JPH09285793A - 水中の硝酸性窒素の除去方法及び除去システム - Google Patents

水中の硝酸性窒素の除去方法及び除去システム

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JPH09285793A
JPH09285793A JP25766896A JP25766896A JPH09285793A JP H09285793 A JPH09285793 A JP H09285793A JP 25766896 A JP25766896 A JP 25766896A JP 25766896 A JP25766896 A JP 25766896A JP H09285793 A JPH09285793 A JP H09285793A
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JP
Japan
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water
nitrate nitrogen
dissolved oxygen
catalyst
nitrogen
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JP25766896A
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Inventor
Osamu Kawaguchi
修 川口
Fudeko Tsunoda
ふで子 角田
Haruki Akega
春樹 明賀
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Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 亜硝酸性窒素、一酸化二窒素及びアンモニア
性窒素が処理水中に残存することを防止し、触媒表面に
微生物が繁殖することを防止する技術を提供。 【解決手段】 溶存酸素除去装置2、硝酸性窒素除去装
置10、亜硝酸性窒素・一酸化二窒素除去装置12、水
素ガス添加機構6、14、16を備えたシステムを用い
る。溶存酸素除去装置では、溶存酸素を還元する触媒に
より水中の溶存酸素と水素とを反応させて溶存酸素を除
去する。硝酸性窒素除去装置では、硝酸性窒素を還元す
る触媒により溶存酸素除去装置の処理水中の硝酸性窒素
と水素とを反応させて硝酸性窒素を除去する。亜硝酸性
窒素・一酸化二窒素除去装置では、亜硝酸性窒素及び/
又は一酸化二窒素を還元する触媒により硝酸性窒素除去
装置の処理水中の亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素
と水素とを反応させて亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二
窒素を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中に含まれる硝
酸性窒素、亜硝酸性窒素及び一酸化二窒素性窒素(以下
これらをまとめて酸化態窒素ということもある)の除去
方法及び除去システム(除去装置)に関し、さらに詳述
すると、主として飲料用原水中に含まれる硝酸性窒素を
触媒を用いて還元、除去する方法及びシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水中、特に飲料用原水中に含まれ
る酸化態窒素を除去する手段として、水素ガスというク
リーンな水素供与体を使用し、触媒の存在下で酸化態窒
素と水素とを反応させることにより、酸化態窒素を窒素
ガスに還元して除去する方法が提案されている(特開平
2−111495号)。この方法は、被処理水に水素ガ
スを添加し、触媒を用いて常温で酸化態窒素と水素とを
反応させるものであり、触媒としては硝酸性窒素(NO
3 -)を還元可能な水素添加触媒、具体的には周期律表の
白金族の金属であるロジウム、あるいは白金族の金属と
銅族の金属とからなる触媒であるパラジウム−銅、パラ
ジウム−銀などが用いられる。この場合、通常の被処理
水中に含まれているのは殆どが酸化態窒素の内の硝酸性
窒素であり、この硝酸性窒素は下記反応により窒素ガス
に還元される。 2NO3 - + 5H2 → N2 + 4H2O + 2OH-
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した触媒
を用いた硝酸性窒素の除去方法には、下記のような問題
点があることが判明した。 この方法で処理する被処理水中には通常溶存酸素が含
まれており、この溶存酸素も硝酸性窒素と同様に還元さ
れ、水素を消費するため、硝酸性窒素の還元反応が阻害
されて亜硝酸性窒素(NO2 -)及び/又は一酸化二窒素
性窒素(N2O、以下一酸化二窒素という)が生成する
ことがある。すなわち、硝酸性窒素の還元反応では下記
式のごとく硝酸性窒素が亜硝酸性窒素、一酸化二窒素を
経由して窒素ガスになるが、溶存酸素の還元に水素が消
費されて水素量が不足すると、硝酸性窒素の還元反応が
不安定になって中間物質である亜硝酸性窒素及び/又は
一酸化二窒素が窒素ガスにまで還元されず、処理水中に
残存するものである。亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二
窒素が処理水中に残存することは、健康被害を引き起こ
すおそれがある点で問題となる。 NO3 - + H2 → NO2 - + H2O 2NO2 - + 2H2 → N2O + H2O + 2OH-2O + H2 → N2 + H2
【0004】したがって、通常は溶存酸素の還元に水
素が消費されることを考慮して、被処理水中に反応の進
行に要する量より過剰な水素、すなわち被処理水中の溶
存酸素を還元して水を生成させるのに要する量と、被処
理水中の硝酸性窒素を窒素ガスに還元するのに要する量
との合計量よりやや過剰の水素を添加して処理を行うの
であるが、このようにした場合は硝酸性窒素量に対して
一時的に水素量が大過剰となるため、硝酸性窒素の還元
が進みすぎ、下記式のようにアンモニア性窒素(N
4 +)が生成することが判明した。すなわち、ロジウ
ム、パラジウム−銅、パラジウム−銀といった硝酸性窒
素を還元可能な触媒を用いて硝酸性窒素の還元に要する
量より大過剰な水素の存在下で硝酸性窒素の還元を行っ
た場合、硝酸性窒素からアンモニア性窒素が生成するも
のである。アンモニア性窒素が処理水中に残存すること
は、処理水を後段で塩素殺菌する際の塩素使用量が多く
なる点、及び、水中の全窒素成分の除去が不十分になる
点で問題となる。 NO3 - + 4H2 → NH4 + + H2O + 2OH-
【0005】この方法で処理する被処理水中には通常
微生物が存在しており、その微生物が触媒表面に付着し
て繁殖する。触媒表面に微生物が付着して繁殖すること
は、硝酸性窒素の還元反応の反応効率の低下、触媒の劣
化を引き起こす点で問題となる。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、水中に含まれる酸化態窒素、特に硝酸性窒素を触媒
を用いて還元、除去する場合に、亜硝酸性窒素及び/又
は一酸化二窒素が処理水中に残存することを防止するた
めの技術、アンモニア性窒素が処理水中に残存すること
を防止するための技術、及び、触媒表面に微生物が付着
して繁殖することを防止するための技術を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、下記の知見を
得た。 (a)アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素及び一酸化二窒
素が処理水中に残存することを防止するためには、被処
理水中から予め大部分の溶存酸素を除去し、溶存酸素が
ほとんど存在しない状態で硝酸性窒素の還元に必要な理
論量の水素量にほぼ等しい量の水素を供給し、硝酸性窒
素の還元を行うことにより、硝酸性窒素の還元が進み過
ぎないようにすればよい。この場合、溶存酸素の除去手
段としては、真空脱気器、加熱脱気器、膜脱気器等の脱
気器を用いた物理的除去と、水素添加触媒による還元、
薬品(還元剤)の添加といった化学的除去とがあるが、
物理的除去では装置が大がかりになり、薬品の添加は飲
料用原水に対しては好ましくないため、触媒を用いるこ
とが適当である。
【0008】(b)硝酸性窒素からアンモニア性窒素が
生成する反応を進行させないためには、上記(a)のよ
うにすることが有効であるが、アンモニア性窒素の副生
成をより完全に防止するためには、硝酸性窒素を完全に
窒素ガスに還元するのには理論的水素必要量から算出さ
れる水素量より水素が足りない状態で硝酸性窒素の還元
を行うことがより有効である。この場合には硝酸性窒素
の還元時に水素が足りなくなり、一部の硝酸性窒素が窒
素ガスにならず、中間物質である亜硝酸性窒素及び/又
は一酸化二窒素で反応が止まることになる。そこで、水
素が不足した状態で硝酸性窒素の還元を行った後の処理
水にさらに水素を添加し、残存している亜硝酸性窒素及
び/又は一酸化二窒素を触媒の存在下で窒素ガスに還元
すればよい。
【0009】(c)触媒表面に微生物が付着して繁殖す
ることを防止するためには、被処理水中から微生物を除
去すればよい。微生物を除去する方法としては、各種殺
菌剤を用いる方法が容易かつ効果的であるが、飲料用原
水に対する殺菌剤の使用は人体に害を与える可能性があ
るので好ましくない、そこで、被処理水中から微生物を
除去する手段としては、被処理水が触媒に接触する前又
は接触する際に被処理水に殺菌作用のある銀イオンを添
加するか、あるいは、処理を一時的に停止し、使用され
ている触媒を銀イオンを含有する水に浸漬するなどして
間欠的に殺菌する手段が適当である。
【0010】本発明は、上記(a)〜(c)の知見に基
づいてなされたものであり、下記第1〜5発明の方法及
びシステムを提供する。 [第1発明]方法 被処理水中の溶存酸素を除去する第1工程と、硝酸性窒
素を還元する触媒の存在下で第1工程の処理水中に含ま
れる硝酸性窒素と水素とを反応させることにより硝酸性
窒素を除去する第2工程とを備えたことを特徴とする水
中の硝酸性窒素の除去方法。
【0011】システム 被処理水中の溶存酸素を除去する溶存酸素除去手段と、
硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で溶存酸素除去手段
の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素とを反応させる
ことにより硝酸性窒素を除去する硝酸性窒素除去装置と
を備えたことを特徴とする水中の硝酸性窒素の除去シス
テム。
【0012】[第2発明]方法 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水中の溶存酸素と水
素とを反応させることにより溶存酸素を除去する第1工
程と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で第1工程の
処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素とを反応させるこ
とにより硝酸性窒素を除去する第2工程とを備えたこと
を特徴とする水中の硝酸性窒素の除去方法。
【0013】システム 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水中の溶存酸素と水
素とを反応させることにより溶存酸素を除去する溶存酸
素除去装置と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で溶
存酸素除去装置の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素
とを反応させることにより硝酸性窒素を除去する硝酸性
窒素除去装置とを備えたことを特徴とする水中の硝酸性
窒素の除去システム。
【0014】[第3発明]方法 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水中の溶存酸素と水
素とを反応させることにより溶存酸素を除去する第1工
程と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で第1工程の
処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素とを反応させるこ
とにより硝酸性窒素を除去する第2工程と、亜硝酸性窒
素及び/又は一酸化二窒素を還元する触媒の存在下で第
2工程の処理水中に含まれる亜硝酸性窒素及び/又は一
酸化二窒素と水素とを反応させることにより亜硝酸性窒
素及び/又は一酸化二窒素を除去する第3工程とを備え
たことを特徴とする水中の硝酸性窒素の除去方法。
【0015】システム 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水中の溶存酸素と水
素とを反応させることにより溶存酸素を除去する溶存酸
素除去装置と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で溶
存酸素除去装置の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素
とを反応させることにより硝酸性窒素を除去する硝酸性
窒素除去装置と、亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素
を還元する触媒の存在下で硝酸性窒素除去装置の処理水
中に含まれる亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素と水
素とを反応させることにより亜硝酸性窒素及び/又は一
酸化二窒素を除去する亜硝酸性窒素・一酸化二窒素除去
装置とを備えたことを特徴とする水中の硝酸性窒素の除
去システム。
【0016】[第4発明]方法 被処理水が第1工程の触媒に接触する前又は接触する際
に被処理水に銀イオンを添加する第2、3発明の方法。
【0017】システム 被処理水が溶存酸素除去装置の触媒に接触する前又は接
触する際に被処理水に銀イオンを添加する銀イオン添加
機構を設けた第2、3発明の除去システム。
【0018】[第5発明]各工程で使用されている触媒
と銀イオンを含有する水とを間欠的に接触させて該触媒
を殺菌する第1〜3発明の方法。
【0019】以下、第1〜5発明をさらに詳しく説明す
る。第1発明において、被処理水中の溶存酸素を除去す
る手段としては、前述のごとく真空脱気器、加熱脱気
器、膜脱気器等の脱気器を用いた物理的脱気手段や、水
素添加触媒による還元、薬品(還元剤)の添加といった
化学的除去手段を用いることができるが、前述した理由
により、特に触媒を用いる除去手段を採用することが好
ましい。
【0020】第2、3発明において、第1工程(溶存酸
素除去装置)で用いる溶存酸素を還元する触媒として
は、周期律表の白金族の金属、又は白金族の金属と銅族
の金属とからなる触媒を用いることができ、具体的には
パラジウム、白金、ロジウム、パラジウム−銅、パラジ
ウム−銀等を用いることができる。反応は下記の通りで
あり、水素により酸素を還元する反応である。 O2 - + 2H2 → 2H2
【0021】なお、第1工程で用いる溶存酸素を除去す
る触媒としては、溶存酸素を除去するが硝酸性窒素を実
質的に除去しないものが特に好適であり、そのような触
媒としては例えば白金又はパラジウムが挙げられる。ま
た、上記白金族の金属からなる触媒や白金族の金属と銅
族の金属とからなる触媒は、後述のごとく水中の亜硝酸
性窒素及び/又は一酸化二窒素と水素とを反応させて窒
素ガス化する能力も有しているので、被処理水中に亜硝
酸性窒素及び/又は一酸化二窒素が含まれている場合
は、これを第1工程において溶存酸素とともに除去する
ことができる。
【0022】第1〜3発明において、第2工程(硝酸性
窒素除去装置)で用いる硝酸性窒素を還元する触媒とし
ては、周期律表の白金族の金属、又は白金族の金属と銅
族の金属とからなる触媒を用いることができ、具体的に
はロジウム、パラジウム−銅、又はパラジウム−銀を好
適に用いることができる。反応は前記式の通りであり、
水素により硝酸性窒素を還元する反応である。
【0023】第3発明において、第3工程(亜硝酸性窒
素・一酸化二窒素除去装置)で用いる亜硝酸性窒素及び
/又は一酸化二窒素を還元する触媒としては、上記第1
工程に用いるのと同じ白金族の金属又は白金族の金属と
銅族の金属とからなるものを使用することができる。反
応は下記の通りであり、水素により亜硝酸性窒素、一酸
化二窒素を還元する反応である。 2NO2 - + 2H2 → N2O + H2O + 2OH-2O + H2 → N2 + H2
【0024】上記第1〜第3発明は、被処理水中の溶存
酸素を予め除去した後に第2工程の反応を行うことによ
り、アンモニア性窒素の生成、残存を抑制するものであ
るが、アンモニア性窒素の生成をより完全に防止し、か
つ処理水中に亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素が残
存することを確実に防止するという点からは、第3発明
のごとく、硝酸性窒素を除去する第2工程の後段にさら
に亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素を除去する第3
工程を設けるのがよい。すなわち、第1及び第2発明に
おいては、第2工程で硝酸性窒素を窒素ガスに完全に還
元するために、通常は硝酸性窒素の還元に必要な理論量
よりもやや過剰の水素を添加するが、かかる過剰な水素
の添加はアンモニア性窒素の生成の可能性が多少とも存
在するという点でやや問題があるとともに、万一水素の
添加量が少なすぎた場合には、第2工程において健康被
害を引き起こすおそれのある亜硝酸性窒素及び/又は一
酸化二窒素が生成し、それが処理水中にそのまま漏出し
てしまうという問題がある。そこで、第3発明のごと
く、硝酸性窒素除去装置の後段に亜硝酸性窒素・一酸化
二窒素除去装置を配置することにより、たとえ水素の添
加量が少なすぎて硝酸性窒素除去装置において亜硝酸性
窒素及び/又は一酸化二窒素が生成したとしても、この
亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素を後段の亜硝酸性
窒素・一酸化二窒素除去装置で確実に除去することがで
きる。また、第3発明のごとく構成した場合には、むし
ろ第2工程において、硝酸性窒素と該硝酸性窒素を窒素
ガスに還元するのに必要な理論水素量より少ない量の水
素とを反応させるようにして、亜硝酸性窒素及び/又は
一酸化二窒素を積極的に生成させるようにした方がよ
く、これにより第2工程におけるアンモニア性窒素の生
成をより効果的に防止することができる。
【0025】水素を添加する具体な方法は、第1発明で
は被処理水中に含まれる硝酸性窒素の除去に要する理論
量の水素よりやや過剰の水素ガスを第2工程で被処理水
に添加するとよい。第2発明では、被処理水中の溶存酸
素及び硝酸性窒素の除去に要する水素ガスを第1工程で
一度に被処理水に添加するよりも、例えば被処理水中の
溶存酸素の除去に要する理論量の水素ガスを第1工程で
被処理水に添加し、第1工程の処理水中に含まれる硝酸
性窒素の除去に要する理論量の水素よりやや過剰の水素
ガス(例えば理論量の1.1〜1.5倍)を第2工程で
被処理水に添加するというように、反応に要する水素を
第1工程と第2工程においてそれぞれ添加することによ
り、第2工程において硝酸性窒素を窒素ガスに還元する
のに要する量より大過剰な水素が存在しないようにする
のが好ましい。
【0026】上記の添加方法において、第1工程の触媒
として溶存酸素を還元するとともに硝酸性窒素を還元す
る能力を有する触媒、例えば前記ロジウム、パラジウム
−銅、パラジウム−銀等の触媒を用いた場合は、第1工
程において溶存酸素の還元反応とともに硝酸性窒素の還
元反応も進行するが、硝酸性窒素より溶存酸素の方が還
元され易いため、添加した水素ガスの多くは溶存酸素の
還元に消費される。しかし、第1工程の触媒として溶存
酸素を還元するが硝酸性窒素を実質的に還元しない性質
を有する触媒を用いた場合は、たとえ第1工程で過剰の
水素ガスを添加しても硝酸性窒素のアンモニア性窒素へ
の還元反応が起こるおそれはないので、この場合は被処
理水中の溶存酸素及び硝酸性窒素の除去に要する理論量
の水素ガスを第1工程で一度に添加してもよい。これ
は、後述の第3及び第4発明においても同様である。な
お、被処理水中に亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素
が含まれている場合は、前述したごとくこの亜硝酸性窒
素及び/又は一酸化二窒素も第1工程において水素と反
応して水素を消費するため、亜硝酸性窒素及び/又は一
酸化二窒素の還元除去に必要な量の水素分を加味して第
1工程での水素ガスの添加量を決定する。
【0027】また、第3発明では、水中の溶存酸素及び
硝酸性窒素の除去に要する理論量の水素よりやや少ない
水素ガス(例えば理論量の0.4〜0.9倍)を第1工
程で被処理水に添加し、第2工程の処理水中に含まれる
亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素の除去に要する理
論量の水素よりやや過剰の水素ガス(例えば理論量の
1.1〜1.5倍)を第3工程で被処理水に添加した
り、あるいは、水中の溶存酸素の除去に要する理論量の
水素ガスを第1工程で被処理水に添加し、第1工程の処
理水中に含まれる硝酸性窒素の除去に要する理論量の水
素よりやや少ない水素ガス(例えば理論量の0.5〜
0.9倍)を第2工程で被処理水に添加し、第2工程の
処理水中に含まれる亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒
素の除去に要する理論量の水素よりやや過剰の水素ガス
を第3工程で被処理水に添加したりすることにより、硝
酸性窒素の還元に要する理論量の水素よりやや少ない水
素の存在下で第2工程の反応を行うようにするとよい。
【0028】なお、前記第1、2発明における第2工程
の処理水中及び第3発明における第3工程の処理水中に
は、反応に使用されなかった水素が残存しているのが通
常である。このような場合、処理水に空気や酸素を通気
して水素を処理水中から除去することも考えられるが、
このようにすると水素が大気中に放散されることにな
り、安全面から好ましくない。そこで、本発明では、第
1、2発明では第2工程の後段、第3発明では第3工程
の後段において、処理水中に酸素を添加するとともに、
酸素を添加した処理水を前述した白金族の金属、あるい
は白金族の金属と銅族の金属とからなる触媒、例えばパ
ラジウム、白金等の溶存酸素を還元する触媒を充填した
水素除去装置に通水することにより、水素と溶存酸素と
を反応させて処理水から安全に水素を除去することがで
きる。
【0029】第4発明において、被処理水が第1工程の
触媒に接触する前又は接触する際に被処理水に銀イオン
を添加する手段に限定はないが、例えば、溶存酸素除去
装置内又はその上流で硝酸銀等の水溶性銀塩を溶解して
なる銀イオン含有水を被処理水に添加する手段、溶存酸
素除去装置内に触媒とともに銀置換ゼオライト、銀担持
活性炭等の銀イオン源を充填する手段、溶存酸素除去装
置の上流で被処理水を銀置換ゼオライト、銀担持活性炭
等の銀イオン源を充填したカラムに通す手段等を採用す
ることができる。この場合、銀イオンの添加量として
は、被処理水中の銀イオン濃度が10〜40μg/lと
なるような添加量とするのがよい。
【0030】第5発明において、溶存酸素を還元する工
程等の各工程で使用されている触媒を銀イオン含有水と
接触させる方法に限定はないが、例えば銀イオン濃度が
50〜100μg/lの銀イオン含有水に触媒を6〜1
2時間程度浸漬させるとよい。
【0031】前述した第3発明では、第3工程において
触媒を使用して人体に対して問題のある亜硝酸性窒素及
び/又は一酸化二窒素を除去しているが、その結果3つ
の工程の全てで高価な金属触媒を使用することになる。
したがって、場合によっては、第3工程で第2工程の処
理水にオゾン、次亜塩素酸塩等の酸化剤を添加して亜硝
酸性窒素及び/又は一酸化二窒素を人体に対してより影
響の少ない硝酸性窒素に酸化することにより、触媒の使
用量を減らして経済的に亜硝酸性窒素及び/又は一酸化
二窒素の除去を図ることもできる。したがって、本発明
は、下記第6発明の方法及びシステムを提供する。
【0032】[第6発明]方法 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水中の溶存酸素と水
素とを反応させることにより溶存酸素を除去する第1工
程と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で第1工程の
処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素とを反応させるこ
とにより硝酸性窒素を除去する第2工程と、第2工程の
処理水に酸化剤を添加して該処理水中に含まれる亜硝酸
性窒素及び/又は一酸化二窒素を硝酸性窒素に酸化する
第3工程とを備えたことを特徴とする水中の硝酸性窒素
の除去方法。
【0033】システム 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水中の溶存酸素と水
素とを反応させることにより溶存酸素を除去する溶存酸
素除去装置と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で溶
存酸素除去装置の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素
とを反応させることにより硝酸性窒素を除去する硝酸性
窒素除去装置と、硝酸性窒素除去装置の処理水に酸化剤
を添加する酸化剤添加機構とを備えたことを特徴とする
水中の硝酸性窒素の除去システム。
【0034】また、本発明では、必要に応じ、触媒を用
いた溶存酸素除去装置の上流に除濁装置を設置して被処
理水を通水し、被処理水から濁質分を除去することによ
り、濁質分によって後段の装置の触媒層が閉塞すること
を防止することができる。この場合、除濁装置として
は、精密濾過膜や限外濾過膜を用いた膜濾過器、凝集沈
殿装置、砂濾過器等を用いることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1(A)及び(B)はそれぞれ
第1、2発明のシステムの一実施形態例を示すフロー図
である。図1において、2は溶存酸素除去装置、4は硝
酸性窒素除去装置を示す。溶存酸素除去装置2は、溶存
酸素を還元する触媒の存在下で被処理水中の溶存酸素と
外部から供給した水素とを反応させることにより溶存酸
素を除去するものである。なお、被処理水中にもともと
亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素が含まれている場
合は、この亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素も溶存
酸素除去装置2で除去される。硝酸性窒素除去装置4
は、硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で溶存酸素除去
装置2の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素とを反応
させることにより硝酸性窒素を除去するものである。ま
た、6は溶存酸素除去装置2の被処理水に水素ガスを添
加する水素ガス添加機構、8は溶存酸素除去装置2の処
理水に水素ガスを添加する水素ガス添加機構を示す。水
素ガス添加機構としては、加圧溶解装置、ガス透過膜を
用いた溶解装置等を用いることができる。
【0036】図2(A)及び(B)はそれぞれ第3発明
のシステムの一実施形態例を示すフロー図である。図2
において、2は図1のものと同様の溶存酸素除去装置、
10は硝酸性窒素除去装置、12は亜硝酸性窒素・一酸
化二窒素除去装置を示す。硝酸性窒素除去装置10は、
硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で溶存酸素除去装置
2の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素とを反応させ
ることにより硝酸性窒素を除去するものである。亜硝酸
性窒素・一酸化二窒素除去装置12は、亜硝酸性窒素及
び/又は一酸化二窒素を還元する触媒の存在下で硝酸性
窒素除去装置10の処理水中に含まれる亜硝酸性窒素及
び/又は一酸化二窒素と水素とを反応させることにより
亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素を除去するもので
ある。また、6は溶存酸素除去装置2の被処理水に水素
ガスを添加する水素ガス添加機構、14は硝酸性窒素除
去装置10の処理水に水素ガスを添加する水素ガス添加
機構、16は溶存酸素除去装置2の処理水に水素ガスを
添加する水素ガス添加機構を示す。
【0037】図3(A)及び(B)はそれぞれ第4発明
のシステムの一実施形態例を示すフロー図である。図3
(A)のシステムは、図1(A)のシステムの溶存酸素
除去装置2の上流に被処理水に銀イオンを添加する銀イ
オン添加機構18を設けたもの、図3(B)のシステム
は、図2(A)のシステムの溶存酸素除去装置2の上流
に被処理水に銀イオンを添加する銀イオン添加機構18
を設けたものである。本例では、銀イオン添加機構18
として、銀イオン源を充填したカラム使用している。
【0038】図4は第6発明のシステムの一実施形態例
を示すフロー図である。図4のシステムにおいて、2、
10、6はそれぞれ図2のものと同様の溶存酸素除去装
置、硝酸性窒素除去装置、水素ガス添加機構を示す。ま
た、20は硝酸性窒素除去装置10の処理水に酸化剤を
添加する酸化剤添加機構を示す。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明は下記実施例に限定されるものではない。以
下に述べる実験を行って本発明の効果を確認した。
【0040】実施例1 図2(A)に示したシステムを用いて硝酸性窒素を含有
する水の処理を行った。原水としては、純水に硝酸ナト
リウムを硝酸性窒素濃度が20mgN/lとなるように
添加し、溶存酸素濃度を約7mg/lにしたものを用い
た。溶存酸素除去装置2の触媒としてはパラジウムをア
ルミナに担持させたもの(パラジウム含量5%)、硝酸
性窒素除去装置10の触媒としてはパラジウム及び銅を
アルミナに担持させたもの(パラジウム含量5%、銅含
量1%)、亜硝酸性窒素・一酸化二窒素除去装置12の
触媒としてはパラジウムをアルミナに担持させたもの
(パラジウム含量5%)を用いた。触媒の大きさはいず
れも粒径1mmの球状とした。水素ガス添加機構6では
水素ボンベからの水素ガスを0.6MPaの圧力で前記
原水に添加して溶存水素濃度を9.6mg/l(原水中
の溶存酸素の除去及び硝酸性窒素を窒素ガス化するのに
必要な理論水素量の1.1倍)とし、水素ガス添加機構
14では0.3MPaの圧力で硝酸性窒素除去装置10
の処理水に水素を添加して溶存水素濃度を4.8mg/
lとした。被処理水は充填した触媒量に対して空間速度
10/hの流量で各装置に通水した。
【0041】以上の条件で処理を行ったところ、溶存酸
素除去装置2の処理水中の溶存酸素濃度は0.01mg
/l、硝酸性窒素除去装置10の処理水中の硝酸性窒素
濃度は2mgN/l前後、亜硝酸性窒素濃度は0.5m
gN/l前後、一酸化二窒素濃度は0.7mgN/l前
後、アンモニア性窒素濃度は0.3mgN/l前後、亜
硝酸性窒素・一酸化二窒素除去装置12の処理水中の硝
酸性窒素濃度は2mgN/l前後、亜硝酸性窒素濃度は
検出限界以下(0.02mgN/l以下)、一酸化二窒
素濃度は検出限界以下(0.1mgN/l以下)、アン
モニア性窒素濃度は0.3mgN/l前後であった。
【0042】比較例1 図5に示す従来装置によって硝酸性窒素を含有する水の
処理を行った。図5において、30は硝酸性窒素除去装
置、32は水素ガス添加機構であり、硝酸性窒素除去装
置30の触媒としてはパラジウム及び銅をアルミナに担
持させたもの(パラジウム含量5%、銅含量1%、粒径
1mmの球状)を用いた。原水としては実施例1と同様
のものを用い、水素ガス添加機構32では0.6MPa
の水素ガス圧力で原水に水素を添加して溶存水素濃度を
9.6mg/lとした。原水は充填した触媒量に対して
空間速度10/hの流量で硝酸性窒素除去装置30に通
水した。
【0043】以上の条件で処理を行ったところ、硝酸性
窒素除去装置30の処理水中の硝酸性窒素濃度は2mg
N/l前後、亜硝酸性窒素濃度は0.4mgN/l前
後、一酸化二窒素濃度は0.5mgN/l前後、アンモ
ニア性窒素濃度は2mgN/l前後であった。この結果
より、前記実施例1における硝酸性窒素除去装置10の
処理水並びに亜硝酸性窒素・一酸化二窒素除去装置12
の処理水に比べて、アンモニア性窒素の生成量が大幅に
増加しているとともに、最終処理水中に亜硝酸性窒素と
一酸化二窒素が残存していることがわかる。
【0044】実施例2 図3(B)に示したシステムを用いて硝酸性窒素を含有
する水の処理を行った。銀イオン添加機構18としては
銀置換ゼオライトを充填したカラムを用い、そのカラム
に原水をSV10/hで通水した。原水としては工業用
水に硝酸性窒素濃度が20mgN/lとなるように硝酸
ナトリウムを添加したものを用い、触媒や通水条件は実
施例1と同じとした。処理を2ヶ月間連続的に行ったと
ころ、微生物による触媒の汚染はなく、2ヶ月後におけ
る亜硝酸性窒素・一酸化二窒素除去装置12の処理水中
の硝酸性窒素濃度は2mgN/l前後、亜硝酸性窒素濃
度及び一酸化二窒素濃度は共に検出限界以下であった。
【0045】比較例2 図2(A)に示したシステムを用いて実施例2と同じ原
水、触媒、通水条件によって処理を行った。その結果、
3週間後には触媒表面に生物膜が生じ、水の片流れ、触
媒層の一部閉塞が起こった。また、通水2ヶ月後には、
亜硝酸性窒素・一酸化二窒素除去装置12の処理水中の
硝酸性窒素濃度は4mgN/l前後、亜硝酸性窒素濃度
は5mgN/l前後、一酸化二窒素濃度は3mgN/l
前後まで増加した。
【0046】実施例3 図4に示したシステムを用いて硝酸性窒素を含有する水
の処理を行った。原水、溶存酸素除去装置2及び硝酸性
窒素除去装置10の触媒、水素ガス添加機構6による水
素添加、通水条件は実施例1と同じとした。硝酸性窒素
除去装置10の処理水に酸化剤添加機構20から添加す
る酸化剤としては次亜塩素酸ナトリウム溶液を用い、添
加量は有効塩素として10mg/lとした。以上の条件
で処理を行ったところ、酸化剤添加機構20の処理水中
の硝酸性窒素濃度は3mgN/l前後、亜硝酸性窒素濃
度及び一酸化二窒素濃度は共に検出限界以下、アンモニ
ア性窒素濃度は0.3mgN/l前後であった。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
水中に含まれる硝酸性窒素を触媒を用いて還元、除去す
る方法及び装置において、亜硝酸性窒素及び/又は一酸
化二窒素が処理水中に残存すること、アンモニア性窒素
が処理水中に残存すること、触媒表面での微生物の繁殖
により還元反応の反応効率が低下したり、触媒が劣化し
たりすることを抑制することができる。したがって、本
発明によれば、健康被害を引き起こすおそれがある亜硝
酸性窒素及び/又は一酸化二窒素、塩素殺菌する際の塩
素使用量が多くなるアンモニア性窒素を含まない処理水
を、効率的にかつ長期間にわたって安定して得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)はそれぞれ第1、2発明のシ
ステムの一実施形態例を示すフロー図である。
【図2】(A)及び(B)はそれぞれ第3発明のシステ
ムの一実施形態例を示すフロー図である。
【図3】(A)及び(B)はそれぞれ第4発明のシステ
ムの一実施形態例を示すフロー図である。
【図4】第6発明のシステムの一実施形態例を示すフロ
ー図である。
【図5】従来の触媒を用いた硝酸性窒素除去装置を示す
フロー図である。
【符号の説明】
2 溶存酸素除去装置 4 硝酸性窒素除去装置 6 水素ガス添加機構 8 水素ガス添加機構 10 硝酸性窒素除去装置 12 亜硝酸性窒素・一酸化二窒素除去装置 14 水素ガス添加機構 16 水素ガス添加機構 18 銀イオン添加機構 20 酸化剤添加機構

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水中の溶存酸素を除去する第1工
    程と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で第1工程の
    処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素とを反応させるこ
    とにより硝酸性窒素を除去する第2工程とを備えたこと
    を特徴とする水中の硝酸性窒素の除去方法。
  2. 【請求項2】 第2工程で用いる触媒が、周期律表の白
    金族の金属、又は白金族の金属と銅族の金属とからなる
    触媒である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水中
    の溶存酸素と水素とを反応させることにより溶存酸素を
    除去する第1工程と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在
    下で第1工程の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素と
    を反応させることにより硝酸性窒素を除去する第2工程
    とを備えたことを特徴とする水中の硝酸性窒素の除去方
    法。
  4. 【請求項4】 第1工程で用いる触媒が、溶存酸素を還
    元するが硝酸性窒素を実質的に還元しない触媒である請
    求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 反応に要する水素ガスを、第1工程と第
    2工程とにおいてそれぞれ添加する請求項3又は4に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 第1工程及び第2工程で用いる触媒が、
    周期律表の白金族の金属、又は白金族の金属と銅族の金
    属とからなる触媒である請求項3〜5のいずれか1項に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水中
    の溶存酸素と水素とを反応させることにより溶存酸素を
    除去する第1工程と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在
    下で第1工程の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素と
    を反応させることにより硝酸性窒素を除去する第2工程
    と、亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素性窒素を還元
    する触媒の存在下で第2工程の処理水中に含まれる亜硝
    酸性窒素及び/又は一酸化二窒素性窒素と水素とを反応
    させることにより亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素
    性窒素を除去する第3工程とを備えたことを特徴とする
    水中の硝酸性窒素の除去方法。
  8. 【請求項8】 第1工程で用いる触媒が、溶存酸素を還
    元するが硝酸性窒素を実質的に還元しない触媒である請
    求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 反応に要する水素ガスを、少なくとも第
    1工程と第3工程とにおいてそれぞれ添加する請求項7
    又は8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 第2工程の反応を、硝酸性窒素を完全
    に窒素ガスに還元するのに必要な量より少量の水素ガス
    を添加した状態で行う請求項7〜9のいずれか1項に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 水中の溶存酸素の除去及び硝酸性窒素
    の窒素ガスへの還元に必要な量より少量の水素ガスを第
    1工程で被処理水に添加し、第2工程の処理水中に含ま
    れる亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素性窒素の除去
    に必要な量の水素ガスを第3工程で被処理水に添加する
    請求項7〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 第1工程〜第3工程で用いる触媒が、
    周期律表の白金族の金属、又は白金族の金属と銅族の金
    属とからなる触媒である請求項7〜11のいずれか1項
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水
    中の溶存酸素と水素とを反応させることにより溶存酸素
    を除去する第1工程と、硝酸性窒素を還元する触媒の存
    在下で第1工程の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水素
    とを反応させることにより硝酸性窒素を除去する第2工
    程と、第2工程の処理水に酸化剤を添加して該処理水中
    に含まれる亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素性窒素
    を硝酸性窒素に酸化する第3工程とを備えたことを特徴
    とする水中の硝酸性窒素の除去方法。
  14. 【請求項14】 被処理水が第1工程の触媒に接触する
    前又は接触する際に被処理水に銀イオンを添加する請求
    項3〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 各工程で使用されている触媒と銀イオ
    ンを含有する水とを間欠的に接触させて該触媒を殺菌す
    る請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 被処理水中の溶存酸素を除去する溶存
    酸素除去手段と、硝酸性窒素を還元する触媒の存在下で
    溶存酸素除去手段の処理水中に含まれる硝酸性窒素と水
    素とを反応させることにより硝酸性窒素を除去する硝酸
    性窒素除去装置とを備えたことを特徴とする水中の硝酸
    性窒素の除去システム。
  17. 【請求項17】 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水
    中の溶存酸素と水素とを反応させることにより溶存酸素
    を除去する溶存酸素除去装置と、硝酸性窒素を還元する
    触媒の存在下で溶存酸素除去装置の処理水中に含まれる
    硝酸性窒素と水素とを反応させることにより硝酸性窒素
    を除去する硝酸性窒素除去装置とを備えたことを特徴と
    する水中の硝酸性窒素の除去システム。
  18. 【請求項18】 溶存酸素除去装置の被処理水に水素ガ
    スを添加する水素ガス添加機構及び溶存酸素除去装置の
    処理水に水素ガスを添加する水素ガス添加機構を設けた
    請求項17に記載のシステム。
  19. 【請求項19】 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水
    中の溶存酸素と水素とを反応させることにより溶存酸素
    を除去する溶存酸素除去装置と、硝酸性窒素を還元する
    触媒の存在下で溶存酸素除去装置の処理水中に含まれる
    硝酸性窒素と水素とを反応させることにより硝酸性窒素
    を除去する硝酸性窒素除去装置と、亜硝酸性窒素及び/
    又は一酸化二窒素性窒素を還元する触媒の存在下で硝酸
    性窒素除去装置の処理水中に含まれる亜硝酸性窒素及び
    /又は一酸化二窒素性窒素と水素とを反応させることに
    より亜硝酸性窒素及び/又は一酸化二窒素性窒素を除去
    する亜硝酸性窒素・一酸化二窒素除去装置とを備えたこ
    とを特徴とする水中の硝酸性窒素の除去システム。
  20. 【請求項20】 溶存酸素除去装置の被処理水に水素ガ
    スを添加する水素ガス添加機構及び硝酸性窒素除去装置
    の処理水に水素ガスを添加する水素ガス添加機構を設け
    た請求項19に記載のシステム。
  21. 【請求項21】 溶存酸素を還元する触媒の存在下で水
    中の溶存酸素と水素とを反応させることにより溶存酸素
    を除去する溶存酸素除去装置と、硝酸性窒素を還元する
    触媒の存在下で溶存酸素除去装置の処理水中に含まれる
    硝酸性窒素と水素とを反応させることにより硝酸性窒素
    を除去する硝酸性窒素除去装置と、硝酸性窒素除去装置
    の処理水に酸化剤を添加する酸化剤添加機構とを備えた
    ことを特徴とする水中の硝酸性窒素の除去システム。
  22. 【請求項22】 被処理水が溶存酸素除去装置の触媒に
    接触する前又は接触する際に被処理水に銀イオンを添加
    する銀イオン添加機構を設けた請求項17〜21のいず
    れか1項に記載のシステム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007021438A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Hokkaido Univ 撥水性を有する貴金属含有触媒
JP2009140632A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Toshiba Fuel Cell Power Systems Corp 燃料電池システム
CN104773806A (zh) * 2015-04-08 2015-07-15 中国科学院化学研究所 一种强还原性纳米材料的制备方法及其在地下水污染处理中的应用

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