JPH09279079A - 油性消去性マーキングペン用インキ組成物 - Google Patents

油性消去性マーキングペン用インキ組成物

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JPH09279079A
JPH09279079A JP8554596A JP8554596A JPH09279079A JP H09279079 A JPH09279079 A JP H09279079A JP 8554596 A JP8554596 A JP 8554596A JP 8554596 A JP8554596 A JP 8554596A JP H09279079 A JPH09279079 A JP H09279079A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】筆跡が白板の表面の材料にかかわらずに、初期
及び経時のいずれの消去性にもすぐれ、更に、消去性の
温度依存性をも改善した油性消去性マーキングペン用イ
ンキ組成物。 【解決手段】(A) (a) 炭素数2又は3の低級脂肪族アル
コール、及び(b) エチレングリコールモノアルキルエー
テル又はプロピレングリコールモノアルキルエーテルか
ら選ばれる少なくとも1種、 (B) (a) トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステル、
(b) ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル
又はこれらの塩、及び(c) 炭素数8〜18の飽和脂肪酸
と炭素数4〜20の飽和脂肪族アルコールとのエステル
であって、炭素数の合計が20〜32であり、融点が1
0℃以下である脂肪酸エステルからなる消去性付与剤、 (C) ポリビニルブチラール樹脂、 (D) 着色剤を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油性消去性マーキ
ングペン用インキ組成物に関し、特に、非吸収性乃至非
浸透性の筆記面、代表的には、所謂白板上に筆記した筆
跡がその白板の表面の材料の種類にかかわらず、しか
も、温度依存性を改善した消去性にすぐれるマーキング
ペンインキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、非吸収性乃至非浸透性の筆記面、
代表的には、所謂白板上に筆記した筆跡を乾布や軟質紙
にて軽く擦過することによって、筆記面から拭い去っ
て、筆跡を消去するようにした油性の消去性マーキング
ペン用インキ組成物が種々知られている。このような消
去性マーキングペン用インキ組成物は、一般に、有機溶
剤に着色剤及び樹脂と共に、消去性付与剤又は剥離剤と
いわれる添加剤を配合してなるものである。
【0003】例えば、特開昭58−42672号公報に
は、顔料、樹脂、低級脂肪族アルコールを主体とする溶
剤及び消去性付与剤とからなる油性消去性マーキングペ
ン用インキ組成物において、樹脂として、ポリビニルブ
チラール樹脂を用いると共に、消去性付与剤として、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシエチレ
ンアルキルフェノールエーテルのリン酸エステル又は硫
酸エステルを配合してなるものが記載されている。
【0004】また、特開昭60−4574号公報には、
顔料、樹脂、有機溶剤及び消去性付与剤とからなる油性
消去性マーキングペン用インキ組成物において、消去性
付与剤として、トリメチロールアルカン脂肪酸エステル
を用いる油性消去性マーキングペン用インキ組成物が記
載されている。特開昭62−253678号公報には、
消去性付与剤として、トリメチロールアルカン脂肪酸エ
ステルとポリグリセリン脂肪酸エステルとを併用してな
るものが記載されている。
【0005】更に、特開昭64−79280号公報に
は、消去性付与剤として、脂肪酸エステルとグリセリン
脂肪酸エステル(脂肪酸トリグリセリド)と高級脂肪族
炭化水素とポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸
エステルとを併用してなる油性消去性マーキングペン用
インキ組成物が記載されている。
【0006】このように、従来、種々の消去性付与剤を
用いる油性消去性マーキングペン用インキ組成物が提案
されているが、他方において、所謂白板には、その筆記
面が琺瑯、メラミン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、フッ素樹脂等、種々の材料が用い
られており、従来の油性消去性マーキングペン用インキ
組成物は、白板の表面の材料の種類によって、その消去
性が異なり、白板によっては、筆記した後、1か月程度
放置すれば、筆跡が消去し難い場合がある。即ち、従来
のものは、消去性が白板表面の材質依存性を有する。
【0007】特に、毒性や臭気の問題がないように、有
機溶剤として、脂肪族低級アルコールやグリコールモノ
エーテル等を用いたインキ組成物において、筆跡の消去
性が十分でなく、特に、筆記後、長時間が経過した後の
消去性、即ち、経時消去性に劣る傾向が著しい。
【0008】更に、このように、脂肪族低級アルコール
を溶剤とする消去性マーキングペンインキ組成物も、従
来、幾つかが提案されている。例えば、特開昭61−1
97662号公報には、低級アルコールを溶剤とし、こ
れに顔料と樹脂とミリスチン酸イソプロピルと高級炭化
水素(流動パラフィン)と界面活性剤とを配合してなる
消去性マーキングペンインキ組成物が記載されている。
しかし、このようなインキ組成物も、流動パラフィン自
体が、脂肪族低級アルコールやグリコールモノエーテル
等に殆ど溶解しないので、消去性に問題があるほか、消
去性が白板表面の材質依存性を有する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、特に、
脂肪族低級アルコールやグリコールモノエーテルを溶剤
とする油性消去性マーキングペン用インキ組成物におけ
る上述したような種々の問題を解決するために鋭意研究
した結果、消去性付与剤として、トリメチロールアルカ
ン脂肪酸エステルと脂肪酸エステルと共にある種の界面
活性剤を併用すると共に、樹脂として、ポリビニルブチ
ラール樹脂を用いることによって、その筆跡が白板の表
面の材料にかかわらずに、初期及び経時のいずれの消去
性にもすぐれ、更に、消去性の温度依存性の問題をも解
決することができることを見出して、本発明に至ったも
のである。従って、本発明は、その筆跡が白板の表面の
材料にかかわらずに、初期及び経時のいずれの消去性に
もすぐれ、更に、消去性の温度依存性を改善した油性消
去性マーキングペン用インキ組成物を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による油性消去性
マーキングペン用インキ組成物は、 (A) (a) 炭素数2又は3の低級脂肪族アルコール、及び
(b) エチレングリコールモノアルキルエーテル又はプロ
ピレングリコールモノアルキルエーテルから選ばれる少
なくとも1種、 (B) (a) トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステル、
(b) ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル
又はこれらの塩、及び(c) 炭素数8〜18の飽和脂肪酸
と炭素数4〜20の飽和脂肪族アルコールとのエステル
であって、炭素数の合計が20〜32であり、融点が1
0℃以下である脂肪酸エステルからなる消去性付与剤、 (C) ポリビニルブチラール樹脂、 (D) 着色剤を含むことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、マーキングペン
とは、中空筒体からなるホルダーとこの中空筒体内のイ
ンキ貯蔵室と是に連通する多孔質のペン先とを備え、イ
ンキ組成物をこのインキ貯蔵室からペン先に供給して、
筆記を可能とする筆記用具である。インキ貯蔵室は、単
に、中空筒体内の中空の容器からなるものであってもよ
く、また、例えば、フェルトや繊維束からなる多孔質体
であってよく、この場合、インキ組成物はこれに吸蔵さ
れて、貯蔵される。多孔質のペン先もまた、フェルト、
繊維束又は樹脂等からなり、インキ組成物は毛細管現象
によって、ペン先に供給されて、筆記を可能とする。
【0012】本発明による油性消去性マーキングペン用
インキ組成物においては、有機溶剤として、特に、得ら
れるインキ組成物に毒性や臭気がないと共に、筆跡が速
やかに乾燥する点から、(a) 炭素数2又は3の低級脂肪
族アルコール、及び(b) エチレングリコールモノアルキ
ルエーテル又はプロピレングリコールモノアルキルエー
テルから選ばれる少なくとも1種が用いられる。
【0013】炭素数2又は3の低級脂肪族アルコールと
しては、エタノール、イソプロピルアルコール又はn−
プロピルアルコールが用いられる。他方、エチレングリ
コールモノアルキルエーテル又はプロピレングリコール
モノアルキルエーテルとしては、例えば、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル又はプロピレングリコールモノエチルエーテルが好ま
しく用いられる。
【0014】これらのなかでは、特に、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル又はこれらの2種以上の混合物が好ましく用
いられる。特に、上記アルコールは、白板の表面素材と
して用いられることが多い種々の樹脂を損傷しないので
好ましい。これらの有機溶剤は、インキ組成物に基づい
て、通常、70〜90重量%、好ましくは75〜85重
量%の範囲で用いられる。インキ組成物に基づいて、有
機溶剤が上記範囲外にあるときは、インキ組成物として
の適度の粘度が得られないからである。
【0015】本発明においては、必要に応じて、有機溶
剤として上記以外に、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン等の脂肪族ケトン類、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等の脂肪族カルボン酸アルキルエステル類、メチル
シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化
水素類、ヘキサン等の揮発性の飽和脂肪族炭化水素類等
をインキ組成物に基づいて5重量%以下の範囲で用いる
ことができる。
【0016】本発明において用いる着色剤は、着色力を
有し、粒子径が0.3μm以下であって、インキ組成物に
おいて安定な顔料であれば、特に限定されるものではな
く、従来、消去性インキ組成物において用いられている
もののいずれでもよい。このような顔料として、例え
ば、C.I.ピグメントブラック7、C.I.ピグメン
トブルー60、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメント
グリーン7、C.I.ピグメントレッド168、C.
I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレ
ッド146、C.I.ピグメントオレンジ43、クロモ
フタル DPP レッド BP、イルガジンDPP レ
ッド BO(後二者は、いずれも、チバ・ガイギー社製
製品)等を挙げることができる。
【0017】所謂樹脂加工顔料は、有機溶剤中での分散
性にすぐれるので、本発明において、顔料と樹脂とを兼
ねるものとして、特に好ましく用いられる。このような
樹脂加工顔料を用いる場合には、必ずしも後述する樹脂
をインキ組成物に配合しなくともよい利点を有する。か
かる樹脂加工顔料としては、例えば、いずれも富士色素
(株)製フジASブルー、フジASグリーン、フジAS
レッド、フジASオレンジ等や、チバ・ガイギー社製マ
イクロリスブラックC−AB等、種々のものを市販品と
して入手することができる。
【0018】このような顔料は、その種類や筆跡の所要
濃度等に応じて、適当な量が配合されるが、インキ組成
物において、顔料の含量が高すぎるときは、顔料の分散
性が悪くなると共に、インキ組成物の粘度が高すぎて、
ペン先でインキ組成物が目詰まりを起こしたり、また、
書き味が悪くなり、他方、低すぎるときは、インキ組成
物としての適度の発色に欠ける。従って、本発明におい
ては、顔料は、インキ組成物に基づいて、通常、1〜1
0重量%、好ましくは、2〜5重量%の範囲で用いられ
る。樹脂は、インキ組成物において、顔料を安定に分散
させると共に、インキ組成物に適度の粘性と筆記面への
筆跡の適度の付着性を与え、更に、筆記された後は、筆
跡の被膜を形成し、筆跡の消去性を助ける作用を有す
る。
【0019】本発明によるインキ組成物においては、樹
脂成分として、特に、顔料を前記溶剤に安定に分散させ
ることができ、従って、インキ組成物の保存性と消去性
を確保するために、ポリビニルブチラール樹脂が用いら
れる。このポリビニルブチラール樹脂としては、市販品
を好適に用いることができる。市販品の具体例として、
例えば、電化ブチラール2000L、3000−1、3
000−2、3000−K等(いずれも電気化学工業
(株)製)、モビタールB20H、B30T等(ヘキス
ト社製)、エスレックBL−1、BL−2、BL−3、
BM−1等( 積水化学工業(株)製)等を挙げること
ができる。しかし、これらに限定されるものではない。
【0020】ポリビニルブチラール樹脂は、上述したよ
うに、顔料を溶剤に安定に分散させることができる効果
を有するが、しかし、これを過多に配合するときは、イ
ンキ組成物の粘度を高くしすぎ、その消去性を阻害す
る。他方、配合量が余りに少ないときは、顔料の分散安
定性に劣り、筆跡にむらが生じるので好ましくない。従
って、本発明においては、ポリビニルブチラール樹脂
は、インキ組成物に基づいて、通常、1.5〜10重量
%、好ましくは2〜5重量%の範囲で用いられる。
【0021】本発明によれば、必要に応じて、樹脂とし
て上記以外に、ポリビニルピロリドン、スチレン−アク
リル酸共重合樹脂、そのエステル化物、スチレン−マレ
イン酸共重合物の部分エステル化物、エチルセルロース
等をインキ組成物に基づいて、1重量%以下の範囲で用
いることができる。
【0022】本発明による消去性マーキングペンインキ
組成物においては、消去性付与剤又は剥離剤として、前
記有機溶剤に可溶性であるが、樹脂と相溶せず、更に、
蒸気圧が小さく、実質的に不揮発性である次の3種類の
もの、即ち、(a) トリメチロールアルカン脂肪酸トリエ
ステル、(b) ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン
酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
エステル又はこれらの塩、及び(c) 炭素数8〜18の飽
和脂肪酸と炭素数4〜20の飽和脂肪族アルコールとの
エステルであって、炭素数の合計が20〜32であり、
融点が10℃以下である脂肪酸エステルが用いられる。
【0023】第1の消去性付与剤は、トリメチロールア
ルカン脂肪酸トリエステルである。ここに、トリメチロ
ールアルカンの好ましい具例としては、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン又はトリメチロールブ
タンを挙げることができるが、特に、トリメチロールプ
ロパンが好ましく用いられる。トリメチロールアルカン
脂肪酸トリエステルは、化学的に単一のものである必要
はなく、種々のトリメチロールアルカンの種々の脂肪酸
の混合エステルであってもよい。
【0024】トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステ
ルは、好ましくは、トリメチロールプロパン脂肪酸トリ
エステルであり、なかでも、好ましい具体例として、例
えば、トリメチロールプロパンカプロン酸トリエステ
ル、トリメチロールプロパンラウリン酸トリエステル、
トリメチロールプロパンラウリン酸ステアリン酸混合ト
リエステル、トリメチロールプロパンイソステアリン酸
トリエステル、トリメチロールプロパン−2−エチルヘ
キサン酸トリエステル等を挙げることができる。
【0025】本発明においては、これらのなかでも、特
に、トリメチロールプロパンラウリン酸トリエステル、
トリメチロールプロパンラウリン酸ステアリン酸混合ト
リエステル又はトリメチロールプロパン−2−エチルヘ
キサン酸トリエステルが好ましく用いられる。このよう
なトリメチロールプロパントリエステルは、市販品を入
手することができる。トリメチロールアルカン脂肪酸ト
リエステルに代えて、脂肪酸トリグリセリドを用いる
と、白板の表面の材料によっては、経時消去性が劣った
ままである。
【0026】第2の消去性付与剤は、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸エステル又はこれらの塩から選
ばれる界面活性剤である。このような界面活性剤は、種
々の市販品を用いることができる。
【0027】第3の消去性付与剤は、炭素数8〜18の
飽和脂肪酸と炭素数4〜20の飽和脂肪族アルコールと
のエステルであって、炭素数の合計が20〜32であ
り、融点が10℃以下である飽和脂肪酸(一塩基酸)エ
ステルであり、これらは混合物であってもよい。本発明
において、飽和脂肪酸エステルは、上記融点を有する代
わりに、その曇点が10℃以下であってもよい。
【0028】上記炭素数8〜18の飽和脂肪酸として
は、例えば、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ネオデカン酸(2,2−ジメチルオ
クタン酸)、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパルミ
チン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等を挙げるこ
とができ、他方、炭素数4〜20の飽和脂肪族アルコー
ルとしては、例えば、ブチルアルコール、アミルアルコ
ール、ヘキシルアルコール、イソオクチルアルコール、
カプリルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコ
ール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール(ド
デシルアルコール)、トリデシルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、セチルアルコール、イソセチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコー
ル、2−オクチルドデカノール等を挙げることができ
る。
【0029】従って、本発明において用いる好ましい脂
肪酸エステルの具体例としては、例えば、オクタン酸セ
チル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸ステアリル、
オクタン酸イソステアリル、ネオデカン酸イソオクチル
ドデシル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イ
ソセチル、パルミチン酸イソセチル、イソパルミチン酸
イソオクチル、イソステアリン酸ブチル、ステアリン酸
イソオクチル等を挙げることができる。
【0030】これらのなかでは、本発明においては、特
に、ステアリン酸イソオクチル(ステアリン酸2−エチ
ルヘキシル)、イソオクタン酸セチル、イソステアリン
酸ブチル又はミリスチン酸イソセチルが好ましく用いら
れる。最も好ましいものは、ステアリン酸イソオクチル
である。飽和脂肪酸エステルの合計炭素数が上記範囲を
はずれるときは、いずれも、白板の表面の材料による消
去性の依存性が高く、材料によっては、経時消去性が著
しく劣る。他方、飽和脂肪酸エステルの融点が10℃を
越える場合も、白板の表面の材料によっては、消去性に
温度依存性が認められるようになり、低温(例えば、5
℃)での消去性が著しく劣ることとなる。
【0031】これらの第1、第2及び第3の消去性付与
剤は、インキ組成物において、それぞれが1〜15重量
%、好ましくは、2〜10重量%の範囲で配合される。
これらの第1、第2及び第3の消去性付与剤のいずれか
の配合量が1重量%よりも少ないときは、消去性が十分
ではなく、他方、10重量%よりも多いときは、インキ
組成物の粘度が過度に高くなり、インキ組成物の流出性
が悪く、書き味が悪くなり、また、消去性付与剤が樹脂
との相溶性が低いところから、インキ組成物が保存性に
劣るようになる。
【0032】本発明によれば、このように、第1、第2
及び第3の消去性付与剤を併用することによってはじめ
て、白板の表面が琺瑯、メラミン樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリエステル、ポリプロピレン、フッ素樹脂等、い
ずれであっても、初期及び経時消去性共にすぐれ、しか
も、消去性の温度依存性を改善することができる。
【0033】一般に、インキ組成物において、トリメチ
ロールアルカン脂肪酸トリエステルと脂肪酸エステルと
を併用するときは、得られるインキ組成物の消去性を阻
害する傾向があり、他方、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸エステル又はこれらの塩は、それらのみを
インキ組成物に配合しても、インキ組成物に実用的な消
去性を与えることができないが、上記界面活性剤を脂肪
酸エステルと併用すれば、脂肪酸エステルによる消去性
を改善し得ることは既に知られている。しかし、白板の
表面の材料による消去性の材料依存性や、経時消去性と
消去性の温度依存性は、改善することができない。
【0034】本発明によれば、第1、第2及び第3の消
去性付与剤を併用することによって消去性の材料依存性
と消去性、特に、経時の消去性のみならず、消去性の温
度依存性をも改善して、高品質高性能で安全性にもすぐ
れる油性消去性マーキングペン用インキ組成物を得るこ
とができる。本発明によるインキ組成物において、必要
に応じて、従来より知られている消去性付与剤、例え
ば、高級炭化水素(流動パラフィン)を併用してもよ
い。
【0035】本発明によるインキ組成物は、インキ組成
物のペン先での乾燥を防止するために、必要に応じて、
ある種のアミンやアミド等、常温で固体の化合物の適宜
量を配合してもよく、また、顔料の分散性を高めるため
に、前記以外の界面活性剤を適宜に配合してもよい。本
発明によるこのような油性消去性マーキングペン用イン
キ組成物は、従来、知られている通常の方法によって製
造することができる。例えば、樹脂加工顔料を溶剤に加
え、必要に応じて加熱下に撹拌して、顔料を溶剤中に一
様に分散させ、次いで、消去性付与剤と溶剤とを加え、
必要に応じて加熱下に撹拌して、溶剤中に溶解させるこ
とによって、マーキングペン用インキ組成物を得る。し
かし、本発明によるインキ組成物は、その製造方法にお
いて、何ら限定されるものではない。
【0036】
【発明の効果】本発明による油性消去性マーキングペン
用インキ組成物は、以上のように、脂肪族低級アルコー
ルやグリコールモノエーテルを溶剤として用いた油性消
去性マーキングペン用インキ組成物において、消去性付
与剤として、トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステ
ルと脂肪酸(一塩基酸)エステルと共にある種の界面活
性剤を併用すると共に、樹脂として、ポリビニルブチラ
ール樹脂を用いることによって、白板の表面の材料にか
かわらずに、その筆跡は、初期及び経時のいずれの消去
性にもすぐれ、更に、消去性の温度依存性も殆どみられ
ず、かくして、本発明によれば、従来にない高品質高性
能で安全性にもすぐれる油性消去性マーキングペン用イ
ンキ組成物を得ることができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。以下において、着色剤ほか、各成分の配合量は重量
部数を示す。得られたインキ組成物の消去性の評価は次
のような方法によって行なった。初期消去性は、20℃
の恒温室にて白板に筆記し、その白板を恒温室に1時間
放置した後、筆跡の消去性を調べた。経時消去性は、2
0℃の恒温室にて白板に筆記し、その白板を恒温室に1
か月間放置した後、その消去性を調べた。
【0038】筆跡の消去性は、25cm2 のイレーザーに
所定の重りを載せ、このイレーザーにて上記白板上の筆
跡を所定回数擦ったときの筆跡の消去された程度から評
価した。◎は重り100g、2往復で消去できた、○は
重り200g、5往復で消去できた、△は重り400
g、5往復で消去できた、×は重り400g、5往復で
消去できなかった、をそれぞれ示す。また、5℃での消
去性とは、5℃の恒温室で白板に筆記し、その白板を恒
温室に所定時間放置したときの消去性を示す。
【0039】筆跡の乾燥時間は、20℃の恒温室にて琺
瑯白板に筆記し、5秒置きに筆跡を指で擦り、筆跡が延
びることなく、消去し得るまでの時間を測定した。溶剤
がエタノール、イソプロピルアルコール又はこれらの混
合物であるときは、ほぼ20秒以内であり、エチレング
リコールモノエチルエーテルであるときは、約1分であ
った。
【0040】実施例1 着色剤 フジASブラック 9.0 溶剤 エチルアルコール 60.0 n−プロピルアルコール 16.0 消去性付与剤 プラサーフA208S 3.0 ユニスターH310 5.4 ニッコールIOS 6.6
【0041】実施例2 着色剤 マイクロリススカーレットR−AB 6.0 樹脂 電化ブチラール2000L 2.0 溶剤 エチルアルコール 75.5 消去性付与剤 ニッコールDDP−2 5.0 ニッコール トリアラン−318 7.5 ニッコールBIS 4.0
【0042】実施例3 着色剤 フジASブルー 8.0 溶剤 エチルアルコール 77.5 消去性付与剤 プライサーフA207H 4.0 ユニスターH334R 7.0 ニッコールIOS 3.0 乾燥防止剤 ソフター1000 0.5
【0043】実施例4 着色剤 フジASグリーン 7.0 溶剤 エチルアルコール 63.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 プライサーフA212C 3.0 ユニスターH312R 7.0 ニッコールICP 5.0
【0044】実施例5 着色剤 フジASオレンジ 6.0 溶剤 エチルアルコール 65.5 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ハイテノール08 2.5 ニッコール トリアラン−318 4.0 ニッコールICM−R 7.0
【0045】実施例6 着色剤 マイクロピグモ ブラック 40.0 溶剤 エチルアルコール 30.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ニッコールTCP−5 2.0 エヌジェルブ TPO 5.0 ニッコールネオデカノエート20 8.0
【0046】実施例7 着色剤 マイクロリスブラックC−AB 6.5 溶剤 エチルアルコール 78.0 消去性付与剤 プライサーフA207H 3.0 ユニスターH334R 3.0 ニッコールICM−R 5.5 ニッコールBIS 4.0
【0047】実施例8 着色剤 マイクロリスブラックC−AB 6.5 溶剤 エチルアルコール 64.5 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ニッコールSBL−2T−36 2.0 ニッコール トリアラン−308 2.0 ユニスターH312R 3.0 ニッコールISIO 7.0
【0048】実施例9 着色剤 マイクロリスブルーG−AB 6.0 樹脂 エスレックBL−1 1.5 溶剤 エチルアルコール 61.3 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ニッコールNES−303−36 1.0 プライサーフA207H 2.0 エヌジェルブ TPO 5.0 ニッコールSIO 8.0 ソフター706 0.2
【0049】実施例10 着色剤 フジASレッド 6.0 溶剤 エチルアルコール 60.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 プライサーフA207H 2.0 エヌジェルブ TPO 3.0 ユニスターH312R 2.0 ニッコールIOS 4.0 ニッコールISL 8.0
【0050】実施例11 着色剤 フジASブルー 6.0 溶剤 エチルアルコール 77.0 消去性付与剤 プライサーフA212C 1.0 プライサーフA208S 2.0 ユニスターH334R 5.0 ニッコールICIO 3.0 ニッコールIOIP 6.0
【0051】実施例12 着色剤 フジASグリーン 6.5 溶剤 エチルアルコール 77.0 消去性付与剤 プライサーフA212C 1.0 ハイテノールO8 2.0 トリアラン308 3.5 トリアラン318 2.0 ニッコールCIO 8.0
【0052】実施例13 着色剤 フジASオレンジ 5.5 溶剤 エチルアルコール 64.5 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ニッコールSBL−2T−36 2.0 ハイテノールO8 1.0 ユニスターH312R 2.0 トリアラン318 2.0 ニッコールCIO 3.0 ニッコールIOS 5.0
【0053】実施例14 着色剤 フジASブルー 8.0 溶剤 エチルアルコール 77.5 消去性付与剤 プライサーフA207H 4.0 ユニスターH312R 7.0 ニッコールCIO 3.0 乾燥防止剤 ソフター1000 0.5
【0054】実施例15 着色剤 フジASレッド 6.0 溶剤 エチルアルコール 65.7 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 プライサーフA212C 2.0 ユニスターH334R 4.0 ニッコールIOS 7.0 乾燥防止剤 ソフター1000 0.3
【0055】実施例16 着色剤 フジASブラック 8.5 溶剤 エチルアルコール 60.0 イソプロピルアルコール 20.0 消去性付与剤 プライサーフA207H 2.5 トリアラン308 3.0 ニッコールIOS 6.0
【0056】実施例17 着色剤 フジASグリーン 6.5 溶剤 エチルアルコール 60.5 イソプロピルアルコール 20.0 消去性付与剤 プライサーフA207H 3.0 ユニスターH312R 4.0 ニッコールICM−R 6.0
【0057】実施例18 着色剤 フジASレッド 8.0 溶剤 エチルアルコール 78.7 消去性付与剤 プライサーフA208S 2.0 トリアラン308 4.0 ニッコールIOS 6.0 ホワイトミネラルオイル 1.0 乾燥防止剤 ソフター1000 0.3
【0058】比較例1 着色剤 マイクロリススカーレットR−AB 6.0 樹脂 電化ブチラール2000L 2.0 溶剤 エチルアルコール 80.0 消去性付与剤 ニッコールDDP−2 12.0
【0059】比較例2 着色剤 フジASブルー 8.0 溶剤 エチルアルコール 77.0 消去性付与剤 ユニスターH334R 15.0
【0060】比較例3 着色剤 フジASグリーン 7.0 溶剤 エチルアルコール 63.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ニッコールICP 15.0
【0061】比較例4 着色剤 フジASオレンジ 6.0 溶剤 エチルアルコール 68.5 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ハイテノール08 10.0 乾燥防止剤 ソフター1000 0.5
【0062】比較例5 着色剤 フジASブラック 9.0 溶剤 エチルアルコール 61.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ニッコールTDP−4 5.0 ニッコールBIS 10.0
【0063】比較例6 着色剤 マイクロピグモ ブラック 40.0 溶剤 エチルアルコール 30.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 エヌジェルブTPO 6.0 ニッコールCIO 9.0
【0064】比較例7 着色剤 フジASレッド 7.0 溶剤 エチルアルコール 61.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 エヌジェルブTPO 13.0 プライサーフA207H 4.0
【0065】比較例8 着色剤 フジASレッド 7.0 溶剤 エチルアルコール 61.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ユニスターH334R 13.0 ハイテノール08 4.0
【0066】比較例9 着色剤 フジASブルー 8.0 溶剤 エチルアルコール 69.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ハイテノールO8 4.0 ニッコールIOS 4.0
【0067】比較例10 着色剤 フジASグリーン 7.0 溶剤 エチルアルコール 62.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 トリアラン308 4.0 ニッコールDDP−2 2.0 ニッコールHL 10.0
【0068】比較例11 着色剤 フジASレッド 7.0 溶剤 エチルアルコール 64.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ユニスターH334R 6.0 プライサーフA212C 2.0 ニッコールBS 6.0
【0069】比較例12 着色剤 フジASオレンジ 6.0 溶剤 エチルアルコール 65.0 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 ユニスターH312R 6.0 プライサーフA207H 2.0 ニッコールICIS 6.0
【0070】比較例13 着色剤 フジASレッド 7.0 溶剤 エチルアルコール 79.0 消去性付与剤 ニッコールトリファットS308 6.0 プライサーフA212C 2.0 ニッコールCIO 6.0
【0071】比較例14 着色剤 フジASレッド 6.0 溶剤 エチルアルコール 65.7 イソプロピルアルコール 15.0 消去性付与剤 プライサーフA212C 2.0 ユニスターH334R 4.0 ニッコールIPM−EX 6.0 ホワイトミネラルオイル 1.0 乾燥防止剤 ソフター1000 0.3
【0072】以上の実施例及び比較例によるインキ組成
物の白板上での初期及び経時消去性を表1から表4に示
す。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】以上の実施例及び比較例に示すように、本
発明のインキ組成物によれば、白板の表面の材料にかか
わらず、初期及び経時のいずれの消去性にもすぐれてお
り、しかも、その消去性には、殆ど温度依存性がみられ
ない。
【0078】これに対して、比較例1及び4のインキ組
成物は、消去性付与剤として、ジオキシエチレンアルキ
ルエーテルリン酸エステルのみを配合したものであり、
比較例2のインキ組成物は、消去性付与剤として、トリ
メチロールプロパン脂肪酸トリエステルのみを配合した
ものであり、比較例3のインキ組成物は、消去性付与剤
として、脂肪酸エステルのみを配合したものであり、概
して、消去性が悪く、特に、経時消去性に劣る。
【0079】比較例5及び9のインキ組成物は、消去性
付与剤として、トリオキシエチレンアルキルエーテルリ
ン酸エステル又は硫酸エステルと脂肪酸エステル(発明
の規定内)とを配合したものであり、比較例6のインキ
組成物は、消去性付与剤として、トリメチロールプロパ
ン脂肪酸トリエステルと脂肪酸エステル(発明の規定
内)とを配合したものであり、比較例7及び8は、消去
性付与剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸エステル又は硫酸エステルとトリメチロールプロ
パン脂肪酸トリエステルとを配合したものであり、いず
れも、比較例1〜4のインキ組成物に比べれば、概ね、
初期消去性は改善されているものの、経時消去性につい
ては、白板の表面の材料依存性が高く、材料によって
は、経時消去性が著しく劣っている。
【0080】比較例10のインキ組成物は、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルリン酸エステルとトリメチロ
ールプロパン脂肪酸トリエステルを含むが、脂肪酸エス
テルがラウリン酸ヘキシルであって、その合計炭素数が
本発明で規定する範囲よりも少なく、経時消去性に劣
る。
【0081】比較例11のインキ組成物は、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルリン酸エステルとトリメチロ
ールプロパン脂肪酸トリエステルを含むが、脂肪酸エス
テルがステアリン酸ブチルであって、その融点が10℃
を越えているので、白板の表面の材料の一部について
は、経時消去性が改善されているが、他の一部の材料に
ついては、経時消去性が劣るままである。また、消去性
の温度依存性が改善されていない。
【0082】比較例12のインキ組成物は、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルリン酸エステルとトリメチロ
ールプロパン脂肪酸トリエステルを含むが、脂肪酸エス
テルがイソステアリン酸イソセチルであって、その合計
炭素数が本発明で規定する範囲を越えている。白板の表
面の材料の一部については、初期及び経時のいずれの消
去性についても、白板の表面の材料依存性が高いままで
あり、消去性が劣っている。
【0083】比較例13のインキ組成物は、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルリン酸エステルと脂肪酸エス
テル(発明の規定内)を含むが、トリメチロールアルカ
ン脂肪酸トリエステルに代えて、脂肪酸トリグリセリド
を配合したものであって、白板の表面の材料の一部につ
いては、初期及び経時のいずれの消去性についても、白
板の表面の材料依存性が高いままであり、経時消去性に
劣るものもある。
【0084】比較例14のインキ組成物は、初期の消去
性は比較的よいものの、白板の表面素材によっては、経
時消去性が著しく劣る。以上の実施例及び比較例による
インキ組成物において用いた材料は次のとおりである。 加工顔料
【0085】
【表5】
【0086】マイクロピグモ ブラック(ポリビニルブ
チラール樹脂を10.3重量%、C.I.77266を1
0.3重量%、エチルアルコール混合溶剤79.4重量%か
らなる加工顔料ベース(オリエント化学工業(株)製)
【0087】ポリビニルブチラール樹脂 電化ブチラール2000L(電気化学工業(株)製) エスレックBL−1(積水化学工業(株)製)
【0088】トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステ
ル エヌジェルブTPO(トリメチロールプロパンカプリン
酸トリエステル(新日本理化(株)製) ユニスターH−310(トリメチロールプロパンカプリ
ン酸トリエステル)、ユニスターH−334R(トリメ
チロールプロパンラウリン酸ステアリン酸混合トリエス
テル) ユニスターH−312R(トリメチロールプロパンラウ
リン酸トリエステル) (いずれも日本油脂(株)製) トリアラン308(トリメチロールプロパン−2−エチ
ルヘキサン酸トリエステル) トリアラン318(トリメチロールプロパンイソステア
リン酸トリエステル) (いずれも日光ケミカルズ(株)製)
【0089】ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン
酸エステル ニッコールTCP−5(ポリオキシエチレンセチルエー
テルリン酸ナトリウム) ニッコールDDP−2(ジオキシエチレンアルキルエー
テルリン酸) ニッコールTDP−4(トリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸) (いずれも日光ケミカルズ(株)製) プライサーフA212C(ポリオキシエチレンアルキル
エーテルリン酸) プライサーフA208S(ポリオキシエチレンアルキル
エーテルリン酸) プライサーフA207H(ポリオキシエチレンアルキル
エーテルリン酸) (いずれも第一工業製薬(株)製)
【0090】ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸
エステル ハイテノール08(ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル硫酸塩)(第一工業製薬(株)製) ニッコールSBL−2T−36(ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン) ニッコールNES−303−36(ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン) (いずれも日光ケミカルズ(株)製)
【0091】脂肪酸トリグリセリド ニッコールトリファットS308(トリス(2−エチル
ヘキサン酸)グリセリド)(日光ケミカルズ(株)製)
【0092】脂肪酸エステル
【0093】
【表6】
【0094】
【表7】
【0095】流動パラフィン ホワイトミネラルオイル(三光化学工業(株)製流動パ
ラフィン、平均分子量400) その他 ソフター1000(アルキルアミドアルコール) ソフター706(アルキルアミドアルコール) (いずれも日本油脂(株)製)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) (a) 炭素数2又は3の低級脂肪族アル
    コール、及び(b) エチレングリコールモノアルキルエー
    テル又はプロピレングリコールモノアルキルエーテルか
    ら選ばれる少なくとも1種、 (B) (a) トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステル、
    (b) ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステ
    ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル
    又はこれらの塩、及び(c) 炭素数8〜18の飽和脂肪酸
    と炭素数4〜20の飽和脂肪族アルコールとのエステル
    であって、炭素数の合計が20〜32であり、融点が1
    0℃以下である脂肪酸エステルからなる消去性付与剤、 (C) ポリビニルブチラール樹脂、 (D) 着色剤を含むことを特徴とする油性消去性マーキン
    グペン用インキ組成物。
  2. 【請求項2】エチレングリコールモノアルキルエーテル
    又はプロピレングリコールモノアルキルエーテルがメチ
    ル又はエチルエーテルである請求項1に記載の油性消去
    性マーキングペン用インキ組成物。
  3. 【請求項3】トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステ
    ルがトリメチロールプロパン脂肪酸トリエステルである
    請求項1に記載の油性消去性マーキングペン用インキ組
    成物。
  4. 【請求項4】脂肪酸エステルがステアリン酸イソオクチ
    ル、ミリスチン酸イソセチル、イソステアリン酸ブチル
    及びイソオクタン酸セチルから選ばれる少なくとも1種
    である請求項1に記載の油性消去性マーキングペン用イ
    ンキ組成物。
  5. 【請求項5】トリメチロールアルカン脂肪酸トリエステ
    ルがトリメチロールプロパンラウリン酸トリエステル、
    トリメチロールプロパンラウリンステアリン酸混合トリ
    エステル及びトリメチロールプロパン2−エチルヘキサ
    ン酸トリエステルから選ばれる少なくとも1種である請
    求項1に記載の油性消去性マーキングペン用インキ組成
    物。
  6. 【請求項6】(A) (a) 炭素数2又は3の低級脂肪族アル
    コール、及び(b) エチレングリコール又はプロピレング
    リコールのメチルエーテル又はエチルエーテルから選ば
    れる少なくとも1種、 (B) (a) トリメチロールプロパン脂肪酸トリエステル、
    (b) ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステ
    ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル
    又はこれらの塩、及び(c) ステアリン酸イソオクチル、
    ミリスチン酸イソセチル、イソステアリン酸ブチル及び
    イソオクタン酸セチルから選ばれる少なくとも1種の脂
    肪酸エステルからなる消去性付与剤、 (C) ポリビニルブチラール樹脂、 (D) 着色剤を含む請求項1に記載の油性消去性マーキン
    グペン用インキ組成物。
  7. 【請求項7】(A) (a) 炭素数2又は3の低級脂肪族アル
    コール、及び(b) エチレングリコール又はプロピレング
    リコールのメチルエーテル又はエチルエーテルから選ば
    れる少なくとも1種、 (B) (a) トリメチロールプロパンラウリン酸トリエステ
    ル、トリメチロールプロパンラウリンステアリン酸混合
    トリエステル及びトリメチロールプロパン2−エチルヘ
    キサン酸トリエステルから選ばれる少なくとも1種のト
    リメチロールプロパン脂肪酸トリエステル、(b) ポリオ
    キシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオ
    キシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル又はこれら
    の塩、及び(c) ステアリン酸イソオクチル、ミリスチン
    酸イソセチル、イソステアリン酸ブチル及びイソオクタ
    ン酸セチルから選ばれる少なくとも1種の脂肪酸エステ
    ルからなる消去性付与剤、 (C) ポリビニルブチラール樹脂、 (D) 着色剤を含む請求項1に記載の油性消去性マーキン
    グペン用インキ組成物。
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