JPH09316662A - 片面仕上げ処理金属板およびその金属板を用いた積層板 - Google Patents

片面仕上げ処理金属板およびその金属板を用いた積層板

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JPH09316662A
JPH09316662A JP16068496A JP16068496A JPH09316662A JP H09316662 A JPH09316662 A JP H09316662A JP 16068496 A JP16068496 A JP 16068496A JP 16068496 A JP16068496 A JP 16068496A JP H09316662 A JPH09316662 A JP H09316662A
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JP
Japan
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back side
treatment
sheet
plate
warpage
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Application number
JP16068496A
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English (en)
Inventor
Motoo Matsumoto
元男 松本
Toshihiro Arai
稔弘 新居
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Sumikin Kozai Kogyo KK
Original Assignee
Sumikin Kozai Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反りが少なく、且つ裏面の耐食性および接着
性に優れた片面仕上げ処理金属板を提供する。 【解決手段】 片面仕上げ処理金属板の裏面に、亜鉛−
鉄合金粒を投射して乾式合金皮膜を形成する。その乾式
合金皮膜にクロメート処理等の化成処理を施す。裏側に
バックアップ材を貼り付ける。逆反り状態で使用して
も、長期間剥離が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白板やトンネル内
装板等に好適に使用される片面仕上げ処理金属板および
その金属板を用いた積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来の黒板に代わり白墨を使用し
ない白板が使用され、片面琺瑯仕上げ鋼板のパネルやま
た道路関係では、トンネル内の照明効果を高めるトンネ
ル内装板が事故防止等の点から注目されており、すでに
高速道路では各種の内装板が多量に使用されている。こ
のトンネル内装板には通常、母材鋼板の一方の面にのみ
反射率の高い白色仕上げを施した片面仕上げ処理鋼板の
パネルが用いられる。そして、このパネルをトンネルの
両側内面に入口から出口まで並べて取り付ける。
【0003】白板やトンネル内装板に用いられる片面仕
上げ処理鋼板には、表面の反射率が高いこと、表面に付
着した汚れや白板上の文字が白板消しやトンネル壁洗浄
用ブラッシングで容易に取れること、そのブラッシング
によって表面が損傷しないことなどが求められる。そし
て、これらの要求を高次元で満足させるものとしてホー
ロー仕上げ鋼板がある。
【0004】ホーロー仕上げ鋼板は、ホワイトボードに
も使用されていることから明らかなように、表面が硬く
て白く光り、汚れも容易に取れるので、実際トンネル内
装板としても非常に高い評価を受けている。
【0005】ところで、現状のホーロー仕上げ鋼板は母
板鋼板の厚みが0.3〜0.8mm程度しかなく、ホーロー
処理層の厚みを含めても0.5〜1.0mm程度と薄いた
め、剛性に欠ける。その上、表面のみの片面ホーロー仕
上げであり、裏面はサービスコート程度のホーロー処理
や塗装等が行われている程度のため、表面と裏面との間
で熱影響等による膨張率の差によるホーロー仕上げに特
有な反りがある。ワープと呼ばれるこの反りは、ホーロ
ーと母材の熱膨張率の差に起因するもので、仕上げ面の
側へ凸に生じる非常に顕著な変形である。そのため、ト
ンネル内装板にホーロー仕上げ鋼板が単体で使用される
ことは少なく、ホワイトボードと同じように裏側にフレ
キシブルボード等のバックアップ材を貼り付けて使用さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バッア
ップ材がフレキシブルボード等の非金属板であるため、
その厚みを極端に大きくしない限り、ホーロー仕上げ鋼
板の強い反りのため、バックアップ材もいっしょに表面
側へ凸の状態に反る。このような挙動を示すため、ホー
ロー仕上げ鋼板とバックアップ材とを複合化した積層板
を平板状態や逆ぞり状態にて使用する場合は、上記鋼板
とバックアップ材との間に剪断力等の剥離に関する内部
応力を内在することとなる。一方、トンネル内装板はト
ンネル内面の湾曲のため、表面側に凹となるいわゆる逆
反りをかけた状態に施工されることが多い。つまり、反
りと逆の方向に曲げて施工される。そのため、ホーロー
仕上げ鋼板を用いたトンネル内装板は非常に使いづら
い。
【0007】また、逆反りをかけたときに、バックアッ
プ材は複雑な応力を受け、割れを生じやすい。この割れ
を防ぐためには、バックアップ材の裏側に別の鋼板を貼
り付けてサンドイッチ構造にする必要があり、内装板の
大幅な価格上昇を余儀なくされる。
【0008】更にまた、ホーロー仕上げ鋼板が反りと逆
の方向に曲げられるため、ホーロー仕上げ鋼板とバック
アップ材との接着面に非常に大きな剥離応力が生じ、接
着面の中央部等で局部的な剥離が生じやすい。接着面の
中央部で剥離が生じると、ホーロー仕上げ鋼板はその反
りのために剥離部分が表面側に膨らみ、見栄えを著しく
悪化させる。
【0009】これらの問題は全てホーロー仕上げ鋼板が
表面側へ凸の状態に反っていることに起因する。
【0010】本発明の目的は、反りが少なく、しかも裏
面の接着耐久性に優れた下地処理を施した片面仕上げ処
理金属板およびその金属板を用いた積層板を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の片面仕上げ処理
金属板は、一方の面に仕上げ処理を施した母材金属板の
裏面に、亜鉛−鉄系合金粒の投射により形成され且つ化
成処理の施され合金皮膜を被覆したものである。
【0012】本発明の積層板は、上記片面仕上げ処理金
属板の裏面を、非金属からなる板状のバックアップ材の
表面に接着剤により接合したものである。
【0013】亜鉛−鉄系合金粒の投射により乾式合金め
っき皮膜を形成し、必要に応じて溶融亜鉛めっきを施し
た後、そのめっき皮膜にクロメート処理等の化成処理を
施す処理は、Z−S処理と呼ばれ、特開昭63−450
44号公報、特開平5−271956号公報等に詳しく
説明されている。この処理は金属の表面に高い耐食性を
付与し、その表面に非金属等を接着するときの極めて有
力な下地処理となる。また、片面処理金属板を単体にて
使用する場合は、Z−S処理にて該金属板が有する反り
を使用可能な程度まで除去した後、該Z−S処理表面上
に塗装処理等の防錆対策や美観上の塗装仕上げ等の表面
仕上げが可能である。なお、この場合もZ−S処理は接
着下地処理と同様に塗装下地処理にも同様に有効なもの
である。
【0014】本発明の片面仕上げ処理金属板は、裏面に
このZ−S処理を施したものであり、亜鉛−鉄系合金粒
の機械投射による鋼板の延びにより、裏面が延びること
により反りが緩和され、単体で使用する場合は裏面の耐
食性にも優れる。また裏側にバックアップ材を貼り付け
て積層板の形で使用する場合は、反りの緩和に接着性の
向上が加わることにより、バックアップ材に対して優れ
た接着耐久性も示す。
【0015】一般に片面仕上げ処理金属板の裏面耐食性
を高める手段としてステンレス鋼板の使用がある。しか
し、ステンレス鋼板にホーロー処理は困難と言われてい
る。そのため、ホーロー処理鋼板の裏面耐食性を高める
ための有効な対策はこれまで存在しなかった。しかるに
本発明は簡単にホーロー処理鋼板の裏面耐久性を高める
ことができる。しかもステンレス鋼板に依存する必要が
ないので経済性も良好である。この点からも、本発明の
片面仕上げ処理金属板は大きな意味をもつ。
【0016】本発明の積層板は、裏面にZ−S処理を施
した片面仕上げ処理金属板の裏側にバックアップ材を貼
り付けたものである。金属板の反りが緩和されているこ
と、金属板とバックアップ材との接着性が高いことによ
り、逆反りをかけた場合も長期間剥離を防止でき、万一
部分剥離が生じた場合も金属板が表面側へ膨らむ事態を
回避できる。
【0017】本発明における片面仕上げ処理金属板は、
例えばホーロー仕上げ鋼板、セラミック溶射鋼板、焼付
け塗装鋼板、焼付け塗装アルミニウム板等である。バッ
クアップ材は、例えばケイ酸アルミニウム板、石膏ボー
ド、石綿セメント板、フレキシブルボード、合板に代表
される木質ボード、更にはめっき鋼板、ステンレス鋼
板、アルミニウム材等の金属板材等である。ここで焼付
け塗装鋼板等は本来は反りを有しないが、裏面へのZ−
S処理により表面側へ凹の逆反りを付与され、逆反り状
態で使用されるトンネル内装板には好適なものとなる。
【0018】バックアップ材の貼り付けには、エポキシ
系、アクリル系、ウレタン系等の接着剤を用いる。
【0019】片面仕上げ処理金属板および複合板の用途
としては、白板、トンネル内装板の他、道路の側壁や桁
下の化粧板、建築物外壁、防音壁等を挙げることができ
る。
【0020】Z−S処理により形成される合金皮膜は、
表面粗度Rmax10から40μm程度、Zn付着量5
〜20mg/m2 が望ましい。表面粗度Rmax10μ
m未満では接着剤に対するアンカー効果が弱く、Zn付
着量5mg/m2 未満では耐食性が低下し、接着耐久性
能が低下する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0022】トンネル内装板を想定して、表1に示すよ
うに、ホーロー仕上げ鋼板の裏面にZ−S処理を施し
た。当初30〜40mmあった反りが5〜10mmに減
少した。ホーロー仕上鋼板の仕様を表2に、Z−S処理
条件を表3に示す。接着剤としてエポキシ系弾性接着剤
を用いて、Z−S処理後のホーロー仕上げ鋼板を厚さ4
mmの石綿セメント板からなるバックアップ材に貼り付
けた。得られた積層板に半径3mの逆反りを与え、この
状態で表4に示す試験により接着耐久性を調査した。Z
−S処理の代わりに通常の接着下地処理であるプライマ
ー処理を施した場合についても同様の調査を行った。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】ホーロー仕上げ鋼板の裏面にZ−S処理を
施した積層板は、逆反りを与えてもバックアップ材に割
れが生じなかっただけでなく、乾湿くり返し試験で割
れ、剥離は生じなかった。一方、通常の接着下場処理を
施した積層板では、ホーロー仕上げ鋼板の反りがそのま
ま残っていたため、5板中3枚のサンプルで逆反りをか
けたときにバックアップ材が割れ、残ったサンプルも2
0〜30mmの反りが生じ、乾湿くり返し試験でさらに
2枚のサンプルに局部的な接着剥離が発生し、ホーロー
面側に凸の浮き上がりが見られた。
【0028】本発明は反りが顕著な厚さ2mm以下のホ
ーロー処理鋼板に特に有効である。そのホーロー処理鋼
板の裏側にバックアップ材を貼り付けて構成した積層板
は、表面の反射率が高く、表面の汚れがブラッシングで
容易に取れ、そのブラッシングで表面が疵付くことも少
ない上に、逆反り状態で使用しても長期間剥離を生じな
いので、トンネル内装板として特に高い性能を示す。
【0029】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明の片面仕上
げ処理金属板は、Z−S処理時の機械投射効果により、
片面仕上げ処理金属板が有する反りを軽減したことによ
り反りが少ないので使いやすい。裏面の耐食性が高いの
で、単体で使用する場合に裏面に高価な耐食処理を施す
必要がない。反りが少ない上に裏面の耐食性および接着
性が高いので、裏側にバックアップ材を貼り付けて使用
する場合に高い接着耐久性を示す。
【0030】また本発明の積層板は、片面仕上げ処理金
属板の反りが少ないので、薄いバックアップ材によりそ
の反りを解消できる。バックアップ材を薄くすることに
より軽量化、コストダウンを図ることができる。接着面
の剥離応力が小さい上に接着性が高いので、トンネル内
装板のように逆反り状態で使用する場合にも高い接着耐
久性を示し、且つ万一部分剥離が生じても片面仕上げ処
理鋼板が表面側へ膨らむおそれがない。また逆反りを与
えたときにバックアップ材が割れにくい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面に仕上げ処理を施した母材金属
    板の裏面に、亜鉛−鉄系合金粒の投射により形成され且
    つ化成処理の施された合金皮膜を被覆したことを特徴と
    する片面仕上げ処理金属板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の片面仕上げ処理金属板
    の裏面を、非金属からなる板状のバックアップ材の表面
    に接着剤により接合したことを特徴とする積層板。
JP16068496A 1996-05-31 1996-05-31 片面仕上げ処理金属板およびその金属板を用いた積層板 Pending JPH09316662A (ja)

Priority Applications (1)

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JP16068496A JPH09316662A (ja) 1996-05-31 1996-05-31 片面仕上げ処理金属板およびその金属板を用いた積層板

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JPH09316662A true JPH09316662A (ja) 1997-12-09

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ID=15720239

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JP16068496A Pending JPH09316662A (ja) 1996-05-31 1996-05-31 片面仕上げ処理金属板およびその金属板を用いた積層板

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255445A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Nippon Steel Corp ほうろう処理用冷延鋼板及びほうろう加工品の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008255445A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Nippon Steel Corp ほうろう処理用冷延鋼板及びほうろう加工品の製造方法

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