JPH09300074A - 管の挿口の突部の形成方法 - Google Patents

管の挿口の突部の形成方法

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JPH09300074A
JPH09300074A JP11940896A JP11940896A JPH09300074A JP H09300074 A JPH09300074 A JP H09300074A JP 11940896 A JP11940896 A JP 11940896A JP 11940896 A JP11940896 A JP 11940896A JP H09300074 A JPH09300074 A JP H09300074A
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学 黒飛
Mutsuo Uchida
睦雄 内田
Takahiro Tanaka
孝宏 田中
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳鉄管の挿口における亜鉛の有無にかかわら
ずリングを強力に溶接可能として、管継手に十分な離脱
阻止性能を付与できるようにする。 【解決手段】 鋳鉄管8の挿口9の外周にリング12を
圧入して溶接するに際し、シールドガスとして、二酸化
炭素と酸素との少なくともいずれか一方をアルゴンに混
合したガスを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は管の挿口の突部の形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】管継手の一種として、スリップオンタイ
プの管継手がある。このスリップオンタイプの管継手
は、受口内周にシール材を装着し、この受口内に挿口を
シール材を圧縮させながら挿入することにより、受口と
挿口とを接合できるように構成されている。このような
スリップオンタイプの管継手に離脱防止機能を付与した
ものとして、図2に示される構成の離脱防止管継手が提
案されている。
【0003】すなわち、図2において、互いに接合され
る一方の鋳鉄管1の端部には受口2が形成されており、
この受口2の内周のシール材収容溝3に環状のゴム製の
シール材4が配置され、シール材収容溝3よりも奥側に
ロックリング収容溝5が形成され、このロックリング収
容溝5に周方向一つ割りのロックリング6が装着されて
いる。ロックリング6の外周側とロックリング収容溝5
の内周側との間には、ロックリング6を芯出し状態で保
持するための保持用ゴム輪7が配置され、この保持用ゴ
ム輪7はたとえばロックリング6の外周に接着されてい
る。
【0004】他方の鋳鉄管8の挿口9の先端部の外周に
は、ロックリング6に受口奥側から係り合い可能な突部
10が形成されている。この突部10を含む挿口9の先端の
外周には、シール材4とロックリング6とが収容された
受口2の内部へ挿口9を挿入するときの案内となるテー
パ面11が形成されている。
【0005】このようにテーパ面11を有した突部10を形
成するためには、鋳鉄管8の挿口9の外周に溝付きのリ
ング12を圧入したうえで、この溝を利用してこのリング
12を鋳鉄管8の外周に溶接している。この溶接の際のシ
ールドガスとしては、Ar−He混合ガスが一般に用い
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにA
r−He混合ガスを用いた場合には、鋳鉄管8の表面に
溶射などによって亜鉛コーティングが施されているとき
のように、この鋳鉄管の表面に亜鉛が存在する場合に、
このような亜鉛が存在しない場合に比べ、鋳鉄管8とリ
ング12との溶接強度が若干低下し、そのために図2に示
す管継手の離脱阻止性能にわずかな低下がみられるとい
う問題点がある。
【0007】そこで本発明はこのような問題点を解決
し、鋳鉄管の挿口における亜鉛の有無にかかわらずリン
グを強力に溶接可能として、管継手に十分な離脱阻止性
能を付与できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、鋳鉄管の挿口の外周にリングを圧入して溶接
するに際し、シールドガスとして、二酸化炭素と酸素と
の少なくともいずれか一方をアルゴンに混合したガスを
用いるものである。
【0009】このようにすると、鋳鉄管の表面における
亜鉛の有無にかかわらず、リングを強力に溶接すること
が可能となって、それにより形成される挿口突部と受口
のロックリングとを強固に係り合わせることができ、こ
のため管継手に十分な離脱阻止性能を付与できることに
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、図1(a)に示すように、
鋳鉄管8の挿口9の外周にリング12を圧入する。このリ
ング12は、図示のように横断面が矩形状の鋳鉄製の円筒
状体にて構成されており、その外周には外周溝15が形成
されている。この外周溝15は、その底部16の肉厚ができ
るだけ薄くなるように構成されており、また、リング12
における挿口先端側に対応する部分17の方が、管胴部側
に対応する部分18よりも長くなる位置に形成されてい
る。挿口9の先端には、リング12の圧入時のガイドとな
るテーパ面19が形成されている。
【0011】同図(b)に示すようにリング12の端面21
が挿口9の先端面22に揃う位置まで圧入が行われたな
ら、管8を軸心まわりに回転させながら、高Ni含有の
ワイヤを用いて、MIG溶接により外周溝15に溶融金属
を流し込み、外周溝15の底部16と挿口9の表面部とをと
もに溶融させる。そのとき、シールドガスとして、アル
ゴンに二酸化炭素または酸素を混合させたガスを用い
る。すると、従来のようにAr−He混合ガスを用いる
場合に比べ、鋳鉄管8の表面に亜鉛が存在するか否かに
かかわらず、十分な強度でリングを溶接することができ
る。
【0012】同図(c)は、溶接作業が完了した状態を
示す。23はこのようにして形成された溶接ビードを示
す。そして、その後は、盛り上がり部24を削り取り加工
するとともに、テーパ面11の形成を行う。
【0013】このようにしたところ、上述のようにアル
ゴンに二酸化炭素または酸素を混合させたガスを用いる
ことで、溶接ビード23は、鋳鉄管8の表面における亜鉛
の有無にかかわらず、図示のように横断面U字状となっ
て、大きな溶接領域を呈することになった。したがっ
て、その溶接部が高強度となり、管継手に十分な離脱阻
止性能を付与することが可能であった。
【0014】これに対し、従来のようにAr−He混合
ガスを用いた場合は、溶接ビードの横断面はV字状とな
って、十分な大きさの溶接領域を確保できなかった。た
とえば、従来のようにAr−He混合ガスを用いたとき
は、鋳鉄管の呼び径をDとして、亜鉛が存在しない場合
は離脱阻止性能が0.3Dtf以上であったものの、亜
鉛が存在する場合は0.28Dtf程度に低下した。
【0015】しかし、上述のようにアルゴンに二酸化炭
素または酸素を混合させたガスを用いた場合は、亜鉛の
有無にかかわらず0.3Dtf以上の離脱阻止性能を確
保することが可能であった。そのときに、所期の離脱防
止性能を得るためには、二酸化炭素なら10〜40体積
%程度混合させるのが好適であり、また酸素なら10体
積%以下混合させるのが好適であった。また、二酸化炭
素と酸素とを両方とも混合させても、同様の効果を達成
できた。しかも、ヘリウムガスを使わないために、コス
ト的にも有利であった。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によると、鋳鉄管の
挿口の外周にリングを圧入して溶接するに際し、シール
ドガスとして、二酸化炭素と酸素との少なくともいずれ
か一方をアルゴンに混合したガスを用いることで、鋳鉄
管の表面における亜鉛の有無にかかわらず、リングを強
力に溶接することが可能となって、それにより形成され
る挿口突部と受口のロックリングとを強固に係り合わせ
ることができ、このため管継手に十分な離脱阻止性能を
付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづく挿口突部の形成方法の実施の
態様を説明する図である。
【図2】挿口リング付きの管を用いた管継手を例示する
図である。
【符号の説明】
8 鋳鉄管 9 挿口 12 リング 23 溶接ビード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16L 21/00 F16L 21/00 D 21/06 21/06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳鉄管の挿口の外周にリングを圧入して
    溶接するに際し、シールドガスとして、二酸化炭素と酸
    素との少なくともいずれか一方をアルゴンに混合したガ
    スを用いることを特徴とする管の挿口の突部の形成方
    法。
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