JPH0931577A - ダイヤフラム - Google Patents

ダイヤフラム

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JPH0931577A
JPH0931577A JP9147096A JP9147096A JPH0931577A JP H0931577 A JPH0931577 A JP H0931577A JP 9147096 A JP9147096 A JP 9147096A JP 9147096 A JP9147096 A JP 9147096A JP H0931577 A JPH0931577 A JP H0931577A
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JP
Japan
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diaphragm
gas
mechanical strength
corrosion resistance
hard
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Application number
JP9147096A
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English (en)
Inventor
Osamu Takahashi
修 高橋
Yutaka Koyama
豊 児山
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイヤフラムに関する発明である。半導体製
造に使用する超高純度特殊ガスを供給するクリーンバル
ブに使用し、高い機械的強度と疲労強度を有するため耐
久性に優れ、耐食性に優れているために腐食によるパー
ティクルが発生し難く、表面が優れた非触媒性を示すた
めに分解性の高いガスも分解させ難く、アウトガスも発
生し難いダイヤフラムを提供する。 【解決手段】 Co−Ni基合金、例えば、組成は重量
比でCo30〜40%、Ni27〜36%、Cr12〜
26%、Mo8〜13%、Mn、Ti、Al、Feの1
種または2種以上各0.1〜3%、Nb0.5〜3%、
ミッシュメタル0.005〜0.05%、及び不可避不
純物より成るCo−Ni基合金を、最終加工度20〜9
0%で冷間圧延した材料を用いるダイヤフラム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はダイヤフラムに関するも
のであり、特に半導体製造に使用する超高純度特殊ガス
を供給するためのクリーンバルブのダイヤフラムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体製造に使用する超高純度特殊ガス
を供給するためのクリーンバルブ用ダイヤフラムの材料
として、ステンレス鋼、Ni基合金、Co基合金等が使
用されていた。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】半導体製造に使用す
る超高純度ガスは、腐食性の強いHBr、HClのよう
なハロゲン系のガスや、分解性の高いSiH4のような
特殊ガスである。これらのガスの供給系からアウトガス
や腐食によるパーティクルが発生すると半導体を汚染し
品質や歩留りの低下の原因となる。また、分解性の高い
ガスの場合にはガスを分解させずにユースポイントまで
供給しなければならない。さらに、これらのガスの多く
は人体に危険であるために破損によりガスが外部に漏れ
ることがあってはならない。
【0004】従って、クリーンバルブのダイヤフラムに
も次のような特性が要求される。 (1)アウトガスが発生しない。 (2)耐食性に優れ、腐食によるパーティクルが発生し
ない。 (3)分解性の高いガスに対しても非触媒性であり、ガ
スを分解させない。 (4)機械的強度が高く高圧に耐え、耐久性に優れてい
る。
【0005】これらの要求特性に対し、アウトガスの発
生については真空溶解材の採用、ダイヤフラムの面粗度
の向上等により改善されているが、他の項目については
全てを十分に満足するものがないという課題を有してい
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明におけるダイヤフラムの材質を、高い機械的
強度と高い疲労強度及び耐食性を有するCo−Ni基合
金とした。このCo−Ni基合金とは、例えば、組成は
重量比でCo30〜40%、Ni27〜36%、Cr1
2〜26%、Mo8〜13%、Mn、Ti、Al、Fe
の1種または2種以上各0.1〜3%、Nb0.5〜3
%、ミッシュメタル0,005〜0.05%、及び不可
避不純物より成るCo−Ni基合金を示す。
【0007】ここでCo30〜40%、Ni27〜36
%を含むCo−Ni基合金に限定した理由は、切り欠き
もろさがなく、機械的強度、疲労強度、耐食性、加工性
に優れているからである。Coが30%未満では機械的
強度が低下し、Coが40%を越えると硬くなり冷間加
工性が低下し不適当である。Ni27〜36%の理由は
機械的強度と加工性を維持する最適範囲を示している。
FeもNiと同様の効果があるが、耐食性を低下させな
いためにこの範囲にしてある。
【0008】Cr12〜26%、Mo8〜13%の理由
は、Co、Niを含有した条件において優れた耐食性を
有する最適範囲を示し、この下限未満では耐食性が劣
り、この上限を越えると冷間加工において硬くなり加工
困難になるため不適当である。Mnは脱酸剤としての効
果及び溶体化処理に際してマトリクスの軟化を助ける。
Alは脱酸剤としての効果及び機械的強度を高める効果
がある。Tiは結晶粒微細化の効果がある。Nbは機械
的強度を更に高める効果があるが、3%を越えると硬く
なり過ぎ不適当である。ミッシュメタルは合金の清浄度
を向上し、熱間加工性を著しく改善する。二次的効果と
して靱性の向上、粒界腐食の改善の効果もある。
【0009】この合金を真空溶解にて溶製し、鍛造、熱
間圧延加工の後、最終圧延加工度20〜90%で冷間圧
延を行う。ここで加工度を20%以上としたのは、加工
度がこれより低くなるとダイヤフラムに必要な機械的強
度が得られないからであり、加工度を90%以下とした
のは、加工度がこれより高くなるとダイヤフラムの靱性
が低下するからである。圧延加工後、プレス抜き加工、
成形加工、表面研磨加工を行いダイヤフラムに仕上げ
る。また、この合金は時効硬化型合金なので、必要に応
じて最後に500〜600℃で時効処理して更に機械的
強度を高めることができる。図2にダイヤフラムの製造
工程の例を示す。
【0010】
【作用】前記のような構成により、機械的強度が高くて
高圧ガスにも耐え、疲労強度が高いために繰り返しのバ
ルブ開閉にも疲労破壊やへたりが起こり難く、耐食性に
優れているために腐食性の強いガスに対してもパーティ
クルが発生し難く、分解性の高いガスに対してもガスを
分解させ難く、アウトガス発生も少ないダイヤフラムを
得ることができる。
【0011】
【実施例】Co−Ni基合金(合金A)を真空溶解にて
溶製し、鍛造、熱間圧延加工の後、常温で最終圧延加工
度75%で圧延加工を行い、厚さ0.15mmの薄板材
にした。この薄板材をプレスにて直径20mmの円板に
打ち抜き、部分球殻形状に成形加工した。接ガス面とな
る部分球殻内面はポリッシングにより面粗度Rmax
0.03μmに仕上げた。このようにして製造したダイ
ヤフラムの特性を調べた。尚、比較材としてSUS31
6L,Ni基合金(ハステロイ合金)、Co基合金(当
社合金名スプロン100)でもダイヤフラムを製造し、
特性を調べた。
【0012】表1に本発明ダイヤフラムの組成を示す。
また、図1に部分球殻形状ダイヤフラムの形状例を示
す。
【0013】
【表1】
【0014】表2に各ダイヤフラムの引張強さ、硬度を
示す。本発明ダイヤフラムは引張強さ、硬度共に最も高
く、機械的強度に優れていることがわかる。また、表3
にダイヤフラムを所定量だけ繰り返したわませたときの
破壊に至るまでの繰り返し数による耐久性を比較した結
果を示す。本発明ダイヤフラムは100万回でも破壊せ
ず、耐久性に優れていることがわかる。
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】次に、表4に60℃の各種薬液中での1時
間当たりの腐食減量による耐食性比較結果を示す。本発
明ダイヤフラムはどの薬液に対しても腐食減量が小さ
く、耐食性に優れていることがわかる。
【0018】
【表4】
【0019】次に、ダイヤフラム表面のガスに対する触
媒反応を調べるために、SiH4ガスの温度を変えなが
ら各種ダイヤフラムの表面に接触させて、SiH4ガス
がダイヤフラム表面と反応して分解してH2ガスが発生
する温度を調べた。表5に各種ダイヤフラムのSiH4
ガス分解によるH2ガス発生温度を示す。本発明ダイヤ
フラムは分解温度が350℃と高く、SiH4ガスに対
して非触媒性に優れ分解させ難いことがわかる。
【0020】
【表5】
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明ダイヤフラ
ムは機械的強度が高く、疲労強度が高くて耐久性に優
れ、耐食性に優れているためにパーティクルが発生し難
く、表面が優れた非触媒性を示すために分解性の高いガ
スに対しても分解させ難く、アウトガスの発生も少ない
ため、半導体製造に使用する超高純度特殊ガスを供給す
るためのクリーンバルブ用ダイヤフラムとして最適であ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】部分球殻形状ダイヤフラムの形状例を示す図で
ある。
【図2】ダイヤフラムの製造工程の例を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工硬化及び時効硬化型Co−Ni基合
    金を用いることを特徴とするダイヤフラム。
  2. 【請求項2】 組成は重量比でCo30〜40%、Ni
    27〜36%、Cr12〜26%、Mo8〜13%、M
    n、Ti、Al、Feの1種または2種以上各0.1〜
    3%、Nb0.5〜3%、ミッシュメタル0.005〜
    0.05%、及び不可避不純物から成るCo−Ni基合
    金を用いることを特徴とするダイヤフラム。
  3. 【請求項3】 組成は重量比でCo30.9〜37.2
    %、Ni31.4〜33.4%、Cr19.5〜20.
    5%、Mo9.5〜10.5%、Mn0.1〜0.5
    %、Ti0.3〜0.7%、Fe1.1〜2.1%、N
    b0.8〜1.2%、ミッシュメタル0.01〜0.0
    2%、及び不可避不純物より成るCo−Ni基合金を用
    いることを特徴とするダイヤフラム。
  4. 【請求項4】 請求項2または3に記載の合金を、最終
    加工度20〜90%で冷間圧延した材料を用いることを
    特徴とするダイヤフラム。
JP9147096A 1995-05-17 1996-04-12 ダイヤフラム Pending JPH0931577A (ja)

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