【発明の詳細な説明】
低融点殺虫剤の水分散性顆粒
発明の技術分野
本発明は農業用途のための生物活性物質の導入のための水分散性顆粒に関する
。より詳しくは、これは低融点を有する生物活性物質を含んで成る顆粒に関する
。
発明の背景
乾燥流動体(dry flowables)としても知られている水分散性顆粒(WG)は最近
、広域な生物活性剤にとって、そして特に殺虫剤にとって幅広く受け入れられて
いる形態となりつつある。水分散性顆粒は、典型的には 0.1〜3mmのサイズにあ
り、且つ好適には均質なサイズ域にある小型の顆粒より成り、そしてこれは自由
流動性、低粉塵性、且つ水の中で分散してこの顆粒より実質的に小さな粒子の均
質な懸濁物を形成する。この顆粒は容量で秤り取ることができ、このことは使用
者がスプレータンクに追加する製品の所望の量を簡単に秤り取ることを可能にす
る。
典型的には、水分散性顆粒は活性剤、充填剤(希釈剤とも呼ぶ)及び界面活性
剤(換言すれば、分散剤及び湿潤剤を含みうる)を含んで成る。個々の成分の相
対量は幅広く変動してよく、ここで該活性成分は一般には10〜95%w/wの量に
おいて、充填剤は5〜80%w/wの量において、そして界面活性剤は 0.1〜20%
w/wの量において存在している。
水分散性顆粒を調製するための常用の方法は、この成分、活性剤、充填剤及び
界面活性剤を混合することによって湿潤性粉末を形成し、
次いで所望の粒径を供するためにそれらを微粉砕する初期工程より成る。次にこ
の湿潤性粉末を、凝集及び押出又はスプレードライを含む様々な技法により顆粒
へと形成せしめ、これはどちらのケースにおいても水及び任意的な結合剤の添加
の後に行う。
かかる方法の例は、ASTM E-35.22 Symposiumon Pesticide Formulations and
Application Systems:第三シンポジウム、1982年10月11−14日、Fort Mitchell
,Kentuckyで紹介された論文題名「Laboratory Development and Evaluation of
Water Dispersible Granules」においてD A Hovde により述べられている。
かかる方法は一般的に許容されているが、全ての製剤について、特にその活性
剤が低融点の低水溶解性固体である組成物について、良好な分散性を達成するこ
とは常に可能ではない。かかるケースにおいて、中間の湿潤性粉末は適当に分散
しうるが、得られる顆粒は適度に分散しないことを我々は見い出した。
Misselbrook の米国特許第4,511,395号はジニトロアニリン類の殺虫剤でWGを
調製する方法を開示している。彼の方法は天然の膨潤性水和珪酸アルミニウム粘
土の利用を頼りとする。顆粒を調製及び乾燥後、0.25〜1.0 %の溶融疎水性シリ
カを、その自由流動特性を補助するためにこの顆粒に加えている。この発明は好
適な結果を提供するようではあるが、その用途はジニトロアニリン類の殺虫剤に
制約されているようである。また、この類の活性物質にとって、顆粒を調製した
後に追加の充填剤を加えることが必要であるようである。
本発明の目的は、向上した分散性を有する低融点活性剤を含む水分散性顆粒を
提供することにある。
発明の概要
第一の観点に従うと、本発明は水分散性顆粒を製造するための方法を提供し、
この方法は、低融点を有する生物活性物質を第一部の細く分割した充填剤と共に
微粉砕して細く分割した混合物を供し、次いで第二部の充填剤を界面活性剤成分
と共にこの細く分割した混合物と配合し、この配合物を水で濡らし、次いでこの
配合物を粒状化することを含んで成る。
好ましくは、この第一及び第二部の充填剤成分はこの顆粒の25〜90%w/wを
占める。
好ましくは、この微粉砕段階を経た細く分割した混合物は50ミクロン未満の粒
径を有する。
好ましくは、この生物活性物質は 100℃未満の融点及び25℃で100mg/リッタ
ー未満の溶解度を有する。
別の観点において、本発明は5〜75%w/wの生物活性物質、25〜90%w/w
の充填剤成分、及び5〜15%w/wの界面活性剤成分を含む水分散性顆粒を調製
するための方法を提供し、この方法は、20〜80%の充填剤成分と混合してある該
活性成分を微粉砕し、次いで残りの充填剤を界面活性剤成分と共に加え;この組
成物を水で配合及び濡らし、次いでこの混合物を粒状化することを含んで成る。
この微粉砕段階の後に界面活性剤成分を加えることが好ましいが、この微粉砕
段階の最中又は前に、全て又は一部の界面活性剤成分を加えることにより許容さ
れる結果が達成されうる。
発明の詳細な説明
本発明にかかわる方法は効率的に三つの段階を含んで成る。第一段階において
は、該活性成分を一般に一部の充填剤と配合する。この配合段階は微粉砕段階と
は異なる。微粉砕においては、これらの
成分は高エネルギー混合、例えばエアーミル又はハンマーもしくはピンディスク
ミルにかける。この高エネルギー微粉砕は、非常に均質な活性成分と充填剤との
混合を供し、これは最終顆粒全体にわたって活性成分が均質に分散されることを
確実なものとすることで信じられている。しかしながら、何らの理論に拘束され
たくはないが、又は本発明の範囲を限定するわけではないが、高エネルギー入力
の微粉砕は低融点の固形活性成分が流動してこの第一部の充填剤粒子の上にコー
ティングを形成してしまうことを起こさせるものとも信じられている。第三段階
においては、追加の充填剤を、界面活性剤及び所望するならその他の成分と一緒
に加えるものであり、その配合工程は微粉砕段階よりもはるかに低いエネルギー
強度とし、「プレーコート」された充填剤粒子を未コート充填剤粒子によって互
いに分け隔て、このことは各粒子が水の中での分散により互いから容易に分離し
合うことを可能にする。充填剤及び活性成分を一緒に微粉砕した場合、その後の
粒状化は「コート化」充填剤粒子が互いに付着し合うことをもたらし、このこと
は個々の粒子が分散することを難しくする。同様に、もし第三段階の配合が高エ
ネルギー微粉砕工程なら、類似の好ましくない結果が得られてしまう。
本発明の方法を用いての改善は、その活性成分が 100℃未満の融点及び 100mg
/リッター未満の水溶解度を有する1又は数種の活性物質である場合に最も顕著
である。かかる物質の例には下記のものが含まれる(かっこ内に示すのは、℃に
おける融点及び周囲温度での水溶解度):
アルドリン(49−60; <<1 mg/l)
アジンホス−メチル(73-74; 33 mg/l)
ベンフルラリン(65−66.5; <1 mg/l)
ベンスルタプ(82-83; 0.7 mg/l)
ベンゾオキメート(73; 30 mg/l)
ビフェントリン(51−66; 0.1g/l)
ビナパクリル(66−67; insoluble)
ブロンホス(53−54; 40 mg/l)
ブロモプロピレート(77; <5 g/l)
ブトラリン(60−61; 1 mg/l)
クロルホキシム(66.5; 2 mg/l)
クロルピリホス(42−43.5; 2 mg/l)
フルクロラリン(42-43.5; <1 mg/l)
フルロキシピル(56−57; 0.9 mg/l)
ニトロタール−イソプロピル(65; 0.39 mg/l)
ホスメト(72.5; 25 mg/l)、ピリミカー(90.5; 2.7g/l)
テフルスリン(44.6;0.02mg/l)ナプロプアミド(75;73mg/l)
活性物質のうちの微量が低融点でない固形物であるものを使用してよいが、か
かるケースにおいては、該活性物質は好ましくは100℃未満の融点及び 100mg/
リッター未満の水溶解度を有する少なくとも90%の1又は数種の化合物を含んで
成るであろう。
水分散性が本発明の方法により向上されるある特定の活性剤はアジンホス−メ
チルである。本発明の一の好適な態様に従うと、25〜50%w/wの範囲において
アジンホスメチルを含む水分散性顆粒の製造のための方法は:
40〜80%w/wのアジンホスメチルと20〜60%w/wの充填剤を含んで成る組
成物を微粉砕し、最終生成物の22.5〜58.75 %w/wに相当する追加の充填剤を
最終生成物の10〜15%w/wに相当する界面活性剤と共に加え、この組成物を配
合及び濡らし、次いでそれを粒状化することを含んで成る。
微粉砕した予備混合物中の活性成分の量は、その活性成分の物理
特性、最終顆粒中のその所望の含有量及び予備混合物の粒径に依存して約25%〜
100 %に変えてよい。その微粉砕工程はこの手順全体においては費用が多めにか
かる工程であり、従ってこの段階にかかわる費用を最少限にすることが所望され
る。ところで、これは競合し合う要因のバランスをとることを包括する。一定濃
度の充填剤へと充填剤の量を削減することは微粉砕時間を短くするであろうが、
他方、高めの濃度の活性成分は、その濃度が上がるにつれ困難性を供する。更に
、高濃度の活性成分はより精巧な微粉砕条件、例えば特別な冷却設備を実質的に
導入することによって微粉砕チャンバーの温度を下げることを必要としうる。
この予備混合物中の活性成分の濃度は最終顆粒中で所望されているそれの少な
くとも 1.5倍であることが一般に好ましい。従って、例えば50%のアジンホス−
メチル顆粒は少なくとも75%w/wの活性成分を含む予備混合物から調製するの
が好ましいであろう。35%のアジンホス−メチル顆粒が所望されるとき、この予
備混合物は50%より若干高い活性成分を含むべきである。
非常に高濃度の活性成分の微粉砕は、例えば極端な場合において非常にわずか
な充填剤が存在しているとき、技術的に非常に困難なものとなる。低融点固形物
を包括する全ての微粉砕作業において、活性成分の温度がその融点を超えてしま
うことを避ける必要があり、そして好ましくはその微粉砕温度は、活性剤が軟質
になりすぎ、それ故自由に流動しすぎてしまう、又は個々の粒子へと粉砕するこ
とが非常に困難なものとなってしまうことを防ぐために十分に低く保っておくべ
きである。これらの最適条件を維持するため、冷却エアーを微粉砕チャンバーの
中に供給することが望ましいが、活性成分の充填剤に対する比が高いとき、この
冷却条件の利用は必須となるであろう。わずかな充填剤が存在している高濃度の
活性成分を微粉
砕する試みが所望されるなら、粉砕補助剤、例えば沈殿シリカを通常は予備混合
物の10%以上の割合で使用することが一般的に必要であろう。微粉砕の一般温度
は融点より低く維持されるべきであるが、例えば粒子表面の顕微鏡レベルにおい
て、局在温度はその活性物質の融点を超えていてよく、そして事実このことはよ
りよい結果のための重要なメカニズムであることが信じられている。
本発明に従って微粉砕に付されうる活性成分の最大粒径は特定のミルのタイプ
及びサイズに依存する。大型のエアーミルでは、直径において5mmまで粒径を導
入してよく、一方、小型のミルは、微粉砕を行う前に粒径を 0.5mm未満まで小さ
くすることが必要でありうる。
充填剤の粒径、微粉砕にかける前の活性成分のそれとに合わせるように選ぶこ
とも一般に所望される。もし充填剤が最初から非常に細く分割した状態にあるな
ら、活性成分から微細な充填剤の分離がミルチャンバーの中で起こりうる。従っ
て、比較的粗い充填剤、例えば 150ミクロン以上の上限粒径を有するものの使用
が好ましい。特定の充填剤及び活性成分についての最適な粒径は使用する特定の
ミルに基づく実験により決定されうる。一般には、本発明に従うと、その充填材
料は 150ミクロン未満のものとする。微粉砕した予備混合物の粒径は一般には、
1%未満、より好ましくは 0.5%未満が口径53ミクロンの篩で保持されるような
ものとする。53ミクロン以下の粒径の範囲は、一般に、80%より大が10ミクロン
未満である。
本発明に従うと、微粉砕に付した予備混合物を、追加の充填剤及び所望のその
他の添加剤と、その微粉砕工程の直後に配合せしめることが所望される。細く分
割した予備混合物は貯蔵が長すぎるとケーキ状となる傾向にある。本発明に従う
と、追加の充填剤及び所望の添加剤と予備混合物との配合をまず最初に行い、そ
して配合製剤
を貯蔵してよい。粒状化はその特定の製剤にとって最も好都合であり、且つ特定
の最終用途に合う時間及び場所で行ってよい。
粒状化の前に微粉砕予備混合物と配合せしめる追加の充填剤は、活性成分の物
理特性及び予備混合物の粒径に応じて変えてよい。非常に軟質なワクス状活性成
分の場合、非常に細い粒径、即ち、一般には10ミクロン未満に粉砕した充填剤を
使用することが一般に所望されている。これはより大きめの表面積を供し、この
ことはその混合物を粒状化するときの「予備コート化」予備混合物粒子のより良
好な分割をもたらすものと信じられている。活性成分が軟質でないとき、その充
填剤は粗くてよい。大きな粒子の利点は、配合生成物において必要な界面活性剤
の量を削減することを可能にすることにあり、その理由は充填剤の小さめの表面
積にある。予備混合物に対する追加の充填剤の最適粒径を評価する各別のケース
において一定の実験がなされるであろうが、一般には、追加の充填剤は予備混合
物の粒径を超えるべきではない。
追加の充填剤及び界面活性剤、並びにその他の成分を予備混合物と配合せしめ
、この配合作業に続いて、水を加え、そして粒状化を通常の手段で行う。
配分は通常の装置、例えばリボンブレンダーを用いて行ってよい。界面活性剤
はこの段階で配合するか、又は粒状化工程の際に用いる水と共に加えてよい。粒
状化のとき、水を加え、そして粒状化後、その顆粒を乾かす。
本発明の方法において用いる微粉砕用装置は当業界に知られているあらゆる適
切なタイプの微粉砕用装置であってよい。その例には、エアー又は不活性ガスを
使用する液体エネルギーミル、及び機械ミル、例えばハンマー又はピンディスク
ミルが含まれる。本発明の方法に用いた活性成分が、 100℃未満の融点を有する
ワクス粘稠の固
体であるとき、流体エネルギーミルを使用するのが好ましく、なぜならワクス状
化合物は機械ミルの可動部品上に蓄積する性質を有するからである。
界面活性剤なる語は、本明細書では乳化剤、分散剤及び湿潤剤と呼ばれうる材
料を包括するように広い意味で使用されており、そしてこの界面活性剤成分はア
ニオン、カチオン及び非イオンタイプより選ばれる1又は数種の界面活性剤を含
んで成りうる。
アニオンタイプの界面活性剤の例には、石けん、脂肪族モノエステル又は硫酸
の塩、例えばラウリル硫酸ナトリウム、スルホン化芳香族化合物の塩、例えばナ
トリウムドデシルベンゼンスルホネート、ナトリウム、カルシウムもしくはアン
モニウムリグノスルホネートもしくはブチルナフタレンスルホネート、及びジイ
ソプロピル−とトリイソプロピルナフタレンスルホネートのナトリウム塩の混合
物が含まれる。非イオンタイプの適当な試薬には、例えば、エチレンオキシドと
、脂肪アルコール、例えばオレイルアルコールもしくはセチルアルコールとの、
又はアルキルフェノール、例えばオクチルフェノール、ノニルフェノール及びオ
クチルクレゾールとの縮合生成物が含まれる。その他の非イオン試薬は、エチレ
ンオキシドとレシチンとの半エステル、並びにホスホキシル化界面活性剤、例え
ばホスホリル化エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマー、並
びにエチルオキシ化及びホルホリル化スチリル置換フェノールが含まれる。
好ましくは、この界面活性剤成分は少なくとも一種の湿潤剤、例えばアルキル
ナフタレンスルホネート、ホスフェートエステル、スルホスクシネート、及び非
イオン系、例えばトリデキシルアルコールエトキシレートより選ばれるもの;並
びに/又は少なくとも一種の分散剤、例えばナフタレン縮合体、リグノスルホネ
ート、ポリク
リレート及びホスフェートエステルの群より選ばれるものを含んで成るであろう
。典型的には、その総界面活性剤成分は乾燥重量の顆粒組成物の 0.1〜25重量%
、そしてより好ましくは10〜15重量%を占めるであろう。
本発明に従って利用するための充填剤は顆粒組成物において通常利用するもの
であろう。使用できうる充填剤のタイプを限定するわけではないが、適当な充填
剤には鉱物土類及び粘土、例えばカオリン、ベントナイト、フュラー(Fuller)
土、アタプルジット珪藻土、タルク、ドロマイト及びその他の無機、一般には不
活性な物質、並びに有機材料、例えば合成ポリマー、例えば粉砕又は粉状プラス
チック及び樹脂が含まれる。一般に、この充填剤成分は 200〜650g/lの範囲
のバルク密度(振動)を有するであろう。特に好適な充填剤には、タルク、ミカ
及び溶融珪酸ナトリウム、カリウム、アルミニウムが含まれる。異なる充填剤の
混合物を使用してよく、そして第一部の充填剤の組成及び/又は特性は第二部の
充填剤と異なっていてよい。
本発明に従って顆粒が形成される方法は狭く限定されず、そして様々な、粒状
化技法が当業界に知られる。しかしながら、我々の同時係属中の出願PCT/AU88/0
0201号に記載の粒状化技術が特に有利であることを我々は見い出した。その出願
においては低圧湿潤混合物押出工程が使用されており、それに、顆粒のサイズを
小さくし、且つ丸くするための緩やかな回転又は反転が続いている。次に乾燥工
程が通常含まれる。
本発明は、下記の実施例で示す好適な態様を参考にこれより説明する:
例1:
本発明の方法を利用しての、25%の活性成分を有する水分散性顆粒の製造。
25%a.i.(活性成分)w/wフェノキシジム殺虫剤Z−〔1−(エトキシイミ
ノ)プロピル〕−3−ヒドロキシ−5−(3−ブチリル−2,4,6−トリメチ
ルフェニル)シクロヘキス−2−エン−1−オン、即ち、豪州特許第 464,555、
555,884、556,148 及び566,671 号に開示されているシクロヘキソン−ジオン殺
虫剤を含んで成る水分散性顆粒のサンプルを、50%a.i.w/wフェノキシジムを
含んで成る高強度エアー微粉砕に付した(エアーミル化)予備混合物より調製し
た。予備混合配合物例1
予備混合物の調製
工業用フェノキシジムをまず、他の成分と配合する前に粒径が主に 250μm未
満となるまで砕いた。配合予備混合物を次に620kPaのエアー圧のもとで2分間径
200mmのエアーミルの中で細く粉砕した。水分散性顆粒の製造
50%a.i.w/wフェノキシジムエアーミル化予備混合物をまず、下記に示す比
率で追加の成分と配合せしめることにより希釈した。次いでその乾燥混合物に水
を配合し、そして PCT特許出願88/00201号のExample 1に記載の手順であって、
湿潤予備混合物を往復押出機により約20psi の比較的弱い圧力のもとで押出し、
この低圧縮押出物を緩やかにころがして直径の2〜3倍の顆粒を供する手順に従
って顆粒化した。
希釈混合物
実験室試験
サンプルを初期に、そして50℃の恒温で12週間貯蔵した後に試験した。
顆粒の水性懸濁物のウェット篩分析を、50gの顆粒サンプルをビーカーの中の
水(250ml)中で5分間緩やかに攪拌して分散した後に決定した。この懸濁物を緩
やかな水流のみを利用して篩を通じて緩やかにすすいだ。
例1
懸濁率は、栓付 250ml秤量シリンダーの中の水 250mlの中で 7.5gの顆粒サン
プルを緩やかに攪拌して分散させ、次いで30℃で30分放置することによって決定
した。この時間の経過後、懸濁物の90%を除去し、そして残りの10%の懸濁物の
固形分を決定し、上部の90%の中に懸濁された%を算定した。この試験の結果は
、初期では69%が懸濁しており、そして12週間後では68%、又はほとんど同量が
懸濁していることを示し、従って篩残渣は 0.5%の最大値の規格内にあった。
例2
25%a.i.w/wフェノキシジムを含んで成る水分散性顆粒の比較例を、全ての
成分を一緒に配合することで調製した。
この混合物は、予備混合配合物例2を例1の方法により処理し、そして例1の
方法により顆粒にすることで調製した。予備混合配合物例2
これらの顆粒に基づく実験室試験を、例1の通りに実施し、そしてこれらは、
ウェット篩分析の後で初期では 0.012%の残渣しか残らなかったが、12週間の貯
蔵後、 1.125%の残渣が認められたことを示し、これは 0.5%最大値の通常の規
格をはるかに逸脱しており、従ってサンプルは加速貯蔵のもとで劣化することを
示した。これは本発明にかかわる例1についての結果よりもはるかに悪かった。
懸濁率は、初期では74%で良好であったが、12週間後では62%へと劣化し、こ
れは例1についての結果より有意に悪かった。例3
本例はエアーミル化75%a.i.予備混合物より調製した50%a.i.アジンホス−メ
チルWGの調製を例示する。高強度予備配合物(75%a.i.アジンホス−メチル)
配合物No.3水分散性顆粒
工業用アジンホス−メチルは、0.85mmの開口スクリーンを通じて機械的に破砕
することにより準備し、そして高強度予備混合物をシールポリテンバッグの中で
ハンドブレンドした。
この配合予備混合物を、インライン水冷部型熱交換器の付いた径 200mmのエア
ーミルの中で微粉砕した。微粉砕用エアー圧は660kPaとした。
次にこの微粉砕生成物を実験室粒状器を介し、 PCT/AU/88/00201のExample 1
に記載の方法に従って粒状化した。そのウェット顆粒を、35℃を超えないエアー
温度の固定ベンドドライヤーの中で乾かした。
乾燥顆粒サンプルを 450〜1180μmにスクリーンし、そして実験室で初期に、
及び50℃の恒温での貯蔵期間を経て試験した。
結果を下記の表1に示す。
例4
本例はエアーミル化75%a.i.予備混合物より調製する25%a.i.アジンホス−メ
チルの調製を示す。その顆粒は例3の通りに調製及び試験し、そしてその結果を
表2に示す。配合物No.4
例5
これは、50%a.i.アジンホス−メチルWGを、全ての成分を配合した配合物のエ
アー微粉砕により調製した比較例である。この顆粒は例3の通りに調製及び試験
し、そしてその結果を表3に示す。これらの結果は例3のそれより劣っていた。配合物No.5
例6
これは、全ての成分を配合した配合物のエアー微粉砕により調製した25%a.i.
アジンホス−メチルWGの比較例である。配合物No.6
これらの顆粒は例3の通りに調製及び試験し、その結果を表4に示す。結果は
例4のものより篩残渣及び懸濁率において明らかに劣っているようであった。配合物No.5
これらの顆粒は例3の通りに調製及び試験し、その結果を表3に示す。結果は
、例3のものより明らかに劣っていることが認められた。
例7
本例は2つのA部及びB部において、最終顆粒に比して微粉砕予備混合物(B
部)中で約 1.6倍の%レベルの活性成分を有することの利点を示す。部Aにおい
ては、予備混合物中の活性物質の濃度は、最終顆粒中の活性物質の 1.2倍の%レ
ベルでしかしない。本例においては、後緊急広域選択性葉殺虫剤デブリノール(
Devrinol)を活性物質として用いた。例7A
低強度予備混合物を下記の通りに調製し、そしてエアーミルに付した。
工業用ナプロプアミドを粉砕し、そしてタルクを配合する前に500μmにスク
リーンした。その予備混合物を次に 655〜690kPaでエアーミルに付した。調製
デブリノール50%WGのサンプルを、PCT/AU/88/0620に記載の手順に従い、 100
kgの乾燥混合物当り28リッターの水を用いて下記の材
料から調製した。
この試験結果を下記に示し、そしてこれらは劣った貯蔵安定性を示した。
例7B
高めの強度の予備混合物由来のデブリノール50%の配合物を調べた。
工業用ナプロプアミドを 500μm未満の粒径へと小さくし、タルクを配合し、
そして実験Aに記載の通りにエアーミルに付した。水分散性顆粒の調製
デブリノール50%のサンプルを下記の材料で、 100kの乾燥混合物当り27.5l
の水を用いて調製した。
備考:「Superfine 15」より細いバージョンであるタルク「Ultrafine 5」を、
大きくなった表面積を介して予備混合物粒子の多大な分離を供するために用いた
。
下記に示す試験結果は有意に改善された貯蔵安定性を示した。
本発明を好適な態様で説明してきたが、それらに限定されるものと考えるべき
ではない。更に、特定の処理工程並びに材料及び装置で説明してきたが、それと
同等の事項は本明細書に組入れる。
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TG),AT,AU,BB,BG,BR,CA,CH,
CZ,DE,DK,ES,FI,GB,HU,JP,K
P,KR,LK,LU,MG,MN,MW,NL,NO
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UA