JPH0935043A - 診断支援装置 - Google Patents

診断支援装置

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JPH0935043A
JPH0935043A JP7180028A JP18002895A JPH0935043A JP H0935043 A JPH0935043 A JP H0935043A JP 7180028 A JP7180028 A JP 7180028A JP 18002895 A JP18002895 A JP 18002895A JP H0935043 A JPH0935043 A JP H0935043A
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泰平 近藤
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武博 江馬
Hisayasu Yumiza
久育 弓座
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Canon Medical Systems Corp
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Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量の断層像の中から、所望の異常を含む断
層像を短時間の内に検索する。 【解決手段】 画像記憶部1には大量の断層像が記憶さ
れていて、指示入力部2を介して所望の患者を指定する
と、異常位置参照画像作成部(体輪郭画像作成手段)1
4が体輪郭画像を作成し、当該体輪郭画像を表示部3に
表示する。医師は表示された体輪郭画像に対して異常領
域の位置を指定すると、異常領域確定部11はその指定
に対応した断層像を選択して表示部3に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、診断支援装置に関
し、特に医用画像診断装置の出力である大量の断層像の
中から、医師等が所望する異常を含む断層像を短時間で
選択表示する診断支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、X線CT装置やMRI装置などの
医用画像診断装置で得られた断層像を表示する表示装置
を使用する場合には次のようにしていた。即ち、医師等
が、前記表示装置の画面に表示された画像データリスト
上で所望の断層像を選択指示して表示させたり、断層位
置順に画像を表示するキーを操作し所望の断層像を表示
させていた。
【0003】一方、単純X線画像やCT画像などの医用
画像をコンピュータで解析して異常陰影を検出する試み
が成果を上げている。この技術はコンピュータ支援診断
(Computer-Aided Diagnosis:以下、CADと記す)と
呼ばれ、画像診断の精度を向上させ、医師の負担を軽減
させるものとして期待されている。単純X線画像および
胸部CT画像に基づき肺癌検出を行うアルゴリズムは、
例えば下記の文献に紹介されている。 文献 (i):「肺癌検診用X線CT(LSCT)の基本構
想と診断支援用画像処理方式の検討」:山本、田中、
他:電子情報通信学会論文誌、Vol.j76-D-11,No.2,pp.2
50-260,1993.
【0004】また、CADを利用して単純X線画像等を
連続して読影するシステムは下記の文献に開示されてい
る。 文献 (ii) :「コンピュータ支援診断(Computer-Aided
Diagnosis:CAD)の肺癌集検への応用の可能性−読
影実験による検討−」:松本常男、土井邦雄、他:日本
医放会誌、NO.53(10),pp.1195-1207,1993.
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
X線CT装置等の断層像撮影装置(医用画像診断装置)
では一患者の例えば肺領域を診断するための断層像撮影
を行うと大量の断層画像が発生する(スライスピッチに
もよるが、例えば、一患者に対して100枚乃至200
枚)。従って、医師が従来の表示装置を使用して所望の
異常を含む断層像のみを検索したい場合には、該医師が
画像の表示指示を行い、表示された画像を医師自らが一
枚ずつ確認するなどして、所望の断層像を検索する必要
があった。かかる検索方法では、医師が前記所望の異常
を含む断層像に到達するのに、多大の時間が費やされて
いた。
【0006】そこで、本発明の目的は、医用画像診断装
置から出力された断層像の中から、医師等の所望の異常
を含む断層像を短時間で選択表示する診断支援装置を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、医用画像診断装置から出力さ
れた断層像を記憶する断層像記憶手段と、該断層像記憶
手段に記憶された断層像に基づき体輪郭画像を作成する
体輪郭画像作成手段と、該体輪郭画像作成手段が作成し
た体輪郭画像を表示する表示手段と、該表示手段に表示
された体輪郭画像に対して異常領域の位置を指摘する位
置指摘手段と、該位置指摘手段が指摘した位置を含む断
層像を前記断層像記憶手段の中から選択する断層像選択
手段と、該断層像選択手段が選択した断層像を前記表示
手段に表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0008】請求項1記載の発明によれば、断層像記憶
手段は医用画像診断装置から出力された断層像を記憶す
る。体輪郭画像作成手段は断層像記憶手段に記憶された
断層像に基づき体輪郭画像を作成する。表示手段は体輪
郭画像作成手段が作成した体輪郭画像を表示する。位置
指摘手段は表示手段に表示された体輪郭画像に対して異
常領域の位置を指摘する。断層像選択手段は位置指摘手
段が指摘した位置を含む断層像を前記断層像記憶手段の
中から選択する。表示制御手段は断層像選択手段が選択
した断層像を前記表示手段に表示する。
【0009】また、請求項2記載の発明は、医用画像診
断装置から出力された断層像を記憶する断層像記憶手段
と、該断層像記憶手段に記憶された断層像を表示する表
示手段と、該表示手段に表示する断層像の表示条件を設
定する表示条件設定手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明によれば、断層像記憶
手段は医用画像診断装置から出力された断層像を記憶す
る。表示手段は断層像記憶手段に記憶された断層像を表
示する。表示条件設定手段は表示手段に表示する断層像
の表示条件を設定する。
【0011】また、請求項3記載の発明は、前記表示条
件設定手段は、前記表示手段に表示された断層像に識別
子を重畳する識別子重畳手段を備えたことを特徴とす
る。
【0012】請求項3記載の発明によれば、識別子重畳
手段は表示条件設定手段に備えられていて、識別子重畳
手段は表示手段に表示された断層像に識別子を重畳す
る。
【0013】また、請求項4記載の発明は、前記識別子
重畳手段は、異常領域の大きさに応じて重畳する識別子
の大きさを変えることを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明によれば、識別子重畳
手段は、異常領域の大きさに応じて重畳する識別子の大
きさを変える。
【0015】また、請求項5記載の発明は、前記表示条
件設定手段は、前記表示手段に表示された断層像を一定
時間だけ表示するタイマを備えたことを特徴とする。
【0016】請求項5記載の発明によれば、タイマは表
示条件設定手段に備えられ、タイマは表示手段に表示さ
れた断層像を一定時間だけ表示する。
【0017】また、請求項6記載の発明は、前記表示条
件設定手段は、表示する断層像の枚数に応じて表示レイ
アウトを決定する画像表示レイアウト決定手段を備えた
ことを特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明によれば、画像表示レ
イアウト決定手段は表示条件設定手段に備えられ、画像
表示レイアウト決定手段は表示する断層像の枚数に応じ
て表示レイアウトを決定する。
【0019】また、請求項7記載の発明は、表示手段に
表示される人体構造物領域を決定する人体構造物決定手
段と、該人体構造物領域決定手段が決定した領域内に異
常が存在するか否かを判定する異常位置判定手段とを備
え、前記表示条件設定手段は、前記異常位置判定手段の
判定結果に基づいて表示条件を設定することを特徴とす
る。
【0020】請求項7記載の発明によれば、人体構造物
決定手段は表示手段に表示される人体構造物領域を決定
し、異常位置判定手段は人体構造物領域決定手段が決定
した領域内に異常が存在するか否かを判定する。表示条
件設定手段は、異常位置判定手段の判定結果に基づいて
表示条件を設定する。
【0021】また、請求項8記載の発明は、異常を含む
関心領域を設定する関心領域設定手段を備え、前記表示
条件設定手段は、前記関心領域内の画像データから表示
条件を決定することを特徴とする。
【0022】請求項8記載の発明によれば、関心領域設
定手段は異常を含む関心領域を設定し、表示条件設定手
段は、前記関心領域内の画像データから表示条件を決定
する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
の例に基いて詳細に説明する。 (I)第1の実施の形態の例 本実施の形態の例は、図2に示す胸部X線CT断層像を
診断の対象とし、医師を操作者とする。
【0024】図1は、本実施の形態の例の診断支援装置
の構成ブロック図であり、図中の実線はデータ信号の流
れを示す。
【0025】画像記憶部1は、図示しないX線CT装置
で得られた断層像を、該断層像に関する画像情報(患者
名,撮影条件,断層位置等の情報)と共に、断層像収集
日時や断層位置に従って設定された断層像番号を付して
記憶する。
【0026】指示入力部2は図3に示す表示部(モニ
タ)3に表示され、医師はマウス装置3aにより、CA
D処理の指示,断層像の表示指示,異常位置参照画像の
表示指示を指示入力部2に入力する。指示入力部2に入
力された指示は制御部4に送られ、制御部4は指示に応
じて各部の制御を行う。
【0027】表示部3は、制御部4の制御により、画像
記憶部1から転送されてくる断層像,異常位置参照画像
記憶部5から転送されてくる異常位置参照画像,及び指
示入力画面(図3参照)を表示する。制御部4の制御に
より、画像表示レイアウト決定部6から転送される画像
表示レイアウトにより画像表示のレイアウトを変更す
る。また、指摘位置重畳部7から転送されるCAD及び
医師の指摘した異常の位置及び該異常位置を示すマーカ
(識別子)のキャラクタデータに基づき、CAD及び医
師の指摘した異常の位置にマーカを重畳して表示する
(図6参照)。
【0028】CAD処理部8は、制御部4の制御により
画像記憶部1からCAD処理部8に読み出された断層像
を1枚ずつ解析を行い異常領域の断面を検出する。ま
た、前記異常領域の断面の重心の座標を計算する。検出
された異常領域の断面に含まれる画素の座標及び異常領
域の断面が検出された断層像番号(以下、異常領域の断
面データと総称する)及び前記断面の重心座標は制御部
4の制御の下にCAD結果記憶部9に送られる。
【0029】異常領域確定部11は、制御部4の制御に
より異常領域確定部11に読み出されたCAD結果記憶
部9及び医師指摘結果記憶部12に記憶されている異常
領域の断面データから3次元の異常領域を確定する。そ
して、異常領域毎に異常領域番号を付け、その異常領域
の断面を含む断層像番号及びその各断層像の異常領域の
断面データ(以下、異常領域データと総称する)を、異
常領域データ記憶部13に制御部4の制御の下に転送す
る。
【0030】異常領域データ記憶部13は、異常領域管
理表を持ち、制御部4の制御により、異常領域確定部1
1から転送される領域番号及び異常領域データと、異常
位置参照画像作成部14より転送される異常領域の代表
位置を異常領域毎に記憶する。
【0031】マウス指摘位置計算部15は、表示部3に
表示されている断層像または異常位置参照画像上でマウ
ス装置3aにより任意の位置が指摘された場合に、マウ
ス装置3aから送られてくる画面上の指摘位置座標と画
面上での画像の表示位置座標から、画像上での指摘位置
座標を計算する。制御部4の制御により、前記画像上の
指摘位置座標は、異常位置参照画像上で指摘された場合
は表示断層像決定部16に転送され、断層像上で指摘さ
れた場合には、表示部3から得られる、指摘のあった断
層像番号と共に医師指摘異常決定部17に転送される。
【0032】異常位置参照画像作成部14は、制御部4
の制御により画像記憶部1から読み出された1患者分の
胸部X線CT断層像を基に体輪郭を示す画像(以下、体
輪郭画像と称する)を作成し(図2参照)、さらに、制
御部4の制御により異常領域データ記憶部13から読み
出された異常領域データに基づき前記体輪郭画像におい
て異常領域の代表位置を決定し、その代表位置にマーカ
を重畳して異常位置参照画像を作成する。作成された異
常位置参照画像は制御部4の制御により異常位置参照画
像記憶部5に転送され、記憶される。また、前記異常領
域の代表位置は、制御部4の制御により異常領域データ
記憶部13に転送され記憶される。
【0033】医師指摘異常決定部17は、制御部4の制
御により、マウス指摘位置計算部15で計算された画像
上での指摘位置の座標とその指摘のあった断層像番号を
受け取り、前記断層像番号の断層像を画像記憶部1から
読み出すよう制御部4に指示を出す。制御部4は、前記
指示を受け前記断層像番号を持つ断層像を画像記憶部1
から医師指摘異常決定部17に読み出す。そして、前記
指摘位置の座標と前記断層像を基に異常領域の断面を決
定する。決定された異常領域の断面データ(異常領域に
含まれる画素の座標及び異常領域の断面が検出された断
層像番号)及び前記指摘位置の座標は制御部4の制御に
より医師指摘結果記憶部12に送られ記憶される。
【0034】異常位置照合部18は、制御部4の制御に
より異常領域データ記憶部13の異常領域管理表から読
み出されるCADの検出による異常領域データと医師の
指摘による異常領域データを基に異常領域位置の照合を
行い、その異常領域位置の照合結果を制御部4の制御に
より異常位置参照画像作成部14に転送する。
【0035】表示断層像決定部16は、制御部4の制御
によりマウス指摘位置計算部15から転送されてくる異
常位置参照画像上の指摘位置座標と、制御部4の制御に
より異常領域データ記憶部13から送られてくる異常領
域の代表位置及び異常領域データに基づき表示する断層
像を決定する。そして、その断層像を画像記憶部1から
読み出し表示部3に転送して表示するよう制御部4に指
示を出す。このとき、制御部4が、指摘位置重畳部7に
対して、表示部3に表示する断層像上にCAD及び医師
が指摘した位置にマーカを重畳する指示を出すように制
御部4に指示する。また、表示する断層像の枚数を画像
表示レイアウト決定部6に制御部4の制御により転送す
る。
【0036】画像表示レイアウト決定部6は、制御部4
の制御により表示断層像決定部16から転送されてきた
断層像の枚数に応じて表示部3に表示する画像のレイア
ウト(画像表示レイアウト)を決定する。そして、前記
画像表示レイアウトを制御部4の制御により表示部3に
転送する。
【0037】指摘位置重畳部7は、制御部4から指摘位
置を重畳する指示があった場合に、CAD結果記憶部9
及び医師指摘結果記憶部12のデータを調べ、現在表示
部3に表示している断層像番号が前記データの中に存在
するか否かを調べ、もし損座するならば、表示画像上
で、CAD結果記憶部9に存在する場合は、CAD結果
記憶部9に記憶されている異常領域の断面の重心座標の
位置を、医師指摘結果記憶部12に存在する場合は、医
師指摘結果記憶部12にある医師が指摘した座標の位置
を、マーカのキャラクタデータと共に表示部3に転送す
る。
【0038】次に、第1の実施の形態の例の動作の流れ
を説明する。第1の実施の形態の例の動作概要は、図8
の概略フローチャートに示すように、CAD処理部8
(図1参照)が画像記憶部1に記憶された断層像に対し
てCAD処理を行ってCADによる異常領域の断面検出
を行い(ステップS1)、第1の医師は表示部3に表示
される断層像について「第1の読影」を行い、医師指摘
異常決定部17が異常領域の断面を決定する(ステップ
S2)。
【0039】そして、CAD処理と、第1の医師による
「第1の読影」による異常指摘結果が得られた段階で、
第2の医師(前記第1の医師でもよい)は、前記CAD
処理の結果と第1の医師による「第1の読影」結果を参
照しながら「第2の読影」を行い、CADが指摘した異
常領域と第1の医師が指摘した異常領域の照合を行う
(ステップS3)。
【0040】以下、前記各ステップの詳細を順に説明す
る。 (1)CAD処理(ステップS1) 第1の医師は指示入力部2(図3参照)から「CAD処
理指示」を入力することにより、CAD処理部8に対し
て画像記憶部1に記憶されている断層像のCAD処理を
行わせる。断層像から異常領域の断面を検出するアルゴ
リズムは、次に示す文献 (iii)及び(iv)に詳しく記載さ
れている。
【0041】この異常検出処理のアルゴリズムの概要は
次の通りである。 手順1 胸部X線CT断層像(図2参照)から体輪郭を
含む胸郭,縦隔の部分を除去し、肺の領域だけを抽出す
る。 手順2 しきい値処理して画素値の大きい領域を抽出す
る。 手順3 抽出した領域に3次元距離変換を施し、3次元
スケルトンを抽出する。 手順4 スケルトン値を解剖学的部位別に定めた値でし
きい値処理して残った領域を異常領域の断面とする。
【0042】文献(iii) :「3次元胸部連続CT像から
の異常陰影候補領域の自動抽出」:森健策、長谷川純
一、鳥脇純一郎、他、:Med. Image. Tech. Vol.11 No.
3 July1993 pp.411-412 文献(iv):「3次元ディジタル画像処理による胸部連続
CT画像からの肺癌候補領域の自動抽出」:長谷川純
一、森健策、鳥脇純一郎、他:電子情報通信学会論文
誌、D-11 Vol.J76- D-11,No.8, pp.1587-1594,199,Aug
. CAD処理部8は、更に検出した異常領域断面の重心座
標を計算する。検出された異常領域の断面データ(異常
領域に含まれる画素の座標及び異常領域の断面が検出さ
れた断層像番号)及び計算された前記重心座標は、CA
D結果記憶部9に記憶される。
【0043】(2)第1の読影(ステップS2) 第1の医師は、指示入力部2から「断層像の表示」を指
示することにより、画像記憶部1に記憶されている断層
像を表示部3に表示する。第1の医師は、表示された画
像を読影し、異常領域の断面があったと判断した場合に
はマウス装置3aによりその異常領域断面の内部の任意
の位置を指摘する。すると、マウス指摘位置計算部15
は該指摘された断層像及び画像上での指摘位置の座標指
摘を計算し、医師指摘異常決定部17はその計算結果を
受け取り、異常領域の断面を決定する。この場合の異常
領域の断面決定は、次の手順により行う(図4参照)。
【0044】手順1 指摘位置を通る1ライン上の画素
値のプロファイルを求める。 手順2 前記プロファイルは一般に山の形をなす。その
山の左右の裾野の画素値を調べる。 手順3 山の左右の裾野の画素値の高い方の画素値と指
摘位置の画素値とを足して2で割った画素値をしきい値
として断層像をしきい値処理する(しきい値以上の画素
値を持つ画素の値を“1”、しきい値より小さい画素値
を持つ画素の値を“0”にする)。 手順4 しきい値処理後の画像において、指摘位置の画
素を含む画素の値が“1”の領域を異常領域断面とす
る。決定された異常領域の断面データ及び前記指摘位置
座標は医師指摘結果記憶部12に記憶される。
【0045】(3)第2の読影(ステップS3) 第2の医師(前述の第1の医師でもよい)が入力指示部
2を介して「異常位置参照画像の表示指示」の指示を行
うと(図3参照)、次の及びの処理が行われる。
【0046】3次元の異常領域の確定 異常領域確定部11において、患者毎にCAD結果記憶
部9及び医師指摘結果記憶部12に記憶されている異常
領域の断面データから次のようにして3次元の異常領域
を確定する(図5参照)。
【0047】異常領域確定の処理は、前述のCAD結果
と医師指摘結果(第1の読影)とを別々に処理する。前
記CAD結果と医師指摘結果(第1の読影)のそれぞれ
において、「異常領域の断面が存在する」と指摘された
断層像を断層番号順(9,10,11…14)に次の手
順で処理する。
【0048】手順1 異常領域の断面が存在すると指摘
された最初の断層像(この場合は断層像番号9であり、
断層像番号1〜8までは異常領域が存在しなかったもの
とする)の各異常領域の断面に対して異常領域番号(こ
の場合は1)を与える。 手順2 次の断層像(断層像番号10、第1の断層像)
に処理を移る。 手順3 第1の断層像(断層像番号10)において、異
常領域の断面に含まれる画素のうち1つでも、該第1の
断層像の1つ前の断層像番号(この場合は9)を持つ断
層像(第2の断層像)において同じ位置の画素が異常領
域の断面に含まれている場合は、前記第2の断層像の異
常領域の断面と同じ異常領域番号(この場合は1)を前
記第1の断層像の異常領域に対して与える。
【0049】また、前記第1の断層像の断層番号の1つ
前の断層番号をもつ断層像(この場合は9)が異常の指
摘を受けていない場合や前記第2の断層像(この場合は
9)において同じ位置の画素が異常領域の断面に含まれ
ていなければ、現存の最大の異常領域番号に“1”を足
した番号を前記第1の断層像の異常領域の断面に対する
領域番号として与える。
【0050】手順4 前述の手順2、手順3を最後の断
層像まで繰り返し行う。これらの結果は異常領域データ
記憶部13に記憶され、異常領域管理表において、異常
領域の断面がどの異常領域番号の異常領域に属している
のかが管理されている。
【0051】異常位置参照画像の作成・表示 以下の手順で異常位置参照画像(図6参照)を作成し、
表示する。 手順1 異常位置参照画像作成部14において、体輪郭
画像(図7参照)を作成する。まず、画像記憶部1から
読み出された1患者分の胸部X線CT断層像の断層像番
号(断層位置順に番号が付されている)が真ん中の断層
像において、体の左右方向で最も人体部分の幅が広いラ
インを見つけ、そのラインを通るコロナル像を前記断層
像より作成する。断層像よりコロナル像を作成する処理
は公知である。このコロナル像を体輪郭画像とする。な
お、本の実施の形態の例では前述の如く体輪郭画像にコ
ロナル像を用いたが、X線CT装置で得られる投影デー
タから作成される投影像を用いてもよいし、再構成画像
を腹背方向に加算して投影した画像を用いても良い。
【0052】手順2 異常領域データ記憶部13から読
み出される異常領域データより、体輪郭画像における各
異常領域の代表位置を決定する。異常領域内に含まれる
画素の座標(X,Y,Z;X:断層像平面の左右方向の
座標、Y:断層像平面の腹背方向の座標、Z:体軸方
向)よりの異常領域の3次元空間における重心(Xc,
Yc,Zc)を求める。体輪郭上での異常領域の代表位
置を(Xc,Zc)とする。前記異常領域の代表位置は
異常領域データ記憶部13にも転送され記憶される。
【0053】手順3 異常位置照合部18は、CADが
指摘した異常領域と、医師の指摘した異常領域の照合を
行う。異常領域管理表から読み出されるCADの指摘に
よる異常領域データと、医師の指摘による異常領域デー
タにおいてそれぞれの異常領域に含まれる画素で、1つ
でも同じ画素があれば、そのCADの指摘した異常領域
と医師の指摘した異常領域は同一であると見なす。この
ようにして異常領域の照合を行い、異常領域を、医師の
みが指摘した場合(異常Aとする)、CADのみが指摘
した場合(異常Bとする)、CADと医師のどちらもが
指摘した場合(異常Cとする)の3つに分類する。
【0054】手順4 上述の手順で得られた情報を用い
て、異常位置参照画像作成部14は、例えば、異常Aは
○、異常Bは△、異常Cは□の記号を、体輪郭画像上の
それぞれの代表位置に重畳して異常位置参照画像を作成
する(図6参照)。なお、CADの指摘位置と医師の指
摘位置とが接近している場合には、異常Cの場合と同様
に医師の指摘した異常領域についてのみ記号□を重畳す
る。また、上述の記号(○,△,□)は異常領域大きさ
に応じて大きさを変化させるようにしても良い。このよ
うにすれば、第2の医師が異常位置参照画像を一見した
だけで、異常領域の大小を判別できる。
【0055】手順5 作成された異常位置参照画像は、
制御部4の制御により異常位置参照画像記憶部5に転送
され、記憶される。
【0056】手順6 制御部4の制御により異常位置参
照画像記憶部5から表示部3に異常位置参照画像が転送
されて表示される(図6参照)。
【0057】医師が、表示部3に表示されている異常位
置参照画像において、マウス装置3aにより異常領域の
指定を行うと、次の処理がなされる。
【0058】処理1 マウス指摘位置計算部15が異常
位置参照画像での指摘位置の座標を計算し、表示断層像
決定部16にその座標を渡す。 処理2 表示断層像決定部16は、前記座標と、異常領
域データ記憶部13にある異常領域の代表位置及び異常
領域データである異常領域の断面を含む断層像番号のデ
ータを手に入れ、次の手順で表示する断層像を決定す
る。 手順1 前記座標に最も近い代表位置を持つ異常領域を
見つける。 手順2 手順1で見つけた異常領域で異常領域データを
調べ、その異常領域の断面を含む断層像番号及び断層像
の枚数を入手する。表示断層像決定部16は、前記断層
像の枚数を画像表示レイアウト決定部6に送る。また、
決定した断層像番号の断層像を表示部3に表示するよう
制御部4に指示を出す。 処理3 画像表示レイアウト決定部6は前記断層像の枚
数に応じて画像表示のレイアウトを決定する。例えば、
次のような画像表示レイアウト対応表を持っており、画
像の表示レイアウトを決定する。決定した画像表示レイ
アウトを表示部3に転送する。
【0059】
【表1】 処理4 表示部3は、前記画像表示レイアウトで、断層
像を表示する(図9参照、この場合のレイアウトは、縦
が2分割で横が2分割である)。 処理5 指摘位置重畳部7は、表示部3に対してCAD
及び医師により指摘のあった異常領域の断面を指摘する
マーカ(○,△,□)を重畳して表示するようにする。
マーカのキャラクタを○,△,□の如く異なるものにす
れば、CADが指摘したものと、医師が指摘したものと
を容易に区別できる。
【0060】以上、説明したように第1の実施の形態の
例では、表示部に表示された異常位置参照画像(体輪郭
画像)の異常領域を医師が指定すると、その異常領域の
断面を含む断層像が選択されて表示部に表示されるの
で、複数の断層像の中から指摘された異常領域の断面を
含む断層像を短時間の内に検索できる。
【0061】(II)第2の実施の形態の例 本実施の形態の例の構成は概ね前記第1の実施の形態の
例と同一であるが、断層像を表示する時間間隔を制御す
るタイマを持つ点が異なる。
【0062】本実施の形態の例は、異常位置参照画像に
おいて、マウス装置3aにより異常領域指定がなされた
ときに断層像を1枚ずつ一定時間間隔で順に表示する。
従って、本実施の形態の例は、異常位置参照画像におい
て、CADまたは医師の指摘した異常領域を指定する
と、その異常領域の断面を含む断層像が一定時間間隔で
選択されて順に表示されるので、複数の断層像の中から
指摘された異常領域の断面を含む断層像を検索する手間
が省ける。
【0063】(III)第3の実施の形態の例 第3の実施の形態の例の構成は概ね前記第1の実施の形
態の例と同一であるが、指示入力部2において更に、異
常領域の順次選択指示の入力が可能であり、制御部4は
その指示を受けて番号順に順次異常領域を選択し、その
異常領域の断面が含まれている断層像を表示するように
制御する。
【0064】従って、本実施の形態の例は、CADまた
は医師の指摘した異常領域を一つの指示入力で異常領域
番号順に順次異常領域を選択でき、第1の実施の形態の
例のように異常位置参照画像において、マウス装置3a
等で異常領域を指定する手間を省ける。また、選択され
た異常領域の断面を含む断層像が選択されて表示される
ので、複数の断層像の中から指摘された異常領域の断面
を含む断層像を検索する手間が省ける。
【0065】(IV)第4の実施の形態の例 本実施の形態の例は、第1の実施の形態の例において、
更に、人体構造物領域を決定する人体構造物領域決定部
と、異常領域が前記人体構造物領域内に存在するか否か
を判定する異常領域位置判定部と、異常領域を含む画像
を表示するときの画像の表示条件を決定する表示条件決
定部を具備する。
【0066】先ず、人体構造物領域決定部は、胸部X線
CT断層像(以下、断層像と記す)における肺領域を抽
出する。この抽出処理は次のようにして行う。図10
(a)において、断層像の画素値は肺領域以外の人体部
分で高いので、図10(b)に示すように、あるしきい
値で2値化処理して肺領域以外の人体部分の領域の画素
値を“0”、それ以外の部分を“1”に置き換えられ
(図11(a))、肺領域以外の人体部分とそれ以外の
部分に分割することができる。
【0067】このようにして得られた2値化画像におい
て、画像の枠に接し且つ画素値が“1”の領域の画素値
を“0”に置き換えると、図11(b)に示すように、
肺領域の画素値のみが値“1”の画像が得られる(以
下、この画像を肺領域画像と記す)。以上の処理を全て
の断層像において行う。
【0068】一方、第1の実施の形態の例で説明したよ
うに、異常領域データ記憶部13(図1参照)には異常
領域の断面データが記憶されており、各異常領域につい
て、異常領域を含む断層像の断層位置を示す断層像番号
およびその断層像において、異常領域の断面の画素の座
標が参照可能である。
【0069】異常領域に含まれる画像が、前記人体構造
物領域決定部で決定した肺領域に含まれるかどうかを次
のようにして調べる。
【0070】異常領域位置判定部において、各異常領域
について、異常領域に含まれる画素の肺領域画像におい
て対応する画素の値が“1”である画素が、ある個数以
上存在する場合、その異常領域は肺領域内に存在すると
判定する。前述のある個数は経験的に決定する。
【0071】次に肺領域に存在すると判定された異常領
域に対して、表示条件決定部において、肺領域用表示条
件を与える。そして、異常領域の断面が含まれる断層像
を表示する際には、その表示条件で表示する。
【0072】以上説明したように、本実施の形態の例に
よれば、異常領域がある人体構造物領域内に存在するか
どうかを判定し、その結果により異常領域を含む画像を
表示する際の表示条件を決定するので、表示条件を設定
する手間が省ける。
【0073】(V)第5の実施の形態の例 本実施の形態の例は、第1の実施の形態の例において、
更に、異常領域を含む関心領域(Region of interest;
以下、ROIと記す)を設定するROI設定部と、RO
I内の画像データより、表示条件を計算する表示条件計
算部を具備する。
【0074】本実施の形態の例は第1の実施の形態の例
に対して、以下の構成部が付加される。
【0075】第1の実施の形態の例で説明したように、
異常領域データ記憶部13には、異常領域の断面データ
が記憶されており、また、各異常領域の断面データ毎
に、CADが指摘した領域であればCAD結果記憶部9
に異常領域の断面の重心が記憶されており、医師が指摘
した異常の場合は、その指摘位置が医師指摘結果記憶部
12に記憶されている。
【0076】そこで、以下のようにROIを設定し、そ
のROI内の画素値を用いて、各異常領域に対して表示
条件を計算する。
【0077】(1)ROIの設定 ROI設定部は、ROIを、各異常値について、その異
常領域を含む各断層像において設定する。
【0078】図12(a)に示す座標系(x,y)に
おいて、前記断面データより、重心または医師の指摘位
置(xg ,yg )を通り、座標軸に平行な2直線上で異
常領域の断面の幅、Wx ,WY を求める。
【0079】ROIのx軸方向の幅(Rx )およびy
軸方向の幅(RY )を式(1),(2)で計算し、図1
2(b)に示すように、重心または医師の指摘位置(x
g ,yg )を中心として、x軸方向、y軸方向の幅がそ
れぞれRx ,RY の矩形ROIを設定する。 Rx =Wx ×a …式(1) RY =Wy ×b …式(2) 異常領域の断面を含む全ての断層像において、ROIを
設定する。
【0080】(2)表示条件の計算 ここで、表示条件とは、図13に示すように、画像の画
像値を表示階調値に変換する変換直線を決定する条件で
あるウインドウレベル(WL)とウインドウ幅(WW)
を指す。各異常値毎に、以下のようにして表示条件を計
算する。
【0081】異常領域に対して設定された全てのRO
I内の画素値の平均値(PVm)および標準偏差(PV
sd)を計算する。 次式により表示条件WL,WWを計算する。 WL=PVm+c …式(3) WW=PVsd×d …式(4) c,d;経験的に決定する定数
【0082】以上のようにして、各異常領域に対して表
示条件を計算し、その異常領域の断面を含む断層像を表
示する際に、計算された表示条件で表示する。
【0083】上述したの実施の形態の例においては、異
常領域の断面を含む全ての断層像において、ROIを設
定したが、各異常領域について、少なくとも1枚の断層
像において、ROIを設定して表示条件を計算するよう
にしてもよい。また、表示条件の計算方法は本実施の形
態の例の方法でなくともよい。また、本実施の形態の例
では、各異常領域毎に1つの表示条件を求めているが、
断層像1枚ずつに対して求めるようにしてもよい。
【0084】以上説明したように本実施の形態の例によ
れば、異常領域に対してROIを設定し、そのROI内
の画像データから表示条件を計算して設定するので、異
常領域を含む画像を表示する際に表示条件を手動で設定
する手間が省ける。
【0085】なお、前記第1の実施の形態の例では、C
AD処理と第1の読影との両者を行った後に、第2の読
影を行うようにしていたが(図8参照)、CAD処理ま
たは第1の読影のいずれか一方を終了した後に第2の読
影を行ってもよい。このようにしても、第2の医師等は
所望の異常を含む医用画像を短時間の内に入手すること
ができる。
【0086】また、この発明は前述の各実施の形態の例
に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しな
い範囲で種々の変形を施しても良いことは勿論である。
【0087】
【発明の効果】以上、説明したように、各請求項記載の
発明によれば、医師等が表示手段に表示された体輪郭画
像に対して所望の異常領域の位置を指定すると、その異
常を含む断層像が選択されて表示されるので、複数の医
用画像の中から所望の断層像を短時間の内に検索するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の例の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】同第1の実施の形態の例で診断する胸部X線C
T断層像及び異常領域の断面の例を示す図である。
【図3】同第1の実施の形態の例における表示画面の例
を示す図である。
【図4】同第1の実施の形態の例における異常領域の断
面の決定の過程を説明する図である。
【図5】同第1の実施の形態の例における異常領域の確
定を説明する図である。
【図6】同第1の実施の形態の例における異常位置参照
画像を説明する図である。
【図7】同第1の実施の形態の例における体輪郭画像の
作成を説明する図である。
【図8】同第1の実施の形態の例の概略動作のフローチ
ャートである。
【図9】同第1の実施の形態の例における表示画面のレ
イアウトである。
【図10】同第4の実施の形態の例を説明する図であっ
て、(a)は胸部X線CT像を示す図、(b)は前記胸
部X線CT像における所定のライン上のプロファイルを
示す図である。
【図11】同第4の実施の形態の例における肺領域画像
の作成手順を説明する図である。
【図12】同第5の実施の形態の例における以上領域断
面の幅の決定方法を説明する図である。
【図13】同第5の実施の形態の例における異常領域の
断面を含む関心領域(ROI)の設定方法を説明する図
である。
【符号の説明】
1 画像記憶部(断層像記憶手段) 2 指示入力部(位置指定手段) 3 表示部(表示手段) 3a マウス 4 制御部 5 異常位置参照画像記憶部 6 画像表示レイアウト決定部 7 指摘位置重畳部 8 CAD処理部 9 CAD結果記憶部 11 異常領域確定部(断層像選択手段) 12 医師指摘結果記憶部 13 異常領域データ記憶部 14 異常位置参照画像作成部(体輪郭画像作成手段) 15 マウス指摘位置計算部 16 表示断層像決定部 17 医師指摘異常決定部 18 異常位置照合部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 診断支援装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、診断支援装置に関
し、例えば医用画像診断装置の出力である大量の断層像
(医用画像)の中から、医師等が所望する異常を含む断
層像(医用画像)を短時間で選択表示する診断支援装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、X線CT装置やMRI装置などの
医用画像診断装置で得られた断層像を表示する表示装置
を使用する場合には次のようにしていた。即ち、医師等
が、前記表示装置の画面に表示された画像データリスト
上で所望の断層像を選択指示して表示させたり、断層位
置順に画像を表示するキーを操作し所望の断層像を表示
させていた。
【0003】一方、単純X線画像やCT画像などの医用
画像をコンピュータで解析して異常陰影を検出する試み
が成果を上げている。この技術はコンピュータ支援診断
(Computer-Aided Diagnosis:以下、CADと記す)と
呼ばれ、画像診断の精度を向上させ、医師の負担を軽減
させるものとして期待されている。単純X線画像および
胸部CT画像に基づき肺癌検出を行うアルゴリズムは、
例えば下記の文献に紹介されている。
【0004】文献 (i):「肺癌検診用X線CT(LSC
T)の基本構想と診断支援用画像処理方式の検討」:山
本、田中、他:電子情報通信学会論文誌、Vol.j76-D-1
1,No.2,pp.250-260,1993. また、CADを利用して単純X線画像等を連続して読影
するシステムは下記の文献に開示されている。
【0005】文献 (ii) :「コンピュータ支援診断(Co
mputer-Aided Diagnosis:CAD)の肺癌集検への応用
の可能性−読影実験による検討−」:松本常男、土井邦
雄、他:日本医放会誌、NO.53(10),pp.1195-1207,1993.
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
X線CT装置等の断層像撮影装置(医用画像診断装置)
では一患者の例えば肺領域を診断するための断層像撮影
を行うと大量の断層画像が発生する(スライスピッチに
もよるが、例えば、一患者に対して100枚乃至200
枚)。従って、医師が従来の表示装置を使用して所望の
異常を含む断層像のみを検索したい場合には、該医師が
画像の表示指示を行い、表示された画像を医師自らが一
枚ずつ確認するなどして、所望の断層像を検索する必要
があった。かかる検索方法では、医師が前記所望の異常
を含む断層像に到達するのに、多大の時間が費やされて
いた。
【0007】そこで、本発明の目的は、医用画像診断装
置から出力された断層像(医用画像)の中から、医師等
の所望の異常を含む断層像(医用画像)を短時間で選択
表示する診断支援装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、複数枚の医用画像を記憶する
医用画像記憶手段と、前記医用画像における異常領域に
対する陰影を指摘する異常陰影指摘手段と、該異常陰影
指摘手段により異常領域に対する陰影の指摘のあった医
用画像について、各異常領域毎にその異常領域に対する
陰影を含む医用画像を確定する異常領域画像確定手段
と、操作者が前記異常領域を選択するための異常領域選
択手段と、前記医用画像を表示する表示手段と、これら
の各手段を制御する制御手段を備え、操作者が前記異常
領域選択手段で異常領域を選択すると、その異常領域に
対する陰影を含む画像を前記表示手段に表示するように
前記制御手段が制御することを特徴とする。
【0009】請求項1記載の発明によれば、医用画像記
憶手段は複数枚の医用画像を記憶する。異常陰影指摘手
段は前記医用画像における異常領域に対する陰影を指摘
する。異常領域画像確定手段は該異常陰影指摘手段によ
り異常領域に対する陰影の指摘のあった医用画像につい
て、各異常領域毎にその異常領域に対する陰影を含む医
用画像を確定する。異常領域選択手段は、操作者の操作
により前記異常領域を選択する。表示手段は、操作者が
異常領域選択手段で選択した異常領域に対する陰影を含
む画像を表示する。
【0010】また、請求項2記載の発明は、人体構造を
示す画像における異常領域の位置を示すマーカが重畳さ
れた異常領域位置参照画像を作成する異常領域位置参照
画像作成手段を備えると共に、前記異常領域選択手段
は、操作者が前記異常領域の位置を前記マーカで指定す
るためのマーカ指定手段であり、前記表示手段に表示さ
れた異常領域位置参照画像に対して、操作者が前記マー
カを指定することにより異常領域の選択がなされること
を特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明によれば、異常領域位
置参照画像作成手段は人体構造を示す画像における異常
領域の位置を示すマーカが重畳された異常領域位置参照
画像を作成する。この場合の異常領域選択手段は操作者
が異常領域の位置をマーカで指定するためのマーカ指定
手段である。操作者が前記マーカを指定すると、表示手
段に表示された異常領域位置参照画像に対して異常領域
の選択がなされる。
【0012】また、請求項3記載の発明は、前記医用画
像は断層像であることを特徴とする。
【0013】また、請求項3記載の発明によれば、表示
手段に断層像の異常領域に対する陰影を含む画像が表示
される。
【0014】また、請求項4記載の発明は、前記異常陰
影指摘手段は、医用画像を解析して異常を検出すること
を特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明によれば、異常陰影指
摘手段は医用画像を解析して異常を検出する。
【0016】また、請求項5記載の発明は、前記異常陰
影指摘手段は、前記表示手段に表示された医用画像にお
ける異常領域に対する陰影を操作者が指定する手段であ
ることを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明によれば、異常陰影指
摘手段は、表示手段に表示された医用画像における異常
領域に対する陰影を操作者が指定する手段である。
【0018】また、請求項6記載の発明は、前記異常陰
影指摘手段は、画像を解析して異常領域に対する陰影を
検出する手段と、前記表示部に表示された医用画像にお
ける異常領域に対する陰影を操作者が指定するための手
段とを備え、医用画像を解析して検出した陰影を含む異
常領域と、操作者が指定した陰影を含む異常領域とが同
じ異常領域であるか否かを照合する異常陰影照合手段を
備え、前記異常領域位置参照画像作成手段は、前記異常
陰影照合手段による照合結果に応じて重畳するマーカの
特徴を変えることを特徴とする。
【0019】請求項6記載の発明によれば、異常陰影指
摘手段は、画像を解析して異常領域に対する陰影を検出
すると共に、表示部に表示された医用画像における異常
領域に対する陰影を操作者が指定することができる。異
常陰影照合手段は、医用画像を解析して検出した陰影を
含む異常領域と、操作者が指定した陰影を含む異常領域
とが同じ異常領域であるか否かを照合する。異常領域位
置参照画像作成手段は、異常陰影照合手段による照合結
果に応じて重畳するマーカの特徴を変える。
【0020】また、請求項7記載の発明は、前記異常位
置参照画像作成手段は、異常領域の大きさに応じて重畳
するマーカの大きさを変えることを特徴とする。
【0021】請求項7記載の発明によれば、異常位置参
照画像作成手段は、異常領域の大きさに応じて重畳する
マーカの大きさを変える。
【0022】また、請求項8記載の発明は、前記表示部
に画像を表示する際の表示レイアウトを決定する画像表
示レイアウト決定手段を備え、異常領域に対応する陰影
を含む画像の枚数に応じて画像表示のレイアウトを変更
することを特徴とする。
【0023】請求項8記載の発明によれば、画像表示レ
イアウト決定手段は表示部に画像を表示する際の表示レ
イアウトを決定し、異常領域に対応する陰影を含む画像
の枚数に応じて画像表示のレイアウトを変更する。
【0024】また、請求項9記載の発明は、前記医用画
像における前記異常陰影指摘手段の指摘した位置にマー
カを重畳して表示手段に表示する指摘位置重畳手段を備
え、異常領域に対する陰影を含む画像を表示手段に表示
する際に、前記画像における異常陰影指摘手段の指摘し
た位置にマーカを重畳して表示することを特徴とする。
【0025】請求項9記載の発明によれば、指摘位置重
畳手段は医用画像における異常陰影指摘手段の指摘した
位置にマーカを重畳して表示手段に表示する。
【0026】また、請求項10記載の発明によれば、時
間制御を行うためのタイマを備え、前記異常領域に対応
する陰影を含む画像を表示する際に、前記制御手段は前
記タイマより制御された時間間隔で表示画像を切り換え
て表示するように制御することを特徴とする。
【0027】請求項10記載の発明によれば、タイマは
時間制御を行うためのものであり、制御手段は異常領域
に対応する陰影を含む画像を表示する際に、タイマより
制御された時間間隔で表示画像を切り換えて表示する。
【0028】また、請求項11記載の発明は、前記異常
領域画像確定手段は各異常領域に対して番号付けを行
い、前記異常領域選択手段は異常領域を番号順に順次選
択することを特徴とする。
【0029】請求項11記載の発明によれば、異常領域
画像確定手段は各異常領域に対して番号付けを行い、異
常領域選択手段は異常領域を番号順に順次選択する。
【0030】また、請求項12記載の発明は、異常領域
に対する陰影を含む画像を表示する際に、画像の表示条
件を設定する表示条件設定手段を備え、異常領域に対す
る陰影を含む画像を前記表示手段に表示する際に前記表
示条件設定手段で設定した表示条件で表示することを特
徴とする。
【0031】請求項12記載の発明によれば、表示条件
設定手段は異常領域に対する陰影を含む画像を表示する
際に、画像の表示条件を設定して表示手段にする。
【0032】また、請求項13記載の発明は、画像にお
ける人体構造物領域を決定する人体構造物領域決定手段
と、異常領域が該人体構造物領域決定手段が決定した領
域内に存在するか否かを判定する異常領域位置判定手段
を備え、前記表示条件設定手段は前記異常領域位置判定
手段の判定結果に基づいて表示条件を設定することを特
徴とする。
【0033】請求項13記載の発明によれば、人体構造
物領域決定手段は画像における人体構造物領域を決定
し、異常領域位置判定手段は異常領域が人体構造物領域
決定手段が決定した領域内に存在するか否かを判定す
る。表示条件設定手段は異常領域位置判定手段の判定結
果に基づいて表示条件を設定する。
【0034】また、請求項14記載の発明は、異常領域
を含む関心領域を設定する関心領域設定手段を備え、前
記表示条件設定手段は前記関心領域内の画像データから
表示条件を決定することを特徴とする。
【0035】請求項14記載の発明によれば、関心領域
設定手段は異常領域を含む関心領域を設定する。表示条
件設定手段は関心領域内の画像データから表示条件を決
定する。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
の例に基いて詳細に説明する。
【0037】(I)第1の実施の形態の例 本実施の形態の例は、図2に示す胸部X線CT断層像を
診断の対象とし、医師を操作者とする。
【0038】図1は、本実施の形態の例の診断支援装置
の構成ブロック図であり、図中の実線はデータ信号の流
れを示す。
【0039】画像記憶部1は、図示しないX線CT装置
で得られた断層像を、該断層像に関する画像情報(患者
名,撮影条件,断層位置等の情報)と共に、断層像収集
日時や断層位置に従って設定された断層像番号を付して
記憶する。
【0040】指示入力部2は図3に示す表示部(モニ
タ)3に表示され、医師はマウス装置3aにより、CA
D処理の指示,断層像の表示指示,異常位置参照画像の
表示指示を指示入力部2に入力する。指示入力部2に入
力された指示は制御部4に送られ、制御部4は指示に応
じて各部の制御を行う。
【0041】表示部3は、制御部4の制御により、画像
記憶部1から転送されてくる断層像,異常位置参照画像
記憶部5から転送されてくる異常位置参照画像,及び指
示入力画面(図3参照)を表示する。制御部4の制御に
より、画像表示レイアウト決定部6から転送される画像
表示レイアウトにより画像表示のレイアウトを変更す
る。また、指摘位置重畳部7から転送されるCAD及び
医師の指摘した異常の位置及び該異常位置を示すマーカ
(識別子)のキャラクタデータに基づき、CAD及び医
師の指摘した異常の位置にマーカを重畳して表示する
(図6参照)。
【0042】CAD処理部8は、制御部4の制御により
画像記憶部1からCAD処理部8に読み出された断層像
を1枚ずつ解析を行い異常領域の断面を検出する。ま
た、前記異常領域の断面の重心の座標を計算する。検出
された異常領域の断面に含まれる画素の座標及び異常領
域の断面が検出された断層像番号(以下、異常領域の断
面データと総称する)及び前記断面の重心座標は制御部
4の制御の下にCAD結果記憶部9に送られる。
【0043】異常領域確定部11は、制御部4の制御に
より異常領域確定部11に読み出されたCAD結果記憶
部9及び医師指摘結果記憶部12に記憶されている異常
領域の断面データから3次元の異常領域を確定する。そ
して、異常領域毎に異常領域番号を付け、その異常領域
の断面を含む断層像番号及びその各断層像の異常領域の
断面データ(以下、異常領域データと総称する)を、異
常領域データ記憶部13に制御部4の制御の下に転送す
る。
【0044】異常領域データ記憶部13は、異常領域管
理表を持ち、制御部4の制御により、異常領域確定部1
1から転送される領域番号及び異常領域データと、異常
位置参照画像作成部14より転送される異常領域の代表
位置を異常領域毎に記憶する。
【0045】マウス指摘位置計算部15は、表示部3に
表示されている断層像または異常位置参照画像上でマウ
ス装置3aにより任意の位置が指摘された場合に、マウ
ス装置3aから送られてくる画面上の指摘位置座標と画
面上での画像の表示位置座標から、画像上での指摘位置
座標を計算する。制御部4の制御により、前記画像上の
指摘位置座標は、異常位置参照画像上で指摘された場合
は表示断層像決定部16に転送され、断層像上で指摘さ
れた場合には、表示部3から得られる、指摘のあった断
層像番号と共に医師指摘異常決定部17に転送される。
【0046】異常位置参照画像作成部14は、制御部4
の制御により画像記憶部1から読み出された1患者分の
胸部X線CT断層像を基に体輪郭を示す画像(以下、体
輪郭画像と称する)を作成し(図2参照)、さらに、制
御部4の制御により異常領域データ記憶部13から読み
出された異常領域データに基づき前記体輪郭画像におい
て異常領域の代表位置を決定し、その代表位置にマーカ
を重畳して異常位置参照画像を作成する。作成された異
常位置参照画像は制御部4の制御により異常位置参照画
像記憶部5に転送され、記憶される。また、前記異常領
域の代表位置は、制御部4の制御により異常領域データ
記憶部13に転送され記憶される。
【0047】医師指摘異常決定部17は、制御部4の制
御により、マウス指摘位置計算部15で計算された画像
上での指摘位置の座標とその指摘のあった断層像番号を
受け取り、前記断層像番号の断層像を画像記憶部1から
読み出すよう制御部4に指示を出す。制御部4は、前記
指示を受け前記断層像番号を持つ断層像を画像記憶部1
から医師指摘異常決定部17に読み出す。そして、前記
指摘位置の座標と前記断層像を基に異常領域の断面を決
定する。決定された異常領域の断面データ(異常領域に
含まれる画素の座標及び異常領域の断面が検出された断
層像番号)及び前記指摘位置の座標は制御部4の制御に
より医師指摘結果記憶部12に送られ記憶される。
【0048】異常位置照合部18は、制御部4の制御に
より異常領域データ記憶部13の異常領域管理表から読
み出されるCADの検出による異常領域データと医師の
指摘による異常領域データを基に異常領域位置の照合を
行い、その異常領域位置の照合結果を制御部4の制御に
より異常位置参照画像作成部14に転送する。
【0049】表示断層像決定部16は、制御部4の制御
によりマウス指摘位置計算部15から転送されてくる異
常位置参照画像上の指摘位置座標と、制御部4の制御に
より異常領域データ記憶部13から送られてくる異常領
域の代表位置及び異常領域データに基づき表示する断層
像を決定する。そして、その断層像を画像記憶部1から
読み出し表示部3に転送して表示するよう制御部4に指
示を出す。このとき、制御部4が、指摘位置重畳部7に
対して、表示部3に表示する断層像上にCAD及び医師
が指摘した位置にマーカを重畳する指示を出すように制
御部4に指示する。また、表示する断層像の枚数を画像
表示レイアウト決定部6に制御部4の制御により転送す
る。
【0050】画像表示レイアウト決定部6は、制御部4
の制御により表示断層像決定部16から転送されてきた
断層像の枚数に応じて表示部3に表示する画像のレイア
ウト(画像表示レイアウト)を決定する。そして、前記
画像表示レイアウトを制御部4の制御により表示部3に
転送する。
【0051】指摘位置重畳部7は、制御部4から指摘位
置を重畳する指示があった場合に、CAD結果記憶部9
及び医師指摘結果記憶部12のデータを調べ、現在表示
部3に表示している断層像番号が前記データの中に存在
するか否かを調べ、もし損座するならば、表示画像上
で、CAD結果記憶部9に存在する場合は、CAD結果
記憶部9に記憶されている異常領域の断面の重心座標の
位置を、医師指摘結果記憶部12に存在する場合は、医
師指摘結果記憶部12にある医師が指摘した座標の位置
を、マーカのキャラクタデータと共に表示部3に転送す
る。
【0052】次に、第1の実施の形態の例の動作の流れ
を説明する。
【0053】第1の実施の形態の例の動作概要は、図8
の概略フローチャートに示すように、CAD処理部8
(図1参照)が画像記憶部1に記憶された断層像に対し
てCAD処理を行ってCADによる異常領域の断面検出
を行い(ステップS1)、第1の医師は表示部3に表示
される断層像について「第1の読影」を行い、医師指摘
異常決定部17が異常領域の断面を決定する(ステップ
S2)。
【0054】そして、CAD処理と、第1の医師による
「第1の読影」による異常指摘結果が得られた段階で、
第2の医師(前記第1の医師でもよい)は、前記CAD
処理の結果と第1の医師による「第1の読影」結果を参
照しながら「第2の読影」を行い、CADが指摘した異
常領域と第1の医師が指摘した異常領域の照合を行う
(ステップS3)。
【0055】以下、前記各ステップの詳細を順に説明す
る。
【0056】(1)CAD処理(ステップS1) 第1の医師は指示入力部2(図3参照)から「CAD処
理指示」を入力することにより、CAD処理部8に対し
て画像記憶部1に記憶されている断層像のCAD処理を
行わせる。断層像から異常領域の断面を検出するアルゴ
リズムは、次に示す文献 (iii)及び(iv)に詳しく記載さ
れている。
【0057】この異常検出処理のアルゴリズムの概要は
次の通りである。
【0058】手順1 胸部X線CT断層像(図2参照)
から体輪郭を含む胸郭,縦隔の部分を除去し、肺の領域
だけを抽出する。
【0059】手順2 しきい値処理して画素値の大きい
領域を抽出する。
【0060】手順3 抽出した領域に3次元距離変換を
施し、3次元スケルトンを抽出する。
【0061】手順4 スケルトン値を解剖学的部位別に
定めた値でしきい値処理して残った領域を異常領域の断
面とする。
【0062】文献(iii) :「3次元胸部連続CT像から
の異常陰影候補領域の自動抽出」:森健策、長谷川純
一、鳥脇純一郎、他、:Med. Image. Tech. Vol.11 No.
3 July1993 pp.411-412 文献(iv):「3次元ディジタル画像処理による胸部連続
CT画像からの肺癌候補領域の自動抽出」:長谷川純
一、森健策、鳥脇純一郎、他:電子情報通信学会論文
誌、D-11 Vol.J76- D-11,No.8, pp.1587-1594,199,Aug
. CAD処理部8は、更に検出した異常領域断面の重心座
標を計算する。検出された異常領域の断面データ(異常
領域に含まれる画素の座標及び異常領域の断面が検出さ
れた断層像番号)及び計算された前記重心座標は、CA
D結果記憶部9に記憶される。
【0063】(2)第1の読影(ステップS2) 第1の医師は、指示入力部2から「断層像の表示」を指
示することにより、画像記憶部1に記憶されている断層
像を表示部3に表示する。第1の医師は、表示された画
像を読影し、異常領域の断面があったと判断した場合に
はマウス装置3aによりその異常領域断面の内部の任意
の位置を指摘する。すると、マウス指摘位置計算部15
は該指摘された断層像及び画像上での指摘位置の座標指
摘を計算し、医師指摘異常決定部17はその計算結果を
受け取り、異常領域の断面を決定する。この場合の異常
領域の断面決定は、次の手順により行う(図4参照)。
【0064】手順1 指摘位置を通る1ライン上の画素
値のプロファイルを求める。
【0065】手順2 前記プロファイルは一般に山の形
をなす。その山の左右の裾野の画素値を調べる。
【0066】手順3 山の左右の裾野の画素値の高い方
の画素値と指摘位置の画素値とを足して2で割った画素
値をしきい値として断層像をしきい値処理する(しきい
値以上の画素値を持つ画素の値を“1”、しきい値より
小さい画素値を持つ画素の値を“0”にする)。
【0067】手順4 しきい値処理後の画像において、
指摘位置の画素を含む画素の値が“1”の領域を異常領
域断面とする。
【0068】決定された異常領域の断面データ及び前記
指摘位置座標は医師指摘結果記憶部12に記憶される。
【0069】(3)第2の読影(ステップS3) 第2の医師(前述の第1の医師でもよい)が入力指示部
2を介して「異常位置参照画像の表示指示」の指示を行
うと(図3参照)、次の及びの処理が行われる。
【0070】3次元の異常領域の確定 異常領域確定部11において、患者毎にCAD結果記憶
部9及び医師指摘結果記憶部12に記憶されている異常
領域の断面データから次のようにして3次元の異常領域
を確定する(図5参照)。
【0071】異常領域確定の処理は、前述のCAD結果
と医師指摘結果(第1の読影)とを別々に処理する。前
記CAD結果と医師指摘結果(第1の読影)のそれぞれ
において、「異常領域の断面が存在する」と指摘された
断層像を断層番号順(9,10,11…14)に次の手
順で処理する。
【0072】手順1 異常領域の断面が存在すると指摘
された最初の断層像(この場合は断層像番号9であり、
断層像番号1〜8までは異常領域が存在しなかったもの
とする)の各異常領域の断面に対して異常領域番号(こ
の場合は1)を与える。
【0073】手順2 次の断層像(断層像番号10、第
1の断層像)に処理を移る。
【0074】手順3 第1の断層像(断層像番号10)
において、異常領域の断面に含まれる画素のうち1つで
も、該第1の断層像の1つ前の断層像番号(この場合は
9)を持つ断層像(第2の断層像)において同じ位置の
画素が異常領域の断面に含まれている場合は、前記第2
の断層像の異常領域の断面と同じ異常領域番号(この場
合は1)を前記第1の断層像の異常領域に対して与え
る。
【0075】また、前記第1の断層像の断層番号の1つ
前の断層番号をもつ断層像(この場合は9)が異常の指
摘を受けていない場合や前記第2の断層像(この場合は
9)において同じ位置の画素が異常領域の断面に含まれ
ていなければ、現存の最大の異常領域番号に“1”を足
した番号を前記第1の断層像の異常領域の断面に対する
領域番号として与える。
【0076】手順4 前述の手順2、手順3を最後の断
層像まで繰り返し行う。
【0077】これらの結果は異常領域データ記憶部13
に記憶され、異常領域管理表において、異常領域の断面
がどの異常領域番号の異常領域に属しているのかが管理
されている。
【0078】異常位置参照画像の作成・表示 以下の手順で異常位置参照画像(図6参照)を作成し、
表示する。
【0079】手順1 異常位置参照画像作成部14にお
いて、体輪郭画像(図7参照)を作成する。
【0080】まず、画像記憶部1から読み出された1患
者分の胸部X線CT断層像の断層像番号(断層位置順に
番号が付されている)が真ん中の断層像において、体の
左右方向で最も人体部分の幅が広いラインを見つけ、そ
のラインを通るコロナル像を前記断層像より作成する。
断層像よりコロナル像を作成する処理は公知である。こ
のコロナル像を体輪郭画像とする。なお、本の実施の形
態の例では前述の如く体輪郭画像にコロナル像を用いた
が、X線CT装置で得られる投影データから作成される
投影像を用いてもよいし、再構成画像を腹背方向に加算
して投影した画像を用いても良い。
【0081】手順2 異常領域データ記憶部13から読
み出される異常領域データより、体輪郭画像における各
異常領域の代表位置を決定する。
【0082】異常領域内に含まれる画素の座標(X,
Y,Z;X:断層像平面の左右方向の座標、Y:断層像
平面の腹背方向の座標、Z:体軸方向)よりの異常領域
の3次元空間における重心(Xc,Yc,Zc)を求め
る。体輪郭上での異常領域の代表位置を(Xc,Zc)
とする。前記異常領域の代表位置は異常領域データ記憶
部13にも転送され記憶される。
【0083】手順3 異常位置照合部18は、CADが
指摘した異常領域と、医師の指摘した異常領域の照合を
行う。
【0084】異常領域管理表から読み出されるCADの
指摘による異常領域データと、医師の指摘による異常領
域データにおいてそれぞれの異常領域に含まれる画素
で、1つでも同じ画素があれば、そのCADの指摘した
異常領域と医師の指摘した異常領域は同一であると見な
す。このようにして異常領域の照合を行い、異常領域
を、医師のみが指摘した場合(異常Aとする)、CAD
のみが指摘した場合(異常Bとする)、CADと医師の
どちらもが指摘した場合(異常Cとする)の3つに分類
する。
【0085】手順4 上述の手順で得られた情報を用い
て、異常位置参照画像作成部14は、例えば、異常Aは
○、異常Bは△、異常Cは□の記号を、体輪郭画像上の
それぞれの代表位置に重畳して異常位置参照画像を作成
する(図6参照)。なお、CADの指摘位置と医師の指
摘位置とが接近している場合には、異常Cの場合と同様
に医師の指摘した異常領域についてのみ記号□を重畳す
る。また、上述の記号(○,△,□)は異常領域大きさ
に応じて大きさを変化させるようにしても良い。このよ
うにすれば、第2の医師が異常位置参照画像を一見した
だけで、異常領域の大小を判別できる。
【0086】手順5 作成された異常位置参照画像は、
制御部4の制御により異常位置参照画像記憶部5に転送
され、記憶される。
【0087】手順6 制御部4の制御により異常位置参
照画像記憶部5から表示部3に異常位置参照画像が転送
されて表示される(図6参照)。
【0088】医師が、表示部3に表示されている異常位
置参照画像において、マウス装置3aにより異常領域の
指定を行うと、次の処理がなされる。
【0089】処理1 マウス指摘位置計算部15が異常
位置参照画像での指摘位置の座標を計算し、表示断層像
決定部16にその座標を渡す。
【0090】処理2 表示断層像決定部16は、前記座
標と、異常領域データ記憶部13にある異常領域の代表
位置及び異常領域データである異常領域の断面を含む断
層像番号のデータを手に入れ、次の手順で表示する断層
像を決定する。
【0091】手順1 前記座標に最も近い代表位置を持
つ異常領域を見つける。
【0092】手順2 手順1で見つけた異常領域で異常
領域データを調べ、その異常領域の断面を含む断層像番
号及び断層像の枚数を入手する。
【0093】表示断層像決定部16は、前記断層像の枚
数を画像表示レイアウト決定部6に送る。また、決定し
た断層像番号の断層像を表示部3に表示するよう制御部
4に指示を出す。
【0094】処理3 画像表示レイアウト決定部6は前
記断層像の枚数に応じて画像表示のレイアウトを決定す
る。例えば、次のような画像表示レイアウト対応表を持
っており、画像の表示レイアウトを決定する。決定した
画像表示レイアウトを表示部3に転送する。
【0095】
【表1】 処理4 表示部3は、前記画像表示レイアウトで、断層
像を表示する(図9参照、この場合のレイアウトは、縦
が2分割で横が2分割である)。
【0096】処理5 指摘位置重畳部7は、表示部3に
対してCAD及び医師により指摘のあった異常領域の断
面を指摘するマーカ(○,△,□)を重畳して表示する
ようにする。マーカのキャラクタを○,△,□の如く異
なるものにすれば、CADが指摘したものと、医師が指
摘したものとを容易に区別できる。
【0097】以上、説明したように第1の実施の形態の
例では、表示部に表示された異常位置参照画像(体輪郭
画像)の異常領域を医師が指定すると、その異常領域の
断面を含む断層像が選択されて表示部に表示されるの
で、複数の断層像の中から指摘された異常領域の断面を
含む断層像を短時間の内に検索できる。
【0098】(II)第2の実施の形態の例 本実施の形態の例の構成は概ね前記第1の実施の形態の
例と同一であるが、断層像を表示する時間間隔を制御す
るタイマを持つ点が異なる。
【0099】本実施の形態の例は、異常位置参照画像に
おいて、マウス装置3aにより異常領域指定がなされた
ときに断層像を1枚ずつ一定時間間隔で順に表示する。
従って、本実施の形態の例は、異常位置参照画像におい
て、CADまたは医師の指摘した異常領域を指定する
と、その異常領域の断面を含む断層像が一定時間間隔で
選択されて順に表示されるので、複数の断層像の中から
指摘された異常領域の断面を含む断層像を検索する手間
が省ける。
【0100】(III)第3の実施の形態の例 第3の実施の形態の例の構成は概ね前記第1の実施の形
態の例と同一であるが、指示入力部2において更に、異
常領域の順次選択指示の入力が可能であり、制御部4は
その指示を受けて番号順に順次異常領域を選択し、その
異常領域の断面が含まれている断層像を表示するように
制御する。
【0101】従って、本実施の形態の例は、CADまた
は医師の指摘した異常領域を一つの指示入力で異常領域
番号順に順次異常領域を選択でき、第1の実施の形態の
例のように異常位置参照画像において、マウス装置3a
等で異常領域を指定する手間を省ける。また、選択され
た異常領域の断面を含む断層像が選択されて表示される
ので、複数の断層像の中から指摘された異常領域の断面
を含む断層像を検索する手間が省ける。
【0102】(IV)第4の実施の形態の例 本実施の形態の例は、第1の実施の形態の例において、
更に、人体構造物領域を決定する人体構造物領域決定部
と、異常領域が前記人体構造物領域内に存在するか否か
を判定する異常領域位置判定部と、異常領域を含む画像
を表示するときの画像の表示条件を決定する表示条件決
定部を具備する。
【0103】先ず、人体構造物領域決定部は、胸部X線
CT断層像(以下、断層像と記す)における肺領域を抽
出する。この抽出処理は次のようにして行う。図10
(a)において、断層像の画素値は肺領域以外の人体部
分で高いので、図10(b)に示すように、あるしきい
値で2値化処理して肺領域以外の人体部分の領域の画素
値を“0”、それ以外の部分を“1”に置き換えられ
(図11(a))、肺領域以外の人体部分とそれ以外の
部分に分割することができる。
【0104】このようにして得られた2値化画像におい
て、画像の枠に接し且つ画素値が“1”の領域の画素値
を“0”に置き換えると、図11(b)に示すように、
肺領域の画素値のみが値“1”の画像が得られる(以
下、この画像を肺領域画像と記す)。以上の処理を全て
の断層像において行う。
【0105】一方、第1の実施の形態の例で説明したよ
うに、異常領域データ記憶部13(図1参照)には異常
領域の断面データが記憶されており、各異常領域につい
て、異常領域を含む断層像の断層位置を示す断層像番号
およびその断層像において、異常領域の断面の画素の座
標が参照可能である。
【0106】異常領域に含まれる画像が、前記人体構造
物領域決定部で決定した肺領域に含まれるかどうかを次
のようにして調べる。
【0107】異常領域位置判定部において、各異常領域
について、異常領域に含まれる画素の肺領域画像におい
て対応する画素の値が“1”である画素が、ある個数以
上存在する場合、その異常領域は肺領域内に存在すると
判定する。前述のある個数は経験的に決定する。
【0108】次に肺領域に存在すると判定された異常領
域に対して、表示条件決定部において、肺領域用表示条
件を与える。そして、異常領域の断面が含まれる断層像
を表示する際には、その表示条件で表示する。
【0109】以上説明したように、本実施の形態の例に
よれば、異常領域がある人体構造物領域内に存在するか
どうかを判定し、その結果により異常領域を含む画像を
表示する際の表示条件を決定するので、表示条件を設定
する手間が省ける。
【0110】(V)第5の実施の形態の例 本実施の形態の例は、第1の実施の形態の例において、
更に、異常領域を含む関心領域(Region of interest;
以下、ROIと記す)を設定するROI設定部と、RO
I内の画像データより、表示条件を計算する表示条件計
算部を具備する。
【0111】本実施の形態の例は第1の実施の形態の例
に対して、以下の構成部が付加される。
【0112】第1の実施の形態の例で説明したように、
異常領域データ記憶部13には、異常領域の断面データ
が記憶されており、また、各異常領域の断面データ毎
に、CADが指摘した領域であればCAD結果記憶部9
に異常領域の断面の重心が記憶されており、医師が指摘
した異常の場合は、その指摘位置が医師指摘結果記憶部
12に記憶されている。
【0113】そこで、以下のようにROIを設定し、そ
のROI内の画素値を用いて、各異常領域に対して表示
条件を計算する。
【0114】(1)ROIの設定 ROI設定部は、ROIを、各異常値について、その異
常領域を含む各断層像において設定する。
【0115】図12(a)に示す座標系(x,y)に
おいて、前記断面データより、重心または医師の指摘位
置(xg ,yg )を通り、座標軸に平行な2直線上で異
常領域の断面の幅、Wx ,WY を求める。
【0116】ROIのx軸方向の幅(Rx )およびy
軸方向の幅(RY )を式(1),(2)で計算し、図1
2(b)に示すように、重心または医師の指摘位置(x
g ,yg )を中心として、x軸方向、y軸方向の幅がそ
れぞれRx ,RY の矩形ROIを設定する。
【0117】Rx =Wx ×a …式(1) RY =Wy ×b …式(2) 異常領域の断面を含む全ての断層像において、ROIを
設定する。
【0118】(2)表示条件の計算 ここで、表示条件とは、図13に示すように、画像の画
像値を表示階調値に変換する変換直線を決定する条件で
あるウインドウレベル(WL)とウインドウ幅(WW)
を指す。
【0119】各異常値毎に、以下のようにして表示条件
を計算する。
【0120】異常領域に対して設定された全てのRO
I内の画素値の平均値(PVm)および標準偏差(PV
sd)を計算する。
【0121】次式により表示条件WL,WWを計算す
る。
【0122】WL=PVm+c …式(3) WW=PVsd×d …式(4) c,d;経験的に決定する定数 以上のようにして、各異常領域に対して表示条件を計算
し、その異常領域の断面を含む断層像を表示する際に、
計算された表示条件で表示する。
【0123】上述したの実施の形態の例においては、異
常領域の断面を含む全ての断層像において、ROIを設
定したが、各異常領域について、少なくとも1枚の断層
像において、ROIを設定して表示条件を計算するよう
にしてもよい。また、表示条件の計算方法は本実施の形
態の例の方法でなくともよい。また、本実施の形態の例
では、各異常領域毎に1つの表示条件を求めているが、
断層像1枚ずつに対して求めるようにしてもよい。
【0124】以上説明したように本実施の形態の例によ
れば、異常領域に対してROIを設定し、そのROI内
の画像データから表示条件を計算して設定するので、異
常領域を含む画像を表示する際に表示条件を手動で設定
する手間が省ける。
【0125】なお、前記第1の実施の形態の例では、C
AD処理と第1の読影との両者を行った後に、第2の読
影を行うようにしていたが(図8参照)、CAD処理ま
たは第1の読影のいずれか一方を終了した後に第2の読
影を行ってもよい。このようにしても、第2の医師等は
所望の異常を含む医用画像を短時間の内に入手すること
ができる。
【0126】また、この発明は前述の各実施の形態の例
に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しな
い範囲で種々の変形を施しても良いことは勿論である。
【0127】
【発明の効果】以上、説明したように、各請求項記載の
発明によれば、医師等が異常領域選択手段を用いて異常
領域を選択すると、表示手段にその異常領域に対する陰
影を含む画像が表示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の例の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】同第1の実施の形態の例で診断する胸部X線C
T断層像及び異常領域の断面の例を示す図である。
【図3】同第1の実施の形態の例における表示画面の例
を示す図である。
【図4】同第1の実施の形態の例における異常領域の断
面の決定の過程を説明する図である。
【図5】同第1の実施の形態の例における異常領域の確
定を説明する図である。
【図6】同第1の実施の形態の例における異常位置参照
画像を説明する図である。
【図7】同第1の実施の形態の例における体輪郭画像の
作成を説明する図である。
【図8】同第1の実施の形態の例の概略動作のフローチ
ャートである。
【図9】同第1の実施の形態の例における表示画面のレ
イアウトである。
【図10】同第4の実施の形態の例を説明する図であっ
て、(a)は胸部X線CT像を示す図、(b)は前記胸
部X線CT像における所定のライン上のプロファイルを
示す図である。
【図11】同第4の実施の形態の例における肺領域画像
の作成手順を説明する図である。
【図12】同第5の実施の形態の例における以上領域断
面の幅の決定方法を説明する図である。
【図13】同第5の実施の形態の例における異常領域の
断面を含む関心領域(ROI)の設定方法を説明する図
である。
【符号の説明】 1 画像記憶部(医用画像記憶手段) 2 指示入力部(異常陰影指摘手段) 3 表示部(表示手段) 3a マウス(異常領域選択手段) 4 制御部(制御手段) 5 異常位置参照画像記憶部 6 画像表示レイアウト決定部 7 指摘位置重畳部 8 CAD処理部 9 CAD結果記憶部 11 異常領域確定部(異常領域画像確定手段) 12 医師指摘結果記憶部 13 異常領域データ記憶部 14 異常位置参照画像作成部(体輪郭画像作成手段) 15 マウス指摘位置計算部 16 表示断層像決定部 17 医師指摘異常決定部 18 異常位置照合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 15/00 9365−5H G06F 15/72 450K (72)発明者 弓座 久育 栃木県大田原市下石上1385番の1 東芝メ ディカルエンジニアリング株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医用画像診断装置から出力された断層像
    を記憶する断層像記憶手段と、 該断層像記憶手段に記憶された断層像に基づき体輪郭画
    像を作成する体輪郭画像作成手段と、 該体輪郭画像作成手段が作成した体輪郭画像を表示する
    表示手段と、 該表示手段に表示された体輪郭画像に対して異常領域の
    位置を指摘する位置指摘手段と、 該位置指摘手段が指摘した位置を含む断層像を前記断層
    像記憶手段の中から選択する断層像選択手段と、 該断層像選択手段が選択した断層像を前記表示手段に表
    示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする診断支
    援装置。
  2. 【請求項2】 医用画像診断装置から出力された断層像
    を記憶する断層像記憶手段と、 該断層像記憶手段に記憶された断層像を表示する表示手
    段と、 該表示手段に表示する断層像の表示条件を設定する表示
    条件設定手段とを備えたことを特徴とする診断支援装
    置。
  3. 【請求項3】 前記表示条件設定手段は、前記表示手段
    に表示された断層像に識別子を重畳する識別子重畳手段
    を備えたことを特徴とする請求項2記載の診断支援装
    置。
  4. 【請求項4】 前記識別子重畳手段は、異常領域の大き
    さに応じて重畳する識別子の大きさを変えることを特徴
    とする請求項3記載の診断支援装置。
  5. 【請求項5】 前記表示条件設定手段は、前記表示手段
    に表示された断層像を一定時間だけ表示するタイマを備
    えたことを特徴とする請求項2記載の診断支援装置。
  6. 【請求項6】 前記表示条件設定手段は、表示する断層
    像の枚数に応じて表示レイアウトを決定する画像表示レ
    イアウト決定手段を備えたことを特徴とする請求項2記
    載の診断支援装置。
  7. 【請求項7】 表示手段に表示される人体構造物領域を
    決定する人体構造物決定手段と、該人体構造物領域決定
    手段が決定した領域内に異常が存在するか否かを判定す
    る異常位置判定手段とを備え、 前記表示条件設定手段は、前記異常位置判定手段の判定
    結果に基づいて表示条件を設定することを特徴とする請
    求項2記載の診断支援装置。
  8. 【請求項8】 異常を含む関心領域を設定する関心領域
    設定手段を備え、前記表示条件設定手段は、前記関心領
    域内の画像データから表示条件を決定することを特徴と
    する請求項2記載の診断支援装置。
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