JPH06305725A - 珪酸マグネシウム粉末の高分散性造粒物及びその製造方法 - Google Patents

珪酸マグネシウム粉末の高分散性造粒物及びその製造方法

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JPH06305725A
JPH06305725A JP12211093A JP12211093A JPH06305725A JP H06305725 A JPH06305725 A JP H06305725A JP 12211093 A JP12211093 A JP 12211093A JP 12211093 A JP12211093 A JP 12211093A JP H06305725 A JPH06305725 A JP H06305725A
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JP
Japan
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magnesium silicate
powder
granulated product
silicate powder
highly dispersible
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JP12211093A
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Inventor
Yoshio Suzuki
喜夫 鈴木
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JFE Mineral Co Ltd
Original Assignee
Kawatetsu Mining Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 珪酸マグネウシム粉末を造粒して粉末による
配合時の欠点を解消すると共に微粉末に匹敵するマトリ
ックス中での高分散性を有する塗料、合成樹脂等への配
合用珪酸マグネウシムの造粒物を提供する。 【構成】 珪酸マグネウシム粉末を、水又はメタノール
もしくはトルエンのような有機溶媒又はそれらの混合液
を分散媒として、攪拌型造粒機により造粒した後乾燥す
ることにより、珪酸マグネウシムのみからなり、嵩密度
が0.5 〜1.5 kg/l、粒径0.1 〜5mmφである造粒物を
得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は珪酸マグネシウム粉末の
造粒物及びその製造方法、詳しくは、塗料、合成樹脂そ
の他各種の材料中に配合するとき該材料に対し優れた分
散性を有する珪酸マグネシウム粉末の造粒物及びその製
造方法に関するものである。また、天然に産出される含
水珪酸マグネシウムはタルクと称される。
【0002】
【従来の技術】粉末状の珪酸マグネシウムは、塗料、セ
ラミック、合成樹脂、製紙等において配合剤として広く
使用されている。通常は珪酸マグネシウムの微粉末をそ
のまま使用しているが、配合に当たって定量切出しを行
う際、ホッパーの内壁に付着してブリッジングいわゆる
棚吊り現象を生じ定量切出しが正しく行われ難いため作
業性が悪く、配合する目的物の品質が安定しない欠点が
あり、かつ嵩高のため発塵し易く作業環境が悪化するな
どの問題点がある。
【0003】そこで、粉末を予め小さい粒状に造粒した
ものとすることが試みられており、例えば結合剤及び造
粒促進剤を添加してペレタイザーその他圧縮成形機など
を用いて造粒する方法が知られている(特開昭53−3
7586号)。しかしながら、造粒物とすることで粉体
そのままを用いる場合の作業性の欠点は一応解決できる
ものの、従来のものは造粒に当たっていずれもバインダ
ーその他の添加物を配合するため、それらが造粒物中に
残留すると、造粒物を着色剤、或いは充填剤として塗料
や合成樹脂に配合した際、造粒時の添加物が合成樹脂又
は塗料成分と反応して変質させるおそれがあり、使用範
囲が制約されて汎用性に欠ける欠点がある。また造粒物
は一般的に嵩密度が高くなるため、粉末に比べると樹脂
や塗料中での分散性が悪くなり、マトリックス中で部分
的に凝集物を生ずるという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の珪酸マグネシウム粉末や上記の従来技術を用いて
造粒された珪酸マグネシウムにおける欠点を改良し、配
合する材料(マトリックス)中での分散性がきわめて良
好でかつ定量切出しが確実になし得られると共に配合時
の作業性がよく、珪酸マグネシウムのみからなるので、
配合対象物の制約を受けない利用範囲の広い珪酸マグネ
シウム粉末の造粒物及びその製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するためなされたもので、珪酸マグネシウム粉末のみ
からなり、嵩密度が0.5〜1.5kg/lで、粒径が
0.1〜5mmφの範囲であることを特徴とする珪酸マ
グネシウム粉末の高分散性造粒物である。本発明の造粒
物は、従来の造粒物と異なりバインダーその他の添加物
を全く含まないから、マトリックスの性質に関係なく配
合することができる。
【0006】造粒物は嵩密度が1.5kg/lを超える
と合成樹脂や塗料に配合するときマトリックス中での分
散性が悪くなり、0.5より小さい場合は流動性が低下
し定量切出しが正しく行われ難くなる。また嵩密度がこ
の範囲にあっても粒径が0.1mmに満たないものは充
分な流動性が得られず取扱い難くなり、5mmを超える
ものはマトリックス中での分散性が不良となるのでこの
範囲内にあることが肝要である。
【0007】本発明の高分散性造粒物は、珪酸マグネシ
ウムに水又は有機溶媒或いは両者の混合液を分散媒とし
て加え、攪拌型造粒機又はディスクペレタイザーにより
造粒した後乾燥することによって得ることができる。攪
拌型造粒機を使用した方がディスクペレタイザーを使用
するよりも比較的短時間で行われるため好ましい。
【0008】原料の珪酸マグネシウム粉末は、通常、粒
子径が100μm以下の微粉末が好ましい。また、CH
3 等で表面改質した疎水性珪酸マグネシウムを用いても
よい。
【0009】本発明方法においては分散媒として水又は
有機溶媒又は両者の混合液を用いることができる。有機
溶媒としては、乾燥により除去され造粒物に残留しない
もので、例えばメタノール、エタノール、ジエチルエー
テル、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。比較的低沸
点のものを用いることで乾燥コストを削減できる。疏水
性の珪酸マグネシウムを用いる場合には有機溶媒を用い
るか又は水と有機溶媒との混合液を用いる。水と有機溶
媒との混合割合は、造粒性の確保、乾燥コストの削減、
有機溶媒のコストの削減等の観点を総合して決定される
であろう。有機溶媒は造粒後は回収して再使用され得
る。造粒時に使用する分散媒中にはPVAなどのバイン
ダーや造粒促進剤、その他界面活性剤など添加物は全く
含有せず、したがって得られた造粒物は珪酸マグネシウ
ムのみからなるものである。
【0010】造粒物は、分散性指数が200g/個以下
であることが好ましい。「分散性指数」とは、製造した
造粒物からフルイ分けにより4.75〜4.00mmの
球状粒子を12個(粒)採取し、1個の球状粒子を台秤
上に置き、底面が平滑な押し棒を用いて球状粒子に徐々
に荷重を加えて球状粒子が破壊又は崩壊した時の荷重
(g)を台秤で読み取り、この操作を12個の球状粒子
についてそれぞれ実施し、最大荷重と最小荷重を除く1
0個(n=10)の荷重の算術平均値を求め、これをg
/個で表したものである。なお、造粒に際し、分散媒と
して使用する液体は、メタノールと水を比較すると得ら
れる造粒物の分散性指数は前者の方が小さく、後者は高
い。トルエンとメタノールとは略同等であり、水に比べ
て有機溶媒の方が分散性指数が小さいものが得られる。
【0011】
【実施例1〜4】市販品のタルク粉末(平均粒子径5μ
m)を原料とし、水、メタノール、トルエン及び水とメ
タノール混合液(1:1)の4種を用い、それぞれ表1
の実施例1〜4に示す量を添加して攪拌型造粒機(ヘン
シェルミキサー)に投入し、2000〜2100rpm
にて4分間攪拌して造粒した後、熱風循環式乾燥機によ
り乾燥して球状造粒物を得た。
【0012】
【比較例1〜2】前記原料と同一のタルク粉末を原料と
し、0.5%及び1.0%のPVA水溶液を表1の比較
例1〜2に示す割合で添加した外は実施例1〜4と同様
にして球状造粒物を得た。
【0013】実施例1〜4及び比較例1〜2の造粒物及
び造粒しないタルク粉末についての粉体物性及びマトリ
ックス中での分散性は表1に示すとおりである。表中、
「マトリックス中での分散性」の評価は、マトリックス
(ポリプロピレン樹脂ペレット)に各造粒物を30wt
%混合し、二軸押出機でコンパウンドを作製し、このコ
ンパウンドをホットプレスにより厚さ50±10μmの
フイルム状とした後、軟X線装置で撮影後、タルク粉末
の凝集物の有無を顕微鏡(100倍)で観察し、凝集物
が全く生じないものを◎とし、凝集物が殆ど生じないも
のを○、凝集物が多く生じたものを×とした。不良×の
ものの凝集物の最大径は約50μmであった。
【0014】
【表1】
【0015】さらに上記実施例1〜4,比較例1〜2に
加えて、以下に述べるとおり造粒手段、分散媒を変えて
得た造粒物について(実施例5〜7、比較例3〜6)、
その物性及び前記と同様の方法で評価したマトリックス
中での分散性を表2に示す。
【0016】
【実施例5】上記実施例と同一のタルク粉末を原料と
し、表2に示した割合の水を添加し、万能ミキサーによ
り5分間よく混合した。この混合物をディスクペレタイ
ザーに一度に投入し、23rpmで10分間造粒した。
この造粒物を熱風循環式乾燥機で乾燥した。
【0017】
【実施例6〜7】分散媒の種類、添加量を変えた外は実
施例5と同様にして造粒物を得た。
【0018】
【比較例3】分散媒の種類、添加量を変えた外は実施例
5と同様にして造粒物を得た。
【0019】
【比較例4〜6】上記実施例と同一のタルク粉末を原料
とし、表2にそれぞれ示した割合で分散媒を添加し、万
能ミキサーにより5分間よく混合した。この混合物をブ
リケットマシーンに供給し、球状造粒物を得、この造粒
物を熱風循環式乾燥機で乾燥した。
【0020】
【表2】
【0021】表2からわかるとおり、実施例のものはマ
トリックス中での分散性は良好な結果が得られた。特に
嵩密度が1.5kg/l以下で、かつ分散性指数も20
0g/個以下の分散性指数である実施例1〜4,6のも
のは、マトリックス中での分散性が大変良好であった。
したがって、嵩密度は0.5〜1.5kgの範囲でかつ
分散性指数が200g/個以下であることが特に好まし
いといえる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の造粒物は、
嵩密度が小さく、マトリックス中において、粉末のまま
使用した場合に匹敵する高度の分散性を有し、しかも良
好な流動性を有する粒状体であるから、粉末で使用する
場合のような発塵がなく作業環境が改善され、取扱い易
く、かつ定量切出しを確実に行うことができ、配合のバ
ラツキがなくなり、マトリックスの品質が安定化し生産
性を向上させることができる。そして、従来の造粒物と
異なりバインダーその他の添加物を全く含まないから、
マトリックスの性質に関係なく配合することができるの
で利用範囲がきわめて広い。また本発明の造粒方法によ
れば、このような珪酸マグネシウムのみからなる造粒物
を容易に得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸マグネシウム粉末のみからなる造粒
    物であって、嵩密度が0.5〜1.5kg/lで、粒径
    が0.1〜5mmφの範囲であることを特徴とする珪酸
    マグネシウム粉末の高分散性造粒物。
  2. 【請求項2】 分散性指数が200g/個以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の珪酸マグネシウム粉末の
    高分散性造粒物。
  3. 【請求項3】 珪酸マグネシウム粉末に水又は有機溶媒
    又は両者の混合液を分散媒として加え、攪拌型造粒機又
    はディスクペレタイザーにより造粒した後、乾燥するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の珪酸マグネシウム
    粉末の高分散性造粒物の製造方法。
JP12211093A 1993-04-27 1993-04-27 珪酸マグネシウム粉末の高分散性造粒物及びその製造方法 Pending JPH06305725A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009543754A (ja) * 2006-07-17 2009-12-10 リュゼナック ヨーロップ エスアーエス 合成ケイ素/ゲルマニウム−金属鉱物粒子を含むタルク組成物の調製方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009543754A (ja) * 2006-07-17 2009-12-10 リュゼナック ヨーロップ エスアーエス 合成ケイ素/ゲルマニウム−金属鉱物粒子を含むタルク組成物の調製方法

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