JP3715316B2 - 分散性カーボンブラックペレット - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は融解した有機化合物または有機化合物の混合物を用いるカーボンブラックペレットの形成に関する。この生成物は多くの用途に使用することができ、特にカーボン添加マスターバッチの製造に、またはポリマーまたはエラストマー媒質中へのカーボンブラックの直接導入に有用である。
背景技術
製造された時点のカーボンブラックは約0.02〜0.1g/ccの範囲にわたる嵩密度を有する粉末状物質であり、フラッフィ(fluffy)ブラックと称されている。それらの小さい密度および大きい表面積によって、これらのフラッフィブラックは凝集性であり、非常に貧弱な運搬物性を有し、かつまた非常に飛散性である。しかしながら、これらは分散させることもできる。それらの貧弱な取扱適性の観点から、それらの優れた分散性という利点はかなりの用途で考慮することができない。例えば、フラッフィブラックは標準的分散装置、例えばバンバリイミキサー、2軸スクリュー押出機などに制御様相で充填することができない。
それらの取扱適性を改善するためには、フラッフィ生成物の密度を高める。一定の品質のブラックでは、濃密化度を増加させると、その取扱適性が改善される傾向がある。他方、濃密化度が増加するに従い、分散性は漸進的に劣化する。従って、大量取扱いにおける改善と分散性の劣化との間には同時に達成することができない均合が存在する。この理由で、フラッフィ生成物の濃密化に採用する度合いおよび手段はそれらの意図する用途に依存して変わる。
工業的には一般に、3種の基本方法を使用して濃密化が達成されている。これらの方法には、フラッフィ生成物の撹拌または減圧処理法、乾式ペレット形成法および湿式ペレット形成法があり、これにより増大した濃密化度が達成される。かなりの用途におけるカーボンブラックの性能は獲得される分散度に依存することから、達成しようとする濃密化の許容される程度は使用者の分散装置および特に発生する剪断応力に依存して変わる。撹拌または減圧処理法は大量処理することができない粉末をもたらし、このような粉末は袋詰形態で供給できるのみである。しかしながら、この形態の生成物はそのさらに濃密な同等物に比較してより高い分散性を有することから、容易な分散が必須である用途で使用される。
乾式ペレット形成法は回転するドラムで行われる。工業用ドラムは直径6〜10フィート(1.8〜3m)および長さ20〜40フィート(6〜12m)を有し、5〜20RPMで回転する。このドラムの1端にフラッフィ生成物を連続的に添加する。この乾燥ブラックを振り混ぜることによって、小型の丸い形態のペレットが形成される。このペレット形成方法は、接種ペレットを使用することによって促進される。この接種ペレットは代表的に、ドラムの供給端に再循環される生成ペレットの一部からなる。一般に、乾燥ドラムで形成された生成物は比較的小さい密度を有し、従って比較的弱く、かつまた低い摩砕耐性を有する。従って、運搬によってペレットの分解が生じることがあり、それらの取扱適性が劣化される。ペレット強度の増強には多くの方法を利用することができる。これらの方法には、少量のオイルおよび結合剤の添加が包含される。
湿式ペレット形成法はピン式ペレット形成機(pin pelletizers)で行われる。このような装置は、直径0.4〜1.5mおよび3〜4mまでの長さを有するシリンダーからなる。この装置の中心軸に沿って、多数のピンを備えた回転軸が存在し、この回転軸は代表的にほとんどシリンダー壁部にまで伸びているピンとラセン形態で配列されている。この回転軸に回転速度は、装置の直径および所望のペレット強度に依存する。回転速度は300RPMから1500RPMまでの範囲であることができる。この装置に、フラッフィブラックおよび水を連続的に導入する。ブラック−水混合物中の水により発生する毛細管力とピンの機械的作用との組合わせによって、多くの場合に0.25〜3mmの範囲にある径を有する球形の湿ったペレットが形成される。このペレット形成操作に要求される水/ブラック比はブラックの構造に依存し、かなりの場合に、1:1の範囲にある。ペレット形成機内に存在する湿ったペレットを次いで、回転乾燥機で乾燥させる。ペレット中には多量の水分が存在することから、乾燥は高価な装置操作を意味する。
ペレット分散性の減少および乾燥に伴う経費にもかかわらず、ピン式ペレット形成法は、乾式法に比較してさらに濃密な摩砕耐性のペレットを生成させることから、大規模実施することができる。さらにまた、リグノスルホネート、糖または糖密等の結合剤およびポリオキシエチレン非イオン性界面活性剤、置換ポリエチレングリコール等の添加剤をペレット形成用水に容易に添加することができる。これらは強度増強に貢献するか、または界面活性剤が使用された場合には、乾燥したペレットの強度および分散性の改善に貢献する。
工業界はまた、水分を含有しておらず、オイルを含有するペレットを提供することによって、増大されたペレット強度と分散性の劣化との間の均合を改善しようとした。ブラック中オイル含有量は、最大で8重量%がその危険な分級の変化を伴うことなく耐えることができる量である。乾式ペレット形成法によっては、オイルをブラック中に容易に配合することができる。15重量%以上のオイル含有量において、ペレットは「良好に大量取扱うには柔軟すぎ、かつまた粥状である」という特徴を有する。
各種混合装置におけるオイル含有ペレットの形成には、オイルの水性エマルジョンが使用されている。大部分の場合に、乾燥は水蒸気蒸留によるオイルの損失をもたらし、かつまた追加の処理工程の必要をもたらすものと予想することができる。
ピン式ペレット形成法はまた、水/オイルエマルジョンの代わりに純粋オイルを用いて行うこともできる。このような場合には乾燥による水の除去は不必要であり、従ってオイルの損失はもはや生じない。しかしながら、ペレット形成において、ペレットのオイル含有量は実質的に8重量%より多く、それらの危険な分級の変化を回避できない。
ペレット強度の増加と分散性の減少との間の均合の改善に関して考慮されるもう一つの手段として、ゴムと適合できるラテックスを含有する水性媒質を用いてカーボンブラックをペレット形成する手段が採用されている。乾燥後に生成するこのペレット組成物はゴム用途において優れた取扱適性および分散性を有することが見出されている。米国特許第4,569,834号に記載されているような別の研究では、ワックス状ポリアルカレン類、例えばポリエチレンワックスの水性分散液を用いてカーボンブラックをペレット化しており、乾燥したペレットが改善された取扱適性および分散性を示すことが見出されている。しかしながら、これらの場合に、ペレット形成が水の存在下に行われることから、高価な乾燥装置操作をまた使用しなければならない。また、添加剤は水性エマルジョンまたは分散液として利用しなければならず、または水性エマルジョンまたは分散液を形成しなければならない。さらにまた、これらは工業的に使用されている回転乾燥機に予測される最高乾燥温度で熱に対して安定でなければならない。これらの因子はペレット形成操作に使用することができる材料の範囲を制限する。もう一つの制限点は、添加剤が使用される媒質と適合することができなければならないという点にある。しかしながら、各種化合物の水性エマルジョンおよび分散液を用いてカーボンブラックをピン式ペレット形成することによって形成された、このようなペレット組成物は実用性を有する。
もう一人の研究者は、改良凝集法を開発した。この方法はカーボンブラックの水性スラリーを、約100℃を越える軟化温度を有するオイルと混合する。
メドニコフ(Mednikov)等は、125〜135℃の溶融温度を有する融解高密度ポリエチレンを5重量%までの量で使用して、乾式法ペレットを強化させた。この開示は、メドニコフ(Mednikov,M.M.)、オシポウ(V.S.Osipov)、ザイドマン(I.G.Zaidman)、イワノフスキイ(V.I.Ivanovskii)、オレクロフ(S.V.Oreklov)およびリャンビンコフ(A.I.Ryabinkov)による「カーボンブラックの乾式ペレット形成におけるPEの使用」(The Use of PE in Dry Pelletization of Carbon Black),インターナショナル ポリマー サイエンス アンド テクノロジイ(International Polymer Science and Technologu),9巻、1号、T/37(1982)に見出される。このようなポリマーの粘度は高く、190℃で10s-1の剪断速度で20Pa.sを越える代表的数値を有する。これらの研究者は、180〜210℃の温度を有する気流乾燥フラッフィカーボン中に固形ポリエチレンを導入した。ポリマーは融解し、次いでブラックの表面上に吸着されるものと主張されている。このブラックを次いで、非特定の温度で乾式ペレット形成に付して、ポリエチレンの不存在下に形成されたペレットの約8kgよりも大きい2〜5kgの平均ペレット強度を有するペレットを得ている。このメドニコフの方法はペレット強度が若干増大されているペレットを生成させるが、意図する強度の獲得は比較的小さい。この技術を包含する前記記載のもう一つの例が東ドイツ国特許第133,442号に見られる。この特許の例1には、使用されるポリエチレンが2600の分子量を有していたと述べられていることに留意されるべきである。この分子量は、この発明の実施に有用であると言われている15000〜150000の指定の分子量範囲と一致していない。さらにまた、この特許に記載されているように、融解したポリエチレンは凝集体を形成する場を提供する(その表面にブラックが接着することによる)。このことは、融解したポリマーが粘着性であることを示している。換言すれば、少量構成成分(5重量%より少ない量)として存在するポリエチレンが凝集体内の孔中に侵入する。この理由で、例1に記載のポリエチレンにかかわる分子量は正確に述べられている数値ではないことは明らかである。この論点は本出願に見出されるデータによって支持されている。すなわち、本出願では東ドイツ国特許第133,442号で採用されているレベルで低粘着性溶融物を使用した場合には強度の増強は期待できないことが証明されている。
良好な大量取扱適性を有する分散性ペレットを形成するためのもう一つの手段が、米国特許第3,429,958号にウオルコット(Wallcott)により提供されている。ウオルコットはピンミキサーにおいて、融解したパラフィンワックスを用いてカーボンをペレット化している。約50重量%のワックスを含有する、生成した冷たいペレットは自由流動性であり、インキ分野で慣用の湿式法ペレットに比較してより分散性であることが見出された。この研究において、ウオルコットはファーネスブラックの例としてHAF(DBP=102cc/100g)、SAF(DBP=113cc/100g)およびISAF(DBP=114cc/100g)ブラックを使用している。ウオルコットは、ファーネスブラックについて、カーボンブラック対ワックスの重量比は約50:50の程度であるべきものと述べており、この比は50:50〜30:70であるべきものと主張している。従って、この方法は比較的多量のワックスの使用を要する。
このウオルコットにより開発された方法は当技術における格別の進歩を表わしている。しかしながら、多くの用途に対しては、ウオルコットにより使用されているワックスレベルは過剰である。かなりの用途においては、生成物性能が劣化される以上のレベルのワックスレベルが好ましい(例えば、滑性、離型性、光沢、改善された表面摩耗耐性などに対して)。好適ワックスレベルは多くの場合に、ブラック添加量よりも少ない。従って、所望のブラック添加量を得るために、50%またはそれ以上のワックスを含有するペレットを使用すると、望ましいワックスレベルよりも多量のワックスが添加されることになり、性能の劣化が生じ、また価格が高くなる。或る用途に対しては、ペレットのワックスレベルは常に、48重量%よりも少ないことが好ましい。さらにまた、さらに説明するが、ピン式ペレット形成法は液状ワックスの割合が増加するほど徐々に困難になり、かつまた多くのブラックでは、48%のワックスレベルでは操作不能になる。
カーボンブラックペレットの取扱いおよびペレット分散の両方で遭遇する問題が水性または非水性媒質中のカーボンブラック濃厚分散液(これはマスターバッチまたはコンセントレートと称されている)を生成する商業の確立をもたらした。熱可塑性ポリマー中のマスターバッチの製造は特に重要である。この用途では、ペレット化したカーボンを加熱した粘性の熱可塑性材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、エチレンビニルアセテートなどの中に分散させる。この分散はバンバリイミキサーまたは2軸スクリュー押出機などの標準的分散装置で行われる。許容されるマスターバッチを製造するためには、良好な品質の分散液の形成が臨界的に重要である。分散処理が完了した後に、このマスターバッチを、例えば押出成型し、次いで出荷用にペレットに切断する。
ペレット中のカーボンの添加量は、「コンセントレート」の名称から明白なように、非常に高く、ブラックの構造に依存して変化する。カーボンブラックは部分的に凝集した一次粒子(primary particles)からなる。これらの一次粒子間の空隙は凝集体内でくぼみまたは孔を形成している。この構造は凝集体あたりの一次粒子の平均数に関連することが証明されている。これは、メダリア(Medalia,A.I.)により見出されている[「凝集物の形態」(“Morphology of Aggregates):6.電子顕微鏡からのカーボンブラック凝集物の有効容積:乗物吸着材および充填ゴムのダイ膨張への使用(Effective Volume of Aggregates of Carbon Black From Electron Microscopy:Application to Vehicle Absorption and to Die Swell in Filled Rubber”),ジェイ.コロイド アンド インターフェイス サイエンス(J.Colloid and Interface Science),32,115(1970)]。この容積の測定値は、ASTM D2414法によりブラックのn−ジブチルフタレート吸着(DBP)を評価することによって見出すことができる。この数値は分散ブラックの凝集体の外部と内部との孔を毛細管状態で満たすのに要する液体の量の測定値を表わす。毛細管状態にあるブラック−DBPミックスにおいて、このカーボンブラック凝集体はほとんどそれらの最大添加部分を構成しているものと見做される。
経済的理由で、マスターバッチまたはコンセントレート中のブラックの添加量は多いことが好ましい。しかしながら、希釈(let−down)中の迅速配合の場合には、コンセントレートの粘度は、これが分散されている媒質の粘度と非常に相違しているべきではない。コンセントレートの粘度は、顔料添加により増加し、その固体含有量がその最大充填部分を得るために顔料に要求される量に接近するに従い大きい数値に近づく。従って、許容される粘度を得るためには、マスターバッチ中へのカーボン添加量はその最大充填部分が得られる添加量よりも少ない。従ってこのカーボンは空気をほとんど含有していないか、または全く含有していない。換言すれば、ブラック添加量は毛細管状態を達成するのに要する量よりも少ない。
慣用のマスターバッチに反して、本発明のペレットは毛細管状態を越えるブラック添加量で形成され、従って空気を含有する。その結果として、これらのペレットは慣用のマスターバッチに比較してさらに粘性であるものと見做すことができる。しかしながら、粘度に対する空気の作用は、使用される高圧が塊状凝集物間の空隙の容積を減少させることから、加圧流動計(pressure rheometers)で和らげることができる。メダリア(Medalia)およびソーヤー(Sawyer)は、カーボンブラックを高度に圧縮することができることが証明した。これはメダリア(Medalia,A.I.)およびソーヤー(R.L.Sawyer)により「カーボンブラックの圧縮性、方法、第五回カーボン会議、1961」(“Compressibility of Carbon Black,Proc.Fifth Carbon Conference,1961”),ペルガモン出版社(Pergammon Press),N.Y.,1963,563頁に記載されている。本発明では、ペレットを水で不存在下に融解した有機化合物を用いて、凝集装置の毛細管状態の「乾燥」側(“dry” side)(すなわちこれらは空気を含有する)で形成させるという必須条件を使用することができ、従って慣用のマスターバッチ、例えば刊行物に開示されているものであって、毛細管状態の「湿った」側(“wet” side)(すなわちこのマスターバッチペレットは実質的に空隙を有していない)で形成されるマスターバッチとは相違している。この毛細管状態の「乾燥」側および「湿った」側の用語は単に、ブラック−有機化合物混合物からなるペレットが空気を含有しているか、または空気を含有していないかをそれぞれ表わすために使用されている。
慣用のマスターバッチの最大カーボン添加量は最高許容粘度に依存して変わる。既に前記した理由で、マスターバッチ中のポリマーの量は、ブラックDBP値により測定して、毛細管状態を得るのに要する量よりも実質的に多い。同一マスターバッチ粘度および匹敵できる表面積を有するブラックを得ることができる添加量はブラックDBP値が減少するほど増加する。
ブラックの分散性はブラック表面積が増加し、および(または)そのDBP値が減少するに従い減少する。それらの分散時に遭遇する問題(およびその用途に依存する問題)の観点から、小さいDBP値および非常に大きい表面積を有するブラックがマスターバッチに使用されることはまれである。例えば、ジェットネス(jetness)またはUV防護が必要な用途に対しては、ブラックは最低表面積を有していなければならない。大きい表面積を有するブラックを用いて許容されるコンセントレートを形成するには、多くの場合に、コンセントレートの形成に大きいDBP値を有する生成物を使用することができる。従って、マスターバッチ形成においては、ブラック添加量と分散性との間の関係を打ち破る妥協点を実際上で考慮しなければならない。この理由で、最低獲得可能なDBP値を有するブラックはブラックマスターバッチの製造にはほとんど使用されない。
それらの価格を別にしても、ブラックコンセントレートまたはマスターバッチの市場では、夾雑物を含有しておらず、容易に運搬することができ、かつまた通常のペレット状ブラックに比較して両立できる熱可塑性媒質中にさらに容易に分散することができる生成物の生成が重要である。驚くべきことに、室温で固形である融解有機化合物または有機化合物混合物を用いてペレット形成したカーボンブラックがその性能を格別に失うことなく、コンセントレートに適切に使用することができることを我々は見出した。
発明の開示
本発明は自由流動性であり、摩砕耐性であり、かつまた分散性のカーボンブラックの形成および使用に関する。これらの性質の利点を考慮することによって、本発明の生成物は例えば下記の用途に慣用のカーボンブラックペレットの代わりに使用することができる:
1)カーボンブラック添加マスターバッチの製造。
2)弱い構造(すなわち、小さいDBP)を有するブラックを使用することによって、それらの粘度を増大させることなく、または強い構造(すなわち、大きいDBP)を有する生成物によって得られる分散状態の劣化を伴うことなく、慣用のマスターバッチにおける大きいブラック添加量の獲得。
3)ポリマー媒質中にカーボンブラックを導入するための慣用のマスターバッチの代用。
従って、第一の態様において、本発明はカーボンブラックおよび10重量%から48重量%より少ない量の有機化合物または有機化合物の混合物からなるカーボンブラックペレットを提供し、このペレットは水の不存在下に有機化合物または有機化合物の混合物の融点以上の温度で凝集させることによって形成される。ここで上記有機化合物または有機化合物の混合物は下記の特徴を有する:
a)少なくとも25℃、好ましくは45℃よりも高い融点、
b)融解すると、使用された凝集温度で、5%よりも少ない分解または劣化を示す、
c)融解すると、使用された凝集温度で、10s-1の剪断速度において2Pa.s以下の粘度を示す、
d)融解すると、カーボンブラックを湿潤させる。
ペレット形成に使用される凝集方法は好ましくは、乾式ペレット形成法またはピン式ペレット形成法である。有機化合物または有機化合物の混合物は好ましくは、非ポリマー有機化合物、有機熱可塑性ホモポリマー、有機熱可塑性コポリマーおよびワックスの少なくとも1種である。
本発明はまた、本発明によるペレットをマスターバッチまたはコンセントレートとして使用する方法を提供する。
本発明の追加の特徴および利点は以下の詳細な説明に見出すことができ、あるいは本発明の実施により学ぶことができる。本発明の目的および利点は詳細な説明に記載されており、請求の範囲に指摘されている各種態様により実現するこができ、達成することができる。
本発明を行うための最良の方法
本発明のペレットは慣用の連続ピン式ペレット形成機と同様の激しい撹拌条件下に、または乾式ドラムにおけると同様のさらに温和な条件下に、凝集によって形成することができる。従って、大部分のペレット形成装置、例えばディスク型ペレット形成機、ブロック形成(briquetting)装置、ロール圧縮機、剪断ミキサーなどにおける撹拌度は乾燥ドラムの撹拌度とピン式ペレット形成機の撹拌度との中間にあることから、大部分の凝集装置が本発明の実施に適当な条件に適合している。例えば、ピン式ペレット形成機の場合に、そしてパラフィンワックスについてウォルコットにより示されているように、融解有機化合物または有機化合物の混合物を、湿ったペレットを一緒に保持する凝集性流体として伝統的に使用されている水の代わりに使用することができる。液体は、固体とのその接触角度が90°よりも小さい場合に湿潤剤と見做される。乾式ドラムペレット形成法の場合には、融解有機化合物または有機化合物の混合物を、現在採用されているオイルと同様の方法で導入することができる。しかしながら、このドラムの内容物は、融解性有機化合物または有機化合物の混合物の融点以上の温度に維持されなければならない。
このペレット形成法に使用する有機化合物または有機化合物の混合物は好ましくは、ペレット形成された生成物が分散される媒質に適合するように選択する。適合できる化合物は、少なくとも使用レベルで適用媒質中に溶解するか、または混和することができ、さらに好ましくは使用レベルに比較して実質的に大きい溶解度または混和度を有するものである。
有機化合物または有機化合物の混合物は、使用されるペレット形成温度において、分解または劣化に対して耐性でなければならない。適当な有機化合物または有機化合物の混合物は、融解した場合に、凝集温度で5%よりも少ない分解または劣化を示すものである。
本発明のペレット化生成物の形成に使用するのに適する有機化合物または有機化合物の混合物は、下記の要件に適合するものでなければならない:
1)これらはカーボンブラックの運搬/取扱い/輸送/貯蔵の期間中に正常で遭遇する温度において固形である。すなわち、これらは少なくとも25℃、さらに好ましくは45℃よりも高い温度で固形であるべきである。
2)融解状態で、そして使用するペレット形成温度において、これらは5%よりも少ない割合で分解または劣化を示す。
3)融解状態で、そして使用するペレット形成温度において、これらは10s-1の剪断速度において約2Pa.s以下の比較的小さい粘度を示し、従ってこれらは小さい滴状に霧化または変形することができる。
4)これらは、カーボンブラックを湿潤させる。
有機化合物または有機化合物の混合物は意図する使用用途に適合すると好ましい。
適当な物質の例には、これらの制限されないものとして、単純な有機化合物、ポリマー物質、単純な有機化合物の配合物、熱可塑性ホモポリマーおよびコポリマー、ホモポリマーとコポリマーとの配合物およびまた単純有機化合物とポリマー物質との配合物が包含される。有機化合物(1種または2種以上)の融点以下の温度の冷却させた後に、このペレット化生成物は、優れた分散特性を有する、分散性で、自由流動性の、硬く、摩砕耐性の、飛散しないペレットからなる。換言すれば、大量取扱適性の改善と分散性の劣化との間の相容れない物性を実質的に改善することができる。多くの場合に、本発明のペレット化生成物を使用して、コンセントレートを形成することができ、あるいはさらに有利には、ポリマー媒質中へのカーボンブラックの導入にコンセントレートの代わりに直接使用することができる。
好適態様において、有機化合物または有機化合物の混合物は、例えばポリエチレンワックス、エチレンビニルアセテートワックスなどのポリマーワックスおよびこれらのワックスの混合物である。このような使用が意図されるワックスは当業者に周知であり、例えばA−C(登録商品名)ポリエチレンおよびA−C(登録商品名)コポリマーの商品名のアライドシグナル社(Allied Signal)、LUWAX(登録商品名)およびモンタンワックス(Montan Waxes)の商品名のバスフ社(BASF Corp.)およびEPOLENEワックスの商品名のイーストマンコダック社(Eastman Kodak)を包含する種々の会社から販売されている。これらのワックスは離型剤としておよび(または)ゴム類、プラスティック類およびコーティング用の滑剤として使用されている。さらにまた、これらのワックスは顔料分散剤として作用し、慣用のブラックマスターバッチ形成にしばしば使用されている。これらは最適レベルよりも大量では、並の物性に有害に作用することがありそして(または)過剰潤滑をもたらすことがあるから、極く少量で使用されていた。多くの用途において、希釈後のブラック添加量はワックス添加量よりも格別に多い。有機化合物または有機化合物の混合物について、にさらに詳細に説明する。
本発明は硬く、微粉末を含有していない摩砕耐性のカーボンブラックペレットの形成および使用に関する。これらのペレットは多くの用途、例えばコンセントレートの形成に、あるいは5重量パーセントまでの量のカーボンブラックをコーティングおよび熱可塑性ポリマー媒質中に導入するための慣用のコンセントレートの代わりに使用することができる。本発明のペレットは、最も好ましくは慣用の連続ピン式ペレット形成機および乾燥ドラムにおいて水の不存在下に、ペレットを一緒に保持する凝集性液体として有機化合物または有機化合物の混合物を使用して凝集によって形成される。意図する使用用途に望ましくない量の有機化合物(1種または2種以上)が導入されるのを回避するために、これらのペレットはカーボンブラックと10重量%から50重量%よりも少ない量の有機化合物(1種または2種以上)からなる。
ペレット形成に使用される液体(水、オイルまたは融解した有機化合物)の量は、「湿った」ペレットの強度に多大の効果を及ぼす。アヤラ(Ayala)等は、液体量を順次増加して数種のペレット状態を確認した。これはアヤラ(Ayala,R.E.)、ハートレイ(P.A.Hartley)およびパルフィット(G.D.Parfitt)による「カーボンブラック凝集物の凝集度に対する粉末/液体湿潤性の関係」(“The Relevance of Powder/Liquid Wettability to the Cohessiveness of Carbon Black Agglomerates”),パート.カラクト.(Part.Caract.),3,26〜31(1086)に記載されている。
ここには、下記の状態が記載されている:
1)乾燥ペレット状態;2)ペレット内の空隙が部分的に液体で満たされており、この液体が隣接する凝集物間の橋を形成している振子状態(pendular state);3)隣接する振子環が空気のポケットにより散在している液体の連続ネットワーク中に合着している索条状態(funicular state);4)液体がペレットの空隙の全部を丁度満たしており、これによりペレット表面の凹凸が最大毛細管吸引圧力を提供している毛細管状態;および5)液体レベルが毛細管状態に必要な量を超えているスラリー状態。
ブラックを湿らせている液体により提供される凝集力は液体レベルの増加に従い増大し、毛細管状態で最高値に達する。この毛細管状態を超えると、液体レベルの僅かな増加に従い凝集力は急速に減少する。湿ったペレットの強度は凝集力の増加に従い増大する。
ピン式ペレット形成法および乾燥ドラムペレット形成法に包含される圧縮力にかかわる非常に種々の性質の観点から、これら2種の方法で形成されるペレットに必要な液体量は相違することがある。これら2種の操作に対する液体の要件およびまた別の凝集装置に必要な液体の要件を順に説明する。
ピン式ペレット形成法
ピン式ペレット形成法では、ピンを迅速に動かす機械的作用がブラック凝集物を密に近接させて配向する作用を果たし、他方液体はペレットを一緒に凝集物として保持するために要する凝集力を提供する。最低量の液体が存在していない場合には、存在するペレットとともに急速に動くピンの衝撃力がペレットの崩壊をもたらす。換言すれば、最低凝集力がピン式ペレット形成法におけるペレット形成を成功裏に行うために必須である。ペレットの液体レベルが振子状態を得るに要するレベルと毛細管状態を得るに要するレベルとの間にある場合に、カーボンブラックに充分の凝集力が得られる。他方で、液体レベルが毛細管状態を得るに要するレベルを実質的に超えた場合には、湿った合着した塊が形成され、この塊はペレット形成およびペレット形成機からの生成物の放出を阻害する。さらにまた、このペレット形成機の稼働に要する力量は液体含有量が僅かに増加しても(毛細管状態を超えて)急速に増大し、他方ペレットの品質は球体保有性および均一性が減少するという観点から低下する。
従って、ピン式ペレット形成機でペレットを形成する場合には、ブラックに添加する液体の量は実質的な振子状結合形成の発現に要する量よりも多く、かつまた毛細管状態を得るのに要する量よりも少ない量でなければならない。好ましくは、ペレット形成は振子状態および(または)生成するペレットが空気の空隙を含有している索条状態で行う。
毛細管状態を得るのに必要な液体レベルの良好な尺度は、フラッフィブラックのDBP値(すなわち、FDBP値)から得ることができる。この量はブラック−DBP混合物に毛細管状態を得るのに要するDBPの容積の尺度を提供し、ペレットに毛細管状態を得るのに要する液体量と大きさの点で一致する。従って、ピン式ペレット形成機に存在するペレットの重量%による液体含有量、Wliq,maxは、次式で示される量よりも少ない量であるべきである:
liq,max≦ρliq[100(FDBP)]/[100+ρliq(FDBP)] (1)
この式において、FDBPはcc/100gブラックで表わされ、そしてρliqは融解した化合物の密度をg/ccで表わす。
融解した有機化合物の場合には、ρliq≦1.0g/ccであるから、92cc/100gに等しいかまたはこれより小さいFDBP値を有するピン式ペレット形成ブラックが常に得られる。Wliq,maxの臨界値は48%よりも小さい。
実質的な振子結合の形成の発現は、凝集物内部の孔の全部が満され、カーボンブラック凝集物間に多数の液体の橋が丁度形成され始めた時点で生じる。この凝集物はカーボンブラックの最小分散単位である。これは合着した一次粒子からなる。孔のない一次粒子の場合に、この一次粒子のサイズはブラックの表面積に逆比例する。凝集物を形成する一次粒子間には空隙または孔が存在する。凝集物内の孔はペレットに存在する最小の孔であるから、これらの孔が先ず湿潤液体によって満される。凝集物内部の孔容積(これはまた、閉鎖容積と称される)が満たされた後にのみ、多数の合着、凝集物外振子結合を形成することができる。
メダリア(Medalia)は、DBP値から閉鎖容積を推定する方法を開発した。この方法は、メダリア(Madalia,A.I.)による「カーボンブラック凝集物内に閉込められたゴムの有効不動化度」(“Effective Degree of Immobilization of Rubber Occuluded within Carbon Black Aggregates”),ラバー ケミストリイ アンド テクノロジイ(Rubber Chemistry&Technology),45,(5),1172(1972)に記載されている。この閉鎖容積(occluded volume)の測定値、すなわちcc/gカーボンブラックに基づくφは、下記の関係を用いて得ることができる:
φ=[(DBP)−21.5]/127.0 (2)
ペレット形成操作中に得られるDBPはペレット形成操作の強度に依存して変わり、幾分FDBPと潰れたDBP値(CDBP)との間にある。このCDBP値はASTM D3493−93法によって測定される。代表的には、このCDBP値は15〜25%、例えば20%であって、FDBP値よりも小さい。従って、最低閉鎖容積の測定値は、方程式(2)でDBP値の代わりにCDBP値を使用することによって得られる、すなわち次式に従い得られる:
φ=[(CDBP)−21.5]/127.0
ピン式ペレット形成機においてペレットを一緒に保持するために必要な合着性を得るためには、振子状結合が必要であるから、ピン式ペレット形成法に必要な液体含有量の最低パーセント、Wliq,minは次式で表わすことができる:
liq,min≧ρliq(100φ)/(1+ρliqφ) (3)
従って、例えば92cc/100gブラックのFDBP値を有するブラックの場合に、ペレット形成に要する融解有機化合物の最低レベルは(ρliq=1.0g/ccであり、そしてCDBPが73.6cc/100gカーボンブラックであると仮定して)、29.1%であると算定される。従って、92cc/100gブラックのFDBP値を有するブラックの場合に、有機液体含有量は29.1〜48%の範囲にあり、実際のペレット形成条件下では(ペレットが若干の空隙を有しており、かつまたDBPがCDBPとFDBPとの間にある場合に相当する)、ペレット中の有機化合物の量は約38.5重量%である。さらにまた、FDBP値が減少するに従い、生成物の有機化合物含有量は少なくなる。
乾式ペレット形成法
既に上記したように、ペレットはピン式ペレット形成法に比較して、あまり過酷ではない条件下に、乾燥ドラムで形成することもできる。従って、FDBPの減少は小さい。さらにまた、ペレットは合着性液体を存在させることなく形成することができる。しかしながら、生成するペレットは低密度を有し、かつまた弱い。強度の増強は、或る最低レベルの融解した有機化合物または有機化合物の混合物の添加によって達成することができる。獲得できる強度の増強の程度は、添加される有機化合物または有機化合物の混合物の量に依存する。融解物レベルが低いと、液体の塊が凝集物内部帯域に移動し、僅かな強度増強が得られる。融解した有機化合物または有機化合物の混合物の添加量を増加すると、凝集物内の孔が不完全に満たされた場合には、若干の強度の増強が達成される。この強度の増強は、凝集物を形成するペレットの若干に多少の振子状結合が生じて、相互に充分に密に接近する結果として生じる。明らかなように、多少のペレット強度の増強は10重量%ほどの低レベルの融解有機化合物の添加レベルで生じる。
乾式ペレット形成法を行うための好適態様では、先ずフラッフィブラックと望ましい融解有機化合物(1種または2種以上)との均一混合物を生成する。このような混合物は、例えばフラッフィブラックと融解した有機化合物とを粉砕機またはその他の高速ミキサー装置に連続的に供給することによって形成される。さらに好ましくは、融解有機化合物(1種または2種以上)レベルが振子状態を獲得するのに要するレベル以下である場合には、フラッフィブラックと融解した有機化合物とを慣用のピン式ペレット形成機で混合することができる。その後に、このフラッフィブラック/有機化合物混合物を、再循環させる生成ペレットとともに加熱したドラムに供給することができる。
別のペレット形成法
前記したように、もう一つのペレット形成法を本発明の生成物の製造に使用することができる。唯一の制限は、ペレット形成を水の不存在下に行い、かつまた融解有機化合物の使用量をペレット形成組成物の10重量%よりも多く、かつまた48重量%よりも少なくすることである。特に好ましい別のペレット形成法は、ディスク型ペレット形成機の使用および種々の圧縮装置の使用を包含する。
適当な融解性化合物
本発明の生成物の形成に使用するのに適する有機化合物または有機化合物の混合物は下記の特性を有していなければならない:
1)これらはカーボンブラックの運搬/取扱い/輸送/貯蔵期間中に正常で遭遇する温度において固形である。すなわち、これらは少なくとも25℃、さらに好ましくは45℃よりも高い温度で固形でなければならない。
2)融解状態で、そして使用されるペレット形成温度において、これらは5%よりも少ない割合で分解または劣化を示す。
3)融解状態で、そして使用されるペレット形成温度において、これらは10s-1の剪断速度において約2Pa.s以下の比較的小さい粘度を示し、従ってこれらは小さい滴状に霧化または変形することができる。
4)これらは、カーボンブラックを湿潤させる。
好ましくは、有機化合物または有機化合物の混合物は意図する使用用途に適合することができるものである。
適当な有機化合物の例には、単純な有機化合物、ポリマー物質、単純有機化合物の配合物、熱可塑性ホモポリマーおよびコポリマー、ホモポリマーとコポリマーとの配合物およびまた単純有機化合物とポリマー物質との配合物およびその混合物が包含される。好適なポリマー化合物には下記の化合物がある:
1)エチレンのホモポリマーまたはブテン、ヘキセン、オクテン、ノルボネン、ビニルアセテート、アクリル酸(酸またはイオノマーとして存在)、メタアクリル酸(酸またはイオノマーとして存在)、アルキル(C1〜C9)アクリレート、無水マレイン酸、マレイン酸モノエステルおよび一酸化炭素からなるモノマーの少なくとも1種とのコポリマー。
2)プロピレンのホモポリマー(アタクチック、イソアタクチックおよびシンジオタクチック形態)およびエチレンとのコポリマー;ポリノルボネン;ポリオクテナマー。
3)スチレンのホモポリマーまたは下記化合物の少なくとも1種とのコポリマー:メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、ブタジエン、無水マレイン酸、インデン、クマロンおよびアルキルアクリレート。
4)ポリエチレングリコール;エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのホモポリマーならびにランダムおよびブロックコポリマー;エトキシル化またはエトキシル化/プロポキシル化フェノール、アルキルフェノール、脂肪族アミン、脂肪族アミド、多価アルコール、多価アルコールエステルおよびポリアミン。
5)樹木ロジン、ガムロジン、タル油ロジン、アビエチン酸(またはそれらの水素添加誘導体)のエチレングリコール、グリセロールまたはペンタエリスリトールから選択される多価アルコールによるエステル化から生成される樹脂。
6)ダイマー酸とジオールまたはジアミンとの縮合生成物;ポリカプロラクトンまたはポリカプロラクタム。
比較的小さい分子量を有しており、それにより妥当な低温で低粘度液体を形成するポリマー物質、例えば市販のポリエチレン、ポリエチレン−ポリブテン、エチレン−アクリル酸およびエチレン−ビニルアセテートワックスは特に好ましい。有機化合物はまた、少量の添加剤、例えば分散剤、UV安定剤および酸化防止剤を含有していてもよい。これらの添加剤は、ペレット形成操作に使用される総組成物が規定の特性を有するかぎり、室温で固体または液体のどちらでもよい。規定の特性を満たす有機化合物または有機化合物の混合物の電位数は大きい。
凝集またはペレット形成は次の要件を満しているかぎり、慣用のペレット形成機または圧縮装置で行うことができる:
1)所望の化合物または化合物の混合物を融解させ、融解した化合物または化合物の混合物を、これらをフラッフィブラックに均一に分布させるために使用される装置またはペレット形成機に導入する手段を備えている。
2)ブラック温度は有機化合物または有機化合物の混合物の融点またはそれ以上である。
3)ペレット形成機内容物を有機化合物または有機化合物の混合物の融点またはそれ以上の温度に維持する。
4)凝集したまたはペレット形成した生成物を融解物質の固化温度以下の温度に冷却させる手段を備えている。
有機化合物または有機化合物の混合物の融点以下の温度に冷却した後に、この凝集したまたはペレット形成した生成物は分散性であり、自由流動性であり、硬く、摩砕耐性であり、かつまた0.2〜6.0mmの範囲の平均サイズを有する非飛散性のペレットからなる。振子結合および索状結合が固化され、固体の凝集物内架橋が形成されることから強度の増強が生じる。このような架橋はバンデルワルス力よりも強力であり、堅固であり、かつまた多くの場合に、オイルペレットに存在する液体架橋に比較してより強力である。
下記の例は、本発明を説明しようとするものであって、本発明を制限するものではない。
実験
バッチ規模ピン式ペレット形成法
試料の製造は直径8インチ(0.2m)、長さ8インチ(0.2m)のバッチ規模ピン式ペレット形成機で行った。中心軸は0.5インチ(0.013m)径の14本のピンを備えており、これらのピンはほとんどシリンダー壁にまで伸びていた。軸速度は100RPMから約1700RPMまで変えることができた。この装置のシリンダー壁は300℃までの温度に電気加熱することができた。
ペレット形成は既知重量のブラック(代表的には、400g)をペレット形成機に入れることによって行った。その後に、ローターを50〜100RPMで回転させながら液体を一般に添加した。水が合着液である場合には、水はアトマイザーによりペレット形成機中に噴霧した。融解した有機化合物または有機化合物の混合物が代表的合着液である場合には、この液はブラック温度が有機化合物(1種または2種以上)の融解に必要な温度に近ずいた時点で、予備加熱したペレット形成機(壁温度:200〜300℃)中に注入した。バッチ規模ペレット形成機の場合には、ブラックの温度は融解化合物(1種または2種以上)の融点または融点以上である必要がないことに留意されるべきである。ここで、化合物の存在下に、そして使用される高いペレット形成機壁部温度において、混合物の温度は有機化合物(1種または2種以上)の融解温度にまで急速に上昇する。融解物質を添加した後に、ペレット形成機のRPMを所望の数値に調整した。代表的には、ペレット形成は、有機液体を用いた場合には3分以内に、そして水を用いた場合には3〜10分以内に生じた。
連続ピン式ペレット形成法
43m2/gの表面積および135cc/100gのFDBPを有する熱いフラッフィブラックを、直径10インチ(0.25m)、長さ61インチ(1.54m)のペレット形成機に、約180ポンド/時間(0.02kg/秒)の速度で供給した。175℃の温度で融解したワックスをペレット形成機に加圧スプレイにより同時に添加した。このペレット形成機の壁は約175℃の温度に維持した。二重ラセン形態で配列されている約120本のピンを備えたローターを特定のRPMで回転させた。
乾式ドラムペレット形成法
乾式ドラムペレット形成は20〜35RPMで回転する、直径15.5インチ(0.39m)、長さ24インチ(0.61m)のドラムで行った。このドラムは55〜65℃の温度に維持した。融解有機化合物の必要量を、ブレンダーでフラッフィブラックと混合した。生成するカーボンブラック300gを含有する加熱されている粉末を、回転ドラム中の接種用ペレットの200g床に、約45分間かけて添加した。このペレット形成操作は約4時間後に完了した。最初のペレット形成では、接種用ペレットはピン式ペレット形成法で形成されたペレットからなるものであった。2回目のペレット形成では、1回目のペレット形成からの生成物を接種用ペレットとして使用した。最後に、3回目のペレット形成では、2回目のペレット形成からの生成物を接種用ペレットとして使用した。これらの条件下に、最終生成物(3回目のペレット形成から得られたもの)は6.4%のみの有機化合物を含有する。
生成物の評価
ペレット強度物性は、塊状ペレット強度(mass pellet strength)試験(ASTM D1937−93)、個別ペレット粉砕強度試験(ASTM D3313−92)およびペレット摩砕試験(ASTM D4324の修正法を使用)により評価した。このASTM D4324の修正は、試料を5〜20分間振り混ぜた後に発生する微粉末の総量を測定することからなり、試験に要求される2種の指定温度間で生じる量の差を測定するものではない。軽打(tap)密度は既知量のペレットを目盛り付きシリンダーに入れ、狭いサイズ分布に篩分けし、次いで試料を一定容積にまで軽打することによって測定した。
分散性は、プラスティック媒質(ABS)および液体媒質の両方で評価した。使用方法の詳細は後記する。
アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)コポリマーは、GEプラスティック社(GE Plastics)により製造されたGPM5600−0000であり、ポリマーランド社(Polymerland Inc.)から入手した。ABS中にカーボンブラックを含有するマスターバッチは、1.6リットル容積のバンバリイミキサー中で20〜50重量%のカーボンブラック添加量で配合した。見掛溶融粘度は、20:1の長さ対直径比および1.5mmの直径を有する毛細管を用いて、モンサント プロセッシビリティ テスター(Monsant Processibility Tester)(MPT)で測定した。見掛粘度は、230℃の温度において600s-1の剪断速度で測定した。
マスターバッチおよびワックス含有ペレットはバッテンフェルド(Battenfeld)BA500E射出成型機において、1%のABS中カーボンブラック添加量にまで希釈した。この希釈物の原色、L*値は、ハンター ラブスカン(Hunter LabScan)、(0,45)形状寸法度、10度観測角度、CIElabおよびD65光源を使用して測定した。このL*値は、ジェトネス(暗黒度)が増加するに従い減少する。
アイゾッド衝撃強度測定は、ASTM D256に従い行った。分散性の評価は、カボット ディスパージョン クラシフィケーション チャート(Cabot Dispersion Classification chart)、「カーボンブラック ディスパージョン」(“Carbon Black Dispersion”),カボット コーポレーション テクニカル リポート(Cabot Corporation Technical Report)S−131を用いて測定した。この方法では、希釈物を100倍の倍率で見ることができ、未分散単位のサイズおよび数を標準チャートに対して視覚的に比較することができる。未分散単位のサイズは、評価値数(1〜6)が増加するとともに、増大する。
追加の実験の詳細を例により示す。

相違する構造レベル(それらのFDBP値で測定して)および表面積を有するカーボンブラックを前記臨界条件を満たす種々の融解有機化合物または有機化合物の混合物を用いて容易にペレット化することができることを証明するために実験は行った。これらの実験は加熱したバッチ規模ピン式ペレット形成機で行った。別段の記載がないかぎり、このペレット形成操作には、400gのフラッフィブラックを使用した。使用したブラックのFDBPおよび表面積、使用した有機化合物の組成および量、使用した凝集条件およびペレットのブラック含有量は以下に示す。
例1〜6:カーボンブラックペレットの製造
これらの例で使用したブラックは140m2/gの表面積および114cc/100gブラックのFDBPを有していた。
例1:
約100℃の融点を有するAC−6ポリエチレンワックス250gを使用し、500RPMで3分間、ブラックをペレット化し、ブラック61.5重量%を含有するペレットを得た。
例2:
約100℃の融点を有するAC−6ポリエチレンワックス325gを使用し、500RPMで3分間、ブラックをペレット化し、ブラック55.2重量%を含有するペレットを得た。
例3:
約90℃の融点を有するAC−6ポリエチレンワックス245gと液状ポリイソブチレンスクシンイミド界面活性剤[ルブリゾール(Lubrizol)L2165]25gとの混合物を使用し、500RPMで3分間、ブラックをペレット化し、ブラック59.7重量%を含有するペレットを得た。
例4:
約90℃の融点を有するAC−6ポリエチレンワックス293gと液状ポリイソブチレンスクシンイミド界面活性剤[ルブリゾール(Lubrizol)L2165]32gとの混合物を使用し、500RPMで2.5分間、ブラックをペレット化し、ブラック55.2重量%を含有するペレットを得た。
例5:
約53〜56℃の融点を有するパラフィンワックス[アルドリッチ(Aldrich)]300gを使用し、500RPMで5分間、ブラックをペレット化し、ブラック57.1重量%を含有するペレットを得た。
例6:
約53〜56100℃の融点を有するパラフィンワックス[アルドリッチ(Aldrich)]375gを使用し、500RPMで1分間、ブラックをペレット化し、ブラック51.6重量%を含有するペレットを得た。
例7〜9:カーボンブラックペレットの製造
これらの例で使用したブラックは230m2/gの表面積および70cc/100gブラックのFDBPを有していた。
例7:
約100℃の融点を有するAC−6ポリエチレンワックス180gを使用し、800RPMで3分間、ブラックをペレット化し、ブラック69.0重量%を含有するペレットを得た。
例8:
約100℃の融点を有するAC−6ポリエチレンワックス216gを使用し、800RPMで3分間、ブラックをペレット化し、ブラック64.9重量%を含有するペレットを得た。
例9:
約90℃の融点を有するAC−6ポリエチレンワックス195gと液状ポリイソブチレンスクシンイミド界面活性剤[ルブリゾール(Lubrizol)L2165]21gとの混合物を使用し、500RPMで2分間、ブラックをペレット化し、ブラック64.9重量%を含有するペレットを得た。
例10〜14:カーボンブラックペレットの製造
これらの例で使用したブラックは220m2/gの表面積および約100cc/100gブラックのFDBPを有していた。
例10:
約38℃の融点を有し、約1000の分子量を有するカーボワックス(CARBOWAX;登録商品名)ポリエチレングリコール375gを使用し、500RPMで3分間、ブラックをペレット化し、カーボン51.6重量%を含有するペレットを得た。
例11:
約1000の分子量を有するカーボワックス(CARBOWAX;登録商品名)PEG1000、ポリエチレングリコール135gおよびエチレンとプロピレンオキサイドとのコポリマーを基材とする界面活性剤であるタージトール(TERGITOL;登録商品名)XD[ユニオンカーバイド(Union Carbide)]240gの混合物であり、38℃以上の融点を有する混合物を使用し、500RPMで3分間、ブラックをペレット化し、カーボン51.6重量%を含有するペレットを得た。
例12:
約1000の分子量を有するカーボワックス(CARBOWAX;登録商品名)PEG1000、ポリエチレングリコール135gおよびエチレンとプロピレンオキサイドとのコポリマーを基材とする界面活性剤、タージトール(TERGITOL;登録商品名)XH[ユニオンカーバイド(Union Carbide)]240gの混合物であり、30℃以上の融点を有する混合物を使用し、500RPMで3分間、ブラックをペレット化し、カーボン51.6重量%を含有するペレットを得た。
例13:
約1000の分子量を有するカーボワックス(CARBOWAX;登録商品名)PEG1000、ポリエチレングリコール135gおよびエチレンとプロピレンオキサイドとのコポリマーを基材とする界面活性剤、タージトール(TERGITOL;登録商品名)XJ[ユニオンカーバイド(Union Carbide)240gの混合物であり、30℃以上の融点を有する混合物を使用し、500RPMで3分間、ブラックをペレット化し、カーボン51.6重量%を含有するペレットを得た。
例14:
エチレンとプロピレンオキサイドとのコポリマーを基材とする30℃以上の融点を有する界面活性剤、タージトール(TERGITOL;登録商品名)XD[ユニオンカーバイド(Union Carbide)]240gを使用し、500RPMで3分間、ブラックをペレット化し、カーボン51.6重量%を含有するペレットを得た。
例15〜16:カーボンブラックペレットの製造
これらの例で使用したブラックは42m2/gの表面積および約124cc/100gブラックのFDBPを有していた。フラッフィブラック350gをペレット形成機に導入した。
例15:
約100℃の融点を有するポリエチレンワックスとポリブテンワックス[それぞれ、15%および85%;アライド シグナル(Allide Signal)により供給]との混合物300gを使用し、800RPMで数分間、ブラックをペレット化し、ブラック51.5重量%を含有するペレットを得た。
例16:
約71℃の融点を有するステアリン酸348gを使用し、800RPMで6分間、ブラックをペレット化し、ブラック50.1重量%を含有するペレットを得た。
例17〜18:カーボンブラックペレットの製造
これらの例で使用したブラックは42m2/gの表面積および約124cc/100gブラックのFDBPを有していた。
例17:
ピコバール(PICCOVAR)L−30 85gおよびピコ(PICCO)6100炭化水素樹脂85g[ハーキュレス(Hercules)から入手]の混合物であり、約120℃の融点を有する混合物を使用し、500RPMで2分間、ブラックをペレット化し、ブラック70.2重量%を含有するペレットを得た。
例18:
ピコバール(PICCOVAR)L−30 100gおよびピコ(PICCO)6100炭化水素樹脂100g[ハーキュレス(Hercules)から入手]の混合物であり、約120℃の融点を有する混合物を使用し、500RPMで1.3分間、ブラックをペレット化し、ブラック66.7重量%を含有するペレットを得た。
方程式(1)により示されているように、前記例のペレットは全部が、毛細管状態の「乾燥」側で形成されている。これは、これらのペレットが空気を含有していることを意味する。
例19〜22:ペレット容積の測定
ペレットが空気(すなわち空隙)を含有するという推定を実証するために、水銀ポロシメーターによる試験を行い、ペレット内空隙の容積を測定した。このような空隙の存在は、本発明のペレットが空気を含有しており、かつまた毛細管状態の「乾燥」側で形成されていることを証明している。これらの試験において、ペレットはポリエチレン(PE)ワックス(例19および20)またはエチレンビニルアセテート(EVA)ワックス(例21および22)のどちらかを使用するバッチ規模ピン式ペレット形成機で形成した。全部の場合に、ペレットは74cc/100gのフラッフィDBPおよび210m2/gの表面積を有するブラックを用いて、500RPMで形成した。ポロシメーターによる試験には、約300ミクロンよりも大きい寸法を有する篩分けしたペレットを使用した。
ペレット内空隙の容積の測定値は、24〜33000psid(0.165〜228MPa)の範囲の浸透圧で水銀により占拠される孔の容積を測定することによって得た。これは8900(8.9ミクロン)〜6.5nmの孔サイズ範囲に相当する。ペレットは考えられる孔サイズ範囲よりも実質的に大きいサイズを有することから、そしてまた実質的な水銀侵入が低い浸透圧の下で生じることから、実際のペレット内空隙の容積は上記数値よりも幾分大きい。1.86g/ccワックスであるその骨格密度(skeletal density)を考慮し、0.92g/ccワックスであるその密度を考慮し、かつまたペレット内の空気を考慮して、ブラックの容積を算定した。得られた結果を表1にまとめて示す。この表1は本発明のペレットが毛細管状態の「乾燥」側で形成されていることを示している。
Figure 0003715316
例23〜26:連続ピン式ペレット形成
140cc/100gのFDBPおよび46m2/gの表面積を有するフラッフィブラックを、連続ペレット形成機において数種のローター速度で、EVAワックスを用いてペレット形成した。得られた試料の特徴を、それらのワックス含有量(熱重量分析による)、軽打密度、平均サイズ(手による篩分けによる)、塊状ペレット強度、粉砕強度および摩砕耐性特性について確認した。これらのペレットは、当該装置の測定能力を越える充分の強度を有していた。すなわち、塊状ペレット強度(MPS)は90ポンドであり、そしてペレット粉砕強度(PCS)試験は160gであった。得られた結果を表2に示す。
Figure 0003715316
この表の結果は、ローターRPMが増加するに従いペレットのブラック含有量および軽打密度が増大傾向を有することを示している。これは、ペレットのワックス含有量および密度が、ペレット形成操作の過激度の変化に応じて変えられることを証明している。全部の場合に、強力な摩砕耐性を有するペレットが形成される(これは5〜20分間にわたる微粉末値の僅かなないし無視できる増加によって証明される)。
表2の結果はまた、ローターRPMが増加するに従い、振子状態および索条状態にペレットを保持するのに要するワックスレベルは減少されることを示している。例26におけるように、ローターRPMを1150RPMまでさらに増加し、一方ワックス添加速度をほぼ同一レベルに維持した場合には、ペレット形成は毛細管状態の「湿った」側で行われる。この結果として、このペレット形成操作は並外れたものとなり、ペレットというよりはむしろ大きな塊が先ず射出され、電動機負荷要件が増大し、さらにペレット形成機の停止が生じる。従って、ペレット形成機の毛細管状態の「湿った」側での操作は実行不能である。
例27〜32:ドラム式ペレット形成
実験は、格別の強度の増強が、カーボンブラックを乾燥ドラム内で融解化合物の存在下にペレット形成することによって達成できることを証明するために行った。簡単にするために、融解液体としてラウリルアルコールを選択した。これはこの化合物が25℃の融点を有し、従ってドラムペレット形成操作期間中融解状態に維持することができるからである。次いで、これらのペレットを冷蔵庫内で冷却させることによって固体状態に変換した。次いでこのペレットの特徴を確認した。使用ブラックは74cc/100gのFDBPおよび210m2/gの表面積を有していた。
ブラックが74cc/100gのFDBPを有する場合および0.82g/ccの密度を有する液体(すなわち、ラウリルアルコール)を使用する場合には、方程式(2)において、DBPの代わりに、FDBPおよびFDBPを使用して計算すると、ペレットが約25重量%のラウリルアルコールを含有する場合に振子状態が得られることが判る。乾燥ドラム実験は接種ペレット200gに、ラウリルアルコール処理したフラッフィブラック(ブラック300g+各種量のアルコール)を添加することによって行った(詳細は実験を参照することができる)。フラッフィブラックは、0、9.1、16.7、23.1および28.6重量%のアルコールを含有していた。ラウリルアルコールを含有していない乾燥させた湿式操作のペレットを最初の接種材料として使用したので、ドラムを3回通した後のペレットのラウリルアルコール含有量は、0、8.6、15.9、22.2および27.6重量%であることが算定された。従って、使用した最高アルコールレベルは振子状態を得るのに必要なレベルを丁度越えていた。
3回のペレット形成サイクル後に生成するペレットの特徴を、それらの平均サイズ、軽打密度、塊状ペレットおよび個別ペレットの粉砕強度について確認した。さらにまた、各試料についてそのペレット中のフラクションカーボン部分と軽打密度との積を算定した。最後に、最初に接種材料として使用したピン式ペレット形成法によるペレット(例32)について相当する物性を測定した。得られた結果を表3に示す。
Figure 0003715316
この表中の結果は、約8.6重量%以下の低いラウリルアルコール含有量では、ドラムペレット形成された生成物が小さいペレット強度を有することを示している。ペレットのラウリルアルコール含有量が約10重量%以上に増加すると、強度は漸進的に増加する。振子状態(ラウリルアルコール含有量25.3重量%)に近づき、これを越えると、ドラムペレット形成された生成物の強度は、アルコールを含有していないものとしてペレット中のブラックの密度がピン式ペレット形成法によって形成されたものよりも小さいにもかかわらず、湿式ペレット形成法により形成されたものの強度よりは大きくなる。これらの結果は、融解化合物が振子状態の獲得に要する量よりも少ない量で使用された場合でも、融解材料をペレットの強化に使用することができることを証明している。
分散性試験
例27〜32の生成物を標準的新聞印刷用インキ組成物に配合した。全部の場合に、この組成物の組成は、これらが同一量のラウリルアルコールを含有しているように調節した。これらの生成物は、分散装置により30分間激しく撹拌することによって新聞印刷インキ中に配合し、次いでペレット5gの中の325メッシュ(44ミクロンよりも大)の大きさの物質として分類される未分散物質の量を測定した。次いで325メッシュよりも小さい(44ミクロンより小さい)物質として分類される分散した生成物のパーセンテージを測定した。得られた結果を表4に示す。これらの結果は、濃密なピン式ペレット形成法による生成物(例32)が最大量の残留物を含有しており、従って分散性生成物は最も少ないことを示している。ドラム式ペレット形成法による生成物は匹敵できる量の残留物を示した。ドラム式ペレット形成法による生成物中の残留物レベルは匹敵できるものであり、かつまたそれらの強度がラウリルアルコールを含有することにより増大することから、この発見はペレット強度と分散性劣化との間の好ましい均衡がペレット強度を増強するために融解した液体を使用することによって得られることを証明している。
Figure 0003715316
比較例33〜35:慣用のマスターバッチにおけるブラック添加の効果
慣用のマスターバッチの希釈(letdown)性能に対するブラック添加作用を証明するために、比較試験を行った。これらの例において、114cc/gブラックのFDBPおよび140m2/gの表面積を有するブラックをピン式ペレット形成機で水を用いてペレット形成し、乾燥させ、次いで20、30および40%のブラック添加量のマスターバッチ(ABS中)を形成した。このマスターバッチの粘度を評価した。未添加ポリマーの見掛粘度は269Pa.sであった。次いで生成物を1%ブラック添加量まで希釈し、生成した希釈生成物のジェットネス、衝撃強度および分散率を評価した。得られた結果を表5にまとめて示す。この表5は、マスターバッチ粘度がカーボンブラック添加により増加することを示している。マスターバッチ粘度が増加するのに従い、特に40%添加の場合に、ジェットネス、分散率および衝撃強度の点で希釈性能は劣化する。
Figure 0003715316
例36〜37:分散性試験
本発明の生成物が分散性であることを証明するために、本発明の生成物の数種について得られた分散品質を、慣用のマスターバッチで得られた分散品質に対して比較した。これらの目的のために、例1〜6および例33〜35で使用したブラックと同一品質のブラックを使用して、湿式バッチ規模ピン式ペレット形成法による生成物から対照を形成した。この対照ペレットは、このバッチ規模ピン式ペレット形成機においてブラック400gをペレット化することによって形成した。ペレットは下記重量の液体を使用して形成した:
例36:水350g+イソプロパノール40g(ブラックの湿潤を助長するために使用する)。
例37:水400g+イソプロパノール40g。
それぞれ49.4重量%および52.4重量%の水/イソプロパノール混合物を含有する例36および37のペレットを150℃で乾燥させた。乾燥した生成物をそれぞれ、20重量%のブラック添加量を有するマスターバッチに形成した。生成する試料を押出し成型し、ペレットに切断し、次いで例36a(例36のペレットから誘導されたもの)および例37a(例37から)の標識を付けた。これらのマスターバッチペレット、およびまた同一フラッフィブラックからPEワックスまたはPEワックスとポリイソブチレンスクシンイミドまたはパラフィンワックスを用いて形成された例1〜6のペレットを、1%ブラック添加量が得られるようにABS中で希釈した。得られたジェットネス値、衝撃強度および分散率を表6に示す。
Figure 0003715316
表6のデータは、ジェットネス値(最小L値)および衝撃強度の点で、最良の希釈性能が、慣用の方法で形成されたが、比較的稀薄な20%ブラック添加マスターバッチ(例36aおよび37a)で得られることを証明している。得られた結果は同一マスターバッチを添加した表5に示されている結果と実質的に同一である。従って、さらに多量に添加された(およびまたさらに実用的な)マスターバッチについて見出される希釈性能が表5に示されている傾向に従うことが予想される。
純粋PEワックスによる希釈性物性、特に例2の添加量がさらに僅小である生成物にかかわる希釈性物性は、慣用の20%添加マスターバッチに見出される性能に近く、多分30%添加物に見出される性能(表5参照)を越えることが予想される。さらにまた、例1および例2の試料の見掛粘度はそれぞれ、2100および860Pa.sを越える。これらの結果は、比較的大きい見掛粘度を有するペレットが(慣用のマスターバッチ−表5参照に比較して)、希釈用途に使用できることを証明している。従って、これらの結果は毛細管状態の「乾燥」側で形成された生成物が許容される希釈性能物性を有するコンセントレートとして機能することを示している。
ペレットにイソブチレンスクシンイミドおよびPEワックスの組合わせを用いて達成された希釈性能(例3および4)は、匹敵するブラック添加量における純粋PEワックスの場合に見出される性能と全く類似している。ペレット形成に比較的多量のパラフィンワックスが使用されているにもかかわらず、例5および例6の生成物の希釈性能は他の例で見出された性能よりも劣っている。
例38
70cc/100gのFDBP値および230m2/gの表面積を有するカーボンブラックから工業生産ペレットを形成した。これらのペレットは、合着液として水を使用して連続ピン式ペレット形成法により生成し、次いでプラントで乾燥させ、64cc/100gのDBPを有するペレット化生成物を得た(例38)。この生成物をABS中に分散させて、ブラック20重量%を含有するマスターバッチを形成した(例38a)。
表7において、例38aの生成物の希釈性能を、例7、8および9の生成物の希釈性能を対して比較した。生成物は全部、原料として匹敵するフラッフィブラックを使用して形成した。
Figure 0003715316
本発明のペレットから誘導された希釈物にかかわるジェットネス、衝撃強度および分散率は、僅かに添加した慣用のマスターバッチを用いて得られた結果に近い。この表に示されている結果はまた、ペレット性能が、ペレット形成操作に使用されたPEワックスレベルの増加に従い強化されることを示唆している。
表6および7で使用されているブラックについて、そのペレット形成操作で使用された融解有機化合物の量は、50重量%よりも少なく、Wiq,maxおよびWiq,minにより与えられる範囲内にあった。さらにまた、前記したように、また本発見と一致して、ペレット形成に必要な材料の量の減少は、ブラックの構造強度の減少を伴う。
例39〜40
界面活性剤である水溶性融解液体を用いるペレット形成の効果が予想された。これらの試験において、例10〜14の生成物の分散性を、ペレットの形成に使用されたフラッフィ先駆物質(例39)の分散性に対しておよび水を用いたピン式ペレット形成法による生成物(例40)の分散性に対して比較した。後者の場合に、50重量%の水分を含有する湿ったペレットは150℃で乾燥させた。
前記したように、使用した融解液体はポリエチレングリコールおよびエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのコポリマーを基材とする各種界面活性剤からなるものであった。使用ブラックは約100のフラッフィDBPおよび約220m2/gの表面積を有していた。これらの界面活性剤はいずれも、50℃以下で融解し、大部分が、より高い融点を有するPEG1000製品との混合物として使用された。これらの融解生成物は単一相を形成した。
分散性を評価するために、例10〜14の生成物およびフラッフィブラック(例39)およびまた慣用のピン式ペレット形成法によるブラック(例40)を界面活性剤およびエタノールを含有する水性媒質中に分散させた。体験上、分散ブラックはこの媒質中で安定であることが証明されている。各懸濁液を同一の分散条件に付した。先ず、磁気撹拌機により撹拌し、次いで1分間、5分間および15分間、超音波処理した。各分散段階で、懸濁液中の分散状態をそれらの光学濃度、O.D.O測定によって評価し、その後に懸濁媒質によりさらに希釈した。懸濁液0.25部および懸濁媒質8部の一定希釈レベルに標準化して、これらの懸濁液の光学濃度を表8にまとめて示す。
Figure 0003715316
表8の結果は、15分間の超音波処理後に、これらの懸濁液の光学濃度は基準を外れ、データーの信頼限界内で匹敵する数値を示す。これは、これらの試料が充分に分散していることを意味する。5分間の超音波処理の後に、フラッフィ生成物(例39)およびまた界面活性剤含有試料(例11、12、13および14)は、15分間超音波処理した懸濁液の光学濃度に匹敵する類似の光学濃度を有していた。従って、これらの生成物は、5分間の超音波処理の後に充分に分散する。他方で、水を用いてペレット形成された生成物(例40)は最低の光学濃度を有し、従って最も良好ではない分散生成物である。PEGを用いてペレット形成された試料(例10)の分散性は水を用いてペレット形成された試料と界面活性剤含有試料との中間にある。より短い分散時間における光学濃度は、タージトール(TERGITOL)XD界面活性剤含有ペレット(例14)がフラッフィブラック(例39)の光学濃度よりも格別に良好であるという観点で一致する。さらにまた、例11、12および13の生成物はフラッフィ生成物のものに匹敵する。これらの結果は、ペレット形成用液体を適当に選択することによって、良好な取扱適性およびフラッフィ生成物の分散性に等しいか、またはより良好な分散性を伴う強力なペレットを得ることができることを証明している。

Claims (12)

  1. ASTM D2414法により測定されるFDBP値が92cc/100gに等しいかまたはこれより小さいカーボンブラックおよび10重量%から48重量%よりも少ない量の有機化合物または有機化合物の混合物からなる実質的に水を含有していない凝集したカーボンブラックペレットであって、この有機化合物または有機化合物の混合物が、下記の特徴を有する凝集したカーボンブラックペレット:
    a)少なくとも25℃の融点、
    b)融解すると、使用凝集温度で、5%以下の分解または劣化を示す、
    c)融解すると、使用凝集温度で、10s-1の剪断速度において2Pa.s以下の粘度を示す、かつまた
    d)融解すると、カーボンブラックを湿らせる。
  2. 有機化合物または有機化合物の混合物の融点が45℃を越える、請求項1に記載の凝集したカーボンブラックペレット。
  3. 有機化合物または有機化合物の混合物が非ポリマー有機化合物、有機熱可塑性ホモポリマー、有機熱可塑性コポリマーおよび(または)ワックスからなる、請求項1または2に記載の凝集したカーボンブラックペレット。
  4. ペレット中の最低有機含有パーセント、Wliq,minが下記方程式により定められる量に等しいか、またはこの量よりも多い、請求項1、2または3に記載の凝集したカーボンブラックペレット:
    liq,min>pliq(100f)/(1+pliqf)
    (式中、f=[(CDBP)−21.5]/127.0;pliq=g/ccによる融解化合物の密度;そしてCDBP=ASTM D3494−93に従い測定した粉砕されたカーボンブラックのジブチルフタレート吸着値)。
  5. 請求項1、2、3または4に記載のカーボンブラックペレットを含有するマスターバッチまたはコンセントレート。
  6. ASTM D2414法により測定されるFDBP値が92cc/100gに等しいかまたはこれより小さいカーボンブラックおよび10重量%から48重量%よりも少ない量の有機化合物または有機化合物の混合物からなるカーボンブラックペレットの製造方法であって、カーボンブラックを水の不存在下に当該有機化合物または有機化合物の混合物の融点以上の温度で有機化合物または有機化合物の混合物と凝集させることからなり、そして当該有機化合物または有機化合物の混合物が下記の特徴を有するカーボンブラックペレットの製造方法:
    a)少なくとも25℃の融点、
    b)融解すると、使用凝集温度で、5%以下の分解または劣化を示す、
    c)融解すると、使用凝集温度で、10s-1の剪断速度において2Pa.s以下の粘度を示す、かつまた
    d)融解すると、カーボンブラックを湿らせる。
  7. 有機化合物または有機化合物の混合物の融点が45℃を越える、請求項6に記載の方法。
  8. 有機化合物または有機化合物の混合物が非ポリマー有機化合物、有機熱可塑性ホモポリマー、有機熱可塑性コポリマーおよび(または)ワックスからなる、請求項6または7に記載の方法。
  9. ペレットを乾式ペレット形成法によって形成する、請求項6、7または8に記載の方法。
  10. ペレットをピン式ペレット形成法によって形成する、請求項6、7または8に記載の方法。
  11. ペレット中の最低有機含有パーセント、Wliq,minが下記方程式により定められる量に等しいか、またはこの量よりも多い、請求項10に記載の方法:
    liq,min>pliq(100f)/(1+pliqf)
    (式中、f=[(CDBP)−21.5]/127.0;pliq=g/ccによる融解化合物の密度;そしてCDBP=ASTM D3494−93に従い測定した粉砕されたカーボンブラックのジブチルフタレート吸着値)。
  12. 請求項6〜11のいずれか1項によって生成されたカーボンブラックペレット。
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