JP3075705B2 - プラスチック用粒状着色剤およびその製造方法 - Google Patents

プラスチック用粒状着色剤およびその製造方法

Info

Publication number
JP3075705B2
JP3075705B2 JP09324747A JP32474797A JP3075705B2 JP 3075705 B2 JP3075705 B2 JP 3075705B2 JP 09324747 A JP09324747 A JP 09324747A JP 32474797 A JP32474797 A JP 32474797A JP 3075705 B2 JP3075705 B2 JP 3075705B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
colorant
plastics
granular
pigment
mixer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP09324747A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11158292A (ja
Inventor
新悟 菱田
Original Assignee
新悟 菱田
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 新悟 菱田 filed Critical 新悟 菱田
Priority to JP09324747A priority Critical patent/JP3075705B2/ja
Publication of JPH11158292A publication Critical patent/JPH11158292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3075705B2 publication Critical patent/JP3075705B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラスチック用
粒状着色剤およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱可塑性樹脂に使用される着色
剤(染料もしくは顔料または両者併用したもの。以下、
これを染・顔料と略記する。)の形態として、ドライカ
ラー(粉末状)、グラニウカラー(粒状)、リキッドカ
ラー(液状)および樹脂中に高濃度の着色剤を練り込ん
だマスターバッチが知られている。
【0003】上記した着色剤は、それぞれに利点と欠点
を併有しており、例えば粉末状のドライカラーは、製造
簡単で低コストであるという利点はあるが、飛散した粒
子が作業環境を汚染するという欠点がある。
【0004】粒状のグラニウカラーには、ソフト型とハ
ード型があり、前者は染・顔料の結合成分または分散成
分として油脂類、界面活性剤、低融点ワックスなどを採
用した粒状のものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ソフト型のグ
ラニウカラーは、僅かな外力で粒が破損して粉体を発生
させるので、輸送容器内、混合機内または成形機のホッ
パーに染・顔料の粉体が付着して機器が着色性粉末で汚
染されるという欠点がある。
【0006】また、ハード型のグラニウカラーの製造の
代表的な製造工程は、以下のごとく複雑であって製造作
業も煩雑であり、低価格化の要求を満たし難い。 染・顔料に分散剤を添加混合してドライカラー(粉
末)を製造する。 粉末状ドライカラーに樹脂やワックスを添加混合す
る。 加熱ニーダーやスーパーミキサーを加熱して溶融混
練する。 着色剤を大型の塊状物に成形し冷却する。 得られた塊状の着色剤を所要粒径に粉砕する。 篩を通過させて粉粒状の着色剤を整粒する。
【0007】また、ハード型のグラニウカラーは、染・
顔料を樹脂やワックスで固めたものであり、破損し難く
微粉の発生量は少ないものであるが、その硬質性によっ
て配合されたプラスチック成形体中で分散不良を起こし
易いという欠点がある。
【0008】また、ハード型のグラニウカラーをできる
だけ簡単に製造するために、本願の出願人は、特願平7
−262699号において、粒径5〜100メッシュ
(約150μm〜約4mm)の熱可塑性樹脂粉末を核と
して、その表面に着色成分(染・顔料)と分散剤を混合
処理したドライカラーを混合機で混合し、その際に高速
回転羽根に発生する摩擦熱で分散剤を溶かして、前記核
の表面に着色成分を固定する方法を提案した。
【0009】しかし、このようにして製造された粒状の
着色剤は、着色剤粒子の核として採用した熱可塑性樹脂
を成形用樹脂に対応させて、通常は同じ種類の樹脂を採
用する必要があり、成形用樹脂の種類毎に特定の着色剤
粒子を取りそろえておく必要が生じ、この着色剤粒子は
汎用性に乏しいものであった。
【0010】そこで、本願の発明の課題は、上記したよ
うな問題点を解決して、輸送中やホッパー内で粉体化せ
ず成形用機器が着色性粉末で汚染されるという事態を防
止でき、かつ配合された成形体組成物中で良く分散して
着色性が良く、しかも種々の成形用樹脂に使用可能で汎
用性のあるプラスチック用粒状着色剤とすることであ
る。また、上記したような利点を有するプラスチック用
粒状着色剤を可及的に簡単に製造することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、プラスチック用の染料または
顔料0.02〜85重量%と、脂肪酸の亜鉛塩、マグネ
シウム塩およびアルミニウム塩から選ばれる一種以上の
脂肪酸の金属石けん99.98〜15重量%を配合した
組成物からなり、前記金属石けんを溶融性結合成分とし
て前記組成物を造粒してなるプラスチック用粒状着色剤
としたのである。
【0012】また、プラスチック用の染料または顔料
0.02〜85重量%と、脂肪酸の亜鉛塩、マグネシウ
ム塩およびアルミニウム塩から選ばれる一種以上の脂肪
酸の金属石けん15〜99.98重量%とを配合し、こ
の配合物100重量部に対して、界面活性剤0.5〜1
0重量部を配合した組成物からなり、前記金属石けんを
溶融性結合成分として前記組成物を造粒してなるプラス
チック用粒状着色剤としたのである。
【0013】上記プラスチック用粒状着色剤において
は、組成物に軟化点80〜140℃の熱可塑性粘結剤を
添加することが好ましい。
【0014】また、上記の課題を解決するため、この発
明においては、プラスチック用の染料または顔料からな
る粉体0.02〜85重量%と、脂肪酸の亜鉛塩、マグ
ネシウム塩およびアルミニウム塩から選ばれる一種以上
の脂肪酸の金属石けんの粉体15〜99.98重量%を
混合しながら前記金属石けんを加熱溶融し、この溶融金
属石けんに前記染料または顔料を結着させて造粒するこ
とからなるプラスチック用粒状着色剤の製造方法とした
のである。
【0015】または、プラスチック用の染料または顔料
からなる粉体0.02〜85重量%と、脂肪酸の亜鉛
塩、マグネシウム塩およびアルミニウム塩から選ばれる
一種以上の脂肪酸の金属石けんの粉体15〜99.98
重量%を配合し、これを攪拌用羽根を有する混合機に収
容して攪拌混合すると共に、混合機内で発生した摩擦熱
で前記金属石けんを溶融し、この溶融した金属石けんを
結合成分として造粒することからなるプラスチック用粒
状着色剤の製造方法としたのである。
【0016】上記したプラスチック用粒状着色剤は、溶
融性結合成分として溶融時に結着性を示す所定の金属石
けんが組成物中に所定量均一分散されており、溶融した
粉粒状の金属石けんを染料または顔料からなる着色剤と
混合した際に、金属石けんを介して着色材料の粉体同士
が結着し、さらに結着物が転動して粒状化する。
【0017】このように製造されるプラスチック用粒状
着色剤は、造粒物の主成分として合成樹脂を含まず、し
かも比較的低温で溶融する所定の金属石けんのみで粒状
に保形されているから、種々の成形用樹脂に使用可能な
汎用性のあるプラスチック用粒状着色剤となる。
【0018】前記脂肪酸の金属石けんとして、脂肪酸の
亜鉛塩、マグネシウム塩もしくはアルミニウム塩または
これらの混合物は、100〜200℃程度の適当な温度
で溶融するから、造粒温度や成形体の成形温度のいずれ
にも対応し、造粒の容易性および着色剤使用時(プラス
チック成形時)の分散性がいずれも良好なプラスチック
用粒状着色剤となる。
【0019】また、前記所定の金属石けんは、ロウ状で
軟質の結合性を示し、その他の金属石けん(例えば、脂
肪酸のカルシウム塩、バリウム塩、カドミウム塩、鉛
塩、リチウム塩)のように冷却された状態で硬くて脆い
粉体にはならない。すなわち、脂肪酸の亜鉛塩、マグネ
シウム塩もしくはアルミニウム塩またはこれらの混合物
は、粉末状着色剤をロウで固めたかのようにしっかりと
染・顔料を粒状に保形するので、プラスチック用着色剤
が製造中および製造後に粉体化し難くなり、製造機器、
輸送機器およびホッパー等の成形用機器が着色剤粉末で
汚染されるという事態を防止する。
【0020】また、染料または顔料からなる粉体に、脂
肪酸の所定の塩からなる金属石けんばかりでなく、さら
に界面活性剤を所定量配合した組成物を採用したプラス
チック用粒状着色剤は、配合された成形体組成物中で良
く分散するので、着色性がいっそう良好なプラスチック
用着色剤となる。
【0021】また、前記組成物に対して、軟化点80〜
140℃の熱可塑性粘結剤を添加したプラスチック用粒
状着色剤は、着色剤粒子同士が擦れあっても発生する微
粉の量がより少なくなり、いっそう輸送中やホッパー内
でも粉体化し難くなって、製造機器や成形用機器が着色
性粉末で汚染されることがない。
【0022】また、プラスチック用粒状着色剤の製造方
法において、攪拌用羽根を有する混合機に組成物を収容
して攪拌混合すると共に、混合機内で発生した摩擦熱で
前記金属石けんを溶融すると、混合機内壁および攪拌用
羽根などから熱伝導を受けた組成物は、局部的に昇温す
ることなく平均的に加熱され、組成物全体が一気に粒状
化されて粒径等の物性の揃った粒状着色剤が製造でき、
その後は篩下法などで整粒するだけで製品となるから、
粒状着色剤の製造方法としては極めて簡単になる。
【0023】
【発明の実施の形態】この発明に用いるプラスチック用
の染料または顔料からなる粉体は、染料もしくは顔料ま
たは両者併用したもの、すなわち、油溶性のプラスチッ
ク用の染・顔料を特に限定することなく採用したもので
ある。
【0024】一般に、油溶性のプラスチック用の染・顔
料は、アゾ系、アントラキノン系、ベリノン系があり、
また顔料としては、無機系または有機系のものがある。
無機系の顔料としては、酸化物、硫化物、フェロシアン
化物、クロム酸塩、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、炭素、
金属粉などがある。有機系の顔料としては、アゾ系、縮
合アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、イン
ジゴ系、ベリノン系、ベリレン系、ジオキサジン系、キ
ナクリドン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、
ピロール系、金属錯塩系、蛍光顔料などの各種のものが
あるが、いずれのものでも採用可能である。
【0025】この発明に用いる脂肪酸の金属石けんは、
いわゆる分散剤として用いられている金属石けんのう
ち、融点が100℃以上であり、かつ顔料の耐熱温度よ
り低い温度で融解するものであり、前記染・顔料の溶融
性結合(バインダー)成分としての作用がある。
【0026】金属石けんを構成する脂肪酸の種類は、特
に限定せずに使用できるが、金属塩として適当な融点に
調整するためには、例えば炭素数が10〜20の飽和脂
肪酸、具体的には、カプリン酸(C10H20O2)、ラウリン酸
(C12H24O2)、ミリスチン酸(C14H28O2)、パルミチン酸(C
16H32O2)、ステアリン酸(C18H36O2)、アラキジン酸(C20
H40O2)があり、好ましくは炭素数14〜18、より好ま
しくは炭素数18のステアリン酸を採用する。
【0027】金属石けんの塩を構成する金属は、亜鉛、
マグネシウムまたはアルミニウムを採用する。なお、後
述する実施例のように、脂肪酸の金属石けんとして、ス
テアリン酸亜鉛(融点約105℃)、ステアリン酸マグ
ネシウム(融点132℃)、ステアリン酸アルミニウム
(融点110〜140℃)またはこれらの混合物を採用
して特に好ましい結果を得ている。
【0028】プラスチック用の染料または顔料からなる
粉体と、金属石けんからなる組成物中の脂肪酸の金属石
けんの配合割合は、15〜99.98重量%である。1
5重量%未満の少量配合では、組成物全体を造粒するこ
とが困難であり、99.98重量%を越える多量の配合
では、染料または顔料からなる粉体の着色性が弱くな
り、実用性を失するからである。
【0029】組成物に添加する界面活性剤は、染・顔料
の成形材料中への分散性を高めるために配合されるが、
好ましい配合割合は、染・顔料0.02〜85重量%
と、所定金属石けん15〜99.98重量%の配合物1
00重量部に対して、界面活性剤0.5〜10重量部で
ある。
【0030】界面活性剤の種類は特に限定されるもので
はなく、陰イオン界面活性剤(金属石けん以外のも
の)、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン
界面活性剤のいずれであってもよい。特に、ポリオキシ
エチレンエーテル系、または脂肪族ポリアミド系の非イ
オン界面活性剤は、HLB値の調整が容易であり酸・ア
ルカリに対して安定である点などにより好ましいもので
ある。
【0031】この発明に使用する粘結剤は、常温で固体
であり軟化点80〜140℃の低軟化点の熱可塑性樹脂
などからなる粘結剤である。このような粘結剤の具体例
としては、酢酸ビニル樹脂、ブタジエン樹脂、低分子量
ポリエチレン(ポリエチレンワックス類)、EVA樹
脂、アイオノマー樹脂、ブタジエンゴム、油脂が挙げら
れる。また、市販のマイクロワックス、ビスアマイド、
モンタンワックスなどのワックス系粘結剤も使用可能で
ある。
【0032】上記した粘結剤は、粒状着色剤のサクさ
(乾燥して崩れやすい性質、脆さともいう。)を改良す
るために配合され、前記のように界面活性剤を添加した
組成物100重量部に対して、5〜20重量部配合する
ことにより、着色剤の輸送中などに擦れあって微粉体が
発生したり、破損したりすることを確実に防止する。こ
のような粘結合剤の配合割合は、染・顔料の吸油量によ
り変化させるが、前記所定の配合量未満では改善効果は
なく、所定量を越えて配合してもそれ以上に顕著な改善
効果はない。
【0033】また、プラスチック用粒状着色剤の製造方
法で組成物を混合する混合機は、攪拌用羽根を有するも
のが適用であり、好ましくは混合機内の回転軸に取り付
けられたプロペラ状の攪拌用羽根が、2段以上(1つの
回転軸に直列に2個以上)、より好ましくは多数段取付
けられた多段攪拌羽根である混合機を採用する。このよ
うな混合機を使用した場合、例えば20リットル容量の
ドラム内に多段の攪拌用羽根を有し、これを回転速度1
700rpmで回転駆動すると、回転開始後約10分
で、収容されたプラスチックペレットを摩擦熱により1
00℃以上、通常は130〜140℃程度に加熱された
状態で攪拌混合することができる。
【0034】
【実施例】実施例で使用した材料を以下に一括して示
し、下記の表中の材料番号と一致させた。 (1)酸化チタン(堺化学社製:SR1) (2)弁柄(森下弁柄社製:40G) (3)チタンイエロー(石原産業社製:TY−70) (4)オイルイエロー染料(日本化薬社製:イエロー4
33) (5)オイルオレンジ染料(日本化薬社製:オレンジJ
LS−PS) (6)フタロシヤニングリン(大日本インキ社製:S−
SS) (7)カーボンブラック(三菱化学社製:MA−10
0) (8)フタロシヤニンブルー(大日本インキ社製:GS
−PS) (9)群青(第一化成社製:#2000) (10) アイアンブラック(鉄黒)(チタン工業社製:タ
ロックスEL−100) (11) ステアリン酸亜鉛(堺化学社製) (12) ステアリン酸マグネシウム(堺化学社製) (13) ステアリン酸アルミニウム(堺化学社製) (14) 非イオンソルビタンエステル エーテル型(日本
油脂社製:ノニオンOT−221) (15) 非イオンオキシエチレン−オキシプロピレンブロ
ックポリマー(日本油脂社製:プロノン102) (16) 陰イオン油溶性アルキルベンゼンスルホン酸塩
(日本触媒社製:ソフタノール50) (17) 低分子量ポリエチレン樹脂(ヘキスト社製:ヘキ
ストワックスPE520) (18) EVA樹脂(東ソー社製:ウルトラセン68
2)。
【0035】〔実施例1〜4〕下記の表1に示した配合
割合で、染料もしくは顔料またはこれらの混合物からな
る着色剤と、分散剤と、界面活性剤とを攪拌用羽根を有
する混合機に収容して攪拌混合した。混合機は、容量2
0リットルのステンレス製のものであり、回転軸に多段
の羽根を取付けてこれを回転速度1700rpmで約1
0〜12分間駆動し、混合物に接する羽根と混合機内壁
面との摩擦熱で混合物を130〜140℃に加熱しなが
ら攪拌混合した。
【0036】その後、金属石けんを溶融性結合成分とす
る造粒物を混合機から取り出し、下段100メッシュ、
上段50メッシュの二段篩にかけて整粒した。その際、
上段の篩上面に残る50メッシュ以上の大粒径の粒子
は、上段の篩上面を掌などで擦るようにすると、その柔
らかさによって篩を通過し、微粉1%のロスで収率は9
9%であった。
【0037】〔実施例5、6〕下記の表1に示した配合
割合で、実施例1〜4と全く同様にして着色剤と、分散
剤と、界面活性剤とを約10分間混合した。次いで、混
合機を停止し、粘結剤を表1に示した配合割合で混合機
内に投入し、約5分間混合した後、造粒物を混合機から
取り出した。
【0038】その後は、実施例1〜4と全く同様にして
整粒し、100メッシュまたは50メッシュの粒径のプ
ラスチック用粒状着色剤を得た。
【0039】
【表1】
【0040】上記した製法で得られた実施例1〜6のプ
ラスチック用粒状着色剤を、ポリプロピレン(表中にP
Pと記す。)、ポリスチレン(表中にPS−H1と記
す。)、ポリエチレン(表中にPEと記す。)、ABS
樹脂(表中にABSと記す。)、ポリアミド樹脂(6ナ
イロン)、ポリスチレン:耐衝撃用グレード(表中にH
Iと記す。)に1重量%添加し、射出成形にて試験片を
製造した。
【0041】得られた試験片における着色剤の分散性を
肉眼で観察し、非常に良好(◎印)、良好(○印)、若
干不良(△印)、不良(×印)の4段階に評価し、結果
を表2中に示した。なお、着色剤の粒子の状態(非常に
良好(◎印)、良好(○印))と色調についても表2中
に併記した。
【0042】
【表2】
【0043】表2の結果からも明らかなように、実施例
の粒状の着色剤は、特殊品を除いて種々の合成樹脂に適
応できるものであり、分散性にも優れたものであった。
【0044】また、粉状の着色剤が製造工程や使用時に
発生しないので、粉体顔料や染料の飛散による製造環境
や作業環境の汚染がなく、混合機内の粉体着色剤の色替
え作業時等の清掃もウェスで拭き取る程度でよく、水や
洗剤を使用する必要もなく容易であり、製造工程での廃
棄物も殆ど発生しなかった。
【0045】また、プラスチック用粒状着色剤の製造方
法は、混合機のみで一工程で製造できるという簡略な方
法であり、在庫量や品質管理を行なうことが容易になる
利点もあった。
【0046】
【発明の効果】この発明のプラスチック用粒状着色剤
は、以上説明したように、所定の金属石けんを溶融させ
て結着剤とし、これにより染料または顔料からなる着色
材料の粉体を結着して造粒したので、造粒物の主成分と
して合成樹脂を含まず、種々の成形用樹脂に適応する汎
用性のあるプラスチック用粒状着色剤となり、輸送中や
ホッパー内で粉体化せず成形用機器が着色性粉末で汚染
されるという事態を防止できるという利点がある。
【0047】また、着色材料の粉体に、所定の金属石け
んと、界面活性剤を所定量配合した組成物を採用した粒
状着色剤に係る発明では、上記した利点を有すると共
に、着色剤が配合された成形体組成物中に良く分散して
着色性が良いプラスチック用粒状着色剤となる利点があ
る。
【0048】また、前記組成物に対して熱可塑性粘結剤
を添加したプラスチック用粒状着色剤に係る発明では、
輸送中やホッパー内で粉体化せず成形用機器が着色性粉
末で汚染されるという事態をより確実に防止でき、しか
も上述の利点をも全て兼ね備えたものとなる。
【0049】また、この発明のプラスチック用粒状着色
剤の製造方法は、混合機内で発生した摩擦熱で前記金属
石けんを溶融することにより、組成物全体が一気に粒状
化されて粒径等の物性の揃った粒状着色剤が製造でき、
粒状着色剤の製造方法が極めて簡単になる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック用の染料または顔料からな
    る粉体0.02〜85重量%と、脂肪酸の亜鉛塩、マグ
    ネシウム塩およびアルミニウム塩から選ばれる一種以上
    の脂肪酸の金属石けんの粉15〜99.98重量%を配
    合し、この配合物を2段以上の攪拌用羽根を有する混合
    機に収容して攪拌混合すると共に、混合機内で発生した
    摩擦熱で前記金属石けんを溶融し、この溶融した金属石
    けんを結合成分として混合機内で造粒することからなる
    プラスチック用粒状着色剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプラスチック用粒状着
    色剤の製造方法において、配合物に軟化点80〜140
    ℃の熱可塑性粘結剤を添加することを特徴とするプラス
    チック用粒状着色剤の製造方法。
JP09324747A 1997-11-26 1997-11-26 プラスチック用粒状着色剤およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3075705B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09324747A JP3075705B2 (ja) 1997-11-26 1997-11-26 プラスチック用粒状着色剤およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09324747A JP3075705B2 (ja) 1997-11-26 1997-11-26 プラスチック用粒状着色剤およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11158292A JPH11158292A (ja) 1999-06-15
JP3075705B2 true JP3075705B2 (ja) 2000-08-14

Family

ID=18169240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09324747A Expired - Lifetime JP3075705B2 (ja) 1997-11-26 1997-11-26 プラスチック用粒状着色剤およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3075705B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006028226A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 着色剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11158292A (ja) 1999-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1115890A (en) Encapsulation of critical chemicals
US3591409A (en) Process for coating resin granules by high intensity mechanical blending and product obtained thereby
US5176751A (en) Pellets useful in production of plastic resin materials
WO2004016681A2 (en) Multi-functional color concentrate compositions
US20040214927A1 (en) Compatible multi-functional color concentrate compositions
KR101610425B1 (ko) 합성 수지 착색용 마스터 배치
EP0275003B1 (en) Incorporation of chemically reactive agents on resin particles
US5919530A (en) Process for producing customized thermoplastic resins
EP0004268A1 (de) Harz-Farbkonzentrate für die Einfärbung von Harzen und Verfahren zu deren Herstellung
JP2637685B2 (ja) プラスチックの射出成形用着色剤および着色成形品
JP2866049B2 (ja) 樹脂着色剤の製造方法
JP3075705B2 (ja) プラスチック用粒状着色剤およびその製造方法
JP3458847B2 (ja) 合成樹脂用粒状添加剤及びその製造方法
JPS638458A (ja) 着色用樹脂組成物
JP2000186152A (ja) 熱可塑性樹脂用模様着色材料及び着色模様を有する成形体
JPS5934738B2 (ja) 粒状顔料
JPH11286555A (ja) 粒状着色剤の製造方法および製造装置
JP2001048992A (ja) 成形用マスターバッチ組成物とその製造方法
DE1454823A1 (de) Verfahren zur Herstellung von Fuellstoffe enthaltenden Vinylharzmischungen
JP3444383B2 (ja) 熱可塑性樹脂用帯電防止マスターバッチカラーおよびその製造法
JPH02281046A (ja) 着色剤組成物
JP3616270B2 (ja) 着色熱可塑性樹脂成形材料、その製造方法及び該成形材料を用いてなる着色樹脂成形品
JPH05222312A (ja) 熱可塑性合成樹脂用着色剤組成物
JP3248528B2 (ja) 合成樹脂用粒状添加剤及びその製造方法
JP3152047B2 (ja) 着色用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080609

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090609

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090609

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100609

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110609

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609

Year of fee payment: 13

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term