JPH09278862A - 高導電性ポリウレタン樹脂、及びこれを用いた接着剤 - Google Patents

高導電性ポリウレタン樹脂、及びこれを用いた接着剤

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JPH09278862A
JPH09278862A JP8111932A JP11193296A JPH09278862A JP H09278862 A JPH09278862 A JP H09278862A JP 8111932 A JP8111932 A JP 8111932A JP 11193296 A JP11193296 A JP 11193296A JP H09278862 A JPH09278862 A JP H09278862A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電付与剤を加えることなく、静電気特性、
帯電性、潜像印刷性等を改善した高導電性ポリウレタン
樹脂、及びこれを用いた接着剤を提供する。 【解決手段】 ガラス転移温度が30℃以下で、かつ、体
積固有抵抗値が106〜1010Ωcmを有するポリウレタン樹
脂であり、更に該高導電性ポリウレタン樹脂に用いる脂
肪族長鎖ポリオールの融解熱が200kJ/mol以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエラストマー、塗
料、接着剤、インキバインダー,磁気記録媒体用バイン
ダー等に用いられるポリウレタン樹脂に関する。更に詳
しくは、中程度の導電性(体積固有抵抗値が106 〜1
10Ωcm)を有することで静電気特性、帯電性、潜像印
刷性等を改善するために用いられるポリウレタン樹脂、
および金属間の接着部の絶縁に起因する腐食や、OA機器
などの電磁波シールド性等を改善するために用いられる
高導電性ポリウレタン樹脂接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から静電気特性、帯電性、潜像印刷
性等の改善に関して過塩素酸金属、アンモニウム塩に代
表される各種フィラーの添加、ドーピングなどの手法が
用いられてきた。しかし、いずれの方法も樹脂マトリク
スに非相溶のものを添加し、表面に滲出させて必要な特
性を確保するものであり、必然的にブリードアウトによ
る表面汚染を生じ、しかもブリードアウトが終われば導
電特性も失われるという非恒久的なものであった。ま
た、カーボンブラックを配合する方法も種々行われてい
るが、カーボンブラックの強固なストラクチュアーによ
って、カーボンブラックが均一に分散されず、本発明に
示す108Ωcm程度の体積固有抵抗値を安定的に得ること
は困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記事
情に鑑み、添加剤類を加えることなく、ポリウレタンの
構成成分について鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成
するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、ガラス転
移温度が30℃以下で、かつ、体積固有抵抗値が106〜10
10Ωcmを特徴とするポリウレタン樹脂であり、ポリウレ
タン樹脂が脂肪族長鎖ポリオールと有機ポリイソシアネ
ート、又は、脂肪族長鎖ポリオールと有機ポリイソシア
ネートと鎖延長剤との反応から得られるポリウレタン樹
脂であり、ポリウレタン樹脂に用いられる脂肪族長鎖ポ
リオールの融解熱が200kJ/mol以下であるポリウレタン
樹脂であり、更にこれらポリウレタン樹脂を用いること
を特徴とする接着剤である。
【0005】
【本発明の実施の形態】まず、本発明のポリウレタン樹
脂を構成する成分について以下に説明する。本発明に使
用される長鎖ポリオールとしては、ポリエステル系、ポ
リラクトン系、ポリカーボネート系、ポリエーテル系ポ
リオール、及びこれらのコポリオールがあり、また、こ
れら長鎖ポリオールを単独使用、または併用してもよ
い。これら長鎖ポリオールは公知の方法で得られるもの
であり、分子量としては30〜10000が好ましい。これら
ポリオールの融解熱は200kJ/mol以下が望ましい。
【0006】一般にポリウレタン樹脂はその構成成分の
大部分をポリオールが占めており、ポリオールの性質は
ポリウレタンに強く反映される。ポリオールの融解熱が
200kJ/mol以上ではウレタン化反応後もポリオールの結
晶化が発生し易く、ポリウレタン樹脂のイオン伝導を阻
害し、著しく体積固有抵抗値が増大するため望ましくな
い。
【0007】ポリエステルポリオールとしては、公知の
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ヘキサヒ
ドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサ
ヒドロオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸または
その酸エステル、酸無水物等のジカルボン酸・酸エステ
ル、酸無水物と、エチレングリコール、1,3-プロピレン
グリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-ブタンジ
オール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、
1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,8-オクタンジオール、
1,9-ノナンジオール、ジエチレングリコール、1,4-シク
ロヘキサンジメタノール、あるいはビスフェノールAの
エチレオキサイド、または、プロピレオキサイド付加物
等のグリコール、ヘキサメチレンジアミン、キシレンジ
アミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等
のジアミンまたはアミノアルコール等単独又はこれらの
混合物との脱水縮合反応で得られるポリエステルポリオ
ール、ポリエステルアミドポリオール、またはイプシロ
ンーカプロラクトン等の環状エステル(ラクトン)モノ
マーの開環重合で得られるラクトン系ポリエステルポリ
オールが挙げられ、各成分の選択、重合度の調節で融解
熱を200kJ/mol以下に設計する必要がある。
【0008】ポリカーボネートポリオールとしては一般
には多価アルコールとジエチレンカーボネート、ジメチ
ルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカ
ーボネート等との脱アルコール反応などで得られ、この
多価アルコールとしてはエチレングリコール、1,3-プロ
ピレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-ブ
タンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオ
ール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,8-オクタンジオ
ール、1,9-ノナンジオール、ジエチレングリコール、1,
4-シクロヘキサンジメタノール等の単独又はこれらの複
数使用からなるポリカーボネートポリオールが挙げら
れ、各成分の選択、重合度の調節で融解熱を200kJ/mol
以下に設計する必要がある。
【0009】ポリエーテルポリオールとしてはエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラ
ンなどを開環重合させたポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグ
リコール等、および、これらを共重合したコポリエーテ
ル、更に前記のポリエステル、ポリカーボネートポリオ
ールを開始剤としたエステルエーテルが挙げられ、各成
分の選択、重合度の調節で融解熱を200kJ/mol以下に設
計する必要がある。
【0010】本発明で使用される鎖延長剤としては一般
に分子量300以下の分子内に2個以上の活性水素を含有
する物質であり、公知のアルコール、アミン、アミノア
ルコール等が用いられる。例えば、エチレングリコー
ル、1,3-プロピレングリコール、1,2-プロピレングリコ
ール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-
ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-
1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8-
オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、トリメチロー
ルプロパン、グリセリン、ジエチレングリコール、1,4-
シクロヘキサンジメタノール、ビスヒドロキシエトキシ
ベンゼン、あるいはビスフェノールAのエチレンオキサ
イド、または、プロピレンオキサイド付加物等のグリコ
ール、ヘキサメチレンジアミン、キシレンジアミン、イ
ソホロンジアミン、メチレンビス(オルソクロロアニリ
ン)、モノエタノールアミン等のジアミン又はアミノア
ルコール等が挙げられ、他に水、尿素も鎖延長剤として
使うことができる。上記の化合物は単独でまたは混合し
て使用することが出来る。また、鎖延長剤の配合mol数
の合計は、ポリオールのmol 以下、より好ましくはポリ
オールのmol数の1/2以下が好ましい。鎖延長剤の配合mo
l数の合計が、ポリオールのmol数を越える場合、凝集力
の強いウレタン結合量が増し、強靱な物性が得られる
が、イオン伝導を阻害し、抵抗値が増してしまう。
【0011】本発明で使用されるポリイソシアネートモ
ノマーとしては、具体的には例えば、公知の2,4−ト
リレンジイソシアネート(以下TDIと称略する)、
2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−1,4
−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネ
ート、4,4′−ジフェルメタンジイソシアネート(以
下MDIと称略する)、2,4′−ジフェルメタンジイ
ソシアネート(以下2,4′MDIと称略する)、4,
4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−ニト
ロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′
−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネート、
3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシ
アネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジイソ
シアネート、ナフチレ−1,5−ジイソシアネート、
3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシ
アネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
(以下HDIと称略する)、3−メチル−1,5ペンタ
ンジイソシアネート,リジンジイソシアネート等の脂肪
族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水
添化トリレンジイソシアネート、水添化キシレンジイソ
シアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂環族
ジイソシアネート等のジイソシアネート及び/又はこれ
らの重合体、ポリメリック体が挙げられる。
【0012】前記ポリウレタンの製造において、ポリウ
レタン樹脂が線状の場合は活性水素化合物とイソシアネ
ート化合物のNCO/OHモル比は0.6/1.00〜1.15/1.0
0が好ましい。更に、得られた熱可塑性ポリウレタン樹
脂に必要に応じて通常のポリイソシアネート硬化剤を添
加することも出来る。ポリイソシアネート硬化剤として
は、イソシアネート基を2個以上有する低分子量ポリイ
ソシアネートを反応させた分子末端をイソシアネート基
とした化合物等が挙げられ、例えば、日本ポリウレタン
工業製、コロネートL、コロネート2030、コロネー
トHL、コロネートHX等が挙げられる。
【0013】ポリウレタン樹脂を熱硬化性樹脂とする場
合は、前記の線状ポリウレタン成分を分割し、適宜選択
したイソシアネート成分と、前記のポリオール、鎖延長
剤から選択された活性水素化合物との反応物であるイソ
シアネート末端プレポリマーを合成し、このイソシアネ
ート末端プレポリマーと、前述のポリオール、鎖延長剤
から選択された架橋剤としての活性水素化合物とを使用
時に混合、架橋させることも出来る。この際のイソシア
ネート末端プレポリマーと架橋剤のNCO/OHモル比
は0.6/1.00〜1.15/1.00が好ましい。この場合も、イソ
シアネート末端プレポリマーに必要に応じて通常のポリ
イソシアネート硬化剤を添加することも出来る。ポリイ
ソシアネート硬化剤としては、イソシアネート基を2個
以上有する低分子量ポリイソシアネートを反応させた分
子末端をイソシアネート基とした化合物等が挙げられ、
例えば、日本ポリウレタン工業製、コロネート203
0、コロネートHL、コロネートHX等が挙げられる。
【0014】更に、触媒として、トリエチルアミン、ト
リエチレンジアミン等の第3アミン、酢酸カリウム、ス
テアリン酸亜鉛等の金属塩、ジブチル錫ラウレート、ジ
ブチル錫オキサイド等の有機金属化合物などが挙げられ
る。安定剤として置換ベンゾトリアゾール類等の紫外線
に対する安定剤、フェノール誘導体等の熱酸化に対する
安定剤を配合することによってポリウレタン樹脂の諸性
能を安定化させることが出来る。
【0015】また、このポリウレタン樹脂を製造するに
あたっては、従来の公知の方法をとることができ、トル
エン、キシレン、ベンゼン、ジオキサン、シクロヘキサ
ノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
酢酸エチル、酢酸ブチル等の単一または混合溶剤系で反
応させる溶液反応法、無溶剤下で反応剤を十分に混合、
反応させる方法等、通常の製造方法を用いることが出来
る。
【0016】
【発明の効果】本発明のポリウレタン樹脂を用いること
により、導電性を付与でき、静電気特性を向上させるこ
とが可能となり、樹脂への種々の添加剤、ドーパント等
の添加量の削減もしくは未添加が可能となり、エラスト
マー、塗料、接着剤、インキバインダー、磁気記録媒体
用バインダー等の生産性、物性の向上を図ることができ
る。更に本発明のポリウレタン樹脂は、フィルムラミネ
ート用接着剤、エラストマー、インキバインダー、プラ
スチック等の表面処理剤、アスファルト、コンクリート
の改質剤、その他の接着剤、コーティング剤として応用
することが出来る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例にて更に詳しく述べる
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。な
お、合成例、実施例及び比較例における「部」及び
「%」は特に断りのないかぎり、「重量部」及び「重量
%」を示す。
【0018】〔ポリオールの合成〕 合成例1 撹拌機、温度計および部分還流式冷却器を備えた反応器
にアジピン酸664.1部、1,4-ブタンジオール499.7部、テ
トラブチルチタネート0.01部を仕込み、140〜220℃で10
時間反応させた後、180〜220℃で5時間かけて20mmHgま
で減圧し、更に5〜20mmHg、200〜220℃で10時間重縮合
反応を行なった。得られたポリオールの1分子当たりの
平均水酸基数は2.0、水酸基価は112、数平均分子量200
0、DSC測定よる融解熱は71kJ/molであった。これをポリ
オールAとする。これらの組成、物性をまとめて表1に
示す。
【0019】合成例2〜12 ポリオールの合成例1と同様の手法で、ポリオールB〜
Rを合成した。これらの組成、物性をまとめて表1〜表
2に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】実施例1 撹拌機、温度計および冷却管を備えた反応器にポリエス
テルポリオールA(表1参照)240.0部、メチルエチルケ
トン/トルエン=3/1の混合溶媒300部を仕込み、50℃で
溶解混合した後、ウレタン化触媒としてジオクチル錫ジ
ラウレート0.06部を加え、次いで、MDI60.0部を加
え、75℃にて反応させた。反応が進行するにつれて、粘
度が上昇するので、適時、メチルエチルケトン/トルエ
ン=3/1の混合溶媒にて希釈し、赤外スペクトルでイソ
シアネート基の吸収ピークが消滅したのを確認して、均
一透明な溶液を得た。この様にして得られたポリウレタ
ン樹脂溶液は、固形分30%であり、GPC測定によるポ
リスチレン換算での数平均分子量は約25000であった。
得られたポリウレタンをPU-A1とする。これらのPU樹脂
組成と評価結果を表3に示す。 (1)得られたポリウレタン樹脂溶液に硬化剤としてコ
ロネートLを混合(固形分換算100部/10部)し、離型紙
上に乾燥後、120℃×2時間キュアさせ、約100μmの透明
キャストフィルムを作成した。このフィルムの表面をメ
タノールで十分にふき取り、乾燥後、抵抗測定器(横河
ヒューレットパッカード製16068A、4329A)にて温度25
℃、湿度50%RH、印加電圧100Vにて測定した。体積固有
抵抗値は109.5Ωcmであった。 (2)得られたフィルムをオリエンテック社製Rheovibr
on DDV-2EP(H/R=2℃/min, f=35Hz)で測定し、損失弾
性率のピーク温度をTgと定義した。PU-A1のTgは-31℃で
あった。 (3)(1)と同様の配合を厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム上に乾燥膜厚2μmになるように
塗布し、60℃で1分間乾燥後、厚さ50μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルムをポリウレタン樹脂面に貼り
合わせ、密着させ、50℃にて24時間キュアさせた後、引
張り試験器にて引張り速度300mm/minで剥離強度を測定
した。剥離強度は750gf/15mmであった。これらのPU樹脂
組成と評価結果を表5に示す。
【0023】実施例2〜11 撹拌機、温度計および冷却管を備えた反応器に表3に示
すようにポリエステルポリオール、鎖延長剤、イソシア
ネートを選択しポリウレタン樹脂の合成例1と同様にポ
リウレタン樹脂溶液を得た。実施例1と同様にフィルム
を作成し、抵抗、Tg、剥離強度を測定した。これらのPU
樹脂組成と評価結果を表5に示す。
【0024】実施例12 撹拌機、温度計および冷却管を備えた反応器にポリエス
テルポリオールA(表1参照)502.3部、を仕込み、50℃
で溶解混合した後、MDI251.4部を加え、75℃にて反
応させ、イソシアネート末端のプレポリマーを得た。架
橋剤としてのポリオールA 226.0部とトリメチロールプ
ロパン20.2部の混合物と、このプレポリマーとをそれぞ
れ75℃に調整し、均一混合後、130℃に予備加熱した2mm
厚のモールドにそそぎ込み、続いて、130℃で10時間硬
化反応を行い、約2mm厚のシートを得た。これらをまと
めて表4に示す。 (1)得られたシートの表面をメタノールで十分にふき
取り、乾燥後、抵抗測定器(横河ヒューレットパッカー
ド製16068A、4329A)にて温度25℃、湿度50%RH、印加電
圧100Vにて測定した。体積固有抵抗値は109.5Ωcmであ
った。 (2)得られたシートをオリエンテック社製Rheovibron
DDV-2EP(H/R=2℃/min,f=35Hz)で測定し、損失弾性率
のピーク温度をTgと定義した。PU-A1のTgは-31℃であっ
た。 (3)同様の配合を厚さ300μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に膜厚20μmになるように塗布し、厚
さ300μmのポリエチレンテレフタレートフィルムをポリ
ウレタン樹脂面に張り合わせ、密着させ、50℃にて72時
間キュアさせた後、引張り試験器にて引張り速度300mm/
minで剥離強度を測定した。剥離強度は800gf/15mmであ
った。結果を表5に示す。
【0025】このシートの表面をメタノールで十分にふ
き取り、乾燥後、抵抗測定器(横河ヒューレットパッカ
ード製16068A、4329A)にて温度25℃、湿度50%RH、印加
電圧100Vにて測定した。体積固有抵抗値は109.8Ωcmで
あった。結果を表5に示す。
【0026】実施例13〜17 実施例12と同様に表4に示す組成のポリウレタン樹脂
を合成し、同様の手順でシートを作成し評価した。結果
を表5に示す。
【0027】実施例18 50℃に加熱溶融させたポリオールJ 734.3部にC-HX 265.
7部を仕込み、均一混合後、130℃に予備加熱した2mm厚
のモールドにそそぎ込み、続いて、130℃で10時間硬化
反応を行い、約2mm厚のシートを得た。これらを表4に
示す。このシートの表面をメタノールで十分にふき取
り、乾燥後、抵抗測定器(横河ヒューレットパッカード
製16068A、4329A)にて温度25℃、湿度50%RH、印加電圧
100Vにて測定した。体積固有抵抗値は109.7Ωcmであっ
た。結果を表5に示す。
【0028】比較例1〜9 撹拌機、温度計および冷却管を備えた反応器に表3に示
すようにポリエステルポリオール、鎖延長剤、イソシア
ネートを選択しポリウレタン樹脂の合成例1と同様にポ
リウレタン樹脂溶液を得た。実施例1と同様にフィルム
を作成し、評価した。結果を表5に示す。
【0029】比較例10〜14 実施例12と同様に表4に示す組成のポリウレタン樹脂
を合成し、同様の手順でシートを作成し、評価した。結
果を表5に示す。
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移温度が30℃以下で、かつ、
    体積固有抵抗値が106〜1010Ωcmであることを特徴
    とするポリウレタン樹脂。
  2. 【請求項2】 ポリウレタン樹脂が脂肪族長鎖ポリオー
    ルと有機ポリイソシアネート、又は、脂肪族長鎖ポリオ
    ールと有機ポリイソシアネートと、鎖延長剤とを反応さ
    せて得られることを特徴とする請求項1記載の高導電性
    ポリウレタン樹脂。
  3. 【請求項3】 ポリウレタン樹脂に用いられる脂肪族長
    鎖ポリオールの融解熱が200kJ/mol以下であること
    を特徴とする請求項1記載のポリウレタン樹脂。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のポリウレタン樹脂を
    用いることを特徴とする接着剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE10108165C1 (de) * 2001-02-20 2003-01-30 Contitech Antriebssysteme Gmbh Zusammensetzung für eine antistatische Schicht auf der Oberfläche von Produkten aus Gummi
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