JP3616270B2 - 着色熱可塑性樹脂成形材料、その製造方法及び該成形材料を用いてなる着色樹脂成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、着色熱可塑性樹脂成形材料、その製造方法及び着色樹脂成形品に関する。さらに詳しくは、本発明は、着色剤の成形材料中への解膠速度が速く、かつ分散性にも優れる上、物性劣化を招くことがなく、しかも色むら、色斑点、色落ち、加工時の色ヤケなどの発生のない着色樹脂成形品を安価に与えることができる着色熱可塑性樹脂成形材料、このものを、着色剤の飛散を防止して、作業環境の汚染をもたらすことがなく、工業的に有利に製造する方法、及び前記の着色熱可塑性樹脂成形材料を用いてなる品質に優れ、かつ製造コストの低い着色樹脂成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
着色樹脂成形品を作製する場合、予め熱可塑性樹脂成形材料を着色し、このものを単独で、又は未着色熱可塑性樹脂成形材料と共に、各種成形機に供給し、成形加工する方法が多用されている。
従来、熱可塑性樹脂成形材料を着色剤で着色する方法としては、例えば顔料と金属セッケンを混合微粉砕して得られた粉末着色剤である「ドライカラー」と未着色の熱可塑性樹脂成形材料を、タンブラーなどの混合機で該成形材料表面にドライカラーが均一に付着するまで混合し、次いで得られる混合物を直接、射出成形機や押出成形機などによって可塑化と同時に、溶融混練し均一に顔料を分散させながら成形加工して最終成形品を得る、いわゆる「ドライブレンド」法、あるいは熱可塑性樹脂成形材料と粉末着色剤又はマスターバッチとを混合機中で混合したのち、押出機で溶融混練して着色ペレットを製造し、次いで該着色ペレットを成形加工して最終成形品を得る、いわゆる「カラードペレット」法などが知られている。
しかしながら、上記ドライブレンド法においては、顔料の熱可塑性樹脂成形材料の表面への付着性は、上記のように熱可塑性樹脂成形材料と顔料とを単に混合したに過ぎないので、極めて弱く、不完全であり、しばしば付着した顔料が熱可塑性樹脂成形材料の表面から分離脱落することが多く、色むら、色違いなどの成形品の商品価値を著しく阻害するなどの欠点がある。
また、顔料と混合された熱可塑性樹脂成形材料を空気輸送あるいはホッパーローダーなどで移送して、工程の合理化を図ることが各方面で検討されているが、前述のように熱可塑性成形材料への付着性が不完全であるため、空気輸送、ホッパーローダーなどの使用に際しては、顔料が熱可塑性樹脂成形材料の表面から分離、脱落し、輸送パイプ内面に付着し易く、その結果、前述のように着色成形品において色むら、色違いなどの現象が起き易くなり、空気輸送などの工程合理化への大きな障害になっている。
その上、上記ドライブレンド方法において使用される着色剤は粉末状であるので、その使用時に着色剤が飛散することにより、作業場、機械などの環境及び作業員などを汚染し、作業能率が低下するのを免れないという欠点がある。
また別の方法として、顔料と有機溶剤可溶性の合成樹脂粉末を混合し微粉砕した着色剤を熱可塑性樹脂成形材料にドライブレンドしたのち、さらに撹拌しながらこれに揮発性有機溶剤を添加し、該合成樹脂粉末を溶解させ、その後揮発性有機溶剤を除去して顔料を熱可塑性樹脂成形材料に固着させる方法がある。さらに、同様な方法として、揮発性有機溶剤中に予め有機溶剤可溶性の合成樹脂粉末を混合溶解して用いる方法もある。これらの方法においては、揮発性を有する有機溶剤を使用するため引火性の危険があったり、溶剤を使用する作業環境を整備する必要がある上、溶剤の蒸発による環境汚染の問題も生じるため好ましくない。
そこで、このような欠点を改良するために、種々の方法が提案されている。例えば高沸点である流動パラフィンや液状ポリエチレングリコールなどの湿潤剤を用いて、熱可塑性樹脂成形材料の表面を均一に濡らし、次いで粉末状の顔料を付着させて着色する方法が試みられている。しかしながら、このような方法においては、湿潤剤が熱可塑性樹脂成形材料の透明性を劣化させたり、物性上種々の好ましくない影響を与えると共に、着色剤の分散性、付着性などにおいて十分に満足しうるものではない。
また、水性媒体を用いた固着剤を使用する方法として、重量平均分子量が約5000以下の低分子量のポリオレフィンワックスエマルジョンや、(メタ)アクリル酸エステル系の重合体や共重合体、酢酸ビニル系の重合体や共重合体などの乳化重合液、あるいはポリエチレングリコール水溶液を用いて着色剤粉末を熱可塑性樹脂成形材料表面に固着させる方法も知られている。
しかしながら、これらの方法においては、上記重合体や共重合体の軟化温度が比較的低いために、貯蔵時又は加熱乾燥時に着色熱可塑性樹脂成形材料同士が融着するいわゆるブロッキング現象が発生するなどの欠点があった。また、使用する水性エマルジョンや乳化重合液中の界面活性剤などの添加剤により、あるいは重合体の単量体が例えば酢酸ビニルなどである場合には耐熱性が不足のため、加工時に樹脂が褐色に変色するヤケの発生などを起こし易かった。
特に成形加工温度の高い熱可塑性樹脂成形材料であるポリオキシメチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂などのエンジニアリングプラスチック及び各樹脂の充填剤添加コンパウンドにおいてそれらの欠点が顕著に認められた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、着色剤の成形材料中への解膠速度が速く、かつ分散性にも優れる上、物性劣化を招くことがなく、しかも色むら、色斑点、色落ち、加工時の色ヤケなどの発生のない着色樹脂成形品を安価に与えることができる着色熱可塑性樹脂成形材料、このものを、着色剤の飛散を防止して、作業環境の汚染をもたらすことがなく、工業的に有利に製造する方法、及び該着色熱可塑性樹脂成形材料を用いてなる上記の優れた品質を有し、かつ製造コストの低い着色樹脂成形品を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、熱可塑性樹脂又は充填剤含有熱可塑性樹脂(以下、被着色熱可塑性樹脂成形材料ということがある)表面に、水性ディスパージョンの形態で使用したポリオレフィン系樹脂を介して粉末着色剤を固着したものが、着色熱可塑性樹脂成形材料として、その目的に適合しうることを見出した。
また、この着色熱可塑性樹脂成形材料は、被着色熱可塑性樹脂成形材料表面に、固着剤としてのポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンと粉末着色剤を混合付着させたのち、風乾又は加熱処理することにより、容易に得られること、そして、この着色熱可塑性樹脂成形材料を用いて成形することにより、所望の優れた品質を有する着色樹脂成形品が低い製造コストで得られることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)粒状若しくは粉末状の熱可塑性樹脂又は充填剤含有熱可塑性樹脂表面に、水性ディスパージョンの形態で使用したポリオレフィン系樹脂を介して粉末着色剤が固着してなるものであって、該ポリオレフィン系樹脂が重量平均分子量3万〜50万であり、かつ、低密度ポリオレフィン、オレフィン系共重合体、ポリオレフィンアイオノマー及びオレフィン系熱可塑性エラストマーの中から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする着色熱可塑性樹脂成形材料、
(2)熱可塑性樹脂が、ポリエステル樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂及びそれらのコポリマーの中から選ばれた少なくとも1種である第(1)項記載の着色熱可塑性樹脂成形材料、
(3)充填剤含有熱可塑性樹脂が補強用充填剤及び/又は難燃化用充填剤を含有する熱可塑性樹脂である第(1)又は(2)項記載の着色熱可塑性樹脂成形材料、
(4)粒状若しくは粉末状の熱可塑性樹脂又は充填剤含有熱可塑性樹脂表面に、ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンからなる固着剤と粉末着色剤を混合付着させたのち、風乾又は加熱処理して、該粉末着色剤を固着させることを特徴とする第 ( 1 ) 、 ( 2 ) 又は ( 3 ) 項記載の着色熱可塑性樹脂成形材料の製造方法、
(5)熱可塑性樹脂又は充填剤含有熱可塑性樹脂100重量部に対し、ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンを、樹脂固形分として0.05〜10重量部の割合で用いる第(4)項記載の着色熱可塑性樹脂成形材料の製造方法、
(6)加熱処理を、固着剤におけるポリオレフィン系樹脂の融点以上の温度で行い、該ポリオレフィン系樹脂を溶融させて、粉末着色剤を固着させる第(4)又は(5)項記載の着色熱可塑性樹脂成形材料の製造方法、及び
(7)第(1)、(2)又は(3)項記載の着色熱可塑性樹脂成形材料を単独で、又はこのものと未着色熱可塑性樹脂成形材料との混練物を成形してなる着色樹脂成形品、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の着色熱可塑性樹脂成形材料においては、被着色熱可塑性樹脂成形材料として、粒状若しくは粉末状の熱可塑性樹脂又は充填剤含有熱可塑性樹脂が用いられる。ここで、熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、着色成形材料の用途に応じて、各種熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、液晶ポリエステル樹脂などの熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂などのポリオキシメチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂など及びこれらのコポリマーからなるエンジニアリングプラスチックス、及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネートなどからなる汎用プラスチックスの中から、適宜1種又は2種以上を選択して用いることができるが、これらの中で、特にエンジニアリングプラスチックスが重要である。
また、前記充填剤含有熱可塑性樹脂において用いられる充填剤としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、半炭化繊維、セルロース系繊維、ガラスビーズなどの補強用充填剤及び難燃化用充填剤などを好ましく挙げることができる。これらの充填剤は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。難燃化用充填剤としては、特に制限はなく、従来熱可塑性樹脂に慣用されている無機系難燃剤及び有機系難燃剤の中から、適宜選択して用いることができる。
また、前記熱可塑性樹脂には、通常熱可塑性樹脂に、用いられている各種添加剤を、必要に応じ含有させることができる。この添加剤としては、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤などが挙げられる。
本発明においては、被着色熱可塑性樹脂成形材料として、特にポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂及びこれらのコポリマーの中から選ばれた少なくとも1種のエンジニアリングプラスチックスのガラス繊維充填複合材料あるいは難燃剤含有材料が好適である。
特にガラス繊維含有複合材料の場合、従来のカラードペレットでは、着色混練加工時のガラス繊維切断などによる物性劣化をまねくことが多いが、本発明においては、物性劣化をまねくことなく、色むら、色斑点、色ヤケなどの発生しない均一な着色成形品を得ることができる。
【0006】
本発明においては、この被着色熱可塑性樹脂成形材料の形状としては、粒状又は粉末状であればよく、特に制限はない。粒状としては、例えば球形やラグビーボール形などのビーズ状、ペレット状、微粒状のものなどが挙げられ、粉末状としては、例えば粗粉状、微粉状、凝集粉体状などが挙げられる。また、発泡ビーズも使用することができる。
本発明の着色熱可塑性樹脂成形材料は、このような被着色熱可塑性樹脂成形材料表面に、水性ディスパージョンの形態で使用したポリオレフィン系樹脂を介して粉末着色剤が固着したものであって、固着剤として用いられる前記ポリオレフィン系樹脂としては、重量平均分子量が3万〜50万の範囲にある高分子量のものが好適である。このポリオレフィン系樹脂としては、固着性能などの点から、低密度ポリオレフィン、オレフィン系共重合体、ポリオレフィンアイオノマー及びオレフィン系熱可塑性エラストマーなどが好適であり、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのポリオレフィン系樹脂は、例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、3−メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1、4−メチルペンテン−1などのα−オレフィンの単独重合体やこれらの共重合体、あるいはこれらと他の共重合可能な不飽和単量体、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、ジエン系化合物などとの共重合体である。
前記ポリオレフィン系樹脂の中で低密度ポリオレフィンとしては、引張り強度が80kg/cm2程度及び破断点伸びが320%程度のものが、ポリオレフィンアイオノマーとしては、それぞれ280〜350kg/cm2程度及び350〜450%程度のものが、オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、それぞれ200kg/cm2程度及び450%程度のものが、一般に用いられる。
これらの、ポリオレフィン系樹脂は、被着色熱可塑性樹脂成形材料に対する親和性が高く、着色剤の固着性に優れ、着色剤を該被着色成形材料の表面に、安定して固着させる作用を有している。さらに、成形加工中に、着色剤を熱可塑性成形材料中に容易に分散させる作用も有している。
本発明においては、前記ポリオレフィン系樹脂は、水性ディスパージョンの形態で用いることが必要である。
【0007】
一方、粉末着色剤は、例えば顔料と分散剤と必要に応じて用いられる各種添加剤とを、ヘンシェルミキサーなどの混合機によって十分に均質になるように混合することにより、あるいは粉砕機によって微粉砕することにより、調製することができる。
上記顔料としては、従来プラスチック用顔料として使用されている公知の有機顔料、無機顔料、体質顔料の中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。有機顔料の例としては、溶性アゾ系顔料、不溶性アゾ系顔料、ポリアゾ系顔料、アゾメチンアゾ系顔料、アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリノン−ペリレン系顔料、アゾメチン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、ピロロピロール系顔料、蛍光顔料などが挙げられ、無機顔料の例としては、カーボンブラック顔料、酸化チタン系顔料、黄色酸化鉄、弁柄、酸化クロム、群青、複合酸化物顔料、硫化亜鉛などが挙げられる。体質顔料の例としては、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、硫酸バリウムなどが挙げられる。さらには、プラスチック用に用いられる分散染料や油溶性染料も使用することができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、分散剤としては、例えばポリオレフィン系樹脂微粉末、ポリオレフィン系ワックス、エチレンビスアマイド系ワックス、金属セッケンなどが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。また、必要に応じて用いられる添加剤としては、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、発泡剤などが挙げられる。
本発明の着色熱可塑性樹脂成形材料は、本発明方法に従えば、以下のようにして効率よく製造することができる。
本発明方法においては、粉末着色剤の固着剤として、前記ポリオレフィン系樹脂の水性ディスパージョンが用いられる。この水性ディスパージョンの媒体としては、有機溶剤を含有しない水が好ましい。また、水性ディスパージョンの調製方法としては特に制限はなく、常法に従って行うことができるが、乳化剤は使用しないのが望ましい。
この水性ディスパージョン中のポリオレフィン系樹脂の濃度としては特に制限はないが、通常は5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲である。また、樹脂粒子の平均粒径は、通常0.01〜10μm、好ましくは0.05〜8μmの範囲である。
ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンの中で、特にポリオレフィンアイオノマーを用いたものは、その平均粒径が0.1〜0.5μm程度であり、着色剤の固着剤として好適である。
【0008】
本発明方法においては、前記ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンの使用量としては、粉末着色剤が被着色熱可塑性樹脂成形材料の表面に固着し、成形時に該着色剤が成形材料中に分散して着色させる量であればよく、特に制限はないが、一般には、被着色熱可塑性樹脂成形材料100重量部に対し、樹脂固形分として0.02〜10重量部程度、好ましくは0.05〜2.0重量部、より好ましくは0.05〜1.0重量部の範囲で選定される。
一方、粉末着色剤の使用量は、被着色熱可塑性樹脂成形材料100重量部に対し、通常0.02〜10重量部、好ましくは0.05〜4.0重量部、より好ましくは0.05〜2.0重量部の範囲である。
次に、本発明において、前記ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョン及び粉末着色剤を用いて、着色熱可塑性樹脂成形材料を製造する具体的な方法を示すと、まず、ヘンシェルミキサーやタンブラーなどを用いて、被着色熱可塑性樹脂成形材料と粉末着色剤を、所定の割合で混合したのち、これにポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンからなる固着剤を所定量配合し、1〜30分間程度混合し、該被着色成形材料表面に固着剤と粉末着色剤を混合付着させる。次いで、風乾又は加熱処理して、該粉末着色剤を固着させるが、固着剤として用いたポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョン中のポリオレフィン系樹脂の融点以上の温度に加熱処理し、該ポリオレフィン系樹脂を溶融させて、粉末着色剤を固着させるのが有利である。
このようにして、着色剤の成形材料中への解膠速度が速く、かつ分散性にも優れ、下記のような品質に優れる着色樹脂成形品を与える着色熱可塑性樹脂成形材料が得られる。
また、このような本発明方法によると、粉末着色剤が飛散することがなく、作業環境の汚染をもたらさないので、作業場、機械、作業員などに対して、悪影響を与えることがない。
本発明の着色樹脂成形品は、前記のようにして得られた着色熱可塑性樹脂成形材料を単独で、あるいはこのものと未着色熱可塑性樹脂成形材料とを適当な割合で混練して、公知の成形方法、例えば押出成形や射出成形などの方法により、所望形状に成形することにより、得られる。
このようにして得られた本発明の着色樹脂成形品は、物性の劣化が少ない上、色むら、色斑点、色落ち、加工時の色ヤケなどの発生がなく、品質に優れ、かつ製造コストの低いものである。
【0009】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
銅フタロシアニンブルー2重量部とチタンホワイト63重量部及び顔料分散剤(ポリエチレン樹脂微粉末:重量平均分子量約2万〜3万、平均粒径25μm)35重量部をヘンシェルミキサーで混合し、粉末着色剤を得た。次いで得られた粉末着色剤1.0重量部をポリブチレンテレフタレート樹脂ペレット[「ジュラネックス」、ポリプラスチック(株)製]100重量部に配合し、ヘンシェルミキサーで混合したのち、固着剤として予め低密度ポリエチレン水性ディスパージョン(固形分:40重量%、重量平均分子量:約3万、最低成膜温度:105℃、樹脂の引張り強度:80kg/cm2、破断点伸び320%)を固形分が20重量%になるように水で希釈した。それを2重量部採り、滴下しながらヘンシェルミキサーで混合してペレット表面に粉末着色剤を均一に付着せしめた。得られた混合物を温度110〜130℃の乾燥機で15分間加熱し、水分を除去すると共に該水性ディスパージョンの樹脂及びポリエチレン樹脂微粉末を溶融させ、表面に均一な青白色皮膜を有する着色熱可塑性樹脂成形材料を得た。
顔料の分散性を確認するために、得られた熱可塑性樹脂成形材料を3.5オンスのインラインスクリュー射出成形機にて9cm×6cm厚さ2mmの着色成形板を作成し評価した。この着色成形板の顔料分散は従来の「ドライカラー」を用い30mm、L/D=20の押出機で一旦着色ペレットとし、これをさらにインラインスクリュー射出成形機に供して得た着色成形板に比較して同等であり、従来のドライブレンド法、あるいは可塑剤のような不揮発性液状バインダーを介してドライカラーをペレットに付着せしめるドライブレンド法よりはるかに優れていた。
粉末着色剤の固着の程度を評価するため、得られた着色熱可塑性樹脂成形材料をタンブラー中で5分間撹拌、混合し、内壁に貼付した白色ろ紙の汚染度合いを評価した。また、得られた着色熱可塑性樹脂成形材料が保管、乾燥時に熱により互いに融着するいわゆるブロッキング現象発生の有無を調べるため、110℃5時間乾燥機中で加熱し融着度合いを評価した。さらに、耐熱性は、着色熱可塑性樹脂成形材料を上記射出成形機内に10分間滞留させた後に成形した着色成形板と、未滞留の着色成形板の色を比較することにより、評価した。これらの結果を第1表に示す。
実施例2
実施例1と同様の粉末着色剤1重量部をポリアセタール樹脂ペレット[「ジュラコン」、ポリプラスチック(株)製]100重量部に配合し、ヘンシェルミキサーで均一に混合した。別に、固着剤として予めポリエチレンアイオノマー水性ディスパージョン(固形分:35重量%、樹脂成分:エチレン−メタクリル酸共重合体のナトリウム塩、重量平均分子量:約3万、最低成膜温度:94℃、樹脂の引張り強度:310kg/cm2)を固形分が20重量%になるように水で希釈した。それを2重量部採り、滴下しながらヘンシェルミキサーで混合してペレット表面に着色剤を均一に付着せしめ、得られた混合物を温度110〜130℃の乾燥機で15分間加熱し、水分を除去すると共に該アイオノマーを溶融させ、表面に均一な青白色皮膜を有する、着色熱可塑性樹脂成形材料を得た。
得られた着色熱可塑性樹脂成形材料を、実施例1と同様にして評価した。結果を第1表に示す。
実施例3
実施例1と同様の方法で、ポリフェニレンサルファイド樹脂ペレット[「フォートロン」、ポリプラスチック(株)製、ガラス繊維30重量%含有品]を使用して表面が均一に着色された着色熱可塑性樹脂成形材料を得た。得られた着色熱可塑性樹脂成形材料を、実施例1と同様にして評価した。結果を第1表に示す。
実施例4
実施例2と同様の方法で、ポリアミド樹脂ペレット[「アーレン」、三井化学(株)製]を使用して表面が均一に着色された着色熱可塑性樹脂成形材料を得た。得られた着色熱可塑性樹脂成形材料を、実施例1と同様にして評価した。結果を第1表に示す。
実施例5
実施例4と同様の方法で、ポリエチレンアイオノマー水性ディスパージョンに代えてオレフィン系熱可塑性エラストマー水性ディスパージョン(固形分:40重量%、樹脂成分:エチレン−プロピレン系熱可塑性エラストマー、重量平均分子量:約3万、最低成膜温度:85℃、樹脂の引張り強度:200kg/cm2)を固形分が20重量%になるように希釈して使用し、ポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット[「クラペット」、(株)クラレ製]表面が均一に着色された着色熱可塑性樹脂成形材料を得た。得られた着色熱可塑性樹脂成形材料を、実施例1と同様にして評価した。結果を第1表に示す。
【0010】
比較例1
実施例1において、固着剤を用いないで、ドライブレンド法を採用した以外は、実施例1と同様にして着色熱可塑性樹脂成形材料を得た。得られた着色熱可塑性樹脂成形材料を、実施例1と同様にして評価した。結果を第1表に示す。
比較例2
実施例1の粉末着色剤1重量部をポリアセタール樹脂ペレット[「ジュラコン」、ポリプラスチック(株)製]100重量部に配合しヘンシェルミキサーで均一に混合し、その後、酢酸ビニル−エチレン共重合体水性エマルジョン[酢酸ビニル単位:約80重量%、「パンフレックスKD=51E」、(株)クラレ製]50重量部と水50重量部を混合したものを2重量部を滴下しながらペレット表面に着色剤を均一に付着せしめ、さらに得られた混合物を、温度70〜100℃の乾燥機で20分間加熱し、水分を除去すると共に該酢酸ビニル−エチレン共重合体を溶融させ、表面に青白色皮膜を有する着色熱可塑性樹脂成形材料を得た。得られた着色熱可塑性樹脂成形材料を実施例1と同様にして評価した。結果を第1表に示す。得られた成形板はエマルジョン樹脂及び界面活性剤の熱劣化のため黄味に変色していた。また、得られた着色熱可塑性樹脂成形材料は、成形材料同士がたがいに融着するブロッキング現象を生じた。
比較例3
実施例1において、固着剤としてアクリル系樹脂エマルジョン[「リカボンドES−1」、新日本理化(株)製]50重量部と水50重量部を混合したものを用いた以外は、実施例1と同様にして着色熱可塑性樹脂成形材料を得た。得られた着色熱可塑性樹脂成形材料を、実施例1と同様にして評価した。結果を第1表に示す。得られた成形板の顔料分散性は著しく不良であった。
【0011】
【表1】
【0012】
[注]
PBT:ポリブチレンテレフタレート樹脂
POM:ポリアセタール樹脂
PPS:ポリフェニレンサルファイド樹脂
PA:ポリアミド樹脂
PET:ポリエチレンテレフタレート樹脂
【0013】
【発明の効果】
本発明の着色熱可塑性樹脂成形材料は、着色剤の成形材料中への解膠速度が速く、かつ分散性にも優れる上、物性劣化を招くことがなく、しかも色むら、色斑点、色落ち、加工時の色ヤケなどの発生のない着色樹脂成形品を安価に与えることができる。
また、本発明方法によれば、粉末着色剤の飛散がないので、作業環境の汚染をもたらすことなく、前記の優れた特性を有する着色熱可塑性樹脂成形材料を効率よく製造することができる。
Claims (7)
- 粒状若しくは粉末状の熱可塑性樹脂又は充填剤含有熱可塑性樹脂表面に、水性ディスパージョンの形態で使用したポリオレフィン系樹脂を介して粉末着色剤が固着してなるものであって、該ポリオレフィン系樹脂が重量平均分子量3万〜50万であり、かつ、低密度ポリオレフィン、オレフィン系共重合体、ポリオレフィンアイオノマー及びオレフィン系熱可塑性エラストマーの中から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする着色熱可塑性樹脂成形材料。
- 熱可塑性樹脂が、ポリエステル樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂及びそれらのコポリマーの中から選ばれた少なくとも1種である請求項1記載の着色熱可塑性樹脂成形材料。
- 充填剤含有熱可塑性樹脂が補強用充填剤及び/又は難燃化用充填剤を含有する熱可塑性樹脂である請求項1又は2記載の着色熱可塑性樹脂成形材料。
- 粒状若しくは粉末状の熱可塑性樹脂又は充填剤含有熱可塑性樹脂表面に、ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンからなる固着剤と粉末着色剤を混合付着させたのち、風乾又は加熱処理して、該粉末着色剤を固着させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の着色熱可塑性樹脂成形材料の製造方法。
- 熱可塑性樹脂又は充填剤含有熱可塑性樹脂100重量部に対し、ポリオレフィン系樹脂水性ディスパージョンを、樹脂固形分として0.05〜10重量部の割合で用いる請求項4記載の着色熱可塑性樹脂成形材料の製造方法。
- 加熱処理を、固着剤におけるポリオレフィン系樹脂の融点以上の温度で行い、該ポリオレフィン系樹脂を溶融させて、粉末着色剤を固着させる請求項4又は5記載の着色熱可塑性樹脂成形材料の製造方法。
- 請求項1、2又は3記載の着色熱可塑性樹脂成形材料を単独で、又はこのものと未着色熱可塑性樹脂成形材料との混練物を成形してなる着色樹脂成形品。
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