JP4849449B2 - 医用画像診断支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は医用画像診断支援方法および装置に係り、特に肺気腫領域を検出可能な医用画像診断支援装置に関する。
従来、医師が肺気腫領域に関する支援情報を得るために使用する医用画像診断支援方法及び装置は、肺野領域から肺気腫領域を抽出する際に、固定または操作者がその都度指定したCT値の閾値を用いて行っている。また肺気腫領域の進行を把握するために、CRTディスプレイ上の肺気腫領域の輪郭をマウスなどのポインティングデバイスでなぞり、なぞった領域内の画素数を計数して肺気腫領域の大きさを把握することが行われている(例えば、特許文献1および特許文献2を参照)。また、個体差などの理由で抽出誤差を補正する解析装置(例えば、特許文献3を参照)が提案されている。
特開2003−10171号公報 特開2004−49498号公報 特願2004−222711号公報
しかしながら、従来の医用画像診断支援方法及び装置は、肺野領域から肺気腫領域を抽出するCT値の閾値が固定または操作者がその都度指定した設定値となっていたため、より高精度の計測を行うことができなかった。つまり、被験者のベット上での撮影姿勢または体位によって発生する重力によるCT値の抽出誤差は考慮されていなかった。
そこで本発明の目的は、被験者の撮影姿勢または体位によって発生する重力によるCT値の抽出誤差を考慮して、より高精度に肺気腫領域を抽出することができるようにした医用画像診断支援方法及び装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、 画像データに基づいて肺野領域の抽出処理を行う肺野領域抽出処理ステップと、被検体の姿勢または体位による重力に基づく抽出誤差を考慮した閾値を得るための閾値設定処理を行う肺野領域解析処理ステップと、その後、前記肺野領域解析処理ステップで得た閾値を用いて肺野領域内から肺気腫領域の検出処理を行う肺気腫領域検出処理ステップと、肺気腫領域を支援情報としてディスプレイに表示する支援情報表示ステップとを備えたことを特徴とする。
本発明は、画像データに基づいて肺野領域抽出処理を行う肺野領域抽出手段と、この肺野領域抽出手段で抽出した肺野領域内から肺気腫領域の検出処理を行う肺気腫領域検出手段と、この肺気腫領域検出手段による肺気腫領域を支援情報としてディスプレイに表示する支援情報表示手段とを備えた医用画像診断支援装置において、被検体の姿勢または体位による重力に基づく抽出誤差を考慮した閾値を得るための閾値設定処理を行う肺野領域解析手段を設け、前記肺気腫領域検出手段は、この肺野領域解析手段で得た閾値を用いて肺気腫領域の検出処理を行うことを特徴とする。
また本発明は、前記肺野領域解析手段は、被検体に対して重力が作用する方向に複数の部分空間を形成するように前記肺野領域を分割して各部分空間毎に前記閾値を得ることを特徴とする。
さらに本発明は、各断層像単位で前記肺野領域の面積、平均値、標準偏差、平均値の95%信頼区間の上限値および下限値、また各断層像単位で前記肺気腫領域の面積、割合、平均値、標準偏差、平均値の95%信頼区間の上限値および下限値の少なくともいずれか一つを支援情報として算出する計測結果解析手段を設けたことを特徴とする。
本発明の医用画像診断支援方法では、被検体の姿勢または体位による重力に基づく抽出誤差を考慮した閾値を得るための閾値設定処理を行う肺野領域解析処理ステップを追加しているため、その後、肺野領域解析処理ステップで得た閾値を用いて肺気腫領域の検出処理を行うことにより、被検体の姿勢または体位による重力に基づく抽出誤差を考慮した閾値によって計測精度を向上させ、より高精度に肺気腫領域を抽出することができる。
本発明の医用画像診断支援装置では、被検体の姿勢または体位による重力に基づく抽出誤差を考慮した閾値を得るための閾値設定処理を行う肺野領域解析処理手段を追加し、この肺野領域解析処理手段で得た閾値を用いて肺気腫領域の検出処理を行うことにより、被検体の姿勢または体位による重力に基づく抽出誤差を考慮した閾値によって計測精度を向上させ、より高精度に肺気腫領域を抽出することができる。
また本発明による医用画像診断支援装置では、被検体に対して重力が作用する方向に複数の部分空間を形成するように肺野領域を分割して各部分空間毎に閾値を得るようにしたため、部分空間を増やすことによって比較的簡単に被検体の姿勢または体位による重力に基づく抽出誤差を考慮した閾値によって計測精度を向上させ、より高精度に肺気腫領域を抽出することができる。
また本発明による医用画像診断支援装置では、支援情報として具体的に定めた各計測項目から肺気腫領域に関する支援情報を定量的に捉え、その進行度を定量的に認識できるようになる。
以下、本発明の最良の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、発明の一実施の形態による医用画像診断支援装置を使用した医用画像診断支援システムを示すハードウエア構成図である。
医用画像診断支援システム1は、X線CT装置やMR装置などの医用断層画像撮影装置2と、この医用断層画像撮影装置2によって取得した画像データを格納する画像データベース4と、画像データに基づいて作成した画像や支援情報などをディスプレイ15に表示する医用画像診断支援装置10とを備え、これらをLAN等のネットワーク3により互いに接続して構成されている。
医用画像診断支援装置10は、主として各構成要素の動作を制御する中央処理装置(CPU)11と、制御プログラムを格納したりプログラム実行時の作業領域となったりする主メモリ12と、オペレーティングシステム(OS)や周辺機器のデバイスドライブや画像データから肺気腫の支援情報を得るための処理等を行うためのプログラムを含む各種アプリケーションソフト等を格納した磁気ディスク13と、表示用データを一時記憶する表示メモリ14と、この表示メモリ14からのデータに基づいて画像を表示するCTRモニタや液晶モニタ等のディスプレイ15と、キーボード16と、位置座標入力装置としてのマウス17と、このマウス17の状態を検出してディスプレイ15上のマウスポインタの位置やマウス17の状態等の信号をCPU11に出力するコントローラ18と、上述した各構成要素を接続する共通バス19とを備えている。
この医用画像診断支援装置10は、ネットワーク3を介して画像データベース4から画像データを読み出すが、医用画像診断支援装置10に接続された記憶装置、例えばFDD、CD−RWドライブ、MOドライブ、ZIPドライブ等から断層画像データを読み込んでも良いし、またネットワーク3を経由して医用断層画像撮影装置2から直接画像データを取得しても良い。
上述した医用画像診断支援装置10は、磁気ディスク13内のプログラム等によって図2に示すように画像データベースやその他から読み出した画像データに対して肺野領域抽出処理を行う肺野領域抽出手段24と、この肺野領域抽出手段24で抽出した肺野領域データ内の気管・気管支領域データを削除する処理を行う気管・気管支領域削除手段25と、腸管削除処理を実行する腸管領域削除手段26と、肺野領域を分割する処理を行う肺野領域分割手段27と、被検体の撮影姿勢または体位による重力に基づく抽出誤差を補正するために重力が作用する方向に複数の部分空間を形成するように分割して閾値設定曲線を得るための閾値設定処理を行う肺野領域解析手段28と、この肺野領域解析手段28で算出した閾値設定曲線に基づくCT値を用いて肺気腫領域検出処理を実行する肺気腫領域検出手段29と、抽出した肺野領域と分割した肺野領域と抽出した肺気腫領域の支援情報を元に各断層像単位で肺野領域の面積、平均値、標準偏差、平均値の95%信頼区間の上限値および下限値、また肺気腫領域の面積、割合、平均値、標準偏差、平均値の95%信頼区間の上限値および下限値の少なくともいずれか一つを算出する計測結果解析手段30と、原画像や支援情報としての画像およびその他の情報をディスプレイ上に表示する支援情報表示手段31とを有して構成している。
図3は、上述した医用画像診断支援装置10が実行する支援方法を示すフローチャートである。
図1に示したCPU11は、このフローチャートに従って動作する。まず、医用画像診断支援装置10のディスプレイ14上に被検者のID入力画面が表示された状態で、操作者は患者のID番号をキーボード16から入力する。すると、医用画像モダリティによって予め撮影された画像データの中から診断対象となる患者のID番号に対応した画像データを画像データベース4から読み出す。このときキーボード16などの入力手段20からの信号に基づいて図2に示した表示判定手段21は、肺気腫解析情報表示であることを検出し、原画像表示手段23と肺気腫解析情報表示手段22とを作動させる。
ステップS1で肺気腫解析情報表示手段22の肺野領域抽出手段24は、読み出した画像データに対して肺野領域抽出処理を実行する。
この肺野領域抽出処理は、詳細を図4に示すように先ずステップS11で読み出した画像データに対して閾値処理を行い、二値化画像データを作成する。ここで閾値は、対象領域が明確に分離するように最適な値を予め設定しておいても良いし、画像データのCT値範囲内における最多頻度を示すCT値を中央値として、谷にとなる下限値および上限値を探索して閾値を自動設定しても良い。続くステップS12では、先に作成した二値化画像データに二次元ラベリング処理を行ない、ラベル画像データを作成する。その後、ステップS13では、この作成されたラベル画像データを用いて最大面積のラベル領域データを計算対象領域として抽出する面積判定処理を行う。続くステップS14では、この抽出したラベル領域内の穴埋め処理を行い体領域データを作成する。またステップS15では、先に抽出したラベル領域データと、体領域データの判別認識処理を行って肺野領域データを抽出する。その後、体領域の重心点を算出する。
次に、図2に示した気管・気管支領域削除手段25を用いて図3に示したステップS2の気管・気管支領域削除処理を実行する。
この気管・気管支領域削除処理の詳細は、図5に示したようにステップS16で、先ずステップS1で抽出した肺野領域データ内の気管・気管支領域データを削除する。この処理としては、1枚分の画像データの肺野領域において、その重心付近で孤立した小領域を削除したり、特願2003−313424号に記載された方法を利用し気管・気管支領域データを抽出して行っても良い。続くステップS17では、ステップS1で抽出した肺野領域データとステップS16で抽出した気管・気管支領域データとが重なり合っている領域のデータを削除する判定削除処理を行う。
次に、図2に示した腸管領域削除手段26を用いて図3に示したステップS3の腸管削除処理を実行する。
この処理としては、ステップS1で抽出した肺野領域データの重心を開始点として、特許第2845995号に記載された方法を採用したり、図6に示した腸管削除処理方法を採用しても良い。後者の腸管削除処理は、図6に示したステップS18で、ステップS1とステップS2で抽出した肺野領域データにおいて上下のスライスで同位置に重なり領域が有るか無いかを判定する。もし重なり領域があれば、ステップS20で別のスライスに進み、重なり領域が無ければステップS19に進んで上下の重なりの無い領域データを削除する。
次に、図2に示した肺野領域分割手段27を用いて図3に示したステップS4の肺野領域分割処理を実行する。
この肺野領域分割処理では、肺野を上肺野、中肺野、下肺野、または上肺野、下肺野に分割しても良いが、図7に示したフローチャートのように各画像データにおいて肺野内部と肺野外部に分割しても良い。つまり、図7に示した肺野領域分割処理は、先ず、ステップS21で、先に抽出した肺野領域データにおいて各画像データで抽出した肺野領域データの辺縁部分を認識する。次に、ステップS22では、ステップS21で認識した辺縁部分の画素を中心とした円領域をマスク領域として設定する。このマスク領域の半径は初期値2cmと設定したが、操作者がこの値を設定しても良い。次のステップS23では、先に抽出した肺野領域データとステップS22で設定したマスク領域との判別認識処理を行う。肺野領域とマスク領域が重なっている場合は肺野外部領域、重なっていない場合は肺野内部領域と設定する。
次に、図2に示した肺野領域解析手段28を用いて図3に示したステップS5の肺野領域解析処理を実行する。
本処理では、先の肺野領域抽出処理にて抽出した領域を元に図8に示した肺野領域解析処理を行う。つまり、先ずステップS24で、先の肺野領域抽出処理にて得られた肺野領域において線状影領域を抽出する。この抽出手法としては、Prewittフィルタで画像強調を行い、二値化処理で強調領域を抽出し、経験的に設定した長さ分連結している領域だけを線状影として抽出する。
次のステップS25では、図9(a)〜図11(r)に示した部分空間の設定例のように、例えば寝台上に仰向けになった被検体を図1に示した医用断層画像撮影装置2で撮影した断層像において、その肺野領域を被検体の下方に位置する背側から上方に位置する腹側の方向に複数の部分空間を形成するように分割する。この複数の部分空間を形成する方向は、被検体の撮影姿勢または体位によって異なり、常に背側から腹側の方向とは限らないが、いずれの場合も寝台上の被検体に対して重力が作用する方向に複数の部分空間を形成するように分割する。
例えば、図9(a)では、同断層像において重力作用方向の下方に位置する背側から上方に位置する腹側の方向に3個の部分空間32a〜32cを形成するように両肺野領域を分割しており、図9(b)では、同重力作用方向に5個の部分空間32a〜32eを形成するように両肺野領域を分割し、図9(c)では、同重力作用方向に10個の部分空間32a〜32jを形成するように両肺野領域を分割している。また、図9(d)〜図9(f)に示すように分割面43によって片肺野領域毎に重力作用方向に部分空間を形成するように分割しても良い。
また図10(g)に示すように、肺野内腔44aと肺野外腔44bに分割した上で、肺野領域を同重力作用方向に3個の部分空間32a〜32cを形成するように分割し、図10(h)では、同重力作用方向に5個の部分空間32a〜32eを形成するように分割し、図10(i)では、同重力作用方向に10個の部分空間32a〜32jを形成するように分割している。また、図10(j)〜図10(l)に示すように分割面43によって片肺野領域毎に重力作用方向に部分空間を形成するように分割しても良い。さらに、図11(m)〜図11(r)に示すように片肺野領域毎に縦隔付近、肺野中央、胸壁付近にそれぞれ分割面43a〜43eを追加しても良い。また、ステップS4で得られた肺野領域分割情報に基づいて部分空間を分割しても良い。
続くステップS26では、ステップS25で設定した部分空間において、上述した肺野領域データから、ステップS24の線状影領域抽出処理で得た線状影領域データを除く領域の平均CT値を算出する統計解析処理を行う。この統計解析処理は、被検体の下方に位置する背側から上方に位置する腹側の方向に形成した複数の部分空間毎に行って、平均CT値を算出し、図12に示したCT値分布33を得る。
次のステップS27では、ステップS26で得た統計解析処理結果に基づいて補間処理を行う。この補間処理によって、図12に示したように平均CT値の閾値補正曲線34を得る。この補間処理手法として、最小二乗法による補正や高次スプライン曲線による補正などがある。続いてステップS28では、ステップS27で得た閾値補正曲線34に基づいて肺気腫領域を抽出するための閾値設定処理を行う。この閾値設定方法としては、図12に示した閾値設定曲線35のように閾値補正曲線34の初期閾値を変化させて行う。ここでは初期閾値として、CT値−910を利用しているが、線状影領域を除いた肺野領域のCT値分布を判別分析処理して閾値を決定しても良い。
図12に示したように閾値設定曲線35は、例えば寝台上に仰向けになった被検体を図1に示した医用断層画像撮影装置2で撮影した場合、横軸に示した腹側と背側では重力の影響によってCT値に違いが生じる。従って、この重力の影響を無視して一つの固定値としての閾値を設定すると、腹側と背側では誤差が生じてしまう。しかしながら、被検体の下方に位置する背側から上方に位置する腹側の方向に図9〜図11に示したような複数の部分空間を形成するように分割し、それぞれ部分空間毎に閾値を算出するようにしたため、被検体の撮影姿勢または体位による重力の影響を受けて腹側と背側でCT値に違いが生じる現象を考慮に入れた正確な閾値設定曲線35を得ることができる。
この閾値設定曲線35は、図9〜図11で説明した重力作用方向に複数の部分空間を形成するように肺野領域を分割する際、同方向における部分空間の数が多くなるように分割すればする程、重力の影響を排除することができる。この分割は部分空間が画素単位となるまで多くすることができるが、画素単位にまで分割した場合にはノイズによる影響を受けるので、上述した方向における分割空間の限界は例えば5画素までとするのが望ましい。
次に、図2に示した肺気腫領域検出手段29を用いて図3に示したステップS6の肺気腫領域検出処理を実行する。
図13は、この肺気腫領域検出処理を具体的に示したフローチャートで、先ず、ステップS29で、先に抽出した肺野領域に対して図14に示した局所CT値のばらつき算出および判定処理を実行する。つまり、ステップS32では、先の肺野領域抽出処理によって得た肺野領域に対して、図15に示すような関心領域36を設定する。ここで、関心領域36の初期の大きさは半径3画素とするが、操作者によって変更することも可能である。次のステップS33では、設定した関心領域36内のCT値の標準偏差を算出する。続くステップS34では、算出した標準偏差と予め設定した閾値とを比較し、算出した標準偏差が閾値よりも大きければ、次の関心領域を設定してステップS33からの処理を繰り返し実行する。しかし、算出した標準偏差が予め設定した閾値よりも小さければ、ステップS35で対象領域として抽出する。
次に、図13に示したステップS30のCT値の閾値処理および判定処理を行う。これは、先に抽出した肺野領域に対して閾値処理を行って二値化画像を作成し、これに基づいて判定処理を行うものである。ここでの閾値は、健常者の肺野内の平均CT値より低い−910を用いて図12の閾値設定曲線35によって設定する。その後、この閾値処理によって抽出した領域において、直径3mm未満の領域を削除するが、この3mm未満という閾値も操作者が設定しても良い。続くステップS31では、先のステップS29で抽出した領域と、先のステップS30で抽出した領域とで重なりあっている領域を肺気腫領域として抽出する判定削除処理を行う。
このようにして抽出した肺気腫領域は、図12に示した閾値設定曲線35で説明したように被検体の撮影姿勢または体位による重力の影響を受けてCT値に差が生じる現象を考慮に入れているため、高精度での抽出が可能である。しかも、図14に示した局所CT値のばらつき算出および判定処理の結果を加味しているため、一層高精度での抽出が可能である。
次に、図2に示した計測結果解析手段30を用いて図3に示したステップS7の計測結果解析処理を実行する。
ステップS1〜S3で抽出した肺野領域と、ステップS4で分割した肺野領域と、ステップ6で抽出した肺気腫領域の情報を元に、各断層像単位で肺野領域の面積、平均値、標準偏差、平均値の95%信頼区間の上限値および下限値と、肺気腫領域の面積、割合、平均値、標準偏差、平均値の95%信頼区間の上限値および下限値とを算出する。また、各全肺野および各肺野単位の解析結果を算出する。ここでは肺野領域および肺気腫領域において上述した計測項目を全て解析処理しているため、詳細な診断のための支援情報を得ることができるが、他の実施の形態ではこれらの各項目から選んだ複数もしくは少なくとも一つの項目を解析処理するようにしても良い。また、平均値の信頼区間を95%と初期設定したが、これに限らず操作者が任意に設定しても良い。
次に、図2に示した支援情報表示手段31を用いて図3に示したステップS8の解析情報表示処理を実行する。
つまり、図16に示した画面表示例のように、図13で抽出した肺気腫領域38aを表示色によって強調した支援情報としての画像38と、図2に示した原画像表示手段23により画像データベース4から読み出した画像データに基づいた原画像37と、一般補足文字情報39とを共に表示する。ここでは、原画像37と支援情報としての画像38とを並置した表示例を示しているが、一つの画面で肺気腫領域を重ね合わせた画像だけを表示しても良い。
図17は、支援情報表示手段31による他の画面表示例を示しており、上述した原画像37と、ステップS6での肺気腫領域検出処理に基づく肺気腫領域38aを表示色によって強調した支援情報としての画像38と、一般補足文字情報39と、ステップS7の計測結果解析処理に基づく各計測項目の文字情報40とを表示している。
また図18は、支援情報表示手段31によるさらに他の画面表示例を示しており、入力したシリーズ単位の10コマの画像41a〜41jを支援情報として表示したものである。
さらに図19は、支援情報表示手段31によるさらに他の画面表示例を示しており、図18に示した画像41a〜41jの表示画面上で、任意の3スライスの画像41a〜41cを選択したとき、画像41a〜41jの表示領域を図19に示すような画面表示に切り替わるようにしたものである。支援情報としての画像42は、ライン45上のサジタル像に対して、そのライン上の肺気腫領域を表示したものである。
上述した支援情報表示手段31により支援情報としての画像38、41a〜41j、42を表示する場合、肺気腫領域は、例えば特開2003−10171号公報に記載した方法などに基づいてその進行度によって異なる色別表示するようにしても良い。
本発明による医用画像診断支援方法及び装置は、図1に示した医用画像診断支援システムに限らず他の医用画像診断支援システムにも適用することができる。また本発明による医用画像診断支援方法は、新たな医用画像診断支援装置の磁気ディスク内に図3で説明したフローチャートに従うプログラムを格納したり、既存の医用画像診断支援装置の磁気ディスク内に上述したプログラムをインストールすることによって使用することもできる。
本発明の一実施の形態による医用画像診断支援システムを示すブロック構成図である。 図1に示した医用画像診断支援装置の要部を示すブロック構成図である。 本発明の一実施の形態による医用画像診断支援方法の処理手順を示すフローチャートである。 図3に示した肺野領域抽出処理の詳細を示すフローチャートである。 図3に示した気管・気管支領域削除処理の詳細を示すフローチャートである。 図3に示した腸管領域削除処理の詳細を示すフローチャートである。 図3に示した肺野領域分割処理の詳細を示すフローチャートである。 図3に示した肺野領域解析処理の詳細を示すフローチャートである。 図8に示した部分空間設定処理における分割例を示す説明図である。 図8に示した部分空間設定処理における他の分割例を示す説明図である。 図8に示した部分空間設定処理におけるさらに他の分割例を示す説明図である。 図8に示した閾値設定処理の説明図である。 図3に示した肺気腫領域抽出処理の詳細を示すフローチャートである。 図13に示した局所CT値のぱらつき算出・判定処理の詳細を示すフローチャートである。 図13に示した局所CT値ばらつき算出処理の説明図である。 図3に示した支援情報表示処理による表示画面例を示すディスプレイの正面図である。 図3に示した支援情報表示処理による他の表示画面例を示すディスプレイの正面図である。 図3に示した支援情報表示処理によるさらに他の表示画面例を示すディスプレイの正面図である。 図3に示した支援情報表示処理によるさらに他の表示画面例を示すディスプレイの正面図である。
符号の説明
1 医用画像診断支援システム
2 医用断層画像撮影装置
4 画像データベース
10 医用画像診断支援装置
11 CPU
13 磁気ディスク
15 ディスプレイ
22 肺気腫解析情報表示手段
23 原画像表示手段
24 肺野領域抽出手段
25 気管・気管支領域削除手段
26 腸管領域削除手段
27 肺野領域分割手段
28 肺野領域解析手段
29 肺気腫領域検出手段
30 計測結果解析手段
31 支援情報表示手段
32a〜32e 部分空間
34 閾値補正曲線
35 閾値設定曲線
37 原画像
38 画像
38a 肺気腫領域

Claims (3)

  1. 画像データに基づいて肺野領域抽出処理を行う肺野領域抽出手段と、この肺野領域抽出手段で抽出した肺野領域内から肺気腫領域の検出処理を行う肺気腫領域検出手段と、この肺気腫領域検出手段による肺気腫領域を支援情報としてディスプレイに表示する支援情報表示手段とを備えた医用画像診断支援装置において、
    被検体の姿勢または体位による重力に基づく抽出誤差を考慮した閾値を得るための閾値設定処理を行う肺野領域解析手段を設け、前記肺気腫領域検出手段は、この肺野領域解析手段で得た閾値を用いて肺気腫領域の検出処理を行い、
    前記肺野領域解析手段は、被検体に対して重力が作用する方向に複数の部分空間を形成するように前記肺野領域を分割して各部分空間毎に前記閾値を得ることを特徴とする医用画像診断支援装置。
  2. 前記肺野領域解析手段は、前記部分空間ごとに設定された閾値を補間処理することにより得られた閾値補正曲線に基づき、前期肺気腫領域検出手段が肺気腫領域の検出処理に用いる閾値設定曲線を設定することを特徴とする請求項記載の医用画像診断支援装置。
  3. 各断層像単位で前記肺野領域の面積、平均値、標準偏差、平均値の95%信頼区間の上限値および下限値、また各断層像単位で前記肺気腫領域の面積、割合、平均値、標準偏差、平均値の95%信頼区間の上限値および下限値の少なくともいずれか一つを支援情報として算出する計測結果解析手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の医用画像診断支援装置。
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