与えられる。制御信号は図5に示
す通路Wによりアクチュエータ即ち対物レンズOLを偏向させ、更に図6による
と、図5に示す矩形パルス信号SWSが二つの転換信号S2,S3を駆動する目
的で形成されているトリガー
SWSはオッシレータOSZに接続されている。プッシュプルトラック誤り信号
PPTE即ちフレームポテンシャルは交互に転換スイッチS2,S3により抵抗
R3又はR4を通り差動増幅器の入力に加えられており、差動増幅器の非反転入
力は1番目のコンデンサC1を通りフレームの端子に接続されており、一方反転
入力は2番目のコンデンサC2を通り差動増幅器の出力に接続されている。接続
された差動増幅器と共に、転換スイッチS2,S3は所謂同期検出器SDVを形
成しており、図5に示す様にプッシュプルトラック誤り信号PPTE1又はPP
TE2の同期検出器出力信号SDVAはGファクタセッタGの初期設定に従い形
成されている。転換はGファクタセッタGが最適な設定を行うため制御されてい
る方向を通路Wを通り偏向させるオッシレータOSZの信号により同期検出器S
DVの入力で決定されるので、最適な特性からプッシュプルトラック誤り信号P
PTE1又はPPTE2のずれは設定基準として直接使用される。同期検出器S
DVは差動同期積分器又は同期復調器であることが好ましく、対物レンズOLの
ずれの方向を知ることにより、方向の直接の決定即ち方向の減少又は増加が行わ
れる。繰り返しは必要でない。対物レンズOLが偏向される頻度はオッシレータ
OSZの駆動を元に周知であるので、オッシレータの信号と同期復調器の信号が
同相であればGファクタ即ち増幅器PREAの増幅が大き過ぎ、他方オッシレー
タの信号と同期復調器の信号
が逆相であればGファクタ即ち増幅器PREAの利得が小さ過ぎるので、Gファ
クタセッタGが制御される方向は直接決定される。オッシレータの周波数はアク
チュエータの機械的な自己共振周波数未満の周波数であることが好ましい。図5
によれば、ずれに対応した同期検出器の入力信号SDVEは同期検出器SDVの
入力でアクティブであり、GファクタセッタGを駆動するためのサンプルホール
ド回路SAHはGファクタの設定を自動的に行うためアナログ対デジタル変換器
ADを通り、同期検出器SDVの出力に接続されている。サンプルホールド回路
SAHは周知の方法でGファクタセッタGを設定するための現在の値を受けるた
め使用されており、最後に適当な値が保持される。この制御と閉ループ制御への
転換は既に述べたマイクロプロセッサにより行われる。最適なGファクタアライ
ンメントとして自動的に決定された設定値を非常に長期間安定させるため、デジ
タルサンプルホールド回路SAHが与えられているが、原理的にアナログで動作
するサンプルホールド回路SAHを使用することも可能である。更に、実施態様
の例を本質的に積分信号成分を与える同期検出器SDVを基に記載したが、特に
最適な設定からのずれが少ない場合アライメント応答と共に比例信号成分も与え
る同期検出器SDVを使用することが好ましい。積分成分と比例成分の両方を含
む信号を使用する利点は接続された積分器が限界まで動く危険が減少し、固定残
留誤りにより動作が行われる
危険が減少することである。更に比例成分は無入力信号が利用できる動作状態に
好都合な影響を有している。
特に原理を説明する観点から実施態様の例を選択したが、他の同期検出器SD
Vと共にこれにより応用の範囲は制限されない。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年9月25日
【補正内容】
(請求項1と請求項7の差し替え)
1.Gファクタと呼ばれ、トラック誤り信号がトラックに対するアクチュエータ
の位置により左右される成分と、中立の位置からのアクチュエータの偏向に左右
されGファクタにより修正される誤り成分とから構成されるため走査装置の偏向
の関数として発生するトラック誤り信号の傾斜に影響を与える利得を並べる方法
であって、最適なGファクタ設定からのGファクタ設定のずれが中立の位置から
アクチュエータを偏向させるためサーボ装置(SV)を駆動させることと、プッ
シュプル信号(PPTE)を評価することによりオープントラック制御ループと
共に自動的に決定され、更にGファクタが自動的な方法で最適なGファクタに設
定されることを特徴とする利得を並べる方法。
7.Gファクタと呼ばれ、トラック誤り信号がトラックに対するアクチュエータ
の位置により左右される成分と、中立の位置からのアクチュエータの偏向に左右
されGファクタにより修正される誤り成分とから構成されるため走査装置の偏向
の関数として発生するトラック誤り信号の傾斜に影響を与える利得を並べるため
に設備であって、最適なGファクタ設定からのGファクタ設定のずれを自動的に
決定するため、サーボ装置が中立の位置からアクチュエータを偏向させるための
制御装置に接続され
、該偏向がある間プッシュプル信号を評価する評価ユニットが与えられ、更に評
価ユニットにおいてGファクタセッタ(G)を自動的に設定するために設定装置
が最適なGファクタに接続されていることを特徴とする利得を並べるための設備
。
─────────────────────────────────────────────────────
【要約の続き】
返しの方法で調整されるGファクタのいずれか一方が、
所定のオッシレータ信号でサーボ装置を同調させること
により中立の位置からそれ、更にGファクタはそれる間
プッシュプル信号から同期検出器により形成された信号
で見つけられ、最適に設定される。本発明は特にGファ
クタの自動的な設定に応用される。