JPH09313720A

JPH09313720A - カード式遊技設備

Info

Publication number: JPH09313720A
Application number: JP13895896A
Authority: JP
Inventors: Sadao Ioki; 定男井置
Original assignee: Sophia Co Ltd
Current assignee: Sophia Co Ltd
Priority date: 1996-05-31
Filing date: 1996-05-31
Publication date: 1997-12-09
Anticipated expiration: 2016-05-31
Also published as: JP3719778B2

Abstract

(57)【要約】【課題】この発明は、遊技状態に関した玉貸し状態を
遊技店側だけでなく外部装置（カード会社）においても
監視可能にし、遊技カードを使用した不正な玉貸しを可
及的に防止出来るようにしたカード式遊技設備を提供す
る。【解決手段】このカード式遊技設備においては、遊技
状態に応じた遊技状態信号を外部に出力する手段を備え
た遊技機１０から出力された遊技状態信号を、カード式
玉貸し機２０が遊技状態入力手段を介して受け入れ、そ
の受け入れた遊技状態信号に関した情報をカード式玉貸
し機２０が送信手段を介してカード会社（外部装置）５
０に対して送信する。その結果、カード会社（外部装
置）５０により、遊技状態に関連した玉貸し情報が監視
可能となって、カード会社側が不正カードを使用した玉
貸しを監視することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、遊技カードに記
録された有価価値情報を遊技媒体に変換して貸し出し該
貸し出しに関連した情報を外部装置等に対して送信する
送信手段を備えた遊技媒体貸出装置、及び該遊技媒体貸
出装置により貸し出された遊技媒体により遊技が可能で
あって各種遊技状態を発生可能な遊技機等からなるカー
ド式遊技設備に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、遊技機の隣にカード式玉貸し
装置を備え、該カード式玉貸し装置にプリペードカード
（遊技カード）を挿入し、該遊技カードに記録されてい
る有価価値情報を遊技媒体（例えば、遊技球やコイン）
に変換して遊技を可能にするカード式遊技設備が知られ
ている。

【０００３】従来のカード式遊技設備においては、遊技
機に設けられた玉排出装置と玉貸し操作部に対してカー
ド式玉貸し装置が接続され、遊技者の玉貸し操作部の操
作に基づき玉貸し操作等の信号がカード式玉貸し装置に
入力され、その入力に基づいて、カード式玉貸し装置か
ら遊技機の玉貸し装置に対し所定の遊技球の排出指令信
号が送信されて、遊技球の排出が行われるようになって
いる。そして、その玉貸しを行った遊技球分の有価価値
情報が減算され遊技カードの有価価値情報がその減算後
のものに書き換えられて返却操作時に返却されるように
なっている。

【０００４】カード式玉貸し装置は、中継装置とカード
データ転送装置を介して遊技店外部のカード会社の管理
装置と電話回線により接続されることにより、上記玉貸
し情報等がカード会社の管理装置に対して送信可能とな
っている。

【０００５】そして、遊技店はカード会社より遊技カー
ドを購入し、遊技カードに書き込まれている有価価値情
報に対応した金額（１０００円、３０００円等）及びカ
ード自体の代金（例えば、１４円）を支払う。一方、遊
技店は、当該遊技店において遊技カードを使用した玉貸
し金額（有価価値情報金額）をカード会社に請求（送
信）して支払いを受けるシステムになっている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】現在、遊技カードにお
いても、テレホンカードと同様、改竄等が多く行われ、
カード会社が多大な不利益を被っている。

【０００７】カードの改竄等の例としては、帰零した遊
技カードに、再度、不正に有価価値情報を書き込んでパ
ンチ穴の閉塞を行ったもの、度数の減らない有価価値情
報を書き込んだものなどがある他、物によっては使用済
みの遊技カードを使用しないで、偽造遊技カードを作っ
ている者もいるようである。

【０００８】不正の手口としては、改竄遊技カード等に
より球を引き出して通常の遊技を行うことによって大当
たり等を発生させることにより多くの賞球を得てそれを
景品に交換する方法と、遊技を行わないか、或いは、形
式的に遊技を行いながら、連続して玉を引き出しそれを
景品に交換する方法などがある。しかし、遊技を行わな
いで改竄遊技カード等により玉を引き出す方法だと、大
当たり等の発生無しに多量の遊技球を獲得した状態とな
って遊技店の店員に気づかれるため、最初は通常に遊技
を行って大当たりや確率変動状態などを発生させること
により、或る程度遊技球を獲得した状態にしてから上記
連続した玉の引き出しを行ってそれを景品に交換する方
法も行われている。

【０００９】このような不正行為の防止対策として、遊
技店側では、遊技者の遊技状態を厳重に監視するか、或
いは、遊技機の連続玉貸し状態を監視してその状態を報
知する不正行為防止装置を設置することも考えられる。
が、上記の様に係員に目立たないように、或いは監視装
置に検出しないように、不正行為を行うことが考えら
れ、十分な対策にはならない。

【００１０】また、従来のシステムにおいては、改竄カ
ードの使用による玉貸しがあっても、カード会社のみが
不利益を負い、遊技店においては改竄カードによる玉貸
し額もカード会社に請求できて何等不利益を負うことが
無いので、遊技店によっては、改竄カードの使用を見逃
すこともある。そればかりでなく、遊技店も絡んでの不
正行為がなされることも考えられる。例えば、遊技店側
で改竄カード等を用意して玉貸しを行ったり、或いはそ
の遊技店でその改竄カード等を用いて営業時間外に玉貸
しを行って売上を伸ばしたりする等である。といった理
由などにより、遊技店側で改竄カード等による不正行為
を監視することでは、完全に問題を解消することは難し
い。

【００１１】この発明は上記課題を解決するためになさ
れたもので、遊技状態に関連した玉貸し状態を遊技店側
だけでなく遊技店の外部においても監視を可能にして玉
貸し上の不正を可及的に防げるようにした遊技設備を提
供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１記載の発明は、遊技カードの挿入に基づ
き、該遊技カードに記録された有価価値情報を遊技媒体
に変換して貸出可能であり、該貸出に関連した情報を外
部装置に対して送信する送信手段を備えた遊技媒体貸出
装置と、該遊技媒体貸出装置により貸し出された遊技媒
体により遊技が可能であって、各種遊技状態を発生可能
な遊技機と、からなるカード式遊技設備において、前記
遊技機は、複数種類の遊技状態に対応する遊技状態信号
を外部に出力する遊技状態出力手段を備えており、ま
た、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技状態出力手段か
ら出力される遊技状態信号を受け入れる遊技状態信号入
力手段を備え、該遊技状態信号入力手段により受け入れ
た遊技状態信号に関連した情報を前記送信手段により外
部装置に対して送信可能にしたことを特徴としている。

【００１３】この請求項１記載の発明によれば、複数種
類の遊技状態に対応した遊技状態信号を外部に出力する
遊技機の遊技状態出力手段から出力された複数種類の遊
技状態に対応した遊技状態信号を、遊技媒体貸出装置が
遊技状態信号入力手段を介して受け入れ、その受け入れ
た遊技状態信号に関連した情報を遊技媒体貸出装置の送
信手段を介して外部装置（カード会社）に対し送信可能
となり、その結果、外部装置により、遊技状態に関連し
た玉貸し情報の監視が可能となって、例えば、所定時間
内或いは所定の打ち込み球内での連続玉貸し状態や、大
当たり状態或いは確率変動状態中での玉貸し状態などを
外部装置側で知ることができ、それによって、不正カー
ドを使用した玉貸し状態を監視することができる。

【００１４】ここで、遊技機は、パチンコ遊技機、パチ
コン機及び雀球遊技機などの弾球遊技機、パチスロ機、
スロットマシーンなど、どのような遊技機であってもよ
い。有価価値情報は、例えば、金額などである。遊技媒
体は、パチンコ遊技機などの弾球遊技機にあっては遊技
球であり、パチスロ機などにあってはコインである。

【００１５】外部装置は、例えば、カード会社（監視装
置）などである。遊技状態とは、例えば、１種のパチン
コ遊技機においては大当たり状態、確率変動状態、打ち
込み球の発生状態、などである。

【００１６】請求項２記載の発明は、遊技カードの挿入
に基づき、該遊技カードに記録された有価価値情報を遊
技媒体に変換して貸し出し可能であり、該貸し出しに関
連した情報を外部装置に対して送信する送信手段を備え
た遊技媒体貸出装置と、該遊技媒体貸出装置により貸し
出された遊技媒体により遊技が可能であって、各種遊技
状態を発生可能な遊技機と、前記遊技媒体貸出装置によ
る前記遊技媒体の玉貸し状態を監視する外部監視装置と
からなるカード式遊技設備であって、前記遊技機は、複
数種類の遊技状態に対応する遊技状態信号を外部に出力
する遊技状態出力手段を備え、前記遊技媒体貸出装置
は、前記遊技状態出力手段から出力される遊技状態信号
を受け入れる遊技状態信号入力手段を備え、該遊技状態
信号入力手段により受け入れた遊技状態信号に関連した
情報を前記送信手段により前記外部監視装置に対して送
信可能であり、前記外部監視装置では、前記遊技媒体貸
出装置から送られてくる前記遊技媒体の貸し出しに関連
した情報と、前記遊技機から送られてくる前記各種遊技
状態に関連した情報とに基づいて前記各種遊技状態に対
する玉貸し状態の監視が行われることを特徴としてい
る。

【００１７】この請求項２記載の発明によれば、複数種
類の遊技状態に対応した遊技状態信号を外部に出力する
遊技機の遊技状態出力手段から出力された複数種類の遊
技状態に対応した遊技状態信号を、遊技媒体貸出装置が
遊技状態信号入力手段を介して受け入れ、その受け入れ
た遊技状態信号に関連した情報を遊技媒体貸出装置の送
信手段を介して外部装置（カード会社）に対し送信可能
とし、その結果、前記外部監視装置に対して、遊技媒体
貸出しに関連した情報と、遊技状態信号に関連した情報
と、を入力することにより遊技状態に対する玉貸し状態
の監視が行われ、不正カードの使用による不正行為を確
実に監視でき、また、外部装置（カード会社）でもって
集中的に不正の監視ができる。

【００１８】請求項３記載の発明は、請求項１又は２記
載のカード式遊技設備において、前記遊技媒体貸出装置
が、該遊技媒体貸出装置への前記各種遊技状態信号の入
力に基づき、前記各種遊技状態信号に対する玉貸し状態
を監視する監視手段を備え、該監視手段における監視結
果情報を前記外部装置に対して送信可能にしたことを特
徴とする。

【００１９】この請求項３記載の発明によれば、遊技媒
体貸出装置（カード式玉貸し機）内にも、遊技機からの
遊技状態信号に基づく玉貸し状態を監視する手段を備
え、監視結果情報を外部装置に送信することにより、外
部装置における処理負担が軽減でき、システム構成がよ
り理想的になる。また、例えば、遊技媒体貸出装置での
監視結果を利用して、店内での不正報知や遊技の不能な
どを行うことができ、不正遊技に対してより有効とな
る。

【００２０】請求項４記載の発明は、請求項１、２、又
は３記載のカード式遊技設備において、前記各種遊技状
態に対する玉貸し状態の監視は所定期間内における連続
した玉貸し状態であることを特徴とする。

【００２１】この請求項４記載の発明によれば、遊技機
の各種遊技状態に対する玉貸し状態の監視は、所定期間
内（例えば、所定時間内あるいは所定の打ち込み球数
内）における連続した玉貸し状態に対して行われ、より
確実な不正遊技の防止が可能になる。

【００２２】請求項５記載の発明は、請求項１、２、
３、又は４記載のカード式遊技設備において、前記各種
遊技状態に対する玉貸し状態の監視は、遊技機で発生す
る賞球の獲得し易い状態における玉貸し状態であること
を特徴とする。

【００２３】この請求項５記載の発明によれば、遊技機
の各種遊技状態に対する玉貸し状態の監視は、遊技機で
発生する賞球の獲得しやすい状態（例えば、大当たり状
態、確率変動状態など）で行われ、より確実な不正遊技
の防止が可能になる。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、この発明に係わるカード式
遊技設備の実施の形態について図面を参照しつつ説明す
る。

【００２５】図１はこの発明の実施の形態に係わるカー
ド式遊技設備のシステム図であり、図２は主要なシステ
ム構成設備の斜視図、図３はパチンコ遊技機とそれに付
設されたカード式玉貸し機の前面斜視図、図４はパチン
コ遊技機の遊技盤正面図である。

【００２６】図１に示すように、遊技店側のカード式遊
技設備（破線図内）のシステムは、大きく分けて、２系
統からなっている。

【００２７】１系統は、遊技機１０，１０，・・、計数
機１１、景品交換ＰＯＳ１２、及び、それら装置から送
られてくる遊技媒体に関する情報を店側が統括管理する
管理装置４０などからなり、店全体の遊技球の流れや球
数それに各遊技機の遊技状態を把握する系統である。

【００２８】各遊技機１０，１０，・・からは、玉貸し
数、打ち込み球数、及び各遊技機の遊技状態、などに関
する情報が、球計数機１１からは、遊技者が持ち玉を球
計数機で景品交換チケットと交換した球数に関する情報
が、景品交換ＰＯＳ１２からは、遊技者が持ち玉を景品
と交換した球数に関する情報が、それぞれ管理装置４０
に対して送信され、これを店側が集中管理する。また、
管理装置４０はカードデータ転送装置３０との間でデー
タのやりとりを行う。

【００２９】もう１系統は、カード式（台間）玉貸し機
２０，２０，・・、カード発行機２１、カード受付機２
２、及び、それら装置からのデータを、副中継装置３
２、主中継装置３１（以下、中継装置３１，３２と記す
場合がある）を介して収集しカード会社に送信するカー
ドデータ転送装置３０からなり、カード及びカードを使
用した玉貸しに関する情報を把握する系統である。

【００３０】カード式（台間）玉貸し機２０，２０，・
・からは、玉貸しに関する情報とともに付設の各遊技機
１０，１０，・・の遊技状態信号が、カード発行機２１
からは、発行したカードの種類や枚数に関する情報が、
カード受付機２２からは、受け付けたカードが正規のも
のかどうかに関する情報が、カードデータ転送装置３０
に対して、副中継装置３２及び主中継装置３１を介して
送信される。カードデータ転送装置は、前記の情報と、
管理装置４０から送られてくる情報とを、電話回線など
を通じて外部装置であるカード会社５０に送信する。そ
して、カード会社５０側は、その送られてきたデータを
基にして、カード遊技に関する不正を監視することがで
きる。

【００３１】図２は、図１のカード式遊技設備における
主要構成要素の斜視図である。

【００３２】島設備６０には、遊技機１０，１０，・
・、及び各遊技機に付設されたカード式（台間）玉貸し
機２０，２０，・・、が設置され、また、カード式（台
間）玉貸し機２０，２０，・・、カード発行機２１、並
びにカード受付機２２などからのデータを、カードデー
タ転送装置３０に送信するための中継装置３１，３２が
設置されている。

【００３３】カード発行機２１は、遊技者が、遊技をす
るためのプリペイドカード（以下、遊技カード又はカー
ド）を購入する装置で、また、発券したカードに関する
情報（カード種別や枚数など）を、中継装置３１，３２
を通してカードデータ転送装置３０に送信する。

【００３４】カード受付機２２は、カードが正規のもの
か偽造されたものかを判定するため店内に設置された装
置で、結果は中継装置３１，３２を通してカードデータ
転送装置３０に送信する。

【００３５】管理装置４０は、遊技機１０，１０，・・
からは、玉貸し数、打ち込み球数、及び遊技状態に関す
る情報を、球計数機１１からは、景品交換チケットと交
換された遊技球に関する情報を、景品交換ＰＯＳ１２か
らは、景品と交換された遊技球に関する情報を、受信
し、また、それら装置に対してデータを送信して、店全
体を統括管理及び運営する役割を果たしている。この他
にも、カードデータ転送装置３０を介してカード会社５
０と不正監視や運営に関した情報のやり取りを行ってい
る。

【００３６】カードデータ転送装置３０は、カード会社
に、不正監視及び運営上必要な遊技店側の情報（玉貸し
情報、遊技情報等）を送り、また、カード会社からの情
報を遊技店側の各装置に転送する働きをする。詳細な情
報のやり取りに関しては図１０カードデータ転送装置の
メインフローの説明を参照のこと。

【００３７】図３は、遊技機１０とそれに付設されたカ
ード式玉貸し機２０を示す斜視図である。

【００３８】遊技機１０は、いわゆる１種のもので、遊
技カードによって玉貸しが行われ、確率変動状態、時間
短縮状態、大当たり発生状態、などの複数種類の遊技状
態の発生が可能である。そして、各遊技状態に対応した
遊技状態信号を外部（カード式玉貸し機や管理装置）に
出力する遊技状態出力手段を備えている。

【００３９】カード式玉貸し機２０は、付設された遊技
機１０からの遊技状態信号の入力手段を備え、また、該
カード式玉貸し機２０の玉貸しに関する情報、及び付設
遊技機１０から送られてくる遊技状態に関する情報を、
赤外通信あるいはケーブル通信によって外部に出力する
手段を備えている。

【００４０】図３に示されているカード式玉貸し機２０
は、赤外通信によって外部と通信を行うための通信部
（通信制御装置２００）を備えた機種で、カードによる
玉貸し情報と付設遊技機からの遊技状態に関する情報と
は、通信部から副中継装置３２を介して主中継装置３１
に赤外送信され、主中継装置３１からカードデータ転送
装置３０にシールド線によってケーブル送信される。そ
して、カードデータ転送装置３０は、送られてきた情報
をカード会社５０に対して電話回線を通じて送信する。

【００４１】図４は、パチンコ遊技機１０の遊技盤正面
図であり、いわゆる１種のパチンコ遊技機のものが例示
されている。以下にこの遊技盤正面図の説明、及び大当
たり発生状態、確率変動状態について述べる。

【００４２】遊技盤７１のガイドレール７２で囲まれた
遊技領域７３には、特別図柄の可変表示装置７４、特別
変動入賞装置７５、普図始動ゲート７６，７６、普通図
柄の可変表示器７７、一般入賞口７８，７８，・・・、
特図始動口をかねた普通変動入賞装置７９、風車とよば
れる方向変換部材８０，８０，・・・、サイドランプ８
１，８１，・・・、障害釘などが配設されている。

【００４３】そして、特別図柄の可変表示装置７４には
例えば液晶表示画面などによって構成される可変表示部
７４ａ、特図始動記憶表示器７４ｂ，７４ｂ，・・・等
が設けられ、普図始動ゲート７６，７６の下方には普図
始動記憶表示器７６ａ，７６ａ，・・・が配設されてい
る。

【００４４】普通変動入賞装置７９の左右一対の開閉部
材７９ａ，７９ａは、常時は遊技球１個分受け入れうる
間隔を開けた状態に閉じているが、普通図柄表示器７７
の普図可変表示遊技の結果如何によって、逆「八」の字
状に開いて遊技球を受け入れやすい状態に変化するよう
になっている。

【００４５】特別変動入賞装置７５は閉開扉７５ａによ
って閉開される大入賞口７５ｂを備えている。閉開扉７
５ａは常時は閉じているが、特別図柄の可変表示装置７
４の特別図柄可変表示遊技（特図可変表示遊技）の結果
如何によって、開放されるようになっている。

【００４６】次に、大当たり発生状態、確率変動状態に
ついて説明する。

【００４７】遊技領域７３中に打ち込まれた遊技球が普
通変動入賞装置７９に入賞すると、その入賞が特図始動
スイッチ７９ｂに検出されて、可変表示装置７４の可変
表示部７４ａに特別図柄の変動表示がなされることによ
り、特別図柄の可変表示遊技が行われる。この特別図柄
可変表示遊技において、左、中、右の図柄が順に停止さ
れる過程において、大当たりを発生させる可能性のある
停止表示態様（例えば、「１，１，−」、「２，２，
−」、「３，３，−」など）となった場合は、それらリ
ーチの態様に応じてリーチ表示態様に変換される。

【００４８】この特別図柄可変表示遊技の結果として、
その停止図柄が大当たりを発生させる所定の停止表示態
様（例えば、「１，１，１」、「２，２，２」、「３，
３，３」などのぞろ目）となった場合、大当たりと呼ば
れる特別遊技が発生される。

【００４９】この特別遊技は、特別変動入賞装置７５の
開閉扉７５ａが所定時間開放されて閉じるサイクルを１
サイクルとし、各サイクル中遊技者が大入賞口７５ｂ中
の継続入賞領域の継続スイッチに検出されることを条件
に所定サイクル（例えば、１６サイクル）まで継続され
る遊技である。ただし、各サイクル中、大入賞口７５ｂ
に遊技球が所定個数（例えば、１０個）入賞したときは
その時点でそのサイクルを終了する。

【００５０】また、この特別変動遊技が大当たり発生の
所定の停止図柄態様（例えば、「１」，「３」，
「５」，「７」，「９」など、特別図柄が３個揃ったぞ
ろ目、確率変動図柄と言う）で発生したときには、その
大当たりの特別遊技の終了後、例えば、その後に大当た
りが２回発生するまで大当たりの発生確率が高確率とな
る確率変動状態が発生する。この確率変動状態中は、普
通図柄の可変表示図柄でのあたりの発生確率も高くな
る、普通図柄の確率変動状態となる。確率変動状態は特
別遊技中は中断された状態となる。確率変動中に再度所
定の停止図柄態様（例えば、「１」，「３」，「５」，
「７」，「９」などの確率変動図柄が３個揃ったぞろ
目）で大当たりが発生したときには、所定の制限の下で
確率変動状態が継続して発生される。

【００５１】大当たり発生状態中には大量に出玉が出
て、確率変動状態中にも遊技者の持ち玉は減りにくく
（場合によれば微増していく）、これら状態中には不正
遊技カードを使用した不正な玉出しが行われやすくな
る。

【００５２】図５は、図３で図示した遊技機１０とそれ
に付設したカード式玉貸し機２０の間の、玉貸し情報及
び遊技機の遊技情報に関する信号のやりとりの詳細を示
したブロック図である。

【００５３】遊技機１０の内部装置には、玉貸しスイッ
チ１００、返却スイッチ１０１、カード残額表示器１０
２、玉貸し有効表示器１０３、排出制御装置（玉貸し情
報を受け、玉貸し完了情報を送る）１０４、役物制御装
置（遊技情報を送る）１０５、等がある。

【００５４】カード式玉貸し機２０の内部装置には、通
信制御装置２００、カードＲ／Ｗ装置２０１、外部記憶
装置２０２、リセットスイッチ２０３、玉貸し額設定ス
イッチ２０４、報知ランプ２０５、Ｉ／Ｏインターフェ
ース２０６、ＣＰＵ２０７、ＲＯＭ２０８、ＲＡＭ２０
９、クロック２１０、等がある。

【００５５】遊技機１０とカード式玉貸し機２０間のデ
ータの受け渡しは、カード式玉貸し機内に備わったＩ／
Ｏインターフェース２０６を通じて行われる。

【００５６】遊技機１０からカード式玉貸し機２０へ送
られる情報には、遊技者の玉貸しスイッチ１００の操作
による玉貸し要求の情報、遊技者の返却スイッチ１０１
の操作によるカード返却要求の情報、排出制御装置１０
４が玉貸しを完了したことを知らせる玉貸完了情報、役
物制御装置１０５が発生する遊技情報（大当たり情報、
確率変動情報、普図時短情報、打ち込み球情報など）、
などがある。

【００５７】カード式玉貸し機２０から遊技機１０へ送
られる情報には、カード残額表示器１０２に対する遊技
カードの残度数に関する情報、玉貸有効表示器１０３に
対する玉の貸出が有効状態であるかどうかに関する情
報、排出制御装置１０４に対する玉貸しのための玉排出
命令情報、などがある。

【００５８】通信制御装置２００は、カード式玉貸し機
２０が中継装置を介してカードデータ転送装置３０と赤
外通信を行う為の通信部である。

【００５９】カードＲ／Ｗ装置２０１は、残度数情報、
セキュリティー情報、当店情報などをカードから読み取
り、また、玉貸しによる残度数情報などをカードに書き
込む装置である。

【００６０】外部記憶装置２０２は、中央演算処理装置
ＣＰＵ２０７、ＲＯＭ２０８、ＲＡＭ２０９、クロック
２１０からなるカード式玉貸し機２０の内部コンピュー
タ部のデータ記憶装置であり、Ｉ／Ｏインターフェース
２０６を通じて読み込み書き込みが行われる。

【００６１】リセットスイッチ２０３は、不正が行われ
たと判定され遊技機が遊技不能状態になった場合に、こ
のリセットスイッチの操作により、遊技可能状態に復帰
する。

【００６２】玉貸し額設定スイッチ２０４は、遊技機の
玉貸しスイッチ一回の操作によって貸し出される遊技球
の額を設定するスイッチである。

【００６３】報知ランプ２０５は、遊技状態に異常が起
こったり、不正が行われたときに、外部（店側）に知ら
せるためのランプである。

【００６４】また、カード式玉貸し機２０は内部に、Ｉ
／Ｏインターフェース２０６、中央演算処理装置ＣＰＵ
２０７、リードオンリーメモリＲＯＭ２０８、ランダム
アクセスメモリＲＡＭ２０９、クロックジェネレータク
ロック２１０、を備え、自身で演算処理する能力を有す
る。

【００６５】図６は、カード式玉貸し機２０によって行
われる制御処理のメインフローを示す図である。

【００６６】電源が投入されると、先ず、ステップＳ１
で自己診断処理が行われる。この処理では、玉貸し装置
内の各装置間のＩ／Ｏインターフェースのチェック及び
メモリのチェック等を行い、次のステップＳ２に移行す
る。

【００６７】ステップＳ２の開店処理では、通信回線の
テスト、初期化処理、玉貸しＳＷ１回の入力での玉貸し
額の設定等の設定処理等を行い、また、遊技機との通信
の状態を監視して、遊技データの受信が正常でないと起
動しないよう設定されている。各項目に異常がなければ
装置が起動し、ステップＳ３に移行する。

【００６８】ステップＳ３のカードプレイ処理では、カ
ード式玉貸し機２０に遊技カードを挿入するとカード情
報を読み込んで改竄や偽造がないかチェックし、遊技の
玉貸し情報の読み書き処理をカードに行う。また、カー
ドに関するエラー情報、及び玉貸し情報を通信メモリに
セットし次のステップＳ４通信処理に移行する。なお、
カードプレイ処理の詳細（サブルーチン）については図
７で説明する。

【００６９】ステップＳ４の通信処理では、ステップＳ
３のカードプレイ処理によって得られた、遊技カードに
関するエラー情報及び玉貸し情報をＴ−ＢＯＸ（カード
データ転送装置２０）へデータ送信し、次のステップ５
に移行する。

【００７０】ステップ５の不正監視処理では、ステップ
Ｓ４の通信処理によって収集された玉貸しに関するデー
タを基に、不正の監視を行う。そして、ステップＳ５か
らステップＳ３にリターンされ、以降この間の処理を繰
り返す。

【００７１】ステップＳ５における、収集データの処理
の仕方及び不正の監視方法には幾つかあり、図８、図
９、図１０のところで各監視方法の詳細について述べ
る。

【００７２】次に、図７には、カートプレイ処理のサブ
ルーチンを示すフローチャートが図示してある。

【００７３】ステップＳ１０では、カード式玉貸し機２
０に遊技カードの挿入があれば、ステップＳ１１に移
り、挿入がなければリターンされる。

【００７４】ステップＳ１１では、挿入された遊技カー
ドのカード情報の読み込み処理を行いステップＳ１２に
移行する。

【００７５】ステップＳ１２では、ステップＳ１１での
カード情報読み込み時にセキュリティ情報の正誤を判別
し、正しければステップＳ１５へ移り、間違った情報で
あればステップＳ１３に移ってエラー情報を通信メモリ
にセットし、カードはステップＳ１４排出処理（挿入口
から排出）される。

【００７６】ステップＳ１５では、ステップＳ１１で読
み込んだカード情報に、当店情報（該遊技店発行カード
で有るとの情報、或いはカード受付機を通したかの情
報）が有る場合はステップＳ１６に移り、無い場合、カ
ードはステップＳ１４排出処理される。

【００７７】ステップＳ１６では、ステップＳ１５でカ
ードに当店情報が有った場合にその情報の正誤を判別
し、正しければステップＳ１７に移り、間違った情報で
あればステップＳ１３に移ってエラー情報を通信メモリ
にセットし通信処理を行い、カードはステップＳ１４排
出処理される。

【００７８】ステップＳ１７では、挿入カードのカード
データ（カードの残度数など）を遊技機が７セグメント
表示して、外部（遊技者）に知らせる。

【００７９】ステップＳ１８では、表示されたカードデ
ータを視認した遊技者が、返却スイッチを押さなかった
（ＯＮにしなかった）場合は次のステップＳ１９に移
り、押した（ＯＮにした）場合はステップＳ２４に移っ
てカード排出を行う。

【００８０】ステップＳ１９では、前記遊技者が、玉貸
しスイッチを押した（ＯＮにした）場合ステップＳ２０
に移り、押さなかった（ＯＮにしなかった）場合はステ
ップＳ２３に移る。

【００８１】ステップＳ２０では、玉貸しスイッチがＯ
Ｎにされた場合、遊技機の玉排出装置に玉の排出命令を
出すための通信処理を行い、玉排出命令を受けた遊技機
は玉の排出（玉貸し）を行う。

【００８２】ステップＳ２１では、ステップＳ２０で行
われた玉貸し情報を通信メモリにセットし、通信処理に
よって外部装置に送信できるようにする。

【００８３】ステップＳ２２では、ステップＳ２０で行
われた玉貸し情報をカードに書き込みステップＳ２３に
移る。

【００８４】ステップＳ２３では、カード残度数が０に
なっていればステップＳ２４カード排出を行い、そうで
なければリターンされる。以上でこのサブルーチンは終
了する。

【００８５】次に、カード式玉貸し機２０のメインフロ
ーのステップＳ５不正監視処理方法についてその詳細を
説明する。ここでは３つの不正遊技の監視処理方法（但
し、内１つは不正防止処理の方法をとる）について、そ
れぞれ図８、図９、図１０の説明とともに述べる。

【００８６】図８はステップＳ５のサブルーチン不正監
視処理のフローチャートである。図８の不正監視処理で
は、カード式玉貸し機２０から、玉貸し情報と遊技状態
情報とを、カード会社（外部装置）５０に送信し、カー
ド会社５０がその情報を基にして不正遊技の有る無しを
判定する。以下に、このサブルーチンを説明する。

【００８７】ステップＲ１０では、玉貸し機が玉貸し有
効状態であれば次のステップＲ１１に移り、なければス
テップＲ１３に移る。

【００８８】ステップＲ１１では、遊技者が玉貸しスイ
ッチを押した（ＯＮにした）場合は、次のステップＲ１
２に移り、押さない（ＯＮにしない）場合は、ステップ
Ｒ１３に移る。

【００８９】ステップＲ１２では、遊技者が行った玉貸
しスイッチの操作回数及び各操作に対応した操作時間を
通信メモリにセットし、次のステップＲ１３に移る。そ
して、セットされた情報は、カード会社５０に送信され
る。

【００９０】ステップＲ１３では、遊技者が遊技中にそ
の遊技状態が大当たり発生状態になった場合は、次のス
テップＲ１５に移り、そうでない場合は、ステップＲ１
５に移る。

【００９１】ステップＲ１４では、ステップＲ１３で発
生した大当たりの発生回数及び各大当たりに対応した発
生時間を通信メモリにセットし、次のステップＲ１５に
移る。そして、セットされた情報は、カード会社５０に
送信される。

【００９２】ステップＲ１５では、ステップＲ１３での
大当たり発生の有無に係わらず、打ち込み球数を計数
し、ステップＲ１６に移る。

【００９３】ステップＲ１６では、ステップＲ１５で計
数された打ち込み球数情報を通信メモリにセットする。
そして、セットされた情報は、カード会社５０に送信さ
れる。以上でこのサブルーチンは終了しリターンされ
る。

【００９４】カード会社５０は、前記ステップＲ１１，
Ｒ１４，Ｒ１６において送信される情報を基にして不正
遊技の監視を行う。不正遊技監視結果の実際例について
は図１３、図１４のところで説明する。

【００９５】図９はステップＳ５のサブルーチン不正遊
技監視処理のフローチャートである。図９の不正監視処
理では玉貸し情報及び遊技状態情報を基にして、玉貸し
機内で不正の判定まで行い、判定結果をカード会社５０
に送信する。このように、図８の場合とは別な方法で不
正遊技の監視を行う。以下に、このサブルーチンを説明
する。

【００９６】ステップＲ２０では、遊技者が玉貸しスイ
ッチを押した場合は、次のステップＲ２１に移り、押さ
ない場合は、ステップＲ２４に移る。

【００９７】ステップＲ２１では、ステップＲ２０の玉
貸し操作が、前回の玉貸し操作から所定時間経過して行
われたかどうかによって不正の有る無しを判定する。所
定時間経過してない場合は不正有りの判定を受け次のス
テップＲ２２に移り、所定時間経過していれば不正無し
の判定でステップＲ２４に移る。実際の不正判定におい
ては、例えば、前回玉貸し操作から７５秒以内に玉貸し
が行われた場合は不正有りの判定を下すよう設定すれば
よい。なおこのとき、１回の連続玉貸による不正判定で
は誤った判定を下す可能性があるので、４，５回の連続
玉貸しで不正判定するように設定してもよい。

【００９８】ステップＲ２２では、ステップＲ２１で不
正有りの判定を受けた場合に、外部に対する不正の報知
及び遊技機の遊技不能化を行い、ステップＲ２３に移
る。このとき、リセットスイッチの操作によって再遊技
が可能になる。

【００９９】ステップＲ２３では、ステップＲ２１で不
正有りの判定を受けた場合に、該連続玉貸し情報を通信
メモリにセットし、ステップＲ２４に移る。そして、セ
ットされた情報はカード会社５０に送信される。

【０１００】ステップＲ２４では、遊技中に特定遊技状
態（大当たりや確変中などの持ち玉がある状態）に入っ
て、遊技機から特定遊技状態信号が発生した場合はステ
ップＲ２５に移り、発生していない場合はリターンされ
る。

【０１０１】ステップＲ２５では、特定遊技状態に入り
特定遊技状態信号が発生している状態において、遊技者
が玉貸しスイッチを所定回数操作した場合には、不正有
りと判定しステップＲ２６に移り、所定回数操作してな
い場合には、不正無しと判定しリターンされ元に戻る。
このとき、実際の不正判定においては、例えば、特定遊
技状態信号発生中に４，５回の玉貸し操作を行った場合
に不正有りの判定を下すよう設定したりする。但し、特
定遊技状態発生中での玉貸し操作であるから１回の操作
で不正有りの判定を下してもよい。

【０１０２】ステップＲ２６では、ステップＲ２５で不
正有りの判定を受けた場合に、外部に対する不正の報知
及び遊技機の遊技不能化を行い、ステップＲ２７に移
る。

【０１０３】ステップＲ２７では、ステップＲ２５で不
正有りの判定を受けた場合に、該不正玉貸し情報を通信
メモリにセットする。そして、セットされた情報はカー
ド会社５０に送信される。以上でこのサブルーチンは終
了しリターンされる。

【０１０４】この不正遊技監視処理では、玉貸し装置内
で不正の判定まで行い、その結果をカード会社５０に送
信するとともに、該遊技機の不正報知及び遊技不能を行
う。

【０１０５】次に、別実施例として、不正遊技監視処理
に代わって不正遊技防止処理を行う場合について説明す
る。不正遊技防止処理の場合、不正遊技の監視ではなく
禁止をおこなう。

【０１０６】図１０はステップＳ５の別実施例としての
サブルーチン不正遊技防止処理のフローチャートであ
る。図１０の不正防止処理では、連続玉貸し及び特定遊
技発生中の玉貸しを、それぞれある判定基準に従って禁
止することで、不正遊技を防止する。以下に、このサブ
ルーチンを説明する。

【０１０７】ステップＲ３０では、前回の玉貸しから所
定時間経過しているかどうかを判定して、経過していな
ければステップＲ３１に移り、経過していればステップ
Ｒ３２に移る。実際には、例えば、７５秒経過している
かどうかで判別すればよい。

【０１０８】また、時間ではなく前回の玉貸しから所定
の打ち込み球が無い場合玉貸しを無効にするように設定
してもよい。

【０１０９】ステップＲ３１では、ステップＲ３０にお
いて前回の玉貸しから所定時間経過していない場合に、
新たな玉貸しを無効にし、遊技機１０の玉貸し有効表示
をＯＦＦにする。そして、ステップＲ３５に移る。

【０１１０】ステップＲ３２では、ステップＲ３０にお
いて前回の玉貸しから所定時間経過している場合に、新
たな玉貸しを有効にし、遊技機１０の玉貸し有効表示を
ＯＮにする。そして、ステップＲ３３に移る。

【０１１１】ステップＲ３３では、前回玉貸しから所定
時間経過し新たな玉貸しが有効な状態において、玉貸し
スイッチをＯＮに（新たな玉貸し要求）すると玉貸しが
行われステップＲ３４に移り、玉貸しスイッチをＯＮに
しない場合ステップＲ３５に移る。

【０１１２】ステップＲ３４では、ステップＲ３３にお
いて、玉貸しスイッチをＯＮにし新たな玉貸しを行った
場合に、その時点から不正遊技防止タイマーが新たにス
タートし、ステップＲ３５に移る。

【０１１３】ステップＲ３５では、特定遊技状態に入り
遊技機１０から特定遊技状態信号が発生している場合に
は、ステップＲ３７に移り、特定遊技状態に入らず特定
遊技状態信号の発生が無い場合には、ステップＲ３６に
移る。

【０１１４】ステップＲ３７では、ステップＲ３５にお
いて、特定遊技状態に入り特定遊技状態信号が発生して
いる場合に、該特定遊技状態が大当たり発生直後の状態
であるときは、ステップＲ３６へ移り、それ以外の状態
のときは、ステップＲ３８へ移る。これは、大当たりの
直後は玉貸しを行う場合があるので、所定のタイムラグ
を備えるためである。

【０１１５】ステップＲ３６では、ステップＲ３５で特
定遊技状態信号発生中でない場合、及びステップＲ３７
で大当たり発生状態直後の場合には、遊技カードの挿入
が可能であり、玉貸しが有効状態にある。この場合リタ
ーンされ終了する。

【０１１６】ステップＲ３８では、大当たり発生直後以
外の特定遊技状態に入った場合に、カードの排出及びカ
ードの挿入禁止を行い、ステップＲ３９に移る。

【０１１７】ステップＲ３９では、ステップＲ３８で行
われたカード排出及び挿入禁止状態を外部（遊技者等）
に報知し、リターンされる。以上で、このサブルーチン
は終了する。

【０１１８】この不正遊技防止処理では、不正の監視を
行う代わりにカード式玉貸し機２０内の演算制御部があ
る設定基準に従って不正遊技のあるなしを判定する。そ
して、不正有りと判定した場合には、新たな玉貸しの中
止や遊技カードの排出を玉貸し機自身で行い、不正カー
ドを使った玉出しを禁止する。

【０１１９】図１１は、カードデータ転送装置３０の行
なう処理のメインフロー図である。

【０１２０】装置の電源がＯＮにされると、先ず、ステ
ップＱ１において自己診断処理が行われる。

【０１２１】自己診断処理では、Ｉ／Ｏ通信のチェッ
ク、メモリチェック、ハードディスクチェック、バッテ
リーバックアップチェック、割り込みタイマー初期化、
アクセス来歴印字、１４日以前のデータをハードディス
クから消去、等の処理を行い、次のステップＱ２に移
る。

【０１２２】ステップＱ２では、業務開始処理が行われ
る。

【０１２３】業務開始処理では、各中継器とのアドレス
設定、開始スイッチの確認、日付の修正、前日データの
送信、ワークエリアのクリア、等の処理を行い、次のス
テップＱ３に移る。

【０１２４】業務開始処理における前日データの送信
は、閉店時と翌日の開店時にカード会社５０へデータを
送り、カード会社側が、データを比較して店側の営業時
間以外の不正を監視するためである。データを基にした
監視結果の例については、図１３のところで説明する。

【０１２５】ステップＱ３では、カードデータ転送装置
３０に玉貸し機２０からの割り込みが発生した場合は、
ステップＱ４に移り、そうでない場合は、ステップＱ５
にうつる。

【０１２６】ステップＱ４では、ステップＱ３で割り込
みが発生した場合に、各玉貸し機との通信処理を行い、
受信データをワークエリアに記録し、ステップＱ５に移
る。

【０１２７】ステップＱ５では、端末装置からの要求に
基づきＣＲＴやプリンタへの出力処理を行い、ステップ
Ｑ６に移る。

【０１２８】ステップＱ６では、遊技店の管理装置４０
との通信処理を行い、ステップＱ７に移る。

【０１２９】ステップＱ７では、カードデータ転送装置
３０の締めスイッチが、ＯＮの場合ステップＱ８に移り
業務終了処理を行い、ＯＦＦの場合ステップＱ３に戻
る。

【０１３０】ステップＱ８では、ステップＱ７で締めス
イッチがＯＮにされた場合、業務終了処理を行う。業務
終了処理の詳細については次の図１２業務停止処理のと
ころで説明する。以上で、カードデータ転送装置３０の
メインフローは終了する。

【０１３１】図１２は、カードデータ転送装置３０の業
務停止処理のサブルーチンのフローチャートであり、メ
インフローのステップＱ８業務終了処理に当たる。

【０１３２】カードデータ転送装置３０の締めスイッチ
がＯＮにされ業務停止処理が開始されると、先ず、ステ
ップＱ１０において割り込み禁止処理が行われる。

【０１３３】割り込み禁止処理では、業務データを集計
するために、各玉貸し装置からの通信割り込みを禁止
し、ステップＱ１１に移る。

【０１３４】ステップＱ１１では、メモリ上のワークエ
リアのデータを集計し、ステップＱ１２へ移る。

【０１３５】ステップＱ１２では、ステップＱ１１で集
計したデータをプリントアウトし、ステップＱ１３に移
る。

【０１３６】ステップＱ１３では、ステップＱ１１で集
計したデータを閉店時間とともにハードディスクに記録
し、ステップＱ１４に移る。

【０１３７】ステップＱ１４では、カード会社５０から
通信があった場合は、次のステップＱ１５移り、なかっ
た場合は、再度ステップＱ１４に戻り、カード会社５０
からの通信を待つ。

【０１３８】ステップＱ１５では、カード会社５０から
通信があった場合に、ハードディスクの内容をカード会
社５０に送信し、ステップＱ１６に移る。

【０１３９】ステップＱ１６では、カード会社５０にハ
ードディスクの内容を送信した後、カード会社５０から
の確認コマンドがあった場合には、次のステップＱ１７
に移り、無かった場合には、ステップＱ１４に戻りカー
ド会社５０からの通信を待つ。

【０１４０】ステップＱ１７では、カード会社５０との
通信日付時間データをハードディスクにアクセス来歴と
して記録し、ステップＱ１８に移る。

【０１４１】ステップＱ１８では、カードデータ転送装
置３０を低消費電力モードにする。

【０１４２】以上で、業務停止処理のサブルーチンは終
了する。

【０１４３】図１３は、遊技店からカード会社５０に送
信された、前日閉店時と本日開店時における玉貸しに関
する各種データ、及びカード会社側の監視結果が、具体
的に例示されている図表である。

【０１４４】先ず、各玉貸し機について、前日閉店時の
玉貸し数と本日開店時の玉貸し数とを比較して、営業時
間以外に不正な玉の貸出し（ＮＧ）が行われていないか
をチェックする。

【０１４５】次に、各玉貸し機の玉貸し数と打ち込み球
数を比較し、打ち込み球数に対し玉貸し数が異常であれ
ば前日営業時間内の不正な玉貸し（ＮＧ）が判明する、
通常は、玉貸し数＜打ち込み球数となる。

【０１４６】具体的には、図１３において、２５６番
台、２５７番台とも、前日閉店時の玉貸し数と本日開店
時の玉貸し数は一致しており異常はないが、２５７番台
の玉貸し数は打ち込み球数に比べて異常に多く不正な玉
貸しが行われたことが判る。

【０１４７】図１４は、遊技状態中の玉貸し操作に関す
るデータが具体的に例示されている図表である。図１４
の例では、遊技機は確率変動機であり、図において、大
当たり発生中は実線で示され、確率変動状態発生中は破
線で示されており、それ以外は通常の遊技状態にある。
玉貸し操作は黒点で示されており、１つの黒点が１回の
玉貸し操作を示す。

【０１４８】大当たり中（実線状態）及び確変中（破線
状態）には、賞球の発生により持ち玉があるため、玉貸
し操作は必要でなく、もし連続した玉貸しが行われた場
合には、その玉貸しは不正なものと判定される。但し、
大当たり発生直後は、遊技者による玉の補給が必要な場
合があるので、この場合の玉の貸出は不正とは判定され
ない。

【０１４９】具体的には、図１４の２５７番台の遊技機
において、大当たり発生中（但し、発生直後以外）及び
確率変動発生中に何回もの玉貸しが行われており、不正
な玉貸しが行われたと判定される。

【０１５０】また、大当たり中及び確率変動中以外での
所定期間内の連続玉貸し状態も、このデータにより確認
できる。

【０１５１】以上述べたように、この発明の実施形態に
係わるカード式遊技設備においては、複数種類の遊技状
態に応じた遊技状態信号を外部に出力する手段を備えた
（パチンコ）遊技機１０から出力された遊技状態信号
を、カード式玉貸し機２０が遊技状態信号入力手段（玉
貸し機の内部装置）を介して受け入れ、その受け入れた
遊技状態信号に関した情報をカード式玉貸し機２０が送
信手段（副中継装置３２、主中継装置３１、カードデー
タ転送装置３０など）を介して外部装置（カード会社）
５０に対し送信可能になる。

【０１５２】その結果、外部装置（カード会社）５０に
より、遊技状態に関連した玉貸し情報の監視が可能とな
って、例えば、所定時間内或いは所定の打ち込み球内で
の連続玉貸し状態や、大当たり状態或いは確率変動状態
中での玉貸し状態などを外部装置（カード会社）５０側
で知ることができ、それによって、不正カードを使用し
た玉貸し状態を監視することができる。

【０１５３】また、カード式玉貸し機２０内にも、遊技
機１０からの遊技状態信号に基づく玉貸し状態を監視す
る手段を備え、監視結果情報を外部装置（カード会社）
５０に送信することにより、外部装置（カード会社）５
０における処理負担が軽減でき、システム構成がより簡
便になるし、例えば、カード式玉貸し機２０での監視結
果を利用して、店内での不正報知や遊技の不能などを行
うことができ、不正遊技に対してより有効となる。

【０１５４】ここで、遊技機は、パチンコ遊技機、パチ
コン機及び雀球遊技機などの弾球遊技機、パチスロ機、
スロットマシーンなど、どのような遊技機であってもよ
い。有価価値情報は、例えば、金額などである。遊技媒
体は、パチンコ遊技機などの弾球遊技機にあっては遊技
球であり、パチスロ機などにあってはコインである。

【０１５５】外部装置は、例えば、カード会社（の監視
装置）などである。遊技状態とは、例えば、１種のパチ
ンコ遊技機においては大当たり状態、確率変動状態、打
ち込み球の発生状態などである。

【０１５６】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、複数種類
の遊技状態に対応した遊技状態信号を外部に出力する遊
技機の遊技状態出力手段から出力された複数種類の遊技
状態に対応した遊技状態信号を、遊技媒体貸出装置が遊
技状態信号入力手段を介して受け入れてその受け入れた
遊技状態信号に関連した情報を遊技媒体貸出装置の送信
手段を介して外部装置（カード会社）に対し送信可能と
なり、その結果、外部装置により、遊技状態に関連した
玉貸し情報の監視が可能となって、例えば、所定時間内
或いは所定の打ち込み球内での連続玉貸し状態や、大当
たり状態或いは確率変動状態中での玉貸し状態などを外
部装置側で知ることができ、それによって、不正カード
を使用した玉貸し状態を監視することができる。

【０１５７】請求項２記載の発明によれば、複数種類の
遊技状態に対応した遊技状態信号を外部に出力する遊技
機の遊技状態出力手段から出力された複数種類の遊技状
態に対応した遊技状態信号を、遊技媒体貸出装置が遊技
状態信号入力手段を介して受け入れ、その受け入れた遊
技状態信号に関連した情報を遊技媒体貸出装置の送信手
段を介して外部装置（カード会社）に対し送信可能と
し、その結果、前記外部監視装置に対して、遊技媒体貸
出しに関連した情報と、遊技状態信号に関連した情報
と、を入力することにより遊技状態に対する玉貸し状態
の監視が行われ、不正カードの使用による不正行為を確
実に監視でき、また、外部装置（カード会社）でもって
集中的に不正の監視ができる。

【０１５８】請求項３記載の発明によれば、遊技媒体貸
出装置（カード式玉貸し機）内にも、遊技機からの遊技
状態信号に基づく玉貸し状態を監視する手段を備え、監
視結果情報を外部装置に送信することにより、外部装置
における処理負担が軽減でき、システム構成がより理想
的になる。また、例えば、遊技媒体貸出装置での監視結
果を利用して、店内での不正報知や遊技の不能などを行
うことができ、不正遊技に対してより有効となる。

【０１５９】請求項４記載の発明によれば、遊技機の各
種遊技状態に対する玉貸し状態の監視は、所定期間内に
おける連続した玉貸し状態に対して行われ、より確実な
不正遊技の防止が可能になる。

【０１６０】請求項５記載の発明によれば、遊技機の各
種遊技状態に対する玉貸し状態の監視は、遊技機で発生
する賞球の獲得しやすい状態で行われ、より確実な不正
遊技の防止が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態に係わるカード式遊技設
備のシステム図である。

【図２】図１のカード式遊技設備における主要なシステ
ム構成設備の斜視方向から見た具体図である。

【図３】図１のカード式遊技設備におけるパチンコ遊技
機とそれに付設されたカード式玉貸し機の前面斜視図で
ある。

【図４】パチンコ遊技機の遊技盤正面図である。

【図５】遊技機とそれに付設されたカード式玉貸し機に
おいて、各内部装置間のデータ受け渡しの繋がりの詳細
を示したブロック図である。

【図６】カード式玉貸し機のメイン処理手段のフローチ
ャートである。

【図７】図６に示されるカード式玉貸し機のメインフロ
ーのステップＳ３で行われるサブルーチンであるカード
プレイ処理のフローチャートである。

【図８】図６に示されるカード式玉貸し機のメインフロ
ーのステップＳ５で行われるサブルーチンである不正遊
技監視処理のフローチャートである。

【図９】図６に示されるカード式玉貸し機のメインフロ
ーのステップＳ５で行われるサブルーチンである不正遊
技監視処理（図８とは別方法）のフローチャートであ
る。

【図１０】図６で示されるカード式玉貸し機のメインフ
ローのステップＳ５で行われるサブルーチンである不正
遊技監視処理のところで、別実施法として行うサブルー
チンである不正遊技防止処理のフローチャートである。

【図１１】カードデータ転送装置のメイン処理手段のフ
ローチャートである。

【図１２】図１１で示されるカードデータ転送装置のメ
インフローのステップＱ８で行われるサブルーチン処理
である業務停止処理（業務終了処理）のフローチャート
である。

【図１３】遊技店からカード会社に送信された、前日閉
店時と本日開店時における玉貸しに関する各種データ、
及びカード会社の監視結果が具体的に例示されている。

【図１４】遊技状態中の玉貸し操作に関するデータが具
体的に例示されている。

【符号の説明】

１０遊技機２０カード式玉貸し機（遊技媒体貸出装置）２１カード発行機２２カード受付機３０カードデータ転送装置３１副中継装置３２主中継装置４０管理装置５０カード会社（外部装置）１０３玉貸し有効表示器１０４排出制御装置１０５役物制御装置２００通信制御装置２０１カードＲ／Ｗ装置２０２外部記憶装置２０３リセットスイッチ２０４玉貸額設定スイッチ２０５報知ランプ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】遊技カードの挿入に基づき、該遊技カード
に記録された有価価値情報を遊技媒体に変換して貸し出
し可能であり、該貸し出しに関連した情報を外部装置に
対して送信する送信手段を備えた遊技媒体貸出装置と、該遊技媒体貸出装置により貸し出された遊技媒体により
遊技が可能であって、各種遊技状態を発生可能な遊技機と、からなるカード式遊技設備において、前記遊技機は、複数種類の遊技状態に対応する遊技状態
信号を外部に出力する遊技状態出力手段を備え、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技状態出力手段から出
力される遊技状態信号を受け入れる遊技状態信号入力手
段を備え、該遊技状態信号入力手段により受け入れた遊
技状態信号に関連した情報を前記送信手段により外部装
置に対して送信可能にしたことを特徴とするカード式遊
技設備。
【請求項２】遊技カードの挿入に基づき、該遊技カード
に記録された有価価値情報を遊技媒体に変換して貸し出
し可能であり、該貸し出しに関連した情報を外部装置に
対して送信する送信手段を備えた遊技媒体貸出装置と、該遊技媒体貸出装置により貸し出された遊技媒体により
遊技が可能であって、各種遊技状態を発生可能な遊技機と、前記遊技媒体貸出装置による前記遊技媒体の玉貸し状態
を監視する外部監視装置とからなるカード式遊技設備に
おいて、前記遊技機は、複数種類の遊技状態に対応する遊技状態
信号を外部に出力する遊技状態出力手段を備え、前記遊技媒体貸出装置は、前記遊技状態出力手段から出
力される遊技状態信号を受け入れる遊技状態信号入力手
段を備え、該遊技状態信号入力手段により受け入れた遊
技状態信号に関連した情報を前記送信手段により前記外
部監視装置に対して送信可能であり、前記外部監視装置では、前記遊技媒体貸出装置から送ら
れてくる前記遊技媒体の貸し出しに関連した情報と、前
記遊技機から送られてくる前記各種遊技状態に関連した
情報とに基づいて前記各種遊技状態に対する玉貸し状態
の監視が行われることを特徴とするカード式遊技設備。
【請求項３】前記遊技媒体貸出装置は、該遊技媒体貸
出装置への前記各種遊技状態信号の入力に基づき、前記
各種遊技状態に対する玉貸し状態を監視する監視手段を
備え、該監視手段における監視結果情報を前記外部装置
に対して送信可能にしたことを特徴とする請求項１又は
２に記載のカード式遊技設備。
【請求項４】前記各種遊技状態に対する玉貸し状態の
監視は、所定期間内における連続した玉貸し状態である
ことを特徴とする請求項１、２、又は３記載のカード式
遊技設備。
【請求項５】前記各種遊技状態に対する玉貸し状態の
監視は、遊技機で発生する賞球の獲得し易い状態におけ
る玉貸し状態であることを特徴とする請求項１、２、
３、又は４記載のカード式遊技設備。