JP3312931B2 - 粉体造粒品及びその製造方法 - Google Patents
粉体造粒品及びその製造方法Info
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Description
散防止、環境汚染防止の観点から有効で、かつ射出成形
機または押出成形機等を使用する時に成形機のポッパー
内またはスクリュー部内でブリッジ現象を起こすことが
なく、更にワックス等の粒状化助剤を含まない粉体造粒
品及びその製造方法に関する。
めに、種々の方法により造粒することが試みられてい
る。
機顔料等の粉末を粒質化助剤と混合し、加熱して粒質化
助剤が軟化した状態で回転造粒することからなる加熱転
動造粒法が開示されている。しかし、この造粒法は主と
して有機顔料を対象とするものであり、この方法を平均
粒子径0.8μm以下の粉体に適用すると、その比表面
積が大きいために粉体の通常40重量%以上、好ましく
は50重量%程度の粒状化助剤を添加しなければ造粒す
ることはできない。すなわち、粒状化助剤を熱により溶
解させた場合には、その分散が悪く、結合力は弱くな
り、より多くの粒状化助剤が必要になり、また、多量の
粒状化助剤を使用し、軟化し過ぎると、造粒機への付着
がひどくなり、均一な造粒が困難になる。
不溶性の粒状化助剤の存在下で、微細に分散した有機顔
料または顔料配合物を懸濁させた水相と実質上水に不溶
で、かつ粒状化助剤が少なくとも部分的には溶解する有
機溶剤から実質上なる第二液相とからなる二相系を粒状
物が形成するまで撹拌して造粒し、次いで得られた造粒
物から溶剤を除去することからなる有機顔料または顔料
配合物の造粒法を開示している。しかし、この造粒法も
有機顔料または顔料配合物を対象とするものであり、平
均粒子径0.8μm以下の粉体をこの方法により造粒し
ても、得られた造粒物は脆く、粉塵が立ち易い等の欠点
を有する。
法として、本発明者らは先に平均粒子径0.8μm以下
の無機粉体と、溶剤に粒状化助剤の溶解させた溶液また
は溶剤に粒状化助剤を分散させた分散液を混合撹拌型造
粒機に入れ、該造粒機内を粒状化助剤の溶解温度より低
い温度に維持しながら造粒し、得られた造粒物を乾燥す
ることからなる方法を提唱している(特開平3−165827
号公報)。
法により得られた造粒物には、粒状化助剤が含まれてお
り、この粒状化助剤が原料となる粉体そのものの特性を
変えてしまうことがあり、用途が限定されるため好まし
いものとは言えない。
塵の飛散防止すなわち環境汚染防止に有効であり、射出
成形機または押出成形機において粉体造粒物を使用する
際に、成形機のホッパー内またはスクリュー部内でブリ
ッジ現象を起こさないで効率良く使用でき、更にワック
ス等の粒状化助剤を含まない粉体造粒品及びその製造方
法を提供することにある。
造粒品は、比表面積50m2/g以上、嵩比重0.2以
下、平均粒子径300mμ以下の原料微粉末よりなる粉
体造粒品であり、嵩比重が0.2〜0.8g/cm3、平
均粒度が50〜4500μm及び回転強度が2.0%以
下であることを特徴とする。
方法は、比表面積50m2/g以上、嵩比重0.2以下、
平均粒子径300mμ以下の原料微粉末と揮発性を有す
る粒状化助剤とを混合撹拌型造粒機に装入して造粒し、
得られた造粒物を乾燥することを特徴とする。
g以上、嵩比重が0.2以下、平均粒子径が300mμ
以下の原料微粉末よりなるものである。原料微粉末の比
重が50m2/g未満であると樹脂等への充填が容易に
なり、嵩比重が0.2を越えるとブロッキング等が起こ
りにくくなり、また、平均粒子径が300mμを超える
と樹脂等への充填が容易になるため、本発明による造粒
処理を特に行う必要がない。
ば酸化、還元、潮解性など化学的反応性の制御、
味、匂い、毒性などの制御、帯電性、導電性、光学特
性の制御、濡れ性(疎水性)、溶解性など表面活性度の
制御、流動性の制御などを目的として慣用の方法によ
り表面処理を施したものを使用することもできる。
く、有機微粉末、無機微粉末を問わず使用することがで
きる。有機微粉末は特に限定されるものではなく、広範
にわたるものを使用することができる。また、無機微粉
末としては例えばカーボン、酸化クロム、亜鉛華、フェ
ライト、二酸化チタン、アルミナ、酸化マグネシウム、
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、雲母粉、ベ
ントナイト、タルク、クレー、シリカ、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム等を例示する
ことができる。
粉体のみからなり、造粒の際に使用する粒状化助剤は消
失する。すなわち、造粒の際に、粒状化助剤として揮発
性を有するものを用い、通常、粉体の造粒の際に使用さ
れるワックス、可塑剤、金属石鹸、金属、ゴム、樹脂、
水膨潤剤、糖、油等は使用しないことに特徴がある。
る揮発性を有する粒状化助剤としては、水、アルコール
系助剤、炭化水素系助剤、エステル系助剤、ハロゲン炭
化水素系助剤、ニトロ炭化水素系助剤、アミン系助剤、
エーテル系助剤、ケトン系助剤、可塑性助剤、その他の
助剤(例えばフルフラール、アルドール等)及びこれらの
助剤の2種以上の混合物を挙げることができる。
ルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、アミルアルコール、ブチルアルコール、エチレング
リコール等を挙げることができる。炭化水素系助剤とし
ては例えばトルエン、キシレン、石油エーテル、ラッカ
ー希釈剤、石油ナフサ、ガソリン、イソオクタン、ヘキ
サン等を挙げることができる。エステル系助剤としては
例えば酢酸メチル、ギ酸エチル、乳酸ブチル、安息香酸
メチル、炭酸エチレン等を挙げることができる。ハロゲ
ン炭化水素系助剤としては例えば塩化メチル、トリクロ
ルエチレン、フレオン、クロルニトロエタン等を挙げる
ことができる。アミン系助剤としては例えばメチルアミ
ン、ブチルアミン、アニリン等を挙げることができる。
エーテル系助剤としては例えばメチルエーテル、メチル
セロソルブ、カルビトール、メチラール、アセタール等
を挙げることができる。ケトン系助剤としては例えばア
セトン、メチルエチルケトン、ブチロン、バレロン等を
使用することができる。可塑性助剤としては例えばフタ
ル酸ジメチル、アジピン酸ジイソブチル、ひまし油、塩
素化パラフィン等を挙げることができる。
記の原料微粉末と揮発性を有する粒状化助剤を混合し、
混合撹拌型造粒機にて造粒する。原料微粉末と助剤の配
合量は、原料微粉末100重量部当たり粒状化助剤30
〜150重量部程度であるが、この配合量は得られる粉
体造粒品の嵩比重、平均粒度、回転強度等の所望の特性
を得るために適宜選択することができ、特に限定される
ものではなく、あくまでも目安である。
とができ、例えば温度制御付混合撹拌型造粒機を使用す
ることが好ましい。なお、造粒工程における各条件は特
に限定されるものではなく、原料微粉体、揮発性を有す
る粒状化助剤、得られる造粒品の所望の特性等を勘案し
て適宜選択すればよい。
なく、得られる造粒品中に揮発性を有する粒状化助剤が
残留せず、実質上原料微粉末のみからなるように、助剤
を除去することができればよい。
比重が0.2〜0.8g/cm3、平均粒度が50〜45
00μm及び回転強度が2.0%以下の特性を有する。
嵩比重が0.2g/cm3未満であるとブロッキングが発
生し易くなり、また、0.8g/cm3を超えると分散性
が悪くなる。また、平均粒度が20μm未満であると静
電気等にによりビニル等でできた梱包袋に付着したり、
金属製、樹脂製または樹脂コーティングしたホッパーに
付着するといった問題が発生し、また、静電気等による
災害の原因になることもあり好ましくない。また。平均
粒度が4500μmを超えると定量供給精度が悪くなる
ために好ましくない。なお、本発明の粉体造粒品は粒状
化助剤が不在であるにも拘わらず2.0%以下の回転強
度を有し、粉砕して粉化することもない。
均粒子径7mμのシリカ微粉末100重量部と、粒状化
助剤としてメタノール105重量部とを温度制御付混合
撹拌型造粒機に入れ、アジテーター回転数900rpm
で造粒して造粒品を得た。次に、得られた造粒品を最高
温度105℃で乾燥すると、平均粒度1700μm、嵩
比重0.35g/cm3、回転強度2.0%以下の粉体造
粒品が得られた。この粉体造粒品中には粒状化助剤は不
在であった。また、金属板、樹脂板により付着性を観察
したところ、付着は発生しなかった。
m2/g、嵩比重0.05g/cm3、平均粒子径7mμ
のシリカ微粉末100重量部と、粒状化助剤としてメタ
ノール混合水溶液95重量部とを温度制御付混合撹拌型
造粒機に入れ、アジテーター回転数1050rpmで造
粒して造粒品を得た。次に、得られた造粒品を最高温度
105℃で乾燥すると、平均粒度550μm、嵩比重
0.51g/cm3、回転強度2.0%以下の粉体造粒品
が得られた。この粉体造粒品中には粒状化助剤は不在で
あった。また、実施例1と同様にして付着性を観察した
ところ、付着は発生しなかった。
m2/g、嵩比重0.05g/cm3、平均粒子径16m
μのシリカ微粉末100重量部と、粒状化助剤としてメ
タノール混合水溶液110重量部とを温度制御付混合撹
拌型造粒機に入れ、アジテーター回転数1000rpm
で造粒して造粒品を得た。次に、得られた造粒品を最高
温度105℃で乾燥すると、平均粒度1500μm、嵩
比重0.38g/cm3、回転強度2.0%以下の粉体造
粒品が得られた。この粉体造粒品中には粒状化助剤は不
在であった。また、実施例1と同様にして付着性を観察
したところ、付着はなかった。
均粒子径30mμのカーボンブラック微粉末100重量
部と、粒状化助剤としてトルエン105重量部とを温度
制御付混合撹拌型造粒機に入れ、アジテーター回転数1
200rpmで造粒して造粒品を得た。次に、得られた
造粒品を最高温度120℃で乾燥すると、平均粒度51
0μm、嵩比重0.29g/cm3、回転強度2.0%以
下の粉体造粒品が得られた。この粉体造粒品中には粒状
化助剤は不在であった。また、実施例1と同様にして付
着性を観察したところ、付着はなかった。
平均粒子径16mμのカーボンブラック微粉末100重
量部と、粒状化助剤としてメタノール混合水溶液125
重量部とを温度制御付混合撹拌型造粒機に入れ、アジテ
ーター回転数1500rpmで造粒して造粒品を得た。
次に、得られた造粒品を最高温度120℃で乾燥する
と、平均粒度310μm、嵩比重0.23g/cm3、回
転強度2.0%以下の粉体造粒品が得られた。この粉体
造粒品中には粒状化助剤は不在であった。また、実施例
1と同様にして付着性を観察したところ、付着はなかっ
た。
添加剤として実施例1ないし5で原料微粉末として使用
したシリカ微粉末及びカーボンブラック微粉末をそれぞ
れ10重量部使用して得られた5種の混合物を加熱制御
付スクリュー押出機を使用し、成形温度165℃で押出
成形したところ、ブロッキングが観察され、成形不可能
であった。
の表1に示す配合割合で参考例1と同様の方法により押
出成形したところ表1に示す結果が得られた。
徴がある: ワックス等の添加剤がなく、原料微粉末の物性を変え
ることがない; 樹脂等の添加剤として使用する場合に高充填可能であ
る; 粉末の粉塵飛散を防止できる; 圧縮成形することができる; 取り扱い性が良好である; ブロッキングを防止することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 比表面積50m2/g以上、嵩比重0.2
以下、平均粒子径300mμ以下の原料微粉末よりなる
粉体造粒品であり、嵩比重が0.2〜0.8g/cm3、
平均粒度が50〜4500μm及び回転強度が2.0%
以下であることを特徴とする粉体造粒品。 - 【請求項2】 請求項1記載の粉体造粒品の製造方法に
おいて、比表面積50m2/g以上、嵩比重0.2以下、
平均粒子径300mμ以下の原料微粉末と揮発性を有す
る粒状化助剤とを混合撹拌型造粒機に装入して造粒し、
得られた造粒物を乾燥することを特徴とする粉体造粒品
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26386592A JP3312931B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 粉体造粒品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26386592A JP3312931B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 粉体造粒品及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06114256A JPH06114256A (ja) | 1994-04-26 |
JP3312931B2 true JP3312931B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=17395322
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP26386592A Expired - Fee Related JP3312931B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | 粉体造粒品及びその製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
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Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
JP5350262B2 (ja) * | 2007-10-05 | 2013-11-27 | 日本板硝子株式会社 | 顆粒フレーク状ガラスの製造方法、並びに顆粒フレーク状ガラス及びそれを用いた樹脂組成物 |
CN105268980B (zh) * | 2014-07-15 | 2017-08-04 | 昆山玛冀电子有限公司 | 软磁粉末的挤压造粒方法 |
-
1992
- 1992-10-01 JP JP26386592A patent/JP3312931B2/ja not_active Expired - Fee Related
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