JPH09281662A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH09281662A
JPH09281662A JP9540496A JP9540496A JPH09281662A JP H09281662 A JPH09281662 A JP H09281662A JP 9540496 A JP9540496 A JP 9540496A JP 9540496 A JP9540496 A JP 9540496A JP H09281662 A JPH09281662 A JP H09281662A
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silver
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JP9540496A
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Hideki Komatsu
秀樹 小松
Shoji Nishio
昌二 西尾
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自現機の現像処理槽、定着処理層槽及び水洗
処理漕中の汚れを防止し、汚れによるフィルム故障を無
くした感光材料の処理方法の提供。 【解決手段】 ハロゲン化銀写真感光材料構成層中の
カルシウム含量が15mg/m2以下であるハロゲン化
銀写真感光材料を、pHが7.5以上、10.0以下
で、且つ、炭酸塩濃度が0.2モル〜0.5モル/l以
下の現像液で処理することを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料の処理方法。現像液補充量が200ml/
1m2以下であることを特徴とする項記載のハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。定着液補充量が260
ml/1m2以下であることを特徴とする項又は項
記載のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法に関し、詳しくは処理漕中の汚れを防
止し、汚れによるフィルム故障を無くしたハロゲン化銀
写真感光材料の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にロゲン化銀写真感光材料の処理
は、自動現像機により処理液を補充しながら処理されて
いる。このような補充処理方式においては、補充に伴い
廃液が生じ、この廃液処理にかかるコストの低減が強く
望まれている。また近年、世界的に環境保護が叫ばれ、
1996年からは産業廃棄物の海洋投棄が原則的に禁止
されるようになった。
【0003】このような現状を取り巻く環境の中で、業
界に於いては補充液を低減し、廃液量を低減するための
技術開発に大きなウエートを置くようになってきた。
【0004】補充液の低減を達成するうえで問題になる
のが析出物の発生である。この原因は補充量の低減に伴
い、フィルムからの溶出物の蓄積量と処理液の濃縮度が
高くなるからである。このように発生した析出物は、処
理中のフィルムに付着して出来上がり品質を劣化させる
だけでなく、自動現像機に故障を招く原因にもなってい
た。しかしながらこれを改良する有効な手段がなく、や
むを得ず自動現像機をこまめに洗浄して対応しているの
が現状であった。
【0005】自動現像機の洗浄は時間と労力を要し、か
つ作業効率を著しく劣化させることから、ユーザーから
早急な対応が強く望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、現像処理槽、定着処理槽及び水洗処理漕中の汚れの
発生を防止し、汚れによるフィルム故障を無くしたハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下に
より解決された。
【0008】(1)ハロゲン化銀写真感光材料構成層中
のカルシウム含量が15mg/m2以下であるハロゲン
化銀写真感光材料を、pHが7.5以上、10.0以下
で、且つ、炭酸塩濃度が0.2モル〜0.5モル/リッ
トル以下の現像液で処理することを特徴とするハロゲン
化銀写真感光材料の処理方法。
【0009】(2)現像液補充量が200ml/1m2
以下であることを特徴とする(1)項記載のハロゲン化
銀写真感光材料の処理方法。
【0010】(3)定着液補充量が260ml/1m2
以下であることを特徴とする(1)項又は(2)項記載
のハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
【0011】以下、本発明を詳述する。
【0012】ハロゲン化銀写真感光材料のバインダーと
して用いられているゼラチン中には、原料である牛骨な
どを構成しているリン酸カルシウム塩がカルシウム塩と
して4000〜8000ppm含有されている。このよ
うなカルシウム塩の量は原料のゼラチン種類、脱灰をは
じめとする各種処理法により異なる。
【0013】例えば石灰処理ゼラチンの場合のカルシウ
ム含量は2000ppm以上で、酸処理ゼラチンの場合
は1000ppm以上であるが、Na+型またはH+型カ
チオン交換樹脂で処理することにより、カチオン含量の
少ない1000ppm以下の脱イオンゼラチンを得るこ
とが出来る。
【0014】本発明に於いてハロゲン化銀写真感光材料
構成層中には含まれるカルシウム化合物としては、イオ
ン、塩又は錯塩など種々の形で存在する全てのものを指
す。
【0015】本発明に於ける感光材料構成層中のカルシ
ウム含量とは、これらカルシウム化合物のカルシウム量
を指し、カルシウム量として15mg/m2以下であっ
て、好ましくは10mg/m2以下であり、特に5mg
/m2以下であることが好ましい。感光材料構成層中に
含まれるカルシウムの定量は蛍光X線分析法を用いるこ
とが有効である。
【0016】本発明に於いてハロゲン化銀写真感光材料
構成層中のカルシウム含量を調整する具体的方法として
は、例えば下記の方法が挙げられる。
【0017】(1)感光材料の製造時にカルシウム含量
の少ない原料ゼラチンを用いる。
【0018】(2)感光材料の製造時にゼラチンを含有
する例えばハロゲン化銀乳剤、乳化液、ゼラチン溶液な
どをヌーデル水洗、透析法などにより予め脱塩する。
【0019】また透過処理法によってもカルシウム含量
を調整することが出来る。
【0020】上記のうち、感光材料の性能安定上からは
(1)の方法が好ましい。
【0021】本発明において、これらカルシウム化合物
が含有される写真感光材料構成層としては、例えばハロ
ゲン化銀乳剤層、保護層、中間層、フィルター層、アン
チハレーション層、下塗り層、裏引き層など写真構成層
に用いられる総ての層を指す。
【0022】カルシウム含量の少ない感光材料を用い、
かつ前述した特定条件で処理することにより本発明の目
的である自動現像機の汚れを防止できることは当初、予
想し得ないことであった。
【0023】次に本発明に於いて現像液の炭酸塩とは、
アルカリ剤、pH緩衝剤などとして含有されるものであ
り、炭酸塩濃度を0.5モル/l以下にすることで本発
明の効果を発揮するものである。具体的には炭酸塩とし
て例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられ、アルカリ
剤、pH緩衝剤などとしては例えば上記炭酸塩の他に燐
酸塩、硼酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウムなどが挙げられる。
【0024】これら炭酸塩の濃度としては、好ましくは
0.2モル/l以上、0.5モル/l以下の範囲であ
り、更に好ましくは0.3モル/l以上、0.5モル/
l以下の範囲である。
【0025】本発明の処理方法では、現像液はハイドロ
キノンを含まない系の現像液で処理されてもよい。近
年、作業環境の改善が重要視されており、現像主薬も、
より安全性の高いものが望まれており、例えば米国特許
5,326,816号ではアスコルビン酸或いはエリソ
ルビン酸類がハイドロキノンに代わる主薬として開示さ
れている。
【0026】本発明に用いられる現像液は、実質的にハ
イドロキノンを含有せず、下記一般式(1)又は一般式
(1−a)で表される化合物を含有する現像液で処理す
ることができる。
【0027】
【化1】
【0028】式中、R1、R2は各々独立して置換または
非置換のアルキル基、置換または非置換のアミノ基、置
換または非置換のアルコキシ基、置換または非置換のア
ルキルチオ基、またはR1とR2が互いに結合して環を形
成してもよい。kは0または1を表し、k=1のときX
は−CO−または−CS−を表す。M1、M2は各々水素
原子またはアルカリ金属を表す。
【0029】前記一般式(1)で表される化合物を説明
する。
【0030】前記一般式(1)で示される化合物におい
て、R1とR2が互いに結合して環を形成した下記一般式
(1−a)で示される化合物が好ましい。
【0031】
【化2】
【0032】式中、R3は水素原子、置換又は未置換の
アルキル基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未
置換のアミノ基、置換または未置換のアルコキシ基、ス
ルホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基
を表し、Y1はO又はSを表し、Y2はO、SまたはNR
4を表す。R4は置換又は無置換のアルキル基、置換又は
無置換のアリール基を表す。M1、M2は各々水素原子ま
たはアルカリ金属を表す。
【0033】前記一般式(1)又は一般式(1−a)に
おけるアルキル基としては、低級アルキル基が好まし
く、たとえば炭素数1〜5のアルキル基であり、アミノ
基としては無置換のアミノ基あるいは低級アルキル基で
置換されたアミノ基が好ましく、アルコキシ基としては
低級アルコキシ基が好ましく、アリール基としては好ま
しくはフェニル基あるいはナフチル基等であり、これら
の基は置換基を有していてもよく、置換しうる基として
はヒドロキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、スル
ホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基等
が好ましい置換基として挙げられる。
【0034】前記一般式(1)又は一般式(1−a)で
表される具体的化合物例を以下に示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0035】
【化3】
【0036】
【化4】
【0037】これらの化合物は、代表的にはアスコルビ
ン酸或いはエリソルビン酸とその塩またはそれらから誘
導される誘導体であり、市販品として入手できるか或い
は容易に公知の合成法により合成することができる。
【0038】本発明に於いて上記のアスコルビン酸或い
はエリソルビン酸類の現像主薬と組み合わせて用いられ
る現像剤としては、3−ピラゾリドン類(例えば1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−エチル−3−
ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾ
リドン等)やアミノフェノール類(例えばo−アミノフ
ェノール、p−アミノフェノール、N−メチル−o−ア
ミノフェノール、N−メチル−p−アミノフェノール、
2,4−ジアミノフェノール等)の補助現像剤を組み合
わせて使用することが出来る。組み合わせて使用する場
合、3−ピラゾリドン類やアミノフェノール類の現像主
薬は、通常現像液1リットル当たり0.001〜1.4
モルの量で用いられるのが好ましい。本発明に於いて一
般式(1)の化合物の使用量は現像液1リットル当たり
0.05〜1モルでよい。
【0039】本発明においては水洗の汚れを低減すると
いう観点からすれば一般式(1)を現像主薬として用い
るのが好ましい。
【0040】本発明において保恒剤として用いる亜硫酸
塩、メタ重亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナトリ
ウムなどがある。亜硫酸塩は0.25モル/リットル以
上が好ましい。特に好ましくは0.4モル/リットル以
上である。
【0041】本発明において現像液には、アルカリ剤
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)及びpH緩衝
剤(例えば炭酸塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞
酸、アルカノールアミン等)が添加されることが好まし
い。また必要により溶解助剤(例えばポリエチレングリ
コール類、それらのエステル、アルカノールアミン
等)、増感剤(例えばポリオキシエチレン類を含む非イ
オン界面活性剤、四級アンモニウム化合物等)、界面活
性剤、消泡剤、カブリ防止剤(例えば臭化カリウム、臭
化ナトリウムの如きハロゲン化物、ニトロベンズインダ
ゾール、ニトロベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾー
ル、ベンゾチアゾール、テトラゾール類、チアゾール類
等)、キレート化剤(例えばエチレンジアミン四酢酸又
はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩
等)、現像促進剤(例えば米国特許2,304,025
号、特公昭47−45541号に記載の化合物等)、硬
膜剤(例えばグルタルアルデヒド又は、その重亜硫酸塩
付加物等)、あるいは消泡剤などを添加することができ
る。
【0042】現像廃液は通電して再生することができ
る。具体的には現像廃液に陰極(例えばステンレスウー
ル等の電気伝導体または半導体)を、電解質溶液に陽極
(例えば炭素、金、白金、チタン等の溶解しない電気伝
導体)を入れ、陰イオン交換膜を介して現像廃液槽と電
解質溶液槽が接するようにし、両極に通電して再生す
る。通電しながら本発明に係る感光材料を処理すること
もできる。その際、現像液に添加される各種の添加剤、
例えば現像液に添加することができる保恒剤、アルカリ
剤、pH緩衝剤、増感剤、カブリ防止剤、銀スラッジ防
止剤等を追加添加することが出来る。また、現像液に通
電しながら感光材料を処理する方法があり、その際に上
記のような現像液に添加できる添加剤を追加添加でき
る。
【0043】また、現像主薬を感光材料中、例えば乳剤
層中またはその隣接層中に含んだ感光材料を現像液で処
理しても良い。このような現像処理は、チオシアン酸塩
による銀塩安定化処理と組み合わせて、感光材料の迅速
処理の方法の一つとして利用されることが多く、そのよ
うな処理液に適用も可能である。
【0044】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常3.8〜5.8で
ある。定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
カリウム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオ
シアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシア
ン酸アンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定
銀錯塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知ら
れているものを用いることができる。
【0045】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミニ
ウム、カリ明礬、アルデヒド化合物(例えば、グルタル
アルデヒドやグルタルアルデヒドの亜硫酸付加物等)な
どを加えることができる。
【0046】定着液には所望により、保恒剤(例えば亜
硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸、クエ
ン酸)、pH調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のある
キレート剤等の化合物を含むことができる。
【0047】定着液中のアンモニウムイオン濃度は定着
液1リットル当たり0.1モル以下であることが好まし
い。
【0048】アンモニウムイオン濃度は定着液1リット
ル当たり特に好ましくは0〜0.05モルの範囲であ
る。定着主薬としてチオ硫酸アンモニウムの代わりにチ
オ硫酸ナトリウムを使用してもよく、チオ硫酸アンモニ
ウムとチオ硫酸ナトリウムを併用して使用してもよい。
定着液中の酢酸イオン濃度が0.33モル/リットル未
満であることが好ましい。酢酸イオンの種類は任意で、
定着液中で酢酸イオンを解離する任意の化合物に対して
本発明は適用できるが、酢酸や酢酸のリチウム、カリウ
ム、ナトリウム塩、アンモニウム塩などが好ましく用い
られ、特にナトリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
酢酸イオン濃度は更に好ましくは定着液1リットル当た
り0.22モル以下、特に好ましくは0.13モル以下
で、これにより酢酸ガス発生量を高度に減少させること
ができる。最も好ましいのは酢酸イオンを実質的に含ま
ないものである。
【0049】定着液はチオ硫酸塩を含有することが好ま
しい。チオ硫酸塩としてはリチウム、カリウム、ナトリ
ウム塩、アンモニウム塩などが挙げられ、好ましくはナ
トリウム塩又はアンモニウム塩である。チオ硫酸塩の添
加量は定着液1リットル当たり0.1〜5モルで、より
好ましくは0.5〜2.0モルで、さらに好ましくは
0.7〜1.8モルである。最も好ましいのは0.8〜
1.5モルである。
【0050】定着液にはクエン酸、酒石酸、りんご酸、
こはく酸などの塩及びこれらの光学異性体などが含まれ
る。クエン酸、酒石酸、りんご酸、こはく酸などの塩と
してはこれらのリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム
塩、アンモニウム塩など、酒石酸の水素リチウム、水素
カリウム、水素ナトリウム、水素アンモニウム、酒石酸
のアンモニウムカリウム、酒石酸のナトリウムカリウム
などを用いてもよい。これらの中でより好ましいものと
してはクエン酸、イソクエン酸、りんご酸、こはく酸及
びこれらの塩である。最も好ましくはりんご酸とその塩
である。
【0051】定着処理後、水洗及び/または安定化浴で
処理される。安定化浴としては、画像を安定化させる目
的で、膜pHを調整(処理後の膜面pHを3〜8に)す
るための無機及び有機の酸及びその塩、またはアルカリ
剤及びその塩(例えばほう酸塩、メタほう酸塩、ホウ
砂、リン酸塩、炭酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム、アンモニア水、モノカルボン酸、ジカルボン酸、
ポリカルボン酸、くえん酸、蓚酸、リンゴ酸、酢酸等を
組み合わせて使用)、アルデヒド類(例えばホルマリ
ン、グリオキザール、グルタルアルデヒド等)、キレー
ト剤(例えばエチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ
金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、防バイ剤
(例えばフェノール、4−クロロフェノール、クレゾー
ル、O−フェニルフェノール、クロロフェン、ジクロロ
フェン、ホルムアルデヒド、P−ヒドロキシ安息香酸エ
ステル、2−(4−チアゾリン)−ベンゾイミダゾー
ル、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ドデシル−ベン
ジル−メチルアンモニウム−クロライド、N−(フルオ
ロジクロロメチルチオ)フタルイミド、2,4,4′−
トリクロロ−2′−ハイドロオキシジフェニルエーテル
等)、色調調整剤及び/または残色改良剤(例えばメル
カプト基を置換基として有する含窒素ヘテロ環化合物;
具体的には2−メルカプト−5−スルホン酸ナトリウム
−ベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト
テトラゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−
メルカプト−5−プロピル−1,3,4−トリアゾー
ル、2−メルカプトヒポキサンチン等)を含有させる。
その中でも安定化浴中には防バイ剤が含まれることが好
ましい。これらは液状でも固体状で補充されてもよい。
固体状で補充される場合は、例えば特開平8−7632
3号に記載の固体状処理剤の製造方法、使用方法を用い
ることができる。
【0052】本発明では廃液量の低減の要望から、感光
材料の面積に比例した一定量の現像液および定着液を補
充しながら処理される。
【0053】本発明では現像液補充量は感光材料1m2
当たり200ml以上、260ml以下である。好まし
くは1m2当たり30〜150mlであって特に好まし
くは30〜200mlである。
【0054】一方、本発明での定着液補充量は感光材料
1m2当たり260ml以下である。好ましくは1m2
たり20〜200mlであって特に好ましくは50〜1
50mlである。
【0055】ここでいう現像液補充量及び定着液補充量
とは、補充される液の量を示す。具体的には現像母液お
よび定着母液と同じ液を補充する場合のそれぞれの液の
補充量であり、現像濃縮液および定着濃縮液を水で希釈
した液で補充される場合のそれぞれの濃縮液と水の合計
量であり、固体現像処理剤および固体定着処理剤を水で
溶解した液で補充される場合のそれぞれの固体処理剤容
積と水の容積の合計量であり、また固体現像処理剤およ
び固体定着処理剤と水を別々に補充する場合のそれぞれ
の固体処理剤容積と水の容積の合計量である。固体処理
剤で補充される場合は自動現像機の処理槽に直接投入す
る固体処理剤の容積と、別に加える補充水の容積を合計
した量を表すことが好ましい。その現像補充液および定
着補充液はそれぞれ自動現像機のタンク内の現像母液お
よび定着母液と同じ液でも、異なった液または固形処理
剤でも良い。特に現像液補充量が1m2当たり120m
l以下の場合は、現像補充液は自動現像機のタンク内の
現像母液と異なった液または固体処理剤であることが好
ましく、現像補充液に含まれるメルカプト基を有する銀
スラッジ防止剤の量は現像母液に含まれる量より多いこ
とが好ましい。
【0056】また特に定着液補充量が1m2当たり15
0ml以下の場合は、定着現像補充液は自動現像機のタ
ンク内の定着母液と異なった液または固体処理剤である
ことが好ましく、定着補充液に含まれるチオ硫酸塩の量
は定着母液に含まれる量より多いことが好ましい。
【0057】現像、定着、水洗及び/または安定化浴の
温度は10〜45℃の間であることが好ましく、それぞ
れが別々に温度調整されていてもよい。
【0058】本発明は現像時間短縮の要望から自動現像
機を用いて処理する時にフィルム先端が自動現像機に挿
入されてから乾燥ゾーンから出て来るまでの全処理時間
(Dry to Dry)が50秒以下10秒以上であ
ることが好ましい。
【0059】ここで言う全処理時間とは黒白写真感光材
料を処理するのに必要な全工程時間を含み、具体的には
処理に必要な例えば現像、定着、漂白、水洗、安定化処
理、乾燥などの工程の時間を全て含んだ時間、つまりD
ry to Dryの時間である。全処理時間が10秒
未満では減感、軟調化などで満足な写真性能が得られな
い。好ましくは全処理時間(Dry to Dry)が
15秒〜44秒であることである。また102以上の大
量の感光材料を安定にランニング処理するためには、現
像時間は2秒以上、18秒以下であることが好ましい。
【0060】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の
ハロゲン組成は特に制限はないが、補充量を少なくして
処理する場合や迅速処理を行う場合は、塩化銀含有率が
60モル%以上の塩臭化銀、塩沃臭化銀乳剤であること
が好ましい。
【0061】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その
他いずれの形状でもよい。又、粒子サイズ分布は狭い方
が好ましく、特に平均粒子サイズの±40%の粒子サイ
ズ域内に全粒子数の90%、望ましくは95%が入るよ
うな、いわゆる単分散乳剤が好ましい。
【0062】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法につい
ては、例えば(RD)17643.22〜23頁(19
78年12月)に記載もしくは引用された文献を参考に
することが出来る。
【0063】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
は、下記に記載された化合物をハロゲン化銀写真感光材
料中に含有させることが好ましい。
【0064】(1)染料の固体分散微粒子体 特開平7−5629号公報(3)頁〔0017〕〜(1
6)頁〔0042〕記載の化合物 (2)酸基を有する化合物 特開昭62−237445号公報292(8)頁左下欄
11行目〜309(25)頁右下欄3行目記載の化合物 (3)酸性ポリマー 特開平6−186659号公報(10)頁〔0036〕
〜(17)頁〔0062〕記載の化合物 (4)増感色素 特開平5−224330号公報(3)頁〔0017〕〜
(13)頁〔0040〕記載の化合物 特開平6−194771号公報(11)頁〔0042〕
〜(22)頁〔0094〕記載の化合物 特開平6−242533号公報(2)頁〔0015〕〜
(8)頁〔0034〕記載の化合物 特開平6−337492号公報(3)頁〔0012〕〜
(34)頁〔0056〕記載の化合物 特開平6−337494号公報(4)頁〔0013〕〜
(14)頁〔0039〕記載の化合物 (5)強色増感剤 特開平6−347938号公報(3)頁〔0011〕〜
(16)頁〔0066〕記載の化合物 (6)レドックス化合物 特開平4−245243号公報235(7)頁〜250
(22)頁記載の化合物 前述の添加剤およびその他の公知の添加剤については、
例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD)No.1
7643(1978年12月)、同No.18716
(1979年11月)及び同No.308119(19
89年12月)に記載された化合物が挙げられる。これ
ら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている
化合物種類と記載箇所を下記に掲載した。
【0065】
【表1】
【0066】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれによって限定されるも
のではない。
【0067】実施例1 〈支持体の作成〉 (SPSの合成)トルエン200重量部にスチレンを1
00重量部、トリイソブチルアルミニウム56g、ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリメトキサイド
234gを使用して96℃8時間反応を行った。水酸化
ナトリウムのメタノール溶液で触媒を分解除去した後、
メタノールで3回洗浄して目的の化合物(SPS)を3
4重量部得た。
【0068】(SPSフィルムの作成)得られたSPS
を330℃でTダイからフィルム状に熔融押し出しをお
こない、冷却ドラム上で急冷固化して未遠心フィルムを
得た。このとき、冷却ドラムの引き取り速度を2段階で
おこない、厚さ1370μm、1265μmおよび10
54μmの未延伸フィルムを135℃で予熱し、縦延伸
(3.1倍)した後、130℃で横延伸(3.4倍)
し、更に250℃で熱固定をおこなった。その結果、支
持体として曲げ弾性率450kg/mm2、厚さ100
μmの2軸延伸フィルムを得た。
【0069】(SPSフィルムの下塗り)上記SPSフ
ィルムの上にシリカ蒸着した後に、スチレン−グリシジ
ルアクリレートおよび酸化スズ微粒子を含む帯電防止加
工を施した下塗層を形成した。
【0070】〈感光材料の作成〉 (ハロゲン化銀乳剤Aの調製)同時混合法を用いて塩化
銀70モル%、残りは臭化銀からなる平均厚み0.05
μm、平均直径0.15μmの塩臭化銀コア粒子を調製
した。コア粒子混合時にK3RuCl6を銀1モル当たり
8×10-8モル添加した。このコア粒子に、同時混合法
を用いてシェルを付けた。その際K2IrCl6を銀1モ
ル当たり3×10-7モル添加した。得られた乳剤は平均
厚み0.10μm、平均直径0.25μmのコア/シェ
ル型単分散(変動係数10%)の(100)面を主平面
として有する塩沃臭化銀(塩化銀90モル%、沃臭化銀
0.2モル%、残りは臭化銀からなる)平板粒子の乳剤
であった。ついで特開平2−280139号に記載の変
性ゼラチン(ゼラチン中のアミノ基をフェニルカルバミ
ルで置換したもので例えば特開平2−280139号2
87(3)頁の例示化合物G−8)を使い脱塩した。
【0071】脱塩後のEAgは50℃で190mvであ
った。得られた乳剤に4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当たり
1×10-3モル添加し更に臭化カリウム及びクエン酸を
添加してpH5.6、EAg123mVに調整して、塩
化金酸を2×10-5モル添加した後に無機硫黄を3×1
-6モル添加して温度60℃で最高感度が出るまで化学
熟成を行った。
【0072】熟成終了後、4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当た
り2×10-3モル、1−フェニル−5−メルカプトテト
ラゾールを3×10-4モル及びゼラチンを添加した。
【0073】(ハロゲン化銀乳剤Bの調製)同時混合法
を用いて塩化銀60モル%、沃化銀2.5モル%、残り
は臭化銀からなる平均厚み0.05μm、平均直径0.
15μmの塩沃臭化銀コア粒子を調製した。コア粒子混
合時にK3Rh(H2O)Br5を銀1モル当たり2×1
-8モル添加した。このコア粒子に同時混合法を用いて
シェルを付けた。その際K2IrCl6を銀1モル当たり
3×10-7モル添加した。
【0074】得られた乳剤は平均厚み0.10μm、平
均直径0.42μmのコア/シェル型単分散(変動係数
10%)の塩沃臭化銀(塩化銀90モル%、沃臭化銀
0.5モル%、残りは臭化銀からなる)平板状粒子乳剤
であった。次いで特開平2−280139号記載の変性
ゼラチン(ゼラチン中のアミノ基をフェニルカルバミル
で置換したもので例えば特開平2−280139号28
7(3)頁の例示化合物G−8)を使い脱塩した。脱塩
後のEAgは50℃で180mVであった。
【0075】得られた乳剤に4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当
たり1×10-3モル添加し更に臭化カリウム及びクエン
酸を添加してpH5.6、EAg123mVに調整し
て、塩化金酸を2×10-5モル添加した後にN,N,
N′−トリメチル−N′−ヘプタフルオロセレノ尿素を
3×10-5モル添加して温度60℃で最高感度が出るま
で化学熟成を行った。
【0076】熟成終了後4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンを銀1モル当たり
2×10-3モル、1−フェニル−5−メルカプトテトラ
ゾールを3×10-4モル及びゼラチンを添加した。
【0077】(HeNeレーザー光源用印刷製版スキャ
ナー用ハロゲン化銀写真感光材料の調製)上記の支持体
の一方の下塗層上に、下記の処方1のゼラチン下塗層を
ゼラチン量が0.5g/m2になるように、その上に下
記処方2のハロゲン化銀乳剤層1を銀量1.5g/
2、ゼラチン量が0.5g/m2になるように、さらに
その上層に中間保護層として下記処方3の塗布液をゼラ
チン量が0.3g/m2になるように、さらにその上層
に処方4のハロゲン化銀乳剤層2を銀量1.4g/
2、ゼラチン量が0.4g/m2になるように、さらに
下記処方5の塗布液をゼラチン量が0.6g/m2にな
るよう同時重層塗布した。また反対側の下塗層上には下
記処方6のバッキング層をゼラチン量が0.6g/m2
になるように、その上に下記処方7の疎水性ポリマー層
を、さらにその上に下記処方8のバッキング保護層をゼ
ラチン量が0.4g/m2になるように乳剤層側と同時
重層塗布することで試料を得た。
【0078】但し、使用する下記処方中のゼラチンはカ
チオン交換樹脂により表2に示すような写真構成層中の
カルシウム含量になるように処理したものを使用した。
【0079】 処方1(ゼラチン下塗層組成) ゼラチン 0.5g/m2 染料AD−1の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 25mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 10mg/m2 S−1(ソジウム−イソ−アミル−n−デシルスルホサクシネート) 0.4mg/m2 処方2(ハロゲン化銀乳剤層1組成) ハロゲン化銀乳剤A 銀量1.5g/m2になるように 染料AD−8の固体分散微粒子(平均粒径0.1μm) 20mg/m2 シクロデキストリン(親水性ポリマー) 0.5g/m2 増感色素d−1 5mg/m2 増感色素d−2 5mg/m2 ヒドラジン誘導体H−7 20mg/m2 レドックス化合物:RE−1 20mg/m2 化合物e 100mg/m2 ラテックスポリマーf 0.5g/m2 硬膜剤g 5mg/m2 S−1 0.7mg/m2 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 30mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 処方3(中間層組成) ゼラチン 0.3g/m2 S−1 2mg/m2 処方4(ハロゲン化銀乳剤層2組成) ハロゲン化銀乳剤B 銀量1.4g/m2になるように 増感色素d−1 3mg/m2 増感色素d−2 3mg/m2 ヒドラジン誘導体H−20 20mg/m2 造核促進剤:例示化合物Nb−12 40mg/m2 レドックス化合物:RE−2 20mg/m2 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 5mg/m2 EDTA 20mg/m2 ラテックスポリマーf 0.5g/m2 S−1 1.7mg/m2 処方5(乳剤保護層組成) ゼラチン 0.6g/m2 染料AD−5の固体分散体(平均粒径0.1μm) 40mg/m2 S−1 12mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m2 造核促進剤:例示化合物Na−3 40mg/m2 1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール 40mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 10mg/m2 硬膜剤:K−1 30mg/m2 処方6(バッキング層組成) ゼラチン 0.6g/m2 S−1 5mg/m2 ラテックスポリマーf 0.3g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 70mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物i 100mg/m 処方7(疎水性ポリマー層組成) ラテックス(メチルメタクリレート:アクリル酸=97:3)1.0g/m 硬膜剤g 6mg/m2 処方8(バッキング保護層) ゼラチン 0.4g/m2 マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート50mg/m2 ソジウム−ジ−(2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート10mg/m2 界面活性剤h 1mg/m2 染料k 20mg/m2 HO(CH2CH2O)68H 50mg/m2 硬膜剤:K−1 20mg/m2
【0080】
【化5】
【0081】
【化6】
【0082】
【化7】
【0083】
【化8】
【0084】なお塗布乾燥後のバッキング側の表面比抵
抗値は23℃、20%RHで6×1011で、乳剤側の
表面の膜面pHは5.5、膨潤度は175であった。
【0085】〈処理剤の作製〉 (処理液処方) (1)開始現像液(HAD−S)(使用液1リットル分) 純水 400ml DTPA・5Na 4.35g 亜硫酸ナトリウム 31.52g 炭酸カリウム 表2に示す量 8−メルカプトアデニン 0.06g ジエチレングリコール 50g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.27g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.03 ジメゾンS 1.1g ハイドロキノン 20g エリソルビン酸ナトリウム 20g ジエチルアミノプロパンジオール 25g イソエリートP(塩水港精糖) 20g なお使用に際して純水で1リットルにして使用液のpH
を表2に示す値に調整した。
【0086】 (2)補充現像錠剤(HAD−JR)の作成 〈造粒Aパーツの作成〉(使用液1リットル分) DTPA・5Na 4.35g 亜硫酸ナトリウム 31.52g 8−メルカプトアデニン 0.09g ジエチレングリコール 50g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.27g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.03 ジメゾンS 1.1g ハイドロキノン 20g エリソルビン酸ナトリウム 20g イソエリートP(塩水港精糖) 20g パインフロー(商品名:松井化学) 40g 上記素材を市販のバンダムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物A
パーツを得た。
【0087】 〈造粒Bパーツの作成〉(使用液1リットル分) 炭酸カリウム 表2に示す量 D−マンニトール(商品名:花王社製) 5g 水酸化リチウム (錠剤を所定の濃度で溶解した際のpHを開始現像液と同じ にする量) 上記素材を市販のバンダムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し、平均粒
径4000μmで安息角30度の造粒物Bパーツを得
た。
【0088】上記のAパーツとBパーツを10分間完全
混合し、得られた混合物をマシーナUD・DFE30・
40打錠装置(マシーナ〔株〕製)を用い、1錠当たり
表2に示す充填量にして1.5トン/m2の圧縮打錠に
より直径30mm、厚さ10mmの錠剤25個を得た。
【0089】 (3)開始定着液(HAF−S)(使用液1リットル分) 純水 120ml チオ硫酸アンモニウム(10%Na塩:ヘキスト社製) 140g 亜硫酸ナトリウム 22g ほう酸 10g 酒石酸 3g 酢酸ナトリウム・3水塩 37.8g 酢酸(90%水溶液) 13.5g 硫酸アルミニウム・18水塩 18g イソエリートP(塩水港精糖) 5g 50%硫酸水溶液及び純水を用い500ml(pH4.
83)に仕上げる。なお使用する際は純水500mlと
上記濃厚液500mlとを混合して用いる。
【0090】 (4)補充定着錠剤の作成 〈造粒Aパーツの作成〉 (使用液1リットル分) チオ硫酸アンモニウム (10%Na塩:ヘキスト社製) 140g 重亜硫酸ナトリウム 10g 酢酸ナトリウム 40g イソエリートP(塩水港精糖) 5g パインフロー(商品名:松谷化学社製) 8g 上記素材を市販のバンダムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物A
パーツを得た。
【0091】 〈造粒Bパーツの作成〉 (使用液1リットル分) ほう酸 10g 酒石酸 3g 硫酸水素ナトリウム 18g 硫酸アルミニウム・18水塩 37g パインフロー(商品名:松谷化学社製) 4g 上記素材を市販のバンダムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物B
パーツを得た。
【0092】上記AパーツとBパーツを10分間完全に
混合し、得られた混合物をマシーナUD・DFE30・
40打錠装置(マシーナ〔株〕製)を用い、1錠当たり
11.0gの充填量にして1.5トン/m2の圧縮打錠
により直径30mm、厚さ10mmの錠剤25個を得
た。
【0093】(自動現像機)コニカ〔株〕製GR−26
を使用した。錠剤を直接補充するために自動現像機の上
部から錠剤を1個ずつ投入できるように改造し大全サイ
ズ(610×508mm)の感光材料1枚当たり現像補
充錠剤1個と水40ml、定着補充錠剤1個と水40m
lが入るようにした。★なお、この補充量は現像液の場
合130ml/m2に相当し、定着液の場合、130m
l/m2に相当する。
【0094】 (評価)上記の自動現像機処理条件で1日に感光材料を
200枚(大全サイズ)ずつ10日間処理した。感光材
料の黒化率が50%になるように未露光試料と爆写試料
を交互に処理した。10間の処理終了後、1日放置して
から各処理槽の汚れを目視で確認した。汚れや析出が全
くなく、最も良いレベルをランク5とし、ローラーなど
にびっしり汚れが付着し、析出を起こしているような最
も悪いレベルをランク1とした。実際にフィルム故障が
なく、実用的に問題がないレベルはランク3以上であ
る。得られた結果を表2に示す。
【0095】
【表2】
【0096】表2から明らかなように本発明に係る方法
で処理した場合の試料は、自動現像機の現像槽、定着槽
及び水洗槽に対して、汚れや析出を起こすことがなく、
且つ、処理したフィルムに対しても全く損傷のない試料
を得られた。本発明外の条件である比較試料では自動現
像機の汚れが著しかった。
【0097】実施例2 (テトラゾールを含有する試料の調製)同時混合法を用
いて塩化銀含有率98モル%、臭化銀含有率2モル%の
平均粒径0.15μmの単分散、立方晶の塩臭化銀粒子
を調製した。混合時にK3Rh(H2O)Br5を銀1モ
ル当たり7×10-5モル添加した。また常法による可溶
性塩類を除去する脱塩工程の前に4−ヒドロキシ−6−
メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(TA
I)を銀1モル当たり0.6g添加した(以下、特に記
載がない場合は、銀1モル当たりの量とする)。
【0098】この乳剤を60℃に昇温し、TAIを60
mg、チオ硫酸ナトリウム0.75mgを添加し、TA
Iを添加してから60分後に更にTAIを600mg添
加し温度を下げてセットさせた。
【0099】ついで添加物をm2当たり以下の量になる
ように加えて塗布液を調製した。
【0100】 〈乳剤塗布液〉 ゼラチン10%溶液 5.26ml/m2 NaOH0.5N溶液 4.39ml/m2 化合物 イ 6.53mg/m2 テトラゾール化合物(T−7) 40mg/m2 キラヤサポニン 107mg/m2 化合物 ロ 18.5mg/m2 化合物 ハ 9.8mg/m2 ゼラチンラテックス 480mg/m2 ポリスチレンスルホン酸Na 52.2mg/m2 〈保護層下層液調製〉 ゼラチン 0.5g/m2 化合物 ニ 62.0mg/m2 クエン酸 4.1mg/m2 ホルマリン 1.7mg/m2 ポリスチレンスルホン酸Na 11.0mg/m2 〈保護層上層〉 ゼラチン 0.3g/m2 化合物 ホ 18.0mg/m 化合物 ニ 48.
4mg/m2 化合物 ヘ 105.0mg/m2 化合物 ト 1.25mg/m2 不定形シリカ(平均粒径1.63ミクロン) 15.0mg/m2 不定形シリカ(平均粒径3.5ミクロン) 21.0mg/m2 クエン酸 4.5mg/m2 ポリスチレンスルホン酸Na 11.0mg/m2 インライン添加でホルマリン 10mg/m2 <バッキング塗布液> 化合物 チ 170mg/m2 化合物 ニ 30mg/m2 化合物 リ 45mg/m2 化合物 ヌ 10mg/m2 キラヤサポニン 111mg/m2 化合物 ル 200mg/m2 コロイダルシリカ 200mg/m2 化合物 オ 35mg/m2 化合物 ワ 31mg/m2 化合物 カ 3.1mg/m2 ポリメチルメタアクリレート酸ポリマー(平均粒径5.6ミクロン) 28.9mg/m2 グリオキザール 10.1mg/m2 クエン酸 9.3mg/m2 ポリスチレンスルホン酸Na 71.1mg/m2 インラインで以下のものを添加 化合物 ヨ 81mg/m2 化合物 タ 88.2mg/m2 酢酸カルシウム 3.0mg/m2 ホルマリン 10mg/m
【0101】
【化9】
【0102】
【化10】
【0103】
【化11】
【0104】但し、使用するゼラチンはカチオン交換樹
脂により表3に示すようなカルシウム含量になるように
調整したものを構成層中に用いた。塗布量は乳剤層の銀
量が2.0g/m、バッキング層のゼラチン量が2.
1g/m2になるよう均一塗布した。
【0105】 (処理液処方) (5)開始現像液(TAD−S)(使用液1リットル分) 純水 350ml DTPA・5Na 4.35g 亜硫酸ナトリウム 15.76g KBr 2.5g 炭酸カリウム 32.84g 炭酸水素カリウム 16.2g 8−メルカプトアデニン 0.06g ジエチレングリコール 50g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.5g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.02g ジメゾンS 2.7g エリソルビン酸ナトリウム 60g 上記処方に従い溶解して純水で500mlに仕上げた。
なお、使用する際は純水500mlと上記濃厚液を混合
して用いる使用液のpHは表3に示すように調整した。
【0106】 (6)補充現像錠剤(TAD−JR)の作成 〈造粒Aパーツの作成〉(使用液1リットル分) DTPA・5Na 435g 炭酸カリウム 32.84g D−マンニトール(商品名:花王社製) 5g 上記素材を市販のバンダムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し造粒物A
パーツを得た。
【0107】 〈造粒Bパーツの作成〉(使用液1リットル分) 亜硫酸ナトリウム 15.76g KBr 2.5g 炭酸水素カリウム 炭酸塩が表3に示す値になるような量 8−メルカプトアデニン 0.06g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.5g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.02g ジメゾンS 2.7g エリソルビン酸ナトリウム 60g D−ソルビトール 5g 1−オクタンスルホン酸ナトリウム 2g 上記素材を市販のバンダムミル中で30分間混合し、更
に市販の撹拌造粒機にて室温で10分間造粒した後、造
粒物を流動槽乾燥機にて40℃、2時間乾燥し、造粒物
Bパーツを得た。
【0108】上記のAパーツとBパーツを10分間完全
混合し、得られた混合物をマシーナUD・DFE30・
40打錠装置(マシーナ〔株〕製)を用い、1錠当たり
表3に示す充填量にして1.5トン/m2の圧縮打錠に
より直径30mm、厚さ10mmの錠剤10個を得た。
【0109】なお、使用する際は該錠剤10個を容量が
1リットルになるよう純水に溶解して用いた。使用液の
pHは表3に示すように調整した。なお定着液はCFL
−881(コニカ〔株〕製)を用いた。
【0110】(自動現像機)コニカ〔株〕製GR−26
SRを使用した。現像液は錠剤から作成した補充液を1
30ml/m2とし、定着液はCFL−881を180
ml/m2で補充しながら処理した。
【0111】 (評価)上記の自動現像機処理条件で1日に感光材料を
800枚(大全サイズ)ずつ10日間処理した。感光材
料の黒化率が20%になるように未露光試料8枚と爆写
試料2枚を交互に処理した。10間の処理終了後、1日
放置してから各処理槽の汚れを目視で確認した。評価ラ
ンクは実施例1と同様である。得られた結果を表3に示
す。
【0112】
【表3】
【0113】表3から明らかなように硬調化剤としてテ
トラゾール化合物を含む塩臭化銀乳剤によるフィルム試
料の場合でも本発明に係る試料は実施例1と同様に汚れ
がなく、比較試料に比べて優れていた。
【0114】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明によれば
自動現像機の現像槽、定着槽及び水洗槽に対して、汚れ
や析出を防止し、且つ、処理したフィルムに対しても損
傷のないハロゲン化銀写真感光材料の処理方法を得られ
た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀写真感光材料構成層中のカ
    ルシウム含量が15mg/m2以下であるハロゲン化銀
    写真感光材料を、pHが7.5以上、10.0以下で、
    且つ、炭酸塩濃度が0.2モル〜0.5モル/リットル
    の現像液で処理することを特徴とするハロゲン化銀写真
    感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 現像液補充量が200ml/1m2以下
    であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写
    真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 定着液補充量が260ml/1m2以下
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のハ
    ロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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