JP3129515B2 - 不溶性イオウ造粒物の製造方法 - Google Patents

不溶性イオウ造粒物の製造方法

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栄 松岡
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三新化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は不溶性イオウ造粒物の製
造方法であり、さらに詳しくは粉塵を生じないペレット
状の不溶性イオウの造粒方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴム用加硫剤としてよく不溶住イオウが
用いられるが、この不溶注イオウはポリマー状イオウの
ため、これを加硫剤として使用する際にはゴムに均一に
分散させる必要がある。従来では、不溶性イオウを微粒
状物として使用していたために、取扱時に粉塵を生じダ
ストとして損失しやすいと共に、粒子が摩擦により著し
く帯電し、その結果放電により粉塵爆発事故を起こすこ
とがあり、作業性、安全性公害等の観点から問題が多
く、また不溶性イオウは流動性が良好とは言えないの
で、自動供給系で使用することにも影響を及ぼす欠点が
あった。
【0003】そこで、不溶性イオウのペレット化が求め
られている。しかしながら不溶状イオウのみを押出造粒
したペレットは、その破壊強度が大きいためゴムへの分
散性が劣るという問題を抱えていた。また、粉末状の不
溶性イオウ及びゴム用プロセスオイルとゴムの混合物を
押出造粒した場合、この不溶性イオウには流動性がない
ために、作業性が悪い。これを無理に押出造粒すると摩
擦熱によって熱劣化を受け貯蔵安定性が低下するなど、
ペレット化に難点があった。また、不溶性イオウの粉塵
防止、帯電防止を目的として界面活性剤及びゴム用プロ
セスオイル、または安定化剤とゴム用プロセスオイルを
加え細粒状の不溶性イオウを製造する方法も提案されて
いるが、ゴムへの分散性が充分とはいえない等、上記の
条件を充分に満足させるものはなかった。
【0004】即ち、例えば特開昭49−93294号公
報には、不溶性イオウにプロセスオイルと界面活性剤を
混合した処理油を加えて粒状とした例が開示されてい
る。しかし、この開示は、ゴムに対する不溶注イオウの
分散性は多少向上しているが、界面活性剤を使用するた
め、スチールコードとゴムとの接着性が低下すると共
に、流動注及び貯蔵安定性に欠ける欠点があった。
【0005】また、特開昭62−246810号公報に
は不溶性イオウを安定化剤で処理しゴム用プロセスオイ
ルで混合湿潤して流動性を改良する製造方法が示されて
いる。しかし、粉塵の飛散、流動性は多少改良されてい
るが、ゴムへの分散性が充分とはいえない。また特開昭
62−201947号公報にも不溶性イオウの製造方法
が記載されている。しかし、ゴムへの分散性は優れる
が、粉塵が生じ流動性に問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、通常使用
される不溶性イオウの粉末に有機溶剤及びゴム用プロセ
スオイルとゴムの混合物を添加し、押出造粒後乾燥する
ことによる、ペレット状の不溶性イオウの製造方法を提
供せんとするものである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、不溶性イオ
ウの粉末に有機溶剤及びゴム用プロセスオイルとゴムの
混合物を添加し、押出造粒後乾燥することを特徴とす
る。不溶性イオウに有機溶剤を添加することにより、造
粒が容易となり、かつこのペレット状の造粒物を乾燥す
ることにより、驚くことにポーラス状の破損強度の小さ
い分散性のよい粉塵飛散のないペレット状の不溶性イオ
ウが得られることを見出し、本発明を完成した。この製
造方法により製造された不溶性イオウ造粒物は粉塵飛散
や静電気による帯電障害がなく、ゴムへの分散性に優
れ、しかも流動性、貯蔵安定性が良好である、といった
特徴を有する。
【0008】即ち、本発明の方法は有機溶剤及びプロセ
スオイル、ゴムの混合物を不溶性イオウに対して0.5
〜50重量パーセント添加して混合したのち、ローラ
式、バケット式、スクリュー式等の押出造粒機でペレッ
ト化し、大気圧又は減圧下で乾燥することを特徴とす
る。特にスクリュー押出造粒機で不溶性イオウをペレッ
ト状に成形し、しかる後に真空乾燥することが好まし
い。乾燥温度は5〜80℃であり、好ましくは20〜6
0℃である。本発明で使用するゴムは、天然ゴム、各種
の合成ゴムが使用できるが、プロセスオイルへの溶解性
が良好なブチルゴムが特に好ましい。
【0009】
【作用】本発明の構成は有機溶剤及びプロセスオイル、
ゴムの混合物を不溶性イオウに混合し、押出造粒するも
のであり、さらに造粒物を乾燥してなる。この乾燥操作
で混合した有機溶剤が揮散していくことにより当該ペレ
ット中に空間を生ぜしめ、これが造粒物のゴム分散性、
安定性等に寄与するものと推定される。
【0010】
【実施例】以下に実施例を記すが、本発明は以下の実施
例に限定されるものでないことは理解されるべきであ
る。 コーティング用オイルの調整方法 ゴム用プロセスオイルにゴムを添加して、必要に応じて
80℃まで加温してゴムが完全に溶解するまで撹拌した
のち、常温に冷却してコーティング用オイル組成物とし
た。表1にコーティング用オイルの配合例を示す。
【0011】
【表1】
【0012】実施例1 2Lのステンレス製のリボン式ブレンダーに純度96パ
ーセントの粉末状不溶性イオウ950gを投入し撹拌し
ながら表1のNo.1のコーティング用オイル50gを
加え、滴下終了後、60分更に撹拌混合を行う。次に、
メタノール50gを加えて10分間撹拌混合し、スクリ
ュー押出造粒機で造粒後、減圧下において25〜30℃
で乾燥する。純度91パーセントのペレット状不溶性イ
オウ998.8gを得た。
【0013】実施例2 粉末状不溶性イオウ900g、表1のNo.2のコーテ
ィング用オイル100g、メタノールに代えてn−ヘキ
サン100gを使用した以外は実施例1と同様に行い、
純度86.5パーセントのペレット状不溶性イオウ99
8.2gを得た
【0014】実施例3 粉末状不溶性イオウ940g、表1のNo.3のコーテ
ィング用オイル60g、メタノールに代えてエチレンク
ロライド200gを使用した以外は実施例1と同様に行
い、純度90.1パーセントのペレット状不溶性イオウ
997.8gを得た。
【0015】実施例4 粉末状不溶性イオウ995g、表1のNo.4のコーテ
ィング用オイル5g、メタノールに代えてトルエン20
0gを使用し乾燥温度を60℃にした以外は実施例1と
同様に行い、純度95.3パーセントのペレット状不溶
性イオウ997.8gを得た。
【0016】
【0017】比較例1 粉末状不溶性イオウ950gに1.5重量パーセントの
ノニオン系界面活性剤を含むナフテン系ゴム用プロセス
オイル475gを加えて、60分間高速混合を行い粉末
状の不溶注イオウを得た。
【0018】比較例2 メタノールを除いた以外は実施例1と同様に行い、多量
の粉末を含む不完全なペレット状不溶性イオウを得た。
【0019】比較例3 粉末状不溶注イオウに0.2重量パーセントのα−メチ
ルスチレンを含む二硫化炭素を加えて撹拌混合したの
ち、瀘過、洗浄、乾燥した。次に得られた不溶性イオウ
950gにゴム用プロセスオイル396gを加えて、6
0分間高速混合を行い粉末を含む細粒状の不溶性イオウ
を得た。
【0020】比較例4 二硫化炭素を5重量パーセント含む不溶性イオウに表1
のNo.1のコーティング用オイル50gを加えて撹拌
混合した。二硫化炭素を乾燥除去し粉末状不溶性イオウ
を得た。
【0021】ゴム分散試験例 市販のポリブタジエンゴム100gを50±5℃のロー
ルに巻き付け、実施例1〜4及び比較例1〜4により調
製した不溶性イオウ5gを1分かけて徐々に加え、2分
かけて切り返しを行った。5回薄通しを行いシートにし
て肉眼で分散不良粒子数を数え判定した。結果は表2に
示す。
【0022】
【表2】
【0023】流動性試験例 ステンレス板上に実施例1〜4及び比較例1〜4により
調製した不溶性イオウ5gを置き、このステンレス板を
傾け不溶性イオウの50パーセント以上が滑り落ちた時
の角度を測定し判定した。その結果を表3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】付着性実験例 実施例1〜4及び比較例1〜4により調整した不溶性イ
オウ50gをステンレス容器にいれ、この容器を振動機
にのせて10分間振動させた。その後この容器を逆さま
にして不溶性イオウを自然排出し、容器に付着した不溶
性イオウを測定し判定した。その結果を表4に示す。
【0026】
【表4】
【0027】貯蔵安定性の試験例 実施例1〜3及び比較例1〜2により調整した不溶性イ
オウ、無処理の粉末状不溶性イオウを所定時間90℃に
加熱して強制劣化させた後、二硫化炭素で洗浄し不溶性
イオウの残存率を測定し判定した。その結果を表5に記
す。
【0028】
【表5】
【0029】
【発明の効果】以上の実施例、比較例から明らかなよう
に本発明の押出造粒で得られた不溶性イオウは、ペレッ
トであるため粉塵の飛散がなく流動性に優れ、付着がな
いことから取り扱いが容易で衛生上の問題もない。しか
も、分散性並びに貯蔵安定性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 9/04 C08K 9/04 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 21/00 C08K 3/06 C08K 5/01 C08K 5/05 C08K 9/04 C08J 3/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不溶性イオウの粉末に有機溶剤及びプロ
    セスオイルとゴムの混合物を添加し、押出造粒してなる
    不溶性イオウ造粒物の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機溶剤がアルコール、ハロゲン化炭化
    水素、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素から選ばれた一
    種もしくは二種以上の混合である請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 プロセスオイルがナフテン系、パラフィ
    ン系、アロマティック系のゴム用プロセスオイルから選
    ばれた一種もしくは二種以上の混合である請求項1記載
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 ゴムが天然ゴム及び/または合成ゴムで
    ある請求項1記載の製造方法。
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