JP2002178447A - 耐摩耗性及び洗浄回復性に優れた塗装金属板 - Google Patents

耐摩耗性及び洗浄回復性に優れた塗装金属板

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JP2002178447A
JP2002178447A JP2000375385A JP2000375385A JP2002178447A JP 2002178447 A JP2002178447 A JP 2002178447A JP 2000375385 A JP2000375385 A JP 2000375385A JP 2000375385 A JP2000375385 A JP 2000375385A JP 2002178447 A JP2002178447 A JP 2002178447A
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Katsuhisa Osaki
勝久 大崎
Hideyasu Kamikawa
英泰 上川
Hiroshi Tsuburaya
浩 圓谷
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Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性に必要な塗膜硬度をもち、洗浄回復
性にも優れた塗装鋼板を提供する。 【構成】 この塗装金属板は、配合される粉状添加材の
粒径を0.5μm以下に規制した熱硬化型ポリエステル
系樹脂塗料で形成された膜厚3〜20μmの最表層塗膜
と、ガラスビーズを配合した塗料で形成された最表層塗
膜直下の内側塗膜が基材金属板の表面に設けられてい
る。内側塗膜の膜厚をT(μm),ガラスビーズの平均
粒径をR(μm)、内側塗膜中のガラスビーズ含有量を
M(質量%)とするとき、R/T=0.8〜2及び(R
/T)×M=1〜40の関係が満足されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗膜硬度が高く洗浄回
復性に優れたトンネル内装板,屋外構造物用外板等とし
て好適な塗装金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】高速道路等のトンネルは、コンクリート
仕上げした内面では照明や自動車ライトの反射がないた
め、内部が暗く運転者に不安感を与える。そこで、最近
では、ある程度の光反射性を備えた白色系内装板を用い
て内面仕上げする傾向が強くなっている。内面仕上げに
使用された内装板は、土,埃,排気ガス中のカーボン粒
子等の付着で汚れると光反射性が低下する。そのため、
内装板を定期的にブラシ洗浄することにより光反射性を
回復させている。このような使用形態から、トンネル内
装板としては、視覚的な性能として光反射性が高いこと
及びブラシ洗浄によって光反射性が回復すること(洗浄
回復性)が要求される。また、定期的なブラシ洗浄で塗
膜表面が繰返し擦られることから、ブラシとの接触によ
っても塗膜の疵付きが少ない塗膜硬度が要求される。
【0003】トンネル内装板として従来から使用されて
いる石綿スレート板は、土,埃,排気ガス中のカーボン
粒子等で汚れやすく、しかも大きな表面凹凸のため一旦
付着した汚れはブラシ洗浄しても十分除去できず、結果
として光反射性が低下する。また、強度が低いため飛来
物の衝突,洗浄作業等によって割れが生じやすいこと
も、石綿スレート板の欠点である。石綿スレート板に代
えて塗膜硬度の高い塗装金属板も一部で使用されてい
る。たとえば、アクリル樹脂系塗料を電子線照射で高架
橋化した塗装金属板や紫外線照射で光硬化型樹脂塗料を
硬化させた塗装金属板等がある。電子線照射,紫外線照
射等で硬化させた塗膜をもつ塗装金属板は、鉛筆硬度試
験で9H以上と高い塗膜硬度を呈し、ブラシ洗浄による
塗膜の損傷がなく洗浄回復性にも優れている。しかし、
使用する塗料が高価であり、更に塗料の硬化に特殊な電
子線照射設備又は紫外線照射設備を必要とするため、製
造コストが高くなる。
【0004】特殊な設備を必要とすることなく、熱硬化
型塗料を用い、上塗り塗膜だけに骨材を分散させること
により塗膜硬度を高めた骨材含有塗装金属板が検討され
ている(特公昭50−25485号公報,特公昭51−
8128号公報,特公昭56−40544号公報,特開
昭59−210980号公報,特公昭63−5938号
公報,特公平4−11671号公報)。骨材含有塗装金
属板では、ガラス繊維,ガラスビーズ等を最表層塗膜に
分散させて塗膜硬度を高めることによって耐疵付き性及
び耐摩耗性を向上させている。骨材表面をシランカップ
リング剤で修飾することにより、塗膜と骨材との密着性
を改善する場合もある。しかし、高い塗膜硬度の付与に
骨材の多量添加を必要とするため、塗膜の表面粗さが大
きくなり、洗浄回復性が低下することが欠点である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最表層塗料に骨材を配
合する方法では、高い塗膜硬度と洗浄回復性との両立が
難しく、また基板の表面粗さ,下塗り塗膜の硬さ,下塗
り塗膜と上塗り塗膜との密着強度等が塗膜表面の硬さに
大きな影響を及ぼす。たとえば、塗膜厚に等しい平均粒
径のガラスビーズを添加した一般的なカラー鋼板用ポリ
エステル系塗料で上塗り塗膜を形成する場合、鉛筆硬度
5H以上の高硬度を達成するためには10質量%以上の
ガラスビーズ含有量が必要とされるが、ガラスビーズの
配合によって塗膜の洗浄回復性が低下する。因みに、本
発明者等による実験では、2%洗浄水を滴下しながらブ
ラシ洗浄する条件下で汚染物を除去するために、ガラス
ビーズ無添加の塗装金属板に比較して約5倍のブラッシ
ング回数が必要であった。
【0006】塗膜表面の硬さは、基板の表面粗さや材質
によっても影響される。たとえば、同じ材質SUS30
4であってもブライト仕上げ,研磨仕上げ等、表面仕上
げが異なるものを使用すると、表面粗さの大きなダル仕
上げ材の方が1〜2H高い塗膜硬度を呈する。また、硬
いステンレス鋼板及び軟らかい鉛−錫めっき鋼板を塗装
原板に使用する場合では、硬いステンレス鋼板の方が高
い塗膜硬度を呈する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解消すべく案出されたものであり、最表層塗膜直下
の内側塗膜に配合されるガラスビーズの平均粒径及び含
有量を膜厚との関係で規制することにより、塗膜硬度が
高く且つ洗浄回復性に優れた塗装金属板を提供すること
を目的とする。
【0008】本発明の塗装金属板は、その目的を達成す
るため、配合される粉状添加材の粒径を0.5μm以下
に規制した熱硬化型ポリエステル系樹脂塗料で形成され
た膜厚3〜20μmの最表層塗膜と、ガラスビーズを配
合した塗料で形成された最表層塗膜直下の内側塗膜が基
材金属板の表面に設けられている。内側塗膜の膜厚をT
(μm),ガラスビーズの平均粒径をR(μm)、内側
塗膜中のガラスビーズ含有量をM(質量%)とすると
き、R/T=0.8〜2及び(R/T)×M=1〜40
の関係が満足されている。
【0009】
【作用】最表層塗膜に骨材を配合することにより塗膜硬
度を上昇させることは、従来から採用されている方法で
あり、高い塗膜硬度を付与する限りでは多量の骨材を最
表層塗膜に配合させる方法で良い。しかし、骨材の多量
添加は、塗膜の表面粗さを大きくするため、洗浄回復性
が要求される用途には適していない。この点、本発明で
は、内側塗膜にガラスビーズを配合して内側塗膜の表面
粗さを大きくすることにより、最表層塗膜の密着性を向
上させると共に塗膜硬度を向上させている。必要な塗膜
硬度を内側塗膜で確保していることから、塗膜硬度上昇
に必要な骨材を最表層塗膜に添加する必要がない。この
条件下で、最表層塗膜に添加される着色顔料,体質顔
料,樹脂粉末等の粉状添加材の粒径を0.5μm以下に
規制するとき、表面粗さが小さく,優れた洗浄回復性を
呈する塗膜が得られる。
【0010】ブラッシングによる清浄が繰返し施される
雰囲気は、前述のトンネル内装板に限らず、土,埃,排
気ガス中のカーボン粒子等の汚染に曝される屋外構造物
の外板も同様である。このような用途に本発明の塗装鋼
板を使用すると、ブラッシングによって塗膜表面の磨耗
が抑えられるため、長期にわたって美麗な外観が維持さ
れる。
【0011】
【実施の形態】基材に使用される金属板は、材質に制約
を受けるものではないが、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板,
アルミニウムめっき鋼板,亜鉛−アルミニウムめっき鋼
板等の各種めっき鋼板、ステンレス鋼板、銅板,アルミ
ニウム板等の非鉄金属板等がある。たとえば、ステンレ
ス鋼板を基材に使用すると、高硬度,洗浄回復性に加え
て耐食性にも優れた塗装ステンレス鋼板が得られる。
【0012】基材金属板に塗膜を形成する際、金属板の
種類,表面状態に応じて研摩,脱脂,酸洗,表面調整,
化成処理等を予め施すことにより塗膜の密着性を向上さ
せることができる。化成処理には、リン酸塩処理,クロ
メート処理,Crフリー処理等がある。塗膜は、防錆顔
料等を添加した下塗り塗膜を介して内側塗膜及び最表層
塗膜を設けた3層構成,基材金属板に内側塗膜及び最表
層塗膜を直接設けた2層構成の何れであってもよい。
【0013】内側塗膜は,ガラスビーズを配合したエポ
キシ系又はポリエステル系樹脂を主成分とする塗料を塗
布した後、焼付け硬化することにより形成される。ガラ
スビーズは、内側塗膜の表面を粗くして最表層塗膜との
密着性を向上させると共に、最表層塗膜の硬度上昇にも
有効である。また、基材金属板の表面粗さや硬度等の物
理的特性を打ち消し、基材金属板の種類や表面仕上げに
拘わらず一定した硬度を塗膜に付与する作用も呈する。
【0014】内側塗膜に分散されるガラスビーズとして
は、塗膜の表面粗さを適正に調整するため、内側塗膜の
膜厚T(μm),ガラスビーズの平均粒径R(μm)と
の間にR/T=0.8〜2の関係が成立しているものが
使用される。0.8未満の比R/Tでは、塗膜の表面粗
さに及ぼすガラスビーズの影響が少なくなる。逆に2を
超える比R/Tでは、内側塗膜表面が粗くなりすぎ、塗
膜からガラスビーズの脱落や洗浄回復性が低下する傾向
が示される。
【0015】内側塗膜用塗料におけるガラスビーズの最
適含有量は、内側塗膜の膜厚T(μm)及びガラスビー
ズの平均粒径R(μm)に依存する。ガラスビーズの含
有量をM(質量%)とするとき、(R/T)×M=1〜
40の関係を満足させることにより高い塗膜硬度及び洗
浄回復性を両立させることができる。0.8〜2の範囲
で比R/Tが大きい場合には塗膜の表面粗さに及ぼすガ
ラスビーズの影響が大きく現れるため、ガラスビーズの
含有量M(質量%)を低く設定できる。逆に、0.8〜
2の範囲で比R/Tが小さい場合には、ガラスビーズの
含有量M(質量%)を高い値に設定する。また、(R/
T)×Mが1未満では目標とする密着性向上や硬度上昇
が実現されず、40を超える(R/T)×Mでは内側塗
膜の凝集力不足や最表層塗膜の洗浄回復性低下が生じや
すくなる。
【0016】最表層塗膜は、分子量2000〜5000
の熱硬化型ポリエステル樹脂を主成分とする塗料で形成
される。最表層塗膜用塗料には、ブチル化メラミン,メ
チル化メラミンの1種又は2種を硬化剤として塗膜中に
15〜25質量%配合し、パラトルエンスルホン酸,ド
デシルベンゼンスルホン酸,メタンスルホン酸,ジノニ
ルナフタレンスルホン酸,ジノニルナフタレンジスルホ
ン酸等のスルホン酸類を硬化触媒として0.1〜0.3
質量%添加する。
【0017】最表層塗膜には骨材を配合することなく、
酸化チタンを主成分とする白色顔料や硫酸バリウム,炭
酸カルシウム,タルク等の体質顔料、シリカ等の艶消し
剤、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン),PAN
(ポリアクリロニトリル)等の有機粉末等を添加でき
る。これら粉状添加物の粒径を0.5μm以下に抑える
ことにより、塗膜の表面粗さを極力小さくし、洗浄回復
性を向上させることが可能になる。内側塗膜に添加した
骨材により最表層塗膜の鉛筆硬度を5〜8Hに上げる上
で、最表層塗膜の膜厚を20μm以下に規制する。最表
層塗膜の膜厚が20μmを超えると、内側塗膜に添加し
た骨材による塗膜硬度向上効果が現れない。
【0018】
【実施例】板厚0.8mmの溶融亜鉛めっき鋼板及びス
テンレス鋼板を塗装原板に使用し、脱脂及び表面調整し
た後、塗布型クロメート処理を施した。2層構成の塗膜
を設ける場合、(R/T)×M=1〜40を満足する条
件下でガラスビーズを配合したエポキシ樹脂系塗料を塗
布し、到達板温200℃,焼付け時間20秒で膜厚15
μmの下塗り塗膜を形成した。下塗り塗膜の上に、固形
分70質量%の熱硬化型ポリエステル系樹脂塗料を塗布
し、到達板温240℃,焼付け時間30秒で膜厚18μ
mの上塗り塗膜を形成した。
【0019】3層構成の塗膜を設ける場合、下塗り塗料
としてエポキシ樹脂系塗料を塗布し、到達板温200
℃、焼付け時間20秒で膜厚5μmの下塗り塗膜を形成
した後、(R/T)×M=1〜40を満足する条件下で
ガラスビーズを配合した熱硬化型ポリエステル系樹脂塗
料を塗布し、到達板温210℃,焼付け時間20秒で膜
厚15μmの中塗り塗膜を形成した。中塗り塗膜の上に
ガラスビーズ無添加の熱硬化型ポリエステル系樹脂塗料
を塗布し、到達板温240℃,焼付け時間30秒で膜厚
18μmの上塗り塗膜を形成した。
【0020】得られた各塗装鋼板から試験片を切り出
し、鉛筆硬度試験及び洗浄回復性試験に供した。鉛筆硬
度試験では、JIS K5400に準拠して、鉛筆の芯
で塗膜を引っ掻いた場合に生じる擦り疵を観察し、塗膜
に擦り疵が検出されない最高の硬さを塗膜の鉛筆硬度と
して測定した。鉛筆硬度5H以上であれば塗膜硬度良
好,4H以下では硬度不足と評価した。
【0021】洗浄回復性試験では、カーボン及びオイル
の混合物を汚染物質として使用し、反射率Y(CIE
1931表色系)が20になるように汚染物質を付着さ
せた。60℃に24時間放置した後、JIS A540
3の耐洗浄性試験方法に規定されている洗浄試験機を使
用し、2%洗剤水を滴下しながら付着汚染物質をブラシ
で洗浄除去した。汚染物質の付着及び洗浄除去を100
回繰り返し、汚染前及び100回洗浄後の反射率Yから
減少率ΔYを求め、減少率ΔYが2以下を○,2〜5を
△,5以上を×として洗浄回復性を評価した。
【0022】2層構成の塗膜を形成した塗装鋼板につい
ての試験結果を表1に示す。本発明例1〜3は、脱脂及
び表面調整後に塗布型クロメート処理を施した溶融亜鉛
めっき鋼板に、ガラスビーズ配合熱硬化型ポリエステル
系樹脂塗料で膜厚15μmの下塗り塗膜を形成し、下塗
り塗膜の上に膜厚18μmの熱硬化型ポリエステル系上
塗り塗膜を形成した場合である。何れも、鉛筆硬度が5
〜8Hと高く、洗浄回復性にも優れていた。
【0023】本発明例4は、脱脂及び表面調整後に塗布
型クロメート処理を施したステンレス鋼板に、同様な下
塗り塗膜及び上塗り塗膜を形成した場合である。何れ
も、鉛筆硬度が5〜8Hと高く、洗浄回復性にも優れて
いた。本発明例1〜3との退避から明らかなように、下
塗り塗料に骨材を配合しているため、原板の相違に由来
する影響が現れることなく、同じ塗装系である本発明例
2と同様な結果が得られた。本発明例5,6は、粒径1
2μm及び25μmのガラスビーズを配合した熱硬化型
ポリエステル系樹脂塗料を用いて下塗り塗膜を形成する
他は、本発明例と同様に2層構成の塗膜を形成した場合
である。本発明例7は、上塗り塗膜の膜厚を5μmに変
えた例である。何れも、鉛筆硬度が6〜8Hと高く、洗
浄回復性にも優れていた。
【0024】
【0025】3層構成の塗膜を設けた場合でも、表2に
みられるように、上塗り塗膜(最表層塗膜)の下に形成
される中塗り塗膜(内側塗膜)に分散させるガラスビー
ズの粒径及び関係式(R/T)×M=1〜40を満足さ
せることにより、鉛筆硬度が5〜8Hと高く洗浄回復性
に優れた塗装鋼板が得られた。なお、本発明例11は、
脱脂及び表面調整後に塗布型クロメート処理を施したス
テンレス鋼板にエポキシ系下塗り塗膜を形成し、ガラス
ビーズ配合熱硬化型ポリエステル系樹脂塗料で膜厚15
μmの中塗り塗膜を形成した例である。中塗り塗膜にガ
ラスビーズが分散しているので、塗装原板の影響が現れ
がたく、同じ塗装系である本発明例10と同様な結果が
得られた。
【0026】
【0027】
【比較例】比較例1では、脱脂及び表面調整後に塗布型
クロメート処理を施したステンレス鋼板にエポキシ系の
下塗り塗膜及びポリエステル形の上塗り塗膜を形成し
た。下塗り塗料には、粒径17μmのガラスビーズを塗
膜中0.5質量%となるように配合し、(R/T)×M
値を0.6に設定した。得られた塗装鋼板は、洗浄回復
性に優れているものの塗膜硬度が低い値を示した。比較
例2では、ガラスビーズの配合量を40質量%として
(R/T)×M値を45とした他は、比較例1と同様に
下塗り塗膜及び上塗り塗膜を形成した。得られた塗装鋼
板は、鉛筆硬度8Hと塗膜硬度が高い値を示したが、塗
膜の表面粗さが大きく洗浄回復性不良であった。
【0028】比較例3では、脱脂及び表面調整後に塗布
型クロメート処理を施したステンレス鋼板に、粒径17
μmのガラスビーズを5質量%配合したエポキシ系塗料
で下塗り塗膜を形成し、光沢調整剤として粒径0.7μ
mのシリカ粉を添加したポリエステル系塗料で上塗り塗
膜を形成した。塗膜硬度は鉛筆硬度が7Hと高い値を示
したが、塗膜中のシリカ粉のために塗膜表面が粗く洗浄
回復性に劣っていた。比較例4では、脱脂及び表面調整
後に塗布型クロメート処理を施したステンレス鋼板に、
粒径17μmのガラスビーズを5質量%配合したエポキ
シ系塗料で下塗り塗膜を形成し、ポリエステル系塗料で
膜厚25μmの上塗り塗膜を形成した。得られた塗装鋼
板は、洗浄回復性が良好であるものの、上塗り塗膜が厚
いことから塗膜硬度が向上しなかった。
【0029】
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の塗装金
属板は、内側塗膜に分散させたガラスビーズによって必
要硬さを塗膜に付与し、最表層塗膜の表面が粗くなるこ
となく洗浄回復性の向上を図っている。このようにして
塗膜硬度及び洗浄回復性を両立させているので、洗浄に
よる磨耗に耐え、ブラッシングによる汚染物質の洗浄除
去が容易になるので、土,埃,排気ガス中のカーボン粒
子等による汚染に曝される環境下のトンネル内装板,屋
外構造物用外板等として長期にわたって美麗な外観を維
持する塗装鋼板として使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/20 B32B 27/20 Z 27/36 27/36 C09D 5/16 C09D 5/16 7/12 7/12 167/00 167/00 C23C 28/00 C23C 28/00 C (72)発明者 圓谷 浩 千葉県市川市高谷新町7番1号 日新製鋼 株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4D075 AE03 AE27 CA02 CA13 CA33 CA34 CB04 DA06 DB02 DB04 DB05 DB06 DB07 DC01 DC05 EB32 EB33 EB35 EB45 EC03 EC24 EC53 4F100 AA21H AB01C AB03 AB04 AB18 AG00B AK01B AK41 AK41A AK53 BA10A BA10C BA25A CA23A CA23B CC00B DE01A DE01B EH46A EH46B EH462 EH711 GB07 JB13A JK09 JL06 YY00A YY00B 4J038 CD122 CG162 DD001 HA216 HA286 HA336 HA446 HA486 KA08 KA21 MA02 NA01 NA05 NA11 PB03 PB05 PC02 4K044 AA02 AA03 AA06 AB02 BA10 BA12 BA15 BA17 BA21 BB03 BB04 BB05 BB11 BC02 BC06 CA11 CA16 CA53

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配合される粉状添加材の粒径を0.5μ
    m以下に規制した熱硬化型ポリエステル系樹脂塗料で形
    成された膜厚3〜20μmの最表層塗膜と、ガラスビー
    ズを配合した塗料で形成された最表層塗膜直下の内側塗
    膜が基材金属板の表面に設けられており、内側塗膜の膜
    厚をT(μm),ガラスビーズの平均粒径をR(μ
    m)、内側塗膜中のガラスビーズ含有量をM(質量%)
    とするとき、R/T=0.8〜2及び(R/T)×M=
    1〜40の関係が満足していることを特徴とする耐摩耗
    性及び洗浄回復性に優れた塗装金属板。
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