JPH09281663A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH09281663A
JPH09281663A JP9680296A JP9680296A JPH09281663A JP H09281663 A JPH09281663 A JP H09281663A JP 9680296 A JP9680296 A JP 9680296A JP 9680296 A JP9680296 A JP 9680296A JP H09281663 A JPH09281663 A JP H09281663A
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JP9680296A
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English (en)
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Hideki Komatsu
秀樹 小松
Shoji Nishio
昌二 西尾
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ランニング処理した場合でも、安定した画像
再現性を維持できるハロゲン化銀写真感光材料の処理方
法の提供。 【解決手段】 支持体の一方の面に少なくとも1層のハ
ロゲン化銀乳剤層を有し、他方の面に下記一般式(1)
で表される化合物を含有した少なくとも1層の親水性コ
ロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
において、現像液が下記一般式(2)で表される化合物
を含有していることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法に関し、特にランニング処理時の画像
再現性に優れたハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にハロゲン化銀写真感光材料の処
理は、自動現像機により処理液を補充しながら処理され
ている。このような補充処理方式においては、処理によ
る処理液成分の消費、経時による酸化などの化学変化、
感光材料からの溶出物の蓄積、蒸発による濃縮などによ
り処理液成分比率に変化が生じる。この変化は、補充量
の減少に伴い大きくなり、いかにして小さく抑えるかが
補充量を低減するための一つの技術課題となっている。
【0003】近年、世界的に環境保護が叫ばれ、199
6年からは産業廃棄物の海洋投棄が原則的に禁止される
ようになった。
【0004】このような現状を取り巻く環境の中で、業
界に於いては補充液を低減し、廃液量を低減するための
技術開発に大きなウエートを置くようになってきた。
【0005】低補充化による処理液成分比率の変化を押
さえ技術としては、スターター方式、成分補充方式、水
補充などが検討され、いくらかの成果が報告されてい
る。しかし、これらの方法では例えば製版印刷用ハロゲ
ン化銀写真感光材料の場合には階調の変動劣化、網点再
現性の劣化(特に大点部の抜け劣化)、更には細線のつ
ぶれ等を招き、問題を解決するまでに至っていないのが
現状であり、早急な技術的対応が強く望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
ランニング処理した場合でも、安定した画像再現性を維
持できるハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供す
るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下に
より解決された。
【0008】(1)支持体の一方の面に少なくとも1層
のハロゲン化銀乳剤層を有し、他方の面に下記一般式
(1)で表される化合物を含有した少なくとも1層の親
水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料の処
理方法において、現像液が下記一般式(2)で表される
化合物を含有していることを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法。
【0009】
【化3】
【0010】(式中、R1、R2は各々独立して置換又は
非置換のアルキル基、置換又は非置換のアミノ基、置換
又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアルキル
チオ基、又はR1とR2が互いに結合して環を形成しても
よい。kは0又は1を表し、k=1のときXは−CO−
又は−CS−を表す。M1、M2は各々水素原子又はアル
カリ金属を表す。)
【0011】
【化4】
【0012】(式中、Yは水素原子、ハロゲン原子、ニ
トロ基、アミノ基、シアノ基、ヒドロキシル基、スルホ
基、カルボキシル基、アシル基、アシルアミノ基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置
換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換の
アルコキシ基、置換若しくは非置換のアリール基、置換
若しくは非置換のアリールオキシ基又は連結してエチレ
ンジオキシ環を形成する基を表し、nは1〜4の整数を
表す。) (2)現像液補充量が200ml/m2以下であること
を特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料
の処理方法。
【0013】以下、本発明を詳述する。
【0014】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
は、支持体の一方の面に少なくとも1層のハロゲン化銀
乳剤層を有し、この支持体を挟んだもう一方の面(一般
には裏引き層、バッキング層という)に少なくとも1層
の親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料
である。
【0015】ここで言う親水性コロイド層とは、例えば
染料を含むハレーション防止層、同保護層、帯電防止
層、マット層、カール矯正層などバッキング層として通
常用いられる写真構成層の全てを指す。
【0016】該親水性コロイド層中には前記一般式
(1)で表される少なくとも1種の化合物が含有され
る。本発明において前記一般式(1)で表される化合物
において、R1とR2が互いに結合して環を形成した下記
一般式(1−a)で示される化合物が好ましい。
【0017】
【化5】
【0018】式中、R3は水素原子、置換又は未置換の
アルキル基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未
置換のアミノ基、置換又は未置換のアルコキシ基、スル
ホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基を
表し、Y1はO又はSを表し、Y2はO、S又はNR4
表す。R4は置換又は無置換のアルキル基、置換又は無
置換のアリール基を表す。M1、M2は各々水素原子又は
アルカリ金属を表す。
【0019】前記一般式(1)又は一般式(1−a)に
おけるアルキル基としては、低級アルキル基が好まし
く、たとえば炭素数1〜5のアルキル基であり、アミノ
基としては無置換のアミノ基或いは低級アルキル基で置
換されたアミノ基が好ましく、アルコキシ基としては低
級アルコキシ基が好ましく、アリール基としては好まし
くはフェニル基或いはナフチル基等であり、これらの基
は置換基を有していてもよく、置換しうる基としてはヒ
ドロキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、スルホ
基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基等が
好ましい置換基として挙げられる。
【0020】前記一般式(1)又は一般式(1−a)で
表される具体的化合物例を以下に示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】これらの化合物は、代表的にはアスコルビ
ン酸或いはエリソルビン酸とその塩又はそれらから誘導
される誘導体であり、市販品として入手できるか或いは
容易に公知の合成法により合成することができる。
【0024】上記一般式(1)で表される化合物は、本
発明に係る親水性コロイド層中に添加される。添加量は
1×10-5〜2×10-2モル/m2であり、より好まし
くは5×10-5〜1×10-3モル/m2である。添加に
際しては水又は親水性溶媒例えばメタノール、エタノー
ルなどに溶解して塗布液に添加するのが好ましい。
【0025】本発明に係る支持体の一方の面に少なくと
も1層のハロゲン化銀乳剤層を有したハロゲン化銀写真
感光材料のハロゲン組成は、特に制限はないが、補充量
を低減して処理する場合や迅速処理を行う場合に有利な
組成として、塩化銀含有率が60モル%以上の塩臭化
銀、塩沃臭化銀乳剤であることが好ましい。
【0026】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その
他何れの形状でもよい。又、粒子サイズ分布は狭い方が
好ましく、特に平均粒子サイズの±40%の粒子サイズ
域内に全粒子数の90%、望ましくは95%が入るよう
な、いわゆる単分散乳剤が好ましい。
【0027】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法につい
ては、例えば(RD)17643.22〜23頁(19
78年12月)に記載若しくは引用された文献を参考に
することが出来る。
【0028】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
は、下記に記載された化合物をハロゲン化銀写真感光材
料中に含有させることが好ましい。
【0029】(1)染料の固体分散微粒子体 特開平7−5629号公報(3)頁[0017]〜(1
6)頁[0042]記載の化合物 (2)酸基を有する化合物 特開昭62−237445号公報292(8)頁左下欄
11行目〜309(25)頁右下欄3行目記載の化合物 (3)酸性ポリマー 特開平6−186659号公報(10)頁[0036]
〜(17)頁[0062]記載の化合物 (4)増感色素 特開平5−224330号公報(3)頁[0017]〜
(13)頁[0040]記載の化合物 特開平6−194771号公報(11)頁[0042]
〜(22)頁[0094]記載の化合物 特開平6−242533号公報(2)頁[0015]〜
(8)頁[0034]記載の化合物 特開平6−337492号公報(3)頁[0012]〜
(34)頁[0056]記載の化合物 特開平6−337494号公報(4)頁[0013]〜
(14)頁[0039]記載の化合物 (5)強色増感剤 特開平6−347938号公報(3)頁[0011]〜
(16)頁[0066]記載の化合物 (6)レドックス化合物 特開平4−245243号公報235(7)頁〜250
(22)頁記載の化合物 前述の添加剤及びその他の公知の添加剤については、例
えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)No.17
643(1978年12月)、同No.18716(1
979年11月)及び同No.308119(1989
年12月)に記載された化合物が挙げられる。これら三
つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている化合
物種類と記載箇所を下記に掲載した。
【0030】
【表1】
【0031】次に本発明のハロゲン化銀写真感光材料の
処理方法について述べる。
【0032】本発明の処理方法に於ける現像液には前記
一般式(2)で表されるベンゾトリアゾール化合物が含
有される。前記一般式(2)で表される具体的化合物例
を以下に示すが本発明はこれらに限定されない。
【0033】
【化8】
【0034】
【化9】
【0035】
【化10】
【0036】
【化11】
【0037】これらの化合物は公知であって、市販品と
しても入手することができる。該ベンゾトリアゾール化
合物を現像液に使用するには水又は親水性溶媒に溶解し
て添加される。添加量は使用液1リットル当たり10〜
1000mgでよく、より好ましくは50〜700mg
である。
【0038】本発明における現像液はジヒドロキシベン
ゼン系現像主薬(例えばハイドロキノン)を含まない系
の現像液で処理されてもよい。近年、作業環境の改善が
重要視されており、現像主薬も、より安全性の高いもの
が望まれており、例えば米国特許5,326,816号
ではアスコルビン酸或いはエリソルビン酸類がハイドロ
キノンに代わる主薬として開示されている。
【0039】本発明に用いられる現像液は、ハイドロキ
ノンを含有せず、本発明に於いてバッキング層構成中に
使用される前記一般式(1)で表されるアスコルビン酸
或いはエリソルビン酸系主薬からなる現像液を使用して
もよい。
【0040】即ち、現像主薬としてはジヒドロキシベン
ゼン系現像主薬、或いはアスコルビン酸又はエリソルビ
ン酸系主薬、或いは3−ピラゾリドン類(例えば1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−エチル−3−
ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾ
リドン等)やアミノフェノール類(例えばo−アミノフ
ェノール、p−アミノフェノール、N−メチル−o−ア
ミノフェノール、N−メチル−p−アミノフェノール、
2,4−ジアミノフェノール等)の補助現像剤を組み合
わせて処理することが出来る。
【0041】組み合わせて使用する場合、3−ピラゾリ
ドン類やアミノフェノール類の現像主薬は、通常現像液
1リットル当たり0.01〜1.4モルの量で用いられ
るのが好ましい。アスコルビン酸或いはエリソルビン酸
系主薬は通常現像液1リットル当たり0.05〜1モル
の量で用いられる 本発明においては、ランニング性能の観点からすればア
スコルビン酸或いはエリソルビン酸系主薬を現像主薬と
して用いるのが好ましい。
【0042】本発明において現像液の保恒剤として用い
る亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩としては亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫
酸ナトリウムなどがある。亜硫酸塩は0.25モル/リ
ットル以上が好ましい。特に好ましくは0.4モル/リ
ットル以上である。現像液にはアルカリ剤(水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等)及びpH緩衝剤(例えば炭
酸塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞酸、アルカノ
ールアミン等)が添加されることが好ましい。また必要
により溶解助剤(例えばポリエチレングリコール類、そ
れらのエステル、アルカノールアミン等)、増感剤(例
えばポリオキシエチレン類を含む非イオン界面活性剤、
四級アンモニウム化合物等)、界面活性剤、消泡剤、カ
ブリ防止剤(例えば臭化カリウム、臭化ナトリウムの如
きハロゲン化物、ニトロベンズインダゾール、ニトロベ
ンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾ
ール、テトラゾール類、チアゾール類等)、キレート化
剤(例えばエチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金
属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、現像促進剤
(例えば米国特許2,304,025号、特公昭47−
45541号に記載の化合物等)、硬膜剤(例えばグル
タルアルデヒド又は、その重亜硫酸塩付加物等)、或い
は消泡剤などを添加することができる。
【0043】現像廃液は通電して再生することができ
る。具体的には現像廃液に陰極(例えばステンレスウー
ル等の電気伝導体又は半導体)を、電解質溶液に陽極
(例えば炭素、金、白金、チタン等の溶解しない電気伝
導体)を入れ、陰イオン交換膜を介して現像廃液槽と電
解質溶液槽が接するようにし、両極に通電して再生す
る。通電しながら本発明に係る感光材料を処理すること
もできる。その際、現像液に添加される各種の添加剤、
例えば現像液に添加することができる保恒剤、アルカリ
剤、pH緩衝剤、増感剤、カブリ防止剤、銀スラッジ防
止剤等を追加添加することが出来る。また、現像液に通
電しながら感光材料を処理する方法があり、その際に上
記のような現像液に添加できる添加剤を追加添加でき
る。
【0044】また、現像主薬を感光材料中、例えば乳剤
層中又はその隣接層中に含んだ感光材料を現像液で処理
しても良い。このような現像処理は、チオシアン酸塩に
よる銀塩安定化処理と組み合わせて、感光材料の迅速処
理の方法の一つとして利用されることが多く、そのよう
な処理液に適用も可能である。
【0045】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常3.8〜5.8で
ある。定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
カリウム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオ
シアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシア
ン酸アンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定
銀錯塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知ら
れているものを用いることができる。
【0046】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミニ
ウム、カリ明礬、アルデヒド化合物(例えば、グルタル
アルデヒドやグルタルアルデヒドの亜硫酸付加物等)な
どを加えることができる。
【0047】定着液には所望により、保恒剤(例えば亜
硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸、クエ
ン酸)、pH調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のある
キレート剤等の化合物を含むことができる。
【0048】定着液中のアンモニウムイオン濃度は定着
液1リットル当たり0.1モル以下であることが好まし
い。
【0049】アンモニウムイオン濃度は定着液1リット
ル当たり特に好ましくは0〜0.05モルの範囲であ
る。定着主薬としてチオ硫酸アンモニウムの代わりにチ
オ硫酸ナトリウムを使用してもよく、チオ硫酸アンモニ
ウムとチオ硫酸ナトリウムを併用して使用してもよい。
定着液中の酢酸イオン濃度が0.33モル/リットル未
満であることが好ましい。酢酸イオンの種類は任意で、
定着液中で酢酸イオンを解離する任意の化合物に対して
本発明は適用できるが、酢酸や酢酸のリチウム、カリウ
ム、ナトリウム塩、アンモニウム塩などが好ましく用い
られ、特にナトリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
酢酸イオン濃度は更に好ましくは定着液1リットル当た
り0.22モル以下、特に好ましくは0.13モル以下
で、これにより酢酸ガス発生量を高度に減少させること
ができる。最も好ましいのは酢酸イオンを実質的に含ま
ないものである。
【0050】定着液はチオ硫酸塩を含有することが好ま
しい。チオ硫酸塩としてはリチウム、カリウム、ナトリ
ウム塩、アンモニウム塩などが挙げられ、好ましくはナ
トリウム塩又はアンモニウム塩である。チオ硫酸塩の添
加量は定着液1リットル当たり0.1〜5モルで、より
好ましくは0.5〜2.0モルで、更に好ましくは0.
7〜1.8モルである。最も好ましいのは0.8〜1.
5モルである。
【0051】定着液にはクエン酸、酒石酸、りんご酸、
こはく酸などの塩及びこれらの光学異性体などが含まれ
る。クエン酸、酒石酸、りんご酸、こはく酸などの塩と
してはこれらのリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム
塩、アンモニウム塩など、酒石酸の水素リチウム、水素
カリウム、水素ナトリウム、水素アンモニウム、酒石酸
のアンモニウムカリウム、酒石酸のナトリウムカリウム
などを用いてもよい。これらの中でより好ましいものと
してはクエン酸、イソクエン酸、りんご酸、こはく酸及
びこれらの塩である。最も好ましくはりんご酸とその塩
である。
【0052】定着処理後、水洗及び/又は安定化浴で処
理される。安定化浴としては、画像を安定化させる目的
で、膜pHを調整(処理後の膜面pHを3〜8に)する
ための無機及び有機の酸及びその塩、又はアルカリ剤及
びその塩(例えばほう酸塩、メタほう酸塩、ホウ砂、リ
ン酸塩、炭酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、
アンモニア水、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ポリカ
ルボン酸、くえん酸、蓚酸、リンゴ酸、酢酸等を組み合
わせて使用)、アルデヒド類(例えばホルマリン、グリ
オキザール、グルタルアルデヒド等)、キレート剤(例
えばエチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、
ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、防バイ剤(例えば
フェノール、4−クロロフェノール、クレゾール、O−
フェニルフェノール、クロロフェン、ジクロロフェン、
ホルムアルデヒド、P−ヒドロキシ安息香酸エステル、
2−(4−チアゾリン)−ベンゾイミダゾール、ベンゾ
イソチアゾリン−3−オン、ドデシル−ベンジル−メチ
ルアンモニウム−クロライド、N−(フルオロジクロロ
メチルチオ)フタルイミド、2,4,4′−トリクロロ
−2′−ハイドロオキシジフェニルエーテル等)、色調
調整剤及び/又は残色改良剤(例えばメルカプト基を置
換基として有する含窒素ヘテロ環化合物;具体的には2
−メルカプト−5−スルホン酸ナトリウム−ベンズイミ
ダゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾー
ル、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプト
−5−プロピル−1,3,4−トリアゾール、2−メル
カプトヒポキサンチン等)を含有させる。その中でも安
定化浴中には防バイ剤が含まれることが好ましい。これ
らは液状でも固体状で補充されてもよい。固体状で補充
される場合は、例えば特開平8−76323号に記載の
固体状処理剤の製造方法、使用方法を用いることができ
る。
【0053】本発明では廃液量の低減の要望から、感光
材料の面積に比例した一定量の現像液を補充しながら処
理される。
【0054】本発明では現像液補充量は感光材料1m2
当たり200ml以下である。好ましくは1m2当たり
30〜150mlであって特に好ましくは30〜200
mlである。ここでいう現像液補充量とは、補充される
液の量を示す。具体的には現像母液と同じ液を補充する
場合の液の補充量であり、現像濃縮液では水で希釈した
液で補充される場合のそれぞれの濃縮液と水の合計量で
あり、固体現像処理剤では水で溶解した液で補充される
場合の固体処理剤容積と水の容積の合計量である。また
固体現像処理剤及び固体定着処理剤と水を別々に補充す
る場合のそれぞれの固体処理剤容積と水の容積の合計量
である。固体処理剤で補充される場合は自動現像機の処
理槽に直接投入する固体処理剤の容積と、別に加える補
充水の容積を合計した量を表すことが好ましい。その現
像補充液及び定着補充液はそれぞれ自動現像機のタンク
内の現像母液及び定着母液と同じ液でも、異なった液又
は固形処理剤でも良い。特に現像液補充量が1m2当た
り120ml以下の場合は、現像補充液は自動現像機の
タンク内の現像母液と異なった液又は固体処理剤である
ことが好ましく、現像補充液に含まれるメルカプト基を
有する銀スラッジ防止剤の量は現像母液に含まれる量よ
り多いことが好ましい。
【0055】現像、定着、水洗及び/又は安定化浴の温
度は10〜45℃の間であることが好ましく、それぞれ
が別々に温度調整されていてもよい。
【0056】本発明は現像時間短縮の要望から自動現像
機を用いて処理する時にフィルム先端が自動現像機に挿
入されてから乾燥ゾーンから出て来るまでの全処理時間
(Dry to Dry)が50秒以下10秒以上であ
ることが好ましい。
【0057】ここで言う全処理時間とは黒白写真感光材
料を処理するのに必要な全工程時間を含み、具体的には
処理に必要な例えば現像、定着、漂白、水洗、安定化処
理、乾燥などの工程の時間を全て含んだ時間、つまりD
ry to Dryの時間である。全処理時間が10秒
未満では減感、軟調化などで満足な写真性能が得られな
い。好ましくは全処理時間(Dry to Dry)が
15秒〜44秒であることである。また102以上の大
量の感光材料を安定にランニング処理するためには、現
像時間は2秒以上、18秒以下であることが好ましい。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれによって限定されるも
のではない。
【0059】実施例1 <支持体の作成> (SPSの合成)トルエン200重量部にスチレンを1
00重量部、トリイソブチルアルミニウム56g、ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリメトキサイド
234gを使用して96℃8時間反応を行った。水酸化
ナトリウムのメタノール溶液で触媒を分解除去した後、
メタノールで3回洗浄して目的の化合物(SPS)を3
4重量部得た。
【0060】(SPSフィルムの作成)得られたSPS
を330℃でTダイからフィルム状に熔融押し出しをお
こない、冷却ドラム上で急冷固化して未遠心フィルムを
得た。このとき、冷却ドラムの引き取り速度を2段階で
おこない、厚さ1370μm、1265μm及び105
4μmの未延伸フィルムを135℃で予熱し、縦延伸
(3.1倍)した後、130℃で横延伸(3.4倍)
し、更に250℃で熱固定をおこなった。その結果、支
持体として曲げ弾性率450kg/mm2、厚さ100
μmの2軸延伸フィルムを得た。
【0061】(SPSフィルムの下塗り)上記SPSフ
ィルムの上にシリカ蒸着した後に、スチレン−グリシジ
ルアクリレート及び酸化スズ微粒子を含む帯電防止加工
を施した下塗層を形成した。
【0062】<感光材料の作成> (ハロゲン化銀乳剤Aの調製)同時混合法を用いて塩化
銀70モル%、残りは臭化銀からなる平均厚み0.05
μm、平均直径0.15μmの塩臭化銀コア粒子を調製
した。コア粒子混合時にK3RuCl6を銀1モル当たり
8×10-8モル添加した。このコア粒子に、同時混合法
を用いてシェルを付けた。その際K2IrCl6を銀1モ
ル当たり3×10-7モル添加した。得られた乳剤は平均
厚み0.10μm、平均直径0.25μmのコア/シェ
ル型単分散(変動係数10%)の(100)面を主平面
として有する塩沃臭化銀(塩化銀90モル%、沃臭化銀
0.2モル%、残りは臭化銀からなる)平板粒子の乳剤
であった。ついで特開平2−280139号に記載の変
性ゼラチン(ゼラチン中のアミノ基をフェニルカルバミ
ルで置換したもので例えば特開平2−280139号2
87(3)頁の例示化合物G−8)を使い脱塩した。
【0063】脱塩後のEAgは50℃で190mvであ
った。得られた乳剤に4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当たり
1×10-3モル添加し更に臭化カリウム及びクエン酸を
添加してpH5.6、EAg123mVに調整して、塩
化金酸を2×10-5モル添加した後に無機硫黄を3×1
-6モル添加して温度60℃で最高感度が出るまで化学
熟成を行った。
【0064】熟成終了後、4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当た
り2×10-3モル、1−フェニル−5−メルカプトテト
ラゾールを3×10-4モル及びゼラチンを添加した。
【0065】(ハロゲン化銀乳剤Bの調製)同時混合法
を用いて塩化銀60モル%、沃化銀2.5モル%、残り
は臭化銀からなる平均厚み0.05μm、平均直径0.
15μmの塩沃臭化銀コア粒子を調製した。コア粒子混
合時にK3Rh(H2O)Br5を銀1モル当たり2×1
-8モル添加した。このコア粒子に同時混合法を用いて
シェルを付けた。その際K2IrCl6を銀1モル当たり
3×10-7モル添加した。
【0066】得られた乳剤は平均厚み0.10μm、平
均直径0.42μmのコア/シェル型単分散(変動係数
10%)の塩沃臭化銀(塩化銀90モル%、沃臭化銀
0.5モル%、残りは臭化銀からなる)平板状粒子乳剤
であった。次いで特開平2−280139号記載の変性
ゼラチン(ゼラチン中のアミノ基をフェニルカルバミル
で置換したもので例えば特開平2−280139号28
7(3)頁の例示化合物G−8)を使い脱塩した。脱塩
後のEAgは50℃で180mVであった。
【0067】得られた乳剤に4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当
たり1×10-3モル添加し更に臭化カリウム及びクエン
酸を添加してpH5.6、EAg123mVに調整し
て、塩化金酸を2×10-5モル添加した後にN,N,
N′−トリメチル−N′−ヘプタフルオロセレノ尿素を
3×10-5モル添加して温度60℃で最高感度が出るま
で化学熟成を行った。
【0068】熟成終了後4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当たり
2×10-3モル、1−フェニル−5−メルカプトテトラ
ゾールを3×10-4モル及びゼラチンを添加した。
【0069】(HeNeレーザー光源用印刷製版スキャ
ナー用ハロゲン化銀写真感光材料の調製)上記の支持体
の一方の下塗層上に、下記処方1のゼラチン下塗層をゼ
ラチン量が0.5g/m2になるように、その上に下記
処方2のハロゲン化銀乳剤層1を銀量1.5g/m2
ゼラチン量が0.5g/m2になるように、更にその上
層に中間保護層として下記処方3の塗布液をゼラチン量
が0.3g/m2になるように、更にその上層に処方4
のハロゲン化銀乳剤層2を銀量1.4g/m2、ゼラチ
ン量が0.4g/m2になるように、更に下記処方5の
塗布液をゼラチン量が0.6g/m2になるよう同時重
層塗布した。また反対側の下塗層上には下記処方6のバ
ッキング層をゼラチン量が0.6g/m2になるよう
に、その上に下記処方7の疎水性ポリマー層を、更にそ
の上に下記処方8のバッキング保護層をゼラチン量が
0.4g/m2になるように乳剤層側と同時重層塗布す
ることで試料を得た。
【0070】 処方1(ゼラチン下塗層組成) ゼラチン 0.5g/m2 染料AD−1の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 25mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 S−1(ソジウム−イソ−アミル−n−デシルスルホサクシネート) 0.4mg/m2 処方2(ハロゲン化銀乳剤層1組成) ハロゲン化銀乳剤A 銀量1.5g/m2になるように 染料AD−8の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 20mg/m シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.5
g/m2 増感色素d−1 5mg/m2 増感色素d−2 5mg/m2 ヒドラジン誘導体H−7 20mg/m2 レドックス化合物:RE−1 20mg/m2 化合物e 100mg/m2 ラテックスポリマーf 0.5g/m2 硬膜剤g 5mg/m2 S−1 0.7mg/m2 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 30mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 処方3(中間層組成) ゼラチン 0.3g/m2 S−1 2mg/m2 処方4(ハロゲン化銀乳剤層2組成) ハロゲン化銀乳剤B 銀量1.4g/m2になるように 増感色素d−1 3mg/m2 増感色素d−2 3mg/m2 ヒドラジン誘導体H−20 20mg/m2 造核促進剤:例示化合物Nb−12 40mg/m2 レドックス化合物:RE−2 20mg/m2 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 20mg/m2 ラテックスポリマーf 0.5g/m2 S−1 1.7mg/m2 処方5(乳剤保護層組成) ゼラチン 0.6g/m2 染料AD−5の固体分散体(平均粒径0.1μm) 40mg/m2 S−1 12mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m2 造核促進剤:例示化合物Na−3 40mg/m2 1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール 40mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 硬膜剤:K−1 30mg/m2 処方6(バッキング層組成) ゼラチン 0.6g/m2 S−1 5mg/m2 ラテックスポリマーf 0.3g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 70mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物i 100mg/m2 一般式(1)の化合物 表2に示す量 処方7(疎水性ポリマー層組成) ラテックス(メチルメタクリレート:アクリル酸=97:3) 1.0g/m2 硬膜剤g 6mg/m2 処方8(バッキング保護層) ゼラチン 0.4g/m2 マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 ソジウム−ジ−(2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート 10mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 染料k 20mg/m2 一般式(1)の化合物 表2に示す量 HO(CH2CH2O)68H 50mg/m 硬膜剤:K−1 20mg/m2
【0071】
【化12】
【0072】
【化13】
【0073】
【化14】
【0074】
【化15】
【0075】なお塗布乾燥後のバッキング側の表面比抵
抗値は23℃、20%RHで6×1011で、乳剤側の表
面の膜面pHは5.5、膨潤度は175であった。
【0076】<処理剤の作製> (処理液処方) (1)開始現像液(HAD−S)(使用液1リットル分) 純水 312ml DTPA・5Na 1.45g 亜硫酸ナトリウム 42.58g 亜硫酸カリウム 12.55g ほう酸 8g 炭酸カリウム 55g ジエチレングリコール 40g 8−メルカプトアデニン 0.67g ジエチレングリコール 50g ハイドロキノン 20g ジメゾンS 0.85g 一般式(2)の例示化合物1 表2に示す量 1−フェニルー5−メルカプトテトラゾール 0.03 水酸化カリウム 8.74g なお使用に際して純水600mlと上記濃縮液400mlを混合して用いる。 使用液pHは10.40であった。
【0077】 (2)補充現像錠剤(HAD−JR)の作成 <造粒Aパーツの作成>(使用液1リットル分) DTPA・5Na 4.35g 亜硫酸ナトリウム 49.51g 炭酸ナトリウム 28.77g 炭酸カリウム 37.5g 臭化カリウム 2g 水酸化リチウム 9g D−マンニトール(商品名:花王社製) 5g D−ソルビトール 5g 1−オクタンスルホン酸ナトリウム 1.53g 上記素材を市販のバンダルミム中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物A
パーツを得た。
【0078】 <造粒Bパーツの作成>(使用液1リットル分) 8−メルカプトアデニン 0.085g 一般式(2)の例示化合物1 表2に示す量 ハイドロキノン 24g ソルビン酸ナトリウム 6g ジメゾンS 1.3g 亜硫酸ナトリウム 7.07g 1−フェニルー5−メルカプトテトラゾール 0.06g D−ソルビトール 2.4g 1−オクタンスルホン酸ナトリウム 0.45g 上記素材を市販のバンダルミム中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し、造粒物
Bパーツを得た。
【0079】上記のAパーツとBパーツを10分間完全
混合し、得られた混合物をマシーナUD・DFE30・
40打錠装置(マシーナ〔株〕製)を用い、1.5トン
/m2の圧縮打錠により直径30mm、厚さ10mmの
錠剤25個を得た。
【0080】 (3)開始定着液(HAF−S)(使用液1リットル分) 純水 120.3ml チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 262g 亜硫酸ナトリウム 22g ほう酸 9.78g 酒石酸 3g 酢酸ナトリウム・3水塩 37.82g 酢酸(90%水溶液) 13.54g 硫酸アルミニウム・27%水溶液 32.93g なお、使用する際は純水600mlと上記濃厚液400mlとを混合して用い る。使用液のpHは4.85であった。
【0081】 (4)補充定着錠剤の作成 <造粒Aパーツの作成> (使用液1リットル分) チオ硫酸アンモニウム(10%Na塩:ヘキスト社製) 140g 重亜硫酸ナトリウム 14g 亜硫酸ナトリウム 1g 酢酸ナトリウム 18g 1−オクタンスルホン酸ナトリウム 3.22g 上記素材を市販のバンダルミム中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物A
パーツを得た。
【0082】 <造粒Bパーツの作成> (使用液1リットル分) ほう酸 9.78g 琥珀酸 13.2g 酒石酸 3g 硫酸アルミニウム・8水塩 11.5g D−マンニトール(商品名:花王社製) 2.5g D−ソルビトール 1.15g ポリエチレングリコール#4000 1.5g 酢酸ナトリウム 10g 1−オクタンスルホン酸ナトリウム 0.45g 上記素材を市販のバンダルミム中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物B
パーツを得た。
【0083】上記AパーツとBパーツを10分間完全に
混合し、得られた混合物をマシーナUD・DFE30・
40打錠装置(マシーナ〔株〕製)を用い、1.5トン
/m2の圧縮打錠により直径30mm、厚さ10mmの
錠剤25個を得た。
【0084】(自動現像機)コニカ〔株〕製GR−26
を使用した。補充液の補充の場合は大全サイズ(610
×508mm)の感光材料1枚当たり現像40ml、定
着40mlの補充を行った。錠剤を直接補充する場合は
自動現像機の上部から錠剤を1個ずつ投入できるように
改造し、大全サイズの感光材料1枚当たり現像補充錠剤
1個と水40ml、定着補充錠剤1個と水40ml入る
ようにした。
【0085】なお、この補充量は現像液の場合130m
l/m2に相当し、定着液の場合、130ml/m2に相
当する。
【0086】 (感度評価)HeNeレーザー露光の代用評価として6
33nmの干渉フィルターを用い10-6秒で光学楔を介
して露光を行ったあと、上記の処理条件で処理した。得
られた現像処理済みの試料をデジタル濃度計(コニカ
〔株〕製)で測定し新液処理での濃度2.5に於ける感
度をそれぞれ100とした場合の相対感度で示した。
【0087】(ガンマの評価)ガンマ(γ)は上記処理
フィルムの濃度0.1と3.0の正接をもって表し、表
中のガンマ値が6未満では使用不可能の感光材料であ
り、6以上、10未満でもまだ不十分な硬調整性であ
る。ガンマ値が10以上ではじめて超硬調な画像が得ら
れ、十分に実用可能な感光材料であることを表す。
【0088】(網点品質DQの評価)大日本スクリーニ
ング社製SG−747RUにて16μmのランダムパタ
ーンの網点(FMスクリン)で露光を行った後、上記条
件で処理した。網点パターンの中点(目標50%)を1
00倍のルーペを使い目視評価した。最高を5ランクと
し、網点品質の劣化に伴って4、3、2、1とランクを
下げて評価した。2ランク以下は実用に耐えないレベル
である。以上、得られた結果を下記の表3に示す。
【0089】
【表2】
【0090】
【表3】
【0091】表3から明らかなように、本発明に係る方
法で処理した場合の試料は、ランニング処理した現像液
で処理しても感度、ガンマの変動劣化が少なく、かつD
Q(網点品質)の劣化が少ない優れた処理性を有してい
た。
【0092】実施例2 (テトラゾールを含有する試料の調製)同時混合法を用
いて塩化銀含有率98モル%、臭化銀含有率2モル%の
平均粒径0.15μmの単分散、立方晶の塩臭化銀粒子
を調製した。混合時にK3Rh(H2O)Br5を銀1モ
ル当たり7×10-5モル添加した。また常法による可溶
性塩類を除去する脱塩工程の前に4−ヒドロキシ−6−
メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(TA
I)を銀1モル当たり0.6g添加した(以下、特に記
載がない場合は、銀1モル当たりの量とする)。
【0093】この乳剤を60℃に昇温し、TAIを60
mg、チオ硫酸ナトリウム0.75mgを添加し、TA
Iを添加してから60分後に更にTAIを600mg添
加し温度を下げてセットさせた。
【0094】ついで添加物をm2当たり以下の量になる
ように加えて塗布液を調製した。
【0095】 <乳剤塗布液> ゼラチン10%溶液 5.26ml/m2 NaOH 0.5N溶液 4.39ml/m2 化合物 イ 6.53mg/m2 テトラゾール化合物(T−7) 40mg/m2 キラヤサポニン 107mg/m2 化合物 ロ 18.5mg/m2 化合物 ハ 9.8mg/m2 ゼラチンラテックス 480mg/m2 ポリスチレンスルホン酸Na 52.2mg/m2 <保護層下層液調製> ゼラチン 0.5g/m2 化合物 ニ 62.0mg/m2 クエン酸 4.1mg/m2 ホルマリン 1.7mg/m ポリスチレンスルホン酸Na 11.0mg
/m2 <保護層上層> ゼラチン 0.3g/m2 化合物 ホ 18.0mg/m2 化合物 ニ 48.4mg/m2 化合物 ヘ 105.0mg/m2 化合物 ト 1.25mg/m2 不定形シリカ(平均粒径1.63ミクロン) 15.0mg/m2 不定形シリカ(平均粒径3.5ミクロン) 21.0mg/m2 クエン酸 4.5mg/m2 ポリスチレンスルホン酸Na 11.0mg/m2 インライン添加でホルマリン 10mg/m2 <バッキング塗布液> 化合物 チ 170mg/m2 化合物 ニ 30mg/m2 化合物 リ 45mg/m2 化合物 ヌ 10mg/m2 キラヤサポニン 111mg/m2 化合物 ル 200mg/m2 コロイダルシリカ 200mg/m2 化合物 オ 35mg/m2 化合物 ワ 31mg/m2 化合物 カ 3.1mg/m2 ポリメチルメタアクリレート酸ポリマー(平均粒径5.6ミクロン) 28.9mg/m2 グリオキザール 10.1mg/m2 クエン酸 9.3mg/m2 ポリスチレンスルホン酸Na 71.1mg/m2 一般式(1)の例示化合物 表4に示す量 インラインで以下のものを添加 化合物 ヨ 81mg/m2 化合物 タ 88.2mg/m2 酢酸カルシウム 3.0mg/m2 ホルマリン 10mg/m
【0096】
【化16】
【0097】
【化17】
【0098】
【化18】
【0099】塗布量は乳剤層の銀量が2.0g/m
バッキング層のゼラチン量が2.1g/m2になるよう
均一塗布した。
【0100】<処理剤の作製> (処理液処方) (5)開始現像液(TAD−S)(使用液1リットル分) 純水 350ml DTPA・5Na 1.45g 亜硫酸ナトリウム 15.76g KBr 2.5g 炭酸カリウム 32.84g 炭酸水素カリウム 16.2g 8−メルカプトアデニン 0.06g ジエチレングリコール 50g 一般式(2)の例示化合物2 表4に示す量 1−フェニルー5−メルカプトテトラゾール 0.02g ジメゾンS 2.7g エリソルビン酸ナトリウム 60g 上記処方に従い溶解して純水で500mlに仕上げた。
なお、使用する際は純水500mlと上記濃厚液を混合
して用いる使用液のpHは9.80であった。
【0101】 (6)補充現像錠剤(TAD−JR)の作成 <造粒Aパーツの作成>(使用液1リットル分) DTPA・5Na 4.35g 炭酸カリウム 32.84g D−マンニトール(商品名:花王社製) 5g 上記素材を市販のバンダルミム中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物A
パーツを得た。
【0102】 <造粒Bパーツの作成>(使用液1リットル分) 亜硫酸ナトリウム 15.76g KBr 2.5g 炭酸水素カリウム 16.2g 8−メルカプトアデニン 0.06g 一般式(2)の例示化合物2 表4に示す量 1−フェニルー5−メルカプトテトラゾール 0.02g ジメゾンS 2.7g エリソルビン酸ナトリウム 60g D−ソルビトール 5g 1−オクタンスルホン酸ナトリウム 2g 上記素材を市販のバンダルミム中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し、造粒物
Bパーツを得た。
【0103】上記のAパーツとBパーツを10分間完全
混合し、得られた混合物をマシーナUD・DFE30・
40打錠装置(マシーナ〔株〕製)を用い、1.5トン
/m2の圧縮打錠により直径30mm、厚さ10mmの
錠剤10個を得た。
【0104】なお、使用する際は該錠剤10個を容量が
1リットルになるよう純水に溶解して用いた。使用液の
pHは9.80であった。なお定着液はCFL−881
(コニカ〔株〕製)を用いた。
【0105】(自動現像機)コニカ〔株〕製GR−26
SRを使用した。現像は錠剤から作成した補充液を13
0ml/m2とした。なお定着液はCFL−881を1
80ml/m2で補充しながら処理した。
【0106】 (評価)ランニング液として上記の補充条件により感光
材料を1000枚(大全サイズ、黒化率50%)処理し
てランニング液とした。
【0107】(ガンマの評価)γ=(1.0−0.1)
/{Iog(濃度1.0を与える露光量)−Iog(濃
度0.1を与える露光量)}で求めた。
【0108】表中の値が6未満では使用不可能の感光材
料であり、6以上、10未満でもまだ不十分な硬調整性
である。ガンマ値が10以上ではじめて超硬調な画像が
得られ、十分に実用可能な感光材料であることを表す。
【0109】(抜き文字画質の評価)試料の乳剤面を予
め準備した原稿を密着させ米国Fusion製無電極放
電管光源を使用した明室プリンターP627FMにて画
像露光を行い、上記現像処理後の抜き文字画質を5ラン
ク評価した。5ランクとは50%の網点面積が感光材料
上に50%の網点面積となるような適性露光を行ったと
きに、30%μm巾の文字が再現できる画質を言い、非
常に良好な抜き文字品質であることを言う。
【0110】抜き文字画質1とは同様の適性露光を与え
たとき150μm以上の文字しか再現することのできな
い画質をいい、よくない抜き文字品質である。3以上が
実用に耐えうるレベルである。
【0111】得られた結果を表5に示す。
【0112】
【表4】
【0113】
【表5】
【0114】表5から明らかなように硬調化剤としてテ
トラゾール類を含有するハロゲン化銀写真感光材料にお
いても、本発明によればランニング処理液での変動劣化
が少なく、良好なガンマと抜き文字画質を有する性能の
試料を得ることができた。
【0115】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明によれば
ランニング処理時に於ける感度、ガンマの変動劣化が少
なく、且つ、製版印刷用ハロゲン化銀写真感光材料とし
ての網点品質及び抜き文字画質の優れたハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法を得ることができた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の面に少なくとも1層のハ
    ロゲン化銀乳剤層を有し、他方の面に下記一般式(1)
    で表される化合物を含有した少なくとも1層の親水性コ
    ロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
    において、現像液が下記一般式(2)で表される化合物
    を含有していることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料の処理方法。 【化1】 (式中、R1、R2は各々独立して置換又は非置換のアル
    キル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換の
    アルコキシ基、置換又は非置換のアルキルチオ基、又は
    1とR2が互いに結合して環を形成してもよい。kは0
    又は1を表し、k=1のときXは−CO−又は−CS−
    を表す。M1、M2は各々水素原子又はアルカリ金属を表
    す。) 【化2】 (式中、Yは水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アミ
    ノ基、シアノ基、ヒドロキシル基、スルホ基、カルボキ
    シル基、アシル基、アシルアミノ基、アルコキシカルボ
    ニル基、アリールオキシカルボニル基、置換若しくは非
    置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアルコキシ
    基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非
    置換のアリールオキシ基又は連結してエチレンジオキシ
    環を形成する基を表し、nは1〜4の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 現像液補充量が200ml/m2以下で
    あることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真
    感光材料の処理方法。
JP9680296A 1996-04-18 1996-04-18 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 Pending JPH09281663A (ja)

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